JP2702394B2 - 湯水混合栓 - Google Patents

湯水混合栓

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JP2702394B2
JP2702394B2 JP5303074A JP30307493A JP2702394B2 JP 2702394 B2 JP2702394 B2 JP 2702394B2 JP 5303074 A JP5303074 A JP 5303074A JP 30307493 A JP30307493 A JP 30307493A JP 2702394 B2 JP2702394 B2 JP 2702394B2
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本 司 郎 福
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は湯水混合栓に関り、とり
わけ内部機能部品をエンジニアリングプラスチック製と
した湯水混合栓に関する。 【0002】 【従来の技術】湯と水とを混合して適温の混合水を供給
する湯水混合栓においては、金属製水栓本体内に、湯水
混合作用を行うための機能部品、湯水混合温度を調節す
る湯水混合温度調節用機能部品及び混合水の吐出、止水
を制御する吐出口開閉用機能部品などが収納されてい
る。 【0003】従来、湯水混合栓としては種々の構造のも
のが知られているが、いずれも主要な機能部分は銅合金
製の部品が用いられている。 【0004】しかしながらこのような銅合金製部品を用
いた場合には下記のような不都合がある。 (1) 主要機能部の構成部品に腐蝕、摩耗、スケール
付着が生じ易く、寿命が短い。 (2) 耐食性、耐摩耗性向上のため機能部品にメッキ
処理を施す必要がある。 (3) 各部品を切削加工により製造しなければならな
いので生産性が悪い。 (4) 切削加工という製造上の問題から、2つ以上に
分けて製造しなければならない部分も多く、従って部品
点数が多くなり、組立てにも時間がかかる。 (5) 上記したような製造上の問題により寸法精度に
バラツキが生じ易い。 (6) 寸法誤差や金属部品の重さ、摩擦抵抗等のため
ハンドルの操作性が悪く、またサーモスタット付きの湯
水混合栓においては温度変化に対して敏感に反応出来な
い。 (7) 部品自体の潤滑性がないので、組立て時にグリ
スを塗布する必要がある。 (8) 重いため取扱いが困難である。 (9) コストが高い。 【0005】そこでこれらの問題点を解決するために、
機能部品の一部を合成樹脂により構成する方法が提案さ
れている(例えば特開昭56−14666号公報)。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、歯車と
かこの歯車ケーシングのような機能部品の一部が合成樹
脂により構成されていても、金属製水栓本体の内部に収
納配置され、この金属製水栓本体と当接する中空ケーシ
ング部材、例えば、弁の開度を調整して混合水の温度を
設定温度に保つ感温エレメントが内部に配設されている
エレメントケースとか、感温エレメントを軸線方向に進
退移動させる温度設定用スピンドルが回動可能に内設さ
れているスピンドルガイドなどが、銅合金のような金属
製部材で形成されている場合には、その当接部分が化学
反応、電食などで腐食され、機能部品の固定保持状態が
悪くなるという問題点を解決することはできない。 【0007】また、スピンドルガイドでは、温度設定用
スピンドルが回転摺動するとともに、このスピンドルに
より、スピンドルガイド内に配設された感温エレメント
に当接する部材も摺動する。さらにエレメントケースは
金属製水栓本体内を温度に応じて軸線方向に移動する。
このため、摩耗、摩擦抵抗の発生など上記した従来技術
の種々の問題点を生じる。 【0008】さらに、エレメントケース内に収納されて
いる感温エレメントにより設定温度を正確に制御するた
めには、感温エレメントが直接水栓本体外周囲の温度変
化の影響を受けないことが望ましい。しかしながら、エ
レメントケースが金属製である場合には、水栓本体から
の温度が内部に容易に伝達され、正確な設定温度の制御
が困難となることがある。 【0009】本発明はこのような点を考慮してなされた
ものであり、機能部品の腐食を防止し、常に精度良く温
度変化に対応できる湯水混合栓を提供することを目的と
する。 【0010】また本発明は湯水混合温度調節用機能部品
の特性に応じて形成材料を適宜選択することにより、湯
水混合栓の機能部品の耐久性を向上することを目的とす
る。 【0011】 【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するためになされたものであり、中空の金属製水栓本体
と、その内部に挿入収納された湯水混合作用、湯水混合
温度調節作用及び吐出口開閉作用を行う機能部品とから
なる湯水混合栓において、前記金属製水栓本体内に挿入
収納された機能部品のうち、湯水混合温度調節用機能部
品の前記金属製水栓本体の内面に当接しかつ摺動する機
能部品のすべての部分がエンジニアリングプラスチック
材料で成形されていることを特徴としている。 【0012】また本発明は、金属製水栓本体に当接する
すべての湯水混合温度調節用機能部品が、下記のA,
B,C群の内から選択したエンジニアリングプラスチッ
ク材料で成形してなることを特徴としている。 A:PPS、PI、PAI、PEEK、PES、PS
F、PAR、PEI B:POM、PBT、GF・PBT、PPS、PI、P
AI、PEEK、PES、PSF、PAR、PEI C:PPO、PBT、PPS、PI、PAI、PEE
K、PES、PSF、PAR、PEI また本発明は、金属製水栓本体に当接するすべての湯水
混合温度調整用機能部品が、外周壁の一部が金属製水栓
本体内壁に当接保持され、内部に弁の開度を調整して混
合水の温度を設定温度に保つ感温エレメントが配設され
ているエレメントケースと、外周壁の一部が金属製水栓
本体内壁に当接保持され、内部に感温エレメントを軸線
方向に進退移動させる温度設定用スピンドルが回動可能
に配設されているスピンドルガイドとを備え、これらは
上記のA,B,C群の内から選択したエンジニアリング
プラスチック材料で成形してなることを特徴としてい
る。 【0013】また本発明は、エレメントケース及びスピ
ンドルガイドがそれぞれPPSにより成形されているこ
とを特徴としている。 【0014】さらに本発明は、温度設定用スピンドルが
POM、PBTまたはGF−PBTのいずれかの材料に
より成形されていることを特徴としている。 【0015】 【作用】本発明によれば、金属製水栓本体内に収納され
た機能部品のうち、湯水混合温度調節用機能部品の金属
製水栓本体に当接するすべての部品がエンジニアリング
プラスチック材料で形成されているので、機能部品の金
属製水栓本体と当接する部分が腐食を生じることがな
く、常に正確な当接位置を保持することができるととも
に、機能部品の耐熱性、耐摩擦性が向上し、温度変化に
正確に対応した機能を発揮することができる。 【0016】また、エレメントケース及びスピンドルガ
イドが、耐熱性、耐熱水性、耐圧性、低熱膨張性を有す
るエンジニアリングプラスチック材料で形成されている
ので、これらの機能部品の耐久性が向上する。また、こ
れらの機能部品内の温度を、外部環境温度の変化の影響
を少なくして定常に保つことができるので、機能部品の
温度応答性を向上させることができる。 【0017】また本発明によれば、混合水温度調節用機
能部を構成する部品は、それぞれ要求される性能、例え
ば熱水に触れ、かつ摺動する部品においては、低摩擦
性、耐摩耗性、耐熱性、耐熱水性、低熱膨張性等が、熱
水に触れ、シート部となる部品においては、耐熱性、耐
熱水性、低熱膨張性、高硬度性等が、熱水に触れない部
分で摺動する部品においては、低摩擦性、耐摩耗性、自
己潤滑性等が夫々充足されるので、総体的に優れた温度
調節用機能を発揮することができる。 【0018】 【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。 【0019】図1に示す実施例は湯水混合栓がサーモス
タット付き湯水混合栓の場合であり、基本的には温度設
定用ハンドル1の操作によりスピンドル2を回動させる
ことにより、スピンドル2と連係するバネケース3が進
退して、バネケース3内に配備した安全バネ4及びエレ
メント押え5を介してワックスペレット型感温エレメン
ト6の位置を進退変化させ、更に感温エレメント6にエ
レメントケース7及びバネ8を介して連結する弁体9を
進退させて、弁体9と湯弁座10、水弁座11との間隔
を調整して混合水温度を設定するが、給湯あるいは給水
圧力の変化等により混合水温度が設定温度より高く或い
は低くなった時は、感温エレメント6が働いて弁の開度
を自動的に調整し、混合水の温度を設定温度に保つ、従
来公知の構造形態を備えるものではあるが、本発明の特
徴として上記スピンドル2、バネケース3、エレメント
押え5、エレメントケース7、弁体9、湯弁座10及び
その他機能部分を構成するいくつかの部品にエンジニア
リングプラスチックの成形品を用いている。 【0020】水栓本体Aは、従来の湯水混合栓同様、砲
金製であり、その内部にはエレメントケース7との間に
湯用流路12、水用流路13、混合水流路14が区画形
成されている。 【0021】上記湯用流路12、水用流路13には、本
体A背面において夫々流入口(図示せず)が開設されて
おり、給湯配管、給水配管への連絡用脚管15,16が
接続される。 【0022】また、図示してはいないが、混合水流路1
4には開閉弁、バス・シャワー切換弁等が設けられる。 【0023】湯用流路12と水用流路13とは第1隔壁
17を介して隣接し、水用流路13と混合水流路14と
は第2隔壁18を介して隣接している。 【0024】上記、第1隔壁17及び第2隔壁18には
湯用流路12と水用流路13、水用流路13と混合水流
路14を夫々連絡する通孔19,20が同軸に開設さ
れ、第2隔壁18の通孔20の水用流路13側開口縁に
は水弁座11が形成される。 【0025】また、本体Aの湯用流路12側及び混合水
流路14側には、上記通孔19,20と同軸に開口2
1,22が開設されており、湯用流路12側の開口21
にはエンジニアリングプラスチック製の蓋23が、混合
水流路14側の開口22にはこれもエンジニアリングプ
ラスチック製のスピンドルガイド24が、その外周壁の
一部が本体Aの内壁に当接されて装着されている。 【0026】蓋23は、開口21に螺着されて湯用流路
12内に延びる円筒部23aを有し、この円筒部23a
内にエンジニアリングプラスチック製の湯用弁座部材2
5が嵌着されている。 【0027】上記蓋23は熱水に触れるため、耐熱性、
耐熱水性が要求され、更に耐圧性を要求される。従っ
て、蓋23はポリフェニレンサルファド(以下PPSと
いう)を用いて成形するのが望ましい。 【0028】湯用弁座部材25は蓋23と同様、耐熱
性、耐熱水性、低熱膨張性、高硬度性を要求されるた
め、PPS製とするのが望ましく、大略有底円筒状に形
成して、その開口端部には湯弁座10を、また内底部に
はバネ係合段部26を夫々設けてあり、上記湯弁座10
は湯用流路12内に向けて蓋23の円筒部23aに嵌め
込まれている。 【0029】一方、前記スピンドルガイド24は、大略
円筒状を呈し、開孔22に螺着されて本体Aの内外に延
びており、外端開口部にはエンジニアリングプラスチッ
ク製のスピンドル2が挿入装着され、内端開口部にはエ
レメントガイド27及びこれを支持するエンジニアリン
グプラスチック製のガイド押え28が装着されている。 【0030】またスピンドルガイド24は、内端開口部
近傍に設けた段部から軸方向の中途部にかけて内周面に
ネジ山を円弧状に形成したアクメネジの雌螺子部29を
設け、上記スピンドルに連係するエンジニアリングプラ
スチック製のバネケース3が雌螺子部29に螺合した状
態で内部に収容されている。このスピンドルガイド24
は、耐食性、耐圧性を必要とするためPPS製とするの
が望ましい。 【0031】スピンドル2は、低摩擦性、耐摩耗性、自
己潤滑性を要求される部品であるためポリアセタール
(以下POMという)、ポリブチレンテレフタレート
(以下PBTという)或いはガラス繊維強化ポリブチレ
ンテレフタレート(以下GF・PBTという)製とする
のが望ましく、軸方向中間部が一部大径で、軸方向に通
し孔30を貫通開穿した大略円柱状に形成され、上記大
径部をスピンドルガイド24の外端開口部に止着リング
31により回転自在に止着され、スピンドルガイド24
の内外に延設されている。 【0032】またスピンドル2は、スピンドルガイド2
4内に延びた部分の外周に、バネケース3の雌スプライ
ン32に係合する第1雄スプライン33が形成され、ス
ピンドルガイド24外に延びた部分の外周に、温度設定
用ハンドル1の雌スプライン34に係合する第2雄スプ
ライン35が形成されている。 【0033】上記第2雄スプライン35はスピンドル2
の全周に亘って形成するが、第1雄スプライン33は、
スピンドル形成時の型抜きを考慮して、第3図に示すよ
うに周縁を4等分して、点対称となる1対の周縁部にの
み夫々谷角90°で4山ずつ形成してある。 【0034】温度設定用ハンドル1は、軸芯部に雌スプ
ライン34が形成されており、この雌スプライン34を
スピンドル2の第2雄スプライン35に係合させて、ビ
ス36によりスピンドル2に固定されている。 【0035】ビス36としてはタッピングビスが用いら
れ、ハンドル1の中心を軸方向に貫通してスピンドル2
の通し孔30にねじ込まれている。 【0036】一方、前記スピンドルガイド24の内端開
口部に装着されるエレメントガイド27は、金属座金3
7をインサートして円盤状に形成した低摺動パッキンか
らなり、スピンドルガイド24内に嵌着挿入して前面を
スピンドルガイド34に設けた段部38に当接係合せし
めると共に、背面をガイド押え28に押えられて、スピ
ンドルガイド24の軸芯に対して直角に装着されてい
る。 【0037】エレメントガイド27には、これを厚さ方
向に貫通するガイド孔39が中心部に開設されており、
このガイド孔39に後述する感温エレメント6の頭部が
嵌挿されている。而して、エレメントガイド27は感温
エレメント6のガイドばかりでなく、スピンドルガイド
24内への混合水侵入防止の役目も果す。 【0038】ガイド押え28は、第6図に示すように円
周の一部を開放した板状リングで、外周縁には外方へ突
出する突起40を設ける。 【0039】また、ガイド押え28は、外周方向からの
力により縮径し易くするために、開放部に対向する部分
の内周を若干切欠41により切欠いてあり、その弾性を
利用してスピンドルガイド24の内端開口部に嵌め込ま
れる。 【0040】このガイド押え28は、上記の如く、圧縮
変形させてスピンドルガイド24に組込むようにしたの
で、高弾性が要求され、しかも熱水に触れる部分に設け
られるため耐熱性、耐熱水性も要求される。従って、ガ
イド押え28は、POM或いは変性ポリフェニレンオキ
サイド(以下PPOという)製とするのが望ましい。 【0041】尚、上記スピンドルガイド24にはガイド
押え28の突起40と係合する保持用の穴42が開設さ
れている。 【0042】バネケース3は、軸方向一側端に段部を介
して小径部を有する両端開口の円筒状に形成され、小径
部内周にはスピンドル2の第1雄スプライン33と係合
する雌スプライン32が、大径側外周にはスピンドルガ
イド24内周の雌螺子部29に螺合する雄螺子部43が
設けられている。 【0043】上記、雄螺子部43は、雌螺子部29のア
クメネジと対応してネジ山を円弧状に形成したアクメネ
ジにより構成されている。 【0044】また、バネケース3の大径部側開口端に
は、内方へ膨突する突部44が設けられている。 【0045】このバネケース3は、スピンドルガイド2
4内に収容配備されてスピンドルガイド24に螺着さ
れ、かつスピンドル2にスプライン係合すると共に、自
身の内部にはエンジニアリングプラスチック製のエレメ
ント押え5と、安全バネ4が収容されている。 【0046】このバネケース3は熱水には触れないが、
螺動する部品であるため、低摩擦性、耐摩耗性及び自己
潤滑性に優れるPOM、PBT、或いはGF・PBT製
とするのが望ましい。 【0047】エレメント押え5は、感温エレメント6の
頭部に係合する凹部45とバネ受け用フランジ54を有
する駒形状をしており、バネケース3の大径部側開口部
に嵌着して突部44に係止され、バネ受け用フランジ5
4とバネケース3の段部46とに亘って安全バネ4を弾
装すると共に、上記凹部45は感温エレメント6の頭部
に当接係合している。 【0048】このエレメント押え5は、必要時には摺動
して安全バネ4を圧縮作動させることが要求されるの
で、低摩擦性、耐摩耗性、自己潤滑性に優れたエンジニ
アリングプラスチック、例えばPOM、PBT、或いは
GF・PBT製とすることが望ましい。 【0049】エレメント押え5のバネケース3への嵌着
は、両者の自己潤滑性とバネケース3の弾性を利用して
行われるが、嵌着作業を容易にするために、エレメント
押え5の形状を第5図に示す形状に形成する。 【0050】即ち、エレメント押え5は、外周面をバネ
ケース3の後方に向かって先細り状のテーパー面に形成
すると共に、バネ受け用のフランジ部54もバネケース
3の後方に向かって段階的に小径に形成する。 【0051】感温エレメント6は、ワックスを封入し、
ワックスの熱膨脹により頭部から突軸47を突出伸長せ
しめる、従来周知のワックスペレット型感温エレメント
が用いられ、エンジニアリングプラスチック製のエレメ
ントケース7内に保持されて混合水流路14内に配置さ
れ、頭部をエレメント押え5の凹部45に係合し、突軸
47先端を凹部45底面に当接させている。 【0052】エレメントケース7は、軸方向両端を開口
する円筒状を呈し、混合水流路14に設けたガイド壁4
8の通孔49及び第2隔壁18の通孔20を摺動自在に
挿通して設けられており、内部には感温エレメント6を
収容保持している。 【0053】即ち、エレメントケース7は、第4図に示
すように、ガイド壁48の通孔49を挿通する側の開口
部内周3個所に内方へ僅かに突出する断面円弧状の突部
50を設けると共に、この突部50より若干他端寄りの
位置に内方へ突出する環状の掛止片51を設けてあり、
内部に収容した感温エレメント6の大径に形成された中
間胴部を上記掛止片51に掛止せしめ、かつ突部50で
押えて保持する。 【0054】またエレメントケース7は、一端を水用流
路13内に延ばして、湯弁座10、水弁座11間に配備
した弁体9に当接せしめると共に、水流路13内に位置
する部分の周面には冷水通孔52、混合水流路14に位
置する部分の周面には混合水通孔53を夫々開設する。 【0055】このエレメントケース7は、熱水が触れ、
また摺動する部品であるばかりでなく、感温エレメント
6を弾性を利用して保持するとともに、本体Aの内壁に
その外周壁の一部が当接して嵌着されているので、低摩
擦性、耐摩耗性、耐熱性、耐熱水性、低熱膨脹性、耐食
性に優れ、かつ高弾力性に優れたエンジニアリングプラ
スチックであるPPS製とするのが望ましい。 【0056】弁体9は、軸方向中途部に熱湯通孔54を
穿設した仕切部を有する円筒状に形成して湯弁座10、
水弁座11間に摺動自在に配備され、両開口端により湯
弁座10、水弁材11に対応するようにしてある。 【0057】上記弁体9は、湯用弁座部材25のバネ係
合段部26との間に弾装したバネ8によりエレメントケ
ース7側に付勢されて、エレメントケース7に弾圧当接
される。 【0058】このように、湯弁座10を通過した湯が、
弁体9の熱湯通孔54を通してエレメントケース7内に
流れ、水弁座11を通過した冷水が、エレメントケース
7の冷水通孔52を通してエレメントケース7内に流入
し、両者混合して感温エレメント6に接触しながら混合
水通孔53より混合水流路14へ流出する。 【0059】上記弁体9は熱水に触れ、かつ摺動が激し
いため、耐熱性、耐熱水性、低熱膨張性(寸法安定
性)、高硬度性、耐摩耗性に優れたPPS製とするのが
望ましい。 【0060】尚、上記説明においては、エンジニアリン
グプラスチック製となした部品の各々について、その部
品を製造するのに好ましいいくつかの樹脂を列挙した
が、これにより各部品製造のための使用樹脂が限定され
るものではなく、先に列挙した樹脂以外にも、それらの
樹脂より性能的に優れる樹脂であれば使用可能であるの
は勿論である。例えばPPSに代えてポリイミド(P
I)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリエーテルエー
テルケトン(PEEK)、ポリエーテルサルフォン(P
ES)、ポリサルフォン(PSF)、ポリアリレート
(PAR)、ポリエーテルイミド(PEI)等を、PO
M、PBT、GF・PBTに代えてPPS、PI、PA
I、PEEK、PES、PSF、PAR、PEI等を、
またPPOに代えてPBT、PPS、PI、PAI、P
EEK、PES、PSF、PAR、PEI等を使用する
ことが出来る。 【0061】なお、本実施例においては、金属製水栓本
体に当接する湯水混合温度調節用機能部品として、2部
品に分割されたエレメントケースおよびスピンドルガイ
ドを用いた例を示したが、この機能部品はエンジニアリ
ングプラスチック製の単一の中空ハウジングで構成して
もよい。 【0062】 【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、湯
水混合温度調節用機能部品の金属製水栓本体の内面に当
接しかつ摺動する機能部品のすべての部分を、それぞれ
の部品に要求される品質、性能に応じて適切なエンジニ
アリングプラスチック材料を選択して形成したので、こ
れらの機能部品の耐食性、耐摩耗性が向上し、湯水混合
栓の耐久性を向上させることができる。また、高い寸法
精度の部品を得ることができるとともに、摺動部品の摩
擦抵抗が減少し、摺動部の軽量化を図ることができる。
これにより、温度設定用ハンドルの操作性が向上し、正
確な温度設定ができるとともに、サーモスタット付湯混
合栓においては、温度変化に敏感に対応して正確な自動
温度調整を行うことができるので、設定温度に精度よく
合致した温度の混合水を供給することができる。 【0063】また、金属製部品で構成した機能部品と比
べ、熱保持性に優れているので内部の自動温度調整部品
が水栓本体の外部環境の温度変化に影響されることが少
なく、安定した自動温度調整を行うことができる。 【0064】さらに、金属製部品を使用する場合2つに
別けて製造しなければならないものでも1部品で製造で
きるものもあるので部品点数の減少を図ることができ
る。また、樹脂の弾性を利用した装着方法を採用した
り、樹脂の成形性の良さを利用して形状を組立時装着し
易い形状にすることができ、また樹脂の自己潤滑性によ
り組立時のグリス塗布工程を省略することもできる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の一実施例を示す湯水混合栓の断面図。 【図2】図1のII−II線拡大断面図。 【図3】図1のIII −III 線拡大断面図。 【図4】図1のIV−IV線拡大断面図。 【図5】本発明の実施例によるバネケース部分を示す拡
大断面図。 【図6】本発明の実施例におけるガイド押えの拡大正面
図。 【符号の説明】 2 スピンドル 3 バネケース 5 エレメント押え 6 感温エレメント 7 エレメントケース 9 弁体 10 湯弁座 11 水弁座 23 蓋 24 スピンドルガイド 25 湯用弁座部材 27 エレメントガイド 28 ガイド押え

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.中空の金属製水栓本体と、その内部に挿入収納され
    た湯水混合作用、湯水混合温度調節作用及び吐出口開閉
    作用を行う機能部品とからなる湯水混合栓において、 前記金属製水栓本体内に挿入収納された機能部品のう
    ち、湯水混合温度調節用機能部品の前記金属製水栓本体
    の内面に当接しかつ摺動する機能部品のすべての部分が
    エンジニアリングプラスチック材料で成形されているこ
    とを特徴とする湯水混合水栓。 2.前記金属製水栓本体に当接するすべての機能部品
    は、下記のA,B,C群の内から選択したエンジニアリ
    ングプラスチック材料で成形してなることを特徴とする
    請求項1記載の湯水混合栓。 A:PPS、PI、PAI、PEEK、PES、PS
    F、PAR、PEI B:POM、PBT、GF・PBT、PPS、PI、P
    AI、PEEK、PES、PSF、PAR、PEI C:PPO、PBT、PPS、PI、PAI、PEE
    K、PES、PSF、PAR、PEI 3.前記金属製水栓本体に当接するすべての機能部品
    は、外周壁の一部が金属製水栓本体内壁に当接保持さ
    れ、内部に弁の開度を調整して混合水の温度を設定温度
    に保つ感温エレメントが配設されているエレメントケー
    スと、 外周壁の一部が金属製水栓本体内壁に当接保持され、内
    部に前記感温エレメントを軸線方向に進退移動させる温
    度設定用スピンドルが回動可能に配設されているスピン
    ドルガイドとを備え、これらは前記のA,B,C群の内
    から選択したエンジニアリングプラスチック材料で成形
    してなることを特徴とする請求項2記載の湯水混合栓。 4.エレメントケース及びスピンドルガイドはそれぞれ
    PPSにより成形されていることを特徴とする請求項3
    記載の湯水混合栓。 5.温度設定用スピンドルがPOM、PBTまたはGF
    ・PBTのいずれかの材料により成形されていることを
    特徴とする請求項4記載の湯水混合栓。
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