JP2706364B2 - 振り子式長周期制振装置 - Google Patents
振り子式長周期制振装置Info
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- JP2706364B2 JP2706364B2 JP25818890A JP25818890A JP2706364B2 JP 2706364 B2 JP2706364 B2 JP 2706364B2 JP 25818890 A JP25818890 A JP 25818890A JP 25818890 A JP25818890 A JP 25818890A JP 2706364 B2 JP2706364 B2 JP 2706364B2
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- Japan
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- long
- period
- rods
- damping device
- pivotally attached
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は高層ビルなどの長周期構造物の振動抑制に適
用される振り子式長周期制振装置に関する。
用される振り子式長周期制振装置に関する。
長周期構造物に適用される制振装置は、人間が感じな
いような小さな加速度から作動させることができるもの
として、構造物周期にほぼ等しくなる吊り長さlのワイ
ヤー等で重錘が吊られた振り子構造が知られている。
いような小さな加速度から作動させることができるもの
として、構造物周期にほぼ等しくなる吊り長さlのワイ
ヤー等で重錘が吊られた振り子構造が知られている。
ところで、制振対策を必要とするような高層ビルにお
いては、その固有周期は約10秒程度にもなるものがあ
り、制振装置の周期も同程度に設定する必要がある。こ
こで振り子の周期Tは振り子長さをl、加速度をgとす
ると次式が与えられる。
いては、その固有周期は約10秒程度にもなるものがあ
り、制振装置の周期も同程度に設定する必要がある。こ
こで振り子の周期Tは振り子長さをl、加速度をgとす
ると次式が与えられる。
〔発明が解決しようとする課題〕 しかしながら、約10秒の周期を得ようとすると、上式
の関係で約25mの吊り長さの振り子が必要となり、この
ため制振装置をセットするための広い空間が必要であ
る。
の関係で約25mの吊り長さの振り子が必要となり、この
ため制振装置をセットするための広い空間が必要であ
る。
本発明は、このような事情に鑑みて提案されたもの
で、全高をできるだけ低くしてしかも長周期をし有し、
設置スペースを小さくすることのできる振り子式長周期
制振装置を提供することを目的とする。
で、全高をできるだけ低くしてしかも長周期をし有し、
設置スペースを小さくすることのできる振り子式長周期
制振装置を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕 そのために本発明は、上端が適宜間隔を存してそれぞ
れ構造物に枢着され鉛直下方に延びる等長の左右1対の
長尺ロッドと、左右端がそれぞれ上記各長尺ロッドの下
端に枢着された左右方向のつなぎ梁と、上記つなぎ梁の
左右端にそれぞれ下端が枢着された鉛直上方へ延びる等
長の短尺ロッドと、上記つなぎ梁の左右端部にそれぞれ
付設され鉛直線に対する上記長尺ロッドの一方向への傾
斜角θとするとき上記短尺ロッドの他方向への傾斜角を
常にnθに等しくする両ロッドの傾斜角連動手段と、上
記角短尺ロッドの上部に左右端が枢着された重錘とを具
えたことを特徴とする。
れ構造物に枢着され鉛直下方に延びる等長の左右1対の
長尺ロッドと、左右端がそれぞれ上記各長尺ロッドの下
端に枢着された左右方向のつなぎ梁と、上記つなぎ梁の
左右端にそれぞれ下端が枢着された鉛直上方へ延びる等
長の短尺ロッドと、上記つなぎ梁の左右端部にそれぞれ
付設され鉛直線に対する上記長尺ロッドの一方向への傾
斜角θとするとき上記短尺ロッドの他方向への傾斜角を
常にnθに等しくする両ロッドの傾斜角連動手段と、上
記角短尺ロッドの上部に左右端が枢着された重錘とを具
えたことを特徴とする。
このような構成によれば、振り子は振動時に長さl1の
長尺ロッドと長さl2の短尺ロッドとによりV字状をな
し、その周期Tは となる。
長尺ロッドと長さl2の短尺ロッドとによりV字状をな
し、その周期Tは となる。
その結果、両ロッドの長さl1,l2の選定次第で比較的
低い全高にもかかわらず長周期の制振装置が得られる。
低い全高にもかかわらず長周期の制振装置が得られる。
本発明の一実施例を図面について説明すると、第1図
はその側面図、第2図は第1図の部分平面図、第3図は
第1図の変形例を示す側面図、第4図は第3図の部分平
面図である。
はその側面図、第2図は第1図の部分平面図、第3図は
第1図の変形例を示す側面図、第4図は第3図の部分平
面図である。
まず第1〜2図において、1,1はそれぞれ適宜間隔で
上端が対象構造物7に枢着され下方に垂下された長さl1
の比較的長い左右1対の長尺ロッドで、各長尺ロッド1
の下端は比較的軽量のつなぎ梁5の左右端にそれぞれピ
ン3で枢着されている。
上端が対象構造物7に枢着され下方に垂下された長さl1
の比較的長い左右1対の長尺ロッドで、各長尺ロッド1
の下端は比較的軽量のつなぎ梁5の左右端にそれぞれピ
ン3で枢着されている。
2,2はそれぞれ下端がつなぎ梁5の左右端で長尺ロッ
ドの下端枢着ピン3,3の近傍に枢着され上端が上方へ延
びる長さl2の比較的短い左右1対の短尺ロッド、4,4′
はそれぞれ長尺ロッド1,短尺ロッド2の下端に付設され
た同歯数比がn対1の1対のギヤで、互いに歯合するこ
とで長尺ロッド1,短尺ロッド2の鉛直線に対する左右傾
斜角,右方傾斜角はそれぞれ長尺ロッドのそれのn倍に
等しくするように、両ロッドをV字状に連動する作用を
行う。6は左右端がそれぞれ短尺ロッド2,2の上部に穿
設された複数のピン孔にピンで枢着された重錘、8はつ
なぎ梁5と対象構造物7との間に付設さた減衰器であ
る。
ドの下端枢着ピン3,3の近傍に枢着され上端が上方へ延
びる長さl2の比較的短い左右1対の短尺ロッド、4,4′
はそれぞれ長尺ロッド1,短尺ロッド2の下端に付設され
た同歯数比がn対1の1対のギヤで、互いに歯合するこ
とで長尺ロッド1,短尺ロッド2の鉛直線に対する左右傾
斜角,右方傾斜角はそれぞれ長尺ロッドのそれのn倍に
等しくするように、両ロッドをV字状に連動する作用を
行う。6は左右端がそれぞれ短尺ロッド2,2の上部に穿
設された複数のピン孔にピンで枢着された重錘、8はつ
なぎ梁5と対象構造物7との間に付設さた減衰器であ
る。
このような装置において、重錘6が水平移動すると
き、長尺ロッド1が鉛直線に対して傾斜角θだけ一方へ
傾けば、ギヤ4,4′の関係で短尺ロッド2は傾斜角nθ
だけ他方へ傾く。
き、長尺ロッド1が鉛直線に対して傾斜角θだけ一方へ
傾けば、ギヤ4,4′の関係で短尺ロッド2は傾斜角nθ
だけ他方へ傾く。
従って、重錘6の水平変位δはθが比較的小さい範囲
で(1)式で表わされる。
で(1)式で表わされる。
δ=l1sinθ+l2sinθ≒(l1+nl2)θ ……(1) ここで、重錘6の上下移動量Δhは(2)式で表され
る故、 重錘が図示の位置に移動したときの位置エネルギUは
重錘質量をmとすると(3)式 となり、ばね定数Kは(4)式 で与えられることから周期Tは(5)式となる。
る故、 重錘が図示の位置に移動したときの位置エネルギUは
重錘質量をmとすると(3)式 となり、ばね定数Kは(4)式 で与えられることから周期Tは(5)式となる。
ここで、l1=1.5m、l2=1m,n=1.1とすると、周期T
は約10秒となり、1.5mの吊り高さで長周期化が可能とな
り、本装置によれば低い吊り高さで長周期化が可能とな
る。
は約10秒となり、1.5mの吊り高さで長周期化が可能とな
り、本装置によれば低い吊り高さで長周期化が可能とな
る。
なお、周期Tは短尺ロッド2の実効長l2の長さを変え
て重錘6を支持することで調整が可能である。
て重錘6を支持することで調整が可能である。
またつなぎ梁5に減衰器8をセットすることでストロ
ークの短い減衰器でパッシブな制振器装置を得ることが
できる。
ークの短い減衰器でパッシブな制振器装置を得ることが
できる。
なお、上記実施例は第3〜4図に示すようにギヤ4を
それぞれサーボモーター9で駆動することにより、アク
テイブな制振装置とすることも可能である。
それぞれサーボモーター9で駆動することにより、アク
テイブな制振装置とすることも可能である。
このような装置によれば、下記の効果が奏せられる。
(1) 低い吊り高さで長周期の制振装置を得ることが
できる。
できる。
(2) またギヤをサーボモーター等で駆動すること
で、摺動部のないコンパクトなアクテイブ制振装置にす
ることができる。
で、摺動部のないコンパクトなアクテイブ制振装置にす
ることができる。
要するに本発明によれば、上端が適宜間隔を存してそ
れぞれ構造物に枢着され鉛直下方に延びる等長の左右1
対の長尺ロッドと、左右端がそれぞれ上記各長尺ロッド
の下端に枢着された左右方向のつなぎ梁と、上記つなぎ
梁の左右端にそれぞれ下端が枢着された鉛直上方へ延び
る等長の短尺ロッドと、上記つなぎ梁の左右端部にそれ
ぞれ付設され鉛直線に対する上記長尺ロッドの一方向へ
の傾斜角θとするとき上記短尺ロッドの他方向への傾斜
角を常にnθに等しくする両ロッドの傾斜角連動手段
と、上記角短尺ロッドの上部に左右端が枢着された重錘
とを具えたことにより全高をできるだけ低くしてしかも
長周期を有し、設置スペースを小さくすることのできる
振り子式長周期制振装置を得るから、本発明は産業上極
めて有益なものである。
れぞれ構造物に枢着され鉛直下方に延びる等長の左右1
対の長尺ロッドと、左右端がそれぞれ上記各長尺ロッド
の下端に枢着された左右方向のつなぎ梁と、上記つなぎ
梁の左右端にそれぞれ下端が枢着された鉛直上方へ延び
る等長の短尺ロッドと、上記つなぎ梁の左右端部にそれ
ぞれ付設され鉛直線に対する上記長尺ロッドの一方向へ
の傾斜角θとするとき上記短尺ロッドの他方向への傾斜
角を常にnθに等しくする両ロッドの傾斜角連動手段
と、上記角短尺ロッドの上部に左右端が枢着された重錘
とを具えたことにより全高をできるだけ低くしてしかも
長周期を有し、設置スペースを小さくすることのできる
振り子式長周期制振装置を得るから、本発明は産業上極
めて有益なものである。
第1図は本発明の一実施例を示す側面図、第2図は第1
図の部分平面図、第3図は第1図の変形例を示す側面
図、第4図は第3図の部分平面図である。 1……長尺ロッド、2……短尺ロッド、3……ピン、4,
4′……ギヤ、5……つなぎ梁、6……重錘、7……構
造物、8……減衰器、9……サーボモーター、
図の部分平面図、第3図は第1図の変形例を示す側面
図、第4図は第3図の部分平面図である。 1……長尺ロッド、2……短尺ロッド、3……ピン、4,
4′……ギヤ、5……つなぎ梁、6……重錘、7……構
造物、8……減衰器、9……サーボモーター、
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤城 学 広島県広島市西区観音新町4丁目6番22 号 三菱重工業株式会社広島研究所内 (72)発明者 平井 潤 広島県広島市西区観音新町4丁目6番22 号 三菱重工業株式会社広島研究所内
Claims (1)
- 【請求項1】上端が適宜間隔を存してそれぞれ構造物に
枢着され鉛直下方に延びる等長の左右1対の長尺ロッド
と、左右端がそれぞれ上記各長尺ロッドの下端に枢着さ
れた左右方向のつなぎ梁と、上記つなぎ梁の左右端にそ
れぞれ下端が枢着された鉛直上方へ延びる等長の短尺ロ
ッドと、上記つなぎ梁の左右短部にそれぞれ付設され鉛
直線に対する上記長尺ロッドの一方向への傾斜角θとす
るとき上記短尺ロッドの他方向への傾斜角を常にnθに
等しくする両ロッドの傾斜角連動手段と、上記角短尺ロ
ッドの上部に左右端が枢着された重錘とを具えたことを
特徴とする振り子式長周期制振装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25818890A JP2706364B2 (ja) | 1990-09-27 | 1990-09-27 | 振り子式長周期制振装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25818890A JP2706364B2 (ja) | 1990-09-27 | 1990-09-27 | 振り子式長周期制振装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04136380A JPH04136380A (ja) | 1992-05-11 |
JP2706364B2 true JP2706364B2 (ja) | 1998-01-28 |
Family
ID=17316742
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25818890A Expired - Lifetime JP2706364B2 (ja) | 1990-09-27 | 1990-09-27 | 振り子式長周期制振装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2706364B2 (ja) |
-
1990
- 1990-09-27 JP JP25818890A patent/JP2706364B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04136380A (ja) | 1992-05-11 |
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