JP2707144B2 - ロールベーラにおける紐巻着取出装置 - Google Patents

ロールベーラにおける紐巻着取出装置

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JP2707144B2
JP2707144B2 JP27461989A JP27461989A JP2707144B2 JP 2707144 B2 JP2707144 B2 JP 2707144B2 JP 27461989 A JP27461989 A JP 27461989A JP 27461989 A JP27461989 A JP 27461989A JP 2707144 B2 JP2707144 B2 JP 2707144B2
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幹雄 高木
晃一 川崎
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セイレイ工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 (イ)産業上の利用分野 本発明は、圃場に散在する牧草や藁などの材料をピッ
クアップ部で拾い上げベール形成室でロール状のベール
を形成しその外周に紐を巻着して側方ドアから押出し部
材によりベール形成室の横側方に押出して取出す構成の
ロールベーラにおける紐巻着取出装置に関するものであ
る。
(ロ)従来の技術 上記のように、ピックアップ部で拾い上げベール形成
室でロール状のベールを形成しその外周に紐を巻着して
側方ドアから押出し部材によりベール形成室の横側方に
押出して取出す構成のロールベーラは、従来の技術のも
のとしては例えば、特開昭61−170317号公報等に開示さ
れて知られているところである。
(ハ)発明が解決しようとする課題 このように、従来の構成のものでは、ベール形成室内
で形成されたベールの外周に紐を巻着し、その巻着が完
了してから押出し部材によりベール形成室から横側方に
押出して取出すようにしていたから、結束と取出しにか
なりの時間を要し作業能率を低下させていたのである。
そこで本発明はこのような従来構成による課題を解決
して作業能率を向上させようとするものである。
(ニ)課題を解決するための手段 本発明は、前記従来の課題を解決せんがため次に記載
する手段を講じたのである。
すなわち、ベールを形成するベール形成室と該ベール
形成室の前方に装設するピックアップ部と前記ベールに
紐を巻着する結束装置とを備えて、ロール状のベールを
形成しその外周に紐を巻着して側方ドアから押出し部材
によりベール形成室の横側方に押出して取出す構成のロ
ールベーラにおいて、該押出し部材による押出し動作に
併行してベールに紐を巻着しながら取出す構成のものに
したのである。
(ホ)作用 このように構成すると、圃場に散在する牧草や藁など
の材料は、このピックアップ部で拾い上げられベール形
成室に送り込まれて、ここでロール状のベールに形成さ
れ、その外周に紐が巻着されながら押出し部材によって
ベール形成室の横側方に押出され取出されるようにな
る。
(ヘ)実施例 以下、本発明について実施例図により説明することに
するが、その説明の前に先ずこのロールベーラの概要を
第2図と第3図により記載する。
(1)は走行クローラ(2)を有する機台、(3)は
前記機台(1)に搭載するベーラ部、(4)はこのベー
ラ部(3)の前方に昇降可能に装設してピックアップフ
ィンガー(5)を有するピックアップ部、(6)は前記
機台(1)後方に装設してエンジン(7)を内設するエ
ンジン部、(8)は前記エンジン部(6)の後方の機体
左右中央に配設して操作パネル(9)を有する運転操作
部であり、前記ベーラ部(3)は対向するベール形成用
上下部コンベヤである上下部パイプコンベヤ(10)(1
1)及び結束装置(12)並びに作業クラッチレバー(1
3)を有するとともに、前記操作パネル(9)に走行ク
ラッチレバー(14)及び左右サイドクラッチレバー(1
5)(15)並びに変速クラッチレバー(16)を備えてい
て、ピックアップ部(4)によって拾い上げられた材料
は下部パイプコンベヤ(11)によってベール形成室(2
0)内に搬入され、上下部パイプコンベヤ(10)(11)
でもってロール状のベール(A)に形成されるのであ
る。
つぎに順序が逆になるが、紐(a)を巻着するベール
(A)を押出し部材(56)によってベール形成室(20)
の横側方に押出して取出す手段に関し第5図〜第13図を
参照し記載する。
前記の上部パイプコンベヤ(10)を支持するチエンガ
イド(17)は前端を駆動スプロケット軸(18)に揺動自
在に支持させたもので、後端をアイドラ軸(19)と一体
に上動可能に設けている。また、前記チエンガイド(1
7)はベール形成室(20)の左側方を開放する側方ドア
(21)にコンベヤリンク機構(22)を介し連動連結させ
るもので、そのリンク機構(22)は前記側方ドア(21)
の回動支点軸(23)に一体に固設する回動アーム(24)
と、該アーム(24)に取付け長さ調節自在に連結するロ
ッド(25)と、ベーラ部側板(3a)に軸(26)を介し基
端を揺動自在に支持させ且つピン(27)を介し先端を前
記ロッド(25)の他端に連結させる揺動板(28)と、該
揺動板(28)にピン(29)を介し下端を連結させる連結
板(30)と前記側板(3a)の回動支点軸(31)に基端を
揺動自在に支持させ、且つ軸(32)を介し先端を前記連
結板(30)の上端に連結させる揺動アーム(33)と、前
記側板(3a)の内側で前記支点軸(31)に基端を固設す
る揺動アーム(34)と、該アーム(34)にピン(35)を
介し一端を連結させる連結板(36)と、前記チエンガイ
ド(17)後端の軸受部材(37)に基端を固設させピン
(38)を介し先端を前記連結板(36)他端に連結させる
ガイド連結板(39)と、前記連結板(30)と軸(32)間
にバネ圧調節自在に張設するベール圧縮用バネ(40)と
からなり、前記ドア(21)の閉封時バネ(40)力で上部
パイプコンベヤ(10)の後端を下動位置に位置保持する
とともに、前記ドア(21)の開放時リンク機構(22)を
介しバネ(40)力に抗して上部パイプコンベヤ(10)の
後端を上部開放位置まで一定角度(β)上動させるよう
に構成している。
バネ(40)は下端を連結板(30)の偏心軸(41)に、
上端を調節ボルト(42)を介し前記軸(32)に連結させ
るもので、前記偏心軸(41)は連結板(30)の固定片
(43)に回動可能に支持させ、ハンドル(44)の操作に
よって多段にバネ(40)力を調節し得るように構成して
いる。
また、前記連結板(30)はベール(A)の直径が一定
以上の仕上がり直径となったときその外周接触圧により
検知するベール圧検出スイッチ(45)を連結固定板(4
6)に設けるもので、該固定板(46)に軸(47)を介し
回動可能に取付けるスイッチ操作部材(48)の作用部を
前記スイッチ(45)のアクチュエータ(45a)に接触さ
せるとともに、前記操作部材(48)に突出長さ調節自在
に取付ける当てボルト(49)を前記揺動アーム(33)の
作用面に当接させ、前記連結板(30)と操作部材(48)
間に支持越えバネ(50)を張設させ、通常の上部パイプ
コンベヤ(10)の下動状態時にあっては前記バネ(50)
で操作部材(48)を時計方向側に引っ張って前記スイッ
チ(45)をオフ維持する一方、ベール(A)の直径が一
定以上となりその接触圧によって上部パイプコンベヤ
(10)が軸(18)を中心に一定角度(α)上方に開いた
とき前記軸(31)を中心に揺動アーム(33)の軸(32)
を連結板(30)の長孔(51)に沿わせて上動させ、前記
ボルト(49)を介し操作部材(48)を反時計方向に回転
させ前記軸(47)に対しバネ(50)を支点越えさせて、
このとき操作部材(48)によってスイッチ(45)のアク
チュエータ(45a)を押圧してスイッチ(45)をオン作
動させ警報装置を駆動し作業者にベール(A)の形成完
了を報知せしめるように構成している。
さらに、前記側板(3a)にスイッチ規制部材であるス
トッパーピン(52)を突設していて前記操作部材(48)
が反時計方向側に支点越えしたとき操作部材(48)をピ
ン(52)に当接係止させてその位置保持を図るように設
けている。
また、前記操作部材(48)の後端延長部(48a)を後
面カバー(53)の案内溝(54)よりカバー(53)後方に
突出させ、ドア(21)の開閉に伴うスイッチ(45)のオ
ンオフの確認を、この延長部(48a)の上下位置で行な
う一方、振動などによって操作部材(48)が支点越えし
たときなど外部よりこのリセットを行なうように構成し
ている。
なお、前記ピン(52)は上部パイプコンベヤ(10)が
上部開放位置に上動するとき操作部材(48)を時計方向
側に回転させて前記スイッチ(45)のリセットも行なう
ものである。
前記の側方ドア(21)にはベール押出しリンク機構
(55)を介しベール押出し装置である押出し部材(56)
を連動連結させるもので、前記リンク機構(55)は前記
支点軸(23)に一体に固設するL形回動アーム(57)
と、該アーム(57)に一端を連結するロッド(58)と、
ベースフレーム(1a)の固定軸(59)に基端を揺動自在
に支持させ且つ先端を前記ロッド(58)他端にピン(6
0)及び長孔(61)を介し連結させる第1揺動板(62)
と、該揺動板(62)とともに一体的に前記軸(59)に支
持する第2揺動板(63)と、前記ベースフレーム(1a)
上に回転軸(64)を介し基端を揺動自在に支持する第3
揺動板(65)と、前記揺動板(63)(65)間を長さ調節
自在に連結するロッド(66)と、平行な2本のガイドロ
ッド(67)(67)に揺動自在に支持させて前記揺動板
(65)先端に連結板(68)を介し一側を連結する摺動体
(69)と、前記押出し部材(56)の背面に一側を固定さ
せ他側を前記摺動体(69)にボルト(70)を介し着脱自
在に取付ける連結部材(71)とからなり、前記長孔(6
1)の作用しないドア(21)の開放後半以降前記押出し
部材(56)の押出し動作を行なわしめるように構成して
いる。
この押出し部材(56)はベール形成室(20)の右側壁
(72)の収納溝(73)に常時は収納させ右側壁(72)面
と押出し部材(56)との作用面とを略々同一面とさせる
ように構成している。
また、警報装置である警報ブザー(74)と警報ランプ
(75)とを前記スイッチ(45)及び結束スイッチ(76)
を介し電源(77)に接続させ、前記スイッチ(45)オン
のベール(A)の形成完了時などにあってはこれらブザ
ー(74)及びランプ(75)を駆動操作するように構成し
ている。
そして、前記のベール(A)の直径が設定の一定直径
以上に形成される状態のとき、そのベール(A)圧によ
って上部パイプコンベヤ(10)の前記チエンガイド(1
7)がバネ(40)に抗し軸(18)を中心に一定角度
(α)上方に押し上げられるもので、この状態のとき各
要素(33)(34)(36)(39)(49)を介し操作部材
(48)が軸(47)を中心に反時計方向に回動しバネ(5
0)を支点越えさせて前記スイッチ(45)をオン作動さ
せ警報装置であるブザー(74)及びランプ(75)を駆動
しベール(A)の形成完了を作業者に報知する。なお、
この場合軸(32)は連結板(30)の長孔(51)内を移動
し、側方ドア(21)とは関係なく動作する。
次に、作業クラッチレバー(13)が入の状態で走行ク
ラッチレバー(14)を切操作したら前記ドア(21)を開
放すると共に後述する結束装置(12)を作動する紐供給
クラッチワイヤ(131)を引張るように関連構成してあ
って、第1段開放である開放初期には前記長孔(61)の
逃げによって押出し部材(56)は動作せず前記リンク機
構(22)を介してチエンガイド(17)のみが一定角度
(β)までの上動を開始し、第2段開放である開放後期
において前記リンク機構(55)を介し押出し部材(56)
を動作させベール(A)の強制押出しを行なうものであ
る。
このためベール(A)の取出作業時にあっては上部パ
イプコンベヤ(10)が上動し該コンベヤ(10)とべール
(A)との間に隙間を開成させた以後に強制押出しが行
なわれて、ベール(A)には抵抗が加わることなくスム
ーズに取出される。
尚、第2図と第3図に示す(78)はベーラ部(3)の
前方に昇降可能に装設したピックアップガイド板、(7
9)は前記ピックアップ部(4)の支持高さを調節する
ピックアップ昇降調節ハンドル、(80)は副変速レバー
である。
また、前記のベーラ部(3)とピックアップ部(4)
への動力伝達手段について第4図と第2図・第3図およ
び第13図により記載すると、前記の上部パイプコンベヤ
(10)は駆動スプロケット軸(18)に駆動スプロケット
(81)がまたアイドラ軸(19)にアイドラスプロケット
(82)がそれぞれ軸着され、これら駆動スプロケット
(81)とアイドラスプロケット(82)の間にチエンが張
設され、下部パイプコンベヤ(11)は前記ベーラ部
(3)に設ける駆動スプロケット(83)と前記ピックア
ップ部(4)に設けるアイドラスプロケット(84)との
間にチエンガイド(85)(85)およびテンションローラ
(86)を介し左右にエンドレスチエン(87)を架設させ
ている。
そして、前記アイドラスプロケット(84)と同軸上に
ピックアップ回動支点軸(88)を備え、該支点軸(88)
に前記ピックアップ部(4)のピックアップケース(8
9)基端を上下動自在に支持させるとともに、該ケース
(89)前端に偏心軸(90)を介し前記ピックアップフィ
ンガー(5)を支持させ、このピックアップフィンガー
(5)と下部パイプコンベヤ(11)によって材料を拾い
上げ前記ベール形成室(20)に送り込むように構成して
いる。
前記ベーラ部(3)の右側下部には入力軸(91)が軸
架され、この入力軸(91)に軸着するスプロケット(9
2)とカウンター軸(93)に設けるスプロケット(94)
にチエン(95)を掛渡してカウンター軸(93)から入力
し、前記の駆動スプロケット(83)をスプロケット(9
6)(97)およびチエン(98)を介して連動連結すると
ともに、上部パイプコンベヤ(10)の駆動スプロケット
軸(18)をチエン(99)を介して伝動させ、これから更
に、前記の結束装置(12)を駆動するように構成してい
る。
また、前記ベーラ部(3)右側における前部下側位置
にピックアップ中間軸(100)を備え該中間軸(100)を
チエン(101)で回転させ、ピックアップ部(4)のピ
ックアップフィンガー(5)にはこのピックアップ中間
軸(100)からチエン(101)と(102)で動力を伝達し
て材料を拾い上げるように構成しているが、このピック
アップ中間軸(100)には爪クラッチ(d)が設けられ
て、爪クラッチ(d)の入切によってチエン(101)か
ら入力された動力がチエン(102)から(103)に伝達、
または遮断されるようになっている。
(104)はこの爪クラッチ(d)を入切させるシフト
ホークで、このシフトホーク(104)は中程部を支点に
して揺動し、その中程部からは作動杆(105)が突設さ
れて作動杆(105)の先端がわは長孔(106)を介してワ
イヤー(107)の一端に連結され、このワイヤー(107)
の他端は前記の回転軸(64)を介し基端を揺動自在に支
持する第3揺動板(65)の基端から下方に突設するアー
ム(108)の下端に連結されて、ワイヤー(107)の引き
動作によって前記爪クラッチ(d)を切る構成にしてあ
ってこの引き動作によってピックアップ部(4)への動
力が遮断されるのである。(109)は爪クラッチ(d)
を入りの状態に附勢する弾機である。
これによって、前述のようにベール形成室(20)に材
料が送り込まれてベール(A)が形成されたのちベール
押出しリンク機構(55)を介し押出し部材(56)によっ
てベール(A)を押出すのであるが、そのとき前記リン
ク機構(55)を構成する第3揺動板(65)は第12図に矢
印(イ)で示す方向に回動するようになり、基端から下
方に突設しているアーム(108)によりワイヤー(107)
に第13図矢印(ロ)のように引き作用を加えるようにな
り作動杆(105)を介してシフトホーク(104)により第
2図に示す如く爪クラッチ(d)を切ってピックアップ
部(4)へ伝達していた動力を自動的に遮断し材料がベ
ール形成室(20)に送り込まれないようにするのであ
る。
次に、ベール形成室(20)内に形成されたベール
(A)に紐(a)を巻着する結束装置(12)について第
14図〜第17図により記載する。
この結束装置(12)はベール形成室(20)内前部の前
記駆動スプロケット軸(18)の斜上方位置に設けてあっ
て、前記ベーラ部(3)の側板(3a)(3a)間に連結固
定する結束ケース(110)と、この結束ケース(110)に
各スプロケット軸(111)(112)を介し軸支する駆動及
び従動スプロケット(113)(114)と、これらスプロケ
ット(113)(114)間に張架するランナ駆動部材である
ランナ移動チエン(115)と、前記結束ケース(110)に
設ける入力ケース(116)に内設してこの入力用のプー
リ(117)(118)からの回転を一対のウオームギヤ(11
9)(120)を介し前記駆動スプロケット(113)に継断
自在に伝達する結束クラッチ(C)と、前記入力ケース
(116)に受筒(121)を介して支持し入力軸(122)に
一体に連結するロール駆動軸(123)と、該軸(123)に
一方向クラッチ(図示省略)を介して軸支し入力軸(12
2)に連動連結させる主紐繰出しロール(124)と、前記
受筒(121)先端のロールケース(125)に揺動支点軸
(126)及び揺動板(127a)(127b)を介し支持してバ
ネ(128)力に抗して前記ロール(124)に圧接させその
回転時圧接力でもって紐(a)をベール(A)の前側に
繰出す副紐繰出しロール(129)と、前記ロール(124)
(129)間下方に位置させて紐(a)を左右横方向に自
在に案内する紐繰出し案内用輪状体(130)と、前記揺
動板(127a)に連結してバネ(128)力に抗しロール(1
29)を押し付けるロール閉動用紐供給クラッチワイヤ
(131)と、前記結束ケース(110)の下方でこれに略々
平行に設ける紐ガイドシャフト(132)と、このシャフ
ト(132)の案内板(133)に回動支点軸(134)を介し
て機体側方に揺動自在に設け結束完了時紐(a)を切断
するカッタ(135)と、前記結束ケース(110)に摺動部
材(136)を介して支持し前記ランナ移動チエン(115)
に一体的に取付ける8個の係止ピン(137)に4角形状
の係合孔(138)を介し係合連結させる紐横送り用ラン
ナ(139)と、該ランナ(139)に設けるランナ用紐ガイ
ド(140)とを備えている。
また、第3図に示すように、エンジン部(6)右側に
小巻2個または大巻1個の紐ロールを内蔵するロールボ
ックス(141)を載せ、このロールボックス(141)から
紐(a)を結束装置(12)部に導入するとともに、第8
図のようにロールケース(125)の案内孔(142)を介し
前記各ロール(124)(129)間下方の輪状体(130)に
紐(a)の先端を挿入し、紐(a)を作業状態に装着す
るのである。
さらに、前記結束クラッチ(C)を入切操作するシフ
トフォーク(143)にクラッチアーム(144)を連結する
とともに、そのクラッチアーム(144)に前記紐ガイド
シャフト(132)の一端を固設させ、このシャフト(13
2)の他端を結束ケース(110)に支持させ、ベール
(A)が形成されたとき、一方向クラッチを介して紐
(a)繰出し方向に回転駆動している主紐繰出しロール
(124)に副紐繰出しロール(129)を圧接させ、各ロー
ル(124)(129)によりこの下方に紐(a)を繰出すも
ので、上部パイプコンベヤ(10)の前端側前方でカッタ
(135)下側の紐ガイドシャフト(132)に対向させるべ
く、ベーラ部(3)の前部カバー(3b)下方に延長状に
紐送り部材である送込み板(145)を支軸(146)を介し
て前後に揺動自在に取付け、前記ローラ(124)(129)
から繰出す紐(a)を下部パイプコンベヤ(11)上に押
出し、下部パイプコンベヤ(11)とベール(A)との間
に紐(a)の先端を差し入れるように構成している。
また、前記支軸(146)にアーム(147)及びリンク
(148)を介して前記揺動板(127b)を連結させ、紐供
給クラッチである前記紐供給クラッチワイヤ(131)を
引張って各ロール(124)(129)を圧着したとき、この
紐供給クラッチ動作と連動して送込み板(145)の下端
側をベール形成室(20)方向に揺動変位させ、各ロール
(124)(129)から下方に繰出される紐(a)の先端部
をその送込み板(145)によりベール(A)側に押出す
もので、結束装置(12)の紐(a)送出側で紐(a)を
はさんでベール(A)に対向させて送込み板(145)を
配設し、ベール(A)への紐巻着開始を早め得るととも
に、前記カッタ(135)並びに停止位置の紐ガイド(14
0)前方側下方を送込み板(145)で遮断するように構成
している。
また、機体左側に設けたドア(21)側から紐(a)の
ベール(A)への巻着を開始させるべく結束装置(12)
の各ロール(124)(129)などの紐(a)落し位置をド
ア(21)の近くに設けたもので、前記ベール(A)に紐
(a)の先端が巻付いてベール(A)の回転により紐
(a)が引出されることにより、前記ロール(124)(1
29)がこの駆動速度よりも高速で回転されるとともに、
前記の紐(a)を引出す張力により紐ガイドシャフト
(132)を押上げ、クラッチアーム(144)を介して結束
クラッチ(C)を入にし、ランナ移動チエン(115)を
駆動してランナ(139)を機体左側のドア(21)側に若
干移動させ、次いで機体中央部にランナ(139)を移動
させ、機体の左側に戻して紐(a)をカッタ(135)で
切断し、ランナ(139)を停止位置に復動させるもの
で、紐(a)をドア(21)側からの取出側であるベール
(A)左側からその外周に巻着して結束を完了するよう
に構成している。
そして、前記ランナ(139)が移動端に達したとき、
ランナ移動チエン(115)に設けた8個の係止ピン(13
7)・・・・・・・がランナ(139)の係合孔(138)の
左右内側口縁(138a)(138b)に連続して当接し、ラン
ナ(139)をこの移動端に一時的に停止し、ベール
(A)の左右端部に紐(a)を重複して巻着するように
構成している。
さらに、前記のカッタ(135)にはその揺動を阻止す
るストッパー(149)が設けてあって、ランナ(139)の
機体中央部への往動時は紐(a)がカッタ(135)の背
部に摺接してこの紐(a)によりカッタ(135)を退入
させる一方、ランナ(139)の復動始期には前記ストッ
パー(149)により阻止されたカッタ(135)に紐(a)
が引掛って切断されるのである。
このようにベール(A)に紐(a)を巻着する結束装
置(12)は以上のように構成され、また、ベール(A)
を押出し部材(56)によってベール形成室(20)の横側
方に押出す手段については前述の如く構成されているか
ら、ベール形成室(20)内のベール(A)の形成が完了
すると警報装置はこのことを作業者に報知する。これに
よって作業者は走行クラッチレバー(14)を切側に操作
する。そうすると、ロール閉動用紐供給クラッチワイヤ
(131)が引張されて紐(a)を繰出し各ロール(124)
(129)から送出を開始するとともに、その紐(a)先
端を送込み板(145)によりベール(A)方向に押出し
て下部パイプコンベヤ(11)上に紐(a)を落下させ、
紐(a)をベール(A)側に送出しベール(A)に巻付
いて引張られることにより結束クラッチ(C)が入にな
って紐(a)による巻着が開始するのである。
そして、結束ケース(110)のドア(21)側に位置し
ているランナ(139)がランナ移動チエン(115)の
(ハ)方向の駆動によって第14図と第17図に(ニ)で示
すように機体左側の停止位置から若干ドア(21)側に移
動してベール(A)の左側から巻着を開始し、この巻着
の開始と併行して押出し部材(56)は第1図の矢印
(ホ)にようにベール(A)の押出しを開始し、押出し
ながらランナ(139)は機体の中央部に往動して紐ガイ
ド(140)を介してベール(A)の外周に螺旋状に巻着
するようになり、ランナ(139)は機体中央部に達して
折り返し、ドア(21)側に向かって復動する。そして復
動の始期において紐(a)はカッタ(135)により切断
されるのである。
また、このランナ(139)が復動の始期に至ったとき
は、ベール(A)には紐(a)が巻着されながら押出し
部材(56)によって第1図の仮想線(ヘ)で示す状態に
まで押出されるように紐(a)の巻着と押出しが行なわ
れるように構成されているのである。
なお、ベール(A)への紐(a)の巻着において、ラ
ンナ(139)のドア(21)側と機体中央部の各移動端に
おいて折り返すとき、ランナ移動チエン(115)に連結
する8個の係止ピン(137)・・・・・・・が係合孔(1
38)の左内側口縁(138a)或は右内側口縁(138b)に接
当している間ランナ(139)の移動を停止させ、ベール
(A)の両端部の紐(a)の巻着を多重にしベール
(A)の形状崩れを防止する。
(ト)発明の効果 本発明は、以上詳述したように、ベールを形成するベ
ール形成室と該ベール形成室の前方に装設するピックア
ップ部と前記ベールに紐を巻着する結束装置とを備え
て、ロール状のベールを形成しその外周に紐を巻着して
側方ドアから押出し部材によりベール形成室の横側方に
押出して取出す構成のロールベーラにおいて、該押出し
部材による押出し動作に併行してベールに紐を巻着しな
がら取出す構成のものにしたのであるから、ベール形成
室に送り込まれてロール状に形成されたベール外周への
紐の巻着による結束とベール形成室からの取出しに要す
る時間は大幅に短縮され作業能率の向上を見るに至った
のである。
【図面の簡単な説明】 図面は、本発明の実施態様を例示せるものにして、そ
の、 第1図は本発明のものの作用説明図を示し、第2図はロ
ールベーラ全体の概略側面図、第3図は同平面図、第4
図はベーラ部の拡大側面図、第5図は部分側面説明図、
第6図は部分平面説明図、第7図は構成部分の平面説明
図、第8図はベール圧検出スイッチ部の拡大図、第9図
はベール押出しリンク部の説明図、第10図は第8図の動
作説明図、第11図は電気回路図、第12図はベール押出し
リンク機構部の説明図、第13図は爪クラッチ部の詳細
図、第14図は結束装置の正面図、第15図は同平面図、第
16図は同側面図、第17図は同背面図である。 A……ベール、20……ベール形成室 a……紐、4……ピックアップ部 12……結束装置、21……ドア 56……押出し部材

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ベール(A)を形成するベール形成室(2
    0)と該ベール形成室(20)の前方に装設するピックア
    ップ部(4)と前記ベール(A)に紐(a)を巻着する
    結束装置(12)とを備えて、ロール状のベール(A)を
    形成しその外周に紐(a)を巻着して側方ドア(21)か
    ら押出し部材(56)によりベール形成室(20)の横側方
    に押出して取出す構成のロールベーラにおいて、該押出
    し部材(56)による押出し動作に併行してベール(A)
    に紐(a)を巻着しながら取出す構成にしたことを特徴
    とするロールベーラにおける紐巻着取出装置。
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