JP2708482B2 - 車両用エアバッグ制御装置 - Google Patents

車両用エアバッグ制御装置

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JP2708482B2
JP2708482B2 JP63191349A JP19134988A JP2708482B2 JP 2708482 B2 JP2708482 B2 JP 2708482B2 JP 63191349 A JP63191349 A JP 63191349A JP 19134988 A JP19134988 A JP 19134988A JP 2708482 B2 JP2708482 B2 JP 2708482B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は車両用エアバッグ制御装置に関するものであ
る。
(従来の技術) 従来より、例えば特公昭52-5128号公報に記載される
ように、衝突時にインフレータに電源を供給して該イン
フレータを作動させ、それによって衝撃吸収袋を膨張さ
せて乗員の胸に当て、乗員を拘束することで乗員を保護
するエアバッグ装置は知られている。
(発明が解決しようとする課題) ところが、そのようなものにおいては、衝撃吸収袋の
位置が固定され、衝撃吸収袋の膨張に要する時間もほぼ
一定であるため、乗員の状態が変化すると、それに応じ
て乗員と衝撃吸収袋との相対位置が変化するので、衝突
時において、膨張状態にある衝撃吸収袋が乗員の胸に当
たるタイミングが変化し、衝突時において、膨張状態に
ある衝撃吸収袋が常に乗員を拘束して乗員の保護を確実
に図ることはできない。
本発明はかかる点に鑑みてなされたもので、衝突時に
おいて、膨張状態にある衝撃吸収袋が乗員の胸に確実に
当たり、乗員を拘束して衝撃から乗員を保護することが
できる車両用エアバッグ制御装置を提供するものであ
る。
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成するために、請求項(1)の発明は、
車体前後方向にスライド可能に配設されたシートの車両
前方位置に配設され、通常時には折畳まれて収納状態と
なる一方、衝突時には高圧ガスの供給を受けて所定の形
状に膨脹して上記シートに着座する乗員の衝撃を吸収す
る衝撃吸収袋と、車両が衝突したことを検出する衝突検
出手段と、この衝突検出手段により車両が衝突したこと
を検出したとき上記衝撃吸収袋に対し高圧ガスを供給す
るものであってその高圧ガスのガス吹出し圧力が可変に
構成されたガス発生手段と、このガス発生手段からの衝
撃吸収袋に対するガス吹出し圧力を設定する圧力設定手
段とを備える構成とするものである。そして、上記シー
トのスライド位置を検出するスライド位置検出手段を設
け、このスライド位置検出手段からの出力に基づいてス
ライド位置が前方位置のときには後方位置のときに比べ
て上記ガス発生手段からの衝撃吸収袋に対するガス吹出
し圧力を大きくするように上記圧力設定手段のガス吹出
し圧力の設定を補正する補正手段を備える構成とするも
のである。
請求項(2)の発明は、リクライニング可能に配設さ
れたシートの車両前方位置に配設され、通常時には折畳
まれて収納状態となる一方、衝突時には高圧ガスの供給
を受けて所定の形状に膨脹して上記シートに着座する乗
員の衝撃を吸収する衝撃吸収袋と、車両が衝突したこと
を検出する衝突検出手段と、この衝突検出手段により車
両が衝突したことを検出したとき上記衝撃吸収袋に対し
高圧ガスを供給するものであってガス吹出し圧力が可変
に構成されたガス発生手段と、このガス発生手段からの
衝撃吸収袋に対するガス吹出し圧力を設定する圧力設定
手段とを備える構成とするものである。そして、上記シ
ートのリクライニング角を検出するリクライニング角検
出手段を設け、このリクライニング角検出手段からの出
力に基づいてリクライニング角が大きいときにはリクラ
イニング角が小さいときに比べて上記ガス発生手段から
の衝撃吸収袋に対するガス吹出し圧力を小さくするよう
に上記圧力設定手段のガス吹出し圧力の設定を補正する
補正手段を備える構成とするものである。
請求項(3)の発明は、シートの車両前方位置に配設
され、通常時には折畳まれて収納状態となる一方、衝突
時には高圧ガスの供給を受けて所定の形状に膨脹して上
記シートに着座する乗員の衝撃を吸収する衝撃吸収袋
と、車両が衝突したことを検出する衝突検出手段と、こ
の衝突検出手段により車両が衝突したことを検出したと
き上記衝撃吸収袋に対し高圧ガスを供給するものであっ
てガス吹出し圧力が可変に構成されたガス発生手段と、
このガス発生手段からの衝撃吸収袋に対するガス吹出し
圧力を設定する圧力設定手段とを備える構成とするもの
である。そして、上記シートに着座している乗員の腰部
が前方位置にあるか後方位置にあるかを検出する着座姿
勢検出手段を設け、この着座姿勢検出手段からの出力に
基づいて上記乗員の腰部が前方位置にあるときには後方
位置にあるときに比べて上記ガス発生手段からの衝撃吸
収袋に対するガス吹出し圧力を小さくするように上記圧
力設定手段のガス吹出し圧力の設定を補正する補正手段
を備える構成とするものである。
請求項(4)の発明は、請求項(1)または請求項
(2)または請求項(3)の発明におけるガス発生手段
として、衝撃吸収袋に対し供給される高圧ガスのガス吹
出し圧力を受けて開作動し上記高圧ガスを排出する排気
バルブを有するものとし、上記ガス吹出し圧力が大きい
ときには小さいときよりも大量の高圧ガスを上記排気バ
ルブにより排出させる構成とするものである。
(作用) 請求項(1)の発明では、スライド位置検出手段の出
力を受けた補正手段により圧力設定手段でのガス吹出し
圧力の設定が補正され、シートのスライド位置が前方位
置であるときには、後方位置のときに比べてガス発生手
段からのガス吹出し圧力が大きくなるように変更され
る。これによって、シートのスライド位置の変化により
乗員の胸の位置と衝撃吸収袋との間隔が変化しても、そ
の変化に応じて上記吹出し圧力を補正することができる
ので、衝突時に、膨張状態の衝撃吸収袋が、シートの前
後スライド位置にかかわりなく、略最大膨張した状態で
乗員の胸に確実に当たることになる。すなわち、シート
スライド位置が衝撃吸収袋に近い前方位置のときにはガ
ス吹出し圧力が大きくされて上記衝撃吸収袋が早く膨張
され最大膨脹状態になるタイミングが早められる一方、
シートスライド位置が衝撃吸収袋より遠い後方位置のと
きにはガス吹出し圧力が小さくされて上記衝撃吸収袋が
最大膨脹状態になるタイミングが上記の前方位置にある
ときに比べ相対的に遅くされる。これらの結果として、
常に膨張した衝撃吸収袋に乗員が当たることになる。
請求項(2)の発明では、リクライニング角検出手段
の出力を受けた補正手段により圧力設定手段でのガス吹
出し圧力の設定が補正され、リクライニング角が大きい
ときにはリクライニング角が小さいときに比べて上記ガ
ス吹出し圧力が小さくなるように変更される。これによ
って、リクライニング角が大きいときには、衝撃吸収袋
と乗員との距離が大きくなるが、ガス吹出し圧力は小さ
くなるので、膨張のタイミングがリクライニング角が小
さいときよりも遅れ、略最大膨張した衝撃吸収袋が乗員
の胸に当たることになり一方、リクライニング角が小さ
いときには、逆に衝撃吸収袋と乗員との距離が小さくな
るが、ガス吹出し圧力はリクライニング角が大きいとき
よりも大きくなるので、膨張のタイミングがリクライニ
ング角が小さいときよりも早くなり、これらの結果、シ
ートのリクライニング角にかかわりなく、略最大膨張し
た衝撃吸収袋が乗員の胸に当たることになる。
請求項(3)の発明では、着座姿勢検出手段の出力を
受けた補正手段により圧力設定手段でのガス吹出し圧力
の設定が補正され、乗員の腰部が前方位置にあるときに
は後方位置にあるときに比べて上記ガス吹出し圧力が小
さく変更される。これによって、乗員の腰部が前方位置
にあるときには、トルソー角(乗員の体の中心線と鉛直
線とのなす角度)が大きく乗員の胸は衝撃吸収袋から相
対的に後方位置にあるので、膨張のタイミングが遅らさ
れる一方、上記乗員の腰部が後方位置にあるときには、
上記トルソー角が小さく乗員の胸は衝撃吸収袋から相対
的に前方位置にあるので、膨張のタイミングが早められ
る。これらの結果、乗員の着座姿勢(腰部の前後位置)
にかかわりなく、略最大膨張状態の衝撃吸収袋が乗員の
胸に当たることになる。
請求項(4)の発明では、ガス吹出し圧力が大きいと
きには、排気バルブを通してより大量の高圧ガスが排出
されることになる。このため、請求項(1)または請求
項(2)または請求項(3)の発明においてガス吹出し
圧力が補正手段により大きくされて衝撃吸収袋の膨張タ
イミングが早められることになっても、その衝撃吸収袋
の乗員に対する衝撃の緩和が図られることになる。
(実施例) 以下、本発明の実施例を図面に沿って詳細に説明す
る。
車室内前部の構造を示す第1図において、1はパイプ
状のステアリングサポートメンバで、左右側部のカウル
サイドパネルの間に架設され、運転手側においてステア
リングホイール3のステアリングシャフト4が支持され
ている。上記ステアリングサポートメンバ1の助手席側
には、エアバッグ装置5が取付けられている。
なお、上記カウルサイドパネルは剛性が高く、衝突時
においてもあまり変形しないものであり、そのようなカ
ウルサイドパネルに対し取付けられた剛性の高いステア
リングサポートメンバ1にエアバッグ装置5を支持させ
るようにしているので、エアバッグ装置5は、衝突時に
おいて変位することがなく、確実に作動する。また、エ
アバッグ装置5の下側には、ブロアユニット6、クーラ
ユニット7及びヒータユニット8からなる空調装置9が
配設されている。
上記エアバッグ装置5は、第2図に詳細を示すよう
に、ステアリングサポートメンバ1に固設された固定ブ
ラケット11,11にケーシング12の側壁が固着され、それ
によってステアリングサポートメンバ1に支承されてい
る。
上記エアバッグ装置5は、ケーシング12内に、車両の
衝突状態を検出する衝突検出センサ(後述のフロントセ
ンサ51,52、リヤセンサ53,54,55)の出力を受け衝突時
に高圧ガスを発生させるガス発生手段としての複数のイ
ンフレータ17,17,17と、通常時は折畳まれて収納状態と
なり、上記インフレータ17,17,17から供給される高圧ガ
スにより所定の形状に膨張した膨張状態を取り得る衝撃
吸収袋18とが収納されている。上記インフレータ17,17,
17は、後述の制御ユニット70に制御されて、作動する個
数が各種条件に応じて変化するようになっている。
上記複数のインフレータ17,17,17は、第3図に示すよ
うに、それぞれ作動設定圧力が異なる排気バルブ17Aを
有し、該排気バルブ17Aは、第4図(a)に示すように
作動設定圧力以下では閉じているが、第4図(b)に示
すように作動設定圧力を越えると、亀裂17Cが割れて開
くダイヤフラム17Bを有する。しかして、インフレータ1
7の作動数が少なく圧力が小さいときには小数の排気バ
ルブ17Aが開き、ガスをケーシング12外に排出する一
方、インフレータ17の作動数が多く圧力が大きいときに
は、多数の排気バルブ17Aを開き、大量のガスをケーシ
ング12外に排出させるようになっている。なお、排気バ
ルブ17Aの作動圧力の調整は、ダイヤフラム17Bの材質、
亀裂17Cの深さ及び数、ダイヤフラム17Bの厚さを調整す
ることで作動圧を設定するようになっている。
また、上記ケーシング12の乗員側においては、通常時
には衝撃吸収袋18を隠蔽し、衝突時に衝撃吸収袋18が膨
張することによりケーシング12内から突出できる切欠部
19aを有するカバー19が装設されている。
第5図において、20はスライド位置検出手段としてス
ライド位置検出センサであり、乗員が着座するシート21
のスライド量を検出するものである。すなわち、このス
ライド位置検出センサ20は、車体フロア22に車体前後方
向に固設されたロアレール23と、該ロアレール23にスラ
イド可能に係合しシート21のシートフレーム21a(第6
図参照)に固設されたアッパレール24とからなるシート
スライド機構に対して設けられたスライド式の可変抵抗
器と同様なものである。このスライド位置検出センサ20
は、具体的には、上記両レール23,24の間を絶縁する絶
縁体25(第7図参照)と、ロアレール23のベース部材23
Aに取付けられた抵抗器27と、アッパレール24に設けた
接点28とを有し、上記抵抗器27に接点28を常時接触させ
るようにすることで、両レール23,24の相対移動量を抵
抗値に変換して電気的に検出するようになっている(ス
ライド量例えば200mm程度)。
30はリクライニング角検出手段としてのリクライニン
グ角検出センサで、シート21のリクライニング機構31の
回転軸31a上に取付けられた回転式の可変抵抗器と同様
なもので、リクライニング機構31の作動を可変抵抗器の
回転に変換し、リクライニング角を抵抗値として検出す
るようになっている。
35は圧力センサで、シート21のシートバック21A及び
シートクッション21Bの内部にそれぞれ複数個ずつ(図
面においてはシートバック21Aに5個、シートクッショ
ン21Bに4個)設けられ、乗員の腰部が前方位置にある
か後方位置にあるかを検出する着座姿勢検出手段を構成
している。
この圧力センサ35は、具体的には、例えば第8図に示
すように、一対の導体36,36(例えばアルミニウム合
金)の間に絶縁体37(例えば、弾性を有する合成樹脂)
を設けてなり、これに圧力が加わると、導体36,36が互
いに接近して静電容量が変化するので、これにより圧力
を検出するようになっている。
すなわち、シートバック21Aとシートクッション21Bに
かかる圧力分布を相対的に検出し、乗員の着座姿勢を検
出するようになっている。つまり、シートバック21Aに
大きな圧力が作用していると、トルソー角(乗員の上半
身が鉛直線に対してなす角)が大きく、乗員は寝そべっ
た状態にあると判断される、一方、シートクッション21
Bに大きな圧力が作用していると、トルソー角が小さい
と判断される。
第9図において、40はシートベルト装着センサで、一
方のベルト部材41A(第5図参照)のバックル42に他方
のベルト部材41Bに設けられたタング43が着脱自在に連
結されるようになったシートベルト41の該一方のベルト
部材41Aのバックル42に、他方のベルト部材41Bのタング
43が連結されると、それを検出してONするようになって
いる。
45(第5図も併せて参照)は室内温度検出手段として
の室内温度検出センサで、日照の当たらない場所に複数
個設けられている。
70は制御ユニットで、後述の衝突検出センサからの信
号を受けインフレータ17,17,17の吹出し量(吹出し圧力
に対応)を設定する圧力設定手段としてのインフレータ
吹出し量設定手段101(第9図では「インフレータ吹出
し量決定手段」と表示)と、上記各センサ20,30,35,40,
45の出力を受け、それに応じてインフレータ17,17,17の
吹出し量を補正する補正手段102とを有する。
この補正手段102による補正は、各種条件に応じて、
例えば第11図乃至第14図に示す特性図に基づいて行われ
る。また、各条件の優先順位は、シートスライド位置、
シートベルト装着の有無、シートのリクライニング角、
乗員の着座姿勢及び室内温度の順である。
車両の衝突を感知するための衝突検出手段としての衝
突検出センサは、バンパーなどの車体前部に複数個(例
えば2個)設けられたフロントセンサ51,52(第10図参
照)と、車体前部のダッシュボードに複数個(例えば3
個)設けられたリヤセンサ53,54,55とにより構成されて
いる。
しかして、上記2個のフロントセンサ51,52のうち少
なくとも1つ、及び上記3個のリヤセンサ53,54,55のう
ち少なくとも1つが衝突を感知してON作動することによ
り通電され、周知の機構により、インフレータ17が衝撃
吸収袋18を膨張させて、乗員がフロントガラス46あるい
はステアリングホイール3などに衝突することを防止す
るようになっている。
上記インフレータ17の一端には、第10図に示すよう
に、制御ユニット70を介してエアバッグ装置5の主給電
ラインLに接続されるとともに互いに並列に配置された
フロントセンサ51,52が接続される一方、他端には、端
末がそれぞれアースされるとともに互いに並列に配置さ
れたリヤセンサ53,54,55が接続されており、上記フロン
トセンサ51,52のいずれか一方がON作動し、かつ、上記
リヤセンサ53,54,55のいずれか1つがON作動すると、イ
ンフレータ17内のヒータ17aに電流が流れて該ヒータ17a
が発熱し、このことにより起爆部(図示せず)が起爆さ
れて衝撃吸収袋18が膨張するようになっている。
なお、上記主給電ラインLは、保護ヒューズ56、電源
57及びコンデンサ58(補助電源)から、システムダウン
スイッチ59、エアバッグ装置5の主要部であるフロント
センサ51,52、インフレータ17及びリヤセンサ53,54,55
に至るラインとなっている。
上記フロントセンサ51,52、インフレータ及びリヤセ
ンサ53,54,55には、常時、モニタ用に所定電流値の微弱
電流が流されており、通常時開いた状態であるべき上記
各センサ51,52,53,54,55をそれぞれ流れる電流の電流値
が増加した場合には、モニタライン51,52l,53l,54l,5
5lを介して、故障検出装置61がこれを検知し、電流値が
増加したセンサについてその短絡を検出する。そして、
この場合、車両が衝突しないにもかかわらず、衝撃吸収
袋18が開いてしまう異常動作を起こす原因となり得るの
で、この異常動作による事故の発生を防止するために、
システムダウンスイッチ59がOFF作動され、主給電ライ
ンが遮断されてエアバッグ装置5が不作動状態に維持さ
れるようになっている。なお、上記各モニタライン51
,52l,53l,54l,55lはいずれも故障診断ユニット60内の
故障検出装置61に接続されている。
また、通常時、導通状態であるべきインフレータ17の
両端子間に電流が流れない場合には、モニタライン56l
を介して故障検出装置61によりインフレータ17の断線が
検出されるようになっている。
そして、上記故障検出装置61は、上記センサ51,52,5
3,54,55及びインフレータ17など、エアバッグ装置5の
故障を検出した場合、操作スイッチ62を介して電源57に
接続された警報回路64に命令信号を出力して該警報回路
64を作動させ、例えばブザー65等により乗員にエアバッ
グ装置5の故障を知らせるようになっている。63は故障
記録装置である。
なお、上記各センサ51,52,53,54,55にそれぞれ設けら
れた抵抗51R,52R,53R,54R,55Rの電気抵抗値は、インフ
レータ17のヒータ17aの電気抵抗値に比べて非常に大き
く設定されており、上記モニタ用の微弱電流を流して
も、フロントセンサ51,52のいずれか一方がON状態(接
点が閉じた状態)となり、かつ、リヤセンサ53,54,55の
いずれか1つがON状態とならない限り、インフレータ17
に流れる電流は微弱であり、起爆部(図示せず)を起爆
させることがない。
上記のように構成すれば、シート21が車体前後方向に
移動すると、衝撃吸収袋18は膨張状態において容量は略
一定であるから、衝撃吸収袋18と乗員との間の距離は変
化する。そのため、スライド量が大きくスライド位置が
前方位置ほど乗員との距離が短くなるので、早く衝撃吸
収袋を膨張させてやる必要がある。
したがって、乗員が前方位置にあるときには、インフ
レータ17の作動数を増加させ、吹出し圧力を大きくして
衝撃吸収袋を早く膨張させて、最大膨張状態であるピー
ク点になるタイミングを早めるために、スライド位置検
出センサ20よりの信号にて、シート21が前方位置にある
と判断されると、制御ユニット70の補正手段102によ
り、インフレータ17の吹出し量が補正されて、早く膨張
するようになる。
また、シート21のリクライニング角によっても、乗員
の胸の前後位置が変化し、リクライニング角が大きいと
乗員の胸の位置が後方位置に、リクライニング角が小さ
いと乗員の胸の位置が前方位置にそれぞれなるので、リ
クライニング角が小さいほと、インフレータ17の作動数
を増加させて、吹出し圧力を大きくする必要がある。
したがって、最大膨張した衝撃吸収袋18が乗員の胸に
当たるように、リクライニング角検出センサ30の信号に
より、シート21のリクライニング角が小さいときは大き
いときに比べて、インフレータ17の作動数を増加させ、
インフレータ17による吹出し圧力が大きくなるように制
御ユニット70の補正手段102により補正される。
また、シートベルト41が装着されていない場合には、
衝突時、乗員がシートベルト41により拘束されていない
ために、乗員の動きが大きい。そのため、衝撃吸収袋18
を早く膨らます必要がある。
よって、シートベルト41の非装着時には、制御ユニッ
ト70がインフレータ17の作動数を増加させ、インフレー
タ17による吹出し圧力を高め、衝撃吸収袋18を早く膨張
させる。
また、同じ体格の乗員であっても、乗員の着座姿勢に
よって乗員の胸の位置が変わるので、それによっても変
更する必要がある。すなわち、乗員が腰部(ヒップポイ
ント)を前にしたときにはトルソー角が大きく胸の位置
が後方位置となり、腰部を後にしたときにはトルソー角
が小さく胸の位置が前方位置となる。
よって、乗員の腰部が前方位置のときには、後方位置
のときに比べて、衝撃吸収袋18を遅く膨張させてもよ
く、インフレータ17による吹出し圧力が小さくてよいの
で、インフレータ17の作動数を少なくする。
室内温度が高いと、室内の空気密度が低くなり、同一
の膨張量を確保しようとすると、インフレータ17を作動
させるのに必要な火薬量が少なくてよい。したがって、
室内温度が高いと、インフレータ17の作動数を減少させ
て、吹出し圧力を小さくする。
上記実施例では、助手席側に着席する乗員が特にいろ
いろな姿勢を取り得ることから、助手席側に適用した実
施例について説明したが、運転手側にエアバッグ装置を
設けて運転手を保護するエアバッグ装置に対しても本発
明を適用できるのは言うまでもない。
(発明の効果) 請求項(1)の発明によれば、乗員のシートスライド
位置が前方位置のときにはガス発生手段からのガス吹出
し圧力を大きく、後方位置のときにはガス吹出し圧力を
小さく補正するようにしているため、衝撃吸収袋の膨張
タイミングを上記シートスライド位置に応じて制御する
ことが可能となり、衝突時には、上記シートスライド位
置に拘わず、常に最大膨張した衝撃吸収袋を乗員に胸に
当てて、乗員を拘束して保護することが可能となる。
請求項(2)の発明によれば、リクライニング角が大
きいときにはガス発生手段からのガス吹出し圧力を小さ
く、リクライニング角が小さいときには上記ガス吹出し
圧力を大きくするようにしているため、衝撃吸収袋の膨
張タイミングを上記リクライニング角に応じて制御する
ことが可能となり、衝突時には、シートのリクライニン
グ角にかかわりなく、常に略最大膨張した衝撃吸収袋が
乗員の胸に当てて、乗員を拘束して保護することが可能
となる。
請求項(3)によれば、乗員の腰部位置が後方位置に
あるときにはガス発生手段からのガス吹出し圧力を大き
く、上記腰部位置が前方位置にあるときには上記ガス吹
出し圧力を小さくするようにしているため、衝撃吸収袋
の膨張タイミングを上記乗員の腰部位置に応じて制御す
ることが可能となり、衝突時には、乗員の腰部位置にか
かわりなく、常に略最大膨張した衝撃吸収袋が乗員の胸
に当てて、乗員を拘束して保護することが可能となる。
請求項(4)によれば、請求項(1)または請求項
(2)または請求項(3)においてガス発生手段からの
ガス吹出し圧力が大きくされて衝撃吸収袋の膨張タイミ
ングが早められても、その衝撃吸収袋の乗員に対する衝
撃の緩和を図ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の実施例を示し、第1図は車室内前部のエ
アバッグ装置付近の斜視図、第2図はエアバッグ装置の
取付状態を示す拡大図、第3図はエアバッグ装置の説明
図、第4図(a),(b)は排気バルブの作動の説明
図、第5図は車室内の各種センサの配置を示す図、第6
図〜第8図はそれぞれ各種センサの説明図、第9図は制
御ユニットの構成を示すブロック図、第10図は制御系の
説明図、第11図〜第14図はそれぞれシートスライド位
置、シートのリクライニング角、着座姿勢及び室内温度
と、インフレータによる吹出し圧力との関係を示す図で
ある。 5……エアバッグ装置、17……インフレータ(ガス発生
手段)、18……衝撃吸収袋、20……スライド位置検出セ
ンサ(スライド位置検出手段)、30……リクライニング
角検出センサ(リクライニング角検出手段)、35……圧
力センサ(着座姿勢検出手段)70……制御ユニット、5
1,52……フロントセンサ(衝突検出手段)、53,54,55…
…リヤセンサ(衝突検出手段)、101……インフレータ
吹出し量設定手段(圧力設定手段)、102……補正手
段。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車体前後方向にスライド可能に配設された
    シートの車両前方位置に配設され、通常時には折畳まれ
    て収納状態となる一方、衝突時には高圧ガスの供給を受
    けて所定の形状に膨脹して上記シートに着座する乗員の
    衝撃を吸収する衝撃吸収袋と、 車両が衝突したことを検出する衝突検出手段と、 この衝突検出手段により車両が衝突したことを検出した
    とき上記衝撃吸収袋に対し高圧ガスを供給するものであ
    ってその高圧ガスのガス吹出し圧力が可変に構成された
    ガス発生手段と、 このガス発生手段からの衝撃吸収袋に対するガス吹出し
    圧力を設定する圧力設定手段と、 上記シートのスライド位置を検出するスライド位置検出
    手段と、 このスライド位置検出手段からの出力に基づいてスライ
    ド位置が前方位置のときには後方位置のときに比べて上
    記ガス発生手段からの衝撃吸収袋に対するガス吹出し圧
    力を大きくするように上記圧力設定手段のガス吹出し圧
    力の設定を補正する補正手段と を備えている ことを特徴とする車両用エアバッグ制御装置。
  2. 【請求項2】リクライニング可能に配設されたシートの
    車両前方位置に配設され、通常時には折畳まれて収納状
    態となる一方、衝突時には高圧ガスの供給を受けて所定
    の形状に膨脹して上記シートに着座する乗員の衝撃を吸
    収する衝撃吸収袋と、 車両が衝突したことを検出する衝突検出手段と、 この衝突検出手段により車両が衝突したことを検出した
    とき上記衝撃吸収袋に対し高圧ガスを供給するものであ
    ってガス吹出し圧力が可変に構成されたガス発生手段
    と、 このガス発生手段からの衝撃吸収袋に対するガス吹出し
    圧力を設定する圧力設定手段と、 上記シートのリクライニング角を検出するリクライニン
    グ角検出手段と、 このリクライニング角検出手段からの出力に基づいてリ
    クライニング角が大きいときにはリクライニング角が小
    さいときに比べて上記ガス発生手段からの衝撃吸収袋に
    対するガス吹出し圧力を小さくするように上記圧力設定
    手段のガス吹出し圧力の設定を補正する補正手段と を備えている ことを特徴とする車両用エアバッグ制御装置。
  3. 【請求項3】シートの車両前方位置に配設され、通常時
    には折畳まれて収納状態となる一方、衝突時には高圧ガ
    スの供給を受けて所定の形状に膨脹して上記シートに着
    座する乗員の衝撃を吸収する衝撃吸収袋と、 車両が衝突したことを検出する衝突検出手段と、 この衝突検出手段により車両が衝突したことを検出した
    とき上記衝撃吸収袋に対し高圧ガスを供給するものであ
    ってガス吹出し圧力が可変に構成されたガス発生手段
    と、 このガス発生手段からの衝撃吸収袋に対するガス吹出し
    圧力を設定する圧力設定手段と、 上記シートに着座している乗員の腰部が前方位置にある
    か後方位置にあるかを検出する着座姿勢検出手段と、 この着座姿勢検出手段からの出力に基づいて上記乗員の
    腰部が前方位置にあるときには後方位置にあるときに比
    べて上記ガス発生手段からの衝撃吸収袋に対するガス吹
    出し圧力を小さくするように上記圧力設定手段のガス吹
    出し圧力の設定を補正する補正手段と を備えている ことを特徴とする車両用エアバッグ制御装置。
  4. 【請求項4】請求項(1)または請求項(2)または請
    求項(3)において、 ガス発生手段は、 衝撃吸収袋に対し供給される高圧ガスのガス吹出し圧力
    を受けて開作動し上記高圧ガスを排出する排気バルブを
    有し、上記ガス吹出し圧力が大きいときには小さいとき
    よりも大量の高圧ガスを上記排気バルブにより排出させ
    るように構成されている ことを特徴とする車両用エアバッグ制御装置。
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