JP2706890B2 - 化粧中質繊維板 - Google Patents
化粧中質繊維板Info
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- JP2706890B2 JP2706890B2 JP18553493A JP18553493A JP2706890B2 JP 2706890 B2 JP2706890 B2 JP 2706890B2 JP 18553493 A JP18553493 A JP 18553493A JP 18553493 A JP18553493 A JP 18553493A JP 2706890 B2 JP2706890 B2 JP 2706890B2
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】この発明は、建築材料や家具材料
として利用される化粧中質繊維板に関するものである。
として利用される化粧中質繊維板に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】建築材料や家具材料として大量に使用さ
れているラワン合板は、表面の平滑性、湿気に対する寸
法安定性、曲げ強度、加工の容易性、軽量性、耐久性、
供給の安定性、価格の安定性、材色の安定性等どれをと
っても優れた材料であった。
れているラワン合板は、表面の平滑性、湿気に対する寸
法安定性、曲げ強度、加工の容易性、軽量性、耐久性、
供給の安定性、価格の安定性、材色の安定性等どれをと
っても優れた材料であった。
【０００３】ところが、近年のラワン原木の乱伐やその
他の理由による熱帯雨林の急激な減少が大きな問題にな
ってきたため、ラワン合板に代わる材料としてパ−ティ
クルボ−ド、針葉樹合板、中質繊維板（以下ＭＤＦと言
う）等の利用が研究されてきたが、いずれもラワン合板
に代わるまでには到っていない。
他の理由による熱帯雨林の急激な減少が大きな問題にな
ってきたため、ラワン合板に代わる材料としてパ−ティ
クルボ−ド、針葉樹合板、中質繊維板（以下ＭＤＦと言
う）等の利用が研究されてきたが、いずれもラワン合板
に代わるまでには到っていない。
【０００４】例えば、パ−ティクルボ−ドでは、湿気に
対する寸法安定性、曲げ強度、加工の容易性、軽量性等
においてラワン合板に到底及ばなかった。また、針葉樹
合板はラワン合板の構成と同じであるため、寸法安定
性、曲げ強度、加工の容易性、および、植林可能なため
供給の安定性等に優れており、ラワン合板に比較的近い
材料であるが、大部分の針葉樹は節が多いことと、表面
に硬軟（秋材部と春材部）の差があること等が相まって
表面平滑性が非常に劣り、針葉樹合板表面に直接薄葉紙
や化粧薄葉紙等を平滑に接着することが困難であった。
また、最近注目されているＭＤＦは、表面平滑性におい
てはラワン合板よりもはるかに優れているが、湿気に対
する寸法安定性が非常に悪いという欠点があった。
対する寸法安定性、曲げ強度、加工の容易性、軽量性等
においてラワン合板に到底及ばなかった。また、針葉樹
合板はラワン合板の構成と同じであるため、寸法安定
性、曲げ強度、加工の容易性、および、植林可能なため
供給の安定性等に優れており、ラワン合板に比較的近い
材料であるが、大部分の針葉樹は節が多いことと、表面
に硬軟（秋材部と春材部）の差があること等が相まって
表面平滑性が非常に劣り、針葉樹合板表面に直接薄葉紙
や化粧薄葉紙等を平滑に接着することが困難であった。
また、最近注目されているＭＤＦは、表面平滑性におい
てはラワン合板よりもはるかに優れているが、湿気に対
する寸法安定性が非常に悪いという欠点があった。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ラワン合板
の代替材料として十分な特性をもつとともに、湿気に対
する寸法安定性が優れているとともに、表面平滑で、か
つ木口も非常に美麗に仕上がった化粧中質繊維板を提供
することを目的とする。
の代替材料として十分な特性をもつとともに、湿気に対
する寸法安定性が優れているとともに、表面平滑で、か
つ木口も非常に美麗に仕上がった化粧中質繊維板を提供
することを目的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明は、表面に薄葉紙が貼着され、裏面に防水
層が形成された中質繊維板の表面周囲に面取部が形成さ
れており、この面取部を含む木口部と表面部に下地合成
樹脂塗料層と着色合成樹脂塗料層が形成されてなる化粧
中質繊維板、および、表面に化粧薄葉紙が貼着され、裏
面に防水層が形成された中質繊維板の表面周囲に面取部
が形成されており、この面取部を含む木口部と表面部に
化粧薄葉紙の化粧が隠蔽されないように下地合成樹脂塗
料層と着色合成樹脂塗料層が形成されてなる化粧中質繊
維板に係る。
め、この発明は、表面に薄葉紙が貼着され、裏面に防水
層が形成された中質繊維板の表面周囲に面取部が形成さ
れており、この面取部を含む木口部と表面部に下地合成
樹脂塗料層と着色合成樹脂塗料層が形成されてなる化粧
中質繊維板、および、表面に化粧薄葉紙が貼着され、裏
面に防水層が形成された中質繊維板の表面周囲に面取部
が形成されており、この面取部を含む木口部と表面部に
化粧薄葉紙の化粧が隠蔽されないように下地合成樹脂塗
料層と着色合成樹脂塗料層が形成されてなる化粧中質繊
維板に係る。
【０００７】以下、この発明を実施例図を用いて説明す
る。図１〜図２はそれぞれこの発明の実施例を示す化粧
板の断面図である。１はＭＤＦで、経済的な面から見れ
ば厚みは３〜５ｍｍ程度が好ましいが、これに限定され
るものではない。また、ＭＤＦにはメラミンタイプ、尿
素タイプ等のＭＤＦがあり、壁板、天井板等のように耐
水性をそれほど必要としない場所に使用する場合には尿
素タイプのＭＤＦでよいが、床用台板として用いる場合
は、耐水、耐熱性に優れたメラミンタイプのＭＤＦの方
がよい。
る。図１〜図２はそれぞれこの発明の実施例を示す化粧
板の断面図である。１はＭＤＦで、経済的な面から見れ
ば厚みは３〜５ｍｍ程度が好ましいが、これに限定され
るものではない。また、ＭＤＦにはメラミンタイプ、尿
素タイプ等のＭＤＦがあり、壁板、天井板等のように耐
水性をそれほど必要としない場所に使用する場合には尿
素タイプのＭＤＦでよいが、床用台板として用いる場合
は、耐水、耐熱性に優れたメラミンタイプのＭＤＦの方
がよい。
【０００８】２は２０〜３５ｇ／ｍ2 の薄葉紙、３はＭ
ＤＦ１の裏面に形成された防水層で、エポキシ、ポリエ
ステル、ポリウレタン、アクリルウレタン等の合成樹脂
塗料を塗布したり、フェノール樹脂、メラミン樹脂等を
含浸させた樹脂含浸紙を貼着したりして形成する。裏面
に樹脂含浸紙を貼着した場合は表面に貼着した薄葉紙と
の間でバランスがとれ、大判になっても反りが発生しに
くくなる。このＭＤＦ１の表面四周には、面取部が形成
されている。この面取部は図１に示されているような通
常の円弧状の面取部４や、図２に示されているような段
部状の面取部５、あるいは逆円弧状、段部が複数段にな
っているもの等どのような形状のものでもよい。そし
て、この面取部を含む木口にシーラーと呼ばれているポ
リエステル、ポリウレタン、アクリルウレタン等の合成
樹脂塗料が４０〜１００ｇ／ｍ2 塗布され、３０〜８０
℃で５〜１２０分間乾燥されて下地合成樹脂塗料層６が
形成されている。なお、この段部状の面取部５の底面は
若干外方に傾斜している方が、この発明の化粧中質繊維
板を接合した時に接合部に深みが生じて望ましい。この
面取部を含む木口にラッカー、ポリウレタン、アクリル
ウレタン等の着色合成樹脂塗料が２０〜６０ｇ／ｍ2 塗
布され、３０〜８０℃で５〜６０分間乾燥されて着色合
成樹脂塗料層７が形成されている。また、薄葉紙２の表
面は研磨後木口と同様に下地合成樹脂塗料、着色合成樹
脂塗料が塗布乾燥されて下地合成樹脂塗料層６、着色合
成樹脂塗料層７がそれぞれ形成されている。
ＤＦ１の裏面に形成された防水層で、エポキシ、ポリエ
ステル、ポリウレタン、アクリルウレタン等の合成樹脂
塗料を塗布したり、フェノール樹脂、メラミン樹脂等を
含浸させた樹脂含浸紙を貼着したりして形成する。裏面
に樹脂含浸紙を貼着した場合は表面に貼着した薄葉紙と
の間でバランスがとれ、大判になっても反りが発生しに
くくなる。このＭＤＦ１の表面四周には、面取部が形成
されている。この面取部は図１に示されているような通
常の円弧状の面取部４や、図２に示されているような段
部状の面取部５、あるいは逆円弧状、段部が複数段にな
っているもの等どのような形状のものでもよい。そし
て、この面取部を含む木口にシーラーと呼ばれているポ
リエステル、ポリウレタン、アクリルウレタン等の合成
樹脂塗料が４０〜１００ｇ／ｍ2 塗布され、３０〜８０
℃で５〜１２０分間乾燥されて下地合成樹脂塗料層６が
形成されている。なお、この段部状の面取部５の底面は
若干外方に傾斜している方が、この発明の化粧中質繊維
板を接合した時に接合部に深みが生じて望ましい。この
面取部を含む木口にラッカー、ポリウレタン、アクリル
ウレタン等の着色合成樹脂塗料が２０〜６０ｇ／ｍ2 塗
布され、３０〜８０℃で５〜６０分間乾燥されて着色合
成樹脂塗料層７が形成されている。また、薄葉紙２の表
面は研磨後木口と同様に下地合成樹脂塗料、着色合成樹
脂塗料が塗布乾燥されて下地合成樹脂塗料層６、着色合
成樹脂塗料層７がそれぞれ形成されている。
【０００９】もし、薄葉紙として化粧薄葉紙を用いてそ
の化粧を表面に現わしたい場合は、化粧が隠蔽されない
ような下地合成樹脂塗料、および、着色合成樹脂塗料を
選択すればよい。また、薄葉紙（化粧薄葉紙を含む）と
して、予め上塗り塗料が塗布されたものを用いる場合は
リコータブルな薄葉紙を用い、その表面に下地合成樹脂
塗料、着色合成樹脂塗料を塗布すれば、合成樹脂塗料の
紙への浸透が防止され、さらに表面に色むらがない化粧
中質繊維板が得られる。
の化粧を表面に現わしたい場合は、化粧が隠蔽されない
ような下地合成樹脂塗料、および、着色合成樹脂塗料を
選択すればよい。また、薄葉紙（化粧薄葉紙を含む）と
して、予め上塗り塗料が塗布されたものを用いる場合は
リコータブルな薄葉紙を用い、その表面に下地合成樹脂
塗料、着色合成樹脂塗料を塗布すれば、合成樹脂塗料の
紙への浸透が防止され、さらに表面に色むらがない化粧
中質繊維板が得られる。
【００１０】
【実施例１】厚み５ｍｍの針葉樹を原料とした尿素タイ
プのＭＤＦの表面に２３ｇ／ｍ2 の薄葉紙を酢酸ビニル
樹脂接着剤で接着した。そして裏面にはアクリルウレタ
ン系合成樹脂を６０ｇ／ｍ2 塗布し、４０℃で３０分間
乾燥させて防水層を形成した。次に１５０ｍｍ×１５０
ｍｍの大きさに切断した後、木口の表面側を円弧状に面
取りした。次に木口と表面を研磨し、研磨した面にアク
リルウレタン系下地合成樹脂塗料を５０ｇ／ｍ2 塗布
し、４０℃で３０分間乾燥させ、さらにポリウレタン系
着色合成樹脂塗料を３０ｇ／ｍ2 塗布し、４０℃で２０
分間乾燥させた。その後木口と表面とを再度軽く研磨
し、ポリエステル系の透明な上塗塗料を１００ｇ／ｍ2
塗布し、６０℃で６０分間乾燥させて所望の化粧中質繊
維板を得た。
プのＭＤＦの表面に２３ｇ／ｍ2 の薄葉紙を酢酸ビニル
樹脂接着剤で接着した。そして裏面にはアクリルウレタ
ン系合成樹脂を６０ｇ／ｍ2 塗布し、４０℃で３０分間
乾燥させて防水層を形成した。次に１５０ｍｍ×１５０
ｍｍの大きさに切断した後、木口の表面側を円弧状に面
取りした。次に木口と表面を研磨し、研磨した面にアク
リルウレタン系下地合成樹脂塗料を５０ｇ／ｍ2 塗布
し、４０℃で３０分間乾燥させ、さらにポリウレタン系
着色合成樹脂塗料を３０ｇ／ｍ2 塗布し、４０℃で２０
分間乾燥させた。その後木口と表面とを再度軽く研磨
し、ポリエステル系の透明な上塗塗料を１００ｇ／ｍ2
塗布し、６０℃で６０分間乾燥させて所望の化粧中質繊
維板を得た。
【００１１】
【実施例２】厚み５ｍｍの針葉樹を原料とした尿素タイ
プのＭＤＦの表面に３０ｇ／ｍ2 の木目模様を印刷した
化粧薄葉紙を酢酸ビニル樹脂接着剤で接着した。そして
裏面にはポリエステル系合成樹脂を６０ｇ／ｍ2 塗布
し、７０℃で６０分間乾燥させた。次に１５０ｍｍ×１
５０ｍｍの大きさに切断した後、木口の表面側を円弧状
に面取りし、研磨後木口にポリウレタン系下地合成樹脂
塗料を５０ｇ／ｍ2 塗布し、６０℃で２０分間乾燥さ
せ、さらにアクリルウレタン系着色合成樹脂塗料を６０
ｇ／ｍ2 塗布し、５０℃で１０分間乾燥させた。同様に
表面も研磨した後、表面の木目模様を隠蔽しないような
ポリウレタン系下地合成樹脂塗料を５０ｇ／ｍ2 塗布
し、６０℃で２０分間乾燥させ、さらにアクリルウレタ
ン系透明着色合成樹脂塗料を６０ｇ／ｍ2 塗布し、６０
℃で５０分間乾燥させて所望の化粧中質繊維板を得た。
プのＭＤＦの表面に３０ｇ／ｍ2 の木目模様を印刷した
化粧薄葉紙を酢酸ビニル樹脂接着剤で接着した。そして
裏面にはポリエステル系合成樹脂を６０ｇ／ｍ2 塗布
し、７０℃で６０分間乾燥させた。次に１５０ｍｍ×１
５０ｍｍの大きさに切断した後、木口の表面側を円弧状
に面取りし、研磨後木口にポリウレタン系下地合成樹脂
塗料を５０ｇ／ｍ2 塗布し、６０℃で２０分間乾燥さ
せ、さらにアクリルウレタン系着色合成樹脂塗料を６０
ｇ／ｍ2 塗布し、５０℃で１０分間乾燥させた。同様に
表面も研磨した後、表面の木目模様を隠蔽しないような
ポリウレタン系下地合成樹脂塗料を５０ｇ／ｍ2 塗布
し、６０℃で２０分間乾燥させ、さらにアクリルウレタ
ン系透明着色合成樹脂塗料を６０ｇ／ｍ2 塗布し、６０
℃で５０分間乾燥させて所望の化粧中質繊維板を得た。
【００１２】
【実施例３】実施例２において、木口の表面側を円弧状
に面取りし、研磨後木口に下地合成樹脂塗料を塗布する
代わりに、木口の表面側の四周に段部状の面取部を形成
し、研磨後、段部状の面取部を含む木口に下地合成樹脂
塗料を塗布した以外は実施例２と同様にして所望の化粧
中質繊維板を得た。
に面取りし、研磨後木口に下地合成樹脂塗料を塗布する
代わりに、木口の表面側の四周に段部状の面取部を形成
し、研磨後、段部状の面取部を含む木口に下地合成樹脂
塗料を塗布した以外は実施例２と同様にして所望の化粧
中質繊維板を得た。
【００１３】
【発明の効果】以上のように、この発明は中質繊維板の
六面全面に防水層が形成されているため、湿気に対する
寸法安定性が優れているとともに、表面や木口の美麗な
化粧中質繊維板を提供することができる。
六面全面に防水層が形成されているため、湿気に対する
寸法安定性が優れているとともに、表面や木口の美麗な
化粧中質繊維板を提供することができる。
【図１】この発明に係る化粧中質繊維板の一実施例を示
す断面図。
す断面図。
【図２】この発明に係る他の実施例を示す斜視図。
１ ＭＤＦ ２ 薄葉紙 ３ 防水層 ４ 円弧状の面取部 ５ 段部状の面取部 ６ 下地合成樹脂塗料層 ７ 着色合成樹脂塗料層
Claims (2)
- 【請求項１】 表面に薄葉紙が貼着され、裏面に防水層
が形成された中質繊維板の表面周囲に面取部が形成され
ており、この面取部を含む木口部と表面部に下地合成樹
脂塗料層と着色合成樹脂塗料層が形成されてなる化粧中
質繊維板。 - 【請求項２】 表面に化粧薄葉紙が貼着され、裏面に防
水層が形成された中質繊維板の表面周囲に面取部が形成
されており、この面取部を含む木口部と表面部に化粧薄
葉紙の化粧が隠蔽されないように下地合成樹脂塗料層と
着色合成樹脂塗料層が形成されてなる化粧中質繊維板。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18553493A JP2706890B2 (ja) | 1993-06-29 | 1993-06-29 | 化粧中質繊維板 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18553493A JP2706890B2 (ja) | 1993-06-29 | 1993-06-29 | 化粧中質繊維板 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0716983A JPH0716983A (ja) | 1995-01-20 |
| JP2706890B2 true JP2706890B2 (ja) | 1998-01-28 |
Family
ID=16172491
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP18553493A Expired - Fee Related JP2706890B2 (ja) | 1993-06-29 | 1993-06-29 | 化粧中質繊維板 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2706890B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2003001610A (ja) * | 2001-06-19 | 2003-01-08 | Kojima Press Co Ltd | 木質化粧板及びその製造方法 |
| JP2009184305A (ja) * | 2008-02-08 | 2009-08-20 | Daiken Corp | 化粧板 |
-
1993
- 1993-06-29 JP JP18553493A patent/JP2706890B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0716983A (ja) | 1995-01-20 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
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