JP2699065B2 - 上げ底型の折り畳み式容器 - Google Patents

上げ底型の折り畳み式容器

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JP2699065B2
JP2699065B2 JP7240824A JP24082495A JP2699065B2 JP 2699065 B2 JP2699065 B2 JP 2699065B2 JP 7240824 A JP7240824 A JP 7240824A JP 24082495 A JP24082495 A JP 24082495A JP 2699065 B2 JP2699065 B2 JP 2699065B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種の用途に使用
できる上げ底型の折り畳み式容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】折り畳み式容器には、その用途に応じて
従来から種々のものがあるが、特に構造が簡単で容易且
つ安価に製作できると共に、使用前に薄くコンパクトに
折り畳み得る折り畳み式容器として、耐水又は防水加工
を施したシート材を用い、中央折れ線を上側にして二つ
折り状に折り曲げられたギャザー部と、このギャザー部
の両側で下部折れ線を介して上側に折り曲げられた側壁
部と、ギャザー部を側壁部で両側から挟むようにギャザ
ー部と側壁部との両端縁を固着する上下方向の固着部
と、各固着部から中央側に離れた位置で且つ中央折れ線
を横切る方向に一対の底画成用折れ線とを備えた折り畳
み状容器体を構成しておき、使用に際しての製函時に、
ギャザー部を展開させて一対の底画成用折れ線間に底部
を形成するようにしたものが考えられている。
【0003】
【発明が解決使用とする課題】この折り畳み式容器は、
各折れ線を形成し且つ所定形状に裁断したシート材を二
つ折り状に折り曲げて中央折れ線が上側になるギャザー
部を構成し、このギャザー部の両側で下部折れ線を介し
て上側に折り曲げて側壁部を形成し、ギャザー部を両側
壁部で両側から挟むように、ギャザー部と側壁部との両
端縁を上下方向の固着部で固着すれば良いので、構造が
簡単で容易且つ安価に製作できる反面、一対の下部折れ
線間と一対の底画成用折れ線間でギャザー部を展開して
底部を形成するため、側壁部の下端に底部ができ、側壁
部の下端と底壁との高さが一致することになる。
【0004】従って、シート材の厚さが薄ければ、側壁
部の下端側から底部に跨がる部分の保形性が低下し、容
器を持ち上げた時に、内容物の重量によって底部が下側
に突出し又は膨らむことがある。また容器に温かい食品
類等を入れた場合には、容器自体の保形性が低下すると
共に、容器をテーブル等の台上に載せた時に、底部が台
上に密着して不潔感が生じたり、温かい食品類の温度が
早期に冷め易くなる等の問題もある。
【0005】更に、この容器を簡易型の植木鉢等に使用
する場合には、底部が下側に膨らんで保形性が低下する
他に、水抜き孔を形成し難い等の欠点がある。本発明
は、このような従来の課題に鑑み、構造が簡単で容易且
つ安価に製作でき、且つ使用前には薄くコンパクトに折
り畳み得る利点を生かしつつ、容器全体の保形性を確保
できると共に、底部の台等に対する密着を防止でき、簡
便に体裁良く使用できる上げ底型の折り畳み式容器を提
供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の本発明
は、中央折れ線3 を上側にして二つ折り状に折り曲げら
れたギャザー部12と、このギャザー部12の両側で下部折
れ線4 を介して上側に折り曲げられた側壁部13と、ギャ
ザー部12を側壁部13で両側から挟むようにギャザー部12
と側壁部13との両端縁を固着する上下方向の固着部14
と、各固着部14から中央側に離れた位置で且つ中央折れ
線3 を横切る方向に一対の底画成用折れ線6 とを備え、
製函時に、ギャザー部12を展開させて一対の底画成用折
れ線6 間に底部16を形成するようにした折り畳み式容器
において、製函時に側壁部13の下端から上側に上げた位
置に底部16を形成するための底上げ用折れ線11を設けた
ものである。
【0007】請求項2に記載の本発明は、請求項1に記
載の発明において、各下部折れ線4から一定間隔をおい
て該各下部折れ線4 に沿って底上げ用折れ線11を設け、
この一対の底上げ用折れ線11間でギャザー部12を展開さ
せて底部16を形成するようにしたものである。
【0008】請求項3に記載の本発明は、請求項1又は
2に記載の発明において、各底上げ用折れ線11と底画成
用折れ線6 との交差部分と、底画成用折れ線6 よりも固
着部14側で且つギャザー部12の上部側とを結ぶ方向の斜
め折れ線8 を設け、製函時にこの斜め折れ線8 を山折り
状に折るようにしたものである。
【0009】請求項4に記載の本発明は、請求項1、2
又は3に記載の発明において、一対の底画成用折れ線6
間に各底上げ用折れ線11を設けたものである。
【0010】請求項5に記載の本発明は、請求項1、
2、3又は4に記載の発明において、下部折れ線4 と底
上げ用折れ線11との間で側壁部13とギャザー部12とを固
着したものである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の各実施形態を図面
に基づいて詳述する。図1乃至図11は本発明の第1の
実施形態を例示し、図1は折り畳み式容器の製函状態の
斜視図、図2は折り畳み式容器の製函状態の平面図、図
3は図2のI−I線断面図、図4は図2のII−II線断面
図、図5は容器の一部破断正面図、図6は折り畳み式容
器の製作に使用するシート材の平面図、図7は製作後の
折り畳み状容器体1Aを展開し製函した後に再度折り畳む
作業工程の斜視図である。
【0012】図1乃至図5において、1 は折り畳み式容
器で、図6に示すように矩形状のシート材2 を用いて構
成されている。シート材2 には表裏両面にラミネート加
工等により防水層が形成された防水加工紙等が用いられ
ており、容器1 の使用目的に応じた所定の保形性、強
度、その他の条件を満たす厚さとなっている。なお、防
水層は腐食性又は耐腐食性の合成樹脂材料により構成さ
れている。
【0013】シート材2 には、図6に示すように、幅方
向の中央に山折り用の中央折れ線3が形成されると共
に、この中央折れ線3 の両側に谷折り用の下部折れ線4
が形成され、この下部折れ線4 から一定間隔だけ内側に
離れた位置に、この下部折れ線4 に沿って底上げ用折れ
線11が形成されている。なお、中央折れ線3 、下部折れ
線4 は、シート材2 を幅方向に4等分するように等間隔
をおいて平行に形成されている。そして、底上げ用折れ
線11は、これら折れ線3,4 に対して平行に形成されてお
り、下部折れ線4 との間の間隔が製函状態における容器
の上げ底高さとなるように構成されている。
【0014】シート材2 の長手方向の両端部には、各端
縁から一定寸法の位置に固着用折れ線5 が幅方向に形成
され、またこの固着用折れ線5 から所定寸法離れた位置
で且つ一対の下部折れ線4 間に底画成用折れ線6 が幅方
向に形成され、この底画成用折れ線6 の延長上で各下部
折れ線4 の外側に側壁用折れ線7 が形成されている。
【0015】各底画成用折れ線6 から固着用折れ線5 側
には、各底上げ用折れ線11と底画成用折れ線6 との交点
と、中央折れ線3 と固着用折れ線5 との交点とを結ぶよ
うに山折り用の斜め折れ線8 が形成され、またこの一対
の斜め折れ線8 間で底画成用折れ線6 と固着用折れ線5
との略中央位置には、両者と平行に谷折り用の突っ張り
用折れ線9 が幅方向に形成されている。突っ張り用折れ
線9 と各斜め折れ線8との交点と、中央折れ線3 と各底
画成用折れ線6 との交点間には、展開時に突っ張り用折
れ線9 の谷折りを容易にするための補助用折れ線10が形
成されている。
【0016】なお、この実施形態では、突っ張り用折れ
線9 と補助用折れ線10とによって突っ張り成形部が構成
されているが、図6に仮想線で示すように、突っ張り用
折れ線9 の延長上に折れ線9aを設けても良い。この折り
畳み式容器1 を製作する場合には、先ず原反からシート
材2 を矩形状に裁断し、この裁断時にシート材2 に各折
れ線3 〜11を形成する。そして、図7(A)に示すよう
に、矩形状のシート材2 を中央折れ線3 を上側にして二
つ折り状に折り曲げてギャザー部12を形成すると共に、
このギャザー部12の両側を下部折れ線4 で上側に折り曲
げて側壁部13を形成する。
【0017】これによって、中央折れ線3 が山折り状
に、各下部折れ線4 が谷折り状に夫々折り曲げられて、
全体としてジグザグ状になるので、次にギャザー部12の
両端部を各側壁部13で両側から挟むようにして、このシ
ート材2 の固着用折れ線5 から端部側の全体を両側から
挟持して熱シールする。するとシート材2 をジグザグ状
に折り畳んでその4枚を互いに固着する固着部14が固着
用折れ線5 から外側に形成され、この固着部14でギャザ
ー部12とその両側の各側壁部13とが熱シールされた状態
となり、図7(A)に示すような状態に帯状に折り畳ま
れた折り畳み状容器体1Aができる。
【0018】従って、この折り畳み状容器体1Aは、折れ
線3 〜11を形成したシート材2 をジグザグ状に折り畳ん
で、その両端を固着部14で固着しただけであるため、固
着部14が2箇所あるにも拘わらず、構造が簡単で非常に
容易且つ安価に製作できる利点がある。また折り畳み状
容器体1Aは、展開し製函する前の状態では、側壁部13の
高さ及び長さに対応した大きさの帯状であって、全体と
して薄くなっているので、物流、保管等に際しても嵩張
りがなく、取り扱いが極めて容易である。
【0019】この折り畳み状容器体1Aは、製作したまま
では図7(A)に示すように折り畳み状態になっている
ので、使用する前に折り畳み状態から展開して、図1に
示すような箱状乃至は舟状に製函する必要がある。しか
し、シート材2 に厚手のものを使用した場合には、内容
物を入れて包装する現場で各折り畳み状容器体1Aを展開
し製函することは困難である。そこで、折り畳み状容器
体1Aの製作後、包装現場等で折り畳み式容器1 として直
接使用する前の段階で、図7の(A)〜(C)に示すよ
うに、折り畳み状容器体1Aを一旦使用状態まで展開し製
函した後、再度、偏平な帯状に折り畳んで折り畳み状容
器体1Aの状態に戻しておく。
【0020】図7の(A)に示す折り畳み状容器体1Aを
図7の(B)に示す使用状態まで製函するに際しては、
次のような手順で作業を行う。なお、この作業は、手作
業で行っても良いが、機械的に行う方が便利である。折
り畳み状容器体1Aは、図8の(A)及び図9に示すよう
に、ギャザー部12とその両側の側壁部13とがジグザグ状
に密着し又は近接した折り畳み状態にあるので、先ずギ
ャザー部12の下側に適当な拡開部材をa矢示方向に挿入
して、ギャザー部12の下側、特にギャザー部12の両端部
の下側を図8の(B)に示すように幅方向(b矢示方
向)に広げる。
【0021】この時、例えばギャザー部12の下側に入れ
た拡開部材を拡開させながら両端部の固着部14側に夫々
移動させて、拡開部材でギャザー部12の長手方向に引っ
張ると、拡開部材によって各固着部14側の近傍でのギャ
ザー部12の下部側の間隔を比較的容易に広げることが可
能である。ギャザー部12の両端下部の間隔が広がると、
図8の(B)に示すように、ギャザー部12の両側の勾配
が緩やかになって両側壁部13の上端間の間隔が広がり、
この側壁部13間に上側から押圧部材をc矢示方向に挿入
し易くなる。
【0022】そこで、次に両側壁部13間を経て上側から
ギャザー部12の両端部分に押圧部材をc矢示方向に挿入
した後、押圧部材によって突っ張り用折れ線9 の近傍で
ギャザー部12を上側から下方へと図8の(B)のc矢示
方向に押圧する。するとこの突っ張り用折れ線9 の近傍
を下方に押圧するに従って、底画成用折れ線6 よりも固
着部14側のギャザー部12の頂部側がb矢示方向に広がり
ながら張り出して行くので、一対の斜め折れ線8 が固着
部14側から順次山折り状に折れて、図8の(C)に示す
ように固着部14の近傍側で両側壁部13を外側に押し広げ
る。
【0023】突っ張り用折れ線9 が谷折り状になるまで
ギャザー部12を押圧すると、図10及び図11に示すよ
うにギャザー部12を横断するように突っ張り用折れ線9
の方向の突っ張り部15ができ、この突っ張り部15が両側
壁部13を両側に押して間隔を広げた状態で安定する。従
って、各固着部14の近傍でギャザー部12の両端部に突っ
張り部15を夫々形成することによって、両側壁部13等か
らの復元力が反b矢示方向に作用しても、山折り状のギ
ャザー部12の傾斜が緩やかになり、両側壁部13の上端側
の間隔を広げた状態に維持できる。
【0024】またギャザー部12に突っ張り部15を形成し
て両側の側壁部13間の間隔を広げる場合、底画成用折れ
線6 の両端から固着部14の上端を結ぶ一対の斜め折れ線
8 がある他、ギャザー部12を横切る方向に突っ張り用折
れ線9 があり、中央折れ線3と底画成用折れ線6 との交
点から突っ張り用折れ線9 と各斜め折れ線8 との交点を
結ぶように補助用折れ線10があるので、突っ張り用折れ
線9 が谷折り状に折れると共に、補助用折れ線10が山折
り状に折れて行き、全体として菱形状の突っ張り部15を
形成できる。
【0025】このため、ギャザー部12を強制的に押圧し
て突っ張り部15を成形するにも拘わらず、突っ張り部15
の形成が非常に容易である。また突っ張り部15の形成時
に、ギャザー部12の他の部分に折り皺等が波及すること
もないので、製函後の容器1の仕上がり状態を良好にで
きる。
【0026】次に、底画成用折れ線6 の近傍でギャザー
部12の頂部側を別の押圧部材で下側にc矢示方向に押圧
して行く。すると底画成用折れ線6 の近傍を押圧するに
伴って、ギャザー部12の両側が各底上げ用折れ線11に沿
って山折り状に折れると共に、両底上げ用折れ線11間の
ギャザー部12が底画成用折れ線6 に沿って谷折り状態に
なりながら展開して行くので、底画成用折れ線6 の延長
上で各側壁部13が外側へと押し広げられて行く。
【0027】そして、中央折れ線3 の両側の底画成用折
れ線6 が略一直線の谷折り状になれば、この底画成用折
れ線6 間のギャザー部12は、図7の(B)及び図8の
(D)に示すように、各側壁部13に近接した底上げ用折
れ線11間で平坦状態になるまで展開し、底画成用折れ線
6 と底上げ用折れ線11との間で四角形の底部16が画成さ
れる。このように、一旦、突っ張り部15を形成して一対
の側壁部13間の間隔を広げた後、底画成用折れ線6 の近
傍でギャザー部12を下方に押圧する方法を採れば、ギャ
ザー部12を容易に下方に押圧できる。
【0028】しかも、一旦、突っ張り部15を形成し、斜
め折れ線8 に折り癖を付けた後、底画成用折れ線6 の近
傍でギャザー部12を下方に押圧するので、一挙にギャザ
ー部12の頂部側を下側に押圧して底画成用折れ線6 を谷
折り状に折る場合に比較して、ギャザー部12を無理なく
容易に展開させることができる。また中央折れ線3 の両
側の底画成用折れ線6 が直線状になる時に、各斜め折れ
線8 が山折り状に折り曲げられて行くため、底画成用折
れ線6 と一対の斜め折れ線8 とに囲まれる範囲が三角形
状の内側壁部17を形成し、この内側壁部17が底画成用折
れ線6 から固着部14の上端に向かって斜め上方に傾斜状
に立ち上がった状態になる。
【0029】図7の(B)及び図8の(D)に示すよう
に使用状態又はそれに近い状態まで製函した後、これを
図7の(C)に示すよう再度、折り畳んで製作後の折り
畳み状容器体1Aと同じ状態まで戻しておく。この折り畳
み時には、底部の中央部分を下側から押圧すれば、中央
折れ線3 が山折り状になって行くので、容易に折り畳み
状態に戻すことができる。このように折り畳み状容器体
1Aを一旦使用状態まで展開して製函した後、再度折り畳
んでおけば、容器体1Aは製作直後と同じように偏平でコ
ンパクトな折り畳み状態にあるにも拘わらず、その製函
時に容器体1Aを構成するシート材2 の各部に展開癖を付
けることができる。
【0030】即ち、折り畳み状容器体1Aの両側壁部13間
の間隔を広げる時に、この両側壁部13の側壁折れ線7 に
山折り状の折り癖が、固着用折れ線5 に谷折り状の折り
癖が夫々付くと共に、中央折れ線3 、下部折れ線4 に展
開方向の癖が付く。また突っ張り用折れ線9 の近傍を押
圧する時に、この突っ張り用折れ線9 に谷折り状の折り
癖が、補助用折れ線10に山折り状の折り癖が、斜め折れ
線8 に山折り状の折り癖が付き、しかも突っ張り部15に
谷折り状の折り癖を付けることができる。更に使用状態
等まで製函した時に、底画成用折れ線6 に谷折り状の折
り癖が付く他、側壁折れ線7 、固着用折れ線5 、斜め折
れ線8 等の折り癖が夫々より明瞭になる。
【0031】従って、一旦製函した後に折り畳めば、折
り畳み状態にあるものの、包装現場等で組み立てて使用
する場合には、シート材2 に厚手のものを使用したよう
な場合であっても、折り畳み状容器体1Aを極く容易に展
開して製函することができる。しかも、使用前の物流等
の段階では、偏平でコンパクトな折り畳み状態であるた
め、全体の嵩張りがなく、保管、運搬等に際しての取り
扱いも非常に容易である。
【0032】また折り畳み状容器体1Aは、ギャザー部1
2、側壁部13、固着部14等を備えた簡単な構造のもので
あるため、製作が容易であり、安価に製造することがで
きる。しかも、折り畳み状容器体1Aの製作後、一旦製函
して折り畳む工程が増えるが、折り畳み状容器体1A自体
の構造が簡単であるため、製函作業、折り畳み作業も単
純且つ容易にできる利点がある。なお、内容物を入れて
使用する場合には、折り畳み状態に戻した容器体1Aを展
開して、図1に示すような容器1 を製函し、その内部に
内容物を入れる。
【0033】この製函状態では、下部折れ線4 と底上げ
用折れ線11との間の間隔分だけ底部16が側壁部13の下端
から上がった上げ底状態となっている。従って、この容
器1の下部側を含む全体の保形性が向上し、シート材2
に薄手のものを使用した場合にも、十分な保形性を確保
することができる。即ち、容器1 の側壁部13の下部側の
全周に、底上げ用折れ線11から下側の部分に相当する帯
状の底上げ縁部20ができ、この底上げ縁部20で側壁部13
の下部側を補強できる。また底上げ縁部20の上端の底上
げ用折れ線11で底部16が略直角に屈曲するため、この底
上げ縁部20と底部16との強度も向上する。
【0034】また底部16を上げた上げ底構造であって、
側壁部13の下端と底部16との間に間隔がある上に、容器
1 全体の保形性が向上するため、容器1 に内容物を入れ
た状態でも底部16が下に膨らみ難くなる利点がある。従
って、容器1 を底部16がテーブル等の台上に置いた時に
も、底部16がテーブル等に接触し難くでき、接触による
種々の問題を解消できると共に、台上での容器1 の安定
性が著しく向上し、体裁良く簡便に使用できる。
【0035】使用後の容器1 は、底部16の中央部分を下
側から軽く押せば、中央折れ線3 が山折り状に折れてギ
ャザー部12ができ、図7の(C)に示す状態又はこれに
近い状態に折り畳むことができる。このため、嵩張りが
なく廃棄等の処分が容易である。またシート材2 は表裏
にラミネート加工を施した紙を用いているので、焼却等
も容易である。
【0036】この容器1 を簡易型の植木鉢として使用す
る場内には、例えば図1、図2、図4乃至図6に示すよ
うに、底部16の適当な箇所に水抜き孔21を必要個数だけ
設けておけば良い。このようにすれば、底部16が上げ底
型となって保形性が良好である上に、その底部16に水抜
き孔21があるので、トレー等の中に入れた状態で給水し
ても、余分な水を水抜き孔21からトレー等に確実に排水
できる。
【0037】なお、水抜き孔21は、底部16に形成する
他、図4乃至図6に仮想線で示すように下部折れ線4 と
底上げ用折れ線11との間に形成しても良い。この場合に
は、底上げ縁部20に水抜き孔21ができるため、水抜き孔
21の形成に伴う強度の低下を防止できる。
【0038】図12は本発明の第2の実施形態を例示
し、底上げ縁部20の上端部分に、この底上げ縁部20を側
壁部13に固着する底固着部22が底上げ用折れ線11に沿っ
てその水平方向の全長に設けられている。この底固着部
22は、固着部14と同様に熱シール等により固着されてい
る。このように底固着部22で底上げ縁部20を側壁部13に
固着すれば、側壁部13の下部側の強度が向上すると共
に、底部16の両側を側壁部13に対して確実に固定でき、
容器1 全体の強度が著しく向上する。しかも、ギャザー
部12を展開させて底部16が形成する時にも、ギャザー部
12が底上げ用折れ線11で確実に山折り状に折れるため、
使用状態に展開して製函する際の作業が容易である。
【0039】図13は本発明の第3の実施形態を例示
し、ギャザー部12の底画成用折れ線6間に対応する部分
で且つ底上げ縁部20の上部側に底固着部22が設けられて
いる。この実施形態でも、底部16の両側の底上げ縁部20
が底固着部22によって側壁部13に固着されているため、
第3実施形態と同様の効果を得ることができる。しか
も、底固着部22の面積が少ないため、製作時に容易に底
固着部22を形成できる。
【0040】図14は本発明の第4の実施形態を例示
し、ギャザー部12の底画成用折れ線6間に対応する部分
で底上げ縁部20の上下方向の全幅にわたって底固着部22
が設けられている。この場合も、第3実施形態と同様の
効果を得ることができる。図15は本発明の第5の実施
形態を例示し、底上げ縁部20の全長にわたって一定間隔
をおいてスポット的に底固着部22が設けられている。こ
の場合にも、各実施形態と同様の効果を得ることができ
るが、特に底固着部22がスポット的にであるため、その
実質的な面積が非常に少なくなり、製作が容易である。
【0041】以上、本発明の各の実施形態について例示
したが、本発明は各実施形態に限定されるものではな
い。例えば、各実施形態では、突っ張り部15を形成する
ための手段として折れ線9,10等を設けているが、ギャザ
ー部12を押圧した時に比較的容易に突っ張り部15を形成
できるものであれば、各実施形態に限定されるものでは
ない。また容器1 に入れる内容物は、水分を含有する食
料品、その他、何であっても良く、従って、この容器1
の用途は特に限定されるものではない。更に、シート材
2 には防水加工紙以外の材料を用いても良い。
【0042】折り畳み状容器体1Aを一旦製函して折り畳
み状態に戻す場合、各実施形態では、折れ線9,10等で突
っ張り部15を容易に成形できるようにしているが、この
折れ線9,10等はなくても良い。従って、各実施形態で
は、各折れ線部分に展開癖が付くことを条件に説明して
いるが、その展開癖は折れ線部分以外の箇所に付いても
良い。また折り畳み状容器体1Aを展開して製函する場合
の作業順序には、第1実施形態等に限定されるものでは
なく、その展開時の作業順序は自在に選択することが可
能である。固着箇所は、糊付けによる方法、又はステー
プルによる方法等で固着しても良い。
【0043】
【発明の効果】請求項1に記載の本発明は、中央折れ線
3 を上側にして二つ折り状に折り曲げられたギャザー部
12と、このギャザー部12の両側で下部折れ線4 を介して
上側に折り曲げられた側壁部13と、ギャザー部12を側壁
部13で両側から挟むようにギャザー部12と側壁部13との
両端縁を固着する上下方向の固着部14と、各固着部14か
ら中央側に離れた位置で且つ中央折れ線3 を横切る方向
に一対の底画成用折れ線66とを備え、製函時に、ギャザ
ー部12を展開させて一対の底画成用折れ線66間に底部16
を形成するようにした折り畳み式容器において、製函時
に側壁部13の下端から上側に上げた位置に底部16を形成
するための底上げ用折れ線11を設けているので、構造が
簡単で容易且つ安価に製作でき、且つ使用前には薄くコ
ンパクトに折り畳み得る利点を生かしつつ、容器1 全体
の保形性を確保できると共に、底部16の台等に対する密
着を防止でき、簡便に体裁良く使用できる。
【0044】請求項2に記載の本発明は、請求項1に記
載の発明において、各下部折れ線4から一定間隔をおい
て該各下部折れ線4 に沿って底上げ用折れ線11を設け、
この一対の底上げ用折れ線11間でギャザー部12を展開さ
せて底部16を形成するようにしているので、底部16の下
側に側壁部13に沿って底上げ縁部20を確保でき、この底
上げ縁部20によって容器全体の保形性を大にできる。
【0045】請求項3に記載の本発明は、請求項1又は
2に記載の発明において、各底上げ用折れ線11と底画成
用折れ線6 との交差部分と、底画成用折れ線6 よりも固
着部14側で且つギャザー部12の上部側とを結ぶ方向の斜
め折れ線8 を設け、製函時にこの斜め折れ線8 を山折り
状に折るようにしているので、容易且つ確実に製函する
ことができる。
【0046】請求項4に記載の本発明は、請求項1、2
又は3に記載の発明において、一対の底画成用折れ線6
間に各底上げ用折れ線11を設けているので、ギャザー部
12を展開する製函時に、そのギャザー部12により容易に
底部16を成形できる。
【0047】請求項5に記載の本発明は、請求項1、
2、3又は4に記載の発明において、下部折れ線4 と底
上げ用折れ線11との間で側壁部13とギャザー部12とを固
着しているので、底上げ用折れ線11の下側の底上げ縁部
20を側壁部13に固着でき、容器全体の保形性、強度が著
しく向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示す容器の製函状態
の斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施形態を示す容器の製函状態
の平面図である。
【図3】図2のI−I線断面図である。
【図4】図2のII−II線断面図である。
【図5】本発明の第1の実施形態を示す容器の製函状態
の一部破断正面図である。
【図6】本発明の第1の実施形態を示すシート材の平面
図である。
【図7】本発明の第1の実施形態を示す製作後の折り畳
み状容器体を展開し製函した後に再度折り畳む作業工程
の斜視図である。
【図8】本発明の第1の実施形態を示す容器の製函工程
の説明図である。
【図9】図8のIII −III 線断面図である。
【図10】本発明の第1の実施形態を示す容器の製函途
中の斜視図である。
【図11】本発明の第1の実施形態を示す容器の製函途
中の断面図である。
【図12】本発明の第2の実施形態を示す容器の折り畳
み状態の一部破断斜視図である。
【図13】本発明の第3の実施形態を示す容器の折り畳
み状態の断面図である。
【図14】本発明の第4の実施形態を示す容器の折り畳
み状態の断面図である。
【図15】本発明の第5の実施形態を示す容器の折り畳
み状態の断面図である。
【符号の説明】
1 折り畳み容器 1A 折り畳み状容器体 2 シート材 3 中央折れ線 4 下部折れ線 5 固着用折れ線 6 底画成用折れ線 8 斜め折れ線 11 底上げ用折れ線 12 ギャザー部 13 側壁部 14 固着部 16 底部 17 内側壁部 20 底上げ縁部 22 底固着部

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中央折れ線(3) を上側にして二つ折り状
    に折り曲げられたギャザー部(12)と、このギャザー部(1
    2)の両側で下部折れ線(4) を介して上側に折り曲げられ
    た側壁部(13)と、ギャザー部(12)を側壁部(13)で両側か
    ら挟むようにギャザー部(12)と側壁部(13)との両端縁を
    固着する上下方向の固着部(14)と、各固着部(14)から中
    央側に離れた位置で且つ中央折れ線(3) を横切る方向に
    一対の底画成用折れ線(6) とを備え、製函時に、ギャザ
    ー部(12)を展開させて一対の底画成用折れ線(6) 間に底
    部(16)を形成するようにした折り畳み式容器において、
    製函時に側壁部(13)の下端から上側に上げた位置に底部
    (16)を形成するための底上げ用折れ線(11)を設けたこと
    を特徴とする上げ底型の折り畳み式容器。
  2. 【請求項2】 各下部折れ線(4) から一定間隔をおいて
    該各下部折れ線(4)に沿って底上げ用折れ線(11)を設
    け、この一対の底上げ用折れ線(11)間でギャザー部(12)
    を展開させて底部(16)を形成するようにしたことを特徴
    とする請求項1に記載の上げ底型の折り畳み式容器。
  3. 【請求項3】 各底上げ用折れ線(11)と底画成用折れ線
    (6) との交差部分と、底画成用折れ線(6) よりも固着部
    (14)側で且つギャザー部(12)の上部側とを結ぶ方向の斜
    め折れ線(8) を設け、製函時にこの斜め折れ線(8) を山
    折り状に折るようにしたことを特徴とする請求項1又は
    2に記載の上げ底型の折り畳み式容器。
  4. 【請求項4】 一対の底画成用折れ線(6) 間に各底上げ
    用折れ線(11)を設けたことを特徴とする請求項1、2又
    は3に記載の上げ底型の折り畳み式容器。
  5. 【請求項5】 下部折れ線(4) と底上げ用折れ線(11)と
    の間で側壁部(13)とギャザー部(12)とを固着したことを
    ことを特徴とする請求項1、2、3又は4に記載の上げ
    底型の折り畳み式容器。
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