JP2693999B2 - 塗装仕上げ方法 - Google Patents

塗装仕上げ方法

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JP2693999B2
JP2693999B2 JP4282789A JP4282789A JP2693999B2 JP 2693999 B2 JP2693999 B2 JP 2693999B2 JP 4282789 A JP4282789 A JP 4282789A JP 4282789 A JP4282789 A JP 4282789A JP 2693999 B2 JP2693999 B2 JP 2693999B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、新規な塗装仕上げ方法、更に詳しくは特に
耐スリキズ性に優れた塗膜を形成し得る新規な2コート
1ベーク塗装仕上げ方法に関する。
従来の技術およびその問題点 従来、自動車外板等に塗装された上塗り塗膜は、走行
中の砂やホコリ等との衝突又は洗車ブラシ等による摩擦
等によってスリキズがつき易く、自動車塗装等の外観低
下の原因の1つになっており、特に黒、紺、褐色等の濃
彩色塗膜においてスリキズ発生が非常に目立ち易い。
問題点を解決するための手段 本発明者等は、塗膜の物理的乃至化学的性能、平滑
性、鮮映性等をなんら低下させることなく、耐スリキズ
性が改善され、且つ高級外観仕上げが可能な塗装方法を
開発すべく研究を行なった。その結果、2コート1ベー
ク塗装仕上げ方法において、上塗クリヤ塗料として、特
定のアクリル・メラミン系塗料を用いることにより上記
目的を達成できることを見い出し本発明に到達した。
即ち、本発明は、被塗面に顔料を含有する熱硬化性塗
料(ベースコート)を塗装した後、この上にクリヤ塗料
(クリヤコート)を塗り重ねて得られる2層の未硬化塗
膜を同時に加熱硬化せしめる2コート1ベーク塗装仕上
げ方法において、該クリヤ塗料が (A)一般式 (I) (式中、R1,R2,R3およびR4はHもしくはCH3、R5はH,CH3
もしくはCH2CH3を示し、kは0〜2の整数、lは0〜3
の整数、mは0〜3の整数およびnは1〜5の整数であ
って、かつlとmの和が3以下である。) で表わされる構造単位を10〜60重量%含有し、かつ水酸
基価が70〜200mgKOH/gであるアクリル系共重合体および (B)アルコキシモノメリックメラミンを配合してな
り、(A)および(B)成分の合計重量に基づいて、
(A)成分が80〜40重量%、(B)成分が20〜60重量%
であることを特徴とする塗装仕上げ方法に係わる。
塗膜の耐スリキズ性を改善する方法としては、 イ 塗膜を例えば鉛筆硬度で4H以上に硬くして、擦過に
対する抵抗性を増し、スリキズがつかないようにする方
法、 ロ 塗膜表面の摩擦係数を低くし、塗膜への接触物を滑
らせてスリキズがつかないようにする方法、 ハ 擦過の負荷を塗膜の弾性変形として受け止め、負荷
がなくなれば変形が速やかに回復することによりスリキ
ズがつかないようにする方法 の3つの方法が考えられる。
しかしながら、上記イでは4H以上の硬質有機系塗膜を
形成することは困難であり、しかも仮に塗膜を形成でき
たとしても該塗膜は可撓性に乏しく、内部応力が大きく
ヒビワレが発生し易い等の欠陥を有しており、またロで
は塗膜表面の摩擦係数は、塗膜表面に配向して摩擦係数
を低くするような物質の添加により容易に下げられる
が、この方法は、該物質が塗膜表面から失われた時点で
スリキズ防止効果はなくなり、持続性が極めて短い。ま
た、ハの方法としては、これまで、イソシアネートを硬
化剤とする組成物で試みられたが、これは耐スリキズ性
が不十分で実用化されるに至っていない。
本発明方法は、上記イ〜ハのうち、ハの範ちゅうに属
する方法であるが、従来全く行なわれたことのない方法
によるものである。
本発明方法におけるクリヤ塗料の(A)成分は、側鎖
に末端水酸基を有する開環ラクトン鎖を有しており、こ
の末端水酸基は立体障害などを受けにくく反応性が高い
こと、開環ラクトン鎖自体が弾力性に富むものであるこ
と、また(B)成分は低分子量であって、且つ自己縮合
することが殆んどないことから、(A)成分と(B)成
分との硬化反応生成物は有効な三次元ネットワークを形
成しており、架橋間分子量が小さく、回復性にすぐれた
弾性的塗膜を形成する。その結果、擦過の負荷に対して
は、塗膜は弾性体として反応し、破壊に至らず、弾性変
形として吸収し、負荷がなくなれば変形は回復し、スリ
キズがつかないという結果となる。
従来、黒、青系、緑系、赤系等の濃色に仕上げられた
自動車外板は、走行中の砂やホコリ等との衝突又は洗車
ブラシ等による摩擦によってスリキズがついた際、その
キズが目立ち易いため、このような塗色に仕上げること
は避けられていたが、最近に至り、自動車購入者の好み
の多様化及び商品性の向上、国内のみならず海外での競
争の激化から、これら避けてきた色域の塗料設計が必須
となって来た。
本発明方法は、耐スリキズ性に極めて優れており、上
記塗色設計におけるスリキズの問題をみごとに解消した
ものであり、技術的な効果は極めて大きい。
本発明の塗装仕上げ方法につき、以下に具体的に説明
する。
本発明における被塗面は、金属素材、プラスチック素
材、木材等特に限定されるものではない。金属素材とし
ては、具体的には鉄、銅、アルミニゥム、亜鉛もしくは
これらの合金、及びこれらの表面処理板(リン酸鉄処
理、リン酸亜鉛処理、クロメート処理等)等が例示でき
る。プラスチック素材としては、具体的にはポリウレタ
ン、ポリプロピレン、ポリカーボネート等を例示でき
る。また、これらの金属素材、プラスチック素材又は木
材上に電着塗装やスプレー塗装等によってプライマー塗
装を施したもの、及びこれらの上に更に中塗塗装を施し
たものも被塗面として使用され得る。
本発明において、2コート1ベーク仕上げの1層目と
なる顔料を含有する熱硬化性塗料としては、例えば仕上
り外観(鮮映性、平滑性、光沢等)、耐候性(光沢保持
性、保色性、耐白亜化性等)、耐薬品性、耐水性、耐湿
性、硬化性等に優れた塗膜を形成し得るそれ自体既知の
木材用、プラスチック用乃至金属用塗料が使用でき、具
体的にはアミノ−アクリル系樹脂、アミノ−アルキド系
樹脂、アミノ−ポリエステル系樹脂、ポリイソシアネー
ト−アクリル系樹脂等をビヒクル主成分とする塗料等を
例示できる。これらの塗料の形態は、特に制限されず、
有機溶液型、非水分散液型、水溶(水分散)液型、粉体
型等任意の形態のものが使用できる。該塗料に含有され
るべき顔料としては、アルミニゥム粉末、マイカ粉、有
機系着色顔料、無機系着色顔料等が挙げられる。
上記熱硬化性塗料の塗装は、スプレー塗装、静電塗装
等で塗装することが好ましい。また、塗装膜厚は、10〜
30μの範囲が好ましい。
本発明においては、上記熱硬化性塗料を塗装し、直ち
に風乾した後、又は短時間の熱風乾燥等によって半硬化
後など、即ち上記塗膜が未硬化(半硬化も含む)のうち
に上塗クリア塗料が塗装される。
本発明において使用するクリヤ塗料の(A)成分は、
一般式(I) (式中、R1,R2,R3およびR4はHもしくはCH3、R5はH,CH3
もしくはCH2CH3を示し、kは0〜2の整数、lは0〜3
の整数、mは0〜3の整数およびnは1〜5の整数であ
って、かつlとmの和が3以下である。) で表わされる構造単位を10〜60重量%含有し、かつ水酸
基価が70〜200mgKOH/gであるアクリル系共重合体であ
る。
上記の構造単位を導入するためには(メタ)アクリル
酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキ
シプロピル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシブチルの如
き水酸基含有アクリル系モノマーにε−カプロラクト
ン、β−メチル−δ−バレロラクトン、γ−バレロラク
トン、δ−バレロラクトン、δ−カプロラクトン、γ−
カプロラクトン、β−プロピオラクトン、γ−ブチロラ
クトンなどのラクトン類を1〜5モル付加したラクトン
変性アクリルモノマーを共重合せしめればよい。かかる
モノマーの一部は市販されている。
例えば、ダイセル化学工業(株)の製品としてプラク
セルFA−1(アクリル酸2−ヒドロキシエチル1モルに
ε−カプロラクトン1モルを付加したモノマー)、プラ
クセルFM−1、プラクセルFM−3、プラクセルFM−5
(メタアクリル酸2−ヒドロキシエチル1モルにε−カ
プロラクトンをそれぞれ1モル、3モル、5モル付加し
たモノマー)、ユニオンカーバイド社(米)の商品とし
てTONE M−100(アクリル酸2−ヒドロキシエチル1モ
ルにε−カプロラクトン2モルを付加したモノマー)な
どがある。前記の構造単位を導入する別の方法として、
(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチルや、(メタ)
アクリル酸ヒドロキシプロピルの共重合体中の水酸基に
前記のラクトン類を反応させる方法がある。
(A)成分又は(A)成分とするためのアクリル共重
合体を製造するために用いるモノマー類としては、前記
のラクトン変性モノマーの他に、水酸基含有不飽和モノ
マーやその他の不飽和単量体である公知のモノマーが使
用できる。すなわち、水酸基含有不飽和モノマーの例と
しては2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2
−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒド
ロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチ
ル(メタ)アクリレートなどのアクリル酸またはメタク
リル酸のC2〜C8ヒドロキシアルキルエステル、ポリエチ
レングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチ
レングリコールなどのポリエーテルポリオールと(メ
タ)アクリル酸などの不飽和カルボン酸とのモノエステ
ル、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコー
ル、ポリブチレングリコールなどのポリエーテルポリオ
ールと2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートなど
の水酸基含有不飽和モノマーとのモノエーテル、α,β
−不飽和カルボン酸と、カージュラE10(シェル化学
(株)商品)やα−オレフィンエポキシドのようなモノ
エポキシ化合物との付加物、グリシジル(メタ)アクリ
レートと酢酸、プロピオン酸、p−t−ブチル安息香
酸、脂肪酸類のような一塩基酸との付加物、無水マレイ
ン酸や無水イタコン酸のごとき酸無水基含有不飽和化合
物と、エチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、
ネオペンチルグリコールなどのグリコール類とのモノエ
ステル化物またはジエステル化物、ヒドロキシエチルビ
ニルエーテルのごときヒドロキシアルキルビニルエーテ
ル類、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)ア
クリレートのような塩素を含んだ水酸基含有単量体など
が挙げられる。
その他の不飽和単量体の代表例を示せば、例えば、メ
チル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレー
ト、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メ
タ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、
t−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル
(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリ
レート、n−オクチル(メタ)アクリレート、ラウリル
(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレー
ト、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル
(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸のC1〜C
18アルキルまたはシクロアルキルエステル、スチレン、
スチレン誘導体、アクリロニトリル、アクリルアミド、
ビニルトルエン、酢酸ビニル、グリシジルアクリレー
ト、グリシジルメタクリレート、アクリル酸、メタクリ
ル酸等が挙げられる。
上記および前記のモノマー類を共重合することによっ
て(A)成分であるか、又はラクトン類と反応させて
(A)成分とするためのアクリル系共重合体が得られる
が、上記のアクリル系共重合体の製造方法としては従来
公知のアクリル樹脂の製造方法を用いることができる。
すなわち溶液重合、乳化重合、水相けん濁重合、非水デ
ィスパージョン重合、塊状重合などの重合方法をとりう
るが、重合の容易さ、分子量調節の面、塗料化するとき
の使い易さの面から溶液重合法が適している。
また、アクリル系共重合体にラクトン類を反応させて
(A)成分とするためには、アクリル共重合体に水酸基
を含有させておき、この水酸基にラクトン類を付加反応
させる方法を用いることができる。アクリル共重合体と
ラクトン類の付加反応は、例えば、アルコール系溶剤以
外の溶剤の存在下で水酸基含有アクリル共重合体とラク
トン類との混合物を、テトライソプロピルチタネートな
どのチタン酸エステル系触媒やジブチル錫オキサイドな
どの有機錫酸化物触媒などの触媒0.05〜1.0重量%程度
を添加して130〜150℃程度の温度で2〜10時間程度加熱
することによって達成される。
本発明において(A)アクリル系共重合体は一般式
(I)で表わされる構造単位を10〜60重量%、好ましく
は20〜50重量%含有する必要がある。一般式(I)で表
わされる構造単位が10重量%未満ではクリヤコートの耐
スリキズ性が不十分であり、一方、60重量%を超えると
塗膜の耐水性、2コート1ベーク塗装としたときベース
コート層とクリヤコート層との混層が起こり易くなり塗
装仕上り外観が低下してくる。
また(A)成分のアクリル系共重合体の水酸基価は70
〜200好ましくは80〜180の範囲にある必要がある。
水酸基価が70mgKOH/gより小さくなると(B)成分で
あるメラミンとの架橋反応点が不足し、耐スリキズ性、
耐水性などの低下の原因となり、一方200mgKOH/gより大
きくなると水酸基が過剰となり塗膜の耐湿性に悪影響を
及ぼすため、またベースコートへのヌレ不良を起こすた
めいずれも好ましくない。
また(A)成分のアクリル系共重合体は、2−エチル
ヘキシルアクリレートやラウリルメタアクリレート等
の、炭素数6〜8の一価アルコールのアクリル酸エステ
ルおよび/又はメタクリル酸エステルを共重合体成分中
10〜60重量%含有することが、2コート1ベーク仕上げ
の仕上り外観の点から好ましい。
また(A)成分のアクリル系共重合体が溶液重合法に
よって得られた場合、アクリル系共重合体の重量平均分
子量は5000〜50000好ましくは9000〜40000の範囲内であ
ることが望ましい。重量平均分子量が5000より小さくな
ると、塗膜の耐久性、耐酸性が低下する傾向があり、一
方50000より大きくなると塗装作業性が低下し、仕上り
外観、特に鮮映性が低下する傾向がある。
本発明で使用するクリヤ塗料の(B)成分はアルコキ
シモノメリックメラミンである。
本発明においては、アルコキシモノメリックメラミン
は、トリアジン核1個当たり、炭素数が1〜5個の1価
アルコール、例えばメタノール、n−ブタノール、イソ
ブタノール等でエーテル化されたメチロール基を平均3
個以上有し、平均縮合度2以下、好ましくは1.1〜1.8
で、且つ1核体の割合が50重量%以上である低分子量メ
ラミンを意味する。これらのメラミンとしては、市販品
として例えばサイメル303、サイメル325、サイメル32
7、サイメル350、サイメル370[いずれも三井東圧化学
社製]、ニカラックMS17、ニカラックMS15[いずれも三
和ケミカル社製]、レジミン741[モンサント社製]、
スミマールM−55[住友化学社製]等のメチルエーテル
化メラミン、サイメル202、サイメル325、サイメル23
8、サイメル254、サイメル272、サイメル1130[いずれ
も三井東圧化学社製]、ニカラックMXP485、ニカラック
MXP487[いずれも三和ケミカル社製]、レジミン755
[モンサント社製]等のメチルエーテル・ブチルエーテ
ル混合エーテル化メラミン等を挙げることができる。こ
のメラミンの平均縮合度が2より大きくなったり、1核
体の割合が50重量%より少なくなると、架橋硬化物の弾
性が不均一となり、耐スリキズ性が低下する虞れがある
ので、好ましくない。またエーテル化されたメチロール
基がトリアジン核1個当たり、平均3個未満になると、
加熱硬化時にメラミンの自己縮合反応が起こり易いた
め、やはり架橋硬化物の弾性が不均一になり、耐スリキ
ズ性が低下する虞れがある。
本発明方法に使用するクリヤ塗料は上記(A)および
(B)成分を主成分としており、これらの構成比率は、
(A)および(B)成分の合計重量に基づいて、(A)
成分が80〜40重量%、好ましくは75〜60重量%、(B)
成分が20〜60重量%、好ましくは25〜40重量%である。
(A)成分が80重量%より多くなる[(B)成分が20重
量%より少なくなる]と、耐スリキズ性に好適な弾性を
与えるネットワーク(架橋構造)の形成が充分ではな
く、一方、(A)成分が40重量%より少なくなる
[(B)成分が60重量%より多くなる]と、逆にネット
ワークが緻密すぎて塗膜がもろくなったり、耐薬品性、
特に耐酸性が低下するので好ましくない。
本発明方法におけるクリヤ塗料は、上記(A)および
(B)成分を有機溶剤に溶解もしくは分散したものとす
ることによって好適に得られる。有機溶剤は、(A)お
よび(B)成分を溶解もしくは分散し得るものがよく、
具体的には、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、キシレ
ン、トルエン等の炭化水素系、酢酸エチル、酢酸ブチ
ル、酢酸アミル、酢酸エチレングリコールモノメチルエ
ーテル、酢酸ジエチレングリコールモノエチルエーテル
等のエステル類、ヘキシルエーテル、ジオキサン、エチ
レングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコー
ルモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチル
エーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエ
チレングリコールモノブチルエーテル等のエーテル系、
メチルアルコール、エタノール、イソプロパノール、ブ
タノール、アミルアルコール、2−エチルヘキシルアル
コール、シクロヘキサノール等のアルコール系、メチル
エチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサ
ノン、イソホロン等のケトン系、コスモ石油社製の商品
名スワゾール310、スワゾール1000、スワゾール1500等
の芳香族石油溶剤系等の溶剤が好適に使用できる。
上記クリヤ塗料には、さらに塗面調整剤、流動性調整
剤、紫外線吸収剤、光安定剤、硬化触媒等を必要に応じ
て配合することができる。このうち、流動性調整剤につ
いてさらに具体的に説明する。
本発明法におけるクリヤ塗料にはタレ限界膜厚向上の
ため適当な流動性調整剤を添加することが好ましい。従
来、流動性調整剤としては、シリカ系微粉末、ベントナ
イト系調整剤、ポリアミド系調整剤、水系乳化重合で製
造した架橋微粒子、非水系で製造した架橋微粒子等が知
られているが、これらはいずれも本発明塗料中に配合さ
れると、塗膜の光沢を低下させる傾向が顕著となり、実
用性に欠ける傾向があった。従来提案されている流動性
調整剤のうち、ジウレア系のものが塗膜の光沢を低下さ
せないで、本発明方法におけるクリヤ塗料のタレ易さを
改良できるものであり、最も好適である。ジウレア系流
動性調整剤は、ジウレアが硬化塗膜である三次元網目構
造中に残存する未反応水酸基との馴染み性が良好なため
と考えられる。ジウレア系流動性調整剤としては、例え
ば特開昭53−67733号公報に提案されている各種のもの
を用いることができる。この中でもモノ1級アミンとジ
イソシアネートとの反応生成物であるジウレアが好適で
ある。
該ジウレアを添加すると、ウェット状態での塗膜の平
滑性が優れ、且つタレやズレ等の発生を防止できる。こ
れは、ジウレアの分子間どうしの水素結合が噴霧塗装時
のシェアの後、タイムラグを持って生成するため、流動
性と構造粘性とが入れ替って現われるめと思われる。
該ジウレアの製造に用いられるジイソシアネートは、
脂肪族、芳香族、環状脂肪族のものである。これらの好
適な例として、ヘキサメチレン−1,6−ジイソシアネー
ト、ヘキサメチレン−1,6ジイソシアネートのトリマ
ー、イソホロンジイソシアネート、トルエンジイソシア
ネート等が挙げられる。また、モノ1級アミンとしては
1〜5個の脂肪族炭素原子を持つモノアミン又はヒドロ
キシモノアミンがあり、好適な例としてはベンジルアミ
ン、プロピルアミン及び第3級ブチルアミンのような1
〜4個の脂肪族炭素原子をもつモノアミン、2−アミノ
エタノール、1−アミノエタノール、2−アミノプロパ
ノール、3−アミノプロパノール等のヒドロキシモノア
ミンが挙げられる。上記両成分の反応は、例えばジイソ
シアネートと同当量のモノアミンを適当な樹脂溶液中
で、室温で反応させることによって容易に行なわれる。
この場合、樹脂溶液はジウレアの結晶が凝集するのを防
止する役割をしている。このジウレアは、本発明組成物
の樹脂固形分に対し、有効成分量として0.1〜3重量
%、より好ましくは0.5〜1.5重量%用いるのが効果的で
ある。
また、本発明において、良好な塗装仕上り外観を得る
ため、ベースコートはベースコート塗装時、20℃におけ
る降伏値として0.02〜0.5Pa(パスカル)、さらには0.0
5〜0.4Paの構造粘性を有することが好ましい。構造粘性
の付与は各種の流動性調整剤を添加することによって可
能である。すなわち、シリカ系微粉末、ベントナイト系
調整剤、ポリアミド系調整剤、尿素系調整剤、ウレタン
系調整剤、水系乳化重合で製造した架橋微粒子、非水系
で製造した重合体微粒子等の添加剤をベースコート中に
配合することによって構造粘性を付与できる。
ベースコートの降伏値は同軸回転型粘度計、例えばHA
AKE CV−100回転粘度計(英弘精機(株)製)によって
測定することができる。塗装時のベースコートの降伏値
が0.02Pa未満では、ベースコートが塗装された後、短い
時間間隔(例えばセッティング時間1〜2分)でクリヤ
コートが塗装された場合、良好な塗装仕上り外観げ得ら
れにくい傾向がある。これはベースコートの降伏値が低
いためクリヤコート中の溶剤がベースコートに浸透して
きた場合に塗料のベースコートの流動性を抑制する力が
十分でなくなりベースコート層とクリヤコート層との界
面に乱れが発生してベースコート層とクリヤコート層と
の混層が起こりやすくなるためと思われる。
ベースコートの降伏値が0.5Paを超えるとベースコー
トを塗装したときの、ベースコートの平滑性が低下しや
すくなりクリヤコート塗装後の最終的な塗装仕上り外観
に悪影響を与えやすくなる傾向がある。
本発明方法におけるクリヤコートとベースコートは、
熱硬化性塗料であり、塗装はエアスプレー、エアレスス
プレー、静電噴霧塗装等で行なうことが好ましく、通常
の焼付条件(100〜180℃で10〜40分間)で硬化できる。
また、クリヤコートの塗装膜厚は硬化膜厚で20〜50ミク
ロン程度が適当であり、ベースコートの膜厚は10〜30ミ
クロン程度が適当である。
発明の効果 本発明の方法によれば耐スリキズ性に特に優れた塗膜
を提供できる。従って、耐スリキズ性が要求される基
材、例えば自動車外板、家具類、建築外装材等の塗装
に、中でも自動車外板の塗装に適用するのが特に好適で
ある。また本発明の方法によれば、2コート1ベーク塗
装方式において、ウェットオンウェット適性が良好で、
従来の塗膜の平滑性、鮮映性、物理的乃至化学的性能等
を低下させることなく、耐スリキズ性が改善され、且つ
高級外観仕上げが可能になる。特に本発明の方法を、ス
リキズが目立ち易い濃彩色仕上げに適用すると、その技
術的効果を十分に発揮することができる。
実施例 以下に実施例及び比較例を掲げて本発明をより一層明
らかにする。尚、特に断わらない限り「部」及び「%」
は、それぞれ「重合部」、「重量%」を意味する。
[1]試料の調製 製造例1(アクリル樹脂溶液Aの製造) 撹拌機、温度計、還流冷却機等の備わった通常のアク
リル樹脂反応槽にスワゾール−1000[コスモ石油社製、
芳香族系溶剤]50部、n−ブタノール15部を仕込み、加
熱撹拌し、132℃に達してから下記の単量体混合物を3
時間要して添加した。
スチレン 15部 n−ブチルメタクリレート 13部 2−エチルヘキシルメタクリレート 15部 ラウリルメタクリレート 15部 2−ヒドロキシエチルアクリレート 20部 TONE M−100(注1) 20部 アクリル酸 2部 AIBN(注2) 3部 (注1)ユニオンカーバイド(株)製、ε−カプロラク
トン2モルと2−ヒドロキシエチルアクリレート1モル
との付加物。
(注2)α,α′−アゾビスイソブチロニトリルを意味
する。
添加終了後、更に1時間、132℃に保持した後、t−
ブチルパーオクトエート1部及びスワゾール−1000 10
部の混合物を1時間要して添加した。その後1時間132
℃に保ったまま撹拌を続け、ついで冷却した。このもの
にスワゾール−1000を加え、固形分濃度50%のアクリル
樹脂溶液Aを得た。このアクリル樹脂のwは10,000、
水酸基価は129であった。
製造例2〜6(アクリル樹脂溶液B〜Fの製造) 製造例1と同様の方法でアクリル樹脂溶液B〜Fを製
造した。固形分濃度はすべて49.0〜51.0重量%の範囲に
あった。アクリル樹脂溶液A〜Fの組成とそれらの重量
平均分子量(w)及び水酸基価を第1表に示す。
なお第1表中の(注3)、(注4)は下記のとおりで
ある。
(注3)プラクセルFA−1:ダイセル化学工業(株)製
品、ε−カプロラクトン1モルと2−ヒドロキシエチル
アクリレート1モルとの付加物。
(注4)プラクセルFM−3:ダイセル化学工業(株)製
品、ε−カプロラクトン3モルと2−ヒドロキシエチル
メタクリレート1モルとの付加物。
製造例7(アクリル樹脂溶液Gの製造) 撹拌機、温度計、還流冷却器の備わった通常のアクリ
ル樹脂反応槽にキシレン25部、n−ブタノール15部を仕
込み、加熱撹拌し、115℃に達してから下記の単量体混
合物を3時間かけて添加した。
メチルメタクリレート 40部 エチルメタクリレート 46部 2−ヒドロキシエチルメタクリレート 12部 アクリル酸 2部 AIBN 1部 添加終了後、更に1時間115℃に保持した後、t−ブ
チルパーオクトエート0.5部と、キシレン10部との混合
物を1時間かけて添加した。ついで更に1時間115℃に
保ったまま撹拌を続けた後冷却した。このものにキシレ
ンを加え固形分濃度50%のアクリル樹脂溶液Gを得た。
このアクリル樹脂のwは25400、水酸基価は52であっ
た。
製造例8(アクリル樹脂Aベースのジウレアの製造) フラスコ内に製造例1で得た50%アクリル樹脂溶液A1
80部(固形分として90部)を入れ、撹拌しながら、室温
でn−プロピルアミン2.6部、ついで、ヘキサメチレン
ジイソシアネート7.4部を撹拌しながら添加することに
よってアクリル樹脂Aベースのジウレア[アクリル樹脂
/ジウレア=90/10(固形分比)]を得た。
製造例9〜14(アクリル樹脂B〜Gベースのジウレアの
製造) 50%アクリル樹脂溶液180部の代りに、アクリル樹脂
溶液B〜Gをそれぞれ固形分として90部使用して製造例
8と同様の方法で、アクリル樹脂B〜Gベースのジウレ
ア[アクリル樹脂/ジウレア=90/10(固形分比)]を
得た。
製造例15(重合体微粒子分散液Hの製造) フラスコ内に水80部、ラウリル硫酸ナトリゥム0.4
部、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル[ノイ
ゲンEA170(第一工業製薬社製品)]1.2部を仕込み、窒
素ガスを流入しつつ撹拌しながら90℃まで昇温した。
ついで、過硫酸アンモニゥムの10%水溶液2.8部を加
え15分経過後下記のモノマー混合物のうちの20%を添加
した。
スチレン 6.4部 メチルメタクリレート 6.0部 n−ブチルアクリレート 6.0部 1,6−ヘキサンジオールジアクリレート 1.6部 さらに30分後から上記モノマー混合物の残り全量と過
硫酸アンモニゥムの10%水溶液11.2部を前者は3時間、
後者は3時間15分かけてフラスコ内に滴下した。その後
30分間90℃に保持した後、冷却した。かくして得られた
エマルジョンをスプレードライ法にて乾燥し、樹脂粉末
を得た。
この樹脂粉末をキシレン/n−ブタノール=50/50の混
合溶剤中に分散し固形分濃度20%の重合体微粒子分散液
Hを製造した。得られた分散液Hの微粒子の粒径は約0.
1ミクロンであった。
上塗りクリヤ塗料の調製(調整例1〜5および比較調整
例1、2) 製造例で得た、アクリル樹脂溶液A〜FおよびA〜F
ベースのジウレアを用いて第2表に示した組成の上塗り
クリヤ塗料J〜Qを調製した。
第2表及び第3表中のジウレア量は、アクリル樹脂ベ
ースジウレア(アクリル樹脂/ジウレア=90/10)中の
ジウレア量のみを意味し、アクリル樹脂ジウレア中のア
クリル樹脂の量は、第2表及び第3表のアクリル樹脂の
欄に、他のアクリル樹脂との和として表示した。また、
第2表及び第3表中の配合量は、全て固形分又は有効成
分の量を示す。
なお、調製例1〜5及び比較調製例1〜2で得たクリ
ヤ塗料は、キシレン/エチレングリコールモノエチルエ
ーテルアセテート/n−ブタノール=40/50/10の混合溶剤
で粘度約30秒(フォードカップ#4/20℃)に粘調して塗
装に供した。
ベースコートの調製(調整例6〜10) 製造例で得たアクリル樹脂溶液G、アクリル樹脂Gベ
ースのジウレア、重合体微粒子分散液Hを用いて第3表
に示す配合でベースコートR〜Vを調製した。
次いで、これらのベースコートをトルエン40部、スワ
ゾール−1000[コスモ石油社製]30部、酢酸ブチル20部
及びn−ブチノール10部からなる混合溶剤で粘度14秒
(フォードカップ#4/20℃)に調製し、塗装に供した。
粘度調整済みベースコートの降伏価をHAAKECV−100粘
度計(英弘精器社製)を用いて測定した。その結果も第
3表に併せて記載した。
なお第3表中の(注6)〜(注8)は下記のとおりで
ある。
(注6)Cy−370:三井サイアナミド社製メチル化メラミ
ン樹脂、固形分約88%。
(注7)アルペースト#4919:東洋アルミニゥム(株)
製、アルミニゥム粉のペースト、固形分約65%。
(注8)アルペースト#55−519:東洋アルミニゥム
(株)製、アルミニゥム粉のペースト、固形分約65%. 実施例1 リン酸亜鉛化成処理を施した厚さ0.8mmのダル鋼板上
にエポキシ系カチオン電着塗料を乾燥塗膜約20ミクロン
となるように電着塗装し、170℃で20分間焼き付けた後
#400のサンドペーパーで研ぎ、石油ベンジンで拭いて
脱脂し、次いで自動車用中塗りサーフェーサーを乾燥塗
膜厚約25ミクロンとなるようにエアースプレー塗装し、
140℃で30分間焼き付けた後、#400のサンドペーパーで
水研し、水切り乾燥し、次いで石油ベンジンで脱脂し試
験用の素材とした。
この素材上に粘度14秒に調製したベースコートRをエ
アスプレーガンワイダーW71(岩田塗装機工業社製)を
用いて乾燥膜厚で約15ミクロンとなるよう塗装し、室温
で2分間放置後、粘度約30秒に粘調した調製例1の上塗
クリア塗料をエアスプレーガンワイダーW71を用いて、
乾燥膜厚で約30ミクロンの厚さに塗装した後5分間室温
で放置、セッティングした。次いでこのものを電気熱風
乾燥器で140℃にて30分間焼付硬化させた。得られた塗
装塗板の試験結果を第4表に掲げる。
実施例2〜6および比較例1,2 実施例1と同様にして実施例2〜5、比較例1〜3の
塗装塗板を得た。これらのベースコートとクリヤ塗料の
組み合わせと試験結果を第4表に掲げる。
なお、第4表における各試験は下記方法に従って行な
った。
(注9)塗膜外観: 塗膜の仕上り外観をツヤ感、肉持ち感から目視で評価
した。
◎:非常に良好 (注10)鮮映性: 鮮映性測定器JCRI−GGD−166型Gd計(発売元 日本色
彩研究所)を用いて測定角度55゜にて測定した。
(注11)耐スリキズ性: ルーフに試験用塗板を貼りつけた自動車を洗車機で15
回洗車した後の塗板の塗面状態を観察した。洗車機は、
ヤスイ産業製「PO20 FWRC」を用いた。評価基準は次の
通りである。
◎:目視観察で殆んどスリキズが見つからず、合格。
○:少しスリキズが見つかるが、その程度は極く軽微
である。
△:目視観察でスリキズが目ち、不合格。
×:目視観察ではっきりと著しいスリキズが判り不合
格。
(注12)耐衝撃性: デュポン衝撃試験器を用い、撃芯先端直径1/2イン
チ、落鐘重量500gで試験する。塗面にワレの入らない最
大高さで示す(5cmきざみ)。30cmまで試験を行ない、3
0cmでワレの入らないものは30cmと記載する。
(注13)耐水性: 40℃の恒温水槽に試験片を240時間浸漬する。取り出
した後塗膜のツヤビケ、フクレ等異常のないものを○
(良好)とした。
(注14)耐ガソリン払拭性: 日石シルバーガソリンをガーゼに湿らせ、塗面の10cm
の長さを強く8往復擦った後、塗面を観察した。
○:スリ傷及び塗面のツヤボケがない。
(注15)耐酸性: 10%硫酸0.5ccを塗面上にスポットし20℃75%RHで48
時間放置した後水洗し、塗面を観察した。異常のないも
のを○とした。
(注16)耐候性: サンシャインウェザーメーターで1600時間暴露した後
の塗膜を観察し次のように評価した。
◎:異常なし △:小さいひび割れが少し発生 ×:ひび割れがかなり発生 (注17)タレ限界膜厚: 長さ45cm×幅25cmの鋼板に電着塗装、中塗塗装を施し
それぞれ焼付けた後、各実施例におけるベースコートを
乾燥膜厚で約15ミクロンとなるよう均一に塗装し、室温
で2分間放置後、粘度約30秒に粘調した各実施例におけ
る上塗クリヤ塗料を、鋼板長手方向左端から右端へ膜厚
(硬化膜で)が10ミクロンから60ミクロンまで連続的に
変化するようにスプレーガンを用いて塗装する。上記中
塗塗装した被塗装鋼板には予め、幅方向の1/3の位置に
長手方向一杯に、紙テープ(幅1インチ)を貼ってお
く。試験すべき塗料を塗装後この紙テープを剥がす。次
いで塗板を垂直に立てて、5分間放置した後そのままの
状態で140℃にて30分間焼付硬化を行ない、塗料のタレ
が発生していない最大の膜厚(ベースコート+上塗クリ
ヤ乾燥塗膜)をタレ限界膜厚とした。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加佐利 章 神奈川県平塚市東八幡4丁目17番1号 関西ペイント株式会社内 審査官 早野 公惠 (56)参考文献 特開 昭64−43374(JP,A) 特開 昭64−43373(JP,A)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被塗面に顔料を含有する熱硬化性塗料(ベ
    ースコート)を塗装した後、この上にクリヤ塗料(クリ
    ヤコート)を塗り重ねて得られる2層の未硬化塗膜を同
    時に加熱硬化せしめる2コート1ベーク塗装仕上げ方法
    において、該クリヤ塗料が (A)一般式(I) (式中、R1,R2,R3およびR4はHもしくはCH3、R5はH,CH3
    もしくはCH2CH3を示し、kは0〜2の整数、lは0〜3
    の整数、mは0〜3の整数およびnは1〜5の整数であ
    って、かつlとmの和が3以下である。) で表わされる構造単位を10〜60重量%含有し、かつ水酸
    基価が70〜200mgKOH/gであるアクリル系共重合体および (B)アルコキシモノメリックメラミンを配合してな
    り、(A)および(B)成分の合計重量に基づいて、
    (A)成分が80〜40重量%、(B)成分が20〜60重量%
    であることを特徴とする塗装仕上方法。
  2. 【請求項2】(A)アクリル系共重合体が炭素数6〜18
    の一価アルコールのアクリル酸エステル及び/又はメタ
    クリル酸エステルを共重合体成分中10〜60重量%含有
    し、かつ重量平均分子量5000〜50000である請求項1記
    載の塗装仕上げ方法。
  3. 【請求項3】ベースコート塗装時の、ベースコートの20
    ℃における降伏値を0.02〜0.5Pa(パスカル)とするこ
    とを特徴とする請求項1又は2記載の塗装仕上げ方法。
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