JP2706904B2 - 小型滑走艇用エンジンの吸気装置 - Google Patents
小型滑走艇用エンジンの吸気装置Info
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- JP2706904B2 JP2706904B2 JP6241809A JP24180994A JP2706904B2 JP 2706904 B2 JP2706904 B2 JP 2706904B2 JP 6241809 A JP6241809 A JP 6241809A JP 24180994 A JP24180994 A JP 24180994A JP 2706904 B2 JP2706904 B2 JP 2706904B2
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- Cooling, Air Intake And Gas Exhaust, And Fuel Tank Arrangements In Propulsion Units (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、小型滑走艇において
ウォータジェットなどの推進水流を発生させるためのエ
ンジンの吸気装置に関するものである。
ウォータジェットなどの推進水流を発生させるためのエ
ンジンの吸気装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】水上をモーターサイクルのように滑走す
る小型滑走艇のエンジンは、通常、図3に示すようにエ
ンジンルーム21内に搭載されている。この種のエンジ
ン22にも、吸気装置23が備えられているが、従来の
吸気装置では、空気取り入れ室(フレームアレスタとも
いう)24の一側面上部に空気取り入れ口25が設けら
れ、空気取り入れ室24の底面に設けられた接続口27
が気化器28の上端に接続されている。小型滑走艇は、
水上で転倒(転覆)し操縦者等がそのつど引き起こした
うえ滑走を楽しむといった性格の乗り物であるため、転
倒時にエンジンルーム21内に侵入した水が空気取り入
れ口25から空気取り入れ室24にいったん入ると、吸
気通路29を経てエンジン22内に侵入する場合があ
る。このため、エンジンが不調になったり、エンジン内
が錆びたりするおそれがある。
る小型滑走艇のエンジンは、通常、図3に示すようにエ
ンジンルーム21内に搭載されている。この種のエンジ
ン22にも、吸気装置23が備えられているが、従来の
吸気装置では、空気取り入れ室(フレームアレスタとも
いう)24の一側面上部に空気取り入れ口25が設けら
れ、空気取り入れ室24の底面に設けられた接続口27
が気化器28の上端に接続されている。小型滑走艇は、
水上で転倒(転覆)し操縦者等がそのつど引き起こした
うえ滑走を楽しむといった性格の乗り物であるため、転
倒時にエンジンルーム21内に侵入した水が空気取り入
れ口25から空気取り入れ室24にいったん入ると、吸
気通路29を経てエンジン22内に侵入する場合があ
る。このため、エンジンが不調になったり、エンジン内
が錆びたりするおそれがある。
【0003】そこで、本出願人は、実開平3−6115
2号の第2図に記載の吸気装置を開発し、実用化した。
この吸気装置は、図2(a)および(b)に示すように、小
型滑走艇のエンジンルーム(図3)内に設置されるエン
ジン30の吸気ポート30aに接続される気化器31の
外側に空気取り入れ室32を取り付け、気化器31に接
続した吸気筒33を空気取り入れ室32内に挿入し、吸
気筒33の上端開口33aを空気取り入れ室32の側面
に設けた空気取り入れ口34よりも上方に位置させ、空
気取り入れ室32の底面に水抜き穴35を設けた構造か
らなる。
2号の第2図に記載の吸気装置を開発し、実用化した。
この吸気装置は、図2(a)および(b)に示すように、小
型滑走艇のエンジンルーム(図3)内に設置されるエン
ジン30の吸気ポート30aに接続される気化器31の
外側に空気取り入れ室32を取り付け、気化器31に接
続した吸気筒33を空気取り入れ室32内に挿入し、吸
気筒33の上端開口33aを空気取り入れ室32の側面
に設けた空気取り入れ口34よりも上方に位置させ、空
気取り入れ室32の底面に水抜き穴35を設けた構造か
らなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た公報に記載の吸気装置についても、以下のような点で
改良の余地がある。
た公報に記載の吸気装置についても、以下のような点で
改良の余地がある。
【0005】(1) 空気取り入れ室32の側面に大きな開
口面積の空気取り入れ口34が設けられているので、小
型滑走艇が転覆したときに、多量の水が空気取り入れ室
32内に侵入する可能性がある。そして、小型滑走艇を
元の姿勢に戻した際に、空気取り入れ室32内に入った
水の一部がエンジン30内に侵入するおそれがある。
口面積の空気取り入れ口34が設けられているので、小
型滑走艇が転覆したときに、多量の水が空気取り入れ室
32内に侵入する可能性がある。そして、小型滑走艇を
元の姿勢に戻した際に、空気取り入れ室32内に入った
水の一部がエンジン30内に侵入するおそれがある。
【0006】(2) エンジン30に近接した位置に空気取
り入れ口34が配置され、この空気取り入れ口34の近
傍に縦向きにフィルター36が取り付けられているの
で、フィルター36の清掃作業や交換作業が困難であ
る。
り入れ口34が配置され、この空気取り入れ口34の近
傍に縦向きにフィルター36が取り付けられているの
で、フィルター36の清掃作業や交換作業が困難であ
る。
【0007】(3) 空気取り入れ室32の頂面と気化器3
1に接続される吸気筒33の上端開口33aとの間隔が
狭いので、小型滑走艇が転覆した際に空気取り入れ室3
2内に水が侵入すると、小型滑走艇が元の姿勢に戻ると
きに、吸気筒33内に水が入り込み易い。
1に接続される吸気筒33の上端開口33aとの間隔が
狭いので、小型滑走艇が転覆した際に空気取り入れ室3
2内に水が侵入すると、小型滑走艇が元の姿勢に戻ると
きに、吸気筒33内に水が入り込み易い。
【0008】この発明は上述の点に鑑みなされたもの
で、空気取り入れ口から空気取り入れ室内に水が入りに
くく、また空気取り入れ室内に水が入っても、エンジン
内へは水が侵入しにくい、小型滑走艇用エンジンの吸気
装置を提供することを目的としている。
で、空気取り入れ口から空気取り入れ室内に水が入りに
くく、また空気取り入れ室内に水が入っても、エンジン
内へは水が侵入しにくい、小型滑走艇用エンジンの吸気
装置を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために本発明の吸気装置は、a)小型滑走艇のエンジンル
ーム内に設置されるエンジンの吸気ポートに接続される
気化器の外側に空気取り入れ室を取り付け、該気化器に
接続した吸気筒を前記空気取り入れ室内に挿入し、該吸
気筒の上端開口を前記空気取り入れ室の空気取り入れ口
よりも上方に位置させた小型滑走艇用エンジンの吸気装
置において、b)前記空気取り入れ室を、前記吸気筒の上
端開口よりやや低い位置で上下に分割し、この分割位置
に、前記吸気筒の上端が突出する開口を設けたアレスタ
を装着して前記空気取り入れ室内を上下に仕切り、c)前
記空気取り入れ室の下側分割部の底面に、前記空気取り
入れ口と水抜き穴を設けるとともに、この空気取り入れ
口から、前記下側分割部内の上方に向けて前記吸気筒と
平行に空気取り入れ筒を一体に延設している。
ために本発明の吸気装置は、a)小型滑走艇のエンジンル
ーム内に設置されるエンジンの吸気ポートに接続される
気化器の外側に空気取り入れ室を取り付け、該気化器に
接続した吸気筒を前記空気取り入れ室内に挿入し、該吸
気筒の上端開口を前記空気取り入れ室の空気取り入れ口
よりも上方に位置させた小型滑走艇用エンジンの吸気装
置において、b)前記空気取り入れ室を、前記吸気筒の上
端開口よりやや低い位置で上下に分割し、この分割位置
に、前記吸気筒の上端が突出する開口を設けたアレスタ
を装着して前記空気取り入れ室内を上下に仕切り、c)前
記空気取り入れ室の下側分割部の底面に、前記空気取り
入れ口と水抜き穴を設けるとともに、この空気取り入れ
口から、前記下側分割部内の上方に向けて前記吸気筒と
平行に空気取り入れ筒を一体に延設している。
【0010】請求項2記載のように、d)前記上側分割部
内の頂面を、中央部分に対し両側部分がそれぞれ下向き
に傾斜した断面形状に形成し、e)前記下側分割部内の底
面を前記水抜き穴に向けて傾斜させるとなおよい。
内の頂面を、中央部分に対し両側部分がそれぞれ下向き
に傾斜した断面形状に形成し、e)前記下側分割部内の底
面を前記水抜き穴に向けて傾斜させるとなおよい。
【0011】請求項3記載のように、f)前記吸気筒の下
端外周に環状係合片を一体に形成するとともに、この環
状係合片に係合する環状溝を前記下側分割部の底面に設
けた接続口の周囲に形成し、前記気化器に前記吸気筒を
前記空気取り入れ室とともに取り付けることができる。
端外周に環状係合片を一体に形成するとともに、この環
状係合片に係合する環状溝を前記下側分割部の底面に設
けた接続口の周囲に形成し、前記気化器に前記吸気筒を
前記空気取り入れ室とともに取り付けることができる。
【0012】
【作用】上記の構成を有する本発明の吸気装置によれ
ば、空気取り入れ室の下面の空気取り入れ口から空気取
り入れ室内に空気が吸引され、アレスタを通して塵芥等
が除去され、吸気筒から気化器内に入り、燃料と混合さ
れてエンジン内に吸い込まれる。小型滑走艇が180゜
反転あるいは90゜横転して元の姿勢に戻ったときにエ
ンジンルーム内に水が侵入することがある。そしてこの
水が空気取り入れ室内に入り込むことがあるが、空気取
り入れ口は下面に設けられているため、小型滑走艇が1
80゜近くまで反転しないと、空気取り入れ室内に水は
侵入しない。また空気取り入れ室内に入り込んだ水は、
小型滑走艇が元の姿勢に戻るときに、空気取り入れ室の
内壁に沿って底面側へ移動し、吸気筒の周囲に溜まる。
このため、吸気筒の上端開口から水がエンジン内に侵入
することがない。また、吸気筒の周囲に溜まった水は、
水抜き穴からエンジンルーム内へ排出される。なお、ア
レスタは、空気取り入れ室の上下の分割線に沿って装着
されているため、下側分割部に対し上側分割部を分離可
能に取り付けることにより、アレスタの清掃時や交換時
に上側分割部を取り外して簡単に作業できる。
ば、空気取り入れ室の下面の空気取り入れ口から空気取
り入れ室内に空気が吸引され、アレスタを通して塵芥等
が除去され、吸気筒から気化器内に入り、燃料と混合さ
れてエンジン内に吸い込まれる。小型滑走艇が180゜
反転あるいは90゜横転して元の姿勢に戻ったときにエ
ンジンルーム内に水が侵入することがある。そしてこの
水が空気取り入れ室内に入り込むことがあるが、空気取
り入れ口は下面に設けられているため、小型滑走艇が1
80゜近くまで反転しないと、空気取り入れ室内に水は
侵入しない。また空気取り入れ室内に入り込んだ水は、
小型滑走艇が元の姿勢に戻るときに、空気取り入れ室の
内壁に沿って底面側へ移動し、吸気筒の周囲に溜まる。
このため、吸気筒の上端開口から水がエンジン内に侵入
することがない。また、吸気筒の周囲に溜まった水は、
水抜き穴からエンジンルーム内へ排出される。なお、ア
レスタは、空気取り入れ室の上下の分割線に沿って装着
されているため、下側分割部に対し上側分割部を分離可
能に取り付けることにより、アレスタの清掃時や交換時
に上側分割部を取り外して簡単に作業できる。
【0013】請求項2記載の吸気装置によれば、空気取
り入れ室内に入り込んだ水は、小型滑走艇が反転状態か
ら元の姿勢に戻るときに、空気取り入れ室の頂面壁およ
び側壁に沿って底面側へスムーズに移動する。こうし
て、空気取り入れ室の底面の吸気筒の周囲に溜まった水
は、水抜き穴から排出され、底面上に残ることがない。
り入れ室内に入り込んだ水は、小型滑走艇が反転状態か
ら元の姿勢に戻るときに、空気取り入れ室の頂面壁およ
び側壁に沿って底面側へスムーズに移動する。こうし
て、空気取り入れ室の底面の吸気筒の周囲に溜まった水
は、水抜き穴から排出され、底面上に残ることがない。
【0014】請求項3記載の吸気装置によれば、吸気筒
の下端外周が空気取り入れ室の底面の開口周囲に係合片
と環状溝を介して一体に組み立てられる。したがって、
気化器に対し、吸気筒と空気取り入れ室とを同時に取り
付けることができる。また、吸気筒は上端部をアレスタ
の開口部で支持される。
の下端外周が空気取り入れ室の底面の開口周囲に係合片
と環状溝を介して一体に組み立てられる。したがって、
気化器に対し、吸気筒と空気取り入れ室とを同時に取り
付けることができる。また、吸気筒は上端部をアレスタ
の開口部で支持される。
【0015】
【実施例】以下、この発明の小型滑走艇用エンジンの吸
気装置の実施例を図面に基づいて説明する。
気装置の実施例を図面に基づいて説明する。
【0016】図1は本実施例にかかる吸気装置を備えた
2サイクルエンジンの縦断面図である。図1に示すエン
ジン1は、本例では3気筒2サイクルエンジンで、小型
滑走艇の長手方向に延び、図3に示すエンジンと同様に
小型滑走艇のエンジンルーム内に搭載される。このエン
ジン1の各気筒1Aに接続される吸気装置2は、気化器
5、吸気筒7をそれぞれ1個ずつ備え、空気取り入れ室
8を共通にしている。エンジン1の各気筒1Aの下部の
吸気ポート1bに、リードバルブ3を介して吸気管(吸
気マニフォールド)4がそれぞれ接続され、この吸気管
4に気化器5が接続されている。エンジン1の各気筒1
Aの上部で吸気ポート1bと反対側の排気ポート1c
に、排気マニフォールド6がそれぞれ接続されている。
2サイクルエンジンの縦断面図である。図1に示すエン
ジン1は、本例では3気筒2サイクルエンジンで、小型
滑走艇の長手方向に延び、図3に示すエンジンと同様に
小型滑走艇のエンジンルーム内に搭載される。このエン
ジン1の各気筒1Aに接続される吸気装置2は、気化器
5、吸気筒7をそれぞれ1個ずつ備え、空気取り入れ室
8を共通にしている。エンジン1の各気筒1Aの下部の
吸気ポート1bに、リードバルブ3を介して吸気管(吸
気マニフォールド)4がそれぞれ接続され、この吸気管
4に気化器5が接続されている。エンジン1の各気筒1
Aの上部で吸気ポート1bと反対側の排気ポート1c
に、排気マニフォールド6がそれぞれ接続されている。
【0017】気化器5の上端開口5aの周囲の壁5bは
やや厚く形成されており、この周壁5b上に円筒状の両
端を開口した吸気筒7が載置、接続されている。吸気筒
7の下端開口7aの周囲には、環状の係合片7bが上向
きに形成されている。
やや厚く形成されており、この周壁5b上に円筒状の両
端を開口した吸気筒7が載置、接続されている。吸気筒
7の下端開口7aの周囲には、環状の係合片7bが上向
きに形成されている。
【0018】空気取り入れ室8は、エンジン1に沿って
長手方向に連続する筐状の筒体からなり、吸気筒7の上
端開口7cよりやや低い位置で上下に分割されている。
上側分割部8aと下側分割部8bとは分離可能に連結さ
れ、上下の分割面に板状のアレスタ9が装着されてい
る。アレスタ9は、金網の上下両面をパンチングプレー
トで挟持した構造からなり、各気筒1Aの吸気筒7に対
応する位置(本例では3カ所)に開口9aが設けられ、
吸気筒7の上端部がアレスタ9の開口9aに嵌挿され、
上方に突出している。下側分割部8bの上端開口の周縁
部の内側に、アレスタ9を嵌め込んで保持する嵌合溝8
cが形成され、下側分割部8bの上端開口の周縁部外側
と上側分割部8aの下端開口の周縁部内側とは相互に嵌
合する嵌合部8dに形成されている。
長手方向に連続する筐状の筒体からなり、吸気筒7の上
端開口7cよりやや低い位置で上下に分割されている。
上側分割部8aと下側分割部8bとは分離可能に連結さ
れ、上下の分割面に板状のアレスタ9が装着されてい
る。アレスタ9は、金網の上下両面をパンチングプレー
トで挟持した構造からなり、各気筒1Aの吸気筒7に対
応する位置(本例では3カ所)に開口9aが設けられ、
吸気筒7の上端部がアレスタ9の開口9aに嵌挿され、
上方に突出している。下側分割部8bの上端開口の周縁
部の内側に、アレスタ9を嵌め込んで保持する嵌合溝8
cが形成され、下側分割部8bの上端開口の周縁部外側
と上側分割部8aの下端開口の周縁部内側とは相互に嵌
合する嵌合部8dに形成されている。
【0019】上側分割部8aの頂面は、縦断面において
幅方向の中央部分が略平坦でその両側部分が下向きに傾
斜した形状に形成され、小型滑走艇の反転時に空気取り
入れ室8の頂面に溜まった水が小型滑走艇の復元時にス
ムーズに底面側に流れるように構成している。下側分割
部8bの底面側はその上端開口よりも小さく絞って形成
され、各気筒1Aの吸気筒7に対応する位置に接続口8
eがそれぞれ設けられ、接続口8eの周縁部を厚みを厚
くしてやや下方に突出させている。また接続口8eの内
周部に、環状の係合片7bに係合する環状溝8fが形成
されている。
幅方向の中央部分が略平坦でその両側部分が下向きに傾
斜した形状に形成され、小型滑走艇の反転時に空気取り
入れ室8の頂面に溜まった水が小型滑走艇の復元時にス
ムーズに底面側に流れるように構成している。下側分割
部8bの底面側はその上端開口よりも小さく絞って形成
され、各気筒1Aの吸気筒7に対応する位置に接続口8
eがそれぞれ設けられ、接続口8eの周縁部を厚みを厚
くしてやや下方に突出させている。また接続口8eの内
周部に、環状の係合片7bに係合する環状溝8fが形成
されている。
【0020】下側分割部8bの底面には、各接続口8e
に隣接して空気取り入れ口8gが形成され、この空気取
り入れ口8gの周囲から上方に向けて空気取り入れ筒8
hが一体に延設されている。この空気取り入れ筒8hの
内側寄り上端部と下側分割部8bの内側寄りの上端開口
縁部とが、ゆるやかに湾曲する側壁8iにより接続さ
れ、小型滑走艇の転覆時などに空気取り入れ口8gから
侵入した水が湾曲する側壁8iに沿って頂面側へ流れた
り、小型滑走艇の復元時に頂面に溜まっている水が湾曲
する側壁8iに沿って空気取り入れ筒8hから排出され
たりする。下側分割部8bの底面の、各空気取り入れ筒
8hの根元付近に、水抜き穴8jがそれぞれ穿設されて
おり、下側分割部8bの底面は各水抜き穴8jに向けて
下向きに傾斜させてある。
に隣接して空気取り入れ口8gが形成され、この空気取
り入れ口8gの周囲から上方に向けて空気取り入れ筒8
hが一体に延設されている。この空気取り入れ筒8hの
内側寄り上端部と下側分割部8bの内側寄りの上端開口
縁部とが、ゆるやかに湾曲する側壁8iにより接続さ
れ、小型滑走艇の転覆時などに空気取り入れ口8gから
侵入した水が湾曲する側壁8iに沿って頂面側へ流れた
り、小型滑走艇の復元時に頂面に溜まっている水が湾曲
する側壁8iに沿って空気取り入れ筒8hから排出され
たりする。下側分割部8bの底面の、各空気取り入れ筒
8hの根元付近に、水抜き穴8jがそれぞれ穿設されて
おり、下側分割部8bの底面は各水抜き穴8jに向けて
下向きに傾斜させてある。
【0021】空気取り入れ室8は、気化器5に接続され
る吸気筒7の環状の係合片7bに環状溝8fを係合する
ことにより吸気筒7と一体に組合わされたうえで、気化
器5の上端開口5aに、ボルト(図示せず)で締め付け
るなどして取り付けられる。
る吸気筒7の環状の係合片7bに環状溝8fを係合する
ことにより吸気筒7と一体に組合わされたうえで、気化
器5の上端開口5aに、ボルト(図示せず)で締め付け
るなどして取り付けられる。
【0022】上記のようにして構成される本実施例にか
かる吸気装置2によれば、共通の空気取り入れ室8の、
空気取り入れ口8gから空気が吸い込まれ、アレスタ9
により塵芥が除去されたのち、対応する吸気筒7、気化
器5、吸気管4および吸気ポート1bを通ってエンジン
1の各気筒1A内に燃料と混合された状態で吸い込まれ
る。そして、その排気ガスが排気ポート1cより排気マ
ニフォールド6を経て排出される。
かる吸気装置2によれば、共通の空気取り入れ室8の、
空気取り入れ口8gから空気が吸い込まれ、アレスタ9
により塵芥が除去されたのち、対応する吸気筒7、気化
器5、吸気管4および吸気ポート1bを通ってエンジン
1の各気筒1A内に燃料と混合された状態で吸い込まれ
る。そして、その排気ガスが排気ポート1cより排気マ
ニフォールド6を経て排出される。
【0023】一方、小型滑走艇の転覆時などに、エンジ
ンルーム(図3参照)内に侵入した水が空気取り入れ口
8gから空気取り入れ室8内に侵入することがあるが、
小型滑走艇の180゜反転状態では空気取り入れ室8内
の頂面側に溜まっている水が、小型滑走艇が元の正転姿
勢に戻ると、内壁に沿って底面側にスムーズに移動す
る。小型滑走艇の元の姿勢に戻るときの転回の方向によ
っては、底面側に水が移動する際に、空気取り入れ筒8
hから排出されることがある。また、吸気筒7の上端開
口と空気取り入れ室8の頂面とは、かなり大きい空間
(間隔)を設けているので、空気取り入れ室8内に多く
の水が侵入しても、吸気筒7からエンジン1内に流れ込
むことはない。そして空気取り入れ室8内の底面上に移
動した水は、水抜き穴8jから排出される。
ンルーム(図3参照)内に侵入した水が空気取り入れ口
8gから空気取り入れ室8内に侵入することがあるが、
小型滑走艇の180゜反転状態では空気取り入れ室8内
の頂面側に溜まっている水が、小型滑走艇が元の正転姿
勢に戻ると、内壁に沿って底面側にスムーズに移動す
る。小型滑走艇の元の姿勢に戻るときの転回の方向によ
っては、底面側に水が移動する際に、空気取り入れ筒8
hから排出されることがある。また、吸気筒7の上端開
口と空気取り入れ室8の頂面とは、かなり大きい空間
(間隔)を設けているので、空気取り入れ室8内に多く
の水が侵入しても、吸気筒7からエンジン1内に流れ込
むことはない。そして空気取り入れ室8内の底面上に移
動した水は、水抜き穴8jから排出される。
【0024】以上に、本発明の吸気装置の一実施例を示
したが、本発明の吸気装置は下記のように実施すること
ができる。
したが、本発明の吸気装置は下記のように実施すること
ができる。
【0025】 エンジンの気筒数に関係なく、2気
筒、あるいは単気筒でも同様に実施できる。
筒、あるいは単気筒でも同様に実施できる。
【0026】 空気取り入れ口8gおよび空気取り入
れ筒8hを、各吸気筒7ごとに設ける代わりに、空気取
り入れ室8の長手方向に連続させて共通の一つのものに
することができる。
れ筒8hを、各吸気筒7ごとに設ける代わりに、空気取
り入れ室8の長手方向に連続させて共通の一つのものに
することができる。
【0027】 4サイクルエンジンの吸気装置にも、
同様に適用できる。
同様に適用できる。
【0028】
【発明の効果】以上、説明したことから明らかなよう
に、この発明の小型滑走艇用エンジンの吸気装置には、
次のような効果がある。
に、この発明の小型滑走艇用エンジンの吸気装置には、
次のような効果がある。
【0029】(1) 空気取り入れ口は下面に設けられてい
るから、小型滑走艇が180゜近くまで反転しないと空
気取り入れ室内に水は侵入しない、つまり、小型滑走艇
が転覆した際に水が空気取り入れ室内に侵入しにくいう
えに、小型滑走艇を元の姿勢に戻す過程および戻したと
きには、空気取り入れ室内に入った水がエンジン内に侵
入するのが防止される。
るから、小型滑走艇が180゜近くまで反転しないと空
気取り入れ室内に水は侵入しない、つまり、小型滑走艇
が転覆した際に水が空気取り入れ室内に侵入しにくいう
えに、小型滑走艇を元の姿勢に戻す過程および戻したと
きには、空気取り入れ室内に入った水がエンジン内に侵
入するのが防止される。
【0030】(2) 従来のフィルターに相当するアレスタ
の交換や清掃作業が容易である。
の交換や清掃作業が容易である。
【0031】(3) 請求項2記載の吸気装置では、空気取
り入れ室内に入り込んだ水は、小型滑走艇が反転状態か
ら元の姿勢に戻るときに、空気取り入れ室の頂面壁およ
び側壁に沿って底面側へスムーズに移動し、また空気取
り入れ室の底面の吸気筒の周囲に溜まった水は、水抜き
穴から排出され、底面上には残らない。
り入れ室内に入り込んだ水は、小型滑走艇が反転状態か
ら元の姿勢に戻るときに、空気取り入れ室の頂面壁およ
び側壁に沿って底面側へスムーズに移動し、また空気取
り入れ室の底面の吸気筒の周囲に溜まった水は、水抜き
穴から排出され、底面上には残らない。
【0032】(4) 請求項3記載の吸気装置では、吸気筒
は下端とともに上部をアレスタの開口部で支持されるの
で、空気取り入れ室および吸気筒が外れにくい。
は下端とともに上部をアレスタの開口部で支持されるの
で、空気取り入れ室および吸気筒が外れにくい。
【図1】本発明の実施例にかかる吸気装置を備えた2サ
イクルエンジンの縦断面図である。
イクルエンジンの縦断面図である。
【図2】図2(a)は上記公報に記載の吸気装置を示す縦
断正面図、図2(b)は同縦断側面図である。
断正面図、図2(b)は同縦断側面図である。
【図3】従来の一般的な吸気装置を備えたエンジンを小
型滑走艇のエンジンルーム内に搭載した状態を示す縦断
正面図である。
型滑走艇のエンジンルーム内に搭載した状態を示す縦断
正面図である。
1 エンジン 2 吸気装置 5 気化器 7 吸気筒 8 空気取り入れ室 8a 上側分割部 8b 下側分割部 8c 嵌合溝 8d 嵌合部 8e 接続口 8f 環状溝 8g 空気取り入れ口 8h 空気取り入れ筒 8j 水抜き穴
Claims (3)
- 【請求項1】 小型滑走艇のエンジンルーム内に設置さ
れるエンジンの吸気ポートに接続される気化器の外側に
空気取り入れ室を取り付け、該気化器に接続した吸気筒
を前記空気取り入れ室内に挿入し、該吸気筒の上端開口
を前記空気取り入れ室の空気取り入れ口よりも上方に位
置させた小型滑走艇用エンジンの吸気装置において、 前記空気取り入れ室を、前記吸気筒の上端開口よりやや
低い位置で上下に分割し、この分割位置に、前記吸気筒
の上端が突出する開口を設けたアレスタを装着して前記
空気取り入れ室内を上下に仕切り、 前記空気取り入れ室の下側分割部の底面に、前記空気取
り入れ口と水抜き穴を設けるとともに、この空気取り入
れ口から、前記下側分割部内の上方に向けて前記吸気筒
と平行に空気取り入れ筒を一体に延設したことを特徴と
する小型滑走艇用エンジンの吸気装置。 - 【請求項2】 前記上側分割部内の頂面を、中央部分に
対し両側部分がそれぞれ下向きに傾斜した断面形状に形
成し、 前記下側分割部内の底面を前記水抜き穴に向けて傾斜さ
せた請求項1記載の小型滑走艇用エンジンの吸気装置。 - 【請求項3】 前記吸気筒の下端外周に環状係合片を一
体に形成するとともに、この環状係合片に係合する環状
溝を前記下側分割部の底面に設けた接続口の周囲に形成
し、前記気化器に前記吸気筒を前記空気取り入れ室とと
もに取り付けた請求項1又は2記載の小型滑走艇用エン
ジンの吸気装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6241809A JP2706904B2 (ja) | 1994-09-09 | 1994-09-09 | 小型滑走艇用エンジンの吸気装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6241809A JP2706904B2 (ja) | 1994-09-09 | 1994-09-09 | 小型滑走艇用エンジンの吸気装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0874687A JPH0874687A (ja) | 1996-03-19 |
JP2706904B2 true JP2706904B2 (ja) | 1998-01-28 |
Family
ID=17079830
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6241809A Expired - Fee Related JP2706904B2 (ja) | 1994-09-09 | 1994-09-09 | 小型滑走艇用エンジンの吸気装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2706904B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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US6394860B1 (en) | 1999-06-17 | 2002-05-28 | Yamaha Hatsudoki Kabushiki Kaisha | Lubrication system for small watercraft |
JP2001200726A (ja) | 2000-01-18 | 2001-07-27 | Kawasaki Heavy Ind Ltd | エンジンのリードバルブ冷却装置 |
JP4583639B2 (ja) * | 2001-03-16 | 2010-11-17 | 川崎重工業株式会社 | 小型滑走艇のエンジン搭載方法及び小型滑走艇 |
JP6257234B2 (ja) * | 2013-09-17 | 2018-01-10 | 株式会社Roki | インテークマニホールド |
-
1994
- 1994-09-09 JP JP6241809A patent/JP2706904B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0874687A (ja) | 1996-03-19 |
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