JP2697535B2 - 精錬炉の操業方法 - Google Patents

精錬炉の操業方法

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JP2697535B2 JP34161992A JP34161992A JP2697535B2 JP 2697535 B2 JP2697535 B2 JP 2697535B2 JP 34161992 A JP34161992 A JP 34161992A JP 34161992 A JP34161992 A JP 34161992A JP 2697535 B2 JP2697535 B2 JP 2697535B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、炉中に酸素等を吹き込
む転炉や予備処理炉などの精錬炉において、炉況を精度
よく判定し、スロッピングを予知する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】転炉や予備処理炉などの精錬炉において
は、酸素等を吹き込むことによってスラグを滓化させ、
これによって溶銑中の不純金属元素を除去している。こ
の際、スラグを十分に滓化させようとするとスラグが泡
立ち、吹錬中や予備処理中に炉内のスラグおよび溶鋼が
突沸的に炉外に噴出するスロッピングが発生する場合が
ある。
【0003】このようなスロッピングの発生は、鉄歩留
まりの低下、終点的中率の低下、排ガス回収率の低下な
どをもたらし、また、噴出したスラグおよび溶鋼の後処
理等、余分な作業が必要となって、操業に支障をきたす
こととなる。このような事態を回避して、成品品質およ
び歩留まりを向上させるためには、吹錬開始からその終
了に至るまで、時々刻々に変化する炉況に即応して適切
なアクションがとられなければならない。そのために
は、何をおいても、その都度炉況を正確に判定すること
が肝要である。
【0004】従来、炉況を判定し、スロッピングを予知
する方法としては、次のような種々のものが提案されて
きた。従来例1としては、炉から発生する音波の中から
一定周波数をもつ音波の音量を捕捉し、該音量の変化に
より炉況を把握する方法(特開昭50−64110号公
報)がある。従来例2としては、炉体および炉付帯設備
の振動度の変化を測定して炉況を把握する方法(特開昭
53−77816号公報)がある。従来例3としては、
炉内に加速度検出体を挿入し、炉内反応によって生成す
るスラグの運動のみに基づいて、加速度検出体に働く衝
撃加速度を積分処理して炉況を把握する方法(特開昭5
5−76008号公報)がある。そして、従来例4とし
ては、炉の出銑孔に炉内圧力測定装置の測定部を挿入
し、該装置によって得られた吹錬中の炉内圧力測定値に
基づいて吹錬条件の調整を行いつつ炉内の滓化度を推定
し、スロッピングの発生を予知する方法(特開昭56−
3612号公報)がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記従来例1の方法
は、酸素等の噴射によって、炉内で発生する音響の変化
を検出するものであるが、特定の周波数を選択すれば、
その音量とスラグの泡立ち高さとの対応関係が良好であ
り、早期にスラグの泡立ちやその高さの上昇を検知する
ことができる。しかしながら、この方法では、スラグの
泡立ちがある程度に至ると音量の減衰が飽和し、それ以
上のスラグの泡立ちやスロッピングの発生を正確に予測
することは不可能となる。
【0006】前記従来例2および3の方法は、スラグの
撹拌により生じる振動を測定するため、振動度の強弱に
よってスラグの活発さの度合い、すなわちスラグの泡立
ち状態とスロッピングとの判別が可能となる。しかしな
がら、この方法は、スラグの泡立ちがある程度に達する
までは炉況の判定に用いることはできない。なぜなら、
吹錬中に地金が付着して振動構造が変化し、これによっ
て加速度振幅が変化し、よって正確で安定した判定がな
し難いからである。それに、副原料の投入等によって、
スラグの撹拌とは関係のない振動が加わって、炉況を誤
判定してしまうなどの問題もある。
【0007】前記従来例4の方法は、スロッピングの発
生直前でしかセンサーに変化が起きないため、適切なア
クションをとり得る以前にスロッピングの発生を予知し
ようとしても殆ど用をなさない。
【0008】要するに、前記従来例の方法は、それらを
各単独で使用したのでは、吹錬開始から終了までの炉内
状況を正確に把握することも、スロッピングを有効に予
知することも困難である。
【0009】本発明は、前記従来技術が抱える問題に鑑
みて、これを改善すべく、精錬炉の吹錬開始からその終
了に至るまで一貫して、時々刻々変化する炉況をいち早
く、かつ正確に判定することにより、適切なタイミング
で適切な吹錬アクションをとり、もって成品成分の的中
率を向上させ、併せて生産性および品質の向上に寄与す
る方法の提供を目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに本発明が採用した手段は、上吹きもしくは上底吹き
により、炉中に酸素を吹き込む精錬炉において、排ガス
煙道部等、炉周辺に音圧計の音響センサーを設置すると
共に、ランスに加速度計の振動センサーを設置し、吹錬
中のスラグの泡立ちが所定のレベルに達するまでは、前
記音圧計で測定した炉内スラグの泡立ち吹錬音の減少を
用い、スラグの泡立ちが所定のレベルに達した後は、前
記加速度計で測定した炉内スラグの活性化に伴うランス
振動の増加を用いて、吹錬開始から終了に至る間の炉況
を判定し、かつスロッピングを予知するところにある。
【0011】
【作用】本発明の最も特徴とするところは、性質の異な
る二つの計測器を複合的に組み合わせ、炉況が変化した
場合にその状況によく対応する方の計測器を相承的に活
用する点にある。そして、本発明の実施に採用した性質
の異なる二つの計測器は、音圧計と加速度計とである。
【0012】音圧計は、スラグの泡立ちとの対応がよ
く、早期検出が可能であるという長所をもつが、スラグ
の泡立ちがあるレベル以上になると音量が減衰するため
に、炉況の判定が困難となる。他方の加速度計は、スラ
グの早期の泡立ち検出には使えず、また副原料の投入時
にはノイズの影響を受けやすいが、スラグの泡立ちがあ
るレベル以上になった後は、スラグの活性度とよく対応
してスラグの泡立ちとスロッピングとの判別が可能であ
るという長所をもつ。本発明は、これら二者の長所だけ
をうまく利用したものである。
【0013】本発明の実施にあたっては、音圧計と加速
度計とを図1に示すごとく配置して利用した。なお、操
業対象としての精錬炉は、本発明の実施に最もふさわし
い転炉を当てた。同図において、1は転炉、2はラン
ス、3は加速度計Vの振動センサー、4は音圧計Sの音
響センサーである。そしてブロック図で示した部分は、
加速度計Vと音圧計Sからの信号を処理する増幅器、フ
ィルター、全波整流器、判定用計算機、スロッピング予
知警報器、炉況判定表示器の系列である。図1に示すご
とく配置した音圧計Sと加速度計Vおよびそれらの信号
処理系列で調査した結果、加速度計Vは、10〜80H
zの周波数範囲で、また音圧計Sは0.1〜1.5kH
zの周波数範囲で造滓状態とよく対応することが判明し
た。
【0014】次に、本発明を実施する場合のロジック
一例について概説する。すなわち、吹錬開始から吹錬に
よって発生するスラグの量があるレベルに達するまで
は、副原料の投入の影響を受けにくく、かつスラグの発
生量との対応がよい音圧計Sで炉況判定を行う。それ
は、吹錬初期のレススラグ時(スラグの発生が少量の
時)に求めた基準値からの減衰量と音響変化速度に基づ
いて行う。
【0015】そして、スラグの泡立ちがあるレベルに達
したことが音圧計Sの出力から確認された時点で、スラ
グの活性度と対応のよい加速度計Vに切換えて、炉況の
判定およびスロッピングの予知を行う。それは、切換え
をしようとする直前に求めた加速度振幅基準値に対する
現時点での振幅比と加速度変化速度に基づいて行う。
【0016】その後、音圧計Sの出力レベルが加速度計
Vへ切換える以前の状態に戻るか、加速度振幅が基準レ
ベルに収まって、ある程度スラグの泡立ちが鎮静化した
場合には、その時点で音圧計Sに基づく判定に再度切換
える。
【0017】上記のロジックをフローチャートで示せば
図2のごとくである。また、同図に記載した若干の用語
について説明すると、次のごとくである。 音圧基準値: 吹錬開始から120秒間の音圧計出力の平均 但し、副原料投入時の影響を3dB以上外れているものはカットす る。 音圧減衰量: 音圧基準値−各時点での音圧出 圧変化量: 各時点での音圧出力−前時点での音圧出力 増 幅 比: 現時点での振幅/基準振 幅変化比: (現時点での振幅−前時点での振幅)/基準振幅
【0018】音圧計Sによって炉況を判定するには、表
1のごとく4段階で行う。なお、段階3の状態で音圧変
化量≦R0(dB/sec)の場合は、予知警報を発生
する。
【0019】
【表1】
【0020】加速度計Vによって炉況を判定するには、
表2のごとく5段階で行う。なお、段階3の状態で振幅
変化比を小、中、大にわけてスロッピング予知警報を発
生する。すなわち、 振幅変化比≧R1 → スロッピング小 振幅変化比≧R2 → スロッピング中 振幅変化比≧R3 → スロッピング大 とする。
【0021】
【表2】
【0022】上記のようなロジックを用いることによ
り、炉況の安定時に副原料を投入した場合の加速度計の
誤検知を防止できる。また、音圧計出力に基づいて、泡
立ちがあるレベルに達したことを検知した時点での加速
度計の出力を基準値として、加速度振幅を正規化するこ
とにより、チャージ間の振幅量変動の緩和が可能とな
る。したがって、吹錬開始から終了に至るまでの各時点
での炉況をより精度よく判定できる。更には、音圧計の
出力の変化量を用いることにより、炉況が以前の状態か
ら現在どのように変化しているかが認識できるため、よ
り適切なスロッピングの予知が可能となる。
【0023】
【実施例】図3ないし図5は、本発明を実稼働の転炉に
おける吹錬中に実施した場合の実記録である。この場
合、前記ロジックの説明におけるA、D、Rを表3に示
すごとく設定して、炉況の判定およびスロッピングの予
知を行った。
【0024】
【表3】
【0025】図3は、スロッピングが発生した場合の記
録であり、図4は、スロッピングが発生しなかった場合
の記録であり、そして図5は突発的なスロッピングが発
生した場合の記録である。いずれの場合も、吹錬初期と
後期に点線の円印で示すように副原料の投入がなされて
いる。もし加速度計だけを用いて炉況判定を行った場合
は、副原料の投入が誤検出の原因となるであろうが、本
発明の実施においては、副原料の投入による振動は炉況
判定に影響を与えていない。また、音圧計だけでは出力
が減衰して判定が困難な領域でも、本発明では加速度計
によって正確な炉況の判定とスロッピングの予知が可能
となっている。
【0026】突発的なスロッピングが発生した場合に
は、加速度計だけを用いているとその予知が遅れてしま
うが、本発明を実施すると、図5に示すごとく、音圧計
の出力の減衰量と減衰率とから、早期に突発的スロッピ
ングの予知が可能となっていることがわかる。
【0027】本発明を実施した結果の図3ないし図5か
らわかるように、音圧レベルの安定時に加速度振動が変
化した場合には、これが副原料の投入であると判断で
き、振動継続時間から投入量を推定したり、副原料投入
装置の診断手段として用いることも可能である。
【0028】
【発明の効果】本発明は、以上詳述のごとくであるか
ら、精錬炉における吹錬開始から終了に至るまでの炉況
を一貫して把握することが可能となり、炉況の変化に応
じて適切なタイミングで適切なアクションをとることが
でき、また、スロッピングの予知精度も向上する。従っ
て、吹錬時間の短縮、成品成分の的中率の向上をはじ
め、環境汚染の防止や炉周辺の滓処理の省力化等に寄与
するところ大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施に使用する装置の設置状況を示す
概略説明図である。
【図2】本発明を実施する場合のロジックを示すフロー
チャートである。
【図3】本発明を実稼働転炉に実施した炉況推移記録図
であって、スロッピングが発生した場合のもの。
【図4】本発明を実稼働転炉に実施した炉況推移記録図
であって、スロッピングが発生しなかった場合のもの。
【図5】本発明を実稼働転炉に実施した炉況推移記録図
であって、突発的なスロッピングが発生した場合のも
の。
【符号の説明】
1 転炉 2 ランス 3 加速度計Vの振動センサー 4 音圧計Sの音響センサー 5 煙道

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上吹きもしくは上底吹きにより炉中に酸
    素を吹き込む精錬炉において、排ガス煙道部等炉周辺に
    音圧計の音響センサーを設置すると共に、ランスに加速
    度計の振動センサーを設置し、吹錬中のスラグの泡立ち
    が所定のレベルに達するまでは、前記音圧計で測定した
    炉内スラグの泡立ち吹錬音の減少を用い、スラグの泡立
    ちが所定のレベルに達した後は、前記加速度計で測定し
    た炉内スラグの活性化に伴うランス振動の増加を用い
    て、吹錬開始から終了に至る間の炉況を判定し、かつス
    ロッピングを予知することを特徴とする精錬炉の操業方
    法。
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