JP2707340C - - Google Patents

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JP2707340C
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Mitsui Mining and Smelting Co Ltd
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Mitsui Mining and Smelting Co Ltd
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はアルカリマンガン電池用γ型二酸化マンガンの製造法に関し、詳しく
は電解液中に三二酸化マンガンを一定濃度となるように添加することによって、
生成した電解二酸化マンガンを正極活物質として用いた時にアルカリマンガン電
池の放電性能を著しく向上させた電解二酸化マンガンの製造法に関する。 [従来の技術および発明が解決しようとする課題] アルカリマンガン電池は、マンガン電池に比べて重負荷での放電性能に優れて
いることから、カメラの自動ワインダー、ストロボ並びに携帯用テープレコーダ
ー等に使用され、近年、急速にその需要が伸びてきている。 しかし、重負荷での放電性能において優れているとはいっても、正極活物質と
して用いられる二酸化マンガンの理論容量の30〜40%を利用しているに過ぎず、
利用率の向上が課題として残されている。 一方、アルカリマンガン電池用正極活物質として用いられる二酸化マンガンの
製造法としては、通常、硫酸マンガン水溶液中にて電解法により、電極に二酸化
マンガンを電析させ、これを水洗、粉砕した後、Na2CO3あるいはNa OH水
溶液にて所定のpHに中和してこれを水洗、乾燥する方法が用いられている。 しかるに、この二酸化マンガンを正極活物質として用いた場合にも満足する放
電特性は得られなかった。 また、二酸化マンガンのスラリーを懸濁せしめた硫酸マンガン溶液を電解液と
して用い、電解により二酸化マンガンを得る方法が提案されている(特公昭59-3
3544号公報等)。 この方法も生成した二酸化マンガンの比表面積が小さくなり満足する放電特性
は得られない。 本発明は上記のような状況に鑑み、アルカリマンガン電池の正極活物質として
用いられ、高性能化した二酸化マンガンの製造法を提供することを目的とし、ひ
いてはアルカリマンガン電池の電池特性の向上を図ることを目的としたものであ
る。 [課題を解決するための手段] 本発明の上記目的は、電解液中に一定濃度の三二酸化マンガンを添加すること
によって達成される。 すなわち、本発明の電解二酸化マンガンの製造法は、硫酸マンガンおよび硫酸
を含む溶液を電解液として電解を行ない、電解二酸化マンガンを製造するに際し
、電解液中に三二酸化マンガンを0.5〜20g/lの濃度となるように添加するこ
とを特徴とするものである。 本発明の製造法においては、電解液として硫酸マンガンおよび硫酸の溶液を用
いる。この電解液中のマンガン濃度は20〜50g/l、硫酸濃度は30〜80g/lが
一般的である。また、電極として陽極にはチタン等、陰極にはカーボン等が用い
られる。 また、電解二酸化マンガンの電解条件としては、通常、浴温90〜100℃、電流
密度50〜100A/m2で行なわれる。 本発明では、電解液中に三二酸化マンガンを添加する。この電解液中への三二
酸化マンガンの添加量は0.5〜20g/lの濃度となることが得られる電解二酸化
マンガンの特性から好ましい。電解液中の三二酸化マンガンの濃度が0.1g/l
未満では添加効果が得られず、一方、電解液中の二酸化マンガンの濃度が20g/
l超では生成した二酸化マンガンの見かけ比重が小さくなり、低電流放電特性も
劣化する傾向が見られる。 三二酸化マンガンの添加方法は、電解槽中のマンガン濃度を20〜50g/lに保
つための補給溶液中に0.5〜20g/l添加して補給する方法が好ましい。 このようにして得られた電解二酸化マンガンを正極活物質としたアルカリマン
ガン電池は高い放電性能を示すものとなる。 [作用] 本発明により得られる電解二酸化マンガンがアルカリマンガン電池の正極活物
質として用いた時に顕著な効果を奏する理由は明らかではないが、三二酸化マン
ガンは硫酸と以下のような化学反応をし、 Mn23+H2SO4 → Mn O2+Mn SO4+H2 O (1) 更に(1)式のMn SO4が以下の電解酸化を受ける。 Mn2SO4+2H2O → Mn O2+H2SO4+H2 (2) 通常(1)式で得られる二酸化マンガンを正極活物質に用いたアルカリマンガン
電池は電解二酸化マンガンの場合に比較して低電流放電特性に優れているが、比
表面積が大きく、見かけ比重が小で、電池充填性に劣るという特徴を有していた
。 ところが、上式(1)と(2)の組み合せによる本発明の製造法では(1)式により生
成したMn O2が電解二酸化マンガンと電極に共析する際に圧縮されて見かけ比
重が小さくならず、かつ、低電流放電特性の優れた点はそのまま保有されている
と考えられる。 [実施例] 以下、実施例等に基づき本発明を具体的に説明する。実施例1〜3および比較例1〜4 加温装置を設けた内容積 3lの電解槽に陽極としてチタン板、陰極として黒鉛
板をそれぞれ交互に懸吊せしめた。 電解槽溶液は全マンガン30g/l、硫酸55g/l、三二酸化マンガンまたは二
酸化マンガン第1表に示す濃度となるように添加して懸濁させた。電解の進行に
伴ない、全マンガン40g/l、硫酸55g/l、三二酸化マンガンまたは二酸化マ
ンガンを第1表に示す濃度に維持する量を補給液として電解槽に注入した。なお
、比較例3は三二酸化マンガンまたは二酸化マンガンを添加しなかった。 電解は、電解浴の温度を95±1℃に保ち、電流密度60A/m2で行なった。 15日間電解した後、電解二酸化マンガンが電着した陽極板を取り出し、常法の
後処理を実施し、得られた二酸化マンガンの見かけ比重および比表面積をJIS
法に従って測定し、結果を第1表に示した。 また、この二酸化マンガンを正極活物質として第1図に示すアルカリマンガン
電池を用いて電池性能を評価した。第1図のアルカリマンガン電池は、正極缶1
、正極2、負極3、セパレーター4、封口体5、負極底板6、負極集電体7、キ
ャップ8、熱収縮性樹脂チューブ9、絶縁リング10,11、外装缶12で構成されて
いる。このアルカリマンガン電池を用いて、75Ω連続放電にて放電試験を行ない
、終止電圧 0.9Vまでの放電持続時間を測定し、結果を第1表に示した。 なお、正極活物質に用いた二酸化マンガンとカーボンの配合重量比は93: 7と
し、電池内での限られた空間であることを考慮して、正極活物質の高さおよび厚
みを一定とした。 すなわち、従来品である比較例3を用いて正極活物質として電池に充填する場
合、正極活物質量 8.7gに対して高さが約44mm、厚さが約 1.8mmとなる。従
って実施例1〜3、比較例1〜2および4のいずれにおいても正極活物質の高さ
および厚さを比較例3と同一にした。 第1表に示されるように、電解液中に三二酸化マンガンを一定濃度となるよう
に添加して製造した実施例1〜3の電解二酸化マンガンは見かけ比重が低下する ことなく、すなわち電池への充填性が劣化することなく、これを用いたアルカリ
マンガン電池の特に低電流放電特性の性能向上に大きく寄与するものであった。 これに対して、電解液中の三二酸化マンガンの濃度が低い比較例1や電解液中
に三二酸化マンガンを添加しない比較例3により得られた電解二酸化マンガンは
、これをアルカリマンガン電池の正極活物質に用いても、放電性能の向上効果が
小さい。 また、比較例2は、電解液中の三二酸化マンガンの濃度が高すぎるため、得ら
れた二酸化マンガンの見かけ比重が低く、従って電池内へ所定の重量が充填でき
ず、アルカリマンガン電池の放電特性の向上も見られない。 比較例4は、電解液中に二酸化マンガンを添加したものであるが、得られた二
酸化マンガンの比表面積が低く、アルカリマンガン電池の放電特性の向上も見ら
れない。 [発明の効果] 以上説明したように、本発明の製造法により得られた電解二酸化マンガンは、
見かけ比重、比表面積がともに低下することなく、これをアルカリマンガン電池
の正極活物質に用いることによって、アルカリマンガン電池の電池性能を著しく
向上することができる。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明に係わるアルカリマンガン電池の側断面図を示す。 1:正極缶、 2:正極、 3:負極、 4:セパレーター、 5:封口体、
6:負極底板、 7:負極集電体、 8:キャップ、 9:熱収縮性樹脂チュー
ブ、 10,11:絶縁リング、 12:外装缶。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 (1)硫酸マンガンおよび硫酸を含む溶液を電解液として電解を行ない、電解二
    酸化マンガンを製造するに際し、電解液中に三二酸化マンガンを0.5〜20g/l
    の濃度となるように添加することを特徴とする電解二酸化マンガンの製造法。

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