JP2696283B2 - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

半導体装置及びその製造方法

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JP2696283B2
JP2696283B2 JP3280081A JP28008191A JP2696283B2 JP 2696283 B2 JP2696283 B2 JP 2696283B2 JP 3280081 A JP3280081 A JP 3280081A JP 28008191 A JP28008191 A JP 28008191A JP 2696283 B2 JP2696283 B2 JP 2696283B2
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  • Metal-Oxide And Bipolar Metal-Oxide Semiconductor Integrated Circuits (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体装置及びその製
造方法に関し、より詳しくは、MOSトランジスタを有
する半導体装置及びその製造方法に関する。
【0002】半導体の製造プロセスではその制御性に対
する要求により、不純物導入の際にはイオン注入装置を
使用し、また、パターン形成においてはプラズマエッチ
ングプロセスを適用し、さらにレジスト剥離工程におい
てはプラズマ照射を行っている。しかし、高集積化によ
る微細化、低段差化により層間絶縁膜の膜厚は次第に薄
膜化の方向に進んでいる。その影響により、ますますチ
ャージアップによる絶縁膜の信頼性がクローズアップさ
れるため、その対策が必要となる。
【0003】
【従来の技術】例えばMOSトランジスタを用いてイン
バーターを形成する場合には、MOSトランジスタのゲ
ート電極、層間絶縁膜を形成した後に、アルミニウム配
線電極を形成することが一般的である。
【0004】ここで、図8に示すようなMOSインバー
タを2段接続したものの平面図を示すと、例えば図9の
ような構造となる。ただし、層間絶縁膜は省略してあ
る。図9において、半導体基板101 の表面のうち選択酸
化膜102 に囲まれたn型活性領域103 とp型活性領域10
4 の上には、これらの領域に連続的に渡された2本のゲ
ート電極105,106 が間隔をおいて配置されている。な
お、ゲート電極105,106 と半導体基板101 の間にはゲー
ト絶縁膜(不図示)が設けられている。
【0005】また、n型活性領域103 にはゲート電極10
5,106をマスクにしてp型不純物が導入され、ゲート電
極105,106 の間はソース層107 となり、その外側はドレ
イン層109,110 となっている。
【0006】一方、p型活性領域104 にはゲート電極10
5,106をマスクにしてn型不純物が導入され、そのうち
2つのゲート電極105,106 の間はソース層108 となり、
その外側はドレイン層111,112 となっている。
【0007】これによりソース層107,108 を共通にする
2つのMOSトランジスタが2組構成され、しかも、各
ゲート電極105,106 に沿って形成される2つのMOSト
ランジスタにより2組のインバータIV1 、IV2 が構成さ
れている。そして、それらの上には図示しない層間絶縁
膜が積層されている。
【0008】さらに、n型活性領域103 のソース層107
には電圧Vccを印加するためのアルミニウム配線電極11
3 が、他方のソース層108 には電極Vssを印加するため
のアルミニウム配線電極114 がそれぞれコンタクトホー
ル115,116 を通して接続されている。
【0009】また、n型活性領域103 にある2つのドレ
イン層109,110 は、2本のドレイン引出電極117,118 を
介してp型活性領域104 の2つのドレイン層111,112 に
別々に接続されている。
【0010】これらのドレイン引出電極117,118 は配線
電極113,114 と同じように、層間絶縁膜(不図示)の上
のアルミニウム膜により形成され、コンタクトホール11
9 〜122 を通してドレイン層109 〜112 に接続されてい
る。また、一方のドレイン引出電極117 は、他方のドレ
イン引出電極118 に近いゲート電極106 にコンタクトホ
ール123 を通して接続されており、これにより前段のイ
ンバータIV1 の出力端を後段のインバータIV2 の入力端
に接続した状態となっている。
【0011】なお、前段のインバータIV1 のゲート電極
105 も層間絶縁膜上の配線電極123に接続されている。
また、各配線電極113,114,124 、ドレイン引出電極109
〜112 はスパイク防止用の多結晶シリコン膜141 〜146
を介して各ソース層107,108、ドレイン層109 〜112 に
接続されている。
【0012】次に、MOSトランジスタのゲート引出電
極106 にドレイン引出電極117 を接続する工程を図10
に基づいて簡単に説明する。図において右側は、MOS
トランジスタの一部のX−X線断面図を示し、左側は、
選択酸化膜102 上のゲート電極106 のY−Y線断面図を
示している。
【0013】図10(a) において、シリコン基板101 の
表面の選択酸化膜102 に囲まれたn型活性領域103 の上
には、ゲート絶縁膜125 を介してゲート電極106 が形成
され、その両側にはドレイン層110 とソース層107 が形
成されている。また、それらの表面全体には薄いSiO2
126 が形成され、そのうちのドレイン層110 の上にはそ
の表面を露出するコンタクトホール127が形成され、ド
レイン層110 の露出面とその周辺はスパイク防止用の多
結晶シリコン膜128 により覆われている。
【0014】このような状態において、同図(b) に示す
ように、全体に層間絶縁膜129 を積層し、ついで、フォ
トレジスト130 を塗布してこれを露光、現像し、ソース
層110 の上方とゲート電極106 の延長部分(図中左側)
の上方に窓131,132 を設ける。
【0015】次に、窓131,132 から露出する層間絶縁膜
129 とSiO2膜126 をプラズマエッチングにより除去して
コンタクトホール120,123 を開口する(図10(c))。つ
いで、フォトレジスト130 を酸素プラズマにより灰化し
た後に、図9に示すようなドレイン引出電極117,118 を
形成するが、このとき、活性領域103 の外に延在したゲ
ート電極106 (図中左側)にはコンタクトホール123 を
通して前段のソース引出電極117 が接続される。この段
階で始めてゲート電極106 とシリコン基板101 が前段の
ドレイン引出電極117 により導通することになる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような構
造や製造プロセスによれば、ドレイン引出電極117 を形
成する以前まではゲート電極106 がフローティング状態
にあるため、ゲート電極106 を形成した後のプラズエッ
チングや酸素プラズマ等によって電荷がゲート電極106
に入って電気的ストレスを与えたり、電荷蓄積によって
その下の薄いゲート絶縁膜125 が劣化したり、最悪の場
合にはゲート絶縁膜125 が絶縁破壊に到るといった問題
がある。
【0017】本発明はこのような問題に鑑みてなされた
ものであって、ゲート電極のプラズマダメージを抑制す
るとともに、ゲート絶縁膜のプラズマに起因する破壊を
防止することができる半導体装置及びその製造方法を提
供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明の課題は、図1〜
図3に例示するように、半導体基板1の上にゲート絶縁
膜6aを介して形成されたゲート電極6、及び該ゲート
電極6の両側に形成された第一、第二の導電層7,9か
らなるMOSトランジスタと、前記半導体基板1内に形
成された不純物含有層8と、前記MOSトランジスタと
前記不純物含有層8を覆う第一の絶縁膜17と、前記不
純物含有層8の上で前記第一の絶縁膜17に形成された
第一のコンタクトホール20と、前記ゲート電極6の上
で前記第一の絶縁膜17に形成された第二のコンタクト
ホール25と、前記第一の絶縁膜17の上を通り、前記
第一のコンタクトホール20を介して前記不純物含有層
8に接続され且つ前記第二のコンタクトホールを25介
して前記ゲート電極6に接続する導電性膜26と、前記
導電性膜26を覆う第二の絶縁膜48と、前記第二の絶
縁膜48上で、前記導電性膜26に沿った経路に形成さ
れ且つ前記第一、第二のコンタクトホール20,25の
上方で前記導電性膜26に接触するアルミニウム配線3
6とを有することを特徴とする半導体装置によって解決
する。また、上記した半導体装置は、図7に例示するよ
うに、前記アルミニウム配線が、前記第一の絶縁膜に設
けた第三のコンタクトホールを直接通して又は多結晶シ
リコン膜を介して下層の電極配線に接続されていること
を特徴とする。上記した課題は、図2〜図5に例示する
ように、半導体基板1表面のゲート絶縁膜6aの上にM
OSトランジスタ用のゲート電極6を形成した後に、該
ゲート電極6の両側に不純物を導入して該MOSトラン
ジスタ用の第一、第二の導電層7,9を形成する工程
と、前記半導体基板に不純物含有層8を設ける工程と、
前記MOSトランジスタと前記不純物含有層8を覆う第
一の絶縁膜17を積層する工程と、前記第一の絶縁膜1
7をパターニングして前記ゲート電極6と前記不純物含
有層8のそれぞれの上に第一、第二のコンタクトホール
20,25を形成する工程と、前記第一、第二のコンタ
クトホール20,25内に接触する導電性膜26を前記
第一の絶縁膜17の上に形成する工程と、プラズマ処理
を含む工程と、前記導電性膜26を覆う第二の絶縁膜4
8を形成する工程と、前記第二の絶縁膜48上で、前記
導電性膜26に沿った経路にアルミニウム配線36を形
成するとともに、前記アルミニウム配線36を前記第
一、第二のコンタクトホール20,25の上方で前記導
電性膜26に接触させる工程とを有することを特徴とす
る半導体装置の製造方法によって解決する。
【0019】または、前記アルミニウム電極36が、前
記層間絶縁膜17に設けた第三のコンタクトホールを直
接通して又は前記多結晶シリコン膜を介して下層の電極
配線に接続されていることを特徴とする前記半導体装置
によって達成する。例えば、図7(b) に示すような構造
のものがある。
【0020】または、図2〜5に例示するように、半導
体基板1表面のゲート絶縁膜6aの上にMOSトランジ
スタ用のゲート電極6を形成した後に、該ゲート電極6
の両側に不純物を導入して該MOSトランジスタ用の第
一、第二の導電層7,9を形成する工程と、前記半導体
基板1に不純物含有層8を設ける工程と、前記MOSト
ランジスタと前記不純物含有層8を一体的に覆う層間絶
縁膜17を積層する工程と、前記ゲート電極6及び前記
不純物含有層8の上の前記層間絶縁膜17に第一、第二
のコンタクトホール20、25を形成する工程と、前記
第一、第二のコンタクトホール20、25内に接触する
導電性膜26を前記層間絶縁膜17の上に形成する工程
と、プラズマ処理を含む工程と、前記第一、第二のコン
タクトホール20、25の上の前記導電性膜26を通る
経路にアルミニウム配線電極36を形成する工程とを有
することを特徴とする半導体装置の製造方法によって達
成する。
【0021】
【作 用】第1の発明によれば、アルミニウム配線電極
36の下の層に、ゲート電極6と半導体基板1とを繋ぐ
導電性膜26を設けている。
【0022】このため、パターニングの際にチャージア
ップが大きくなるアルミニウム配線36を形成する位置
よりも下層に導電性膜26を形成し、この導電性膜26
を介してゲート電極6と不純物拡散層8を電気的に予め
接続しておくことによって、アルミニウム配線36を形
成する際に、或いはゲート電極を覆う絶縁膜48をパタ
ーニングする際にゲート電極6に流れる電荷を不純物拡
散層8に放出することによってゲート絶縁膜6aの破壊
が未然に防止される。しかも、ゲート電極6に接続され
るアルミニウム配線36は、ゲート電極6の上と不純物
拡散層8の上で導電性膜26を介してゲート電極6及び
不純物拡散層8に接続され、さらにアルミニウム配線3
6は導電性膜26に沿って配置されるので、パターレイ
アウトが適正化され、配線層は密にレイアウトされ、集
積度が向上する。また、アルミニウム配線36は導電性
膜8に沿って形成されるので、導電性膜8を設けること
によって生じる寄生容量を無視できることになり、導電
性膜8が半導体装置の高速動作に悪影響を及ぼすことは
ない。さらに、導電性膜8は、アルミニウム配線36に
沿ってゲート電極・不純物拡散層間で互いに並列に接続
されているために、ゲート電極6と不純物拡散層8を接
続する導電経路の抵抗は従来のアルミニウム配線だけの
場合よりも低減することになる。
【0023】また、第2の発明によれば、ゲート電極と
半導体基板とを導電性膜で導通する場合に、例えば図7
に例示するように、ゲート電極77を覆う層間絶縁膜8
1の上を通して、同層にあるゲート電極77と電極配線
(WL2)とを接続させている。
【0024】このため、プラズマプロセスにより電極配
線(WL2)内に入り込んだ電荷は、ゲート電極77に集
中せずに半導体基板に放出されることになり、ゲート電
極が受けるダメージを低減し、ゲート絶縁膜の絶縁破壊
が未然に防止される。
【0025】さらに、第3の発明によれば、ゲート電極
6と半導体基板1を接続する導電性膜26を形成した後
に、プラズマ処理工程を入れているため、ゲート電極6
がフローティング状態にならず、プラズマによるゲート
電極6のダメージや、その下のゲート絶縁膜6aの絶縁
破壊が防止される。
【0026】
【実施例】そこで、以下に本発明の実施例を図面に基づ
いて説明する。 (a)本発明の第1実施例の説明 図1は、本発明の第1実施例装置を示す平面図であり、
図8に示すインバータ回路を構成している。
【0027】図において符号1は、シリコンよりなる半
導体基板で、その表面には、n型活性領域2とp型活性
領域3を囲むSiO2膜4が選択酸化法により形成されてい
る。また、n型活性領域2とp型活性領域3には2つの
ゲート電極5,6が間隔をおいて平行に配置されてお
り、その下には図示しないゲート絶縁膜が形成されてい
る。
【0028】さらに、n型活性領域2のゲート電極5,
6の両側方にはp型不純物が導入され、2つのゲート電
極5,6の間はp型ソース層7、その両外側はp型ドレ
イン層8,9となっており、これらにより共通なソース
層7を有する2つのpMOSトランジスタ10,11が
構成されている。一方、p型活性領域3を通るゲート電
極5,6の両側にはn型不純物が導入され、2つのゲー
ト電極5,6の間はn型ソース層12、両外側がn型ド
レイン層13,14となり、これらによりソース層12
を共通にする2つのnMOSトランジスタ15,16が
形成されている。
【0029】そして、ゲート電極5,6によって接続さ
れるpMOSトランジスタ10,11とnMOSトラン
ジスタ15,16の組合せによって図8に示す2つのイ
ンバータIV1 、IV2 が構成される。
【0030】各MOSトランジスタ10、11、15、
16を構成する層の上の全体には後述する薄い第一の層
間絶縁膜17が積層され、そのうちのソース層7、1
2、ドレイン層8、9、13、14及びゲート電極5,
6の上にはそれぞれコンタクトホール18〜25が形成
されている。
【0031】そして、一方のゲート電極5の側方にある
2つの領域2,3のドレイン層8,13と他方のゲート
電極6の上のコンタクトホール20、22、25を結ぶ
経路の第一の層間絶縁膜17の上には低抵抗の多結晶シ
リコン膜26が帯状に形成されている。また、一方のゲ
ート電極5の上に形成されたコンタクトホール24から
外方に向けても帯状の多結晶シリコン膜27が設けられ
ている。
【0032】さらに、他方のゲート電極6の脇にある2
つの領域2,3のドレイン層9,14の上のコンタクト
ホール21,23を結ぶ経路の第一の層間絶縁膜17の
上には、低抵抗の多結晶シリコン膜28が帯状に形成さ
れており、その一部は分岐して他の方向に延在してイン
バータIV2 の出力端となっている。
【0033】36は、3つの帯状の多結晶シリコン膜2
6〜28を覆う第二の層間絶縁膜(不図示)の上に形成
された第一のアルミニウム配線電極で、前記した第一の
多結晶シリコン膜26に沿って形成され、ドレイン層
8,13とゲート電極6の上のコンタクトホール30,
32,35を通して第一の多結晶シリコン膜26と接触
するように構成されている。これにより、前段のインバ
ータIV1 の出力端となるドレイン層8,13を、後段の
インバータIV2 の入力端となるゲート電極6に接続する
ようになっている。
【0034】37は、第二の層間絶縁膜(不図示)の上
に形成された第二のアルミニウム配線電極で、第二の多
結晶シリコン膜27と同一経路に形成され、コンタクト
ホール34を通して前段のインバータIVの入力端と
なるゲート電極5に接続されている。なお、不純物を含
む多結晶シリコンは、アルミニウムよりも抵抗率が高い
ので第一及び第二の多結晶シリコン膜26,27を通し
てゲート絶縁膜を破壊するような電荷がゲート絶縁膜上
に移動することはない。
【0035】38は、第二の層間絶縁膜(不図示)の上
を這う第三のアルミニウム配線電極で、第三の多結晶シ
リコン膜28に沿って形成されるとともに、コンタクト
ホール31,33を通して後段のインバータを構成する
2つのドレイン層9,14を短絡して出力端となるよう
に構成されている。
【0036】なお、図中符号39は、n型活性領域2の
ソース層7の上にある第一の層間絶縁膜17に形成され
たコンタクトホール18を覆うスパイク防止用の第四の
多結晶シリコン膜、40は、第二の層間絶縁膜(不図
示)に形成されたコンタクトホール41を通して第四の
多結晶シリコン膜39に接続される第一のアルミニウム
電源電極、42は、n型活性領域3のソース層12の上
で第一の層間絶縁膜17に設けられたコンタクトホール
19を覆うスパイク防止用の第五の多結晶シリコン膜、
43は、第二の層間絶縁膜(不図示)に設けられたコン
タクトホール44を通して第五の多結晶シリコン膜42
に接続される第二のアルミニウム電源電極を示してい
る。
【0037】以上述べたような実施例装置によれば、ド
レイン層8の上に形成するスパイク防止用の多結晶シリ
コン膜は、層間絶縁膜17の上を通してゲート電極6に
延在されて接続している。
【0038】したがって、その上の厚い層間絶縁膜やア
ルミニウム膜をパターニングする際のプラズマ処理にお
いて、ゲート電極6に侵入した電荷は低抵抗の多結晶シ
リコン膜26を通してドレイン層8に放出されることに
なる。
【0039】この結果、ゲート電極6のプラズマによる
ダメージは抑制され、しかも電荷蓄積によるゲート絶縁
膜の破壊は未然に防止される。次に、上記した第二のM
OSトランジスタ11とそのゲート電極6に接続される
第一の多結晶シリコン膜26の形成工程を、図2〜図5
に基づいて説明する。なお、図の右側は、MOSトラン
ジスタのA−A線断面図を示し、左側は、n型活性領域
2から出た選択酸化膜4上のゲート電極6のB−B線断
面図を示している。
【0040】図2(a) 、図4(a) において、シリコン基
板1の表面の選択酸化膜4に囲まれたn型活性領域2の
上にはゲート絶縁膜6aを介してゲート電極6が設けら
れ、また、その側方にはSiO2よりなるサイドウォール6
bが形成されている。さらに、ゲート電極6の両側には
LDD構造のp型ソース層7とp型ドレイン層9が形成
されている。
【0041】一方、選択酸化膜4の上にあるゲート電極
6は、図中左側に示すような状態となっている。このよ
うな状態において、まず、CVD法によって全体にSiO2
よりなる第一の層間絶縁膜17を成長した後に、図2
(b) に示すように、フォトリソグラフィー法によってド
レイン層9の上、およびn型活性領域2外のゲート電極
6の上にぞれぞれコンタクトホール21、25を形成
し、ついで、全体にp型不純物を含む多結晶シリコン膜
46を成長する。
【0042】この後に、フォトレジスト47を塗布し、
これを露光、現像してコンタクトホール21の上からゲ
ート電極6のコンタクトホール25につながる経路にフ
ォトレジスト47を残す(図2(c))。
【0043】そして、フォトレジスト47をマスクにし
て多結晶シリコン膜46をエッチングすると、図4(b)
に示すような帯状のパターン26、28が形成される。
この多結晶シリコン膜のパターン26、28は、この上
に形成されるアルミニウム膜のスパイクを防止するため
にコンタクトホール21の内部に残されるとともに、第
二のMOSトランジスタ11のゲート電極6と第一のM
OSトランジスタ10のドレイン層8とを導通させる範
囲まで延在されており、後のプラズマプロセスの際にゲ
ート電極6に電荷が蓄積することを低減するものであ
る。
【0044】例えば、多結晶シリコン膜46をパターニ
ングした後に、フォトレジスト47を酸素プラズマで灰
化しても、このときにゲート電極6に入った電荷が多結
晶シリコン膜26を通して半導体基板1に流れることに
なり、ゲート電極6のダメージや電荷蓄積によるゲート
絶縁膜6aの破壊が防止される。
【0045】この後に、CVD法によってPSGよりな
る第二の層間絶縁膜48を成長した後に、この上にフォ
トレジスト49を塗布してこれを露光、現像し、前の工
程で形成したコンタクトホール21、25の上に重なる
ような窓50、51を設ける(図3(e))。
【0046】そして、窓50、51から露出した第二の
層間絶縁膜49を、多結晶シリコン膜26、28が露出
するまでエッチングしてコンタクトホール31、35を
形成する(図3(f),図5(c))。
【0047】この場合、コンタクトホール31、35を
設けた後にフォトレジスト49を酸素プラズマ等により
灰化するが、この場合にもゲート電極6に入った電荷
は、多結晶シリコン膜26を通して半導体基板1に放出
されることになる。
【0048】この後に、スパッタ法等によりアルミニウ
ム膜を積層してから、全体にフォトレジスト(不図示)
を塗布し、これを露光、現像してソース層7、ドレイン
層9を通る配線パターンや、ゲート電極6を通る配線パ
ターン36等を形成する。
【0049】そして、そのフォトレジストをマスクにし
てアルミニウム膜をプラズマエッチングして図3(g) 、
図5(d) に示すようなアルミニウム配線電極36〜3
8、40を形成する。この場合のプラズマ処理によって
ゲート電極6に入る電荷は多結晶シリコン膜26を通し
て半導体基板1に流れるためにゲート電極6のダメージ
やゲート絶縁膜6aの破壊は未然に防止されることはい
うまでもない。
【0050】(b)本発明の第2実施例の説明 上記した実施例はインバータを2段接続した回路を構成
する装置について説明したが、MOSトランジスタを使
用するその他の回路においても、スパイク防止用の多結
晶シリコン膜を予めゲート電極まで延在させて繋いでも
よい。
【0051】例えば、図6に示すような256 KBitのセル
61の配列となる半導体記憶装置等におけるワード線間
のクランプ回路にも同様に適用することができる。即
ち、あるワード線WL1、WL2の選択をする場合に、多重
選択を回避する必要があり、図7(a) に示すようなクラ
ンプ回路が用いられる。この回路は一方のMOSトラン
ジスタ71がON状態になると、強制的に他のMOSト
ランジスタ72がOFFするように構成されている。こ
の回路は、例えば、ノード1(N1)の電圧が高レベル
となれば、ノード6(N6)の電圧も高レベルとなり、
第2のMOSトランジスタ72がONとなる。その影響
でN4、N5が低レベルとなって、第1のMOSトラン
ジスタ71がOFFとなる。
【0052】このクランプ回路の平面は図7(b) に示す
ようになり、半導体基板73の表面の選択酸化膜74の
上には帯状のワード線が複数本配列され、ある2本のワ
ード線WL1、WL2の間に形成さた2つのp型活性領域7
5、76にはゲート絶縁膜を介してゲート電極77、7
8が形成されている。また、ゲート電極77、78の両
側の活性領域75、76にはn型不純物が導入されてソ
ース層79、80とドレイン層81、82が形成されて
おり、これらにより2つのMOSトランジスタ71、7
2が構成されている。
【0053】そして、MOSトランジスタ71,72、
ワード線WL1,WL2等の上には第一の層間絶縁膜81が
形成されており、第1のワード線WL1、第1のMOSト
ランジスタ71のドレイン層81、第2のMOSトラン
ジスタ72のゲート電極78の上の第一の層間絶縁膜8
1にはコンタクトホール82〜84がそれぞれ形成さ
れ、各コンタクトホール82〜84内とそれらを結ぶ経
路には3つに分岐された低抵抗の多結晶シリコン膜85
が形成されている。
【0054】また、第2のワード線WL2、第2のMOS
トランジスタ72のドレイン層82、第1のMOSトラ
ンジスタ71のゲート電極77の上にも、同様にコンタ
クトホール86〜88が設けられており、それらを結ぶ
経路に低抵抗の多結晶シリコン膜89が形成されてい
る。
【0055】さらに、それらの上には第二の層間絶縁膜
90が積層され、この層間絶縁膜90には上記したコン
タクトホール82〜84,86〜88と同じ位置に別の
コンタクトホールが形成されている。そして、2つの多
結晶シリコン膜85、89と同じ位置を結ぶ2つのアル
ミニウム配線91、92が、その層間絶縁膜90の上に
形成され、これにより2つのワード線WL1、WL2と2つ
のMOSトランジスタ71、72が接続されて図7(a)
に示すような回路が構成される。
【0056】なお、ソース層79、80は特に接続状態
を示してはいないが、バルク配線等を介して接地されて
いる。また、この装置は、図2、3に示すと同様な製造
工程を経ることになるので、省略する。
【0057】
【発明の効果】以上述べたように第1の発明によれば、
アルミニウム配線電極の下の層に、ゲート電極と半導体
基板を繋ぐ導電性膜を設けているので、絶縁層の上に形
成したアルミニウム層をエッチング加工してゲート電極
と不純物拡散層とを接続する配線を形成する場合でも、
アルミニウム層の下方の導電性膜によってゲート電極が
フローティング状態にはならず、アルミニウムエッチン
グなどの電荷量の覆いプラズマプロセスにおいてゲート
電極が大きなチャージアップによるダメージを受けるこ
とを回避でき、ゲート絶縁膜の絶縁破壊を未然に防止す
ることができる。しかも、ゲート電極に接続されるアル
ミニウム配線は、ゲート電極の上と不純物拡散層の上で
導電性膜を介してゲート電極及び不純物拡散層に接続さ
れ、さらにアルミニウム配線は導電性膜に沿って配置さ
れるので、パターレイアウトが適正化され、配線層を密
にレイアウトでき、集積度を向上することができる。ま
た、アルミニウム配線は導電性膜に沿って形成されるの
で、導電性膜によって生じる寄生容量は無視できること
になり、導電性膜を設けることによって半導体装置の高
速動作への悪影響を防止できる。しかも、導電性膜は、
アルミニウム配線に沿って互いに並列に接続されること
になるために、ゲート電極と不純物拡散層を接続する導
電経路の抵抗を従来のアルミニウム配線だけの場合に比
べて低減することができる。
【0058】また、第2の発明によれば、ゲート電極と
半導体基板とを導電性膜で導通する場合に、ゲート電極
を覆う層間絶縁膜の上を通して、同層にあるゲート電極
と電極配線とを接続させているので、プラズマプロセス
により電極配線内に入り込んだ電荷は、ゲート電極に集
中せずに半導体基板に放出されることになり、ゲート電
極が受けるダメージを低減し、ゲート絶縁膜の絶縁破壊
を未然に防止することができる。
【0059】さらに、第3の発明によれば、ゲート電極
と半導体基板を接続する導電性膜を形成した後に、プラ
ズマ処理工程を入れているので、ゲート電極がフローテ
ィング状態にならず、プラズマによるゲート電極のダメ
ージを低減し、その下のゲート絶縁膜の絶縁破壊を防止
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す平面図である。
【図2】本発明の第1実施例の製造工程を示す断面図
(その1)である。
【図3】本発明の第1実施例の製造工程を示す断面図
(その2)である。
【図4】本発明の第1実施例の製造工程を示す平面図
(その1)である。
【図5】本発明の第1実施例の製造工程を示す平面図
(その2)である。
【図6】本発明の第2実施例装置のセル配置を示す平面
図である。
【図7】本発明の第2実施例装置のクランプ回路の回路
図及びその平面図である。
【図8】MOSインバータの一例を示す回路図である。
【図9】従来装置の一例を示す平面図である。
【図10】従来の製造工程を示す断面図である。
【符号の説明】
1 半導体基板 2 n型活性領域 3 p型活性領域 4 選択酸化膜 5、6 ゲート電極 6a ゲート絶縁膜 7、12 ソース層 8、9、13、14 ドレイン層 10、11 pMOSトランジスタ 15、16 nMOSトランジスタ 17 層間絶縁膜 18〜25、30〜35 コンタクトホール 26〜28 多結晶シリコン膜 36〜38 アルミニウム配線電極

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体基板の上にゲート絶縁膜を介して形
    成されたゲート電極、及び該ゲート電極の両側に形成さ
    れた第一、第二の導電層からなるMOSトランジスタ
    と、 前記半導体基板内に形成された不純物含有層と、 前記MOSトランジスタと前記不純物含有層を覆う第一
    の絶縁膜と、 前記不純物含有層の上で前記第一の絶縁膜に形成された
    第一のコンタクトホールと、 前記ゲート電極の上で前記第一の絶縁膜に形成された第
    二のコンタクトホールと、 前記第一の絶縁膜の上を通り、前記第一のコンタクトホ
    ールを介して前記不純物含有層に接続され且つ前記第二
    のコンタクトホールを介して前記ゲート電極に接続する
    導電性膜と、 前記導電性膜を覆う第二の絶縁膜と、 前記第二の絶縁膜上で、前記導電性膜に沿った経路に形
    成され且つ前記第一、第二のコンタクトホールの上方で
    前記導電性膜に接触するアルミニウム配線とを有するこ
    とを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】前記アルミニウム配線が、前記第一の絶縁
    膜に設けた第三のコンタクトホールを直接通して又は多
    結晶シリコン膜を介して下層の電極配線に接続されてい
    ることを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
  3. 【請求項3】半導体基板表面のゲート絶縁膜の上にMO
    Sトランジスタ用のゲート電極を形成した後に、該ゲー
    ト電極の両側に不純物を導入して該MOSトランジスタ
    用の第一、第二の導電層を形成する工程と、 前記半導体基板に不純物含有層を設ける工程と、 前記MOSトランジスタと前記不純物含有層を覆う第一
    の絶縁膜を積層する工程と、 前記第一の絶縁膜をパターニングして前記ゲート電極と
    前記不純物含有層のそれぞれの上に第一、第二のコンタ
    クトホールを形成する工程と、 前記第一、第二のコンタクトホール内に接触する導電性
    膜を前記第一の絶縁膜の上に形成する工程と、 プラズマ処理を含む工程と、 前記導電性膜を覆う第二の絶縁膜を形成する工程と、 前記第二の絶縁膜上で、前記導電性膜に沿った経路にア
    ルミニウム配線を形成するとともに、前記アルミニウム
    配線を前記第一、第二のコンタクトホールの上方で前記
    導電性膜に接触させる工程とを有することを特徴とする
    半導体装置の製造方法。
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