JP2705348B2 - 楽音信号発生装置 - Google Patents
楽音信号発生装置Info
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- JP2705348B2 JP2705348B2 JP3091172A JP9117291A JP2705348B2 JP 2705348 B2 JP2705348 B2 JP 2705348B2 JP 3091172 A JP3091172 A JP 3091172A JP 9117291 A JP9117291 A JP 9117291A JP 2705348 B2 JP2705348 B2 JP 2705348B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、楽音信号発生装置に
関し、特に自然な経時変化の楽音波形を形成できる楽音
信号発生装置に関する。
関し、特に自然な経時変化の楽音波形を形成できる楽音
信号発生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、所望の楽音波形をアナログ的また
はディジタル的に記憶させた波形メモリを用い、この波
形メモリから発生しようとする楽音の周波数に比例する
速度で記憶内容を繰返し読出して楽音波形を形成するよ
うにした楽音信号発生装置があった。また、より変化に
富んだ楽音を発生させるため、所望の周波数特性を有す
るフィルタの入力端子に楽音波形を加え、該フィルタの
出力端子に現れる楽音波形を1周期遅延して再び前記フ
ィルタの入力端子に加えるようにして楽音波形がフィル
タを循環するようにループ回路を形成し、このようなル
ープ回路から順次変化してゆく楽音波形を取出すように
した楽音信号発生装置があった。特に、特公昭58−5
8679号には、セレクタを用いて、始めは波形メモリ
から読出した楽音波形を用い、ループ回路の遅延時間の
後にはループ回路から読出した楽音波形に切換えるよう
にした電子楽器が開示されている。
はディジタル的に記憶させた波形メモリを用い、この波
形メモリから発生しようとする楽音の周波数に比例する
速度で記憶内容を繰返し読出して楽音波形を形成するよ
うにした楽音信号発生装置があった。また、より変化に
富んだ楽音を発生させるため、所望の周波数特性を有す
るフィルタの入力端子に楽音波形を加え、該フィルタの
出力端子に現れる楽音波形を1周期遅延して再び前記フ
ィルタの入力端子に加えるようにして楽音波形がフィル
タを循環するようにループ回路を形成し、このようなル
ープ回路から順次変化してゆく楽音波形を取出すように
した楽音信号発生装置があった。特に、特公昭58−5
8679号には、セレクタを用いて、始めは波形メモリ
から読出した楽音波形を用い、ループ回路の遅延時間の
後にはループ回路から読出した楽音波形に切換えるよう
にした電子楽器が開示されている。
【0003】さらに、特公昭58−48109号には、
波形メモリからの出力データとループ回路からの出力デ
ータとを適当な混合比で混合して楽音波形を得るように
した電子楽器が開示されている。
波形メモリからの出力データとループ回路からの出力デ
ータとを適当な混合比で混合して楽音波形を得るように
した電子楽器が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】特公昭58−5867
9号の方式では、出力する楽音波形を切換えるときに波
形の連続性を考慮していないので、ノイズを生じたり、
不自然な変化を生じたりする。また、特公昭58−48
109号の方式では、波形メモリからの波形がそのまま
出力されるのはループ回路の遅延時間(シフトレジス
タ)内のみであり、それ以上の時間、波形メモリからの
楽音波形のみを出力させることができない。例えば、ア
タック波形の部分として、波形メモリをそのまま再生す
ることなどができない。
9号の方式では、出力する楽音波形を切換えるときに波
形の連続性を考慮していないので、ノイズを生じたり、
不自然な変化を生じたりする。また、特公昭58−48
109号の方式では、波形メモリからの波形がそのまま
出力されるのはループ回路の遅延時間(シフトレジス
タ)内のみであり、それ以上の時間、波形メモリからの
楽音波形のみを出力させることができない。例えば、ア
タック波形の部分として、波形メモリをそのまま再生す
ることなどができない。
【0005】この発明は、上述の従来例における問題点
に鑑み、ノイズや不自然な変化を生じることなく経時変
化が自然な楽音を発生でき、また波形メモリからの再生
を所望の時間行うことのできる楽音信号発生装置を提供
することを目的とする。
に鑑み、ノイズや不自然な変化を生じることなく経時変
化が自然な楽音を発生でき、また波形メモリからの再生
を所望の時間行うことのできる楽音信号発生装置を提供
することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、この発明に係る楽音信号発生装置は、少なくとも1
周期分の楽音波形を発生する波形発生手段と、前記波形
発生手段にて発生された波形出力に対し徐々に漸減する
第1の乗数を乗算する第1の乗算手段と、前記第1の乗
算手段の出力を一方の入力とする加算手段とを備えると
ともに、前記加算手段と、楽音波形を変化させるフィル
タ手段と、楽音波形の1周期分の遅延を与える遅延手段
と、徐々に漸増する第2の乗数を乗算する第2の乗算手
段とを含むループ手段を備え、前記第1の乗数および/
または第2の乗数に応じて前記フィルタ手段の特性を変
更制御するとともに、前記加算手段の出力を楽音発生の
ための波形として用いることを特徴とする。
め、この発明に係る楽音信号発生装置は、少なくとも1
周期分の楽音波形を発生する波形発生手段と、前記波形
発生手段にて発生された波形出力に対し徐々に漸減する
第1の乗数を乗算する第1の乗算手段と、前記第1の乗
算手段の出力を一方の入力とする加算手段とを備えると
ともに、前記加算手段と、楽音波形を変化させるフィル
タ手段と、楽音波形の1周期分の遅延を与える遅延手段
と、徐々に漸増する第2の乗数を乗算する第2の乗算手
段とを含むループ手段を備え、前記第1の乗数および/
または第2の乗数に応じて前記フィルタ手段の特性を変
更制御するとともに、前記加算手段の出力を楽音発生の
ための波形として用いることを特徴とする。
【0007】特に、前記第1の乗算手段における乗数の
漸減の時間および前記第2の乗算手段における乗数の漸
増の時間が可変できるようにするとよい。
漸減の時間および前記第2の乗算手段における乗数の漸
増の時間が可変できるようにするとよい。
【0008】
【作用】第1の乗算手段および第2の乗算手段により、
波形発生手段からの出力とループ手段からの出力とはい
わゆるクロスフェード制御される。これにより経時変化
の自然な楽音が得られる。特に、クロスフェードを開始
する時間(第1の乗算手段の乗数を「1」に、第2の乗
算手段の乗数を「0」に保持しておく時間)を適宜設定
すれば、例えばアタック波形は波形メモリをそのまま再
生し、その後はループ回路からの出力を用いることなど
が自然な経時変化のもとで実現できる。
波形発生手段からの出力とループ手段からの出力とはい
わゆるクロスフェード制御される。これにより経時変化
の自然な楽音が得られる。特に、クロスフェードを開始
する時間(第1の乗算手段の乗数を「1」に、第2の乗
算手段の乗数を「0」に保持しておく時間)を適宜設定
すれば、例えばアタック波形は波形メモリをそのまま再
生し、その後はループ回路からの出力を用いることなど
が自然な経時変化のもとで実現できる。
【0009】
【実施例】以下、図面を用いてこの発明の実施例を説明
する。
する。
【0010】図1は、この発明の一実施例に係る楽音信
号発生装置のブロック構成図である。この楽音信号発生
装置は、鍵盤1、音色指定のためのスイッチ類2、制御
部3、波形発生部4、遅延回路6、フィルタ7、遅延時
間データ発生部10、フィルタ係数発生部11、ループ
ゲインデータ発生部12、クロスフェード係数発生部1
4、乗算器5,8,13、および加算器9を具備する。
号発生装置のブロック構成図である。この楽音信号発生
装置は、鍵盤1、音色指定のためのスイッチ類2、制御
部3、波形発生部4、遅延回路6、フィルタ7、遅延時
間データ発生部10、フィルタ係数発生部11、ループ
ゲインデータ発生部12、クロスフェード係数発生部1
4、乗算器5,8,13、および加算器9を具備する。
【0011】制御部3は、鍵盤1の鍵の押下を検出し、
キーオンパルスKON、押下鍵のキーコードKC、およ
びタッチデータTOUCHを出力する。また制御部3
は、音色指定スイッチ2の操作に応じて音色データTC
を出力する。制御部3はMIDIインターフェースを有
する。
キーオンパルスKON、押下鍵のキーコードKC、およ
びタッチデータTOUCHを出力する。また制御部3
は、音色指定スイッチ2の操作に応じて音色データTC
を出力する。制御部3はMIDIインターフェースを有
する。
【0012】波形発生部4は、内部に波形メモリとその
読出し回路を備えており、所定のクロックパルスφに応
じて波形メモリの波形データWAVEを順次読出し出力
する。波形発生部4は、キーオンパルスKON、キーコ
ードKC、タッチデータTOUCH、および音色データ
TCを入力し、これらの入力データに応じて波形データ
WAVEを順次読出し出力する。波形発生部4として
は、楽音波形の最初の部分を形成するための少なくとも
1周期分の波形をアナログ的またはディジタル的に発生
できるもの、例えばPCM方式で楽音信号を記憶し再生
するようなものを用いる。波形発生部4の出力データW
AVEは、乗算器5(第1の乗算手段)を介して加算器
9に入力する。
読出し回路を備えており、所定のクロックパルスφに応
じて波形メモリの波形データWAVEを順次読出し出力
する。波形発生部4は、キーオンパルスKON、キーコ
ードKC、タッチデータTOUCH、および音色データ
TCを入力し、これらの入力データに応じて波形データ
WAVEを順次読出し出力する。波形発生部4として
は、楽音波形の最初の部分を形成するための少なくとも
1周期分の波形をアナログ的またはディジタル的に発生
できるもの、例えばPCM方式で楽音信号を記憶し再生
するようなものを用いる。波形発生部4の出力データW
AVEは、乗算器5(第1の乗算手段)を介して加算器
9に入力する。
【0013】加算器9、遅延回路6、フィルタ7、およ
び乗算器8はループ回路(遅延+フィードバック回路)
20を構成している。加算器9の出力データは遅延回路
6に入力し、所定時間遅延された後、出力される。遅延
回路6としては、例えば波形発生部4からの出力データ
を1周期分記憶し、クロックパルスφに応じてシフトし
ながら出力するシフトレジスタなどを用いる。遅延回路
6の出力はフィルタ7に入力する。楽音波形データは、
このループ回路20をループするごとにフィルタ7を通
過し、これにより順次変化させられる。このようにして
複雑な楽音を形成することができる。フィルタ7の出力
は乗算器8(第2の乗算手段)を介して加算器9に入力
する。加算器9は、乗算器8からの出力と乗算器5から
の出力とを加算する。加算結果は、再び遅延回路6に入
力し、ループ回路20をループしていく。また加算器9
の加算結果は、この楽音信号発生装置の出力データとし
て出力される。
び乗算器8はループ回路(遅延+フィードバック回路)
20を構成している。加算器9の出力データは遅延回路
6に入力し、所定時間遅延された後、出力される。遅延
回路6としては、例えば波形発生部4からの出力データ
を1周期分記憶し、クロックパルスφに応じてシフトし
ながら出力するシフトレジスタなどを用いる。遅延回路
6の出力はフィルタ7に入力する。楽音波形データは、
このループ回路20をループするごとにフィルタ7を通
過し、これにより順次変化させられる。このようにして
複雑な楽音を形成することができる。フィルタ7の出力
は乗算器8(第2の乗算手段)を介して加算器9に入力
する。加算器9は、乗算器8からの出力と乗算器5から
の出力とを加算する。加算結果は、再び遅延回路6に入
力し、ループ回路20をループしていく。また加算器9
の加算結果は、この楽音信号発生装置の出力データとし
て出力される。
【0014】遅延時間データ発生部10は、キーオンパ
ルスKONおよびキーコードKCを入力し、遅延回路6
に向けて遅延時間データDLYを出力する。遅延時間デ
ータDLYは、遅延回路6の遅延時間を規定する。ま
た、フィルタ係数発生部11は、キーオンパルスKO
N、キーコードKC、タッチデータTOUCHおよび音
色データTCを入力し、フィルタ7に向けてフィルタ係
数FLTを出力する。フィルタ係数FLTは、フィルタ
7の周波数特性や位相特性を規定する。これらのパラメ
ータDLY,FLTにより、ループ回路20における楽
音の変化の態様が規定される。
ルスKONおよびキーコードKCを入力し、遅延回路6
に向けて遅延時間データDLYを出力する。遅延時間デ
ータDLYは、遅延回路6の遅延時間を規定する。ま
た、フィルタ係数発生部11は、キーオンパルスKO
N、キーコードKC、タッチデータTOUCHおよび音
色データTCを入力し、フィルタ7に向けてフィルタ係
数FLTを出力する。フィルタ係数FLTは、フィルタ
7の周波数特性や位相特性を規定する。これらのパラメ
ータDLY,FLTにより、ループ回路20における楽
音の変化の態様が規定される。
【0015】ループゲインデータ発生部12は、キーオ
ンパルスKON、キーコードKC、タッチデータTOU
CHおよび音色データTCを入力し、乗算器13に向け
てループゲインG(0≦G≦1)を出力する。ループゲ
インGは、ループ回路20で楽音波形をループさせてい
く際の最終的な目標レベルに相当する。すなわち、後述
するように波形発生部4の出力とループ回路20の出力
はクロスフェードされ、波形発生部4の出力データのレ
ベルは漸減し、ループ回路20の出力データのレベルは
漸増するが、このようなクロスフェード制御におけるル
ープ回路20の出力データの目標レベルをループゲイン
Gで規定している。
ンパルスKON、キーコードKC、タッチデータTOU
CHおよび音色データTCを入力し、乗算器13に向け
てループゲインG(0≦G≦1)を出力する。ループゲ
インGは、ループ回路20で楽音波形をループさせてい
く際の最終的な目標レベルに相当する。すなわち、後述
するように波形発生部4の出力とループ回路20の出力
はクロスフェードされ、波形発生部4の出力データのレ
ベルは漸減し、ループ回路20の出力データのレベルは
漸増するが、このようなクロスフェード制御におけるル
ープ回路20の出力データの目標レベルをループゲイン
Gで規定している。
【0016】クロスフェード係数発生部14は、キーオ
ンパルスKON、キーコードKC、タッチデータTOU
CHおよび音色データTCを入力し、クロスフェード制
御を行うためのクロスフェード係数AおよびBを出力す
る。クロスフェード係数Aは、「1」から出発して
「0」まで徐々に漸減する係数であり、乗算器5にその
乗数として出力される。クロスフェード係数Bは、
「0」から出発して「1」まで徐々に漸増する係数であ
り、乗算器13にその乗数として出力される。乗算器1
3は、ループゲインデータ発生部12から出力されたル
ープゲインGと「0」から「1」まで漸増するクロスフ
ェード係数Bとを乗算し、乗算結果B・Gを乗算器8に
向けて出力する。この乗算結果B・Gは、「0」から出
発して「G」まで徐々に漸増する値をとり、この値が乗
算器8の乗数となる。
ンパルスKON、キーコードKC、タッチデータTOU
CHおよび音色データTCを入力し、クロスフェード制
御を行うためのクロスフェード係数AおよびBを出力す
る。クロスフェード係数Aは、「1」から出発して
「0」まで徐々に漸減する係数であり、乗算器5にその
乗数として出力される。クロスフェード係数Bは、
「0」から出発して「1」まで徐々に漸増する係数であ
り、乗算器13にその乗数として出力される。乗算器1
3は、ループゲインデータ発生部12から出力されたル
ープゲインGと「0」から「1」まで漸増するクロスフ
ェード係数Bとを乗算し、乗算結果B・Gを乗算器8に
向けて出力する。この乗算結果B・Gは、「0」から出
発して「G」まで徐々に漸増する値をとり、この値が乗
算器8の乗数となる。
【0017】以上より、波形発生部4の出力は乗算器5
において「1」から「0」まで徐々に漸減する係数Aと
乗算され、加算器9に出力される。また、ループ回路2
0の出力は乗算器8において「0」から「G」まで徐々
に漸増する係数B・Gと乗算され、加算器9に出力され
る。これにより、クロスフェード制御が実現される。図
2は、クロスフェード係数AおよびBの時間変化の一例
を示す。この例では、クロスフェード係数Aは、所定時
刻t1 まで「1」を保持し、時刻t1 からt2 までは一
定の割合で漸減し、時刻t2 で「0」に至ってから以降
は「0」を保持する。クロスフェード係数Bは、所定時
刻t1 まで「0」を保持し、時刻t1からt2 までは一
定の割合で漸増し、時刻t2 で「1」に至ってから以降
は「1」を保持する。言い換えれば、係数BはB=(1
−A)となっている。
において「1」から「0」まで徐々に漸減する係数Aと
乗算され、加算器9に出力される。また、ループ回路2
0の出力は乗算器8において「0」から「G」まで徐々
に漸増する係数B・Gと乗算され、加算器9に出力され
る。これにより、クロスフェード制御が実現される。図
2は、クロスフェード係数AおよびBの時間変化の一例
を示す。この例では、クロスフェード係数Aは、所定時
刻t1 まで「1」を保持し、時刻t1 からt2 までは一
定の割合で漸減し、時刻t2 で「0」に至ってから以降
は「0」を保持する。クロスフェード係数Bは、所定時
刻t1 まで「0」を保持し、時刻t1からt2 までは一
定の割合で漸増し、時刻t2 で「1」に至ってから以降
は「1」を保持する。言い換えれば、係数BはB=(1
−A)となっている。
【0018】クロスフェード係数AおよびBがこのよう
な時間変化を示す場合、図1の楽音信号発生装置の出力
は以下のようになる。まず、鍵盤1のいずれかの鍵が押
下され時刻t=0から楽音信号が出力されるとすると、
時刻t=0〜t1 では係数A=1,B=0であるので、
波形発生部4からの出力WAVEが乗算器5および加算
器9を介して出力される。次に、時刻t=t1 〜t2 で
は係数Aは「1」から「0」へ漸減し、係数Bは「0」
から「1」へ漸増する(乗算器8の乗数は「0」から
「G」へ漸増)ので、波形発生部4からの出力とループ
回路20からの出力は、加算器9においてこれらの係数
に応じた混合比で混合され出力される。そして、時刻t
=t2 以降では係数A=0,B=1(乗算器8の乗数は
「G」)であるので、ループ回路20からの出力が乗算
器8および加算器9を介して出力される。
な時間変化を示す場合、図1の楽音信号発生装置の出力
は以下のようになる。まず、鍵盤1のいずれかの鍵が押
下され時刻t=0から楽音信号が出力されるとすると、
時刻t=0〜t1 では係数A=1,B=0であるので、
波形発生部4からの出力WAVEが乗算器5および加算
器9を介して出力される。次に、時刻t=t1 〜t2 で
は係数Aは「1」から「0」へ漸減し、係数Bは「0」
から「1」へ漸増する(乗算器8の乗数は「0」から
「G」へ漸増)ので、波形発生部4からの出力とループ
回路20からの出力は、加算器9においてこれらの係数
に応じた混合比で混合され出力される。そして、時刻t
=t2 以降では係数A=0,B=1(乗算器8の乗数は
「G」)であるので、ループ回路20からの出力が乗算
器8および加算器9を介して出力される。
【0019】図3は、出力する楽音波形のアタック期間
に波形発生部4からの出力を用いる例である。図3の例
は、図2の時刻t1 をアタック期間が終了する時点に設
定し、時刻t2 を初回のループ処理の途中の時点に設定
したものである。これにより、アタック期間は再現性の
良い波形発生部4からの出力をそのまま用い、アタック
期間以降は変化に富むループ回路20からの出力の割合
を徐々に増やしていき、最終的には自然にループ回路2
0からの出力を主とするようにできる。このような制御
は、例えばピアノ音などの、アタックが音色を決定する
要因として重要な役割を果たし、比較的減衰の緩やかな
楽音を合成する場合に好適である。
に波形発生部4からの出力を用いる例である。図3の例
は、図2の時刻t1 をアタック期間が終了する時点に設
定し、時刻t2 を初回のループ処理の途中の時点に設定
したものである。これにより、アタック期間は再現性の
良い波形発生部4からの出力をそのまま用い、アタック
期間以降は変化に富むループ回路20からの出力の割合
を徐々に増やしていき、最終的には自然にループ回路2
0からの出力を主とするようにできる。このような制御
は、例えばピアノ音などの、アタックが音色を決定する
要因として重要な役割を果たし、比較的減衰の緩やかな
楽音を合成する場合に好適である。
【0020】図4は、波形のゼロクロスの時点を基準に
クロスフェードする例を示す。図4の例は、図2の時刻
t1 を波形が最初にゼロクロスする時点に設定し、時刻
t2を次のゼロクロス時点に設定したものである。これ
により、最初にはゼロクロスするまで再現性の良い波形
発生部4からの出力をそのまま用い、これ以降次のゼロ
クロス時点まででクロスフェードを実行し、最終的には
自然にループ回路20からの出力を主とするようにでき
る。
クロスフェードする例を示す。図4の例は、図2の時刻
t1 を波形が最初にゼロクロスする時点に設定し、時刻
t2を次のゼロクロス時点に設定したものである。これ
により、最初にはゼロクロスするまで再現性の良い波形
発生部4からの出力をそのまま用い、これ以降次のゼロ
クロス時点まででクロスフェードを実行し、最終的には
自然にループ回路20からの出力を主とするようにでき
る。
【0021】なお、上記実施例では、クロスフェード係
数A,Bの変化に応じて、フィルタ7のパラメータであ
るフィルタ係数を変化させるようにしている。上記の図
2〜4ではクロスフェード係数A,Bが互いに相補的に
変化する例を上げたが、係数A,Bを独立に経時変化さ
せても良い。さらに、係数A,Bが変化する時刻t1,
t2は適宜変更することができるようにするのが好まし
い。
数A,Bの変化に応じて、フィルタ7のパラメータであ
るフィルタ係数を変化させるようにしている。上記の図
2〜4ではクロスフェード係数A,Bが互いに相補的に
変化する例を上げたが、係数A,Bを独立に経時変化さ
せても良い。さらに、係数A,Bが変化する時刻t1,
t2は適宜変更することができるようにするのが好まし
い。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、波形発生手段からの出力とループ手段からの出力と
をクロスフェード制御するようにしているので、ノイズ
や不自然な変化を生じることなく経時変化が自然な楽音
信号を発生することができる。また、波形発生手段から
の再生を所望の時間行うようにすることができる。
ば、波形発生手段からの出力とループ手段からの出力と
をクロスフェード制御するようにしているので、ノイズ
や不自然な変化を生じることなく経時変化が自然な楽音
信号を発生することができる。また、波形発生手段から
の再生を所望の時間行うようにすることができる。
【図1】 実施例に係る楽音信号発生装置のブロック構
成図
成図
【図2】 クロスフェード係数AおよびBの時間変化の
一例を示すグラフ
一例を示すグラフ
【図3】 アタック期間に波形発生部からの出力を用い
る場合の時間変化を示すグラフ
る場合の時間変化を示すグラフ
【図4】 波形のゼロクロスの時点を基準にクロスフェ
ードする場合の時間変化を示すグラフ
ードする場合の時間変化を示すグラフ
1…鍵盤、2…スイッチ類、3…制御部、4…波形発生
部、6…遅延回路、7…フィルタ、10…遅延時間デー
タ発生部、11…フィルタ係数発生部、12…ループゲ
インデータ発生部、14…クロスフェード係数発生部、
5,8,13…乗算器、9…加算器。
部、6…遅延回路、7…フィルタ、10…遅延時間デー
タ発生部、11…フィルタ係数発生部、12…ループゲ
インデータ発生部、14…クロスフェード係数発生部、
5,8,13…乗算器、9…加算器。
Claims (2)
- 【請求項1】少なくとも1周期分の楽音波形を発生する
波形発生手段と、前記波形発生手段にて発生された波形
出力に対し徐々に漸減する第1の乗数を乗算する第1の
乗算手段と、前記第1の乗算手段の出力を一方の入力と
する加算手段とを備えるとともに、 前記加算手段と、楽音波形を変化させるフィルタ手段
と、楽音波形の1周期分の遅延を与える遅延手段と、徐
々に漸増する第2の乗数を乗算する第2の乗算手段とを
含むループ手段を備え、前記第1の乗数および/または第2の乗数に応じて前記
フィルタ手段の特性を変更制御するとともに、 前記加算
手段の出力を楽音発生のための波形として用いることを
特徴とする楽音信号発生装置。 - 【請求項2】 前記第1の乗算手段における乗数の漸減
の時間および前記第2の乗算手段における乗数の漸増の
時間が、可変できる請求項1に記載の楽音信号発生装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3091172A JP2705348B2 (ja) | 1991-03-29 | 1991-03-29 | 楽音信号発生装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3091172A JP2705348B2 (ja) | 1991-03-29 | 1991-03-29 | 楽音信号発生装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04301898A JPH04301898A (ja) | 1992-10-26 |
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