JPH0747785Y2 - 偏向ヨーク装置 - Google Patents
偏向ヨーク装置Info
- Publication number
- JPH0747785Y2 JPH0747785Y2 JP1986159332U JP15933286U JPH0747785Y2 JP H0747785 Y2 JPH0747785 Y2 JP H0747785Y2 JP 1986159332 U JP1986159332 U JP 1986159332U JP 15933286 U JP15933286 U JP 15933286U JP H0747785 Y2 JPH0747785 Y2 JP H0747785Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- deflection
- coil
- deflection yoke
- bobbin
- magnetic field
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Description
【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は、例えばテレビジョン受像機、CRTディスプレ
イ装置等の陰極線管上に装着される偏向ヨーク装置の改
良に関する。
イ装置等の陰極線管上に装着される偏向ヨーク装置の改
良に関する。
〈従来の技術〉 周知のように、テレビジョン受像機やCRTディスプレイ
装置等の陰極線管上に装着される偏向ヨークにおいて
は、通常、水平偏向コイルに対し15.75KHz以上で120KHz
程度までの水平偏向電流を供給し、垂直偏向コイルに対
し60Hz近辺の垂直偏向電流を供給し、各偏向コイルから
発生する水平偏向磁界，垂直偏向磁界を利用して電子ビ
ームを所定量偏向させ、画面上に所望の画像を得るもの
であり、この場合、水平偏向磁界，垂直偏向磁界共に偏
向ヨーク（コア）の外部に対し漏れ磁界を生じるもので
ある。そして、この外部漏れ磁界の存在は、偏向ヨーク
の特性上大きな影響度はなく、また、偏向ヨーク自体が
偏向コイルからの漏れ磁界を利用して成り立っている装
置（部品）であることから、最近まで、偏向ヨーク自体
で外部漏れ磁界を低減しようとする対策は何等講じられ
ていないものであった。
装置等の陰極線管上に装着される偏向ヨークにおいて
は、通常、水平偏向コイルに対し15.75KHz以上で120KHz
程度までの水平偏向電流を供給し、垂直偏向コイルに対
し60Hz近辺の垂直偏向電流を供給し、各偏向コイルから
発生する水平偏向磁界，垂直偏向磁界を利用して電子ビ
ームを所定量偏向させ、画面上に所望の画像を得るもの
であり、この場合、水平偏向磁界，垂直偏向磁界共に偏
向ヨーク（コア）の外部に対し漏れ磁界を生じるもので
ある。そして、この外部漏れ磁界の存在は、偏向ヨーク
の特性上大きな影響度はなく、また、偏向ヨーク自体が
偏向コイルからの漏れ磁界を利用して成り立っている装
置（部品）であることから、最近まで、偏向ヨーク自体
で外部漏れ磁界を低減しようとする対策は何等講じられ
ていないものであった。
これに対し、近来、偏向ヨークが装着された陰極線管に
近接してコンピュータ等の高周波対応の端末機器を配置
する等、映像機器の多様化が進み、従来特に問題となら
なかった偏向ヨークの外部漏れ磁界のうち、周波数の高
い水平偏向磁界の外部漏れ磁界が不要輻射となって、端
末機器等の他機種に誤動作を生じさせる等の悪影響を及
ぼすという懸念が生じ、このため、偏向ヨーク自体で不
要輻射を低減させることが要望されるようになってき
た。
近接してコンピュータ等の高周波対応の端末機器を配置
する等、映像機器の多様化が進み、従来特に問題となら
なかった偏向ヨークの外部漏れ磁界のうち、周波数の高
い水平偏向磁界の外部漏れ磁界が不要輻射となって、端
末機器等の他機種に誤動作を生じさせる等の悪影響を及
ぼすという懸念が生じ、このため、偏向ヨーク自体で不
要輻射を低減させることが要望されるようになってき
た。
従来の偏向ヨークにおいては、偏向ヨークの基本原理、
つまり、偏向ヨークは偏向コイルからの漏れ磁界を利用
して電子ビームを所定量偏向すること、の観点から、ご
く一部の偏向ヨークにおいて、偏向ヨークの外周を囲む
ように磁気シールド板を設け、磁気シールド板により不
要輻射を低減させてなるものを除いて、偏向ヨークその
ものに不要輻射を低減させるための手段を何等設けない
ものであった。
つまり、偏向ヨークは偏向コイルからの漏れ磁界を利用
して電子ビームを所定量偏向すること、の観点から、ご
く一部の偏向ヨークにおいて、偏向ヨークの外周を囲む
ように磁気シールド板を設け、磁気シールド板により不
要輻射を低減させてなるものを除いて、偏向ヨークその
ものに不要輻射を低減させるための手段を何等設けない
ものであった。
〈考案が解決しようとする課題〉 しかしながら、従来の偏向ヨークの外周を囲むようにシ
ールド板を設けるものにおいては、形状的に大型になる
という問題点があり、特性的にシールド板が不要輻射
（外部漏れ磁界）を受けて別の偏向磁界を形成し、画面
特性（ランディング，コンバージェンス，偏向歪）に悪
影響を与えるという問題点があった。一方、不要輻射を
低減させるための手段を何等有さない偏向ヨークにおい
ては、前述の如く、偏向ヨークに近接する他機種に誤動
作を生じさせたり、映像信号の乱れを生じて正常な画像
特性が得られない、等の悪影響を及ぼすという問題点が
あった。
ールド板を設けるものにおいては、形状的に大型になる
という問題点があり、特性的にシールド板が不要輻射
（外部漏れ磁界）を受けて別の偏向磁界を形成し、画面
特性（ランディング，コンバージェンス，偏向歪）に悪
影響を与えるという問題点があった。一方、不要輻射を
低減させるための手段を何等有さない偏向ヨークにおい
ては、前述の如く、偏向ヨークに近接する他機種に誤動
作を生じさせたり、映像信号の乱れを生じて正常な画像
特性が得られない、等の悪影響を及ぼすという問題点が
あった。
〈問題点を解決するための手段〉 本考案の偏向ヨーク装置は上記問題点を課題を解決する
ため、コアと、該コアの内面に沿って配置される一対の
くら型の水平偏向コイルと、前記コアにトロイダルに巻
線されたトロイダル型の垂直コイル若しくはくら型の垂
直コイルと、前記コアの内面に配置され、前部拡大部お
よび後部拡大部を有して前記水平偏向コイルと垂直偏向
コイル間の絶縁を保持し、かつ、各コイルの位置を規制
する偏向コイルボビンとから構成した偏向ヨークを備
え、該偏向ヨークの垂直方向の外部に位置して、ループ
状に巻回して前記偏向ヨークの外部に漏洩する水平偏向
コイルから発生する磁界を軽減する磁界を発生するキャ
ンセルコイルと、該コイルを巻装するためのボビンを備
える不要輻射対策手段を前記偏向コイルボビンの前記前
部拡大部および前記後部拡大部の間に設けると共に、該
不要輻射対策手段のボビンと前記偏向コイルボビンの間
を互いに係合する固定手段を設け、該固定手段を介して
前記不要輻射対策手段を前記偏向ヨークにその垂直偏向
方向の少なくとも何れか一方に取着固定してなるもので
ある。
ため、コアと、該コアの内面に沿って配置される一対の
くら型の水平偏向コイルと、前記コアにトロイダルに巻
線されたトロイダル型の垂直コイル若しくはくら型の垂
直コイルと、前記コアの内面に配置され、前部拡大部お
よび後部拡大部を有して前記水平偏向コイルと垂直偏向
コイル間の絶縁を保持し、かつ、各コイルの位置を規制
する偏向コイルボビンとから構成した偏向ヨークを備
え、該偏向ヨークの垂直方向の外部に位置して、ループ
状に巻回して前記偏向ヨークの外部に漏洩する水平偏向
コイルから発生する磁界を軽減する磁界を発生するキャ
ンセルコイルと、該コイルを巻装するためのボビンを備
える不要輻射対策手段を前記偏向コイルボビンの前記前
部拡大部および前記後部拡大部の間に設けると共に、該
不要輻射対策手段のボビンと前記偏向コイルボビンの間
を互いに係合する固定手段を設け、該固定手段を介して
前記不要輻射対策手段を前記偏向ヨークにその垂直偏向
方向の少なくとも何れか一方に取着固定してなるもので
ある。
〈作用〉 キャンセルコイルと、該コイルを巻回するためのボビン
とからなる不要輻射対策手段を、固定手段を設けて偏向
ヨークの偏向コイルボビンに係合するので、偏向コイル
ボビンに対する不要輻射対策手段の着脱が容易になり、
偏向ヨークの機種を問わず容易に取付け固定することが
できる。
とからなる不要輻射対策手段を、固定手段を設けて偏向
ヨークの偏向コイルボビンに係合するので、偏向コイル
ボビンに対する不要輻射対策手段の着脱が容易になり、
偏向ヨークの機種を問わず容易に取付け固定することが
できる。
また、キャンセルコイルには、水平偏向電流を流して水
平偏向周期のキャンセル磁界を発生させ、水平偏向コイ
ルによつて発生する水平偏向磁界のうちコアの外部に漏
れる磁界（不要輻射）を、不要輻射対策手段によつて発
生する不要輻射とは逆のキャンセル磁界により低減する
ものである。
平偏向周期のキャンセル磁界を発生させ、水平偏向コイ
ルによつて発生する水平偏向磁界のうちコアの外部に漏
れる磁界（不要輻射）を、不要輻射対策手段によつて発
生する不要輻射とは逆のキャンセル磁界により低減する
ものである。
〈実施例〉 以下、本考案偏向ヨーク装置の一実施例を図面を用いて
詳細に説明する。第１図乃至第３図において、１は一対
の半環状コアを接合してなる円環状のコアであり、コア
１には、内面に一対のくら型の水平偏向コイル2,3が巻
装され、外周に一対のトロイダル型の垂直偏向コイル4,
5は巻装される。６はコア１の内面に配置され水平偏向
コイル2,3と垂直偏向コイル4,5間の絶縁を保持し、各コ
イル2,3、4,5の位置を規定する偏向コイルボビンであ
り、コア１、水平偏向コイル2,3、垂直偏向コイル4,5、
偏向コイルボビン６によって偏向ヨーク７を構成する。
偏向ヨーク７には、偏向ヨーク７の外部で偏向ヨーク７
のＹ軸上（垂直軸上）の上下に位置して不要輻射対策手
段8,9が設けられる。不要輻射対策手段8,9は、偏向ヨー
ク７の一部をなす垂直偏向コイル4,5の外部に位置して
長方形状にループ状に巻回形成されたキャンセルコイル
10,11と、キャンセルコイル10,11を巻回するためのボビ
ン12,13と、ボビン12,13を介してキャンセルコイル10,1
1の内周に位置して配置されたフェライト片，硅素鋼板
等からなる長方形状の磁性片14,15とから構成される。
このうち、キャンセルコイル10,11を巻回するためのボ
ビン12,13は、第４図に示すように（この場合、ボビン1
2と13は同一構成をとるもので、第４図ではボビン12の
みを示す）、それぞれループ状のキャンセルコイル（図
示せず）を収容する溝部ｍを有する有底状のコイルケー
ス12a（13a）と、コイルケース12a（13a）の溝部ｍを覆
うコイルカバー12b（13b）とからなり、コイルカバー12
b（13b）の外周には一対の鉤状の係止片からなる固定手
段16が形成される。一方、偏向ヨーク７の一部をなす偏
向コイルボビン６の後部拡大部6aの前面には、一対の断
面略コ字状の係合片からなる固定手段17が形成されるも
ので、不要輻射対策手段8,9は、ボビン12,13に設けた固
定手段を偏向ヨーク７の偏向コイルボビン６の後部拡大
部6aに設け固定手段17に係合させることにより偏向ヨー
ク７への取着固定がなされるものである。この場合、不
要輻射対策手段8,9の偏向コイルボビン６の前部拡大部6
b側は接着等の手段（図示せず）により補助的に固定が
なされるものである。ここで、不要輻射対策手段8,9を
構成するキャンセルコイル10,11は、例えば、第５図に
示すように、水平偏向コイル2,3に対して直列に接続さ
れており、この結果、キャンセルコイル10,11には水平
偏向コイル2,3に供給される水平偏向電流と一致した電
流が供給されるものである。そして、不要輻射対策手段
8,9、つまり、キャンセルコイル10,11と磁性片14,15の
組合せにより、水平偏向コイル2,3によって発生する水
平偏向磁界のうち偏向ヨーク７の一部をなすコア１の外
部に漏れる磁界（不要輻射）と逆の磁界（キャンセル磁
界）を発生するものである。ここで、本実施例において
は、不要輻射対策手段8,9の一部をなすキャンセルコイ
ル10,11として、0.4φの銅線を２本束ねたものを20ター
ン用いて構成するものである。
詳細に説明する。第１図乃至第３図において、１は一対
の半環状コアを接合してなる円環状のコアであり、コア
１には、内面に一対のくら型の水平偏向コイル2,3が巻
装され、外周に一対のトロイダル型の垂直偏向コイル4,
5は巻装される。６はコア１の内面に配置され水平偏向
コイル2,3と垂直偏向コイル4,5間の絶縁を保持し、各コ
イル2,3、4,5の位置を規定する偏向コイルボビンであ
り、コア１、水平偏向コイル2,3、垂直偏向コイル4,5、
偏向コイルボビン６によって偏向ヨーク７を構成する。
偏向ヨーク７には、偏向ヨーク７の外部で偏向ヨーク７
のＹ軸上（垂直軸上）の上下に位置して不要輻射対策手
段8,9が設けられる。不要輻射対策手段8,9は、偏向ヨー
ク７の一部をなす垂直偏向コイル4,5の外部に位置して
長方形状にループ状に巻回形成されたキャンセルコイル
10,11と、キャンセルコイル10,11を巻回するためのボビ
ン12,13と、ボビン12,13を介してキャンセルコイル10,1
1の内周に位置して配置されたフェライト片，硅素鋼板
等からなる長方形状の磁性片14,15とから構成される。
このうち、キャンセルコイル10,11を巻回するためのボ
ビン12,13は、第４図に示すように（この場合、ボビン1
2と13は同一構成をとるもので、第４図ではボビン12の
みを示す）、それぞれループ状のキャンセルコイル（図
示せず）を収容する溝部ｍを有する有底状のコイルケー
ス12a（13a）と、コイルケース12a（13a）の溝部ｍを覆
うコイルカバー12b（13b）とからなり、コイルカバー12
b（13b）の外周には一対の鉤状の係止片からなる固定手
段16が形成される。一方、偏向ヨーク７の一部をなす偏
向コイルボビン６の後部拡大部6aの前面には、一対の断
面略コ字状の係合片からなる固定手段17が形成されるも
ので、不要輻射対策手段8,9は、ボビン12,13に設けた固
定手段を偏向ヨーク７の偏向コイルボビン６の後部拡大
部6aに設け固定手段17に係合させることにより偏向ヨー
ク７への取着固定がなされるものである。この場合、不
要輻射対策手段8,9の偏向コイルボビン６の前部拡大部6
b側は接着等の手段（図示せず）により補助的に固定が
なされるものである。ここで、不要輻射対策手段8,9を
構成するキャンセルコイル10,11は、例えば、第５図に
示すように、水平偏向コイル2,3に対して直列に接続さ
れており、この結果、キャンセルコイル10,11には水平
偏向コイル2,3に供給される水平偏向電流と一致した電
流が供給されるものである。そして、不要輻射対策手段
8,9、つまり、キャンセルコイル10,11と磁性片14,15の
組合せにより、水平偏向コイル2,3によって発生する水
平偏向磁界のうち偏向ヨーク７の一部をなすコア１の外
部に漏れる磁界（不要輻射）と逆の磁界（キャンセル磁
界）を発生するものである。ここで、本実施例において
は、不要輻射対策手段8,9の一部をなすキャンセルコイ
ル10,11として、0.4φの銅線を２本束ねたものを20ター
ン用いて構成するものである。
斯かる構成の偏向ヨーク装置において、キャンセルコイ
ル10と磁性片14、キャンセルコイル11と磁性片15からな
る不要輻射対策手段8,9を固定手段16,17を介して偏向ヨ
ーク７の外部で偏向ヨーク７のＹ軸上（垂直軸上）の上
下に位置して設置した状態で所定の配線接続を行なう。
然る後、水平偏向コイル2,3、垂直偏向コイル４、５、
不要輻射対策手段8,9を構成するキャンセルコイル10,11
にそれぞれ所定の電流を通電する。電流の通電に伴い、
第６図に示すように、水平偏向コイル2,3によって発生
する水平偏向磁界HBのうち、コア１（偏向ヨーク７）の
外部に漏れる磁界、つまり、不要輻射HRに対して、不要
輻射対策手段8,9によって発生するキャンセル磁界Hcが
不要輻射HRのコア１に対する出口部分，入口部分で逆向
きの磁界となり、この結果、不要輻射HRはキャンセル磁
界Hcにより打ち消され確実に低減がなされるものであ
る。ここで、図中 はキャンセルコイル10,11に流れる電流の方向に示す
ものである。
ル10と磁性片14、キャンセルコイル11と磁性片15からな
る不要輻射対策手段8,9を固定手段16,17を介して偏向ヨ
ーク７の外部で偏向ヨーク７のＹ軸上（垂直軸上）の上
下に位置して設置した状態で所定の配線接続を行なう。
然る後、水平偏向コイル2,3、垂直偏向コイル４、５、
不要輻射対策手段8,9を構成するキャンセルコイル10,11
にそれぞれ所定の電流を通電する。電流の通電に伴い、
第６図に示すように、水平偏向コイル2,3によって発生
する水平偏向磁界HBのうち、コア１（偏向ヨーク７）の
外部に漏れる磁界、つまり、不要輻射HRに対して、不要
輻射対策手段8,9によって発生するキャンセル磁界Hcが
不要輻射HRのコア１に対する出口部分，入口部分で逆向
きの磁界となり、この結果、不要輻射HRはキャンセル磁
界Hcにより打ち消され確実に低減がなされるものであ
る。ここで、図中 はキャンセルコイル10,11に流れる電流の方向に示す
ものである。
尚、本考案偏向ヨーク装置の一実施例においては、垂直
偏向コイルをコアに対してトロイダル型に巻回したもの
について述べたが、垂直偏向コイルをコアに対してくら
型に巻回して構成しても良いものである。また、本考案
偏向ヨーク装置の一実施例においては、偏向ヨークの外
部に取着固定する不要輻射対策手段を、ボビンに巻回さ
れたループ状のキャンセルコイルと、ボビンを介してキ
ャンセルコイルの内周に位置して配置された磁性片とか
ら構成するものについて述べたが、ボビンに巻回された
ループ状のキャンセルコイルのみで不要輻射対策手段を
構成しても良く、ループ状のキャンセルコイルの形状も
長方形状に限定されず、例えば、円形状、略台形状とし
てループ状に形成しても良いもので、これに伴い、キャ
ンセルコイルを巻回するボビン、ボビンを介してキャン
セルコイルの内周に位置して配置される磁性片の形状も
円形状，略台形状に形成されるものである。さらに、本
考案偏向ヨーク装置の一実施例においては、不要輻射対
策手段のキャンセルコイルを巻回するためのボビンを、
溝部を有するコイルケースと溝部を覆うコイルカバーか
ら構成するものについて述べたが、キャンセルコイルの
巻回がなされるものであればボビンの形状は実施例に限
定されるものではなく、種々変更できるものである。さ
らにまた、本考案偏向ヨーク装置の一実施例において
は、不要輻射対策手段の偏向ヨークに対する取着固定
を、不要輻射対策手段のボビンに設けた鉤状の係止片か
らなる固定手段と、偏向ヨークの偏向コイルボビンに設
けた断面コ字状の係合片からなる固定手段を互いに係合
させることにより行なうものについて述べたが、例え
ば、不要輻射対策手段のボビンに断面コ字状の係合片か
らなる固定手段を、偏向ヨークの偏向コイルボビンに鉤
状の係止片からなる固定手段をそれぞれ設けて構成して
も良いもので、両者の固定手段が互いに係合するもので
あれば、固定手段の形状は実施例に限定されるものでは
なく、種々設定できるものであり、加えて、設置位置，
設置数等も適宜に変更できるものである。さらに、本考
案偏向ヨーク装置の一実施例においては、不要輻射対策
手段を偏向ヨークの上下に位置して設けるものについて
述べたが、上下のいずれか一方に配置して構成しても良
く、この場合、不要輻射の低減は勿論のこと、装置全体
のコンパクト化，コイルダウンがなされるものである。
さらに、本考案偏向ヨーク装置の一実施例においては、
不要輻射対策手段を構成するキャンセルコイルとして、
0.4φの銅線を２本束ねたものを20ターン用いて構成し
たが、銅線の線径，本数，ターン数等は実施例に限定さ
れず、水平偏向コイルのインピーダンスとの関係で適宜
変更・増減できるものであり、また、銅線に換えて、銅
線の外周を絶縁材料で被覆して、例えば、ビニール被覆
リード線等を用いてキャンセルコイルを構成しても良い
ものである。そして、本考案の一実施例においては、不
要輻射対策手段のキャンセルコイルを水平偏向コイルと
直例に接続するものについて述べたか、水平偏向コイル
に対して並列に接続して構成しても良く、或は、水平偏
向コイルは接続せずに、水平偏向電流と同一の電流を供
給する別電源に接続して構成しても良いものである。
偏向コイルをコアに対してトロイダル型に巻回したもの
について述べたが、垂直偏向コイルをコアに対してくら
型に巻回して構成しても良いものである。また、本考案
偏向ヨーク装置の一実施例においては、偏向ヨークの外
部に取着固定する不要輻射対策手段を、ボビンに巻回さ
れたループ状のキャンセルコイルと、ボビンを介してキ
ャンセルコイルの内周に位置して配置された磁性片とか
ら構成するものについて述べたが、ボビンに巻回された
ループ状のキャンセルコイルのみで不要輻射対策手段を
構成しても良く、ループ状のキャンセルコイルの形状も
長方形状に限定されず、例えば、円形状、略台形状とし
てループ状に形成しても良いもので、これに伴い、キャ
ンセルコイルを巻回するボビン、ボビンを介してキャン
セルコイルの内周に位置して配置される磁性片の形状も
円形状，略台形状に形成されるものである。さらに、本
考案偏向ヨーク装置の一実施例においては、不要輻射対
策手段のキャンセルコイルを巻回するためのボビンを、
溝部を有するコイルケースと溝部を覆うコイルカバーか
ら構成するものについて述べたが、キャンセルコイルの
巻回がなされるものであればボビンの形状は実施例に限
定されるものではなく、種々変更できるものである。さ
らにまた、本考案偏向ヨーク装置の一実施例において
は、不要輻射対策手段の偏向ヨークに対する取着固定
を、不要輻射対策手段のボビンに設けた鉤状の係止片か
らなる固定手段と、偏向ヨークの偏向コイルボビンに設
けた断面コ字状の係合片からなる固定手段を互いに係合
させることにより行なうものについて述べたが、例え
ば、不要輻射対策手段のボビンに断面コ字状の係合片か
らなる固定手段を、偏向ヨークの偏向コイルボビンに鉤
状の係止片からなる固定手段をそれぞれ設けて構成して
も良いもので、両者の固定手段が互いに係合するもので
あれば、固定手段の形状は実施例に限定されるものでは
なく、種々設定できるものであり、加えて、設置位置，
設置数等も適宜に変更できるものである。さらに、本考
案偏向ヨーク装置の一実施例においては、不要輻射対策
手段を偏向ヨークの上下に位置して設けるものについて
述べたが、上下のいずれか一方に配置して構成しても良
く、この場合、不要輻射の低減は勿論のこと、装置全体
のコンパクト化，コイルダウンがなされるものである。
さらに、本考案偏向ヨーク装置の一実施例においては、
不要輻射対策手段を構成するキャンセルコイルとして、
0.4φの銅線を２本束ねたものを20ターン用いて構成し
たが、銅線の線径，本数，ターン数等は実施例に限定さ
れず、水平偏向コイルのインピーダンスとの関係で適宜
変更・増減できるものであり、また、銅線に換えて、銅
線の外周を絶縁材料で被覆して、例えば、ビニール被覆
リード線等を用いてキャンセルコイルを構成しても良い
ものである。そして、本考案の一実施例においては、不
要輻射対策手段のキャンセルコイルを水平偏向コイルと
直例に接続するものについて述べたか、水平偏向コイル
に対して並列に接続して構成しても良く、或は、水平偏
向コイルは接続せずに、水平偏向電流と同一の電流を供
給する別電源に接続して構成しても良いものである。
〈考案の効果〉 本考案の偏向ヨーク装置は以上詳細に述べたとおりであ
り、以下に示す効果を生じるものである。（１）不要輻
射対策手段の偏向ヨークへの取着固定を、不要輻射対策
手段のボビンと偏向ヨークの偏向コイルボビンとに設け
た固定手段を介して行なうもので、種々の偏向コイルに
固定手段を設けておくことにより、多機種の偏向ヨーク
に対する不要輻射対策手段の取着固定が可能となり、適
用性，応用性が著しく増すものである。（２）不要輻射
対策手段は偏向コイルボビンの前部拡大部と後部拡大部
の間で、偏向ヨークの外の垂直偏向方向に取付けられて
いるので、偏向ヨークから放射される不要輻射のうち、
水平偏向周期の漏れ磁界の総量を効果的に低減すること
ができる。（３）キャンセルコイルには、水平偏向電流
を流すので、コイルの巻回数を変えることにより水平偏
向周期のキャンセル磁界の強度を変えることができ、水
平偏向コイルによって発生する水平偏向磁界のうちコア
の外部に漏れる磁界（不要輻射）を、確実に低減するも
のであり、特に、高周波対応の映像機器用として今後益
々有効となるものである。
り、以下に示す効果を生じるものである。（１）不要輻
射対策手段の偏向ヨークへの取着固定を、不要輻射対策
手段のボビンと偏向ヨークの偏向コイルボビンとに設け
た固定手段を介して行なうもので、種々の偏向コイルに
固定手段を設けておくことにより、多機種の偏向ヨーク
に対する不要輻射対策手段の取着固定が可能となり、適
用性，応用性が著しく増すものである。（２）不要輻射
対策手段は偏向コイルボビンの前部拡大部と後部拡大部
の間で、偏向ヨークの外の垂直偏向方向に取付けられて
いるので、偏向ヨークから放射される不要輻射のうち、
水平偏向周期の漏れ磁界の総量を効果的に低減すること
ができる。（３）キャンセルコイルには、水平偏向電流
を流すので、コイルの巻回数を変えることにより水平偏
向周期のキャンセル磁界の強度を変えることができ、水
平偏向コイルによって発生する水平偏向磁界のうちコア
の外部に漏れる磁界（不要輻射）を、確実に低減するも
のであり、特に、高周波対応の映像機器用として今後益
々有効となるものである。
第１図は本考案偏向ヨーク装置の一実施例における側面
図、第２図は第１図のII−II線断面図、第３図は本考案
偏向ヨーク装置の一実施例における上面図、第４図は同
じく不要輻射対策手段のボビンの分解斜視図、第５図は
同じく水平偏向コイルと不要輻射対策手段のキャンセル
コイルとの接続状態を示す回路図、第６図は同じく水平
偏向コイルと不要輻射対策手段によって発生する磁界の
状態を示す偏向ヨークの頭部側から見た説明図である。 １……コア、2,3……水平偏向コイル、4,5……垂直偏向
コイル、６……偏向コイルボビン、７……偏向ヨーク、
8,9……不要輻射対策手段、10,11……キャンセルコイ
ル、12,13……ボビン、16,17……固定手段、
図、第２図は第１図のII−II線断面図、第３図は本考案
偏向ヨーク装置の一実施例における上面図、第４図は同
じく不要輻射対策手段のボビンの分解斜視図、第５図は
同じく水平偏向コイルと不要輻射対策手段のキャンセル
コイルとの接続状態を示す回路図、第６図は同じく水平
偏向コイルと不要輻射対策手段によって発生する磁界の
状態を示す偏向ヨークの頭部側から見た説明図である。 １……コア、2,3……水平偏向コイル、4,5……垂直偏向
コイル、６……偏向コイルボビン、７……偏向ヨーク、
8,9……不要輻射対策手段、10,11……キャンセルコイ
ル、12,13……ボビン、16,17……固定手段、
Claims (1)
- 【請求項１】コアと、該コアの内面に沿って配置される
一対のくら型の水平偏向コイルと、前記コアにトロイダ
ルに巻線されたトロイダル型の垂直コイル若しくはくら
型の垂直コイルと、前記コアの内面に配置され、前部拡
大部および後部拡大部を有して前記水平偏向コイルと垂
直偏向コイル間の絶縁を保持し、かつ、各コイルの位置
を規制する偏向コイルボビンとから構成した偏向ヨーク
を備え、該偏向ヨークの垂直方向の外部に位置して、ル
ープ状に巻回して前記偏向ヨークの外部に漏洩する水平
偏向コイルから発生する磁界を軽減する磁界を発生する
キャンセルコイルと、該コイルを巻装するためのボビン
を備える不要輻射対策手段を前記偏向コイルボビンの前
記前部拡大部および前記後部拡大部の間に設けると共
に、該不要輻射対策手段のボビンと前記偏向コイルボビ
ンの間を互いに係合する固定手段を設け、該固定手段を
介して前記不要輻射対策手段を前記偏向ヨークにその垂
直偏向方向の少なくとも何れか一方に取着固定したこと
を特徴とする偏向ヨーク装置。
Priority Applications (5)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1986159332U JPH0747785Y2 (ja) | 1986-10-17 | 1986-10-17 | 偏向ヨーク装置 |
| US07/091,792 US4853588A (en) | 1986-09-05 | 1987-09-01 | Deflection yoke apparatus with means for reducing unwanted radiation |
| EP87112850A EP0258891B2 (en) | 1986-09-05 | 1987-09-03 | Deflection yoke apparatus with means for reducing unwanted radiation |
| DE8787112850T DE3772300D1 (de) | 1986-09-05 | 1987-09-03 | Ablenkeinheit mit mitteln zur unterdrueckung ungewuenschter abstrahlung. |
| KR1019870009782A KR900008616B1 (ko) | 1986-09-05 | 1987-09-04 | 편향 요크 장치 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1986159332U JPH0747785Y2 (ja) | 1986-10-17 | 1986-10-17 | 偏向ヨーク装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6365944U JPS6365944U (ja) | 1988-04-30 |
| JPH0747785Y2 true JPH0747785Y2 (ja) | 1995-11-01 |
Family
ID=31083663
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1986159332U Expired - Lifetime JPH0747785Y2 (ja) | 1986-09-05 | 1986-10-17 | 偏向ヨーク装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0747785Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0720833Y2 (ja) * | 1988-11-02 | 1995-05-15 | 株式会社村田製作所 | 偏向ヨーク装置 |
Family Cites Families (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS48109824U (ja) * | 1972-03-23 | 1973-12-18 | ||
| JPS5459031A (en) * | 1977-10-19 | 1979-05-12 | Matsushita Electronics Corp | Picture receiving device |
| JPS59197198A (ja) * | 1983-04-22 | 1984-11-08 | 株式会社トーキン | 磁気シ−ルド装置 |
-
1986
- 1986-10-17 JP JP1986159332U patent/JPH0747785Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6365944U (ja) | 1988-04-30 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| US4853588A (en) | Deflection yoke apparatus with means for reducing unwanted radiation | |
| JPH02165546A (ja) | 偏向ヨーク，偏向ヨーク用補助コイル及び画像表示装置 | |
| EP0327161B1 (en) | Picture display device with magnetizable core means comprising compensation coils | |
| JPH0747785Y2 (ja) | 偏向ヨーク装置 | |
| EP0291121B1 (en) | Picture display device with stray field compensation means | |
| EP0565120B1 (en) | Cathode-ray tube apparatus | |
| US5220241A (en) | Deflection yoke having horizontal auxiliary coils for reducing unnecessary radiant magnetic field | |
| JPH0624100B2 (ja) | 偏向ヨ−ク装置 | |
| JPH0622103B2 (ja) | 偏向ヨ−ク装置 | |
| JPH0638327B2 (ja) | 偏向ヨ−ク装置 | |
| JPH0646546B2 (ja) | 偏向ヨ−ク装置 | |
| JPS6313245A (ja) | 偏向ヨ−ク装置 | |
| JP2930631B2 (ja) | 偏向ヨーク | |
| JPH0454675Y2 (ja) | ||
| JPS6319739A (ja) | 偏向ヨ−ク装置 | |
| JP2582016Y2 (ja) | 陰極線管装置 | |
| JPS6372044A (ja) | 受像管装置 | |
| JPH0525162Y2 (ja) | ||
| JPH02148543A (ja) | 陰極線管デイスプレイ装置 | |
| JPS60253135A (ja) | デイスプレイ装置 | |
| EP0540096B1 (en) | Deflection yoke apparatus with means for reducing leaking magnetic fields | |
| JPH0646142Y2 (ja) | 漏れ磁束軽減装置 | |
| JPH01225046A (ja) | 偏向ヨーク | |
| JPS6319740A (ja) | 偏向ヨ−ク装置 | |
| JPH0536361A (ja) | 白黒デイスプレイモニタ用偏向ヨーク |