JP2695189B2

JP2695189B2 - エンドレス濾紙成形装置

Info

Publication number: JP2695189B2
Application number: JP63131669A
Authority: JP
Inventors: 成司森岡
Original assignee: 株式会社テネックス
Priority date: 1988-05-31
Filing date: 1988-05-31
Publication date: 1997-12-24
Anticipated expiration: 2012-12-24
Also published as: JPH01304010A

Description

【発明の詳細な説明】産業上の利用分野この発明は、濾紙成形装置において、高速度でかつ正
確に濾紙を輪環状に接着接合するエンドレス濾紙成形装
置に関する。

従来の技術現在、液体や固体から固体粒子を分離して除去する濾
紙は、広範囲の技術分野で使用されている。このような
濾紙は使用目的に適合するように種々の材質で製造さ
れ、また多種形状に形成されている。一般に、工業用濾
紙は、所定の形状に形成された後、容器内に収容され、
濾過装置として使用される。従って、濾過装置の特性
は、フィルタエレメントの各部において流体が均一に濾
過されかつ高性能であることが望ましい。高性能特性を
発揮するには、自動車用エンジンのエアフィルタとして
使用される濾過装置では、フィルタエレメントとして常
に濾紙を所定の形状に保持する必要がある。

多数の襞を有する濾紙を成形する従来の装置では、例
えば、特公昭57−7806号公報に示されるように、濾紙に
折り曲げ線を形成する２個のマーク付けローラと、これ
らのマーク付けローラに対向して帯状物の反対側から押
圧される２個の対向ローラと、上記マーク付けローラの
後方に配置されかつ上記帯状物を移動させる２個の駆動
ローラと、これらの駆動ローラの後方に配置されかつ進
行方向に次第に収斂する滑らかな２面を有する案内路
と、上記収斂する２面に設けられかつ進行方向に高さが
高くなる多数の案内リブとを有する。

また、特開昭61−291015号公報は、フィルタエレメン
トの襞山部の一方の端部の山部を閉鎖して谷部を開放す
ると共に、襞山部の他方の端部の山部を開放して谷部を
閉鎖し、濾過エレメントの襞山部の上面のみならず一方
の端部からも流体が流入し、襞山部の下面と他方の端部
へ流出できる濾過エレメントを示している。この濾過エ
レメントでは、濾過エレメントの内外の流体通過面を広
く確保することができ、しかも流体が濾過エレメントの
襞山部に沿って流れると共に、各襞山部内を斜め方向に
流れ、流体の流れ方向の急激な変化がない。従って、流
体の流れ抵抗を小さくすることができる。

発明が解決しようとする課題ところで、上記従来の装置で形成されたフィルタエレ
メントは、濾紙自体の機械的強度で形状を保持しなけれ
ばならないが、変形しやすい形状を有するので、取扱い
が不便であるのみならず、フィルタエレメントとして使
用する間に変形する可能性があった。従来製造されるフ
ィルタエレメントは、所定の形状に形成した後、容器内
に収容されるとき、自身の弾性でやや拡張する。この状
態では濾紙に形成された襞も一部分拡張する。従って、
襞の間隔の大きい部分と小さい部分とが形成される。こ
のため、フィルタエレメントを通過する流体の流れは、
部分的に不均一になる。

他面、本出願人は濾紙に接着剤を塗布してフィルタエ
レメントを所定の形状に保持する濾過素子を開発した。
この濾過素子は、特開昭61−291015号公報に示される。
濾紙に接着剤を塗布して所定の円形状にフィルタエレメ
ントを形成するには、濾紙の紙質及び折溝造等の特性を
考慮して、フィルタエレメントを製造しなければならな
い。しかし、従来では、接着剤を塗布した濾紙を円形状
に形成する装置が全く提案されないため、本出願人の開
発した濾過素子を自動的に製造することができなかっ
た。

そこで、この発明は、上記欠点を解消し、形状の変形
しない円形状の濾紙を形成するエンドレス濾紙成形装置
を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段この発明によるエンドレス濾紙成形装置は、支持台
（100）上に取り付けられかつ環状に形成されかつ多数
の襞を有する濾紙（10）を着脱位置で配置する作業皿
（101）と、濾紙（10）の対向する一対の接着端部（11
A、11B）を支持する一対の圧接プレート（501A、501B）
を有しかつ濾紙（10）の接着端部（11A、11B）の襞の山
部（6a）と谷部（6b）との間に可動圧接プレート（501
A）と固定圧接プレート（501B）を差し込む圧接装置（5
00）と、支持台（100）をベッド（204）上で着脱位置か
ら作業位置まで縦方向に移動する支持台移動手段（20
5）を備えた送り装置（200）と、支持台（100）が作業
位置にあるとき、注出ノズル（404）を濾紙（10）の一
対の接着端部（11A、11B）の間に垂直方向に移動させる
ノズル移動手段（402）を備えた接着剤付着装置（400）
と、支持台移動手段（205）が支持台（100）を移動する
縦方向に対し直角に支持台（100）を排出位置まで移動
する横移動手段（107）とを備えている。ノズル移動手
段（402）により注出ノズル（404）を垂直方向に移動さ
せ又は支持台移動手段（205）を作動して支持台（100）
を縦方向に移動させながら、注出ノズル（404）の注出
孔（404a、404a）から接着剤（Hm）を吐出させて、濾紙
（10）の対向する接着端部（11A、11B）に注出ノズル
（404）から接着剤を塗布する。その後、圧着手段（50
3）の駆動により他方の接着端部（11B）を保持する固定
圧接プレート（501B）側に向かって一方の接着端部（11
A）を保持する可動圧接プレート（501A）を移動させ
て、接着端部（11A、11B）を互いに接着して輪環状のエ
ンドレス濾紙（10）を形成する。更に、横移動手段（10
7）により支持台（100）を排出位置に移動した後、横移
動手段（107）及び支持台移動手段（205）により支持台
（100）を着脱位置に戻す。

作用山部（6a）と谷部（6b）からなる多数の襞が形成され
た環状の濾紙（10）の両斜面（対向面16、17）は径方向
に細長い形状を有するため、着脱位置にある作業皿（10
1）上に濾紙（10）を配置すると、濾紙（10）の対向す
る接着端部（11A、11B）は一対の圧接プレート（501A、
501B）により支持される。この状態で、支持台移動手段
（205）の作動により支持台（100）を着脱位置から作業
位置へ移動する。次に、ノズル移動手段（402）を作動
して注出ノズル（404）を垂直方向に移動すると共に、
支持台移動手段（205）の作動により支持台（100）を縦
方向に移動して、濾紙（10）の対向する接着端部（11
A、11B）に注出ノズル（404）から接着剤を塗布する。
続いて、濾紙（10）の接着端部（11A、11B）を圧着装置
（500）の一対の圧接プレート（501A、501B）により互
いに接近する方向に押圧して、接着端部（11A、11B）の
つながった輪環状のエンドレス濾紙を形成する。更に、
横移動手段（107）により支持台（100）を排出位置に移
動した後、横移動手段（107）及び支持台移動手段（20
5）の作動により支持台（100）を作業位置から着脱位置
へ移動する。

実施例以下、この発明によるエンドレス濾紙成形装置の実施
例を第１図〜第27図について説明する。

このエンドレス濾紙成形装置は、所定の長さに裁断さ
れ半製品として前工程から送られてきた濾紙10を支持す
る支持台100と、着脱位置と作業位置との間で縦方向に
支持台100を移動させる送り装置200と、送り装置200に
担持され支持台100上にて濾紙10の両端の接着端部11A、
11Bをそれぞれ把持して圧接位置まで搬送しかつ定位置
まで後退する位置決め装置300と、送り装置200よって作
業位置まで送られてきた濾紙10の接着端部11A、11Bの塗
布面に接着剤を塗布する接着剤付着装置400と、接着剤
が塗布された接着端部11A、11Bを保持して圧接する圧接
装置500とを備えている。

第１図及び第２図に示すように、支持台100を含むテ
ーブル202は送り装置200のステッピングモータ（支持台
移動手段）205により着脱位置と作業位置との間でベッ
ド204上に移動可能に配置される。テーブル202上にはガ
イドレール106及び一対のガイドレール507が取り付けら
れ、ガイドレール106上には架台105が移動可能に配置さ
れ、一対のガイドレール507上には支持板201が移動可能
に取り付けられる。架台105上にはシャフト103を有する
アクチュエータ104が取り付けられ、シャフト103の先端
には濾紙10を保持する円盤状の作業皿101が取り付けら
れる。作業皿101、アクチュエータ104及び架台105は支
持台100を構成する。支持台201上には位置決め装置300
及び圧接装置500が取り付けられる。

また、第２図に示すように、エアシリンダ（横移動手
段）107の駆動により架台105はガイドレール106上を摺
動案内され、支持台100が移動する縦方向に対し直角に
移動できる。更に、濾紙10の両端の接着端部11A、11B
（第８図）を作業皿101上の所定位置に位置決めするた
めに、第３図に示すように、作業皿101の下方に位置決
め装置300が配置される。位置決め装置300は、濾紙10の
接着端部11A、11Bを保持する一対の位置決めプレート30
1A、301Bが架台304上に対向して設けられる。また、エ
アシリンダ等の空圧装置で構成されるアクチュエータ30
2は動力伝達装置303を介して位置決めプレート301A、30
1Bに連結され、位置決めプレート301A、301Bを互いに接
近又は離間する方向に移動させる。第３図に示す作業皿
101に形成された切欠部101a内で位置決めプレート301
A、301Bが移動され、圧接装置500が作動される。

支持台100及び位置決め装置300は送り装置200のテー
ブル202上に担持される。テーブル202はステッピングモ
ータ205に連結された送りネジ206によってベッド204上
を送りネジ206の長さ方向に移動される。支持台100全体
を送りネジ206の長さ方向（縦方向）に移動することに
より、支持台100上に濾紙10を配置する第１図に示す着
脱位置と、濾紙10の接着端部11A、11Bに接着剤を塗布す
る作業位置との間で縦方向に移動される。作業皿101に
セットされた濾紙10が着脱位置から作業位置に移動され
ると、作業位置にある濾紙10は接着剤付着装置400の直
下に配置される。

接着剤付着装置400は、第１図に示すように、アーム4
01に垂下して担持され、ステッピングモータ（ノズル移
動手段）402から下方に延びる送りネジ403の先端に充填
ケース405が垂直方向に移動可能に取り付けられる。充
填ケース405には下方に延びるノズル404が設けられる。
第７図に明示するように、注出ノズル404に形成された
下端部両側の２つの注出孔404a、404aから充填ケース40
5内の接着剤が吐出される。

第４図は圧接装置500の正面図を示す。圧接装置500は
濾紙10の両端の接着端部11A、11Bを把持する固定された
一対の可動圧接プレート501Aと、固定圧接プレート501B
に対して接近又は離間して移動できる可動圧接プレート
501Aとを有する。可動圧接プレート501Aの担持台502A
は、テーブル202上にてガイドレール507に案内され圧接
用エアシリンダ（圧着手段）503の作動により左右に摺
動し、テーブル202の上面に固定された担持台506B上の
固定圧接プレート501Bに対して接近又は離間する。ま
た、可動圧接プレート501A及び固定圧接プレート501Bは
それぞれのエアシリンダ504A、504Bによって垂直方向に
移動される。

次に、エンドレス濾紙成形装置の動作及び作用を第１
図〜第10図について説明する。

支持台100の作業皿101は接着剤付着装置400から前方
に移動した着脱位置にあり、前工程で所定の長さに裁断
された半製品の帯状の濾紙10は、第１図に示すように、
作業皿101上に手動で配置される。この場合、濾紙10は
作業皿101上で両端の接着端部11A、11Bを手作業で把持
して対面させながら輪環状に整える。山部6aと谷部6bか
らなる多数の襞が形成された環状の濾紙10の両斜面（対
向面16、17）は径方向に細長い形状を有するため、濾紙
10の接着端部11A、11Bの襞の山部6aと谷部6bとの間に圧
接装置500の可動圧接プレート501Aと固定圧接プレート5
01Bを差し込み保持する。このため、濾紙10の対向する
接着端部11A、11Bは一対の圧接プレート501A、501Bによ
り支持される。この状態で、ステッピングモータ205を
駆動して、送りネジ206の長さ方向に沿ってテーブル202
をベット204上で中央まで移動し、濾紙10を支持する作
業皿101を着脱位置から作業位置へ移動する。これによ
り、作業皿101上の濾紙10の接着端部11A、11Bを接着剤
付着装置400の注出ノズル404の直下に位置決めする。

次に、第８図に示すように、ステッピングモータ402
を作動して接着剤の注出ノズル404を接着端部11A、11B
の間に垂直に降下させる。これと共に、ステッピングモ
ータ205により支持台100を縦方向に移動しながら、濾紙
10の対向する接着端部11A、11Bに注出ノズル04から接着
剤を塗布する。このとき、注出ノズル404は最初にステ
ッピングモータ402により下方に移動され、次に、ステ
ッピングモータ402を停止して、ステッピングモータ205
により支持台100及び濾紙10を水平に移動した後、ステ
ッピングモータ402により注出ノズル404を上方に移動す
る。その後、注出ノズル404が邪魔にならないよう注出
ノズル404を上昇させる。このように、接着剤付着装置4
00全体は制御プログラムに基づいて所定の距離を移動
し、注出ノズル404の移動間及び支持台100の移動間、注
出ノズル404の注出孔404a、404aから接着剤Hmを吐出し
て、接着端部11A、11Bの各面に接着端剤Hmを逆コ字状に
塗布する。

続いて、第９図に示すように、エアシリンダ503の駆
動により他方の接着端部11Bを保持する固定圧接プレー
ト501B側に向かって一方の接着端部11Aを保持する可動
圧接プレート501Aを移動させる。このように、濾紙10の
接着端部11A、11Bを一対の圧接プレート501A、501Bによ
り互いに接近する方向に押圧すると共に、圧接プレート
501A、501Bに協働して位置決めプレート301A、301Bもま
た内側から圧接工程を行う。圧接プレート501A、501B及
び位置決めプレート301A、301Bによる圧接動作で接着端
部11A、11Bが互いに接着され、輪環状のエンドレス濾紙
10が成形される。エンドレス濾紙10の成形後は、取外し
を容易にするため、位置決め装置300の一対の位置決め
プレート301A、301Bはアクチュエータ302により後方に
後退し、圧接装置500の一対の圧接プレート501A、501B
は、各エアシリンダ504A、504Bの駆動により下方に下降
し、接着により一体につながった接着端部11A、11Bから
離間する。この場合、可動圧接プレート501A、501Bは、
アクチュエータ104の駆動により作業皿101を後方に移動
することにより接着端部11A、11Bから逃げるように構成
してもよい。

その後、エアシリンダ107を作動して支持台100をガイ
ドレール106に沿って縦方向に対して直角に排出位置ま
で移動し、排出位置において濾紙10を作業皿101から除
去する。続いて、エアシリンダ107及びステッピングモ
ータ205の作動により作業皿101を作業位置から着脱位置
へ移動する。

ここで、前工程として帯状濾紙10の成形態様を第11図
〜第27図で概略的に説明する。

第26図及び第27図に示すフィルタエレメントは特公昭
61−291015号に示される濾過エレメントと実質的に同一
の形状を有する。即ち、フィルタエレメントとして成形
された濾紙６は山部6aと谷部6bからなる多数の襞を形成
し、襞の一方の端部の各山部の両斜面（対向面16、17）
を近接させ、その襞の山部内面の頂部から所定位置まで
を接合して第一の接合部6cを形成し、皿に襞の他方の端
部の各谷部の両斜面（裏側の対向面16、17）を近接さ
せ、その襞の谷部内面の底部から所定位置までを接合し
て第二の接合部6dを形成した形状を有する。フィルタエ
レメントは第25図に示す濾紙６から製造される。濾紙６
は表面にＶ字状の上方線状凹部7aと裏面にＹ字状の下方
線状凹部7bからなる線状凹部７を有する。

濾紙成形装置１は、第11図に示すように、エッジング
装置２と、接着剤供給装置３と、折曲げ装置４と、圧着
装置５とを有する。エッジング装置２は、帯状の濾紙６
の表面に形成すべき線状凹部７と相補的形状を有しかつ
濾紙の長さ方向に対しほぼ直角方向に突出する線状突起
８を有する一対の回転ドラム９を備える。接着剤供給装
置３は、線状凹部７が形成された濾紙６の表面に熱可塑
性の接着剤Hmを塗布する。折曲げ装置４は、接着剤が付
着されない濾紙６の一部と接触しかつ濾紙６に対し進行
方向の座屈力を与えて線状凹部７で折り曲げる。圧着装
置５は、第14図に示すように、濾紙６の搬送方向と平行
に配置された回転軸11、12を有しかつ濾紙６の両側に配
置された一対のスクリュードラム13、14が設けられる。
圧着装置５は、第15図及び第16図に示すように、回転す
るスクリュードラム13、14の減少するピッチで形成され
たねじ山15間で濾紙の折曲げ部を搬送することにより、
折り曲げられかつ重ねられた濾紙６の対向面16、17を互
いに圧着して接着剤Hmにより対向面16、17を接着する。

また、第12図に示すように、濾紙成形装置１はフレー
ム20を有し、フレーム20の前方には、フレーム20又は他
の保持装置により支持された軸上に回転可能に帯状の濾
紙６のロールが支持される（図示せず）。ロールから引
き出される濾紙６は、エッジング装置２に供給される。
エッジング装置２の回転ドラム９は、濾紙６の長さ方向
に対してほぼ直角方向の線状凹部７を濾紙６に押圧成形
する一対のエッジングドラム21、22を有する。エッジン
グドラム21と22は、それぞれ濾紙６の上方と下方でフレ
ーム20に回転可能に取り付けられた軸23と24上に支持さ
れる。

第25図に示すように、複数の線状凹部７は、濾紙６の
長さ方向に対してほぼ直角であるが、約θ＝±３〜10゜
の角度で傾斜する線を有する。また、線状凹部７は、エ
ッジングドラム21の線状突起25とエッジングドラム22の
線状突起26とを濾紙６に上方及び下方から一定角度間隔
だけ分離して押圧することにより、濾紙６の表面から線
状凹部７が幅方向に交互に窪むように成形される。線状
凹部７は、それぞれ上方と下方から押圧成形された上面
線状凹部7aと下面線状凹部7bとを有する。従って、エッ
ジングドラム21には、第11図に実線で示す上面線状凹部
7aを形成する線状突起25が設けられ、エッジングドラム
22には、第11図に点線で示す下面線状突起7bを形成する
線状突起26が設けられる。

エッジング装置２で線状凹部22と23が形成された濾紙
６は、接着剤供給装置３に送られる。接着剤供給装置３
は、フレーム20に固定され、第12図に示すように、濾紙
６の方向を反転する反転装置30と、一対の接着剤塗布装
置31とを有する。反転装置30を、濾紙６の裏面を上方に
向ける２個のローラ32及び33と、濾紙６の表面を再び上
方に向ける１個のローラ34とを有する。接着剤塗布装置
31は、ローラ33と34との間に配置されかつ濾紙６の裏面
に合成樹脂接着剤を塗布する接着剤供給管35と、ローラ
34の後方で濾紙６の表面に接着剤を塗布する接着剤供給
管36とを有する。接着剤供給管35、36には加圧かつ溶融
された接着剤が接着剤供給源（図示せず）から圧送さ
れ、濾紙６の表面及び裏面の各々に線状に接着剤Hmが付
着される。

このように接着剤Hmが塗布された濾紙６は、フレーム
20に取り付けられた折曲げ装置４に送られる。折曲げ装
置４は、第14図及び第17図に示すように、水平同軸上に
取り付けられた一対の対向ローラ40、41を有する。各ロ
ーラ40と41は、それぞれ上下に対向する一対のローラ4
0、41を有する。これらのローラ40、41は接着剤Hmが付
着されない濾紙６の表面に接触して、濾紙６に対し進行
方向の座屈力を加える。折曲げ装置４の後方には圧着装
置５がフレーム20に取り付けられ、圧着装置５において
濾紙６を搬送する速度は遅いため、折曲げ装置４のロー
ラ40、41の回転により、濾紙６は線状凹部７で襞状に折
り曲げられる。

また、第14図及び第15図に示すように、圧着装置５の
一対のスクリュードラム13、14はそれぞれ互いに異なる
高さの回転軸11、12を有し、第16図に示すように、スク
リュードラム13のねじ山15は濾紙６の表面の窪み50に係
合し、スクリュードラム14のねじ山15は濾紙６の裏面の
窪み51（第26図及び第27図）に係合する。第17図に示す
ように、スクリュードラム13、14に形成されたねじ山15
のピッチは、それぞれ濾紙６の進行方向に対し、徐々に
減少する減少ピッチ部52と減少ピッチ部52の後方に形成
された一定ピッチ部53とを有する。一定ピッチ部53のね
じ山15間で搬送される濾紙６の対向面16、17は圧着さ
れ、接着剤Hmで強固に接着される。

次に、襞状の濾紙６は圧着装置５から第18図に示す矯
正搬送装置60に送られる。矯正搬送装置60は濾紙６の上
面、下面及び両側面と接触し、濾紙６を進行方向に搬送
する駆動ベルト61、62、63及び64が設けられ、濾紙６が
円滑に移動する。また、第23図に示すように、矯正搬送
装置60は、濾紙６の搬送中に濾紙６に冷風及び温風を供
給する接着剤硬化装置65を有する。接着剤硬化装置65に
よって５℃の冷風及び80℃の温風を濾紙６に供給するこ
とにより、熱可塑性接着剤Hmの硬化を促進する。矯正搬
送装置60は、スクリュードラム13、14の圧着時に接着剤
が完全に硬化せず、更に襞状の濾紙６のピッチが不均一
になる可能性があるので、接着部の剥離防止のため、接
着剤Hmを短時間内に硬化して濾紙６を所定の形状に保持
する機能を有する。また、矯正搬送装置60の駆動ベルト
は、襞状の濾紙６の山部間ピッチを調整するため、モー
タの回転数制御又はクラッチ及び減速機の切り換えによ
り、駆動ベルトの搬送速度を調整することができる。

上記構成において、ロールから引き出された帯状の濾
紙６は、エッジング装置２のエッジングドラム21と22と
の間で線状凹部７が形成される。その後、接着剤供給装
置３の接着剤供給管35、36から、接着剤が濾紙６の表面
及び裏面に線状に付着される。この状態で、圧着装置５
の方向に折曲げ装置４のローラ40、41は接着剤Hmが付着
されない濾紙６の表面に接触して、濾紙６に対し進行方
向の座屈力を加えるので、濾紙６は線状凹部７で襞状に
折り曲げられる。折り曲げられた濾紙６は、徐々に減少
する減少ピッチ部52と減少ピッチ部52の後方に形成され
た一定ピッチ部53とを有する圧着装置５のねじ山15によ
り所定のピッチで圧着され、接着される。その後、矯正
搬送装置60により、濾紙６は、搬送中に温風で加熱さ
れ、濾紙６の山部と谷部のピッチが矯正される。

矯正搬送装置60から送り出された濾紙６は、第19図及
び第20図に示す切断装置70に供給される。切断装置70は
襞状の濾紙60を所定の長さに切断する機能を有する。切
断装置70は、モータ71と、モータ71に駆動接続された正
逆転クラッチ66と、正逆転クラッチ66に駆動連結された
クラッチクラッチブレーキ67と、クラッチブレーキ67の
駆動軸に接続された送りボールねじ72と、送りボールね
じ72に噛み合う可動支持装置73とを有する。更に、切断
装置70は、可動支持装置73上に取り付けられたエアシリ
ンダ74及び75と、エアシリンダ74及び75に取り付けられ
た回転可能なブレード76を有する。更に、第21図に示す
ように、切断装置70は濾紙６の山部の頂部を検出する光
反射型センサ77と、濾紙６の山部の数を計数するカウン
タに接続された光透過型センサ78とを有する。

上記構成において、センサ78が濾紙６の所定の山数を
計数したとき、モータ71が作動され、ブレード76は濾紙
６の搬送速度と同一の速度でかつ濾紙６と同一方向に移
動される。これと同時に、ブレード76が回転され、また
エアシリンダ74、75が作動されるので、ブレード76は上
方に垂直に移動すると同時に、一定の高さまで移動した
後、濾紙６の搬送方向と直角に、即ち第20図に示す位置
から右へ水平に移動される。ブレード76の搬送方向、垂
直方向及び水平方向移動により、濾紙６が切断される
と、図示しないリミットスイッチがブレード76の支持部
により作動され、運動を停止して、次の濾紙６の切断の
ため、下方左側でかつ前方の最初の位置へ戻される。

更に、第24図に示すように、所定の長さで切断された
濾紙６は、サークリング装置80で円形に形成される。こ
れは、濾紙６から形成されるフィルタエレメントを金属
製環状ケースに収納するためである。サークリング装置
80は、一対のスクリュードラム81、82を有する。スクリ
ュードラム81は、等間隔に形成されたねじ山83と、ねじ
山83の後方に設けられかつ拡大する直径を有する円錐部
84を有する。円錐部84にはねじ山は形成されない。ま
た、スクリュードラム82は、等間隔に形成されたねじ山
85と、ねじ山85の後方に設けられかつ縮小する直径を有
する円錐部86を有する。円錐部86には減少されたピッチ
87が形成される。このため、襞状の濾紙６は、第24図に
鎖線で示すようにほぼ一定の曲率で湾曲した形状とな
る。サークリング装置80には、スクリュードラム81と82
との間に伸びる温風供給装置88が設けられ、スクリュー
ドラム81と82のねじ山で濾紙６の形状が変形されると
き、接着剤Hmを一時的に軟化させる。

サークリング装置80で得られた濾紙６は支持台100の
作業皿101上に濾紙10として供給される。

この発明の上記の実施例は種々の変更が可能である。
例えば、作業皿を移動する装置として、ステッピングモ
ータ、空圧シリンダ又は各種の電気的若しくは空圧的ア
クチュエータを適宜使用することができる。また、作業
皿の移動方向は図示のものに限定されない。

発明の効果以上説明したように、この発明によるエンドレス濾紙
成形装置は、上述のように、接着剤で対向面が接着され
た円形状の濾紙を円滑に、連続的かつ自動的に製造する
とができる。製造されたフィルタエレメントの形状は接
着剤の固化後変形しない。従って、この発明のエンドレ
ス濾紙成形装置は、輪環状のフィルタエレメントの大量
生産に適するものであることが理解できよう。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明によるエンドレス濾紙成形装置の実施例
を示す側面図、第２図は平面図、第３図は位置決め装置
の部分を破断して示す平面図、第４図は圧接装置の正面
図、第５図は接着剤付着装置の側面図、第６図は接着剤
付着装置の正面図、第７図は接着剤付着装置の注出ノズ
ルの断面図、第８図は注出ノズルにより接着剤を塗布す
る状態を示す斜視図、第９図は注出ノズルを除去した状
態を示す斜視図、第10図は圧接プレートにより接着端部
を互いに接近する方向に押圧する状態を示す斜視図、第
11図は前工程としての濾紙成形装置の概略斜視図、第12
図はこの側面図、第13図はエッジング装置の側面図、第
14図は折曲げ装置及び圧着装置の平面図、第15図は圧着
装置の端面図、第16図はスクリュードラムで所定の形状
に変形される濾紙の状態を示す部分図、第17図はスクリ
ュードラムの側面図、第18図は矯正搬送装置の断面図、
第19図は切断装置の側面図、第20図は切断装置の断面
図、第21図は切断装置の部分的斜視図、第22図は矯正搬
送装置の側面図、第23図は矯正搬送装置の断面図、第24
図はサークリング装置の平面図、第25図は線状凹部を有
する濾紙の平面図、第26図は形成されたフィルタエレメ
ントの一方向から見た斜視図で、第27図は他方向から見
たフィルタエレメントの斜視図である。２……エッジング装置、４……折曲げ装置、５……圧着
装置、６……濾紙、７……線状凹部、９……回転ドラ
ム、10……濾紙、11A、11B……接着端部、13、14……ス
クリュードラム、21、22……エッジングドラム、25、26
……線状突起、70……切断装置、79……測定装置、80…
…サークリング装置、100……支持台、104……アクチュ
エータ（塗布移動手段）、107……エアシリンダ（塗布
移動手段）、200……送り装置、205……ステッピングモ
ータ（支持台移動手段）、300……位置決め装置、400…
…接着剤付着装置、500……圧接装置、501A……可動圧
接プレート、501B……固定圧接プレート、Hm……接着
剤、

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】支持台（100）上に取り付けられかつ環状
に形成されかつ多数の襞を有する濾紙（10）を着脱位置
で配置する作業皿（101）と、濾紙（10）の対向する一対の接着端部（11A、11B）を支
持する一対の圧接プレート（501A、501B）を有しかつ濾
紙（10）の接着端部（11A、11B）の襞の山部（6a）と谷
部（6b）との間に可動圧接プレート（501A）と固定圧接
プレート（501B）を差し込む圧接装置（500）と、支持台（100）をベッド（204）上で着脱位置から作業位
置まで縦方向に移動する支持台移動手段（205）を備え
た送り装置（200）と、支持台（100）が作業位置にあるとき、注出ノズル（40
4）を濾紙（10）の一対の接着端部（11A、11B）の間に
垂直方向に移動させるノズル移動手段（402）を備えた
接着剤付着装置（400）と、支持台移動手段（205）が支持台（100）を移動する縦方
向に対し直角に支持台（100）を排出位置まで移動する
横移動手段（107）とを備え、ノズル移動手段（402）により注出ノズル（404）を垂直
方向に移動させ又は支持台移動手段（205）を作動して
支持台（100）を縦方向に移動させながら、注出ノズル
（404）の注出孔（404a、404a）から接着剤（Hm）を吐
出させて、濾紙（10）の対向する接着端部（11A、11B）
に注出ノズル（404）から接着剤を塗布し、その後、圧着手段（503）の駆動により他方の接着端部
（11B）を保持する固定圧接プレート（501B）側に向か
って一方の接着端部（11A）を保持する可動圧接プレー
ト（501A）を移動させて、接着端部（11A、11B）を互い
に接着して輪環状のエンドレス濾紙（10）を形成し、更に、横移動手段（107）により支持台（100）を排出位
置に移動した後、横移動手段（107）及び支持台移動手
段（205）により支持台（100）を着脱位置に戻すことを
特徴とするエンドレス濾紙成形装置。