JP2702665B2 - 高分子被膜を有するガラス瓶の製造方法 - Google Patents

高分子被膜を有するガラス瓶の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高分子被膜を有するガラ
ス瓶の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、裸のガラス瓶は、表面に少しでも
傷がつくと強度が大きく低下するので、ガラス瓶を軽量
化する場合には、ガラス瓶の保護および破瓶時の破片飛
散防止を目的として高分子樹脂コーティングが行われて
いる。
【0003】そして、このようなコーティングの一形態
として、特開平5-69513 号に記載されているように、ガ
ラス瓶表面にスチレンブタジエン共重合ゴム( 以下、SB
R と記す) の内側被膜を形成し、その外側にポリウレタ
ンの外側被膜を形成する2層構造コーティングがある。
【0004】この2層構造コーティングは、(A)SBRコー
ティング、(B)SBRコーティングの乾燥 (100 ℃, 6分)
、(C) 水系ポリウレタンコーティング、(D) 同水系ポ
リウレタンコーティングの乾燥 (100 ℃, 6分) 、(E)
同水系ポリウレタンコーティングの硬化 (175 ℃,30
分) の工程を経て形成できるものであり、ガラス瓶の保
護、耐傷性、破瓶時の破片飛散防止性に優れ、また、70
℃,3.5%の苛性ソーダ液に5 時間浸漬した場合にも耐え
得るものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した二重
構造コーティングは、より苛酷な耐久試験、例えば、80
℃の5 %苛性ソーダ液に16時間浸漬させる条件下では、
コーティング膜にヘアークラックを生じる。また、アル
カリ洗びんによりコーティング膜中の滑性成分が除去さ
れ摩擦係数が増大するという欠陥もあった。
【0006】本発明は、上記した課題を解決することが
できるガラス瓶の製造方法を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記(a) 〜
(f) の工程よりなることを特徴とする高分子被膜を有す
るガラス瓶の製造方法に係るものである。
【0008】(a) ガラス瓶表面にSBRの湿潤被膜を
付着させる工程。
【0009】(b) 工程(a) で表面に付着させた湿潤被
膜を乾燥させる工程。
【0010】(c) 乾燥させた前記被膜上に水系ポリウ
レタンの湿潤被膜を付着させる工程。
【0011】(d) 工程(c) で表面に付着させた湿潤被
膜を乾燥させる工程。
【0012】(e) 乾燥させた前記被膜上に水系ポリエ
チレンの被膜を付着させる工程。
【0013】(f) 乾燥させたポリウレタン被膜が硬化
しうる温度で全体の被膜を加熱する工程。
【0014】即ち、本発明は、従来技術との比較におい
て、水系ポリウレタン乾燥後、同水系ポリウレタン硬化
前に、水系ポリエチレンのディスパージョンまたはエマ
ルジョンの水希釈液を、コーティング瓶の表面に、スプ
レーまたはデイッピングによって施し、未硬化ポリウレ
タンの表面をポリエチレンの薄膜で被覆することにして
いる。
【0015】なお、ポリエチレンの厚みは、0.05〜0.02
ミクロンとするのが好ましい。0.05ミクロンより厚くな
ると透明性が低下するからである。
【0016】本発明に使用される水系ポリエチレンは、
高圧法、中圧法、低圧法等によって合成された低密度ポ
リエチレン (密度0.91〜0.94) 、高密度ポリエチレン(
密度0.94〜0.98) を、アニオン系、カチオン系、非イオ
ン系等の界面活性剤と共に加熱しつつ溶融させ、熱湯を
加えつつ、乳化剤を添加し、攪拌したエマルジョンであ
り、固形分が20〜30%、比重が0.980 〜0.990(20℃) 、
pHがアニオン系と非イオン系8〜10(20 ℃) 、カチオン
系3〜5(20 ℃) のものが使用される。
【0017】また、ガラス表面に付着させるSBRラテ
ックスは、スチレンモノマーとブタジエンとを共重合す
ることによって得られるゴムラテックスである。同SB
Rラテックスは、様々な方法によって製造することがで
き、特に制限はないが、例えば樹脂酸セッケンまたはロ
ジン酸セッケンの希薄液にブタジエン,スチレン及びメ
ルカプタン類等の調整剤を入れ、温度50〜60℃では過硫
酸カリウム等を触媒とし、温度4〜10℃では有機ヒドロ
ペルオキシド等の過酸化物を触媒として反応させ、前者
では重合率およそ70〜75%、後者ではおよそ55〜65%に
なったときに、第三ブチルヒドロキノン, ジニトロクロ
ロベンゼン等の重合停止剤を入れ反応を終了させ、未反
応の残留ブタジエン及びスチレンを除去することによっ
て得られる。得られたSBRラテックスは、結合スチレ
ン量23〜40%、平均粒径0.05〜0.35ミクロンの共重合体
であり、特に本発明においては、耐侯性を向上させるた
めに、アクリル変性体を使用するのが好ましい。また、
ポリビニルピロリドンとしては、N-ビニル-2- ピロリド
ン等のビニルピロリドンの水溶液を小量のアンモニアの
存在下で過酸化物触媒重合体を用いて重合し、得られる
重合体の乾燥粉末を水に溶解した液状物が好ましい。こ
のポリビニルピロリドンは、SBRラテックス100 重量
部( 固形分) に対して、0.2 〜1.0 重量部、好ましくは
0.3 〜0.7重量部( 固形分) が配合される。その配合量
が0.2 重量部未満では、SBRラテックスより形成され
た乾燥被膜、即ち内側被膜の亀裂を消滅させることがで
きない。また、配合量が1.0 重量部を超えると、SBR
ラテックスの粘度の安定性や流動性が損なわれるので好
ましくない。
【0018】一方、水系ポリウレタンとしては、ウレタ
ンポリマー中にイオンセンターを導入し自己乳化させた
ものや、乳化状態でアミン系直鎖延長剤を用いて直鎖延
長を行ったもの、水分散型のブロック剤でブロックした
ブロックイソシアネート、ポリウレタンを乳化剤水溶液
中に強制的に乳化したもの等が使用できる。また、水系
エポキシ樹脂としては、水に溶解性があるか、又はエマ
ルジョン化した2個以上のエポキシ基を有する化合物の
重合体であればよい。例えば、エチレングリコール, ジ
エチレングリコール, トリエチレングリコール, ポリエ
チレングリコール, プロピレングリコール, ジプロピレ
ングリコール;1, 4- ブタンジオール;1,6- ヘキサン
グリコール; ネオペンチルグリコール等のグリコール類
1モルとエピクロルヒドリン2モルとのエーテル化によ
って得られるジエポキシ化合物、グリセリン, ポリグリ
セリン, トリメチロールプロパン, ペンタエリスリトー
ル, ソルビトール等の多価アルコール類1モルとエピク
ロルヒドリン2モル以上とのエーテル化によって得られ
るポリエポキシ化合物、フタル酸, テレフタル酸,シュ
ウ酸, アジピン酸等のジカルボン酸1モルとエピクロル
ヒドリン2モルとのエステル化によって得られるジエポ
キシ化合物等の重合体であればよい。この水系エポキシ
樹脂は、水系ポリウレタン100 重量部( 固形分) に対し
て、10〜60重量部、好ましくは15〜40重量部( 固形分)
が配合される。そして、水系アミノ樹脂としては、メラ
ミン樹脂、ユリア樹脂、グアナミン樹脂等、好ましくは
メラミン−ホルムアルデヒド樹脂酸コロイド等の水溶液
が用いられる。
【0019】この水系アミノ樹脂は、水系ポリウレタン
100 重量部、好ましくは15〜50重量部( 固形分) が配合
される。ここで、水系ポリウレタン100 重量部( 固形
分) に対して、水系エポキシ樹脂が10重量部( 固形分)
未満及び水系アミノ樹脂が10重量部( 固形分) 未満であ
ると、外側被膜が耐アルカリ性に欠けるので好ましくな
い。また、水系エポキシ樹脂が60重量部( 固形分) 及び
水系アミノ樹脂が70重量部( 固形分) を超えると、耐ア
ルカリ性は改良されるが、これらを混合した際、液状体
の粘度が高くなり、作業性を落とし、また、乾燥被膜の
弾性率も低下し、ガラス瓶等の破壊時にガラス破片の飛
散防止性が低下するので好ましくない。尚、水系ポリウ
レタン100 重量部( 固形分) に対し、両者、即ち水系エ
ポキシ樹脂と水系アミノ樹脂を併用せずに、前者の水系
エポキシ樹脂のみを多量に( 例えば、60重量部を超え
て) 水系ポリウレタンに配合すると、耐アルカリ性は改
良されるが、混合液の粘度が増し、それによって形成さ
れた被膜の平滑性が失われ好ましくない。また、後者の
水系アミノ樹脂のみを多量に( 例えば、70重量部を超え
て) 水系ポリウレタンに添加すると、外観の平滑性と耐
アルカリ性は保持されるが、膜の弾性率が低下するので
好ましくない。従って、外観被膜においては、前記のよ
うな配合で両者を必ず併用する必要がある。更に、ハロ
ゲン系界面活性剤としては、特に、フッソ系界面活性剤
が好ましい。その中ではパーフルオロカーボン基を含有
するものが特に好ましい。例えば、パーフルオロカーボ
ン基を有するフッソ系界面活性剤としては、パーフルオ
ロヘキセニルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム、パ
ーフルオロアルキルカルボン酸のカリウム塩、フッソ化
アルキルエステル等が使用される。このハロゲン系界面
活性剤は、水系ポリウレタン100 重量部( 固形分) に対
して、0.05〜1重量部, 好ましくは0.1 〜0.8 重量部(
固形分) が配合される。ここで、水系ポリウレタン100
重量部、水系エポキシ樹脂10〜60重量部、水系アミノ樹
脂10〜70重量部の乾燥被膜、即ち外側被膜を形成するた
めの均質混合液中に、固形分に換算してハロゲン系界面
活性剤の配合量が、0.05重量部未満では、外側被膜上の
凸状帯等の凹凸を除去することができず、1重量部を超
えると、被膜中に気泡が残存し、商品価値を落とすので
好ましくない。尚、本発明において調整される樹脂混合
液中には、耐紫外線強化剤, 酸化防止剤, 表面印刷改良
剤等の添加剤やその他用途に応じて各種顔料等の着色剤
を加えてもよい。特に、外側被膜を形成する樹脂混合液
中に配合し、均一に溶解させて使用すると、被膜の耐久
性を向上させることができ好ましい。そして、内側被膜
と外側被膜との膜厚比は、1〜16:0.5 〜15好ましくは
3〜12:1 〜10が望ましい。
【0020】
【発明の作用】本発明では、ガラス瓶表面に付着したS
BR被膜上に水系ポリウレタンの被膜を形成し、さら
に、同水系ポリウレタンの表面に水系ポリエチレンの被
膜を形成している。その後、この水系ポリエチレンを含
めた全被膜の加熱によって(175℃,30分) 、水系ポリウ
レタン硬化中に、水系ポリエチレンの薄膜が酸素を遮断
し、ウレタンの劣化を防止することができる。従って、
ガラス瓶表面の耐アルカリ性を著しく向上できる。
【0021】また、本発明では、水系ポリエチレンを水
系ポリウレタン硬化前に処理したので、ウレタン硬化中
に、175 ℃,30 分のポリエチレンとウレタンが化学結合
したものと思われ、これによって、アルカリ浸漬後も低
摩擦係数を維持することができる。一方、ウレタン硬化
後にポリエチレン処理をした場合は、ウレタン配合中の
滑性成分および表面に付着したポリエチレンがアルカリ
液で除去されるため、アルカリ浸漬によって摩擦係数が
上昇することになる。
【0022】
【実施例】以下、本発明に係る高分子被膜を有するガラ
ス瓶の製造方法を、実施例を参照して具体的に説明す
る。
【0023】試料ガラス瓶の製造 まず、以下の4種類の被膜溶液を、各々の重量部 (以
下、wt部とする) に従い秤量し撹拌して製造した。
【0024】 (内側被膜用液) SBRラテックス*1 100 wt部 ポリビニルピロリドン*2 0.5 wt部 水 7 wt部 ( *1: 固形分45wt%の大日本インキ化学工業 (株) 製の
商品名: ラックスターSA-3を使用した。) ( *2: 固形分30wt%の保土谷化学工業 (株) 製の商品
名:LV-30を用いた。
【0025】) (外側被膜用液) 水系ポリウレタン*1 100 wt部 水系エポキシ樹脂*2 10 wt部 水系アミノ樹脂*3 20 wt部 フッ素系界面活性剤*4 0.1 wt部 ( *1: 固形分30wt%の旭電化工業 (株) 製の商品名: ハ
ードDPを使用) ( *2: 固形分53wt%の旭電化工業 (株) 製の商品名: ハ
ードDC-1を使用) ( *3: 固形分74wt%の旭電化工業 (株) 製の商品名: ハ
ードDC-2を使用) ( *4: パーフルオロヘキセニルオキシベンゼンスルホン
酸ナトリウム((株) ネオス製,mp>200℃、pH 6.0±0.5,
表面張力41.5(0.1W/ V%)) を使用) (強化被膜用液-I) 水系ポリエチレン*1 1 wt部 水 100 wt部 ( *1: 固形分23.5%のゴールドシュミット社製のエマル
ジョン, 商品名:RP40LT(pH 約9,比重1.0(20℃),粘度(25
℃,CPS)30 以下) を使用) (強化被膜用液-II) 水系ポリエチレン*1 1 wt部 水 100 wt部 ( *1: 固形分35%の東邦化学工業製のエマルジョン, ハ
イテック E4A (揮発残分35%,pH9.2〜10.0, 粘度(25.
℃,CPS )35以下、アニオン性) を使用) 次に、前記4種類の被膜用液を用いて次のような4種類
の試料としてのガラス瓶を得た。
【0026】比較例1のガラス瓶 表面清浄な1リットルのジュース瓶 (重さ320g) を内側
被膜用液中に浸漬し、ただちに引き上げ、温度100 ℃の
乾燥機中に6分間入れ、厚み100 ミクロンの被膜を付着
させ、続いて外側被膜用液中に浸漬し、ただちに引き上
げ、前記と同じ乾燥条件で厚み50ミクロンの被膜を付着
させた。
【0027】次いで、後者の乾燥被膜を硬化させるため
に温度175 ℃の加熱機中に30分間静置し、その後加熱機
外で常温まで冷却し、表面に2層の被膜を有するガラス
瓶を得た。
【0028】比較例2のガラス瓶 表面清浄な1リットルのジュース瓶 (重さ320g) を内側
被膜用液中に浸漬し、ただちに引き上げ、温度100 ℃の
乾燥機中に6分間入れ、厚み100 ミクロンの被膜を付着
させ、続いて外側被膜用液中に浸漬し、ただちに引き上
げ、前記と同じ乾燥条件で厚み50ミクロンの被膜を付着
させた。
【0029】次いで、後者の乾燥被膜を硬化させるため
に温度175 ℃の加熱機中に30分間静置し、その後加熱機
外で強化被膜用液Iを吹付け (厚み 0.02 〜0.05ミクロ
ン)、常温まで冷却し、表面に3層の被膜を有するガラ
ス瓶を得た。
【0030】本発明1のガラス瓶 表面清浄な1リットルのジュース瓶( 重さ320g) を内側
被膜用液中に浸漬し、ただちに引き上げ、温度100 ℃の
乾燥機中に6分間入れ、厚み100 ミクロンの被膜を付着
させ、続いて、外側被膜用液中に浸漬し、ただちに引き
上げ、前記と同じ乾燥条件で厚み50ミクロンの被膜を付
着させた。
【0031】次いで、強化被膜用液I (厚み 0.02 〜0.
05ミクロン) を吹付け、温度175 ℃の加熱機中に30分間
静置し、その後加熱機外で常温まで冷却し、表面に3層
の被膜を有するガラス瓶を得た。
【0032】本発明2のガラス瓶 表面清浄な1リットルのジュース瓶( 重さ320g) を内側
被膜用液中に浸漬し、ただちに引き上げ・温度100 ℃の
乾燥機中に6分間入れ、厚み100 ミクロンの被膜を付着
させ、続いて外側被膜用液中に浸漬し、ただちに引き上
げ、前記と同じ乾燥条件で厚み50ミクロンの被膜を付着
させた。
【0033】次いで、強化被膜用液 II を吹付け( 厚み
0.02〜0.05ミクロン) 、温度175 ℃の加熱機中に30分間
静置し、その後加熱機外で常温まで冷却し、表面に3層
の被膜を有するガラス瓶を得た。
【0034】(試験方法)前記4種類のガラス瓶を、各瓶
ごとに81本ずつ用意し、この81本のガラス瓶を9本ずつ
に9等分した。9等分したガラス瓶を、カセイソーダを
5%, グリコン酸ソーダを0.5 %含むアルカリ性の水溶
液に、0,2,4,6,8,10,12,14,16 時間、各々に浸漬し、乾
燥した。
【0035】先ず、これらの各ガラス瓶の外観を観察
し、外観が全く変化しなかったものをA、僅かにヘアク
ラックが生じたものをB、ヘアクラックが多数生じたも
のをCで表示した。
【0036】次いで、これらの各3本のガラス瓶を、図
1の正面図、図2の前面図に示すように框体状の台(1)
上に、下段に2本のガラス瓶(2-1) 、上段に前記2本の
ガラス瓶(2-1) を跨ぐように1本のガラス瓶(2-2) を載
置し、図3の正面図に示すように、各ガラス瓶(2-1),(2
-2) の口部(3) 側を、1秒に2°の割合で上方に持ち上
げて傾斜させ、上段のガラス瓶(2-2) が、底部(4) の側
から矢印(5) の方向に滑り落ちるときの、水平面(6) と
台(1) との傾斜角度αを測定した( 摩擦係数は正確には
タンジェントαで示されるが、ここでは、便宜上αで表
した) 。
【0037】(試験結果)
【0038】
【表1】
【0039】なお、前記表中、>60 は、上段のガラス
瓶(2-2) が矢印(5) の方向に滑り落ちる前に、同方向に
倒れてしまったことを示す。
【0040】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明では、
ガラス瓶表面に付着したSBR被膜上に水系ポリウレタ
ンの被膜を形成し、さらに、同水系ポリウレタンの表面
に水系ポリエチレンの被膜を形成し、ガラス瓶表面のコ
ーティングを三層構造としている。
【0041】従って、ガラス瓶は、耐アルカリ性を飛躍
的に向上するとができるとともに、アルカリ浸漬時にお
ける摩擦係数の増大を防止でき、あらゆる使用条件下に
おいても、ガラス瓶を長期間にわたって使用することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るガラス瓶の製造方法によって製造
されたガラス瓶等の摩擦係数をテストする実験に用いた
器具の正面図である。
【図2】同前面図である。
【図3】ガラス瓶を傾斜させた状態の器具の正面図であ
る。
【符号の説明】
1 台 2-1 ガラス瓶 2-2 ガラス瓶 3 口部 4 底部

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記(a) 〜(f) の工程よりなる高分子被膜
    を有するガラス瓶の製造方法。 (a) ガラス瓶表面にスチレン・ブタジエン共重合ゴム
    ラテックスの湿潤被膜を付着させる工程。 (b) 工程(a) で表面に付着させた湿潤被膜を乾燥させ
    る工程。 (c) 乾燥させた前記被膜上に水系ポリウレタンの湿潤
    被膜を付着させる工程。 (d) 工程(c) で表面に付着させた湿潤被膜を乾燥させ
    る工程。 (e) 乾燥させた前記被膜上に水系ポリエチレンの被膜
    を付着させる工程。 (f) 乾燥させたポリウレタン被膜が硬化しうる温度で
    全体の被膜を加熱する工程。
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