JP2695860B2 - 燃料電池発電システムの制御装置 - Google Patents
燃料電池発電システムの制御装置Info
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Description
【発明の詳細な説明】 ［発明の目的］ （産業上の利用分野） 本発明は、燃料電池と改質装置とを備えて構成される
燃料電池発電システムに係わり、特に、負荷変動時等に
おける燃料改質系の圧力の制御性を高め負荷追従性を向
上させようとした燃料電池発電システムの制御装置に関
する。
燃料電池発電システムに係わり、特に、負荷変動時等に
おける燃料改質系の圧力の制御性を高め負荷追従性を向
上させようとした燃料電池発電システムの制御装置に関
する。
（従来の技術） 燃料電池発電システムは、高効率，無公害，低騒音
で、且つ負荷追従性に優れた発電システムと言われてい
る。
で、且つ負荷追従性に優れた発電システムと言われてい
る。
そして、本システムでは天然ガス，ナフサ等の原料ガ
スから燃料電池での電気化学反応に必要な水素ガスを生
成する改質装置を有しており、改質装置に適切な原料ガ
スを供給するために負荷や電池電流に応じた基準設定流
量に対し、燃料改質系の代表圧力を安定に維持するため
に、本圧力の設定値と検出値の偏差による補正値を与
え、設定流量とする原料ガスの流量制御構成を通常有し
ている。
スから燃料電池での電気化学反応に必要な水素ガスを生
成する改質装置を有しており、改質装置に適切な原料ガ
スを供給するために負荷や電池電流に応じた基準設定流
量に対し、燃料改質系の代表圧力を安定に維持するため
に、本圧力の設定値と検出値の偏差による補正値を与
え、設定流量とする原料ガスの流量制御構成を通常有し
ている。
第３図は燃料電池発電システムの一従来構成例を示し
たものである。図において、１は原料ガス基準設定流量
演算部、２及び３は調節器、そして４は原料ガス流量調
節弁である。本従来例では、原料ガス基準設定流量演算
部１が電池電流ａを入力して、基準設定流量ｂを発生
し、更に燃料改質系代表部の圧力が適切に保たれるよ
う、その設定値ｃと検出値ｄとの偏差に基づき調節器２
が補正値ｅを与え、ｂとｅの加算値を設定流量ｆとする
構成である。更に、本構成では、設定流量ｆに実流量を
追従させるために、設定流量ｆと検出値ｇとから、調節
器３が流量調節弁４に開度指令ｈを与える構成である。
たものである。図において、１は原料ガス基準設定流量
演算部、２及び３は調節器、そして４は原料ガス流量調
節弁である。本従来例では、原料ガス基準設定流量演算
部１が電池電流ａを入力して、基準設定流量ｂを発生
し、更に燃料改質系代表部の圧力が適切に保たれるよ
う、その設定値ｃと検出値ｄとの偏差に基づき調節器２
が補正値ｅを与え、ｂとｅの加算値を設定流量ｆとする
構成である。更に、本構成では、設定流量ｆに実流量を
追従させるために、設定流量ｆと検出値ｇとから、調節
器３が流量調節弁４に開度指令ｈを与える構成である。
（発明が解決しようとする課題） 上記構成の燃料電池発電システムにおいては、燃料改
質系におけるガスの流れの伝播遅れに起因し、負荷増加
時に燃料改質系圧力が低下し、燃料電池へ適切に燃料が
供給できなくなる等の問題があった。
質系におけるガスの流れの伝播遅れに起因し、負荷増加
時に燃料改質系圧力が低下し、燃料電池へ適切に燃料が
供給できなくなる等の問題があった。
この問題を第４図を用いて、より具体的に説明する。
燃料改質系にはリフォーマ５、高温シフター６更に低
温シフター７等の反応装置が直列に配置され、且つ、そ
れらが反応触媒層を有するため、流れに対して比較的大
きな抵抗を有する。従って、この系ではガスの流れの伝
播遅れが大きく、原料ガス流量調節弁４でガス流量を増
やしても、それが燃料改質系セパレータ８に伝播する迄
に、比較的時間を要する。今、負荷が増加した場合につ
いて考えると、燃料電池への必要燃料量が増加するた
め、電池燃料極燃料流量調節弁９が開き、燃料流量を増
加させるよう動作する。しかしながら、このような構成
では、上記伝播遅れによりセパレータ８の圧力が低下す
ることにより、調節弁９の一次側圧力が低下し、燃料電
池への十分な燃料供給ができなくなる。なお、従来例に
おける燃料改質系代表圧力とは、例えば第４図における
セパレータ８の内部あるいは出口圧力などが挙げられ
る。
温シフター７等の反応装置が直列に配置され、且つ、そ
れらが反応触媒層を有するため、流れに対して比較的大
きな抵抗を有する。従って、この系ではガスの流れの伝
播遅れが大きく、原料ガス流量調節弁４でガス流量を増
やしても、それが燃料改質系セパレータ８に伝播する迄
に、比較的時間を要する。今、負荷が増加した場合につ
いて考えると、燃料電池への必要燃料量が増加するた
め、電池燃料極燃料流量調節弁９が開き、燃料流量を増
加させるよう動作する。しかしながら、このような構成
では、上記伝播遅れによりセパレータ８の圧力が低下す
ることにより、調節弁９の一次側圧力が低下し、燃料電
池への十分な燃料供給ができなくなる。なお、従来例に
おける燃料改質系代表圧力とは、例えば第４図における
セパレータ８の内部あるいは出口圧力などが挙げられ
る。
本発明は、上記問題点を解決するためになされるもの
であり、急激な負荷変動、特に負荷増加に対しても、燃
料電池への燃料供給を良好に行なうことができる燃料電
池発電システムの制御装置を提供することを目的として
いる。
であり、急激な負荷変動、特に負荷増加に対しても、燃
料電池への燃料供給を良好に行なうことができる燃料電
池発電システムの制御装置を提供することを目的として
いる。
［発明の構成］ （課題を解決するための手段） 上記目的を達成するために、本発明では電池電流ある
いは負荷を基にして求めた原料ガス基準流量に対して進
み要素あるいは進み遅れ要素を用いて補償を加えるよう
にした。
いは負荷を基にして求めた原料ガス基準流量に対して進
み要素あるいは進み遅れ要素を用いて補償を加えるよう
にした。
（作 用） 従って、燃料電池発電システムにて負荷が上昇し、電
池電流が増加した場合に、原料ガスは先行的に供給量が
増加されるため、燃料改質系におけるガスの伝播遅れを
打ち消し、改質系の圧力低下を防ぐような作用がなされ
る。逆に、負荷が減少した場合には、原料ガスが先行的
に絞り込まれるため、やはりガスの伝播遅れが打ち消さ
れ、改質系の圧力上昇を抑える作用がある。
池電流が増加した場合に、原料ガスは先行的に供給量が
増加されるため、燃料改質系におけるガスの伝播遅れを
打ち消し、改質系の圧力低下を防ぐような作用がなされ
る。逆に、負荷が減少した場合には、原料ガスが先行的
に絞り込まれるため、やはりガスの伝播遅れが打ち消さ
れ、改質系の圧力上昇を抑える作用がある。
（実施例） 以下に本発明の実施例について図面を参照して説明す
る。
る。
第１図は、本発明による燃料電池発電システムの制御
装置の実施例を示すものであり、第３図と同一部分には
同一符号を付して、これらについては説明を省略する。
装置の実施例を示すものであり、第３図と同一部分には
同一符号を付して、これらについては説明を省略する。
本実施例では、従来の原料ガス基準設定流量ｂを基
に、これに進み要素あるいは進み遅れ要素11が基準設定
流量ｉを発生する構成である。ここで要素11は例えば
（１）式や（２）式で与えられる。
に、これに進み要素あるいは進み遅れ要素11が基準設定
流量ｉを発生する構成である。ここで要素11は例えば
（１）式や（２）式で与えられる。
１＋T1S ……（１） （１＋T2S）／（１＋T3S） …（２） T1,T2,T3は定数 Ｓはラプラス演算子 （１）式，（２）式は、共に系の遅れを補償するため
の関数で、プロセスノイズなどが少ない場合には（１）
式のような進み関数を用い、逆にある程度のノイズが存
在する環境において進み要素に１次遅れのあるディジタ
ルフィルターを持たせるようにしている。この場合は
（２）式のような進み遅れ補償関数を適用することが望
ましい。
の関数で、プロセスノイズなどが少ない場合には（１）
式のような進み関数を用い、逆にある程度のノイズが存
在する環境において進み要素に１次遅れのあるディジタ
ルフィルターを持たせるようにしている。この場合は
（２）式のような進み遅れ補償関数を適用することが望
ましい。
なお、基準設定流量ｉから、最終的な設定流量ｆを求
める構成及びその設定流量ｆに追従させるべく開度指令
ｈを与える構成は、従来の構成例第３図とまったく同一
である。
める構成及びその設定流量ｆに追従させるべく開度指令
ｈを与える構成は、従来の構成例第３図とまったく同一
である。
次に燃料電池発電システムの制御装置の作用について
説明する。例えば時刻t1からt2迄に負荷あるいは電池電
流が増加した場合を、第２図を用いて説明する。このよ
うな負荷増加に対し、第３図に示した従来構成では、原
料ガスは負荷増加に従いF2に示すような増加応答を示
し、前述した燃料改質系のガス伝播遅れによって改質系
代表圧力は、P2のように過渡的に低下する。これに対
し、本発明による実施例によれば、原料ガスは第２図の
F1に示すごとく、進んで増加するように作用するため、
改質系の代表圧力はP1のように負荷増加後の圧力に良好
に追従することになる。
説明する。例えば時刻t1からt2迄に負荷あるいは電池電
流が増加した場合を、第２図を用いて説明する。このよ
うな負荷増加に対し、第３図に示した従来構成では、原
料ガスは負荷増加に従いF2に示すような増加応答を示
し、前述した燃料改質系のガス伝播遅れによって改質系
代表圧力は、P2のように過渡的に低下する。これに対
し、本発明による実施例によれば、原料ガスは第２図の
F1に示すごとく、進んで増加するように作用するため、
改質系の代表圧力はP1のように負荷増加後の圧力に良好
に追従することになる。
従って、本発明によれば、より先行的に進んで原料ガ
ス流量を変化させて燃料改質系の圧力変動を抑えるた
め、負荷変化に対しても前記圧力を適切に維持し、更に
は燃料電池への燃料ガスの供給を良好に行なうことが可
能となる。
ス流量を変化させて燃料改質系の圧力変動を抑えるた
め、負荷変化に対しても前記圧力を適切に維持し、更に
は燃料電池への燃料ガスの供給を良好に行なうことが可
能となる。
［発明の効果］ 以上、説明したごとく、本発明によれば負荷変化時に
より先行的に原料ガス流量を制御させるよう構成したの
で、燃料改質系の圧力をいつも適切に保ち、よって燃料
電池への燃料供給を良好に維持することが可能となり、
プラントとしての負荷追従性の向上がなされる。
より先行的に原料ガス流量を制御させるよう構成したの
で、燃料改質系の圧力をいつも適切に保ち、よって燃料
電池への燃料供給を良好に維持することが可能となり、
プラントとしての負荷追従性の向上がなされる。
第１図は本発明による燃料電池発電システムの制御装置
の一実施例を示す構成ブロック図、第２図は本発明と従
来例との作用の相違説明図、第３図は従来の燃料電池発
電システムの制御装置を示すブロック図、第４図は従来
の問題点の説明図である。 １……原料ガス基準設定流量演算部 2,3……調節器、４……原料ガス流量調節弁 ５……リフォーマ、６……高温シフター ７……低温シフター、８……セパレータ ９……電池燃料極燃料流量調節弁 10……スチーム供給ライン
の一実施例を示す構成ブロック図、第２図は本発明と従
来例との作用の相違説明図、第３図は従来の燃料電池発
電システムの制御装置を示すブロック図、第４図は従来
の問題点の説明図である。 １……原料ガス基準設定流量演算部 2,3……調節器、４……原料ガス流量調節弁 ５……リフォーマ、６……高温シフター ７……低温シフター、８……セパレータ ９……電池燃料極燃料流量調節弁 10……スチーム供給ライン
Claims (1)
- 【請求項１】原料ガスを改質して水素リッチな改質ガス
を生成する改質装置と、この改質装置にて得られた改質
ガスを燃料ガスとして燃料極へ導入すると共に酸化剤ガ
スを酸化剤極に夫々導入し、このとき生ずる電気化学的
反応により電気エネルギーを発生する燃料電池を備え、
電池電流あるいは負荷を基にして求めた原料ガス基準流
量に対して、燃料改質系の代表圧力の設定値と検出値と
の偏差による補正値を加えて設定流量を求め、前記改質
装置への原料ガス量を前記設定流量とするようにした原
料ガス流量制御構成の燃料電池発電システムにいおい
て、前記電池電流あるいは負荷を基にして求めた原料ガ
ス基準流量に対して進み要素あるいは進み遅れ要素を用
いて補償を加えることを特徴とする燃料電池発電システ
ムの制御装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP63233897A JP2695860B2 (ja) | 1988-09-19 | 1988-09-19 | 燃料電池発電システムの制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP63233897A JP2695860B2 (ja) | 1988-09-19 | 1988-09-19 | 燃料電池発電システムの制御装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0282460A JPH0282460A (ja) | 1990-03-23 |
| JP2695860B2 true JP2695860B2 (ja) | 1998-01-14 |
Family
ID=16962286
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP63233897A Expired - Lifetime JP2695860B2 (ja) | 1988-09-19 | 1988-09-19 | 燃料電池発電システムの制御装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2695860B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN112615030B (zh) * | 2020-12-10 | 2022-04-01 | 全球能源互联网研究院有限公司 | 一种固定式发电用燃料电池机组控制系统及控制方法 |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS58128673A (ja) * | 1982-01-27 | 1983-08-01 | Hitachi Ltd | 燃料電池発電プラント制御システム |
-
1988
- 1988-09-19 JP JP63233897A patent/JP2695860B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0282460A (ja) | 1990-03-23 |
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