JPH09157726A - スロッピングの検知・予知方法 - Google Patents

スロッピングの検知・予知方法

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JPH09157726A
JPH09157726A JP34555195A JP34555195A JPH09157726A JP H09157726 A JPH09157726 A JP H09157726A JP 34555195 A JP34555195 A JP 34555195A JP 34555195 A JP34555195 A JP 34555195A JP H09157726 A JPH09157726 A JP H09157726A
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JP
Japan
Prior art keywords
vibration
lance
furnace
sloping
time
Prior art date
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Pending
Application number
JP34555195A
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English (en)
Inventor
Akira Miura
昌 三浦
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Publication date
Application filed by Sumitomo Metal Industries Ltd filed Critical Sumitomo Metal Industries Ltd
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  • Carbon Steel Or Casting Steel Manufacturing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 炉況とよく対応した振動信号を抽出して、ス
ロッピングの発生を精度よく検知・予知する方法を提供
する。 【解決手段】 炉中に酸素を吹き込む精錬炉において、
ランスに振動測定用センサを取付け、精錬炉の吹錬時や
予備処理時にランスに生じる振動を測定し、この測定値
をバンドパスフィルターに通して酸素ガスの流量変更時
または副原料投入時に生じる振動を除去し、炉況とよく
対応する周波数成分のみを抽出して精度よく検知・予知
することを特徴とするスロッピングの検知・予知方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、炉中に酸素を吹
き込む転炉や予備処理炉等の精錬炉において、吹錬時や
予備処理時に生じるスロッピングを検知・予知する方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】転炉や予備処理炉等の精錬炉において
は、例えば転炉の吹錬時には、ランスを通して酸素ジェ
ットを鋼浴表面に吹き込み、鋼浴の撹拌と反応を起こさ
せることにより、スラグを滓化させ鋼浴中の不純物を除
去している。この吹錬においてスラグの滓化が増し、脱
炭速度が上昇する時期に、スラグや溶鋼が炉口から飛散
する現象、いわゆるスロッピングが起こる。
【0003】このスロッピングは、溶鋼の流出による歩
留の低下や、このとき発生する煙、キッシュによって作
業環境を悪化させたり、操業ロスを起こさせるため、操
業上スロッピングを検知・予知することが重要である。
このスロッピングを検知・予知する方法としては、従来
から振動測定法、排ガス分析法、炉内音測定法、マイク
ロ波照射法及び炉内圧測定法等が知られている。
【0004】前記スロッピングを検知・予知する方法の
中で従来の振動測定法は、ランスや炉体に多数の振動計
を取付け、それぞれの振動計の前回の測定値と今回の測
定値との差を求め、それらの平均値を求めることによ
り、スロッピングを検出していた。しかし、この方法で
は多数の測定値の演算や解析が必要でシステムが複雑化
する欠点があった。
【0005】そこで、前記欠点を排除するため、従来も
改良された振動測定法がいくつか提案されている。例え
ば、特開平4−301028号公報には、ランスに設け
たセンサにより吹錬時におけるランスの振動数を測定
し、この測定値をローパスフィルタに通して低域の周波
数成分のみを抽出し、かつ酸素ガス流量変更時または副
原料投入時の振動を除去してスロッピングを検出する方
法が記載されている。
【0006】また、特開昭55−76008号公報に
は、ランスに加速度計を設け、その測定値からランスと
ホースの固有振動数に基づく低周波域の加速度変化を消
去処理し、周波数の高い振動部分を分離してスロッピン
グを検知する方法が記載されている。
【0007】しかし、前者の振動測定値をローパスフィ
ルタに通して低周波数域の成分を抽出する方法では、ス
ロッピングに対応した振動成分より低い周波数域に副原
料投入時の振動やランスの長さ、重量変化による振動及
びランスとホースの固有振動による低周波域の振動が含
まれ、スロッピングに対応した振動成分のみを抽出する
ことは困難である。
【0008】また、後者の測定値からランスとホースの
固有振動による低周波域の振動部分を分離して高周波域
の振動を抽出する方法では、ランスとホースの固有振動
による影響やランス高さ変更による支点からランス先端
までの長さ変化及びランスへの地金付着によるランス重
量変化による影響を除くことはできるが、高速で上吹き
酸素を吹き込むことによるランス自体の高周波のびびり
振動の影響を受け、また送酸量の変更時に振動が変化す
るという問題があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】前記のごとく、従来の
改良された振動測定法には、種々の問題があり、炉況と
よく対応した振動のみを抽出して精度よく検知すること
は困難であった。また、ランスに取付けられるセンサ及
びケーブル部分が炉内の高温にさらされており、損傷し
やすく耐久性に欠けていた。
【0010】本発明は、前記の現状に鑑み、簡単な処理
方法で炉内の滓化状況、すなわち炉況とよく対応した振
動信号を抽出して、スロッピングの発生を精度よく検知
・予知することができ、また既存のランスを改造するこ
となく炉側からの熱負荷を避けセンサを保護しうるスロ
ッピングの検知・予知方法を提供する。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記目的を
達成するため種々研究の結果、精錬炉における吹錬時の
ランス振動を解析し、振動測定値をバンドパスフィルタ
に通すことにより、吹錬中の滓化状況すなわち炉況とよ
く対応した振動のみを抽出し、低周波の副原料投入時の
振動変化や、ランス高さ変更によるランスの支点からの
長さ変化や地金付着による重量変化によるランスとホー
スの固有振動による振動変化、または送酸量変更時の高
周波のびびり振動を除きうることを知りえた。本発明
は、前記の知見に基づいて、次のように完成されたもの
である。
【0012】炉中に酸素を吹き込む精錬炉において、ラ
ンスに振動測定用センサを取付け、精錬炉の吹錬時や予
備処理時にランスに生じる振動を測定し、この測定値を
バンドパスフィルターに通して酸素ガスの流量変更時ま
たは副原料投入時に生じる振動を除去し、炉況とよく対
応する周波数成分のみを抽出して精度よく検知・予知す
ることを特徴とするスロッピングの検知・予知方法。
【0013】
【発明の実施の形態】炉中に酸素を吹き込む精錬炉にお
けるランスは、吹錬によって振動し、吹錬中は常に振動
する。この振動には、滓化が進行してスラグが泡立った
状態であるフォーミングや、更に進行したスロッピング
時にスラグからの運動を受けるときや、送酸量の変更時
または副原料の投入時にも振動を受け、更にランス高さ
の変更による支点からの長さ変化やランスへの地金付着
による重量変化によってランスとホースの固有振動数の
近傍周波数で変化する振動も組み合わさった振動波形が
得られる。
【0014】このため、スロッピングを精度よく検知・
予知するには、フォーミング時やスロッピング時のスラ
グの運動によるランス振動のみを抽出し、他の要因によ
る振動変化を除去して誤検出を防止する必要がある。
【0015】例えば、250t転炉において、吹錬中の
ランスの振動変化を周波数解析すると、10Hz程度以
下の低周波域の振動は、ランスとホースの固有振動数に
基づくものであって、副原料を投入した際にランスに衝
突した場合のランス及びホースの振動変化や、ランス高
さの変更による支点からの長さ変化や、ランスへの地金
付着による重量変化による振動変化は、この周波数域に
含まれ、炉況変化によって発生するスラグによるランス
振動を直接示すものではない。また、送酸量変更時のラ
ンスのびびり振動は、約100Hz以上の高周波域で起
こり、この周波数域の振動も炉況変化によって発生する
スラグによるランス振動を直接示すものではない。
【0016】通常の吹錬状態と滓化が進行してスラグが
泡立ったフォーミングやスロッピング状態との振動を周
波数域で比較した場合、図1に示すように、フォーミン
グやスロッピング時のスラグによるランスの振動変化
は、主に10〜80Hzの周波数域に現れる。
【0017】この周波数域は、炉のプロフィールにより
異なる値となることが予想されるが、このような周波数
域を通すバンドパスフィルターを用いることによって、
スラグによるランスの振動以外の操業条件の変化(送酸
量変更、副原料投入、ランス高さ変更による支点からの
長さ変化等)による振動変化の影響を極力低減し、スラ
グによるランス振動のみを抽出することが可能となり、
その抽出された振動を用いて簡易に、より精度よくスロ
ッピングの検知・予知が可能となる。
【0018】なお、振動測定用センサの設置は、上部フ
ードを通して炉内に挿入されるランスの上部フードより
上方に露出した部分に遮熱板を取付け、その上側に設け
熱影響を避けることが望ましい。
【0019】
【実施例】本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図2(A)、(B)は本発明を実施するための振動測定
用センサをランスに取り付けた転炉の概略を示す説明図
である。転炉1の上部フード7を通して炉内に挿入され
たランス2の上部フード7の上方に突出した部分に遮熱
板5を設け、その遮熱板5の上側において振動測定用セ
ンサとして加速度計3を取付け具4によりランス2に取
付ける。この取付け具4は、ランス2に巻付けられるベ
ルトからなり、例えばパッチン錠等の固定金具6により
着脱自在に設けられたものである。この例では、振動測
定用センサとして加速度計を用いているが、既存設備で
取付けが容易な場合には、ロードセルなど他の荷重振動
測定用センサを用いてもよい。
【0020】そして、スロッピングを検知・予知する装
置は、図3に示すように、加速度計3で検出された測定
信号を増幅器8を経てバンドパスフィルター9に通し、
スラグによる炉況とよく対応した振動のみを取り出し、
更に全波整流器10を通して検波し、演算装置11に入
力する。ここで、振動振幅量Pと振幅変化量Qに基づい
てスロッピング予知判定を行い、その判定結果を炉況判
定表示器12に表示すると共に、スロッピング予知警報
機13により警報するように構成する。この炉況判定結
果に基づいて、抑制材投入、送酸量変更等の処置が行わ
れるのである。
【0021】前記装置により、スラグによる炉況とよく
対応した振動のみを取り出し、検波した後の振動振幅量
と振幅変化量は、図4(A)、(B)に示すように、炉
況及びその後のスロッピングが発生するか否かとよく対
応している。ただし、振幅変化量=現在のランス振動振
幅量−5秒前のランス振動振幅量とする。
【0022】前記図4(A)、(B)の結果より、振動
振幅量Pを図4(A)の振動振幅量C1、C2、C3を使
って、表1に示すように数段階のレベルに分けることに
より、現在の炉況が判定でき、また図4(B)に示すよ
うに、振幅変化量QをD1〜D4で区分することによりス
ロッピングの発生及びその程度を予知できる。
【0023】
【表1】
【0024】こうして、スロッピングの発生を予知する
と、演算装置は予想されるスロッピングの程度に応じて
送酸量の設定変更及びスロッピング抑制材の投入量を指
示し、スロッピングの抑制が行われる。この結果、スロ
ッピングの発生が予防され、スロッピングの発生率が大
きく軽減され、精錬炉の安定操業に寄与できる。
【0025】
【発明の効果】本発明の実施によれば、スラグの運動に
よるランスの振動のみを抽出することができ、より簡易
により精度よくスロッピングの発生及びその程度を予知
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】通常の吹錬状態の振動とフォーミングやスロッ
ピング状態の振動を周波数域で比較して示したグラフで
ある。
【図2】本発明の実施例におけるランスへの振動測定用
センサの取付けを示す説明図で、(A)は正面図、
(B)は平面図である。
【図3】本発明を実施するための装置例を示すブロック
図である。
【図4】ランス振動測定値と炉況及びスロッピング発生
有無の対応を示すグラフで、(A)は振動振幅量と炉況
判定との関係、(B)は振動振幅量と振動振幅変化量と
の関係である。
【符号の説明】
1 転炉 2 ランス 3 加速度計 4 取付け具 5 遮熱板 6 固定金具 7 上部フード 8 増幅器 9 バンドパスフィルター 10 全波整流器 11 演算装置 12 炉況判定表示器 13 スロッピング予知警報機

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炉中に酸素を吹き込む精錬炉において、
    ランスに振動測定用センサを取付け、精錬炉の吹錬時や
    予備処理時にランスに生じる振動を測定し、この測定値
    をバンドパスフィルターに通して酸素ガスの流量変更時
    または副原料投入時に生じる振動を除去し、炉況とよく
    対応する周波数成分のみを抽出して精度よく検知・予知
    することを特徴とするスロッピングの検知・予知方法。
JP34555195A 1995-12-08 1995-12-08 スロッピングの検知・予知方法 Pending JPH09157726A (ja)

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34555195A JPH09157726A (ja) 1995-12-08 1995-12-08 スロッピングの検知・予知方法

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JP34555195A JPH09157726A (ja) 1995-12-08 1995-12-08 スロッピングの検知・予知方法

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JPH09157726A true JPH09157726A (ja) 1997-06-17

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ID=18377366

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JP34555195A Pending JPH09157726A (ja) 1995-12-08 1995-12-08 スロッピングの検知・予知方法

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103160650A (zh) * 2013-03-12 2013-06-19 杭州谱诚泰迪实业有限公司 一种基于振动信号的钢包吹氩强度监控方法及系统

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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