JP2704627B2 - ビフィズス菌増殖用組成物 - Google Patents

ビフィズス菌増殖用組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はパラチノース水溶液を一定条件下で減圧又は
常圧下で加熱濃縮して得られる新規なパラチノース縮合
物を有効成分とするビフィズス菌増殖用組成物に関す
る。
[従来の技術] ヒトの腸内には生後間も無く沢山の菌が住み着き、一
人のヒトが腸内に持っている菌数は100兆以上もあり、
細菌の種類は100種近くにも及ぶ。それ等は腸内容物を
栄養として増殖を繰返し一定のバランスを保ちながら腸
内菌叢をつくっている。成人の腸内では優勢菌としてバ
クテロイデス、ユウバクテリウム、嫌気性レンサ球菌等
の嫌気性菌群とヒトの乳酸菌として重要なビフィズス菌
等が知られており、これ等が互いにバランスをとって棲
息している。近年、腸内細菌の培養法が開発されたこと
により腸内細菌の研究が活発となり、これら腸内細菌の
あるものは宿主にとって有用な菌であり、あるものは宿
主の組織に侵入し損傷を与えたり、有害な物質を作った
りしていること等が発見されており、腸内細菌が注目さ
れるようになった。腸内細菌が持っている酵素の種類は
肝臓の酵素より多いと言われ、腸内細菌が我々の体に与
える影響は大きく、腸内菌叢はヒトが健康に生活できる
かどうかにまで関係していると言われるようになってい
る。ビフィズス菌は乳幼児及び成人の腸内に常在し、腸
内の腐敗性細菌の増殖に対して拮抗的作用を示し、腐敗
産物の生成抑制、有害物質の腸内吸収抑制、免疫機能の
増強、ビタミン類の代謝の改善等を行い、健康を維持す
る為に有効な生理的に有用な菌種であることが知られて
おり、老化とも深い関係があるとも言われている。この
ようなビフィズス菌の有用性を活用するため腸内のビフ
ィズス菌を常時高水準に維持することが望まれ、ビフィ
ズス菌を含有した医薬品や食品が市販されるようになっ
たが、一時的なビフィズス菌の増加はビフィズス菌を連
続的に経口投与すれば可能であるが、投与を中止すると
短期間に体外に排出されてしまうため期待した効果を得
られない。そこで腸内にビフィズス菌が定着しかつ増殖
する環境を作ることが重要と考えられるようになり、ビ
フィズス菌の増殖を促す物質を経口投与することにより
腸内のビフィズス菌数を高い水準に維持することが試み
られるようになった。近年、ビフィズス菌の生育にとっ
て腸内で最も優先的に要求される因子はエネルギー源と
しての糖であると考えられるようになり、実際にビフィ
ズス菌はオリゴ糖、多糖のうちラフィノース、スタキオ
ース、イヌリン等を良好に利用し得ることが見出され
た。この事実から宿主腸内のビフィズス菌を増殖させる
ためにラクチュロース、ラフィノース、スタキオース、
イヌリン、フラクトオリゴ糖、イソマルトオリゴ糖、ガ
ラクチュロース、ガラクトオリゴ糖等が効果があると提
言されている。しかしながら、これ等の糖類の或るもの
はビフィズス菌の糖質化性が低かったり、ヒトに投与し
た場合の実際のビフィズス菌への効果が低かったり、あ
るいは腸内細菌に対する選択性を欠き、ビフィズス菌以
外のヒトに有害な腸内細菌にも利用されるものもあり、
又ガスを異常に発生させるものなどがある。従ってビフ
ィズス菌に特異的に利用され、副作用の無い効果の高い
有用な糖源の開発が望まれていた。
[問題を解決するための手段] 本発明者らは、パラチノースの縮合物が選択性の高い
ビフィズス菌増殖促進物質として極めて有効であること
を初めて見い出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明はパラチノース縮合物を有効成分と
して含有するビフィズス菌増殖用組成物を提供する。
このような糖縮合物は次のようにして作ることができ
る。すなわち、パラチノース水溶液をpH3.2〜4.5に調整
し、減圧度−650〜−760mm・Hgの減圧下で液温105〜160
℃で加熱濃縮することによってパラチノースが縮合し主
として4糖〜8糖の新規な縮合物が生成する。その他に
パラチノースの分解によって生じる分解物、単糖、及び
それ等との縮合物と思われる3糖相当物が一部生成す
る。パラチノース自体は、蔗糖を原料としてグルコシル
トランスフェラーゼを作用させて得られる二糖類でグル
コースとフルクトースがα−1,6結合した糖で蜂蜜中に
も含まれ、非う蝕原性、抗う蝕原性の天然甘味料として
近年需要が急速に伸びている。パラチノースは高濃度、
高温度下で脱水による縮合反応を起こし、縮合物を生成
するが、縮合反応にはパラチノース水溶液のpH、温度、
濃度、及び反応時間の四つの因子が大きく影響し、高
温、低pH、高濃度、及び長い反応時間の条件で反応は促
進される。しかしこれ等の因子が著しい反応促進条件に
ある場合には縮合反応が促進されてパラチノース縮合物
の生成が増加すると共にパラチノースの分解反応が同時
に起こり、パラチノースの分解によって生成する熱分解
物、単糖、及びそれ等との縮合物と思われる3糖相当物
も増加する。パラチノース縮合物は無色で異味のない弱
い甘味を有する物質であるが、パラチノース分解反応に
よって生成する分解物は激しい苦味を呈し、分解物が反
応液の固形分当たり0.45%を超えると苦味の為に食品に
よっては使用困難となる。食品に用いるパラチノース縮
合物中に含まれる分解によって生ずる物質の量が少ない
方が味及び色調の点から汎用性があり、食品素材に適し
たものになる。食品用として使用するパラチノース縮合
物の製造方法は、75w/w%のパラチノース水溶液に食品
用酸性物を添加してpH3.2〜4.5好ましくはpH3.5〜4.4に
調整した後に、減圧度を−650〜−760mm・Hgで1〜60分
かけて減圧濃縮する。減圧濃縮終了時の液温は105〜160
℃、好ましくは120〜150℃である。酸性触媒として用い
る食品用酸性物質はクエン酸、リンゴ酸、コハク酸、酒
石酸などの不揮発性有機酸が好適に用いられる。触媒活
性性が比較的高いことや、分解物の生成量が少ないこと
からクエン酸が最も適していると考えられる。このよう
な条件下で縮合反応させると固形分が95〜99重量%で、
その組成は未反応のパラチノースの他に4糖、6糖、8
糖のパラチノース縮合物が10〜70重量%、パラチノース
の分解によって生ずる単糖、3糖相当物及び熱分解物な
どが0〜20重量%の製品が得られる。これは良質なハー
ドキャンデーの物性を有しており、そのままスタンピン
グ又はデポジットでキャンデー型にすると単調な甘味の
あるハードキャンデーとなる。汎用的な食品、医薬品の
素材とする場合にはこのハードキャンデーを粉砕し粉末
化するか、もしくは稀釈して溶液状にすることができ
る。これを単独又は食品、医薬品に含有させビフィズス
菌増殖用組成物として使用することができる。上記製造
条件で生成するパラチノース縮合物を含有する混合物の
組成は第一図の高速液体クロマトグラフィ・チャートに
示す如くであり、未反応のパラチノースとパラチノース
分子が2〜4分子結合した4糖から8糖のものを含む混
合物であり、縮合物の主成分は4糖である。ヒトがパラ
チノースを摂取した場合、パラチノースは小腸粘膜に存
在する二糖類水解酵素イソマルターゼにより加水分解さ
せ消化吸収されることが知られており、従ってビフィズ
ス菌により利用される率は少ないと考えられる。しかし
パラチノース縮合物は大腸に到達しビフィズス菌に利用
されることが判った。
本発明においてビフィズス菌増殖用組成物とは、上記
した製造によって得られる、パラチノース縮合物を10〜
70重量%含有する生成物自体、又はこれを混合した飲食
品又は医薬品又はその原料等すべてを意味する。上記し
たパラチノース縮合物含有生成物からパラチノース縮合
物を分画して、これを用いても良いことは勿論である。
好ましくは、ビフィズス菌増殖用組成物中にパラチノー
ス縮合物は約0.5〜80重量%、特に約1〜70重量%含ま
れる。約0.5重量%未満では、ビフィズス菌増殖効果が
乏しい。一方、約80重量%を超えても特に問題はない
が、食品等において実用する場合には味及び製造工程上
からの制限があり、一般に約70重量%以下である。
なお、上記ではパラチノース縮合物の製造法として苦
味を呈する分解物の生成量が少ない方法を記載した。パ
ラチノース縮合物に含まれる苦み物質や着色性物質を分
離樹脂にて分離除去すれば、上記製造条件の範囲を超え
た反応促進条件下での製造も可能であるが、コストが高
く経済的に不利である。たとえばパラチノース縮合反応
は、常圧でパラチノース液温度が145〜160℃になるまで
濃縮することによっても実施可能であるが減圧濃縮の場
合と比較して分解による生成物の量の比率が高くなり、
加えて反応を促進させて縮合物の生成量を多くすると分
解物の生成及び製品の着色も加速され、苦みが発生しや
すくなる。この為に常圧による濃縮では縮合物の含有量
を20%以上に増加させることは困難である。またパラチ
ノース縮合反応においてパラチノースにソルビトール、
マルチトース、又は還元パラチノースを10〜30%(w/
w)添加し減圧濃縮及び常圧濃縮で縮合の進み方を調べ
たところ、パラチノースとこのような糖アルコール類と
の縮合は比較的低率ではあるが起こることが確められ
た。しかし苦みを生じる分解物の生成を抑えることはで
きなかった。
以下、実施例により本発明を更に説明する。実施例中
の「部」及び「%」は特記しない限り重量部及び重量%
である。
実施例1 パラチノース縮合物の製造 パラチノース結晶100部及び無水クエン酸0.02部を30
〜40部の沸騰水に加え、攪拌しながら105℃まで加熱し
て溶解し、真空濃縮缶中で−730mm・Hgの減圧下で濃縮
物の温度が150℃に達するまで35分間かけて煮詰めた。
その後、加熱を止め、スタンピングマシンで6g/個の大
きさにして固形化し、粉砕機で粉砕した。次のような組
成でパラチノース縮合物を含有する生成物が得られた。
組成は、高速液体クロマトグラフィにより求めた。但
し、下記のパラチノース縮合物などの%は、水分を含め
た組成物に対する%である。
固形分濃度 99.0% パラチノース縮合物 70.1% パラチノース 21.9% 3糖相当物 5.9% 単 糖 0.6% 熱分解物 0.5% pH 4.1 色価(AI) 88 この生成物は、やや苦みのある薄い黄色を呈するもの
であり、使用方法によっては食品への利用が十分可能で
ある。
実施例2 パラチノース縮合物の製造 パラチノース結晶100部及び無水クエン酸0.01部を30
〜40部の沸騰水に加え、攪拌しながら105℃まで加熱し
て溶解し、連続真空濃縮缶を用い−700mm・Hgの減圧下
で加熱管中で1分間以内に150℃に加熱し、次に約3分
間蒸発缶中で反応させた。次にスタンピングマシンで6g
/個の大きさにして固形化し、粉砕機で粉砕した。次の
ような組成のパラチノース縮合物を含有する生成物を得
た。
固形分濃度 99.0% パラチノース縮合物 44.1% パラチノース 51.4% 3糖相当物 2.8% 単 糖 0.4% 熱分解物 0.3% pH 4.1 色価(AI) 31 この生成物は苦みが無く、殆ど着色の無いものであ
り、あらゆる食品への利用が可能である。
実施例3 パラチノース縮合物の製造 パラチノース結晶100部を30〜40部の沸騰水中に入
れ、攪拌しながら160℃に達するまで約10分間常圧下で
銅鍋中で濃縮した。スタンピングマシンで3g/個の大き
さにして固形化し、次のような組成のパラチノース縮合
物を含有する生成物を得た。
固形分濃度 97.0% パラチノース縮合物 17.6% パラチノース 75.3% 3糖相当物 2.8% 単 糖 1.0% 熱分解物 0.3% pH 4.3 色価(AI) 287 この生成物は殆ど苦みが無く、かなり着色しているも
のの、べっこう風の風味を持ったキャンデーとなった。
以下にパラチノース縮合物のビフィズス菌増殖効果を
ヒトによるインビボ試験例によって示す。
実施例4 パラチノース縮合物のビフィズス菌増殖効果
試験 (試験設計) 29名のボランティアの中から腸内のビフィズス菌保有
の少ない者8名を選び出し実験を行った。8名のボラン
ティアには実験期間中は腸内フローラに影響を及ぼす医
薬品、食品の摂取を制限した。実験期間は40日間とし、
実験開始から10日間はビフィズス菌増殖用組成物無投
与、次の11日目〜20日間は実施例3のパラチノース縮合
物17.6%を含有する1個3gのパラチノースキャンデーを
1日4個計12gを投与、21日目〜30日間はキャンデー1
日8個計24gを投与、最後の10日間は再度無投与とし
た。各処理期間中ボランティアの糞便を5日ごとにサン
プリングし、腸内菌数、占有率を各2回調査した。表1
に菌数を各腸内菌数(常用対数)/g糞便の単位で示し、
表2に糞便総菌数当りのビフィズス菌及び主要菌の占有
率(%)を示した。これら測定結果は、全被験者の平均
値である。
パラチノース縮合物の投与期間中、ボランティア8名
中7名においてビフィズス菌の菌数及び占有率は上昇し
た。ビフィズス菌の菌数増加は、投与前に対し12g投与
期で有意水準(危険率)5%、24g投与期は有意水準1
%で統計的に有意であり、占有率の増加は、24g投与期
が投与前に対し有意水準5%で統計的に有意であった。
一方、他の菌では殆ど変化が見られず、一部の菌では減
少傾向を示したものも見られた。投与を中止すると共に
ビフィズス菌の菌数及び占有率は減少した。本試験結果
はパラチノース縮合物が特異的にビフィズス菌の増殖を
促進することを示している。
実施例5 パラチノース縮合物のビフィズス菌増殖効果
試験 (試験設計) 実施例4の結果はパラチノース縮合物がビフィズス菌
の増殖効果を示したので、実施例4のボランティア7名
について更に試験を行った。パラチノース縮合物含有量
が44.1%である実施例2の6gのパラチノースキャンデー
4個計24gを実施例4の方法に従い投与し、各処理期間
中ボランティアの糞便をサンプリングして腸内菌数、占
有率を同様の方法で調査した。
本試験ではボランティア7名中6名がパラチノース縮
合物を投与期間中、ビフィズス菌の菌数及び占有率が上
昇し、被験者の内5名については特にビフィズス菌増殖
効果が顕著であった。ビフィズス菌の菌数及び占有率の
投与期間中の増加は投与前に対し統計的に有意水準5%
で有意であった。それに反し、主要占有菌であるバクテ
ロイデス、ユウバクテリウムは菌数及び占有率が低下し
た。以上の結果はパラチノース縮合物はビフィズス菌に
選択的に資化され、他の菌に対しては利用されにくい糖
質であることを示している。ビフィズス菌が増殖し、逆
に腐敗物生産菌が減少することにより、人体に有害なア
ンモニアの吸収低下及びアミン、フェノール、インドー
ルなど発ガン作用を持つ物質の産生が減少する。
実施例6 以上の結果を確認するためインビトロ試験による腸内
細菌の糖質化性試験を行った。pH指示薬を含む10%脱脂
粉乳培地にクロマトグラフィで分画したパラチノース縮
合物を5%の量で添加して均一に溶解させ、各々に同量
の各腸内細菌を含む溶液を滴下し、流動パラフィン(2.
5ml)を重層して37℃で培養を継続した。ビフィズス菌
その他の腸内細菌の増殖度は指示薬の変色を測定するこ
とにより調べ、それにより糖の資化性の判定を行った。
また炭酸ガス封入嫌気ジャー内において同様にパラチノ
ース縮合物を含む培地で嫌気的に培養した場合の培養液
pHの経時的変化を調査した。
本試験においてもパラチノース縮合物は、ビフィドバ
クテリウム・アドレッセンティス、ビフィドバクテリウ
ム・ロンガム、ビフィドバクテリウム・インファンテ
ス、ビフィドバクテリウム・ビフィダムにより良好に資
化され、他の腸内細菌による資化性との間に明らかな違
いが認められた。すなわちビフィズス菌のみが選択的に
高い利用性を示すことが明らかにされた。本発明のパラ
チノース縮合物を有効成分とするビフィズス菌増殖用組
成物は、その製造方法によりパラチノースとの種々の割
合いの混合物として得られ、粘性の有る液状製品及び粉
末化した粉末製品があり、これ等を単独に使用するか、
又は各種担体、飲食品、医薬品等との混合物として、あ
るいはさらにビフィズス菌を添加して使用してもよい。
実施例7 ハードキャンデーへの利用 実施例1〜3に示した製造方法で作成した生成物に、
1%の凍結乾燥した粉末紅茶及び0.3%のオイル香料を
冷却盤上で添加した。それをスタンピングマシンで成形
し、3g/個のハードキャンデーを得た。
これを15名のパネラーを用いて官能評価した所、下記
の表のごとくであった。
以上によりビフィズス因子を有するハードキャンデー
が得られた。
実施例8 ハードゼリーへの利用 ペクチンハードゼリーの製造において、パラチノース
縮合物を全糖質の10〜70%添加することによって、粘度
が増し、良質のハードゼリーが得られる。
スローセットsag.150ペクチンと砂糖粉糖を1対9の
割合に混合して得たもの80部に対し熱水を100部加え、
加熱しながらペクチンを十分溶解した。次にグラニュー
糖とパラチノース縮合物が1:3、1:1又は3:1の重量比に
なるように、実施例1〜3で得た各生成物をグラニュー
糖と混合し、該混合物400部を、上記溶解物に加え溶解
させ、加熱を停止し、香料及び着色料の少量及びクエン
酸2部を加え型に流した。
これを15名のパネラーを用いて官能評価した所、下記
の表のごとくであった。
これによりビフィズス因子を有する良質なハードゼリ
ーが得られた。
実施例9 清涼飲料への利用 焼酎用清涼飲料の製造において、パラチノース縮合物
を糖質として3〜10%添加することによって、甘味を少
なくして濃厚感のある清涼飲料が得られる。炭酸水に実
施例1,2,3の方法で作った生成物を、パラチノース縮合
物10%の量で添加、溶解し、少量の香料と0.1%のクエ
ン酸を加えた。対照として、パラチノース縮合物に変え
て砂糖2.5%添加のものを作成した。砂糖2.5%という量
は、中庸な甘味を与える量である。
アルコール25度の焼酎20部に対し、上記配合物を80部
及び氷20部加えたものを調整し、これを15名のパネラー
を用いて官能評価した所、下記の表のごとくであった。
[発明の効果] 本発明のパラチノース縮合物を有効成分とするビフィ
ズス菌増殖用組成物を摂取することにより、腸内のビフ
ィズス菌の定着、増殖が促進し、ヒトの健康に影響を与
える腸内菌叢を望ましいバランスに保つことができる。
これによって腸内の腐敗性細菌の増殖を抑制し、腐敗産
物の生成抑制、有害物質の吸収抑制、免疫機能の増強を
計ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、パラチノース縮合反応を行って得た生成物の
高速液体クロマトグラフィ・チャートである。 チャート中の番号は下記の各糖を示す。番 号 組 成 成分% 1 パラチノース縮合物 8糖 5.0% 2 パラチノース縮合物 6糖 11.5% 3 パラチノース縮合物 3〜4糖 30.6% 4 パラチノース 52.2% 5〜6 単 糖 0.4% 7 分解物 0.3%
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特公 昭58−22196(JP,B1) 日本栄養・食糧学会誌 Vol.43, No.3,(1990),P.175〜180

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】パラチノース縮合物を有効成分として含有
    するビフィズス菌増殖用組成物。
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