JP2707293B2 - 陰極線管表示装置の漏洩磁束低減方法及びその装置 - Google Patents

陰極線管表示装置の漏洩磁束低減方法及びその装置

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JP2707293B2 JP63274672A JP27467288A JP2707293B2 JP 2707293 B2 JP2707293 B2 JP 2707293B2 JP 63274672 A JP63274672 A JP 63274672A JP 27467288 A JP27467288 A JP 27467288A JP 2707293 B2 JP2707293 B2 JP 2707293B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、偏向ヨークにより発生する漏洩磁束(磁
界)を低減するようにした陰極線管表示装置の漏洩磁束
低減方法及びその装置に関する。
(従来の技術) ディスプレイ装置は、電子ビームを偏向させる方法と
して、偏向コイル等により発生する磁界を利用したもの
が多い。このため、この種のディスプレイ装置では、偏
向コイル等により発生する磁束が陰極線管の周囲より漏
れ出る。この不要電磁放射が付近の電子機器の動作に悪
影響を及ぼすことがある。
又、最近、磁界が人間や動物に及ぼす影響についての
研究が行れ、例えば、陰極線管からの磁界も有害である
とされている。そのために、スエーデン国のSSIと云う
機関では、超低周波磁界について、陰極線管の表示面中
心から15cm内側の点を中心として、半径65cmの球面上の
80ポジションで磁束密度の変化率(dB/dt)と、周波数
バンド(10kHz〜300kHz)に於ける磁束密度の強度(n
T)の推奨値として、最大磁束密度の変化率を25mT(ミ
リ・テスラ/sec以下の値とし、最大磁束密度の強度を50
nT(ナノ・テスラ)以下の値とすることを発表してい
る。
なお、ここで、Tは磁界の強さの単位であるTesla
(テスラ)を表わしており、 1T=10000Gauss,1mT=10Gauss である。
更に、ディスプレイ装置全体としての最大磁束密度の
変化率が、25mT/sec以下の値を満足するために、ディス
プレイ製造販売業者(例えば、IBM社等)より、偏向ヨ
ークを取り付けた状態の陰極線管、即ち、通称ITC(Int
egrated Tube Component)と呼ばれる陰極線管表示装置
の状態での要求基準として、最大磁束密度の変化率は15
mT/sec以下の値が示されている。
さて、陰極線管の表示面での偏向ヨークからの漏洩磁
束を抑制する従来技術としては、次の,のものがあ
った。
まず。従来技術は、第12図(A)〜(C)に示すも
のであり、これはエヌ・ベー・フィリップス・フルーイ
ランペンファブリケン社から出願されている(特開昭62
−223952号)。
即ち、第12図(A)〜(C)は、電線1を偏向ユニッ
トに電気的に結合させると共に、電線1を陰極線管のフ
ェースプレート2に配置させる例を夫々示したものであ
り、図中、端子3a,3bは偏向ユニットの通常の接続端子
を示す。
同図(A)の例(方式I)では、電線1を偏向コイル
4a,4bに直列に接続すると共に、この電線の2つの水平
方向の電線区分1a,1bをフェースプレート2の上側及び
下側縁部に夫々直接取り付けるか、又は極めて近接させ
て取り付けるものである。
同図(B)の例(方式II)では、個々の偏向コイルの
漂遊磁界を補償するために、偏向コイル4aを上側の水平
方向の電線区分1aに直列させ、かつ、偏向コイル4bを下
側の水平方向の電線区分1bに直列結合させるものであ
る。
同図(C)の例(方式III)では、偏向コイル4a,4bと
電線区分1aとの間に制御電流源5を配置するものであ
り、この場合には、電線区分1a,1bをフェースプレート
2の上側及び下側縁部の個所にて複数回、即ち、複数ル
ープに巻回させる。
次に、従来技術は、第13図に示すものであり、これ
は本出願人会社が提案したものである(特願昭63−1564
11号)。
即ち、第13図に示す例(方式IV)は次のようなもので
ある。同図において、6は陰極線管、7は偏向コイル、
8a,8bは打ち消し磁束発生用の電線を示す。電線8aは表
示面10の周囲の上半分を、電線8bは下半分を巻回するよ
うに夫々配置され、水平偏向電流は同図に矢印で示す方
向に供給される。偏向コイル7は電子銃9の近傍に設け
られ、電子ビームを偏向する。偏向コイル7には偏向回
路より水平偏向電流が供給される。このとき、偏向回路
からの信号は偏向コイル7に供給されると共に、電線8
a,8bにも供給され、偏向コイル7と同期して動作する。
(発明が解決しようとする課題) ところが、上述した従来技術,に係る方式I〜方
式IVにつき、次の条件で漏洩磁束を測定した。
スウェーデン国のSSI機関の発表による推奨値を測定
するため、同図のCombinova社が開発した低周波漏洩磁
界を測定できる測定器(MAGNETIC FIELD METER MODEL M
FM1000)を用いて、第14図に示すA,B,Cの位置へ、3方
向からの磁界に対応するアンテナA1〜A5,B1〜B5,C1〜C5
の合計15本のアンテナを設置し、そして、夫々の位置で
第14図,第15図に示す条件(特に、陰極線管のに対する
アンテナの角度)にて、即ち、アンテナA1〜A5,B1〜B5,
C1〜C5の設置位置での磁束密度の変化率と磁束密度の強
さを、陰極線管11の偏向ヨーク12の図示せぬ水平偏向コ
イルに水平偏向周波数(20.0kHz)の鋸歯状波電流6.4Ap
−pを、又、図示せぬ垂直偏向コイルに垂直偏向周波数
(60Hz)の鋸歯状波電流を流して測定した。
その結果、上述の方式I〜方式IVの夫々における、15
ポジションでの測定値の最大値と最小値は第16図に示す
のものになった。
同図に示すこの測定値は、いずれの場合も、陰極線管
のフェースプレートの近傍に設けた漏洩磁束打ち消し用
電線に電流を導くためのリード線配線位置によって大き
く異なり、このリード線の配線位置を変えることによっ
て、上記測定点の特定位置での値を最小にすることは可
能であるが、上述した従来技術,におけるリード線
を重力の方向にたれ下がったまま測定すると、上述の15
ポジションで構成される測定面における測定の値をバラ
ンスよく最小にすることは不可能であったし、この様な
不安定な状態で陰極線管表示装置を量産することは不可
能に近いものであった。
なお、この第16図に示した各測定値は、上述した従来
技術,に係る特許明細書中の説明とは逆方向の磁界
を発生させた場合の値である。
ところで、上述した第12図(A),(C)に示すもの
の様に、フェースプレート2の上側及び下側縁部に沿わ
せた2本の漏洩磁束を打ち消し用電線区分1a,1bを、フ
ェースプレート2の対角線上に配線された破線で示す電
線で接続する様にすると、この対角線上の電線には偏向
コイル4a,4bから発生する磁界(漏洩磁束)と同一方向
の磁界を発生することになり、電線区分1a,1bによる漏
洩磁束打ち消し効果を減少させるのみでなく、SSI機関
指定の上述した測定球面で一様に漏洩磁束打ち消し効果
を発揮させることは期待できなかった。
又、第12図(B)に於いても、破線で示す電線により
発生する磁界が、漏洩磁束打ち消し効果を減少させる方
向に働き、十分な効果が期待できなかった。
更に、上述した従来技術,に係る特許図面(夫々
の第2図)は、陰極線管の表示面前方の漏洩磁束の発生
源を水平偏向コイルのベンドアップ部であると示唆して
ある。しかし、実際の漏洩磁束の発生状態は、後述する
第3図に示すように、蛍光表示面53aの前方方向の磁界B
2bは、水平偏向コイル50a,50bのベンドアップ部50a1,50
b1から発生する磁界B1よりもはるかに大きく、前記従来
技術,のものとは、反対の方向へ打ち消し磁界を発
生する必要がある。
上述した従来技術,に係る特許明細書通りの方向
に漏洩磁束打ち消し磁界が発生すると、漏洩磁束打ち消
し用電線のない場合よりも、はるかに大きな漏洩磁束が
発生してしまうこととなる。
従って、上述した従来技術では、陰極線管の表示面前
方方向は勿論、側面や後面方向の不要磁界の強さを低減
することができないから、最近のディスプレイ製造販売
業者の要求基準を満足できるものを製作することができ
ないから、表示面及び側面や後面から放射する漏洩磁束
を安定に低減させ、かつ上記の推奨値内におさめる必要
があった。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたもので、ディス
プレイ製造販売業者の要求基準を満足できる陰極線管表
示装置の漏洩磁束低減方法及びその装置を提供すること
を目的とする。
(課題を解決するための手段) 上述した課題を解決するために、本発明は、次の
(1)〜(8)の構成になる陰極線管表示装置の漏洩磁
束低減方法及びその装置を提供する。
(1) 蛍光表示面(53a),フェースプレート部(53
b),ネック部(53d),側面部(56)を有する陰極線管
(53)と、偏向コイル(50a,50b)を有しかつ前記ネッ
ク部(53d)に取り付けた偏向ヨーク(54)とを備えた
陰極線管表示装置の漏洩磁束低減方法であって、 第1の電線(51a1,51a)と第2の電線(51b1,51b)と
を並列接続して得た一方の接続点(aa)を、前記偏向コ
イル(50a,50b)を介して、偏向回路の一方に接続する
と共に、その他方の接続点(bb)を前記偏向回路の他方
に接続し、 前記偏向コイル(50a,50b)より発生する主磁界
(B2a)と前記ネック部(53d)より外側へ漏れ出す第1
の漏洩磁界(B1)との境界面(55a,55b)の近傍で、か
つ前記蛍光表示面(53a)に近い前記フェースプレート
部(53b)の周囲(53b1〜53b4)と、前記側面部(56)
とに亘って、前記第1,第2の電線(51a1,51a,51b1,51
b)をそれぞれ配設し、 前記第1の漏洩磁界(B1)と、前記蛍光表示面(53a)
より外側へ漏れ出す第2の漏洩磁界(B2b)と、前記側
面部(56)より外側へ漏れ出す第3の漏洩磁界(B2c
とをそれぞれ打ち消すために、前記第1,第2の電線(51
a1,51a,51b1,51b)に電流を流すことを特徴とする陰極
線管表示装置の漏洩磁束低減方法。
(2) 蛍光表示面(53a),フェースプレート部(53
b),ネック部(53d),側面部(56)を有する陰極線管
(53)と、偏向コイル(50a,50b)を有しかつ前記ネッ
ク部(53d)に取り付けた偏向ヨーク(54)とを備えた
陰極線管表示装置の漏洩磁束低減装置であって、 前記偏向コイル(50a,50b)より発生する主磁界
(B2a)と前記ネック部(53d)より外側へ漏れ出す第1
の漏洩磁界(B1)との境界面(55a,55b)の近傍で、か
つ前記蛍光表示面(53a)に近い前記フェースプレート
部(53b)の周囲(53b1〜53b4)と、前記側面部(56)
とに亘って、それぞれ配設し、かつ、前記第1の漏洩磁
界(B1)と、前記蛍光表示面(53a)より外側へ漏れ出
す第2の漏洩磁界(B2b)と、前記側面部(56)より外
側へ漏れ出す第3の漏洩磁界(B2c)とをそれぞれ打ち
消すために電流を流す第1,第2の電線(51a1,51a,51b1,
51b)を有し、 この第1,第2の電線(51a1,51a,51b1,51b)は、並列
接続して得た一方の接続点(aa)を、前記偏向コイル
(50a,50b)を介して、偏向回路の一方に接続し、その
他方の接続点(bb)を前記偏向回路の他方に接続するこ
とを特徴とする陰極線管表示装置の漏洩磁束低減装置。
(3) 蛍光表示面(53a),フェースプレート部(53
b),ネック部(53d),側面部(56)を有する陰極線管
(53)と、偏向コイル(50a,50b)を有しかつ前記ネッ
ク部(53d)に取り付けた偏向ヨーク(54)とを備えた
陰極線管表示装置の漏洩磁束低減方法であって、 第1の電線(51a1,51a)と第2の電線(51b1,51b)と
を並列接続して得た一方の接続点(aa)を、前記偏向コ
イル(50a,50b)を介して、偏向回路の一方に接続する
と共に、その他方の接続点(bb)を前記偏向回路の他方
に接続し、 並列接続した前記第1,第2の電線(51a1,51a,51b1,51
b)に調整手段を並列接続し、 前記偏向コイル(50a,50b)より発生する主磁界
(B2a)と前記ネック部(53d)より外側へ漏れ出す第1
の漏洩磁界(B1)との境界面(55a,55b)の近傍で、か
つ前記蛍光表示面(53a)に近い前記フェースプレート
部(53b)の周囲(53b1〜53b4)と、前記側面部(56)
とに亘って、前記第1,第2の電線(51a1,51a,51b1,51
b)をそれぞれ配設し、 前記第1の漏洩電界(B1)と、前記蛍光表示面(53
a)より外側へ漏れ出す第2の漏洩磁界(B2b)と、前記
側面図(56)より外側へ漏れ出す第3の漏洩磁界
(B2c)とをそれぞれ打ち消すために、前記第1,第2の
電線(51a1,51a,51b1,51b)に電流を流し、前記第1〜
第3の漏洩磁界(B1,B2b,B2c)を打ち消す磁界が得られ
ない場合は、前記調整手段を調節して、前記第1,第2の
電線(51a1,51a,51b1,51b)に流れる電流を調整するこ
とを特徴とする陰極線管表示装置の漏洩磁束低減方法。
(4)蛍光表示面(53a),フェースプレート部(53
b),ネック部(53d),側面部(56)を有する陰極線管
(53)と、偏向コイル(50a,50b)を有しかつ前記ネッ
ク部(53d)に取り付けた偏向ヨーク(54)とを備えた
陰極線管表示装置の漏洩磁束低減方法であって、 前記偏向コイル(50a,50b)より発生する主磁界
(B2a)と前記ネック部(53d)より外側へ漏れ出す第1
の漏洩磁界(B1)との境界面(55a,55b)の近傍で、か
つ前記蛍光表示面(53a)に近い前記フェースプレート
部(53b)の周囲(53b1〜53b4)と、前記側面部(56)
とに亘って、それぞれ配設し、かつ、前記第1の漏洩磁
界(B1)と、前記蛍光表示面(53a)より外側へ漏れ出
す第2の漏洩磁界(B2b)と、前記側面部(56)より外
側へ漏れ出す第3の漏洩磁界(B2c)とをそれぞれ打ち
消すために電流を流す第1,第2の電線(51a1,51a,51b1,
51b)と、 調整手段とを有し、 前記第1,第2の電線(51a1,51a,51b1,51b)は、並列
接続して得た一方の接続点(aa)を、前記偏向コイル
(50a,50b)を介して、偏向回路の一方に接続すると共
に、その他方の接続点(bb)を前記偏向回路の他方に接
続し、 前記調整手段は、前記第1〜第3の漏洩磁界(B1,
B2b,B2c)を打ち消す磁界が得られない場合には、前記
第1,第2の電線(51a1,51a,51b1,51b)に流れる電流を
調整するように、並列接続した前記第1,第2の電線(51
a1,51a,51b1,51b)に並列接続することを特徴とする陰
極線管表示装置の漏洩磁束低減装置。
(5) 前記調整手段は、可変インダクタンス(L)ま
たは、可変抵抗(R)であることを特徴とする請求項3
記載の陰極線管表示装置の漏洩磁束低減方法。
(6) 前記調整手段は、可変インダクタンス(L)ま
たは、可変抵抗(R)であることを特徴とする請求項4
記載の陰極線管表示装置の漏洩磁束低減装置。
(7) 蛍光表示面(53a),フェースプレート部(53
b),ネック部(53d),側面部(56)を有する陰極線管
(53)と、偏向コイル(50a,50b)を有しかつ前記ネッ
ク部(53d)に取り付けた偏向ヨーク(54)とを備えた
陰極線管表示装置の漏洩磁束低減方法であって、 偏向回路に接続する一端を有する第1の電線(51a1,5
1a)(または第2の電線(51b1,51b))の他端を、前記
偏向コイル(50a,50b)を介して、前記第2の電線(51
b1,51b)(または前記第1の電線(51a1,51a)の一端に
接続し、 前記第2の電線(51b1,51b)(または前記第1の電線
(51a1,51a)の他端を前記偏向回路に接続し、 前記偏向コイル(50a,50b)より発生する主磁界
(B2a)と前記ネック部(53d)より外側へ漏れ出す第1
の漏洩磁界(B1)との境界面(55a,55bの近傍で、かつ
前記蛍光表示面(53a)に近い前記フェースプレート部
(53b)の周囲(53b1〜53b4)と、前記側面部(56)と
に亘って、前記第1,第2の電線(51a1,51a,51b1,51b)
をそれぞれ配設し、 前記第1の漏洩磁界(B1)と、前記蛍光表示面(53
a)より外側へ漏れ出す第2の漏洩磁界(B2b)と、前記
側面部(56)より外側へ漏れ出す第3の漏洩磁界
(B2c)とをそれぞれ打ち消すために、前記第1,第2の
電線(51a1,51a,51b1,51b)に電流を流すことを特徴と
する陰極線管表示装置の漏洩磁束低減方法。
(8) 蛍光表示面(53a),フェースプレート部(53
b),ネック部(53d),側面部(56)を有する陰極線管
(53)と、偏向コイル(50a,50b)を有しかつ前記ネッ
ク部(53d)に取り付けた偏向ヨーク(54)とを備えた
陰極線管表示装置の漏洩磁束低減装置であって、 前記偏向コイル(50a,50b)より発生する主磁界
(B2a)と前記ネック部(53d)より外側へ漏れ出す第1
の漏洩磁界(B1)と境界面(55a,55b)の近傍で、かつ
前記蛍光表示面(53a)に近い前記フェースプレート部
(53b)の周囲(53b1〜53b4)と、前記側面部(56)と
に亘って、それぞれ配設し、かつ、前記第1の漏洩磁界
(B1)と、前記蛍光表示面(53a)より外側へ漏れ出す
第2の漏洩磁界(B2b)と、前記側面部(56)より外側
へ漏れ出す第3の漏洩磁界(B2c)とをそれぞれ打ち消
すために電流を流す第1,第2の電線(51a1,51a,51b1,51
b)を有し、 偏向回路に接続する一端を有する前記第1の電線(51
a1,51a)(または前記第2の電線(51b151b))の他端
を、前記偏向コイル(50a,50b)を介して、前記第2の
電線(51b1,51b)(または前記第1の電線(51a1,51a)
の一端に接続し、 前記第2の電線(51b1,51b)(または前記第1の電線
(51a1,51a)の他端を前記偏向回路に接続することを特
徴とする陰極線管表示装置の漏洩磁束低減装置。
(実施例) 以下、本発明になる陰極線管表示装置の漏洩磁束低減
方法及びその装置につき、第1図〜第11図及び第17図に
沿って説明する。
本発明になる陰極線管表示装置の漏洩磁束低減方法及
びその装置は、大略、次のような構成を有するものであ
る。
陰極線管53とフェースプレート部53bの蛍光表示面53a
寄りの近傍に陰極線管の53のほぼx軸(例えば第4図に
示すx軸を指し、陰極線管53の蛍光表示面53aの対角線
の交点(中心部)を画角の原点とした場合、この原点を
通る水平平面をx軸平面とする以下の説明では、蛍光表
示面53aの中心部を原点として、この原点を通る水平平
面をx軸平面として説明する)上の一方の側面53b1から
他方の側面53b2へフェースプレート部53bの上下縁部53
b3,53b4に沿って、上下縁部53b3,53b4に夫々1/2巻回数
の電線51a,51bを巻回し、その両側53b2,53b1の電線51a,
51bに連続するリード線51a1,51b1をファンネル部53cの
ほぼx軸(上下中間部)上に沿わせて偏向ヨーク54に導
き、偏向ヨーク54のネック部53d側の側面部54a,54aの適
当な位置(端子部60)に固定し、リード線51a1,51b1
介して、この電線51a,51bに水平偏向電流の時間関数に
ほぼ対応する時間関数を呈する電流を偏向ヨーク54から
の主磁界B2a成分の一部磁界(漏洩磁束)B2bと、陰極線
管53及び偏向ヨーク54の側面から漏れる漏洩磁束B2c,B
2b(図示せず)を打ち消す方向、即ち、偏向ヨーク54の
水平偏向コイル50a,50bの蛍光表示面53a側のベンドアッ
プ部50a1,50b1に流れる電流の方向と同一方向に電流を
流すよう構成したものである。
もう一つは、地磁気等の磁気の影響により陰極線管53
を構成するシャドウマスク部53e等の金属が着磁し、色
純度が低下するのを防ぐために、シャドウマスク部53e
が配置されている近傍のフェースプレート部53bの外面
全体に沿って消磁コイル61が配置されている陰極線管表
示装置Bにおいては、この消磁コイル61の一方の半周と
残りの他方の半周に消磁コイル61を形成する電線61a,61
bと別の独立した1/2巻回数の電線51a,51bを付加し、こ
の電線51a,51bを付加した消磁コイル61を陰極線管53の
フェースプレート部53b近傍のファンネル部53cの外周に
沿って、前記付加した電線51a,51bの始端51c1,51c2、終
端51d1,51d2が陰極線管53(ファンネル部53c)のほぼx
軸上に位置するように配置し、この終端51d1,51d2、始
端51c1,51c2のリード線51a1,51b1をファンネル部53cの
ほぼx軸上に沿って偏向ヨーク54に導き、所定の端子部
60,60に接続し、この電線51a,51bに、水平偏向電流の時
間関数にほぼ対応する時間関数の電流を偏向ヨーク54か
らの主磁界B2aの一部の不要磁界B2bと、陰極線管53及び
偏向ヨーク54の各側面部から漏れた漏洩磁束B2c,B
2d(図示せず)を打ち消す方向、即ち、偏向ヨーク54の
水平偏向コイル50a,50bの蛍光表示面53a側のベンドアッ
プ部50a1,50b1に流れる電流の方向と同一方向に電流を
流すよう構成したものである。
さて、第1図は本発明装置の第1実施例を陰極線管表
示装置に装着した状態を示す図である。
同図に示すように、陰極線管表示装置Aは、蛍光表示
面53a,ファンネル部53c,ネック部53d、側面部56を有す
る陰極線管53、このネック部53dに取り付けられた図示
せぬ水平偏向コイルを有する偏向コイル54から大略構成
されている。
そして、陰極線管53の側面部56とフェースプレート部
53bの上下縁部53b3,53b4に漏洩磁束を打ち消す磁束を発
生させる電線51a,51bとこれに連続するリード線51a1,51
a1,51b1,51bを付加し、その始端と終端を偏向ヨーク54
の端子部60に接続したものである。
第2図(A)〜(D)は水平偏向コイル50a,50bと漏
洩磁束を打ち消す磁束を発生させる電線51a,51b及びリ
ード線51a1,51b1との接続状態を示す回路図である。
同図(A)に示すものは、偏向ヨーク54を構成する並
列接続された水平偏向コイル50a,50bに、上記の電線51
a,リード線51a1と電線51b,リード線51b1とを並列接続し
たものを縦続接続したものである。この変型例として
は、後述する第2図(B)〜(D)がある。
同図(B)に示すのは、並列接続された電線51a,リー
ド51a1と電線51b,リード線51b1に可変インダクタンスL
を並列接続したものであり、同図(C)に示すのは、同
図(B)で示した可変インダクタンスLの代りに可変抵
抗Rを接続したものであり、同図(D)に示すのは、並
列接続された水平偏向コイル50a,50bの前後に、電線51
a、リード線51a1と電線51b,リード線51b1とを接続した
ものである。
第3図、第4図、第6図は本発明装置を陰極線管表示
装置に装着使用した状態における発生磁界分布を示す図
である。
今、水平偏向コイル50a,50bに、第4図に示すよう
に、主磁界(主偏向磁界)B2aが発生しているとき、第
3図に示すように、主磁界B2aの一部の磁界B2bが蛍光表
示面53aより外方へ漏れ出る。
このとき、第3図に示すように、水平偏向コイル50a,
50bの蛍光表示面53a側のベンドアップ部50a1,50b1、及
び、その反対側のネック部53d側のベンドアップ部50a2,
50b2には、向う向き の記号で示す矢印方向に電流I50a1,I50a1,I50a2,I50b2
が流れ、それにより、第3図に示す漏洩磁界B1が発生す
る。
即ち、第3図に示すように、主磁界B2aと磁界B1の境
界面は、破線で示す55a,55bの位置にほぼ存在する(こ
の位置は、陰極線管内に設けられた内部シールド板の位
置と大きさによっても異なる)。
この2つの境界面55a,55bの近傍であって、かつ、出
来る限り蛍光表示面53aに近いフェースプレート部53bの
上縁部53b3及び下縁53b4に電線51a,51bを配設し、これ
に、第3図、第4図に示す電流の方向に電流I51a,I51b
を流すと、磁界B3b,B3aが発生し、この磁界B3bB3aは境
界面55a,55bの上下外側と蛍光表示面53aよりも前方方向
に関して、磁界B1,B2bを打ち消す方向に働き、特に、蛍
光表示面53aから外方に放射される磁界B2b及びフェース
プレート部53bの上下側縁部53b3,53b4とファンネル部53
Cの上下側より外側へ放射される漏洩磁界B1による漏洩
磁束が低減できる。
第5図は陰極線管表示装置の後方斜視図である。
同図で斜線で示す陰極線管53の側面部56,56には、偏
向ヨークの磁心から漏れた全磁界B2aの漏洩磁界成分B2d
(図示せず)と陰極線管管内に設けられた内部シールド
板の影響で漏洩磁界B2cが発生する。
これを打ち消すため、第6図に示すように、陰極線管
53の蛍光表示面53aに近いフェースプレート部53bの左右
部53b153b2に行くに従って、x軸上の上下に少しづつ間
隔αを広げて電線51a,51bを配置し、これに、第6図で
示す電流の方向に電流を流すと、漏洩磁界B2cを打ち消
す方向に磁束B3が発生し、これによって、陰極線管の側
面部56,56と偏向ヨーク54の側面部が放射する漏洩磁界B
2c,B2dを低減することができる。
なお、第1図に示すように、側面図56に配設された電
線51a,51bのリード線51a1,51b1の間隔βを広げ過ぎる
と、主磁界B2aと漏洩磁界B1の境界面55a,55bの上下方向
の磁界B1による漏洩磁束を強めることになるので、第6
図に示すように、電線51a,51b、リード線51a1,51b1の配
線を、偏向ヨーク54と陰極線管53の蛍光表示面53aのコ
ーナ部53a1〜53a4を結ぶ境界線55a,55b上とx軸上との
中間付近に行なうと、漏洩磁界B1及び漏洩磁界B2cを共
に低減でき、安定した漏洩磁界低減効果が得られる。
ところで、第4図に示すように、水平偏向コイル50a,
50bは、図示せぬ電子ビームを陰極線管53の横方向に振
るために、主磁界B2aを電子ビームの走査方向(x軸方
向)と直交する縦方向に発生させる。
このため、陰極線管53のx軸上の上下に水平偏向コイ
ル50a,50bを設けている。
従って、水平偏向コイル50a,50bにより発生する磁界B
1,B2a,B2b,B2cは、第3図、第6図に示す矢印の向きに
発生する。この夫々の矢印の向きと逆向きの磁界を水平
偏向周波数に合せて交互に発生する。この水平偏向コイ
ル50a,50bには比較的周波数の高い信号が供給されるた
め、これにより発生する磁界の陰極線管表示装置Aから
の外方への磁界は、他の電子機器の妨害となり易く、
又、低周波の磁界が人体にも有害であるとの研究結果も
あり、これに対する規則が厳しい。
さて、第7図は本発明装置の第2実施例を陰極線管表
示装置に装着した状態を示す図である。以下、前述した
ものと同一構成部分に同一符号を付し、その説明を省略
する。
同図に示すように、前述した第1図に示す第1実施例
とほぼ同一構成であるが、相違点は陰極線管53の側面部
56に配置した、電線51a,51bに連続するリード線51a1,51
b1が蛍光表示面53aに近ずいても、両者は隣接している
ことである。
第8図、第9図は本発明装置の第3、第4実施例を陰
極線管表示装置に装着した状態を夫々示す図、第10図、
第11図は本発明装置の第3、第4実施例を示す図であ
る。
第8図に示すように、陰極線管表示装置Bは、前述し
た陰極線管表示装置Aの構成に、後述する消磁コイル62
を用いたものである。
即ち、フェースプレート部53b内部に取り付けられた
シャドウマスク部53eの着磁等を消磁するファンネル部5
3c又は前記フェースプレート部のネック側部上に取り付
けられた消磁コイル61に、前述の漏洩磁束を打ち消す磁
束を発生させる電線51a,51bを、図示のように取り付け
たものである。同図に示す構成により、主磁界B2aの一
部の漏洩磁界B2cを打ち消すため、第8図.第10図に示
すように、陰極線管53の蛍光表示面53aに近いフェース
プレート部53bの左右側面部53b1,53b2に電線51a,51bを
配置し、それに連続するリード線51a1,51b1を陰極線管
の側面部56の近傍のほぼx軸面に沿って偏向ヨーク54の
側面部に導き、所定の位置60に固定し、第6図で示す電
流の方向に電流を流して磁界B2cを打ち消す方向に磁束B
3を発生させ、これによって、陰極線管側面部56と偏向
ヨーク54の側面部から放射する漏洩磁界B2c,B2dを低減
できると共に、第3図に示す陰極線管53のフェースプレ
ート部53bの上、下縁端部53b3,53b4に電線51a,51bを配
置し、第3図に示す電流の方向に電流を流して漏洩磁界
B2b,B1を打ち消す方向に磁界B3を発生させ、これによっ
て、、蛍光表示面53aから放射する漏洩磁界B2b,B1を低
減できることは勿論である。
本発明装置の第3実施例は、第10図に示すように構成
されている。63は消磁コイル61のリード線端に設けた接
続器具であり、51,51′は電線51a,51bの始端51c1,51c2
と終端51d1,51d2に取り付けた接続器である。
この接続器51,51′を用いずに、偏向ヨーク54の所定
の箇所に半田付してもよい。
第9図,第11図に示す第4実施例のものは、前述した
第8図,第10図に示す第3実施例とほぼ同一構成である
が、相違点は陰極線管53の側面部56に配置した、電線51
a,51bに連続するリード線51a1,51b1が蛍光表示面53aに
近ずくに従って、両者の間隔が次第に拡がるように、配
設したものである。
上述したように、本発明は第1実施例〜第4実施例に
限定されるものでなく、漏洩磁束を打ち消す方法が原理
的に等しいものは全て含まれる。
なお、偏向コイル53からの漏洩磁束は、陰極線管表示
装置の形状や偏向電流の強さで変化するが、電線51a,51
b及びリード線51a1,51b1を、第2図(D)のように、水
平偏向コイル50a,50bの両端に直列に接続したり、第2
図(B),(C)に示すように、インダクタンスLや抵
抗Rを並列接続された電線51a,リード線51a1と電線51b,
リード線51b1とに並列に接続して、そこに流れる電流を
調節して、漏洩磁束とのバランスを取ることも可能であ
る。
なお、参考までに、第1図、第2図に示す本発明の態
様と本発明を実施しなかったもの(未対策)の場合の蛍
光表示面53aからの漏洩磁束を、前述した第14図、第15
図のアンテナA1〜A5,B1〜B5,C1〜C5の設置位置で測定し
た値を第17図に示す。同図中、1〜5はアンテナA1〜A
5,B1〜B5,C1〜C5を示す。
その結果、本発明の方法を施したものは、未対策のも
のに比べ、1/6〜1/9程度の漏洩磁束の変化率と強さが減
少した効果があることがわかった。
(発明の効果) 上述の如く、本発明によれば、陰極線管の蛍光表示面
の近くのフェースプレートの上,下、左右及び陰極線管
の側面に偏向コイルからの漏洩を打ち消す磁束を発生さ
せる電線を配置し、水平偏向コイルの電流と同方向の電
流を流すことにより陰極線管の側面や蛍光表示面よりの
漏洩磁界の強さや変化率を大きく減少させることが出
来、他の機器への妨害や人体への影響を減少させること
が出来るし、また、消磁コイルに漏洩磁界を打ち消すた
めの電線を配置することにより、取付けの手間が省ける
ほか取付の位置出しや、固定が容易になる等の効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明装置の第1実施例を陰極線管表示装置に
装着した状態を示す図、第2図(A)〜(D)は水平偏
向コイル50a,50bと漏洩磁束を打ち消す磁束を発生させ
る電線51a,51bとの接続状態を示す回路図、第3図,第
4図,第6図は本発明装置を陰極線管表示装置に装着使
用した状態における発生磁界分布を示す図、第5図は陰
極線管表示装置の後方斜視図、第7図は本発明装置の第
2実施例を陰極線管表示装置に装着した状態を示す図、
第8図,第9図は本発明装置の第3、第4実施例を陰極
線管表示装置に装着した状態を夫々示す図、第10図,第
11図は本発明装置の第3,第4実施例を示す図、第12図
(A)〜(C),第13図は従来技術,の構成を示す
図、第14図,第15図は低周波漏洩磁界を測定する測定状
態を示す図、第16図は第14図,第15図に示す測定状態で
得た測定値を示す図、第17図は本発明の効果を示す測定
値を示す図である。 50a,50b……偏向コイル 51a1,51a……第1の電線 51b1,51b……第2の電線 53……陰極線管 53a……蛍光表示面 53b……フェースプレート部 53b1〜53b4……周囲 53d……ネック部 54……偏向ヨーク 55a,55b……境界面 56……側面部 aa……一方の接続点 A……陰極線管表示装置 bb……他方の接続点 B1……第1の漏洩磁界 B2a……主磁界 B2b……第2の漏洩磁界 B2c……第3の漏洩磁界 L……可変インダクタンス R……可変抵抗

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】蛍光表示面(53a),フェースプレート部
    (53b),ネック部(53d),側面部(56)を有する陰極
    線管(53)と、偏向コイル(50a,50b)を有しかつ前記
    ネック部(53d)に取り付けた偏向ヨーク(54)とを備
    えた陰極線管表示装置の漏洩磁束低減方法であって、 第1の電線(51a1,51a)と第2の電線(51b1,51b)とを
    並列接続して得た一方の接続点(aa)を、前記偏向コイ
    ル(50a,50b)を介して、偏向回路の一方に接続すると
    共に、その他方の接続点(bb)を前記偏向回路の他方に
    接続し、 前記偏向コイル(50a,50b)より発生する主磁界(B2a
    と前記ネック部(53d)より外側へ漏れ出す第1の漏洩
    磁界(B1)との境界面(55a,55b)の近傍で、かつ前記
    蛍光表示面(53a)に近い前記フェースプレート部(53
    b)の周囲(53b1〜53b4)と、前記側面部(56)とに亘
    って、前記第1,第2の電線(51a1,51a,51b1,51b)をそ
    れぞれ配設し、 前記第1の漏洩磁界(B1)と、前記蛍光表示面(53a)
    より外側へ漏れ出す第2の漏洩磁界(B2b)と、前記側
    面部(56)より外側へ漏れ出す第3の漏洩磁界(B2c
    とをそれぞれ打ち消すために、前記第1,第2の電線(51
    a1,51a,51b1,51b)に電流を流すことを特徴とする陰極
    線管表示装置の漏洩磁束低減方法。
  2. 【請求項2】蛍光表示面(53a),フェースプレート部
    (53b),ネック部(53d),側面部(56)を有する陰極
    線管(53)と、偏向コイル(50a,50b)を有しかつ前記
    ネック部(53d)に取り付けた偏向ヨーク(54)とを備
    えた陰極線管表示装置の漏洩磁束低減装置であって、 前記偏向コイル(50a,50b)より発生する主磁界(B2a
    と前記ネック部(53d)より外側へ漏れ出す第1の漏洩
    磁界(B1)との境界面(55a,55b)の近傍で、かつ前記
    蛍光表示面(53a)に近い前記フェースプレート部(53
    b)の周囲(53b1〜53b4)と、前記側面部(56)とに亘
    って、それぞれ配設し、かつ、前記第1の漏洩磁界
    (B1)と、前記蛍光表示面(53a)より外側へ漏れ出す
    第2の漏洩磁界(B2b)と、前記側面部(56)より外側
    へ漏れ出す第3の漏洩磁界(B2c)とをそれぞれ打ち消
    すために電流を流す第1,第2の電線(51a1,51a,51b1,51
    b)を有し、 この第1,第2の電線(51a1,51a,51b1,51b)は、並列接
    続して得た一方の接続点(aa)を、前記偏向コイル(50
    a,50b)を介して、偏向回路の一方に接続し、その他方
    の接続点(bb)を前記偏向回路の他方に接続することを
    特徴とする陰極線管表示装置の漏洩磁束低減装置。
  3. 【請求項3】蛍光表示面(53a),フェースプレート部
    (53b),ネック部(53d),側面部(56)を有する陰極
    線管(53)と、偏向コイル(50a,50b)を有しかつ前記
    ネック部(53d)に取り付けた偏向ヨーク(54)とを備
    えた陰極線管表示装置の漏洩磁束低減方法であって、 第1の電線(51a1,51a)と第2の電線(51b1,51b)とを
    並列接続して得た一方の接続点(aa)を、前記偏向コイ
    ル(50a,50b)を介して、偏向回路の一方に接続すると
    共に、その他方の接続点(bb)を前記偏向回路の他方に
    接続し、 並列接続した前記第1,第2の電線(51a1,51a,51b1,51
    b)に調整手段を並列接続し、 前記偏向コイル(50a,50b)より発生する主磁界(B2a
    と前記ネック部(53d)より外側へ漏れ出す第1の漏洩
    磁界(B1)との境界面(55a,55b)の近傍で、かつ前記
    蛍光表示面(53a)に近い前記フェースプレート部(53
    b)の周囲(53b1〜53b4)と、前記側面部(56)とに亘
    って、前記第1,第2の電線(51a1,51a,51b1,51b)をそ
    れぞれ配設し、 前記第1の漏洩磁界(B1)と、前記蛍光表示面(53a)
    より外側へ漏れ出す第2の漏洩磁界(B2b)と、前記側
    面図(56)より外側へ漏れ出す第3の漏洩磁界(B2c
    をそれぞれ打ち消すために、前記第1,第2の電線(5
    1a1,51a,51b1,51b)に電流を流し、前記第1〜第3の漏
    洩磁界(B1,B2b,B2c)を打ち消す磁界が得られない場合
    は、前記調整手段を調節して、前記第1,第2の電線(51
    a1,51a,51b1,51b)に流れる電流を調整することを特徴
    とする陰極線管表示装置の漏洩磁束低減方法。
  4. 【請求項4】蛍光表示面(53a),フェースプレート部
    (53b),ネック部(53d),側面部(56)を有する陰極
    線管(53)と、偏向コイル(50a,50b)を有しかつ前記
    ネック部(53d)に取り付けた偏向ヨーク(54)とを備
    えた陰極線管表示装置の漏洩磁束低減装置であって、 前記偏向コイル(50a,50b)より発生する主磁界(B2a
    と前記ネック部(53d)より外側へ漏れ出す第1の漏洩
    磁界(B1)と境界面(55a,55b)の近傍で、かつ前記蛍
    光表示面(53a)に近い前記フェースプレート部(53b)
    の周囲(53b1〜53b4)と、前記側面部(56)とに亘っ
    て、それぞれ配設し、かつ、前記第1の漏洩磁界(B1
    と、前記蛍光表示面(53a)より外側へ漏れ出す第2の
    漏洩磁界(B2b)と、前記側面部(56)より外側へ漏れ
    出す第3の漏洩磁界(B2c)とをそれぞれ打ち消すため
    に電流を流す第1,第2の電線(51a1,51a,51b1,51b)
    と、 調整手段とを有し、 前記第1,第2の電線(51a1,51a,51b1,51b)は、並列接
    続して得た一方の接続点(aa)を、前記偏向コイル(50
    a,50b)を介して、偏向回路の一方に接続すると共に、
    その他方の接続点(bb)を前記偏向回路の他方に接続
    し、 前記調整手段は、前記第1〜第3の漏洩磁界(B1,B2b,B
    2c)を打ち消す磁界が得られない場合には、前記第1,第
    2の電極(51a1,51a,51b1,51b)に流れる電流を調整す
    るように、並列接続した前記第1,第2の電線(51a1,51
    a,51b1,51b)に並列接続することを特徴とする陰極線管
    表示装置の漏洩磁束低減装置。
  5. 【請求項5】前記調整手段は、可変インダクタンス
    (L)または、可変抵抗(R)であることを特徴とする
    請求項3記載の陰極線管表示装置の漏洩磁束低減方法。
  6. 【請求項6】前記調整手段は、可変インダクタンス
    (L)または、可変抵抗(R)であることを特徴とする
    請求項4記載の陰極線管表示装置の漏洩磁束低減装置。
  7. 【請求項7】蛍光表示面(53a),フェースプレート部
    (53b),ネック部(53d),側面部(56)を有する陰極
    線管(53)と、偏向コイル(50a,50b)を有しかつ前記
    ネック部(53d)に取り付けた偏向ヨーク(54)とを備
    えた陰極線管表示装置の漏洩磁束低減方法であって、 偏向回路に接続する一端を有する第1の電線(51a1,51
    a)(または第2の電線(51b151b))の他端を、前記偏
    向コイル(50a,50b)を介して、前記第2の電線(51b1,
    51b)(または前記第1の電線(51a1,51a)の一端に接
    続し、 前記第2の電線(51b1,51b)(または前記第1の電線
    (51a1,51a)の他端を前記偏向回路に接続し、 前記偏向コイル(50a,50b)より発生する主磁界(B2a
    と前記ネック部(53d)より外側へ漏れ出す第1の漏洩
    磁界(B1)との境界面(55a,55b)の近傍で、かつ前記
    蛍光表示面(53a)に近い前記フェースプレート部(53
    b)の周囲(53b1〜53b4)と、前記側面部(56)とに亘
    って、前記第1,第2の電線(51a1,51a,51b1,51b)をそ
    れぞれ配設し、 前記第1の漏洩磁界(B1)と、前記蛍光表示面(53a)
    より外側へ漏れ出す第2の漏洩磁界(B2b)と、前記側
    面部(56)より外側へ漏れ出す第3の漏洩磁界(B2c
    とをそれぞれ打ち消すために、前記第1,第2の電線(51
    a1,51a,51b1,51b)に電流を流すことを特徴とする陰極
    線管表示装置の漏洩磁束低減方法。
  8. 【請求項8】蛍光表示面(53a),フェースプレート部
    (53b),ネック部(53d),側面部(56)を有する陰極
    線管(53)と、偏向コイル(50a,50b)を有しかつ前記
    ネック部(53d)に取り付けた偏向ヨーク(54)とを備
    えた陰極線管表示装置の漏洩磁束低減装置であって、 前記偏向コイル(50a,50b)より発生する主磁界(B2a
    と前記ネック部(53d)より外側へ漏れ出す第1の漏洩
    磁界(B1)との境界面(55a,55b)の近傍で、かつ前記
    蛍光表示面(53a)に近い前記フェースプレート部(53
    b)の周囲(53b1〜53b4)と、前記側面部(56)とに亘
    って、それぞれ配設し、かつ、前記第1の漏洩磁界
    (B1)と、前記蛍光表示面(53a)より外側へ漏れ出す
    第2の漏洩磁界(B2b)と、前記側面部(56)より外側
    へ漏れ出す第3の漏洩磁界(B2c)とをそれぞれ打ち消
    すために電流を流す第1,第2の電線(51a1,51a,51b1,51
    b)を有し、 偏向回路に接続する一端を有する前記第1の電線(5
    1a1,51a)(または前記第2の電線(51b1,51b))の他
    端を、前記偏向コイル(50a,50b)を介して、前記第2
    の電線(51b1,51b)(または前記第1の電線(51a1,51
    a)の一端に接続し、 前記第2の電線(51b1,51b)(または前記第1の電線
    (51a1,51a)の他端を前記偏向回路に接続することを特
    徴とする陰極線管表示装置の漏洩磁束低減装置。
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