JP2695932B2 - クリーンルーム用エレベータ設備 - Google Patents

クリーンルーム用エレベータ設備

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JP2695932B2 JP21980689A JP21980689A JP2695932B2 JP 2695932 B2 JP2695932 B2 JP 2695932B2 JP 21980689 A JP21980689 A JP 21980689A JP 21980689 A JP21980689 A JP 21980689A JP 2695932 B2 JP2695932 B2 JP 2695932B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、多層階に配置され相互に人,物を運搬でき
るようにしたクリーンルームの空気圧とこれに隣接して
設けられた昇降路の空気圧の差圧制御によりクリーンル
ームを超清浄空間に維持するクリーンルーム用エレベー
タ設備に関する。
〔従来の技術〕
近年、半導体のチップの集積度が高くなるにつれて、
半導体製造工場におけるクリーンルームの清浄度も高く
することが要求されている。工場内にクリーンルームを
多層階にレイアウトした場合、多層階のクリーンルーム
間を人や物を運ぶためのエレベータが設置されるが、ク
リーンルームとエレベータの連絡の際にも、クリーンル
ーム内へ昇降路から塵埃が入り込むことを防止しクリー
ンルームの清浄度を高く維持する必要がある。
かかるクリーンルーム間に設置されたクリーンルーム
用エレベータ設備として、第3図に示すものが知られて
いる。
図において、1は昇降路で、この昇降路1は密閉構造
に構成され、その昇降路1の壁面1Aには防塵塗装が施さ
れている。昇降路1内の天井付近にはエレベータ機械室
2が設けられ、このエレベータ機械室2内には巻上機3
からなる昇降手段が設置され、この巻上機3は電動機3A
により回転・逆回転する。この巻上機3から繰り出した
ワイヤ4の一端にはケージ5が吊り下げられられ、この
ケージ5は巻上機3等により昇降自在となる。また、エ
レベータ機械室2には差圧ダンパー6からなる空気排出
口が設けられている。
上述のケージ5の天井5Aの上側には送風機7と超高性
能フィルタ8とが配設され、送風機7と超高性能フィル
タ8とは、ケージ5の床5Bの付近から天井5Aに至るダク
ト9の途中に設けられており、ケージ5内の空気は床5B
の近くからダクト9内に吸い込まれ、超高性能フィルタ
8により濾過された後、天井5Aからケージ5内の内部空
間に吹き付けられ、空気は矢印で示すように循環する。
従って、ケージ5内は超清浄空間に維持される。
10は建屋内の一階に設置されたクリーンルーム、11は
二階に設置さたクリーンルーム、12は三階に設置された
クリーンルームで、各クリーンルーム10,11,12の左側側
面にはそれぞれ扉10A,11A,12Aが取り付けられ、扉10A,1
1A,12Aはそれぞれ昇降路1内に臨んでいる。各クリーン
ルーム10,11,12の右側側面にはそれぞれ循環空調機13,1
4,15が設けられ、天井部分にはHEPAフィルタからなる超
高性能フィルタ16,17,18が設けられ、底部には多孔構造
の床18B,11B,12Bが設けられている。
各クリーンルーム10,11,12内の空気は循環空調機13,1
4,15から超高性能フィルタ16,17,18を通って濾過され、
再び、各クリーンルーム10,11,12内に戻るように循環し
ている。この循環する空気により、各クリーンルーム1
0,11,12内は密閉した状態では超清浄空間に維持され
る。
各循環空調機13,14,15にはそれぞれ外調機19,20,21が
連結しており、これ等の外調機19,20,21から循環空調機
13,14,15を介して各クリーンルーム10,11,12内に外気が
取り込まれる。その際、外調機19,20,21で外気の除加
湿,加熱冷却及び除塵が行なわれる。
しかして、各外調機19,20,21からクリーンルーム10,1
1,12内にそれぞれ外気を送って、第4図に示すように、
クリーンルーム10,11,12内の空気圧PC1を、昇降路1内
の空気圧PE1より高くし、この差圧を利用して各クリー
ンルーム10,11,12から空気を昇降路1内に流し、さら
に、昇降路1内の空気圧PE1を大気圧P0より高くし、昇
降路1内の空気を差圧ダンパー6を介して大気中に排出
させて、昇降路1から各クリーンルーム10,11,12への逆
流を防ぎ、クリーンルーム10,11,12内を常時、超清浄空
間に維持しようとしている。
〔発明が解決しようとする課題〕
従来におけるクリーンルーム用エレベータ設備におい
ては、清浄度の低い昇降路1から清浄度の高い各クリー
ンルーム10,11,12への逆流を防ぐため、各クリーンルー
ム10,11,12の空気圧と昇降路1の空気圧との間に大きな
差圧を設定する必要があり、外調機19,20,21からクリー
ンルーム10,11,12内に大量の外気を取り込み、昇降路1
に排出していた。
しかしながら、ケージ5の昇降の際、ケージ5の移動
に伴うピストン効果により昇降路1内の空気が圧縮され
て空気圧はPE2(第4図図示)となり、この空気圧PE2
クリーンルーム10,11,12内の空気圧PC1より高くなる場
合がある。かかる場合、昇降路1内の空気がクリーンル
ーム10,11,12へ逆流してクリーンルーム10,11,12内の清
浄度の高い空気を汚染することになる。
また、クリーンルーム10,11,12の扉10A,11A,12Aの隙
間からまたはこれ等の扉の開口時、クリーンルーム10,1
1,12内の清浄度の高い空気が昇降路1に高速で流れ、そ
れに原因してクリーンルーム10,11,12内に乱流が誘発さ
れ、クリーンルーム10,11,12内の空気が汚染され、超清
浄空間に維持することが困難である。さらに、クリーン
ルーム10,11,12の扉10A,11A,12Aの開口時、クリーンル
ーム10,11,12内に気流の横流れ現象が発生し、クリーン
ルーム10,11,12内における半導体製品を汚染する虞があ
った。
ここで、昇降路1内の空気を清浄に保てば、昇降路1
からクリーンルーム10,11,12内に空気が逆流しても、ク
リーンルーム10,11,12内の空気の汚染を軽減することが
できるが、従来、例えば特開昭63−8184号公報におい
て、クリーンルームから差圧を利用して昇降路内へ空気
を流すことにより昇降路内の空気を清浄にするように述
べられているものの、単に、クリーンルームから昇降路
内に空気を流しただけでは昇降路内の空気の清浄度を向
上させるには不充分である。また、少しでも、昇降路内
の清浄度を高める必要性から、クリーンルームから昇降
路への排気量が多かった。
なお、第3図において、昇降路1からクリーンルーム
10,11,12への空気の逆流を防止するため、昇降路1と各
クリーンルーム10,11,12との間にそれぞれエレベータ前
室を配置し、ケージ5の扉とエレベータ前室の扉の開閉
のインターロックをとり、このエレベータ前室を介して
人,物の運搬を行なうことにより、クリールーム10,11,
12と昇降路1とを直接連絡できないようにすることもで
きるが、かかる場合には、エレベータ前室を配置するこ
とを余儀なくされ、また、ケージ5の扉とエレベータ前
室の扉の開閉のインターロックをとらなければならず、
制御装置等も必要となり、好ましくない。
そして、クリーンルーム10,11,12の空気圧PC1を昇降
路1内の空気圧PE1より高くするため、外調機19,20,21
によりクリーンルーム10,11,12内に取り込まれる外気補
給量が多大となっているが、この外気を、クリーンルー
ム10,11,12内での温湿度条件と同じにするため、外調機
19,20,21で、除加湿,加熱冷却及び除塵が行なわれ、そ
の熱エネルギー使用量は、クリーンルーム10,11,12で使
用される熱エネルギーの過半に達し、多大な熱エネルギ
ーを浪費している。
さらに、ケージ5の昇降の際、高圧となった昇降路1
内の空気圧PE2(第4図図示)よりもクリーンルーム10,
11,12の空気圧を上げてPC2にすれば、上述した昇降路1
からクリーンルーム10,11,12への逆流を防止することが
できるが、クリーンルーム10,11,12で空気を加圧するた
めの外気の補給量をいたずらに増加させることになり、
その熱エネルギー使用量が増加する。
本発明は、上述の問題点を解決するためになされたも
ので、その目的は、昇降路内の空気がクリーンルーム内
に逆流しても超清浄空間であるクリーンルーム内の空気
の汚染を軽減し、且つ、クリーンルームへの外気補給量
を少なくし、多大な熱エネルギーの浪費量を少なくする
クリーンルーム用エレベータ設備を提供することであ
る。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、本発明は、超清浄空間に
維持されるケージを、昇降路のエレベータ機械室に設け
た昇降手段により昇降自在に昇降路内に配置し、この昇
降するケージを介して多層階に配置されたクリーンルー
ム内の空気圧を、外調機からクリーンルーム内に外気を
補給して昇降路内の空気圧より高くし、この差圧を利用
してクリーンルームから空気を昇降路内に流すことによ
りクリーンルーム内を超清浄空間に維持するクリーンル
ーム用エレベータ設備において、前記昇降路内に、その
空気が高圧になった時吸込風量を増加させる差圧ダンパ
ー付吸込口及び吹出口がそれぞれ昇降路内に開口してい
るダクトを配設し、このダクトのエレベータ機械室内の
部分に、送風機及び超高性能フィルムを設けたものであ
る。
〔作 用〕
本発明においては、昇降路内では、ダクトの差圧ダン
パー付吸込口から塵埃を含んだ空気がダクト内に吸引さ
れ、この空気は送風機により超高性能フィルタに導かれ
て濾過され、清浄度が高くなり、この清浄度の高い空気
がダクトの吹出口から昇降路内に吹き出され、昇降路内
の空気の清浄度が高くなる。
このため、クリーンルームからの清浄度の高い空気だ
けで、昇降路内の清浄度を高める必要が無くなり、従来
例に比してクリーンルームから昇降路への排気量を減ら
すことができる。
そして、昇降路内をケージが昇降する際、ケージの移
動に伴なうピストン効果により昇降路内の空気が圧縮さ
れて高圧になった場合、差圧ダンパー付吸込口からダク
ト内への吸込風量が増加する。従って、昇降路内の高圧
になった空気圧が直ちに減圧され、昇降路内の空気圧が
クリーンルームの空気圧より低く保たれ、昇降路内の空
気がクリーンルームへ逆流することが防止される。
〔実施例〕
以下、図面により本発明の実施例について説明する。
第1図,第2図は本発明の実施例に係るクリーンルー
ム用エレベータ設備を示し、このクリーンルーム用エレ
ベータ設備は従来例におけるクリーンルーム用エレベー
タ設備と比して、以下に述べるように昇降路内の構造が
相違しており、本実施例では、従来例と重複する部分に
ついては説明を省略し、従来例と相違する部分について
のみ説明する。なお、従来例と同一構成部品については
従来例と同一の符号を付している。
第1図において、昇降路1内にはダクト31が配設され
ている。このダクト31は、昇降路1の壁面1Aの垂直部分
に沿って底部1Bの付近から上方に走り、エネルギー機械
室2を通り、さらにその壁面1Aの垂直部分に沿って底部
1Bの付近に至る。このダクト31には昇降路1内に開口す
る2つの差圧ダンパー付吸込口32,32が設けられ、その
内の1つは昇降路1内の底部1Bの付近に位置し、他の1
つは昇降路1内のエレベータ機械室2の下付近に位置し
ている。差圧ダンパー付吸込口32は、ダクト31内の空気
圧と昇降路1内の空気圧との差圧に応じて開口度が機械
的に制御されるように構成され、差圧が大きくなると吸
込風量が増加するように、差圧が小さくなると吸込風量
が減少するように作動する。従って、第2図に示すよう
に、差圧ダンパー付吸込口32の作動により、昇降路1内
の空気圧が高圧になると、ダクト31内への吸込風量が増
加し、昇降路1内の空気圧が低圧になると、ダクト1内
の吸込風量が減少する。なお、第2図中、「吸込口+ダ
クト」と示された曲線は、差圧ダンパー付吸込口に代え
て通常の風量の変化しない吸込口をダクトに設けた場合
の抵抗曲線を示し、「差圧ダンパー付吸込口+ダクト」
と示された曲線はダクトに差圧ダンパー付吸込口を設け
た場合の抵抗曲線を示している。また、ダクト31には昇
降路1内に開口する2つの吹出口33,33が設けられ、そ
の内の1つは昇降路1内の底部1Bの付近に位置し、他の
1つは昇降路1内のエレベータ機械室2の下付近に位置
している。
そして、このダクト31のエレベータ機械室2内の部分
に、送風機34及び超高性能フィルタ35が設けられてい
る。
しかして、本実施例においては、従来例と同様に、各
外調機19,20,21からクリーンルーム10,11,12内にそれぞ
れ外気を送ってクリーンルーム10,11,12内の空気圧PC1
を、昇降路1内の空気圧PE1より高くし、この差圧を利
用して各クリーンルーム10,11,12から空気を昇降路1内
に流し、さらに、昇降路1内の空気圧PE1を大気圧P0
り高くし、昇降路1内の空気を差圧ダンパー6を介して
大気中に排出させている。
一方、昇降路1内では、ダクト31の差圧ダンパー付吸
込口32,32から塵埃を含んだ空気がダクト31内に吸引さ
れ、この空気は送風機34により超高性能フィルタ35に導
かれて濾過され、清浄度が高くなり、この清浄度の高い
空気がダクト31の吹出口33,33から昇降路1内に吹き出
され、昇降路1内の空気の清浄度を高くしている。
このため、クリーンルーム10,11,12からの清浄度の高
い空気だけで、昇降路1内の清浄度を高める必要が無く
なり、従来例に比してクリーンルーム10,11,12から昇降
路1への流出量を減らすことができる。
そして、昇降路1内をケージ5が昇降する際、ケージ
5の移動に伴なうピストン効果により昇降路1内の空気
が圧縮されて高圧になった場合、差圧ダンパー付吸込口
32の作動により差圧ダンパー付吸込口32,32からダクト3
1内への吸込風量が増加する。従って、昇降路1内の高
圧になった空気圧が直ちに減圧され、昇降路1内の空気
圧がクリーンルーム10,11,12の空気圧PC1より低いPE1
保たれ、昇降路1内の空気がクリーンルーム10,11,12へ
逆流することが防止される。
一方、昇降路1内をケージ5が昇降する際、ケージ5
の移動に伴い、昇降路1内の空気が低圧になった場合、
差圧ダンパー付吸込口32,32からダクト1内への吸込風
量が減少する。従って、昇降路1内の低圧になった空気
圧が直ちに増圧され、昇降路1内の空気圧が所定の圧力
に保たれ、クリーンルーム10,11,12から昇降路1への流
出量をいたずらに増やすことが防止される。
以上の如き構成によれば、昇降路1内で、空気は、差
圧ダンパー付吸込口32,32からダクト31中に吸い込ま
れ、超高性能フィルタ35により清浄化された後、吹出口
33,33から昇降路1内に排出されて循環し、昇降路1内
の空気が全体に亘って清浄化される。従って、何らかの
原因により昇降路1内の空気圧がクリーンルーム10,11,
12内の空気圧より高くなり、昇降路1内の空気が超清浄
空間であるクリーンルーム10,11,12内に逆流しても、ク
リーンルーム10,11,12内の空気が汚染する度合を少なく
することができる。
また、クリーンルーム10,11,12の扉10A,11A,12Aの隙
間からまたはこれ等の扉の開口時、クリーンルーム10,1
1,12内の清浄度の高い空気が昇降路1に流れるが、その
際、クリーンルーム10,11,12からの流出量が少なくなる
ため、その空気の流れが遅くなり、クリーンルーム10,1
1,12内に乱流が誘発され難くなり、クリーンルーム10,1
1,12内の空気が汚染されず、クリーンルーム10,11,12内
を超清浄空間に維持することができる。
さらに、上述のように昇降路1内からクリーンルーム
10,11,12への空気の逆流を防止するため、従来例で述べ
たエレベータ前室を設ける必要もなく、ケージ5の扉と
エレベータ前室の扉の開閉のインターロックを不要にす
ることができる。
加えて、上述のように昇降路1内の空気は循環し、清
浄化されるので、昇降路1内から差圧ダンパー6を介し
て大気中へ逃げる排気量を少なくすることができ、従っ
て、クリーンルーム10,11,12から昇降路1への流出量を
減らすことができ、ひいては、クリーンルーム10,11,12
で空気を加圧するための外気の補給量を減らし、熱エネ
ルギーの消費を減少させることができる。
そして、上述のように、昇降路1からクリーンルーム
10,11,12への空気の逆流があっても、クリーンルーム1
0,11,12内の空気が汚染する度合を少なくすることがで
きるようになっているものの、昇降路1からクリーンル
ーム10,11,12への逆流は防止するのが好ましく、昇降路
1内をケージ5が昇降する際、昇降路1内の空気の圧縮
された部分が高圧になった場合、差圧ダンパー付吸込口
32の作動により昇降路1内の空気圧がクリーンルーム1
0,11,12の空気圧より低く保たれ(空気圧PE1)、昇降路
1内の空気がクリーンルーム10,11,12へ逆流することが
防止される。ひいては、クリーンルーム10,11,12の空気
圧は、従来例で高圧となった場合の昇降路内の空気圧P
E2よりも上げる必要がなくなり、PC1で足り、従って、
クリーンルーム10,11,12で空気を加圧するための外気の
補給量を減らすことができる。
なお、本実施例においては、クリーンルームは1階か
ら3階までの各階にそれぞれ設置されているが、クリー
ンルームを設置する階としてかかる例に限定されず、少
なくとも2つの階があれば足り、例えば1階と3階のみ
に設置することもできる。また、4階以上の建屋のクリ
ーンルームにも本発明を適用することができる。
また、本実施例においては、ダクト31に2つの差圧ダ
ンパー付吸込口32,32が設けられているが、送風機34を
可変風量式に構成することにより、昇降路1内をケージ
5が昇降する際、ケージ5の移動に伴なうピストン効果
により昇降路1内の空気が圧縮されて高圧になった場
合、差圧ダンパー付吸込口32への吸込風量がより増加
し、差圧ダンパー付吸込口32の減圧効果を一層高め、昇
降路1内の空気がクリーンルーム10,11,12へ逆流するこ
とを防止することができる。
そして、本実施例においては、差圧ダンパー付吸込口
32は、ダクト31内の空気圧と昇降路1内の空気圧との差
圧に応じて開口度が機械的に制御されるように構成され
ているが、例えば、ケージ5の扉の開閉やケージ5の位
置にに応じて作動するリミットスイッチを昇降路1内に
配設し、このリミットスイッチからの電気信号により差
圧ダンパー付吸込口32に代わりモータで制御される差圧
ダンパー付吸込口を用いることもできる。
勿論、上述した可変風量式の送風機を用いた場合に
も、かかる方式を適用することができる。
加えて、本実施例においては、昇降手段の例として、
巻上機3を例に挙げて説明しているが、昇降手段として
これに限定されることなく、例えば他に油圧シリンダを
使用することもできる。
〔発明の効果〕
以上述べたように、本発明に係るクリーンルーム用エ
レベータ設備にあっては、昇降路内で、空気は、差圧ダ
ンパー付吸込口からダクト中に吸い込まれ、超高性能フ
ィルタにより清浄化された後、吹出口から昇降路内に排
出されて循環し、昇降路内の空気が全体に亘って清浄化
される。従って、昇降路内の空気が超清浄空間であるク
リールーム内に逆流しても、クリーンルーム内の空気が
汚染する度合を少なくすることができる。
また、クリーンルーム内の乱流を少なくし、クリーン
ルーム内の空気が汚染する度合を少なくし、クリーンル
ーム内を超清浄空間に維持することができる。
さらに、上述のように昇降路内からクリーンルームへ
の空気の逆流を防止するため、従来例で述べたエレベー
タ前室を設ける必要もなく、ケージの扉とエレベータ前
室の扉の開閉のインターロックを不要にすることができ
る。
加えて、上述のように、昇降路内から大気中へ逃げる
排気量が少なくなり、従って、クリーンルームから昇降
路への流出量を減らすことができ、ひいては、クリーン
ルームで空気を加圧するための外気の補給量を減らし、
熱エネルギーの消費を減少させることができる。
そして、上述のように、昇降路からクリーンルームへ
の空気の逆流があっても、クリーンルーム内の空気が汚
染する度合を少なくすることができるものの、昇降路か
らクリーンルームへの逆流は防止するのが好ましく、昇
降路内をケージが昇降する際、昇降路内の空気の圧縮さ
れた部分が高圧になった場合、差圧ダンパー付吸込口の
作動により昇降路内の空気圧がクリーンルームの空気圧
より低く保たれ、昇降路内の空気がクリーンルームへ逆
流することが防止される。ひいては、従来例のように高
圧となった場合の昇降路内の空気圧よりも、クリーンル
ームの空気圧を上げる必要がなくなり、クリーンルーム
で空気を加圧するための外気の補給量を減らすことがで
きる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例に係るクリーンルーム用エレベ
ータ設備の構成図である。 第2図は第1図の差圧ダンパー付吸込口の吸込風量の説
明図である。 第3図は従来におけるクリーンルーム用エレベータ設備
の構成図である。 第4図は従来のクリーンルーム用エレベータ設備におけ
る昇降路内の空気圧とクリーンルーム内の空気圧の関係
を特に示す説明図である。 〔主要な部分の符号の説明〕 1……昇降路 2……エレベータ機械室 3……巻上機 5……ケージ 10,11,12……クリーンルーム 19,20,21……外調機 31……ダクト 32……差圧ダンパー付吸込口 33……吹出口 34……送風機 35……超高性能フィルタ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平山 芳廣 東京都港区芝5丁目33番1号 日本電気 株式会社内 (72)発明者 瀬田 光雄 東京都千代田区有楽町1丁目4番1号 三機工業株式会社内 (72)発明者 小林 慎治 東京都港区芝5丁目27番10号 株式会社 日電工務センター内 (56)参考文献 特開 昭51−93037(JP,A) 特開 平2−89787(JP,A) 特開 昭63−8184(JP,A) 特開 昭62−96271(JP,A) 実開 昭62−41785(JP,U)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】超清浄空間に維持されるケージを、昇降路
    のエレベータ機械室に設けた昇降手段により昇降自在に
    昇降路内に配置し、この昇降するケージを介して多層階
    に配置されたクリーンルーム内の空気圧を、外調機から
    クリーンルーム内に外気を補給して昇降路内の空気圧よ
    り高くし、この差圧を利用してクリーンルームから空気
    を昇降路内に流すことによりクリーンルーム内を超清浄
    空間に維持するクリーンルーム用エレベータ設備におい
    て、前記昇降路内に、その空気が高圧になった時吸込風
    量を増加させる差圧ダンパー付吸込口及び吹出口がそれ
    ぞれ昇降路内に開口しているダクトを配設し、このダク
    トのエレベータ機械室内の部分に、送風機及び超高性能
    フィルタを設けたことを特徴とするクリーンルーム用エ
    レベータ設備。
JP21980689A 1989-08-25 1989-08-25 クリーンルーム用エレベータ設備 Expired - Fee Related JP2695932B2 (ja)

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