JP2694683B2 - 回転軸連結用フランジハブ - Google Patents

回転軸連結用フランジハブ

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JP2694683B2
JP2694683B2 JP6063239A JP6323994A JP2694683B2 JP 2694683 B2 JP2694683 B2 JP 2694683B2 JP 6063239 A JP6063239 A JP 6063239A JP 6323994 A JP6323994 A JP 6323994A JP 2694683 B2 JP2694683 B2 JP 2694683B2
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Sumitomo Metal Industries Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、駆動側の回転軸と従動
側の回転軸とを連結するためのフランジハブに係り、特
にハブ本体外周面が均一圧縮されて弾性変形することに
よりハブ本体内に挿入された回転軸を固定する回転軸連
結用フランジハブに関する。
【0002】
【従来の技術】図6は油圧固定継手及び油圧固定継手と
共に用いられる従来のフランジハブを示す側面断面図、
図7は図6に示した油圧固定継手及びフランジハブの軸
方向の正面断面図である。
【0003】1は油圧固定継手、2は油圧固定継手1に
おいて環状に形成された継手本体、3は継手本体2内に
おいて内周面2aに沿って形成された環状の油圧室であ
る。油圧室3には、図示を省略した油供給手段が接続さ
れており、この油供給手段は、軸連結時に油圧室3に高
圧の作動油を供給し圧力を保持する。
【0004】4は回転軸連結用のフランジハブ、5はフ
ランジハブ4において円柱状に形成されたハブ本体、6
はハブ本体5の一端面において開口する小判形孔、7は
ハブ本体5の他端部に固定されたフランジである。小判
形孔6は、回転中心となるハブ本体5の仮想中心線Lか
ら半径R離間した曲面からなる一対の円周面部6a、及
びこの一対の円周面部6aの間を結ぶ弦方向の平面から
なり、互いに平行で、かつ弦方向での幅が等しい一対の
弦平面部6bによって形成されている。
【0005】油圧固定継手1及びフランジハブ4は、従
動軸10を駆動軸(図示省略)に連結するために用いら
れる。従動軸10は、端部付近に小判形孔6と相似形状
、かつ小判形孔6の開口面積より断面積が僅かに小さ
い挿入部10aが形成され、挿入部10aは、軸連結時
に小判形孔6に嵌挿する。ここで、挿入部10aの断面
形状が、小判形孔6の開口形状と相似で、かつ小判形孔
6の開口面積より断面積が僅かに小さい非円形の小判形
に形成されていることから、挿入部10aの外周面と小
判形孔6の内周面との間にはスリップが発生することが
なく、フランジハブ4と従動軸10との間でトルクが伝
達可能になる。また、駆動軸のフランジ(図示省略)
は、フランジハブ4のフランジ7とボルトやナット等に
よって締結固定される。
【0006】軸連結時には、継手本体2がハブ本体5に
外嵌し、かつ小判形孔6に従動軸10の挿入部10aが嵌挿
して、従動軸10が回転方向においてフランジハブ4に固
定される。この状態で、油供給手段によって油圧室3に
高圧の作動油を充填することにより、継手本体2におけ
る内周面2aと油圧室3との隔壁2bが半径方向に膨出し
て、ハブ本体5外周面に周方向において均一分布する圧
縮応力を作用させる。ここで、ハブ本体5は、例えば、
鋼によって形成され、弾性限度の範囲内で弾性変形可能
である。
【0007】外周面に作用する応力によってハブ本体5
が収縮するので、小判形孔6の断面積も収縮して円周面
部6a及び弦平面部6bが従動軸10の挿入部10aに圧接す
る。このことにより、小判形孔6に挿入され回転方向で
固定された挿入部10aが軸方向においても固定され、従
動軸10はフランジハブ4に固定される。
【0008】通常、駆動軸がフランジ7に固定された状
態で、上記したように従動軸10がフランジハブ4に固定
される。また、従動軸10を切り離す場合には、油圧室3
の作動油を減圧することにより、隔壁2bが元の形状に
復元するので、従動軸10を小判形孔6から抜き取ること
が可能になる。このように、油圧固定継手1及びフラン
ジハブ4を用いることにより、従動軸10の交換が容易に
なり、例えば、従動軸10と一体の圧延ロールの交換を短
時間で行うことが可能になる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】図8は軸開放時から軸
連結時への従来のフランジハブの変形を示す説明図であ
る。上記したフランジハブ4においては、挿入部10a
の断面形状と小判形孔6の開口形状とがそれぞれ非円形
に形成されていることから、ハブ本体5と小判形孔6と
の間の肉厚が一定になっておらず、ハブ本体5は、円周
面部6aの外側部分で弦平面部6bの外側部分より肉厚
が薄くなっている。このことにより、相対的に円周面部
6a外側の薄肉部分は剛性が小さく、弦平面部6b外側
の厚肉部分は剛性が大きいものになっている。
【0010】ハブ本体5の周方向における剛性分布が一
定でないため、図8に示すように小判形孔6に挿入部10
aが嵌挿していない状態で、継手本体2によってハブ本
体5外周面を均一応力で圧縮した場合、ハブ本体5は、
2点鎖線によって示すように相対的に円周面部6a外側
の薄肉部分での変形量が大きくなり、弦平面部6b外側
の厚肉部分での変形量が小さくなる。このため、軸連結
時における従動軸10の挿入部10aに対する圧接力は、弦
平面部6bで大きくなり、かつ円周面部6a中央付近で小
さくなる。
【0011】軸連結時の圧接力が円周面部6a中央付近
で小さくなることにより、挿入部10aに対して十分な固
定力を発生させようとした場合、ハブ本体5外周面に対
する圧縮応力を大きくしなければならない。圧縮応力を
大きくすることにより、フランジハブ4が金属疲労によ
って劣化しやすくなり寿命が短くなり、また挿入部10a
に偏摩耗を発生させやすくなる。
【0012】本発明の目的は、上記の問題を解決するた
め、軸連結時に回転軸外周面に対する圧接力が均一化さ
れた回転軸連結用フランジハブを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明の第1の手段は、回転中心となる仮想中心線
に対して第1の半径を有する外周面が形成された円柱状
のハブ本体と、このハブ本体と一体に設けられたフラン
ジと、前記ハブ本体でその仮想中心線に沿って穿設さ
れ、ハブ本体の少なくとも一端面で開口した小判形孔
と、この小判形孔の内周面の一部を形成し、前記仮想中
心線に対して第1の半径より小さい第2の半径を有する
曲面からなる一対の円周面部と、この一対の円周面部と
共に前記小判形孔の内周面の全体を形成し、前記一対の
円周面部の間を結ぶ弦方向の平面からなり、互いに平行
で、かつ前記弦方向での幅が等しい一対の弦平面部とを
備え、前記小判形孔の開口形状と相似した断面形状を有
する回転軸の挿入部を小判形孔に嵌挿した状態で、前記
ハブ本体外周面が均一応力によって加圧され、前記小
判形孔に挿入された回転軸の挿入部に小判形孔内周面
を圧接させる回転軸連結用フランジハブにおいて、前記
弦平面部に、前記円周面部の仮想延長面に接する深さの
2本乃至5本のスリットを軸方向に延在させ、このスリ
ットの底部を、円形パイプ状に形成して幅を広げたこと
を特徴とする。
【0014】また、第2の手段は、回転中心となる仮想
中心線に対して第1の半径を有する外周面が形成された
円柱状のハブ本体と、このハブ本体と一体に設けられた
フランジと、前記ハブ本体でその仮想中心線に沿って穿
設され、ハブ本体の少なくとも一端面で開口した小判形
孔と、この小判形孔の内周面の一部を形成し、前記仮想
中心線に対して第1の半径より小さい第2の半径を有す
る曲面からなる一対の円周面部と、この一対の円周面部
と共に前記小判形孔の内周面の全体を形成し、前記一対
の円周面部の間を結ぶ弦方向の平面からなり、互いに平
行で、かつ前記弦方向での幅が等しい一対の弦平面部と
を備え、前記小判形孔の開口形状と相似した断面形状を
有する回転軸の挿入部を小判形孔に嵌挿した状態で、
記ハブ本体外周面が均一応力によって加圧され、前記
小判形孔に挿入された回転軸の挿入部に小判形孔内周
面を圧接させる回転軸連結用フランジハブにおいて、前
記弦平面部の中央部に、軸方向に延在し前記円周面部
の延長面を底面とする溝を形成し、前記溝の開口幅を、
前記第2の半径の0.70倍乃至0.85倍にしたこと
を特徴とする。
【0015】また、第3の手段は、回転中心となる仮想
中心線に対して第1の半径を有する外周面が形成された
円柱状のハブ本体と、このハブ本体と一体に設けられた
フランジと、前記ハブ本体でその仮想中心線に沿って穿
設され、ハブ本体の少なくとも一端面で開口した小判形
孔と、この小判形孔の内周面の一部を形成し、前記仮想
中心線に対して第1の半径より小さい第2の半径を有す
る曲面からなる一対の円周面部と、この一対の円周面部
と共に前記小判形孔の内周面の全体を形成し、前記一対
の円周面部の間を結ぶ弦方向の平面からなり、互いに平
行で、かつ前記弦方向での幅が等しい一対の弦平面部と
を備え、前記小判形孔の開口形状と相似した断面形状を
有する回転軸の挿入部を小判形孔に嵌挿した状態で、
記ハブ本体外周面が均一応力によって加圧され、前記
小判形孔に挿入された回転軸の挿入部に小判形孔内周
面を圧接させる回転軸連結用フランジハブにおいて、
記ハブ本体の外周面と前記弦平面部との間に形成された
壁部における弦方向中央部に、軸方向に延在する第1の
円形孔を穿設するとともに、前記壁部における弦方向両
端部に、それぞれ軸方向に延在した第2の円形孔を穿設
し、しかも第1の円形孔の径を前記第2の円形孔の径よ
りも大きくしたことを特徴とする。
【0016】また、第4の手段は、回転中心となる仮想
中心線に対して第1の半径を有する外周面が形成された
円柱状のハブ本体と、このハブ本体と一体に設けられた
フランジと、前記ハブ本体でその仮想中心線に沿って穿
設され、ハブ本体の少なくとも一端面で開口した小判形
孔と、この小判形孔の内周面の一部を形成し、前記仮想
中心線に対して第1の半径より小さい第2の半径を有す
る曲面からなる一対の円周面部と、この一対の円周面部
と共に前記小判形孔の内周面の全体を形成し、前記一対
の円周面部の間を結ぶ弦方向の平面からなり、互いに平
行で、かつ前記弦方向での幅が等しい一対の弦平面部と
を備え、前記小判形孔の開口形状と相似した断面形状を
有する回転軸の挿入部を小判形孔に嵌挿した状態で、
記ハブ本体外周面が均一応力によって加圧され、前記
小判形孔に挿入された回転軸の挿入部に小判形孔内周
面を圧接させる回転軸連結用フランジハブにおいて、前
記弦平面部の両端部に、それぞれ前記円周面部に滑らか
連続する曲率半径rの円形溝を形成し、前記曲率半径
rを、前記第2の半径の0.10倍乃至0.14倍にし
たことを特徴とする。
【0017】
【作用】上記の第1の手段によれば、ハブ本体外周面と
弦平面部との間の厚肉部分の剛性が低下してハブ本体に
おける周方向の剛性が均一化し、かつスリット底部での
応力集中が防止される。
【0018】また、第2の手段によれば、ハブ本体外周
面と弦平面部との間の厚肉部分の剛性が低下してハブ本
体における周方向の剛性が均一化し、かつ弦平面部の回
転軸外周面に対する接触面積が十分確保される。
【0019】また、第3の手段によれば、ハブ本体外周
面と弦平面部との間の厚肉部分の剛性が低下してハブ本
体における周方向の剛性が均一化する。
【0020】また、第4の手段によれば、弦平面部と円
周面部とのコーナ部における応力集中が抑制される。
【0021】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。尚、図1乃至図4において図6及び図7に基づい
て説明した部材に対応する部材については、同一符号を
付して説明を省略する。図1は本発明の回転軸連結用の
フランジハブの第1実施例を示す軸方向正面図である。
フランジハブ14の小判形孔6において一対の弦平面部6
bには、それぞれ軸方向に延在し、かつ弦平面部6bに対
して直交する方向に切り込まれた4本のスリット15が形
成されている。4本のスリット15は、弦方向において略
等間隔に配置され、それぞれの底が円周面部6aの仮想
延長面Mに接する位置まで切り込まれている。この結
果、スリット15は、弦平面部6bの中央に近いものほど
深く切り込まれている。
【0022】ここで、それぞれのスリット15の弦平面部
6bでの開口幅は3mm乃至4mmの範囲内に設定され、ス
リット15の底部には、弦平面部6bでのスリット15の開
口幅より径が大きい円形パイプ状の幅広部15aが形成さ
れている。
【0023】弦平面部6bにスリット15を形成したこと
により、ハブ本体5外周面と弦平面部6bとの間の厚肉
部分の剛性が低下する。スリット15の本数及び開口幅
は、有限要素法によって厚肉部分での剛性がハブ本体5
外周面と円周面部6aとの間の薄肉部分での剛性と略等
しくなるように算出されたものである。このことによ
り、ハブ本体5における周方向の剛性分布が均一化す
る。また、スリット15の底部に円形断面の幅広部15aを
形成したことにより、スリット15底部での応力集中を防
止できるので、繰返し応力によるスリット15底部の割れ
を防止できる。
【0024】フランジハブ14の小判形孔6に従動軸10の
挿入部10aを嵌挿して、油圧固定継手1によってハブ本
体5外周面に均一応力を加えた場合、半径方向において
ハブ本体5が均等に収縮するので、従動軸10の挿入部10
a外周面に対する円周面部6a及び弦平面部6bの圧接力
が略等しくなる。このことにより、油圧固定継手1の油
圧室3に充填される作動油の圧力を効率的に挿入部10a
に伝えることができ、従来と比較して作動油圧力を低下
させても十分な圧接力で従動軸10を確実に固定でき、さ
らにハブ本体5の金属疲労及び挿入部10aの偏摩耗を抑
制できる。また、有限要素法による解析では、弦平面部
6bに形成するスリット15の本数を2本乃至5本の範囲
で形成すれば、図示の4本のスリット15が形成されたフ
ランジハブ14と同等の性能が得られることが明らかにな
っており、弦平面部6bに形成するスリット15を2本,
3本あるいは5本にすることも可能である。
【0025】図2は本発明の回転軸連結用のフランジハ
ブの第2実施例を示す軸方向正面図である。フランジハ
ブ24の小判形孔6において一対の弦平面部6bには、そ
れぞれ軸方向に延在し、かつ弦方向において開口幅Wの
溝25が形成されている。ここで、溝25は弦平面部6bの
中央位置で開口し、溝25の開口幅Wは、円周面部6aの
半径Rの0.70倍乃至0.85倍に設定されている。また、溝
25の底面部25aは、円周面部6aの延長面によって形成さ
れている。
【0026】弦平面部6bに溝25を形成したことによ
り、ハブ本体5外周面と弦平面部6bとの間の厚肉部分
の剛性が低下する。溝25の形状及び開口幅Wは、有限要
素法によって厚肉部分での剛性がハブ本体5外周面と円
周面部6aとの間の薄肉部分での剛性と略等しくなるよ
うに算出されたものであり、さらに従動軸10の挿入部10
aに対する弦平面部6bの接触面積が十分確保されるよう
にしたものである。このことにより、ハブ本体5におけ
る周方向の剛性分布が均一化し、かつ挿入部10a外周面
に対する小判形孔6の接触面積が十分確保される。
【0027】フランジハブ24の小判形孔6に従動軸10の
挿入部10aを嵌挿して、油圧固定継手1によってハブ本
体5外周面に均一応力を加えた場合、半径方向において
ハブ本体5が均等に収縮するので、従動軸10の挿入部10
a外周面に対する円周面部6a及び弦平面部6bの圧接力
が略等しくなり、かつ十分な接触面積が確保される。こ
のことにより、油圧固定継手1の油圧室3に充填される
作動油の圧力を効率的に挿入部10aに伝えることがで
き、従来と比較して作動油圧力を低下させても十分な圧
接力で従動軸10を確実に固定でき、さらにハブ本体5の
金属疲労及び挿入部10aの偏摩耗を抑制できる。
【0028】図3は本発明の回転軸連結用のフランジハ
ブの第3実施例を示す軸方向正面図である。
【0029】フランジハブ34のハブ本体5において、一
対の弦平面部6bのそれぞれの中央位置とハブ本体5外
周面との間には、軸方向に延在する円形孔35が穿設さ
れ、さらに、弦平面部6bとハブ本体5外周面との間に
は、円形孔35の両側方にそれぞれ配置され軸方向に延在
する一対の円形孔36が穿設されている。ここで、中央の
円形孔35は、その径が側方の円形孔36より大きくされて
いる。
【0030】弦平面部6bとハブ本体5外周面との間に
円形孔35,36を穿設したことにより、ハブ本体5外周面
と弦平面部6bとの間の厚肉部分の剛性が低下する。円
形孔35,36の径及び位置は、有限要素法によって厚肉部
分での剛性がハブ本体5外周面と円周面部6aとの間の
薄肉部分での剛性と略等しくなるように算出されたもの
である。このことにより、ハブ本体5における周方向の
剛性分布が均一化する。
【0031】フランジハブ34の小判形孔6に従動軸10の
挿入部10aを嵌挿して、油圧固定継手1によってハブ本
体5外周面に均一応力を加えた場合、半径方向において
ハブ本体5が均等に収縮するので、挿入部10a外周面に
対する円周面部6a及び弦平面部6bの圧接力が略等しく
なる。このことにより、油圧固定継手1の油圧室3に充
填される作動油の圧力を効率的に挿入部10aに伝えるこ
とができ、従来と比較して作動油圧力を低下させても十
分な圧接力で従動軸10を確実に固定でき、さらにハブ本
体5の金属疲労及び挿入部10aの偏摩耗を抑制できる。
【0032】図4は本発明の回転軸連結用のフランジハ
ブの第4実施例を示す軸方向正面図である。
【0033】フランジハブ44の小判形孔6において一対
の弦平面部6bの両端部には、それぞれ軸方向に延在
し、かつ円周面部6aと連続する円形溝45が形成されて
いる。円形溝45は、それぞれ図5の説明図に示すように
弦平面部6bの仮想延長面Nと円周面部6aとの交線Pと
において円周面部6aと滑らかに連続する曲率半径rが
一定の曲面によって形成されている。ここで、円形溝45
の曲率半径rは、円周面部6aの半径Rの0.10倍乃至0.1
4倍に設定されている。
【0034】弦平面部6bの両端部に溝25を形成したこ
とにより、弦平面部6bと円周面部6aとが滑らかな曲面
によって結ばれ、コーナ部における応力集中が抑制され
る。ここで、円形溝45の曲率半径rを円周面部6aの半
径Rの0.10倍乃至0.14倍に設定したことにより、許容圧
力の範囲内で油圧固定継手1によってハブ本体5外周面
に圧力を加えた場合、コーナ部に集中する応力を無害化
できるレベルまで応力を分散できるので、ハブ本体5が
金属疲労により破損することを抑制できる。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の第1の手
段によれば、ハブ本体外周面と弦平面部との間の厚肉部
分の剛性が低下してハブ本体における周方向の剛性が均
一化し、かつスリット底部での応力集中が防止されるこ
とにより、フランジハブの小判形孔に回転軸を嵌挿し
て、ハブ本体外周面に均一応力を加えた場合、半径方向
においてハブ本体が均等に収縮するので、回転軸外周面
に対する円周面部及び弦平面部の圧接力が略等しくなり
回転軸を確実に固定できるとともに、ハブ本体の金属疲
労及び回転軸の偏摩耗を抑制でき、さらに繰返し応力に
よるスリット底部の割れも防止できる。
【0036】また、第2の手段によれば、ハブ本体外周
面と弦平面部との間の厚肉部分の剛性が低下してハブ本
体における周方向の剛性が均一化し、かつ弦平面部の回
転軸外周面に対する接触面積が十分確保されることによ
り、フランジハブの小判形孔に回転軸を嵌挿して、ハブ
本体外周面に均一応力を加えた場合、半径方向において
ハブ本体が均等に収縮し、かつ十分な接触面積が確保さ
れているので、回転軸外周面に対する円周面部及び弦平
面部の圧接力が略等しくなり回転軸を確実に固定でき、
さらにハブ本体の金属疲労及び回転軸の偏摩耗を抑制で
きる。
【0037】また、第3の手段によれば、ハブ本体外周
面と弦平面部との間の厚肉部分の剛性が低下してハブ本
体における周方向の剛性が均一化することにより、フラ
ンジハブの小判形孔に回転軸を嵌挿して、ハブ本体外周
面に均一応力を加えた場合、半径方向においてハブ本体
が均等に収縮するので、回転軸外周面に対する円周面部
及び弦平面部の圧接力が略等しくなり、十分な圧接力で
回転軸を確実に固定でき、さらにハブ本体の金属疲労及
び回転軸の偏摩耗を抑制できる。
【0038】また、第4の手段によれば、弦平面部と円
周面部とのコーナ部における応力集中が抑制され、フラ
ンジハブの許容圧力の範囲内でハブ本体外周面に圧力を
加えた場合、コーナ部に集中する応力を無害化できるレ
ベルまで応力を分散できるので、ハブ本体が金属疲労に
より破損することを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の回転軸連結用のフランジハブの第1実
施例を示す軸方向正面図である。
【図2】本発明の回転軸連結用のフランジハブの第2実
施例を示す軸方向正面図である。
【図3】本発明の回転軸連結用のフランジハブの第3実
施例を示す軸方向正面図である。
【図4】本発明の回転軸連結用のフランジハブの第4実
施例を示す軸方向正面図である。
【図5】本発明の第4実施例における円形溝の形状の説
明図である。
【図6】油圧固定継手及び油圧固定継手と共に用いられ
る従来のフランジハブを示す側面断面図である。
【図7】図6に示した油圧固定継手及びフランジハブの
軸方向の正面断面図である。
【図8】軸開放時から軸連結時への従来のフランジハブ
の変形を示す説明図である。
【符号の説明】
6…小判形孔、 6a…円周面部、 6b…弦平面部、
14,24,34,44…フランジハブ、 15…スリット、 15
a…幅広部、 25…溝、 35…円形孔、 36…円形孔、
45…円形溝、 L…仮想中心線、 R…半径。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川村 秀紀 東京都中央区築地3丁目10番10号 株式 会社中村自工内 (72)発明者 小柴 宮比古 東京都中央区築地3丁目10番10号 株式 会社中村自工内 (72)発明者 渡辺 孝行 東京都中央区築地3丁目10番10号 株式 会社中村自工内 (56)参考文献 実公 平1−17365(JP,Y2) 実公 平1−14331(JP,Y2)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転中心となる仮想中心線に対して第1
    の半径を有する外周面が形成された円柱状のハブ本体
    と、このハブ本体と一体に設けられたフランジと、前記
    ハブ本体でその仮想中心線に沿って穿設され、ハブ本体
    の少なくとも一端面で開口した小判形孔と、この小判形
    孔の内周面の一部を形成し、前記仮想中心線に対して第
    1の半径より小さい第2の半径を有する曲面からなる一
    対の円周面部と、この一対の円周面部と共に前記小判形
    孔の内周面の全体を形成し、前記一対の円周面部の間を
    結ぶ弦方向の平面からなり、互いに平行で、かつ前記弦
    方向での幅が等しい一対の弦平面部とを備え、 前記小判形孔の開口形状と相似した断面形状を有する回
    転軸の挿入部を小判形孔に嵌挿した状態で、 前記ハブ本
    外周面が均一応力によって加圧され、前記小判形孔
    に挿入された回転軸の挿入部に小判形孔内周面を圧接
    させる回転軸連結用フランジハブにおいて、 前記弦平面部に、前記円周面部の仮想延長面に接する深
    さの2本乃至5本のスリットを軸方向に延在させ、 このスリットの底部を、円形パイプ状に形成して幅を広
    げた ことを特徴とする回転軸連結用フランジハブ。
  2. 【請求項2】 回転中心となる仮想中心線に対して第1
    の半径を有する外周面が形成された円柱状のハブ本体
    と、このハブ本体と一体に設けられたフランジと、前記
    ハブ本体でその仮想中心線に沿って穿設され、ハブ本体
    の少なくとも一端面で開口した小判形孔と、この小判形
    孔の内周面の一部を形成し、前記仮想中心線に対して第
    1の半径より小さい第2の半径を有する曲面からなる一
    対の円周面部と、この一対の円周面部と共に前記小判形
    孔の内周面の全体を形成し、前記一対の円周面部の間を
    結ぶ弦方向の平面からなり、互いに平行で、かつ前記弦
    方向での幅が等しい一対の弦平面部とを備え、 前記小判形孔の開口形状と相似した断面形状を有する回
    転軸の挿入部を小判形孔に嵌挿した状態で、 前記ハブ本
    外周面が均一応力によって加圧され、前記小判形孔
    に挿入された回転軸の挿入部に小判形孔内周面を圧接
    させる回転軸連結用フランジハブにおいて、 前記弦平面部の中央部に、軸方向に延在し前記円周面
    部の延長面を底面とする溝を形成し、 前記溝の開口幅を、前記第2の半径の0.70倍乃至
    0.85倍にしたことを特徴とする回転軸連結用フラン
    ジハブ。
  3. 【請求項3】 回転中心となる仮想中心線に対して第1
    の半径を有する外周面が形成された円柱状のハブ本体
    と、このハブ本体と一体に設けられたフランジと、前記
    ハブ本体でその仮想中心線に沿って穿設され、ハブ本体
    の少なくとも一端面で開口した小判形孔と、この小判形
    孔の内周面の一部を形成し、前記仮想中心線に対して第
    1の半径より小さい第2の半径を有する曲面からなる一
    対の円周面部と、この一対の円周面部と共に前記小判形
    孔の内周面の全体を形成し、前記一対の円周面部の間を
    結ぶ弦方向の平面からなり、互いに平行で、かつ前記弦
    方向での幅が等しい一対の弦平面部とを備え、 前記小判形孔の開口形状と相似した断面形状を有する回
    転軸の挿入部を小判形孔に嵌挿した状態で、 前記ハブ本
    外周面が均一応力によって加圧され、前記小判形孔
    に挿入された回転軸の挿入部に小判形孔内周面を圧接
    させる回転軸連結用フランジハブにおいて、前記ハブ本体の外周面と前記弦平面部との間に形成され
    た壁部における弦方向中央部に、 軸方向に延在する第1
    の円形孔を穿設するとともに、前記壁部における弦方向
    両端部に、それぞれ軸方向に延在した第2の円形孔を穿
    設し、 しかも第1の円形孔の径を前記第2の円形孔の径よりも
    大きくしたことを特徴とする回転軸連結用フランジハ
    ブ。
  4. 【請求項4】 回転中心となる仮想中心線に対して第1
    の半径を有する外周面が形成された円柱状のハブ本体
    と、このハブ本体と一体に設けられたフランジと、前記
    ハブ本体でその仮想中心線に沿って穿設され、ハブ本体
    の少なくとも一端面で開口した小判形孔と、この小判形
    孔の内周面の一部を形成し、前記仮想中心線に対して第
    1の半径より小さい第2の半径を有する曲面からなる一
    対の円周面部と、この一対の円周面部と共に前記小判形
    孔の内周面の全体を形成し、前記一対の円周面部の間を
    結ぶ弦方向の平面からなり、互いに平行で、かつ前記弦
    方向での幅が等しい一対の弦平面部とを備え、 前記小判形孔の開口形状と相似した断面形状を有する回
    転軸の挿入部を小判形孔に嵌挿した状態で、 前記ハブ本
    外周面が均一応力によって加圧され、前記小判形孔
    に挿入された回転軸の挿入部に小判形孔内周面を圧接
    させる回転軸連結用フランジハブにおいて、 前記弦平面部の両端部に、それぞれ前記円周面部に滑ら
    かに連続する曲率半径rの円形溝を形成し、 前記曲率半径rを、前記第2の半径の0.10倍乃至
    0.14倍にしたことを特徴とする回転軸連結用フラン
    ジハブ。
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