JP2694178B2 - メチル―t―ブチルエーテルの一段階合成方法 - Google Patents
メチル―t―ブチルエーテルの一段階合成方法Info
- Publication number
- JP2694178B2 JP2694178B2 JP1059885A JP5988589A JP2694178B2 JP 2694178 B2 JP2694178 B2 JP 2694178B2 JP 1059885 A JP1059885 A JP 1059885A JP 5988589 A JP5988589 A JP 5988589A JP 2694178 B2 JP2694178 B2 JP 2694178B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- catalyst
- methanol
- titania
- methyl
- butyl ether
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
Landscapes
- Catalysts (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 本発明は、チタニア上に少量の燐を沈積させて調製し
た触媒組成物の存在でのt−ブタノールとメタノールと
の反応によって、メチル−t−ブチルエーテル(MTBE)
を調製する改良プロセスに関する。本発明は、反応が比
較的穏やかな条件下で一段階で起り、該触媒が所望のエ
ーテル生成物への優れた選択性を示し、更に高レベルの
t−ブタノール転化率が得られるという点で特に有益で
ある。本方法は商業的潜在価値を有し、生成物は高度の
蒸留を要せず、また、本プロセスは安価にして容易に入
手できる原料を使用する。典型的には、MTBEは、押出成
形した燐酸担持チタニア触媒上を2:1のメタノール/t−
ブタノールを通過させることにより、比較的穏やかな条
件下で粗生成液中に約30%の濃度で連続的に生成する。
た触媒組成物の存在でのt−ブタノールとメタノールと
の反応によって、メチル−t−ブチルエーテル(MTBE)
を調製する改良プロセスに関する。本発明は、反応が比
較的穏やかな条件下で一段階で起り、該触媒が所望のエ
ーテル生成物への優れた選択性を示し、更に高レベルの
t−ブタノール転化率が得られるという点で特に有益で
ある。本方法は商業的潜在価値を有し、生成物は高度の
蒸留を要せず、また、本プロセスは安価にして容易に入
手できる原料を使用する。典型的には、MTBEは、押出成
形した燐酸担持チタニア触媒上を2:1のメタノール/t−
ブタノールを通過させることにより、比較的穏やかな条
件下で粗生成液中に約30%の濃度で連続的に生成する。
アルコールと他のアルコールとを反応させ所望の生成
物を調製し非対称エーテルをはじめとするエーテル類を
製造することができることは当業者に公知である。触媒
及び/又は縮合剤を含む反応混合物を分離し、更に処理
して所望の生成物を得ることができる。このような更な
る処理としては、通常、一回以上の蒸留操作が挙げられ
る。
物を調製し非対称エーテルをはじめとするエーテル類を
製造することができることは当業者に公知である。触媒
及び/又は縮合剤を含む反応混合物を分離し、更に処理
して所望の生成物を得ることができる。このような更な
る処理としては、通常、一回以上の蒸留操作が挙げられ
る。
メチル−t−ブチルエーテルはハイオクタンガソリン
の混合成分としての用途が増加しており、現在の鉛及び
マンガンをベースとしたガソリン添加剤にとって代わっ
ている。現在、メチル−t−ブチルエーテル(MTBE)の
商業的な製造方法は、全て、陽イオン交換樹脂を触媒と
して用いるイソブチレンとメタノールとの液相反応(下
式I参照)に基づくものである(例えば:Hydrocarbon p
rocessing,Oct.1984,p.63;Oil and Gas J.,Jan.1,1979,
p.76;Chem.Economics Handbook−SRI,Sept.1986,p.543
−705:Pを参照)。MTBE合成に使用される陽イオン交換
樹脂は通常スルホン酸を官能基として有する(J.Tejer
o,J.Mol.Catal.,42(1987)257;C.Subramamam et al.,C
an.J.Chem.Eng.,65(1987)613を参照)。
の混合成分としての用途が増加しており、現在の鉛及び
マンガンをベースとしたガソリン添加剤にとって代わっ
ている。現在、メチル−t−ブチルエーテル(MTBE)の
商業的な製造方法は、全て、陽イオン交換樹脂を触媒と
して用いるイソブチレンとメタノールとの液相反応(下
式I参照)に基づくものである(例えば:Hydrocarbon p
rocessing,Oct.1984,p.63;Oil and Gas J.,Jan.1,1979,
p.76;Chem.Economics Handbook−SRI,Sept.1986,p.543
−705:Pを参照)。MTBE合成に使用される陽イオン交換
樹脂は通常スルホン酸を官能基として有する(J.Tejer
o,J.Mol.Catal.,42(1987)257;C.Subramamam et al.,C
an.J.Chem.Eng.,65(1987)613を参照)。
しかしながら、許容しうるガソリン添加剤としてMTBE
の使用が増加するにつれ、原料入手が大きな問題となり
つつある。歴史的にイソブチレンは量の少ない原料物質
である(Oil and Gas J.,June 8,1987,p.55)。したが
って、原料物質としてイソブチレンを必要としないMTBE
の製造方法が得られれば有利であろう。t−ブタノール
(TBA)はイソブタンの酸化によって商業的に容易に入
手できるので、t−ブチルアルコールとメタノールとの
反応によってMTBEを製造する効率的な方法を得られれば
特に有利であろう。
の使用が増加するにつれ、原料入手が大きな問題となり
つつある。歴史的にイソブチレンは量の少ない原料物質
である(Oil and Gas J.,June 8,1987,p.55)。したが
って、原料物質としてイソブチレンを必要としないMTBE
の製造方法が得られれば有利であろう。t−ブタノール
(TBA)はイソブタンの酸化によって商業的に容易に入
手できるので、t−ブチルアルコールとメタノールとの
反応によってMTBEを製造する効率的な方法を得られれば
特に有利であろう。
Raoらに与えられた米国特許第4,144,138号(1979年)
においては、共沸蒸留を行なってメタノール−エーテル
共沸塔頂物を回収し、これを水で洗浄して純粋なエーテ
ルラフィネートを得、これを共沸蒸留してエーテル−メ
タノール塔頂物を得てこれを水洗浄に再循環させること
によって、エーテル化反応流出物からメチル−t−ブチ
ルエーテルを回収する方法が開示されている。
においては、共沸蒸留を行なってメタノール−エーテル
共沸塔頂物を回収し、これを水で洗浄して純粋なエーテ
ルラフィネートを得、これを共沸蒸留してエーテル−メ
タノール塔頂物を得てこれを水洗浄に再循環させること
によって、エーテル化反応流出物からメチル−t−ブチ
ルエーテルを回収する方法が開示されている。
メチルアルコール及びt−ブチルアルコールからのメ
チル−t−ブチルエーテルの調製は、S.V.Rozhkovら
の、Prevrashch Uglevodorodov,Kislotno−Osnoun.Gete
rogennykh Katal.Tezisy Dokl.Vses Konf.,1977,150
(C.A.92:58165y)において論じられている。ここで
は、TBAとメタノールとを、強酸性スルホポリスチレン
の陽イオン交換剤KU−2上、温和な条件下においてエー
テル化反応にかけている。この文献にはかかる方法の基
本的パラメーターに関するデータが記載されている。陽
イオン交換剤によるエーテル化反応のプラントについて
は何の問題も存在しないが、大量のt−ブチルアルコー
ル及びメタノール並びにイソブチレンを再循環させるこ
とによって装置が幾分高価になる。また、通常種々の吸
着及び拡散因子、膨潤現象、並びに、溶液相とイオン交
換剤相との間の成分の分布が変化しうることによって、
陽イオン交換剤上の反応の進行が複雑化している。更
に、有機(ポリスチレン又はポリメタクリレート)骨格
を有する前記酸性陽イオン交換剤は一般に操作温度に関
する安定範囲が極めて制限されており、通常120℃を超
える温度においては樹脂の非可逆的な破壊が起り、触媒
活性の損失が起る。
チル−t−ブチルエーテルの調製は、S.V.Rozhkovら
の、Prevrashch Uglevodorodov,Kislotno−Osnoun.Gete
rogennykh Katal.Tezisy Dokl.Vses Konf.,1977,150
(C.A.92:58165y)において論じられている。ここで
は、TBAとメタノールとを、強酸性スルホポリスチレン
の陽イオン交換剤KU−2上、温和な条件下においてエー
テル化反応にかけている。この文献にはかかる方法の基
本的パラメーターに関するデータが記載されている。陽
イオン交換剤によるエーテル化反応のプラントについて
は何の問題も存在しないが、大量のt−ブチルアルコー
ル及びメタノール並びにイソブチレンを再循環させるこ
とによって装置が幾分高価になる。また、通常種々の吸
着及び拡散因子、膨潤現象、並びに、溶液相とイオン交
換剤相との間の成分の分布が変化しうることによって、
陽イオン交換剤上の反応の進行が複雑化している。更
に、有機(ポリスチレン又はポリメタクリレート)骨格
を有する前記酸性陽イオン交換剤は一般に操作温度に関
する安定範囲が極めて制限されており、通常120℃を超
える温度においては樹脂の非可逆的な破壊が起り、触媒
活性の損失が起る。
120℃を超える温度で、好ましくは200℃以下で熱的に
安定な無機不均一系触媒を用いて、一段階で、メタノー
ルとイソブチレンからではなく、t−ブチルアルコール
とメタノールから連続的にメチル−t−ブチルエーテル
を合成することができれば、当該技術における大きな進
歩といえよう。
安定な無機不均一系触媒を用いて、一段階で、メタノー
ルとイソブチレンからではなく、t−ブチルアルコール
とメタノールから連続的にメチル−t−ブチルエーテル
を合成することができれば、当該技術における大きな進
歩といえよう。
そのある態様によれば、t−ブチルアルコール(t−
ブタノール)とメタノールから一段階工程でメチル−t
−ブチルエーテルを製造する本発明の新規な方法は、そ
の上にフルオロ酸又は二フルオロ燐酸を含浸させたチタ
ニア担体を含む触媒の存在下において、t−ブチルアル
コールとメタノールとを反応させることを含む。以上概
説した改良点に加えて、この触媒は他の触媒と比較して
原料中の不純物に対する敏感性が少ない事が明らかであ
るという特徴がある。
ブタノール)とメタノールから一段階工程でメチル−t
−ブチルエーテルを製造する本発明の新規な方法は、そ
の上にフルオロ酸又は二フルオロ燐酸を含浸させたチタ
ニア担体を含む触媒の存在下において、t−ブチルアル
コールとメタノールとを反応させることを含む。以上概
説した改良点に加えて、この触媒は他の触媒と比較して
原料中の不純物に対する敏感性が少ない事が明らかであ
るという特徴がある。
本発明のMTBE生成物の調製は、典型的には、不活性担
体に付着させたエーテル化触媒の存在下でt−ブチルア
ルコールとメタノールとを反応させることによって行な
うことができる。このエーテル化反応は一段階で起こ
り、触媒はフルオロ燐酸又は二フルオロ燐酸を担持した
チタニアを含むことが好ましい。
体に付着させたエーテル化触媒の存在下でt−ブチルア
ルコールとメタノールとを反応させることによって行な
うことができる。このエーテル化反応は一段階で起こ
り、触媒はフルオロ燐酸又は二フルオロ燐酸を担持した
チタニアを含むことが好ましい。
この反応は次式IIで示すことができる。
所望のメチル−t−ブチルエーテルを得るためには、
原料のメタノールとt−ブタノールとはいかなる割合で
混合してもよいが、所望のMTBEの収量を最高にするに
は、原料混合物中のt−ブタノールに対するメタノール
のモル比は好ましくは10:1から1:10の間にあった方が良
い。MTBEへの最高の選択性と一回通過当りの最適転換率
を達成するには原料液中にメタノールが過剰にあること
が好ましい。t−ブタノールに対するメタノールの最も
好ましいモル比は1:1から5:1である。
原料のメタノールとt−ブタノールとはいかなる割合で
混合してもよいが、所望のMTBEの収量を最高にするに
は、原料混合物中のt−ブタノールに対するメタノール
のモル比は好ましくは10:1から1:10の間にあった方が良
い。MTBEへの最高の選択性と一回通過当りの最適転換率
を達成するには原料液中にメタノールが過剰にあること
が好ましい。t−ブタノールに対するメタノールの最も
好ましいモル比は1:1から5:1である。
当発明で触媒上に含浸した燐は、チタニア担体に化学
的に結合したフルオロ燐酸基として存在していなければ
ならない。チタニアに担持されたフルオロ燐酸類触媒に
関しては、結合の正確な性質は完全には理解されていな
いが、次のようであると考えられる。
的に結合したフルオロ燐酸基として存在していなければ
ならない。チタニアに担持されたフルオロ燐酸類触媒に
関しては、結合の正確な性質は完全には理解されていな
いが、次のようであると考えられる。
このような燐は、フルオロ燐酸:FPO3H2及び二フルオ
ロ燐酸:F2PO2Hをはじめとするフルオロ燐酸類のような
置換燐酸として導入することができる。
ロ燐酸:F2PO2Hをはじめとするフルオロ燐酸類のような
置換燐酸として導入することができる。
上述の含有燐化合物の混合物を配合触媒において用い
ることもできる。
ることもできる。
前記燐化合物は、不活性希釈剤の存在下又は非存在下
において、液体又は気体の形態で不活性担体中に導入す
ることができる。
において、液体又は気体の形態で不活性担体中に導入す
ることができる。
担体としては、チタニア(二酸化チタン)が用いられ
る。チタニアが担体として好ましいことは、実施例で論
証されている。
る。チタニアが担体として好ましいことは、実施例で論
証されている。
チタニアは、粉体、ペレット、球体、型体及び押出物
の形で使用することができる。本明細書において記載の
実施例においては、ペレット及び押出物を用いた際の有
利性が示される。チタニアペレットは黒鉛のようなペレ
ット化助剤を用い、従来のペレット化装置で押出しもし
くは加圧によって作ることができる。良好に作用する押
出物は、51m2/gの表面積を有するノートン社(Norton C
ompany)のHSAチタニア担体押出物である。
の形で使用することができる。本明細書において記載の
実施例においては、ペレット及び押出物を用いた際の有
利性が示される。チタニアペレットは黒鉛のようなペレ
ット化助剤を用い、従来のペレット化装置で押出しもし
くは加圧によって作ることができる。良好に作用する押
出物は、51m2/gの表面積を有するノートン社(Norton C
ompany)のHSAチタニア担体押出物である。
実施例で論証されるように、担体は高純度でかつ表面
積の大きなものが好ましい。本発明のプロセスにおい
て、概して、担体の表面積が10m2/gを超える場合に、t
−ブタノールとメタノールの大きな転換率が得られるこ
とが分かった。
積の大きなものが好ましい。本発明のプロセスにおい
て、概して、担体の表面積が10m2/gを超える場合に、t
−ブタノールとメタノールの大きな転換率が得られるこ
とが分かった。
本発明のペレット状触媒組成物は、好ましくは、連続
反応系の固体床触媒として用いられる。この種の連続プ
ロセスでは、反応物が触媒と接触する時間は、所望の反
応速度、したがって所望の反応物転換率を得るために、
温度、圧力、触媒床の形状、ペレットの大さと共に、当
業者が調節することのできる相関するファクターの一つ
である。しかして、連続プロセスでは、未反応原料成分
を反応器に再循環できるので反応を完結する必要はな
い。
反応系の固体床触媒として用いられる。この種の連続プ
ロセスでは、反応物が触媒と接触する時間は、所望の反
応速度、したがって所望の反応物転換率を得るために、
温度、圧力、触媒床の形状、ペレットの大さと共に、当
業者が調節することのできる相関するファクターの一つ
である。しかして、連続プロセスでは、未反応原料成分
を反応器に再循環できるので反応を完結する必要はな
い。
長さと実質的に等しい径を有する円筒形の触媒ペレッ
トを用いることができる。径及び長さが約0.794mm(1/3
2インチ)〜約9.525mm(3/8インチ)の範囲が好ましい
寸法である。ペレットの形と寸法は本発明においては重
量なものではなく、所望の場合には、本発明方法を実施
するものによって所望の適当ないかなる形と寸法のペレ
ットを用ることもできると理解される。
トを用いることができる。径及び長さが約0.794mm(1/3
2インチ)〜約9.525mm(3/8インチ)の範囲が好ましい
寸法である。ペレットの形と寸法は本発明においては重
量なものではなく、所望の場合には、本発明方法を実施
するものによって所望の適当ないかなる形と寸法のペレ
ットを用ることもできると理解される。
上述の円筒形ペレット触媒が使用された場合、前述の
通り所望の転換率を得るには時間当り重量空間速度(we
ighted hourly space velocity)は広い範囲(例えば0.
1〜10w/hr/w)を採ることが出来る。通常、約0.5〜2w/h
r/wの空間速度が使用される。
通り所望の転換率を得るには時間当り重量空間速度(we
ighted hourly space velocity)は広い範囲(例えば0.
1〜10w/hr/w)を採ることが出来る。通常、約0.5〜2w/h
r/wの空間速度が使用される。
触媒寿命は連続反応を実施する際の重要な要因であ
る。例えば触媒か毒害を受け易かったり(easily poiso
ned)またはペレットが良好な構造特性を持たない場合
は、プロセスの経済性は悪影響を受けるであろう。本発
明の触媒は比較的毒害を受け難いので、このことは当面
問題とならない。
る。例えば触媒か毒害を受け易かったり(easily poiso
ned)またはペレットが良好な構造特性を持たない場合
は、プロセスの経済性は悪影響を受けるであろう。本発
明の触媒は比較的毒害を受け難いので、このことは当面
問題とならない。
結論として、t−ブタノールとメタノールからのメチ
ル−t−ブチルエーテル反応生成物の連続的に製造する
ための連続方法において、本発明の触媒組成物は有利に
使用される。この触媒組成物は再生の必要なしに長期間
使用できる。それにも拘ず、時間の経過に従って、活性
低下が徐々に起る傾向にある。活性低下は、ブタノール
転化率の損失又はt−ブタノールとメタノールの転化率
を本質的に一定に保つために必要な温度の上昇として定
性的に測定される。
ル−t−ブチルエーテル反応生成物の連続的に製造する
ための連続方法において、本発明の触媒組成物は有利に
使用される。この触媒組成物は再生の必要なしに長期間
使用できる。それにも拘ず、時間の経過に従って、活性
低下が徐々に起る傾向にある。活性低下は、ブタノール
転化率の損失又はt−ブタノールとメタノールの転化率
を本質的に一定に保つために必要な温度の上昇として定
性的に測定される。
一般に、この触媒組成物は予備成形されたペレットを
含浸することによって作られる。使用される適当な方法
は、好ましくは雰囲気温度で、当該酸の水溶液又は極性
有機溶剤(例えばアセトン)溶液にチタニアペレットを
浸漬することである。所望の場合には、約100℃〜約150
℃のより高い温度が使用される。この処理を、好ましく
は撹拌しながら、チタニアペレットの細孔に溶液が十分
滲透するのに十分なように約0.1から約5時間続けるべ
きである。好適には、使用する当該酸溶液の量はチタニ
アペレットを完全に浸すのに十分な量であるべきであ
る。所望なら、より多くの量の溶液を使用してもよい
が、特に有利ではない。浸漬工程の終りに、過剰の溶液
を処理ペレットから蒸発させるか、又は、溶液からペレ
ットを取り出して乾燥する(例えば乾燥オブン中で)こ
とができる。
含浸することによって作られる。使用される適当な方法
は、好ましくは雰囲気温度で、当該酸の水溶液又は極性
有機溶剤(例えばアセトン)溶液にチタニアペレットを
浸漬することである。所望の場合には、約100℃〜約150
℃のより高い温度が使用される。この処理を、好ましく
は撹拌しながら、チタニアペレットの細孔に溶液が十分
滲透するのに十分なように約0.1から約5時間続けるべ
きである。好適には、使用する当該酸溶液の量はチタニ
アペレットを完全に浸すのに十分な量であるべきであ
る。所望なら、より多くの量の溶液を使用してもよい
が、特に有利ではない。浸漬工程の終りに、過剰の溶液
を処理ペレットから蒸発させるか、又は、溶液からペレ
ットを取り出して乾燥する(例えば乾燥オブン中で)こ
とができる。
本発明のペレット化触媒組成物は焼成した方が良い。
使用前に焼成するか又はいくつかの場合においては、50
℃以上の温度で触媒として使用する際にその場で焼成す
ることもできる。触媒を使用前に焼成する場合、焼成は
少なくとも100℃の温度(但し化学結合の熱的破壊が起
きる温度以下)で2〜24時間行なうのが適当である。こ
れは特定の触媒に関して定型的な実験で決定することが
できる。900℃以上の温度は避けるべきである。好適な
焼成温度範囲は通常100℃〜800℃であり、更に好ましく
は150℃〜350℃である。
使用前に焼成するか又はいくつかの場合においては、50
℃以上の温度で触媒として使用する際にその場で焼成す
ることもできる。触媒を使用前に焼成する場合、焼成は
少なくとも100℃の温度(但し化学結合の熱的破壊が起
きる温度以下)で2〜24時間行なうのが適当である。こ
れは特定の触媒に関して定型的な実験で決定することが
できる。900℃以上の温度は避けるべきである。好適な
焼成温度範囲は通常100℃〜800℃であり、更に好ましく
は150℃〜350℃である。
チタニア担体に対するフルオロ燐酸又は二フルオロ燐
酸の重量%は、配合(formulated)触媒において燐の濃
度が0.1重量%〜30重量%の範囲になるようにするべき
であるが、この範囲外も使用して差支えない。好適量は
1〜10重量%である。
酸の重量%は、配合(formulated)触媒において燐の濃
度が0.1重量%〜30重量%の範囲になるようにするべき
であるが、この範囲外も使用して差支えない。好適量は
1〜10重量%である。
本方法が比較例穏やかな運転条件で行なうことができ
ることが本発明の重要な特徴である。エーテル化は概し
て20℃〜200℃で行なわれる。好適な温度は100℃〜180
℃である。運転全圧は0〜1000psig以上であってよい。
好適な圧力範囲は50〜500psigである。
ることが本発明の重要な特徴である。エーテル化は概し
て20℃〜200℃で行なわれる。好適な温度は100℃〜180
℃である。運転全圧は0〜1000psig以上であってよい。
好適な圧力範囲は50〜500psigである。
典型的には,MTBEは、少なくとも0.1〜10までの全時間
当り液空間速度(total liquid hourly space velociti
es)(LHSV)及び比較的穏やかな条件で、粗液体生成物
中約30重量%までの濃度で連続的に生成する。ここで: (実施例) 特に本発明の触媒の調製は、次の方法で、初期湿式方
法(incipent wetness technique)を用いて不活性担体
にフルオロ燐酸又は二フルオロ燐酸を含浸することを包
含する。
当り液空間速度(total liquid hourly space velociti
es)(LHSV)及び比較的穏やかな条件で、粗液体生成物
中約30重量%までの濃度で連続的に生成する。ここで: (実施例) 特に本発明の触媒の調製は、次の方法で、初期湿式方
法(incipent wetness technique)を用いて不活性担体
にフルオロ燐酸又は二フルオロ燐酸を含浸することを包
含する。
即ち、 撹拌しながら、52.4gのHSAチタニア担体押出物(ノー
トン社製、表面積51m2g)に、アセトン17.9g中にフルオ
ロ燐酸8.6gを混合した溶液を加えた。周期的に撹拌しな
がら、55℃まで加温して、液を押出物上に吸収させた。
次に、混合物をロータリーエバポレーターにかけて過剰
の液を除去し、150℃で40分間及び350℃で3時間15分
間、窒素気流中で焼成した。
トン社製、表面積51m2g)に、アセトン17.9g中にフルオ
ロ燐酸8.6gを混合した溶液を加えた。周期的に撹拌しな
がら、55℃まで加温して、液を押出物上に吸収させた。
次に、混合物をロータリーエバポレーターにかけて過剰
の液を除去し、150℃で40分間及び350℃で3時間15分
間、窒素気流中で焼成した。
分析によって、 燐 3.0% 弗素 0.6% の存在が示された。
この試料を、実施例1及び表1に要約された実験にお
いて用いた。
いて用いた。
以下の実施例によって、リン担持チタニア触媒、特に
高表面積チタニアに担持されたフルオロ燐酸の触媒を用
いた、TBA及びMeOHからのMTBEの一段階合成を例証す
る。これらの実施例は例証の手段としてのみ意図された
もので、これによってこの発明が制限されるものでない
と理解するべきである。
高表面積チタニアに担持されたフルオロ燐酸の触媒を用
いた、TBA及びMeOHからのMTBEの一段階合成を例証す
る。これらの実施例は例証の手段としてのみ意図された
もので、これによってこの発明が制限されるものでない
と理解するべきである。
t−ブタノール(TBA)の転化率(重量%)は、以下
の実施例において、次式によって算定した: メチルt−ブチルエーテル(MTBE)の収率(モル%)
は次式で算定した: 実施例1 本実施例は、チタニア上にフルオロ燐酸を担持させた
触媒を用いた、t−ブタノールとメタノールからのメチ
ル−t−ブチルエーテルの共合成を示す。
の実施例において、次式によって算定した: メチルt−ブチルエーテル(MTBE)の収率(モル%)
は次式で算定した: 実施例1 本実施例は、チタニア上にフルオロ燐酸を担持させた
触媒を用いた、t−ブタノールとメタノールからのメチ
ル−t−ブチルエーテルの共合成を示す。
合成は、316ステンレススチールによって構成され、
上昇流で操作され、±1.0℃に制御可能な炉中に配置さ
れ、流量を±1cc/時未満に制御しうるポンプが備えられ
た環状反応器(内径:0.563インチ;長さ:12インチ)中
で行なった。反応器には、更に、圧力調節器並びに温
度、圧力及び流速の監視装置を備えた。
上昇流で操作され、±1.0℃に制御可能な炉中に配置さ
れ、流量を±1cc/時未満に制御しうるポンプが備えられ
た環状反応器(内径:0.563インチ;長さ:12インチ)中
で行なった。反応器には、更に、圧力調節器並びに温
度、圧力及び流速の監視装置を備えた。
実験の初めに、上記製造方法によって製造され、実施
例1で用いるものと記載され、表1に示されている、チ
タニアに担持したフルオロ燐酸触媒25ccを充填した。押
出物触媒を反応器の中央部に保持するように、反応器の
上部と底部にガラスビーズのスクリーンを設置した。は
じめに、触媒床に、メタノール/t−ブタノール(2:1混
合)1を100℃、300psiの背圧及び25cc/hrの液流速で一
晩流してコンディショニングした。次に、メタノール
(1281.6g、40モル)とt−ブタノール(1482.4g、20.0
モル)との同様の液を、25cc/時で触媒床にポンプで送
った。この間、反応器を100℃、全圧300psiに保持し
た。生成試料を、ドライアイスで冷却した容器にトラッ
プ(trap)するかまたは316ステンレススチールボンベ
にオンストリーム[on−stream(on−line)]で捕集す
ることによって周期的に採取した。以上の条件で採取し
た典型的な分析結果を表1に要約した。一晩平衡条件に
達した後に、その他の運転温度及び液流速における触媒
性能を同様に測定した。注意すべきことは、LHSV=1で
操作すると(例えば試料No.13及びNo.15)、チタニアに
担持した弗化燐酸によって粗生成液中約26%以下の濃度
でMTBEが得られることである。どちらの場合において
も、操作条件は温和なものであった(150℃、300ps
i)。この触媒を100〜180℃の温度範囲で試験した。。1
50℃、LHSV=1において、試料No.15は、 1回通過の算出TBA転化率=66% MTBE収率=64モル% (転化したTBAベース) を示した。
例1で用いるものと記載され、表1に示されている、チ
タニアに担持したフルオロ燐酸触媒25ccを充填した。押
出物触媒を反応器の中央部に保持するように、反応器の
上部と底部にガラスビーズのスクリーンを設置した。は
じめに、触媒床に、メタノール/t−ブタノール(2:1混
合)1を100℃、300psiの背圧及び25cc/hrの液流速で一
晩流してコンディショニングした。次に、メタノール
(1281.6g、40モル)とt−ブタノール(1482.4g、20.0
モル)との同様の液を、25cc/時で触媒床にポンプで送
った。この間、反応器を100℃、全圧300psiに保持し
た。生成試料を、ドライアイスで冷却した容器にトラッ
プ(trap)するかまたは316ステンレススチールボンベ
にオンストリーム[on−stream(on−line)]で捕集す
ることによって周期的に採取した。以上の条件で採取し
た典型的な分析結果を表1に要約した。一晩平衡条件に
達した後に、その他の運転温度及び液流速における触媒
性能を同様に測定した。注意すべきことは、LHSV=1で
操作すると(例えば試料No.13及びNo.15)、チタニアに
担持した弗化燐酸によって粗生成液中約26%以下の濃度
でMTBEが得られることである。どちらの場合において
も、操作条件は温和なものであった(150℃、300ps
i)。この触媒を100〜180℃の温度範囲で試験した。。1
50℃、LHSV=1において、試料No.15は、 1回通過の算出TBA転化率=66% MTBE収率=64モル% (転化したTBAベース) を示した。
実施例2 本実施例では、実施例1の方法に従って、前述と同様
の方法で調製した、チタニア上に担持した二フルオロ燐
酸を用いてメタノールとt−ブタノールからMTBEを生成
させた。ノートン社(Norton Company)からの同様のチ
タニアが不活性担体として使用され、二フルオロ燐酸処
理及び焼成の後、分析結果は燐含量0.6%及び弗素含量
0.5%であった。
の方法で調製した、チタニア上に担持した二フルオロ燐
酸を用いてメタノールとt−ブタノールからMTBEを生成
させた。ノートン社(Norton Company)からの同様のチ
タニアが不活性担体として使用され、二フルオロ燐酸処
理及び焼成の後、分析結果は燐含量0.6%及び弗素含量
0.5%であった。
チタニアに担持した二フルオロ燐酸触媒25ccを用いMe
OHとTBAからのMTBE生成のデータを表2に要約した。
OHとTBAからのMTBE生成のデータを表2に要約した。
ここで、100〜180℃の温度範囲で触媒を試験すると、
LHSV=1において、MTBEは粗製品液中約29%以下の濃度
で生成した(試料No.20参照)。
LHSV=1において、MTBEは粗製品液中約29%以下の濃度
で生成した(試料No.20参照)。
この試料(No.20)は: 1回通過当りの算出TBA転化率=81% MTBE収率=55モル% (転化TBA率ベース) を示した。
Claims (1)
- 【請求項1】担持された燐酸触媒の存在下で、t−ブタ
ノールとメタノールで反応させてメチル−t−ブチルエ
ーテルを製造する方法において、該触媒が、フルオロ燐
酸又は二フルオロ燐酸を、燐含有量が0.1〜30重量%に
なるように含浸させたチタニア担体を含み、該反応が、
温度20〜200℃、圧力0〜1,000psig(100〜6,995kPa)
で行われることを特徴とする製造方法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US166064 | 1980-07-07 | ||
US16606488 | 1988-03-14 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01283243A JPH01283243A (ja) | 1989-11-14 |
JP2694178B2 true JP2694178B2 (ja) | 1997-12-24 |
Family
ID=22601677
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1059885A Expired - Lifetime JP2694178B2 (ja) | 1988-03-14 | 1989-03-14 | メチル―t―ブチルエーテルの一段階合成方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2694178B2 (ja) |
-
1989
- 1989-03-14 JP JP1059885A patent/JP2694178B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01283243A (ja) | 1989-11-14 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP0018032B1 (en) | A process for the preparation of a hydrocarbon mixture, and hydrocarbon mixtures so prepared | |
US20090306432A1 (en) | Catalyst for the synthesis of alkyl mercaptan and process for the production thereof | |
JP2694177B2 (ja) | メチル―t―ブチルエーテルの一段階合成方法 | |
EP0333077B1 (en) | Method for one-step synthesis of methyl t-butyl ether | |
US4560804A (en) | Catalytic process for the manufacture of ketones | |
JP2008545005A (ja) | 混合アルコールの脱水素化 | |
US5059725A (en) | One step synthesis of methyl t-butyl ether from t-butanol plus methanol using Group IV oxides treated with sulfates or sulfuric acid | |
EP0101645B1 (en) | Catalytic process for the production of methanol | |
JP6091310B2 (ja) | ブタジエンの製造方法 | |
US5847223A (en) | Process for the preparation of methyl mercaptan | |
EP0541267B1 (en) | Synthesis of alkyl tert-alkyl ether using fluorocarbon sulfonic acid polymers on inert supports | |
US20050228204A1 (en) | Process for the preparation of xylene | |
JP2694178B2 (ja) | メチル―t―ブチルエーテルの一段階合成方法 | |
JPH05271136A (ja) | フッ化水素で改質されたモンモリロナイト粘土を用いるアルキル第三級アルキルエーテルの合成方法 | |
US5183947A (en) | One step synthesis of methyl t-butyl ether from t-butanol using fluorophosphoric acid-modified clay catalysts | |
US5214218A (en) | One step synthesis of methyl t-butyl ether from t-butanol using haloacid-modified clay catalysts | |
JPH06157386A (ja) | リン酸またはフルオロリン酸で改質されたゼオライト触媒を用いるアルキル第三級アルキルエーテルの合成方法 | |
JPH07316084A (ja) | アルキルスルホン酸で改質された酸化物触媒を用いるアルキル第三級アルキルエーテルの合成方法 | |
JP2694179B2 (ja) | レニウム担持触媒を用いるt―ブタノールからのメチル―t―ブチルエーテルの一段階合成方法 | |
KR20010089286A (ko) | 탄화수소의 이성화방법, 그에 사용하는 고체산 촉매 및이성화장치 | |
CA2069395A1 (en) | One step synthesis of methyl t-butyl ether from t-butanol using fluorocarbon sulfonic acid polymers on inert supports | |
WO2001010802A1 (en) | Manufacture of cyclohexane from benzene and a hydrogen source containing impurities | |
JPH0417166B2 (ja) | ||
JPS5839140B2 (ja) | エチレングリコ−ルモノエチルエ−テルアセテ−トの製造法 | |
JPH11171811A (ja) | ジブチルエーテルの製造方法 |