JP2704762B2 - 船外機 - Google Patents

船外機

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JP2704762B2
JP2704762B2 JP1164972A JP16497289A JP2704762B2 JP 2704762 B2 JP2704762 B2 JP 2704762B2 JP 1164972 A JP1164972 A JP 1164972A JP 16497289 A JP16497289 A JP 16497289A JP 2704762 B2 JP2704762 B2 JP 2704762B2
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oil pan
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01PCOOLING OF MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; COOLING OF INTERNAL-COMBUSTION ENGINES
    • F01P3/00Liquid cooling
    • F01P3/20Cooling circuits not specific to a single part of engine or machine
    • F01P3/202Cooling circuits not specific to a single part of engine or machine for outboard marine engines
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B61/00Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing
    • F02B61/04Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing for driving propellers
    • F02B61/045Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing for driving propellers for marine engines

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  • Lubrication Details And Ventilation Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Lubrication Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 A.発明の目的 (1) 産業上の利用分野 本発明は、駆動力伝達手段を内蔵するケーシングと、
駆動力伝達手段に連結されて該ケーシングの下端に支承
されるプロペラと、ケーシングの上端に結合されるエン
ジンマウント部材と、駆動力伝達手段に連結されながら
エンジンマウント部材上に搭載されるエンジンと、ケー
シング内でエンジンマウント部材の下端に結合されるオ
イルパンとを含む船外機に関する。
(2) 従来の技術 従来、かかる船外機は、特開昭58−43897号公報等に
より公知である。
(3) 発明が解決しようとする課題 ところで、連続全負荷運転の多い船外機では、油温の
上昇に伴い、特に冷却水ジャケットが形成されないクラ
ンク室側からの放熱により吸気温が上昇し、エンジンの
充填効率の低下を生じ易く、油温の上昇を簡単な構造で
防止し得るようにすることが望まれる。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、
比較的簡単な構造により油温の上昇を防止し得るように
した船外機を提供することを目的とする。
B.発明の構成 (1) 課題を解決するための手段 上記目的を達成するために本発明の第1の特徴によれ
ば、エンジンマウント部材の上面に、エンジンの各潤滑
部から流下する潤滑油の受け部をオイルパンの上部開口
端に対しその一側にずらせて開口し、その受け部で受け
た潤滑油をオイルパンに流下させるべく該オイルパン上
方に開口する油通路をエンジンマウント部材に形成し、
更にエンジンマウント部材の下端には、前記油通路の一
側において前記受け部の下方を横切るように延びる冷却
水通路を該マウント部材下面との間に形成する冷却水ガ
イド部材を結合している。
また本発明の第2の特徴によれば、前記冷却水通路
は、エンジン冷却後の水を導入すべく、サーモスタット
弁を介してエンジンの冷却水ジャケットに接続される。
本発明の第3の特徴によれば、冷却水ガイド部材と、
エンジンマウント部材およびオイルパンの結合部との間
には、冷却水通路の冷却水排出手段を形成すべく間隙が
設けられる。
本発明の第4の特徴によれば、冷却水ガイド部材に
は、冷却水通路の冷却水排出手段を形成すべく複数の孔
が穿設される。
さらに本発明の第5の特徴によれば、ケーシングおよ
びエンジンマウント部材の結合面、ならびにエンジンマ
ウント部材およびオイルパンの結合面は同一平面に設定
され、前記両結合面間に介装されるガスケットが前記冷
却水ガイド部材とされる。
(2) 作 用 上記第1の特徴の構成によれば、エンジンマウント部
材において、エンジンから流下する潤滑油を受ける受け
部は、オイルパンの上部開口端よりはみ出すようにして
広く形成でき、その広い受け部を通して集められて油通
路を経てオイルパンに戻される潤滑油が、該油通路の一
側において前記受け部の下方を横切るように長く延びる
冷却水通路内を流れる冷却水との間で、広い伝熱面を以
て効率よく熱交換され、効果的に冷却される。これによ
り、その潤滑油の油温上昇を効果的に抑え、エンジンの
充填効率の低下を抑制することができる。
また上記第2の特徴の構成によれば、エンジン始動直
後の潤滑油の過冷却が回避される。
上記第3の特徴の構成によれば、冷却水ガイド部材
と、エンジンマウント部材およびオイルパンの結合部と
の間に形成される間隙から排出される冷却水がオイルパ
ンの外面を伝わり、それによりオイルパンが効果的に冷
却される。
上記第4の特徴の構成によれば、冷却水が冷却水ガイ
ド部材に穿設される複数の孔からオイルパンの周囲に排
出され、それによりオイルパンが冷却される。
さらに上記第5の特徴の構成によれば、部品点数を増
加させずに冷却水通路を形成することができる。
(3) 実施例 以下、図面により本発明の実施例について説明する。
先ず本発明の一実施例を示す第1図および第2図にお
いて、図示しない船体の船尾板には、ケーシング1が支
持手段2を介して取付けられており、このケーシング1
の上部にはエンジンEが搭載され、該エンジンEからの
動力は、ケーシング1に内蔵される駆動力伝達手段3を
介して、ケーシング1の下部に支承されるプロペラ4に
伝達される。
第3図および第4図を併せて参照して、ケーシング1
は、上下に延びるエクステンションケース5と、エクス
テンションケース5の下端部に結合されるギヤケース7
とから成り、エクステンションケース5の上端部に結合
されるエンジンマウント部材6上にエンジンEのエンジ
ン本体8が結合される。しかもエンジンマウント部材6
とケーシング1における上部すなわちエクステンション
ケース5の上部とはカバー9により覆われ、該カバー9
の上端部には、エンジン下部カバー10およびエンジン上
部カバー11から成るカバー12がエンジンEを覆うべく連
結される。
エンジンEは、たとえば3気筒4サイクルエンジンで
あり、エンジン本体8は、そのクランク軸13を鉛直方向
にしてエンジンマウント部材6上に結合される。
駆動力伝達手段3は、前記クランク軸13の軸線からか
ら偏心してずれた位置に軸線を有してケーシング1内を
鉛直方向に延びる駆動軸14と、該駆動軸14の上端および
クランク軸13間を連動、連結するためのギヤ列15と、駆
動軸14の下端に同軸に連結されるピニオン軸16と、プロ
ペラ4に連なる回転軸17およびピニオン軸16間に介設さ
れるベベルギヤ機構18とを含み、ベベルギヤ機構18は
前、後進切換可能に構成される。而して前記ギヤ列15
は、プライマリギヤケースとしてのエンジンマウント部
材6とエンジン本体8との間に収納、配置される。また
駆動軸14は、その上端部をエンジンマウント部材6で回
転自在に支承されるとともにギヤケース7で下端部を回
転自在に支承されるものであり、ピニオン軸16およびベ
ベルギヤ機構18はギヤケース7内に収納配置される。
第5図および第6図を併せて参照して、エンジンマウ
ント部材6の下部には、潤滑油を貯留するためのオイル
パン21が結合される。このオイルパン21内の潤滑油は、
カム軸またはクランク軸13により駆動されるオイルポン
プ(図示せず)によりオイルストレーナ22を介して汲上
げられ、エンジンEの各潤滑部に供給される。しかも各
潤滑部からの潤滑油はエンジン本体8の下部からエンジ
ンマウント部材6を介してオイルパン21内に戻される。
すなわちエンジン本体8の下端部には、ギヤ列15を収納
するとともにエンジンマウント部材6に結合するための
エンジンマウント部材結合用連結筒部23が設けられてお
り、エンジンマウント部材6の上部には、該連結筒部23
の下端面に結合すべくエンジン本体結合用連結筒部24が
設けられる。しかもエンジンマウント部材6の上面に
は、該連結筒部24を周壁とした皿部25が開設されてお
り、その皿部25は、エンジンの各潤滑部からの潤滑油を
受ける本発明の受け部を構成するものであって、第3,5,
6図からも明らかなようにオイルパン21の上部開口端に
対しその前方にずらせて開口している。
そしてエンジンEの各潤滑部からの潤滑油は、エンジ
ン本体8の下部におけるエンジンマウント部材結合用連
結筒部23内に集められた後、皿部25に流下する。さらに
皿部25の最深部に開口して下方に延びるとともにオイル
パン21の上方で開口する油通路26がエンジンマウント部
材6に設けられており、皿部25に流下した潤滑油は該油
通路26からオイルパン21に戻される。
エクステンションケース5内の下端部で、ギヤケース
7上には駆動軸14により回転駆動される冷却水ポンプ30
が配設されており、フィルタ31を介して導入された水が
該冷却水ポンプ30で汲上げられ、該冷却水ポンプ30に接
続されて上方に延びる水供給管32からオイルパン21およ
びエンジンマウント部材6を介してエンジン本体8の冷
却水ジャケット33に供給される。
すなわちエンジン本体8にはピストン34がそれぞれ摺
動可能に嵌合される3つのシリンダ35が上下に並んで設
けられ、それらのシリンダ35を囲繞するようにしてエン
ジン本体8に冷却水ジャケット33が設けられる。またエ
ンジン本体8の下面にはエンジンマウント部材6内を上
昇して来る冷却水を前記冷却水ジャケット33に導くため
の導入口36が設けられるとともに、エンジン本体8から
排出される冷却水をエンジンマウント部材6側に導出す
る導出口37が導入口36に隣接して設けられる。しかも冷
却水ジャケット33の上端部には、冷却水温に応じて作動
するサーモスタット弁38が配設されており、冷却水ジャ
ケット33は、前記導出口36に連なってエンジン本体8に
設けられる冷却水通路39に該サーモスタット弁38を介し
て接続される。
オイルパン21における上端部には、エンジンマウント
部材6との結合部の一部を側方に延長した外縁部が設け
られており、この外縁部には、水供給管32の上端を接続
する接続口42を下部閉塞端に有する凹部43が上方に開口
して設けられる。またエンジンマウント部材6には、該
凹部43と前記エンジン本体8の導入口36との間を結ぶ水
上昇通路44が穿設されるとともに、エンジン本体8の導
出口36に通じる水下降通路45が穿設される。
一方、エンジン本体8には排ガスを導出するための排
気通路46が設けられており、エンジンマウント部材6に
は該排気通路46に通じる排気通路47が上下に延びて穿設
され、さらにオイルパン21における上端の前記外縁部に
も排気通路47に通じる排気通路48が上下に延びて穿設さ
れ、この排気通路48には、エクステンションケース5内
を下方に延びる排気管49が接続される。而してエンジン
Eから排出される排ガスは、エクステンションケース5
内に排出されることになる。しかもエクステンションケ
ース5には、低速運転時に排ガスを大気中に排出するた
めの低速運転用排気口50が水面よりも上方位置で後方側
に開口して設けられ、ギヤケース7には、高速運転時に
排ガスを水中に排出するための高速運転用排気口41がプ
ロペラ4よりも上方位置で後方側に向けて開口される。
すなわちエクステンションケース5およびギヤケース
7内の排ガス圧力は運転状態に応じて変化するものであ
り、低速運転時には排ガス圧力が比較的低いのでケーシ
ング1内の水面は高速運転用排気口41よりも上方位置に
あり、排ガスは上方の低速運転用排気口50から大気中に
排出され、また高速運転時には排ガス圧力が比較的高い
のでケーシング1内の水面は高速運転用排気口41よりも
下方位置となり、排ガスは該高速運転用排気口41から水
中に排出されることになる。
第7図を併せて参照して、エンジンマウント部材6お
よびエクステンションケース5、ならびにエンジンマウ
ント部材6およびオイルパン21は同一平面で結合される
ものであり、エクステンションケース5およびオイルパ
ン21と、エンジンマウント部材6とは、共通のガスケッ
ト27を相互間に介在させて相互に結合される。すなわち
エンジンマウント部材6の下部には、オイルパン21の上
端開口縁に対応するオイルパン結合用連結筒部28と、エ
クステンションケース5との結合を果たすためのエクス
テンションケース結合用連結筒部29とが設けられてお
り、エクステンションケース結合用連結筒部29はオイル
パン結合用連結筒部28を囲繞するようにして形成され、
両連結筒部28,29の下端面すなわち結合面28a,29aは同一
平面上に形成される。而してガスケット27は、エクステ
ンションケース結合用連結筒部29の外周を外周縁とする
とともにオイルパン結合用連結筒部28の内周を内周縁と
して平板状に形成されるとともに、オイルパン21の凹部
43およびエンジンマウント部材6の水上昇通路44を連通
させる開口部51と、エンジンマウント部材6の排気通路
47およびオイルパン21の排気通路48を連通させる開口部
52とを有する。
したがってエンジンマウント部材6からオイルパン21
内への潤滑油の落下、冷却水のオイルパン21の外縁部か
らエンジンマウント部材6への上昇、ならびに排ガスの
エンジンマウント部材6からオイルパン21の外縁部への
流通は、ガスケット27を介して自由に行なわれるが、エ
ンジンマウント部材6に設けられた水下降通路45内を下
方に流通して来た冷却水はガスケット27によりオイルパ
ン21側への流通を阻止されることになる。これによりガ
スケット27は、エンジンEから流下して来る冷却水を下
流に導く冷却水通路55をエンジンマウント部材6との間
で形成する冷却水ガイド部材としての機能をも果たすこ
とになる。
すなわち、エンジンマウント部材6において水下降通
路45は、オイルパン結合用連結筒部28およびエクステン
ションケース結合用連結筒部29間に開口すべく配設され
ており、その水下降通路45の開口部を含む領域を1区画
として画成すべく、オイルパン結合用連結筒部28および
エクステンションケース結合用連結筒部29間にわたって
は一対の隔壁35,54が設けられる。したがってオイルパ
ン結合用連結筒部28、エクステンションケース結合用連
結筒部29、両隔壁53,54およびガスケット27により、オ
イルパン21の上部開口端よりも外方位置に冷却水通路55
が形成されることにより、この冷却水通路55は、第6図
からも明らかなように下方より見てU字状に形成されて
おり、該通路55の中間部分は、前記油通路26の前側にお
いて前記皿部25(即ち受け部)の下方を横切るように延
びている。更に前記冷却水通路55に対応する部分で、ガ
スケット27には、冷却水排出手段を形成する複数の孔56
が穿設される。
再び第3図を併せて参照して、エクステンションケー
ス5における後部には、その外壁よりも内方側かつオイ
ルパン21より外方側に上方に延びる内壁5aが設けられて
おり、この内壁5aの上端にガスケット27を介して当接す
る隔壁57が、エンジンマウント部材6におけるオイルパ
ン結合用連結筒部28およびエクステンションケース結合
用連結筒部29間にわたって設けられる。これにより、エ
ンジンマウント部材6およびガスケット27間に画成され
る室のうち、前記冷却水通路55を除く部分には、隔壁5
3,54,57により第1排気消音室58が画成されるととも
に、隔壁57およびエクステンションケース結合用連結筒
部29間に第2排気消音室59が画成される。またエクステ
ンションケース5における後部外壁、内壁5aおよびガス
ケット27により第3排気消音室60が画成され、低速運転
用排気口50は第3排気消音室60に連なってエクステンシ
ョンケース5の後部外壁に設けられる。
ガスケット27には、排気管49からエクステンションケ
ース5内に排出される排ガスを第1排気消音室58に導く
べく第1排気消音室58に対応する部分に多数の排気導入
孔61が穿孔されるとともに、第2排気消音室59から第3
排気消音室60に排ガスを導くべく第2および第3排気消
音室59,60に対応する部分に多数の排気導出孔62が穿孔
される。また隔壁57には、第1排気消音室58から第2排
気消音室59に排ガスを導くべく多数の導孔63(第3図参
照)が穿設される。
第8図を併せて参照して、支持手段2は、船体の船尾
板に取付けられるスターンブラケット65と、該スターン
ブラケット65にチルトアップ可能に連結されるスイベル
ケース66と、該スイベルケース66に操向可能に軸支され
るスイベル軸67と、スイベル軸67の上部に設けられる上
部支持腕68と、スイベル軸67の下部に設けられる下部支
持腕69と、上部支持腕68およびエンジンマウント部材6
間を連結する一対の弾性部材70と、下部支持腕69および
エクステンションケース5間を連結する一対の弾性部材
71とを備える。
スターンブラケット65には、スイベルケース66をチル
ト作動せしめるべく該スイベルケース66に連結されるシ
リンダ72がクレビス支持される。
上部支持腕68は先端側が二股に分岐するように形成さ
れており、上部支持腕68の先端にそれぞれ取付けられる
弾性部材70を固定的に嵌合すべくエンジンマウント部材
6の支持手段2側の側面には、一対の嵌合凹部73が設け
られる。
次にこの実施例の作用について説明すると、冷却水ポ
ンプ30からエンジンEに供給される冷却水は、エンジン
本体8の冷却後、冷却水通路39から水下降通路45に導か
れ、さらにエンジンマウント部材6およびガスケット7
間に形成される冷却水通路55に送水される。したがって
エンジンEからオイルパン21に戻る比較的高温の潤滑油
は、その途中で接触するエンジンマウント部材6により
冷却され、この結果、連続全負荷運転を続けても油温が
過度に上昇することが回避され、吸気温の上昇も防止さ
れるので、エンジンの充填効率の低下が生じることはな
い。また冷却水通路39以降はサーモスタット弁38よりも
下流にあり、エンジンE始動直後の一定温度以下の冷却
水の導入はなく、この間、水降下通路45および冷却水通
路55によるエンジンマウント部材6の冷却は行なわれな
いので、冷間始動後のエンジンEの暖機運転に支障を来
すような潤滑油の冷却は行なわれずにすむ。
さらにまた、排気通路47を流通する排ガスによりエン
ジンマウント部材6が過度に昇温することが水上昇通路
44により回避され、エンジンEの各潤滑部からエンジン
マウント部材6を経てオイルパン21に戻る潤滑油がエン
ジンマウント部材6で加熱されることも防止される。
しかも冷却水通路55の冷却水は、ガスケット27に設け
られた複数の孔56からオイルパン21の周囲に落下するも
のであり、この落下冷却水によりオイルパン21自体が冷
却され、これにより潤滑油の過度の昇温がより一層効果
的に防止される。
ところで、低速運転時にエンジンEからの排ガスは、
排気通路46,47,48を経て排気管49からエクステンション
ケース5内に排出され、さらに排気導入孔61、第1排気
消音室58、導孔63、第2排気消音室59、排気導出孔62お
よび第3排気消音室60を経て低速運転用排気口50から外
部に排出される。このような排気経路を経ることによ
り、排ガスの通路面積を確保しながら通路抵抗を大きく
とることができ、したがって低速運転時の排気音低減に
寄与することができる。
第9図は本発明の他の実施例を示すものであり、上記
実施例に対応する部分には同一の参照符号を付す。
この実施例は、エンジンマウント部材6においてオイ
ルパン結合用連結筒部28およびエクステンションケース
結合用連結筒部29間の全周にわたって冷却水通路55′を
形成するものであり、オイルパン結合用連結筒部28およ
びオイルパン21(前記実施例参照)間に介装されるガス
ケット(図示せず)とは異なるガスケット27′が、エク
ステンションケース結合用連結筒部29間に介装される。
しかも該ガスケット27′の内周は、エンジンマウント部
材6およびオイルパン21の結合部との間に、冷却水排出
手段となる間隙56′を形成するように定められる。
この実施例によれば、冷却水通路の冷却水が間隙56′
から排出され、その排出された冷却水がオイルパン21の
外面を伝わって流下するので、オイルパン21の冷却がよ
り一層効果的に行なわれる。
C.発明の効果 以上のように本発明の第1の特徴によれば、エンジン
マウント部材の上面に、エンジンの各潤滑部から流下す
る潤滑油の受け部をオイルパンの上部開口端に対しその
一側にずらせて開口し、その受け部で受けた潤滑油をオ
イルパンに流下させるべく該オイルパン上方に開口する
油通路をエンジンマウント部材に形成し、更にエンジン
マウント部材の下端には、前記油通路の一側において前
記受け部の下方を横切るように延びる冷却水通路を該マ
ウント部材下面との間に形成する冷却水ガイド部材を結
合したので、エンジンマウント部材において、エンジン
から流下する潤滑油を受ける受け部は、オイルパンの上
部開口端よりはみ出すようにして広く形成することがで
き、その広い受け部を通して集められて油通路を経てオ
イルパンに戻される潤滑油を、該油通路の一側において
前記受け部の下方を横切るように長く延びる冷却水通路
内を流れる冷却水との間で、広い伝熱面を以て効率よく
熱交換できるようになり、これにより、その戻り潤滑油
を冷却水によって効果的に冷却できるため、その潤滑油
の油温上昇を効果的に抑え、エンジンの充填効率の低下
を抑制することができる。
また本発明の第2の特徴によれば、前記冷却水通路
は、エンジン冷却後の水を導入すべく、サーモスタット
弁を介してエンジンの冷却水ジャケットに接続されるの
で、エンジン始動直後の潤滑油の過冷却が回避され、エ
ンジンの暖機運転に支障を来すことが防止される。
本発明の第3の特徴によれば、冷却水ガイド部材と、
エンジンマウント部材およびオイルパンの結合部との間
には、冷却水通路の冷却水排出手段を形成すべく間隙が
設けられるので、オイルパンの外面を伝わるように冷却
水を排出してオイルパンを効果的に冷却することができ
る。
本発明の第4の特徴によれば、冷却水ガイド部材に
は、冷却水通路の冷却水排出手段を形成すべく複数の孔
が穿設されるので、オイルパンの周囲に複数の孔から冷
却水を排出してオイルパンを冷却することができる。
さらに本発明の第5の特徴によれば、ケーシングおよ
びエンジンマウント部材の結合面、ならびにエンジンマ
ウント部材およびオイルパンの結合面は同一平面に設定
され、前記両結合面間に介装されるガスケットが前記冷
却水ガイド部材とされるので、冷却水ガイド部材を特別
に設けることを不要とし、部品点数を少なくした簡単な
構成により冷却水通路を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第8図は本発明の一実施例を示すものであ
り、第1図は船外機の全体側面図、第2図は第1図のII
−II線断面図、第3図は第2図のIII−III線に沿う部分
拡大縦断側面図、第4図は第3図のIV−IV線断面図、第
5図は第3図のV−V線断面図、第6図は第3図のVI−
VI線断面図、第7図は第3図のVII−VII線断面図、第8
図は第2図のVIII−VIII線拡大断面図、第9図は本発明
の他の実施例の第7図に対応する断面図である。 1……ケーシング、3……駆動力伝達手段、4……プロ
ペラ、6……エンジンマウント部材、21……オイルパ
ン、25……潤滑油受け部としての皿部、26……油通路、
27,27′……冷却水ガイド部材としてのガスケット、33
……冷却水ジャケット、38……サーモスタット弁、55,5
5′……冷却水通路、56……冷却水排出手段としての
孔、56′……冷却水排出手段としての間隙、E……エン
ジン

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】駆動力伝達手段(3)を内蔵するケーシン
    グ(1)と、駆動力伝達手段(3)に連結されて該ケー
    シング(1)の下端に支承されるプロペラ(4)と、ケ
    ーシング(1)の上端に結合されるエンジンマウント部
    材(6)と、駆動力伝達手段(3)に連結されながらエ
    ンジンマウント部材(6)上に搭載されるエンジン
    (E)と、ケーシング(1)内でエンジンマウント部材
    (6)の下端に結合されるオイルパン(21)とを含む船
    外機において、 エンジンマウント部材(6)の上面に、エンジン(E)
    の各潤滑部から流下する潤滑油の受け部(25)をオイル
    パン(21)の上部開口端に対しその一側にずらせて開口
    し、 その受け部(25)で受けた潤滑油をオイルパン(21)に
    流下させるべく該オイルパン(21)上方に開口する油通
    路(26)をエンジンマウント部材(6)に形成し、 更にエンジンマウント部材(6)の下端には、前記油通
    路(26)の一側において前記受け部(25)の下方を横切
    るように延びる冷却水通路(55,55′)を該マウント部
    材(6)下面との間に形成する冷却水ガイド部材(27,2
    7′)を結合したことを特徴とする、船外機。
  2. 【請求項2】前記冷却水通路(55,55′)は、エンジン
    (E)冷却後の水を導入すべく、サーモスタット弁(3
    8)を介してエンジン(E)の冷却水ジャケット(33)
    に接続されることを特徴とする、請求項1に記載の船外
    機。
  3. 【請求項3】冷却水ガイド部材(27′)と、エンジンマ
    ウント部材(6)およびオイルパン(21)の結合部との
    間には、冷却水通路(55′)の冷却水排出手段を形成す
    べく間隙(56′)が設けられることを特徴とする、請求
    項1又は2に記載の船外機。
  4. 【請求項4】冷却水ガイド部材(27)には、冷却水通路
    (55)の冷却水排出手段を形成すべく複数の孔(56)が
    穿設されることを特徴とする、請求項1又は2に記載の
    船外機。
  5. 【請求項5】ケーシング(1)およびエンジンマウント
    部材(6)の結合面、ならびにエンジンマウント部材
    (6)およびオイルパン(21)の結合面は同一平面に設
    定され、前記両結合面間に介装されるガスケット(27,2
    7′)を前記冷却水ガイド部材としたことを特徴とす
    る、請求項1〜4の何れか1項に記載の船外機。
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