JP2693951B2 - 糸処理ノズル - Google Patents
糸処理ノズルInfo
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- D02G1/00—Producing crimped or curled fibres, filaments, yarns, or threads, giving them latent characteristics
- D02G1/16—Producing crimped or curled fibres, filaments, yarns, or threads, giving them latent characteristics using jets or streams of turbulent gases, e.g. air, steam
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Description
【発明の詳細な説明】
本発明は、公告第184625号として1986年6月18日付で
公告されたヨーロッパ特許出願第85112265.5号に記載さ
れかつクレームされ、且つウエルナーナブロン(Werner
Nabulon)の名で1984年12月3日出願された対応米国特
許出願S・N第06/677591号に記載されかつクレームさ
れている糸処理ノズルに於ける改変及び改善に係るもの
である。これら特許出願は以降“先行出願”として言及
する。英国は先のヨーロッパ出願中に“国の指定”とし
て明記されている。 先行出願に記載されたクレームされている構成は以下
では弾性支持型糸処理ノズルと称することとする。この
型のノズルは複数の部材からなり、該部材は、その間で
糸処理用通路を形成し、かつ相互に可動であり、糸の導
入のため、開放することができると共に、通路に糸を位
置させて閉鎖することができる。 先行出願によれば少くとも一方のノズル部分は使用中
の閉鎖力下で弾性的であり、通路を取囲む部材間でシー
ル接触が得られる。この概念は英国特許明細書第131022
7(ドイツ公告明細書第2049740号に該当)、特にそのク
レーム2に包括的には記載されているい。この既に公告
された明細書によればノズルの弾性部材はポリウレタン
ラバーで作る必要があるとしている。更にまた、閉塞力
は2つのノズル部材のヒンジ連結部付近に加えられる。
以下の説明から明らかとなろうが、この従来の装置で
は、糸処理通路内の圧力・温度が高いといった特定の場
合に通路形状が所望のものから外れてしまう問題点があ
った。本発明はこの問題点の解決を図るべく提案された
ものである。 本発明の基本的ノズル構造は上に引用された先行出願
に開示されたものと同様である。この構造はノズルを通
してその間に糸通路を画成する第1及び第2の部材から
成っており、第1、第2部材は、これら第1、第2部材
が互いに離間する開放位置と、第1、第2部材が接触
し、前記通路における糸処理を可能とする閉鎖位置との
間で移動可能である。該構造は、更に処理流体を通路に
これを貫通するように流通させ、且つ通路に沿って糸を
引き出すための給送手段を含んでいる。ノズルの第1部
材は、それぞれ通路の向かい側に配置された第1及び第
2のシール面を有し、そして対応する第1及び第2シー
ル面が第2部材上で規定されている。閉塞力付与手段
が、第1部材上の第1及び第2シール面をそれぞれ第2
部材上の第1及び第2シール面と係合せしめるべく閉塞
力を付与するべく用意されている。これらの部材の少く
とも1つは付与される閉塞力の作用下で撓むことができ
る。閉塞力付与手段は前記可撓性部材と前記通路と反対
側でかつこれに整列した面で係合する。 この装置においては、該第1部材に対して閉塞力付与
手段によって付与される作用線(ベクトル)は第1及び
第2シール面に実質上直角方向に延びている。この事実
は、閉塞力がヒンジピンのまわりで弾性部材を回転する
曲げモーメントを加えることによって創出される英国明
細書第1310227号に示された装置と著しい対照をなして
いる。 この装置によれば対向面でのシール接触の形成が糸処
理通路に直近した密封領域において糸処理通路の両側に
おいて、可能である。そして、第1、第2の部材間に提
供される処理通路の所定断面形状は使用時に閉鎖力が加
わっても変ることなく維持される。即ち、弾性変形すべ
き前記少くとも一方の部材の可撓性は次のように定むべ
きものである。即ち、可撓性は、一方では、糸処理通路
の両側において、閉鎖力下で変形しうるように十分軟ら
かさを持っていなければならず、他方、前記閉塞力又は
通路内の流体圧によって使用時に通路断面の変更を生ず
るような部材の変形を防ぐべく十分な硬さを持っていな
ければならない。 通路断面は、勿論その長さ方向に沿って同型である必
要はなく、該断面形状は通路長に沿って予じめ設定され
たように異らせることが可能であるが、作業中に加わる
力によって制御不能の変化を起させるものであってはな
らない。 閉塞力付与手段による閉鎖力は、第1、第2部材上の
第1及び第2シール面に対して局限された部位において
一方の部材に加えることができる。即ち、閉鎖力が加わ
る部位は表面の大きさより相当小さくすることができ
る。しかしながら、先行出願に示すように閉塞力付与手
段は処理通路の異った側における位置で一方の部材に接
触させることが好ましく、これにより、閉止圧力を通路
の両側で効果的に発生させることができる。 例として、本発明のいくつかの実施例を次に添付図面
を用いて開示する。 〔実施例〕 第1図に示されたノズルアッセンブリー200は、比較
的剛性のブロック210と比較的弾性を有するプレート212
とで構成された1つの糸処理ノズルを含んでいる。先行
出願に示された該当要素(ブロック10)の場合同様に、
ブロック210は、その端から端まで延び、且つノズルを
貫通する糸処理を形成している1つの溝214を有してい
る。 好適実施例では、糸通路はブロック210内に於て単に
この溝214で規定されている。しかしながら点線で示す
如く、糸通路な少くとも一部が溝214と216の併用で構成
されるように、対応する溝216がプレート212内に備えら
れても良い。このタイプの実施例は第2図に示されてお
り、そしてこの実施例では、糸通路は溝214と216とで構
成され番号218が糸通路を表わしている。 ブロック210はその全体を220で表わす給送手段を備え
ており、該給送手段によって処理流体がその両端間で糸
通路内に供給される。この目的のための適切な装置が先
行出願及び我々のヨーロッパ特許第123829号中に示され
ている。従って、この詳細は繰返さない。 処理流体は第1図でわかる如く、その入口から糸通路
内へ下方に流れ、それによって糸の吸引が行われ、糸は
この図のノズル上端及び下端で示す矢印の方向に通路内
を走行する。 糸通路の上流部分、即ち処理流体入口から上流の通路
部分はブロック210内の溝だけで形成され、換言すれば
この部分でプレート212は溝を持たない。 先行出願に示されたノズルと比較して、第1図に示さ
れたノズルは一体となった処理室を備えていない。図示
のノズルは主として糸に前進作用を働かせるために設計
されている。給送流体(空気あるいは蒸気)を加熱する
ことにより、流体が糸を加熱し、又は少くとも糸を前加
熱で以前に付与された温度に維持することができる。第
1図でボックス222はノズルを通過した糸を受入れるた
めの受入れ装置を表わしている。第6図を引用して後で
記述される如く、装置222は糸の加工用に設計されても
良いが、先行出願に図示されたものとは全々別構成のも
のとすることができる。 勿論、第1図に示されたノズルは、その先行出願に示
された加工室と共に同様に使用可能である。しかしなが
ら、受入れ装置222はまたは他の形態とすることも出来
る。 先行出願の場合同様に、ノズルは開閉自在のタイプで
あり、第2図の通路218の如く糸通路への挿通を容易に
行いうるようになっている。その図に示された装置で
は、ブロック210は、その全体を226で表わした適切なキ
ヤリヤに固定されたハウジング部分224に取り付けられ
ている。キヤリヤ226とハウジング224とは、処理流体の
適切な供給を可能にするために、第1図での供給手段22
0と整列された適切な開口を有している。 プレート212は、ピストンシリンダユニット230によっ
て作用される第2ハウジング部分228に取り付けられて
いる。シリンダーユニット230に圧力がかけられたと
き、ハウジング部分228は第1図及び第2図に示された
右方向に付勢され、ハウジング部分228はハウジング部
分224と接触面232で係合せしめられる。ノズルは同時に
閉じられるが、閉止力はピストンシリンダーユニット23
0から直接付与されることなく、その代りに第2図に234
で表わされる弾性手段によって付与される。この弾性手
段234は第1図に234Aで示される積層状のカップスプリ
ング(Belleville washer)か、又は第1図に234Bで示
された如きコインスプリングで構成することが出来る。 弾性手段234により加えられる閉塞作用を阻害するこ
となくプレート212をハウジング部分228に取り付ける手
段が第4図に略示されている。そこで示される如く、積
層状のベレビルワッシャ(Belleville washer)234A
は、一端で例えばネジによりプレート212に固定された
据付ピン236を包囲している。ピン236はねじ等でハウジ
ング部分228に取り付けられたスリーブ237内の穴238内
に延びており、以下説明する制限手段で限定された範囲
内で、該穴内移動可能である。 プレート212に隣接する端部で、スリーブ237は、ハウ
ジング部分に関して右に(第4図で)プレート212の移
動を制限するために、ピン236上のフランジ241と係合可
能な内方に突出しているフランジ240を有している。ま
た、プレート212は、スプリング234Aにより加わる力に
抗してハウジング部分228に対して、プレート212がスリ
ーブ237に着座するまで、図の左方に移動可能である。
このプレート212の前後動は、ピン236の自由端が、ガイ
ドリング243の孔内に閉じ込められることによって横方
向には、拘束されている。ここに、ガイドリング243は
スリーブ237の穴内でそれ自体で案内され且つスプリン
グ234Aによってハウジング228に向かって押圧される。
ピン236は、全案内面に対して十分な遊びを有してお
り、プレート212が使用中にわん曲した場合にも干渉が
生ずることはない。 第2図の単純な線図で示される如く、プレート212と
ブロック210とは通路218と交差する密封面上の全ての部
位で理想的な密封下にある。この密封面とは、第2図に
見らるれ如く通路218上方にある1対の第1シール面242
と該図で通路218下方にある1対の第2シール面244で構
成される。各対のシール面はブロック210上の一面とプ
レート212上の一面とから成っている。 実際問題として、シール面242,244の要求される接触
を得ることは簡単な事項ではなく、そしてこの点での幾
つかの困難は次に第5A,5B,5C及び5D図の図解を参照して
説明される。図解の目的のために、第2図の通路218に
該当する糸通路がブロック210内の溝214Aのみによって
備えられた実施例が選ばれている。溝214Aは三角形断面
と仮定されているが、しかしまた一方、これは図解の目
的のためだけであり、溝の断面形状は作業状況に適合さ
れるものである。プレート212は、ブロック210に対し平
坦表面を呈するために設計されており、これによりブロ
ック210内の溝214Aにより設計意図通りの糸通路を生ず
る。 プレート212と閉塞力付与手段(弾性手段234)との間
の接触領域は閉塞力付与手段の略示的な要素246によっ
て示される。この要素は、例えばベレビルワッシャ234A
の1つ、圧縮スプリング234Bの一部、又は第4図に係る
好適実施例での如く、弾性手段234とプレート212間に挿
入された圧力板である。 第5A図で見られる如く、要素246で限定された接触領
域は溝214Aと整列しており、その結果、溝214Aの近接領
域において接触面の対242,244の確実なシールが得られ
る。 第5B図はドイツ公告特許明細書第2049704号に示され
た原理に基いた変形配置を示している。この配置に於
て、閉塞力は溝214Aと整列して加わらず、プレート212
とブロック210とを図の左側にある長手方向縁部を連結
する図示しないヒンジに近い側に加わっている。 プレート212が弾性を有するため、図示されていない
ヒンジの反対側の溝214A側でシール面242間に間隙248が
生ずる危険がある。 若し、第5B図での欠陥を矯正するために、ヒンジから
遠く離れたプレート212端縁領域をブロック210への接触
に押しつけることによって更に閉塞力が付与することに
より、第5C図に示された状態とすることができる。この
場合、シール接触は表面対242,244で形成されるが、し
かしこのシール接触は溝214Aから間隔を置いた領域で生
ずる。糸通路内の高い作業圧力のために、弾性板212
は、溝214Aの領域内で250で示される如くわずかに曲が
り、そして糸通路の有効断面はもはや三角断面溝の形態
だけては決めえない。 この結果は、理解を容易とする目的のため、第5B,5C
図では誇張して表わされている。しかしながら、少くと
も合繊フイラメント糸の加工に於い、第5A図の通路形状
を得るための条件からのほんの少しの逸脱ですら、可能
ノズル間での糸特性の有意な差違を惹起させうることが
分る。 しかしながら先行出願に於て既に述べた如く、溝に直
近した対となる表面242,244間でシール接触が行われて
いるものであれば、対となる表面の溝から離れた線部領
域でシール接触が行われているか否かは重要ではない。
ノズル閉鎖時には、これらの線部領域と溝214Aとの間に
は溝の片側における図示のシール接触領域が必ず存在し
ているからである。 プレート212のたわみ性は、プレートの材料、及びそ
の形状と寸法とで決定される。また、プレートのたわみ
性は加わる閉塞力を考慮する必要がある。 例えば第5D図に描かれた配置を考慮する。 この場合、接触は溝214Aに隣接する必要領域でのシー
ル面対242,244間で形成される。 しかしながら、閉鎖力Fを局部的に集中しており、プ
レート212を形成する材料の展性が大きいと、プレート
は第5D図で誇張形態で示される如く溝214A内で変形され
降起252を形成しうる。 ゴムのような変形しやすい材料を用いてプレート212
を形成した場合は、第5D図に示す点接触閉鎖力を加えな
くても第5D図のような影響は生じうる。このよをなプレ
ート212の変形は糸通路の断面形状を溝214Aにより意図
したものから変更し、プレート212の塑性変形(プレー
トに永久変形)のおそれがある。 材料に関する限りでは、金属が既に先行出願で述べら
れた熱伝導性の理由のために好ましい。しかしながら、
より熱伝導性の高い材料(青銅又は真ちゅうの如き)
は、処理流体中に存在する物質(例えば、テクスチャー
ド加工段階に先行して合繊フイラメント糸に付与される
紡糸油剤に対する)に対して抵抗性がない、 化学的相互作用は、糸通路内でノズル表面を損傷し、
そして/又は処理される糸に好ましからざる影響を与え
る。 この事実は特に高い加工温度に於いて当てはまる。ノ
ズル温度は、150℃から400℃の範囲内で光線フイラメン
ト糸の処理に用いられるが、しかし160℃から280℃まで
の範囲での温度が最も普通である。 金属は保護コーテイングを備えることが出来るが、し
かしこれは磨耗し、早晩下地金属がむき出しとなる。従
って、通路自体を本質的に耐薬品性の硬質金属製部材で
形成し、そしてこの部材を比較的に熱良導体のハウジン
グで取囲むことが好ましい対策である。 ステンレススチール(耐さび金属)は慣用の耐薬品性
材料であるが、他の堅い化学的及び腐蝕耐性金属もプレ
ートを所望の寸法に製造可能でありかつ可撓性を具備せ
しめうるものであれば使用可能である。 形状に関する限りでは、単純な方形の形状(糸通路を
限定する溝を備えるか備えない)が第2図に図示の如く
好ましい。このプレートの形状は製造にとって比較的単
純である。しかしながらこのことは本発明にとって必須
のことではなく、ノズル閉鎖時シール面242,244の横断
面は湾曲状とすることができる。 プレート212のシール面に対する直角方向での厚み
は、プレートの可撓性に大きな影響を及ぼす。更にプレ
ートの可撓性に重要な影響を及ぼすのはその幅(上述の
厚み及び糸通路の長さに対する直角の寸法)である。処
理流体としての高温空気を用いる糸処理システムの部分
を構成しているノズルに於て、第2図に示された形状で
ステンレススチールプレートは、2〜8mm範囲の厚みと1
2〜25mm範囲の幅にできる。プレート厚の下限は、その
ようなプレートを所望形状に製作するためどのような手
段を利用するかによって決定される。一方、厚み範囲の
上限は厚みの増大で伴う可撓性の減少によって決定され
る。好ましい厚み範囲は3〜6mmである。 ステンレススチールブロック210の厚みは8〜15mmの
範囲内で良い。この厚みは、可撓性/剛性の構造に関す
る限りは、とにかくブロックが対応する熱伝導性ハウジ
ング部分224によって広範囲で支承されているので、比
較的に重要ではない。スチールブロックの厚みは、伝導
性の観点から、低く保たれるのが好ましい。 プレート121の長さがノズル詳細構造に依存すること
は明白である。例えば、一体になった処理室を含んでい
るノズル(先行出願に描かれた如き)で用いられるプレ
ートと、広く第1図に示された如き、基本的に、分離し
て形成された処理部分に糸を押進めるための前進作用を
提供するノズルで用いられるプレートとの間には根本的
な相違がある。 いずれにしても、プレートの長さは、可撓性の点で
は、その幅よりも意義が小さい。若しプレートが横方向
(幅方向)十分にたわみ易いと、大抵の場合は縦方向
(長さ方向)で十分な可撓性を持つといいえよう。第1
図に示される如く、複数の閉塞力付与装置(弾性手段23
4)がノズルの長さに沿って、帯状シール接触域がその
全長に沿って通路218の両側に創出されるのを確実にす
るために、一定間隔で配置されている。該装置は、糸通
路の長さ方向に沿って15〜30mmの距離(中心から中心)
で縦方向に間隔を置いて配置されている。第1図に示さ
れたノズルの全長(プレート212の全長に相当)は、60
〜150mm領域にわたっている。一般にノズルが短かけれ
ば短かい程運転温度はそれだけ高くなる。 各閉塞装置(螺旋圧縮スプリング、又はベルビレワッ
シヤのパケットの形状での弾性手段234)は400〜800Nの
範囲での力を付与するように適合される。糸通路218と
整列された閉塞装置の全部でプレート212に付与される
全閉塞力は1,000〜3,500N(ニュートン)になり、そし
て第1図に示された形状の1つのノズルにつき通常4〜
6個のこのような装置が配置される。ピストンとシリン
ダーのユニット230は、好ましくはハウジング部分228に
より大きな力、例えばプレート212に付与される全閉塞
力を約50%超越する力、を付与するように適合される。 プレート212は、上述の如く形成されてシール接触を
可能にするために撓む必要があり、プレートの材料は糸
通路の領域に生ずる局部的な変形には抵抗する必要があ
る。このことは、プレートが他のノズル部材の穿設され
た溝に橋わたしするよう構成された場合についての第5
C,5D図を参照して説明されている。以上のことは、勿論
通路が双方の部材に形成された対向溝で構成される場合
でも同様である。 合繊フイラメント糸のテクスチャード処理に於て、通
路断面は、糸と処理流体とが最初に一緒になる合流点域
で2.5〜10m2の範囲内にあり、そして第1図に示された
如きノズルの下流端で6〜20m2の範囲内の値に増加す
る。合流点域での高圧によってこの部分で変形はおそら
く最大となる。 第3図に示される如く、弾性プレート(及び対応ブロ
ック)は多数の糸通路を形成するよう構成可能である。
この場合、プレート212Aとブロック210Aとは2つの糸通
路218Aと218Bとを形成している。2組の閉塞力付与装置
が各糸通路に備えてあり、1つが234Xで他方が234Yで指
摘されている。更にまた、若し各糸通路218A及び218Bが
第2図に示された通路218の如き、同じ処理条件の下で
同じ糸タイプを処理するために設計されれば、その時は
プレート212Aの幅はプレート212の幅の約2倍であり、
従って、ステンレススチールプレート212Aは好ましくは
24〜30mmの範囲の幅を有する。プレート212Aの厚みは、
しかしながらやはり2〜8mmの範囲である。ピストンと
シリンダーのユニット230Aは、共に作用する2組の閉塞
装置234X,234Yによりプレート212Aに加わる合力を超越
する力をハウジング部分228Aに加えるよう適合する必要
がある。 第5A図に略示的に示される如く、プレート212上に作
用する力付与手段の作用線(ベクトル)は、好ましくは
シール面242,244に直角方向を向いている。 第4図に示される取付装置のガタはプレート212がノ
ズル構造に於けるわずかな芯ずれを吸収するべく変形し
た場合にあっても所期の作用効果を発揮する。即ちこの
場合、プレートの変形部位においてプレート237に対し
てピン236はその分傾斜することになる。 シール面自体は製造過程で研削作業によって好適に仕
上げられている。ラッピング仕上げやつや出し超仕上げ
のような精密仕上げ作業は必要ない。 第6図は先行出願に示されたシステムとは異なった糸
処理システムで第1図に示した形状のノズルの使用態様
を線図的に示している。ノズル構造は200でその全体を
示している。ハウジング部分228とその中に備えられた
弾性プレート212とは大体第1図に示されたようになっ
ているが、しかしハウジング部分224の端部は、ノズル2
00からその糸を受入れる回転ドラム260の表面と合致す
るように形成されている。ドラム260は第6図に見られ
る如く反時計方向に回転する。糸262がドラム260の約半
分を巡ったとき、糸は第6図に示されていない冷却手段
に移される。 ケーシング部分264がドラム260をノズル200の出口と
冷却手段への移行位置との間で包囲している。ドラム26
0とケーシング部分264とは加熱されており、ノズル200
から受入れる実際の処理室を形成している。 この処理システムの形態は公知のタイプであり、例え
ば米国特許明細書第4024611号、第4074405号及び第4019
228号に記述されている。従って、この装置の詳細は本
件明細書では省略している。 明細書中で“可撓性”と“弾性”とは意味上必ずしも
厳密に区別して用いてはいない。もとよりのことである
が、プレート212(これに代替すべき可撓性部材)は塑
性変形するものであってはならない。しかしながら、プ
レート212が完全な弾性体である必要はない。 本明細書中で、“処理”又は“処理する”という用語
は、その目的が何であれ、糸に加圧流体を作用させるこ
とを意味する。従って、糸に引き出し又は前進方を起さ
せただけのものでも“処理”といいうる。しかしなが
ら、多くは、糸の加熱とか冷却といった補助的な目的を
伴うものである。 双方のノズル部分は可撓性に形成しうるが、この場合
ノズルの熱伝導特性は全体的には悪化するおそれがあ
る。また、糸処理通路を形成する部材は耐腐蝕性に秀れ
た材料で形成することが望ましい。 比較的良熱伝導性の本体に少くとも1つのノズル部分
を良好に熱伝導接触させることが有利であろう。
公告されたヨーロッパ特許出願第85112265.5号に記載さ
れかつクレームされ、且つウエルナーナブロン(Werner
Nabulon)の名で1984年12月3日出願された対応米国特
許出願S・N第06/677591号に記載されかつクレームさ
れている糸処理ノズルに於ける改変及び改善に係るもの
である。これら特許出願は以降“先行出願”として言及
する。英国は先のヨーロッパ出願中に“国の指定”とし
て明記されている。 先行出願に記載されたクレームされている構成は以下
では弾性支持型糸処理ノズルと称することとする。この
型のノズルは複数の部材からなり、該部材は、その間で
糸処理用通路を形成し、かつ相互に可動であり、糸の導
入のため、開放することができると共に、通路に糸を位
置させて閉鎖することができる。 先行出願によれば少くとも一方のノズル部分は使用中
の閉鎖力下で弾性的であり、通路を取囲む部材間でシー
ル接触が得られる。この概念は英国特許明細書第131022
7(ドイツ公告明細書第2049740号に該当)、特にそのク
レーム2に包括的には記載されているい。この既に公告
された明細書によればノズルの弾性部材はポリウレタン
ラバーで作る必要があるとしている。更にまた、閉塞力
は2つのノズル部材のヒンジ連結部付近に加えられる。
以下の説明から明らかとなろうが、この従来の装置で
は、糸処理通路内の圧力・温度が高いといった特定の場
合に通路形状が所望のものから外れてしまう問題点があ
った。本発明はこの問題点の解決を図るべく提案された
ものである。 本発明の基本的ノズル構造は上に引用された先行出願
に開示されたものと同様である。この構造はノズルを通
してその間に糸通路を画成する第1及び第2の部材から
成っており、第1、第2部材は、これら第1、第2部材
が互いに離間する開放位置と、第1、第2部材が接触
し、前記通路における糸処理を可能とする閉鎖位置との
間で移動可能である。該構造は、更に処理流体を通路に
これを貫通するように流通させ、且つ通路に沿って糸を
引き出すための給送手段を含んでいる。ノズルの第1部
材は、それぞれ通路の向かい側に配置された第1及び第
2のシール面を有し、そして対応する第1及び第2シー
ル面が第2部材上で規定されている。閉塞力付与手段
が、第1部材上の第1及び第2シール面をそれぞれ第2
部材上の第1及び第2シール面と係合せしめるべく閉塞
力を付与するべく用意されている。これらの部材の少く
とも1つは付与される閉塞力の作用下で撓むことができ
る。閉塞力付与手段は前記可撓性部材と前記通路と反対
側でかつこれに整列した面で係合する。 この装置においては、該第1部材に対して閉塞力付与
手段によって付与される作用線(ベクトル)は第1及び
第2シール面に実質上直角方向に延びている。この事実
は、閉塞力がヒンジピンのまわりで弾性部材を回転する
曲げモーメントを加えることによって創出される英国明
細書第1310227号に示された装置と著しい対照をなして
いる。 この装置によれば対向面でのシール接触の形成が糸処
理通路に直近した密封領域において糸処理通路の両側に
おいて、可能である。そして、第1、第2の部材間に提
供される処理通路の所定断面形状は使用時に閉鎖力が加
わっても変ることなく維持される。即ち、弾性変形すべ
き前記少くとも一方の部材の可撓性は次のように定むべ
きものである。即ち、可撓性は、一方では、糸処理通路
の両側において、閉鎖力下で変形しうるように十分軟ら
かさを持っていなければならず、他方、前記閉塞力又は
通路内の流体圧によって使用時に通路断面の変更を生ず
るような部材の変形を防ぐべく十分な硬さを持っていな
ければならない。 通路断面は、勿論その長さ方向に沿って同型である必
要はなく、該断面形状は通路長に沿って予じめ設定され
たように異らせることが可能であるが、作業中に加わる
力によって制御不能の変化を起させるものであってはな
らない。 閉塞力付与手段による閉鎖力は、第1、第2部材上の
第1及び第2シール面に対して局限された部位において
一方の部材に加えることができる。即ち、閉鎖力が加わ
る部位は表面の大きさより相当小さくすることができ
る。しかしながら、先行出願に示すように閉塞力付与手
段は処理通路の異った側における位置で一方の部材に接
触させることが好ましく、これにより、閉止圧力を通路
の両側で効果的に発生させることができる。 例として、本発明のいくつかの実施例を次に添付図面
を用いて開示する。 〔実施例〕 第1図に示されたノズルアッセンブリー200は、比較
的剛性のブロック210と比較的弾性を有するプレート212
とで構成された1つの糸処理ノズルを含んでいる。先行
出願に示された該当要素(ブロック10)の場合同様に、
ブロック210は、その端から端まで延び、且つノズルを
貫通する糸処理を形成している1つの溝214を有してい
る。 好適実施例では、糸通路はブロック210内に於て単に
この溝214で規定されている。しかしながら点線で示す
如く、糸通路な少くとも一部が溝214と216の併用で構成
されるように、対応する溝216がプレート212内に備えら
れても良い。このタイプの実施例は第2図に示されてお
り、そしてこの実施例では、糸通路は溝214と216とで構
成され番号218が糸通路を表わしている。 ブロック210はその全体を220で表わす給送手段を備え
ており、該給送手段によって処理流体がその両端間で糸
通路内に供給される。この目的のための適切な装置が先
行出願及び我々のヨーロッパ特許第123829号中に示され
ている。従って、この詳細は繰返さない。 処理流体は第1図でわかる如く、その入口から糸通路
内へ下方に流れ、それによって糸の吸引が行われ、糸は
この図のノズル上端及び下端で示す矢印の方向に通路内
を走行する。 糸通路の上流部分、即ち処理流体入口から上流の通路
部分はブロック210内の溝だけで形成され、換言すれば
この部分でプレート212は溝を持たない。 先行出願に示されたノズルと比較して、第1図に示さ
れたノズルは一体となった処理室を備えていない。図示
のノズルは主として糸に前進作用を働かせるために設計
されている。給送流体(空気あるいは蒸気)を加熱する
ことにより、流体が糸を加熱し、又は少くとも糸を前加
熱で以前に付与された温度に維持することができる。第
1図でボックス222はノズルを通過した糸を受入れるた
めの受入れ装置を表わしている。第6図を引用して後で
記述される如く、装置222は糸の加工用に設計されても
良いが、先行出願に図示されたものとは全々別構成のも
のとすることができる。 勿論、第1図に示されたノズルは、その先行出願に示
された加工室と共に同様に使用可能である。しかしなが
ら、受入れ装置222はまたは他の形態とすることも出来
る。 先行出願の場合同様に、ノズルは開閉自在のタイプで
あり、第2図の通路218の如く糸通路への挿通を容易に
行いうるようになっている。その図に示された装置で
は、ブロック210は、その全体を226で表わした適切なキ
ヤリヤに固定されたハウジング部分224に取り付けられ
ている。キヤリヤ226とハウジング224とは、処理流体の
適切な供給を可能にするために、第1図での供給手段22
0と整列された適切な開口を有している。 プレート212は、ピストンシリンダユニット230によっ
て作用される第2ハウジング部分228に取り付けられて
いる。シリンダーユニット230に圧力がかけられたと
き、ハウジング部分228は第1図及び第2図に示された
右方向に付勢され、ハウジング部分228はハウジング部
分224と接触面232で係合せしめられる。ノズルは同時に
閉じられるが、閉止力はピストンシリンダーユニット23
0から直接付与されることなく、その代りに第2図に234
で表わされる弾性手段によって付与される。この弾性手
段234は第1図に234Aで示される積層状のカップスプリ
ング(Belleville washer)か、又は第1図に234Bで示
された如きコインスプリングで構成することが出来る。 弾性手段234により加えられる閉塞作用を阻害するこ
となくプレート212をハウジング部分228に取り付ける手
段が第4図に略示されている。そこで示される如く、積
層状のベレビルワッシャ(Belleville washer)234A
は、一端で例えばネジによりプレート212に固定された
据付ピン236を包囲している。ピン236はねじ等でハウジ
ング部分228に取り付けられたスリーブ237内の穴238内
に延びており、以下説明する制限手段で限定された範囲
内で、該穴内移動可能である。 プレート212に隣接する端部で、スリーブ237は、ハウ
ジング部分に関して右に(第4図で)プレート212の移
動を制限するために、ピン236上のフランジ241と係合可
能な内方に突出しているフランジ240を有している。ま
た、プレート212は、スプリング234Aにより加わる力に
抗してハウジング部分228に対して、プレート212がスリ
ーブ237に着座するまで、図の左方に移動可能である。
このプレート212の前後動は、ピン236の自由端が、ガイ
ドリング243の孔内に閉じ込められることによって横方
向には、拘束されている。ここに、ガイドリング243は
スリーブ237の穴内でそれ自体で案内され且つスプリン
グ234Aによってハウジング228に向かって押圧される。
ピン236は、全案内面に対して十分な遊びを有してお
り、プレート212が使用中にわん曲した場合にも干渉が
生ずることはない。 第2図の単純な線図で示される如く、プレート212と
ブロック210とは通路218と交差する密封面上の全ての部
位で理想的な密封下にある。この密封面とは、第2図に
見らるれ如く通路218上方にある1対の第1シール面242
と該図で通路218下方にある1対の第2シール面244で構
成される。各対のシール面はブロック210上の一面とプ
レート212上の一面とから成っている。 実際問題として、シール面242,244の要求される接触
を得ることは簡単な事項ではなく、そしてこの点での幾
つかの困難は次に第5A,5B,5C及び5D図の図解を参照して
説明される。図解の目的のために、第2図の通路218に
該当する糸通路がブロック210内の溝214Aのみによって
備えられた実施例が選ばれている。溝214Aは三角形断面
と仮定されているが、しかしまた一方、これは図解の目
的のためだけであり、溝の断面形状は作業状況に適合さ
れるものである。プレート212は、ブロック210に対し平
坦表面を呈するために設計されており、これによりブロ
ック210内の溝214Aにより設計意図通りの糸通路を生ず
る。 プレート212と閉塞力付与手段(弾性手段234)との間
の接触領域は閉塞力付与手段の略示的な要素246によっ
て示される。この要素は、例えばベレビルワッシャ234A
の1つ、圧縮スプリング234Bの一部、又は第4図に係る
好適実施例での如く、弾性手段234とプレート212間に挿
入された圧力板である。 第5A図で見られる如く、要素246で限定された接触領
域は溝214Aと整列しており、その結果、溝214Aの近接領
域において接触面の対242,244の確実なシールが得られ
る。 第5B図はドイツ公告特許明細書第2049704号に示され
た原理に基いた変形配置を示している。この配置に於
て、閉塞力は溝214Aと整列して加わらず、プレート212
とブロック210とを図の左側にある長手方向縁部を連結
する図示しないヒンジに近い側に加わっている。 プレート212が弾性を有するため、図示されていない
ヒンジの反対側の溝214A側でシール面242間に間隙248が
生ずる危険がある。 若し、第5B図での欠陥を矯正するために、ヒンジから
遠く離れたプレート212端縁領域をブロック210への接触
に押しつけることによって更に閉塞力が付与することに
より、第5C図に示された状態とすることができる。この
場合、シール接触は表面対242,244で形成されるが、し
かしこのシール接触は溝214Aから間隔を置いた領域で生
ずる。糸通路内の高い作業圧力のために、弾性板212
は、溝214Aの領域内で250で示される如くわずかに曲が
り、そして糸通路の有効断面はもはや三角断面溝の形態
だけては決めえない。 この結果は、理解を容易とする目的のため、第5B,5C
図では誇張して表わされている。しかしながら、少くと
も合繊フイラメント糸の加工に於い、第5A図の通路形状
を得るための条件からのほんの少しの逸脱ですら、可能
ノズル間での糸特性の有意な差違を惹起させうることが
分る。 しかしながら先行出願に於て既に述べた如く、溝に直
近した対となる表面242,244間でシール接触が行われて
いるものであれば、対となる表面の溝から離れた線部領
域でシール接触が行われているか否かは重要ではない。
ノズル閉鎖時には、これらの線部領域と溝214Aとの間に
は溝の片側における図示のシール接触領域が必ず存在し
ているからである。 プレート212のたわみ性は、プレートの材料、及びそ
の形状と寸法とで決定される。また、プレートのたわみ
性は加わる閉塞力を考慮する必要がある。 例えば第5D図に描かれた配置を考慮する。 この場合、接触は溝214Aに隣接する必要領域でのシー
ル面対242,244間で形成される。 しかしながら、閉鎖力Fを局部的に集中しており、プ
レート212を形成する材料の展性が大きいと、プレート
は第5D図で誇張形態で示される如く溝214A内で変形され
降起252を形成しうる。 ゴムのような変形しやすい材料を用いてプレート212
を形成した場合は、第5D図に示す点接触閉鎖力を加えな
くても第5D図のような影響は生じうる。このよをなプレ
ート212の変形は糸通路の断面形状を溝214Aにより意図
したものから変更し、プレート212の塑性変形(プレー
トに永久変形)のおそれがある。 材料に関する限りでは、金属が既に先行出願で述べら
れた熱伝導性の理由のために好ましい。しかしながら、
より熱伝導性の高い材料(青銅又は真ちゅうの如き)
は、処理流体中に存在する物質(例えば、テクスチャー
ド加工段階に先行して合繊フイラメント糸に付与される
紡糸油剤に対する)に対して抵抗性がない、 化学的相互作用は、糸通路内でノズル表面を損傷し、
そして/又は処理される糸に好ましからざる影響を与え
る。 この事実は特に高い加工温度に於いて当てはまる。ノ
ズル温度は、150℃から400℃の範囲内で光線フイラメン
ト糸の処理に用いられるが、しかし160℃から280℃まで
の範囲での温度が最も普通である。 金属は保護コーテイングを備えることが出来るが、し
かしこれは磨耗し、早晩下地金属がむき出しとなる。従
って、通路自体を本質的に耐薬品性の硬質金属製部材で
形成し、そしてこの部材を比較的に熱良導体のハウジン
グで取囲むことが好ましい対策である。 ステンレススチール(耐さび金属)は慣用の耐薬品性
材料であるが、他の堅い化学的及び腐蝕耐性金属もプレ
ートを所望の寸法に製造可能でありかつ可撓性を具備せ
しめうるものであれば使用可能である。 形状に関する限りでは、単純な方形の形状(糸通路を
限定する溝を備えるか備えない)が第2図に図示の如く
好ましい。このプレートの形状は製造にとって比較的単
純である。しかしながらこのことは本発明にとって必須
のことではなく、ノズル閉鎖時シール面242,244の横断
面は湾曲状とすることができる。 プレート212のシール面に対する直角方向での厚み
は、プレートの可撓性に大きな影響を及ぼす。更にプレ
ートの可撓性に重要な影響を及ぼすのはその幅(上述の
厚み及び糸通路の長さに対する直角の寸法)である。処
理流体としての高温空気を用いる糸処理システムの部分
を構成しているノズルに於て、第2図に示された形状で
ステンレススチールプレートは、2〜8mm範囲の厚みと1
2〜25mm範囲の幅にできる。プレート厚の下限は、その
ようなプレートを所望形状に製作するためどのような手
段を利用するかによって決定される。一方、厚み範囲の
上限は厚みの増大で伴う可撓性の減少によって決定され
る。好ましい厚み範囲は3〜6mmである。 ステンレススチールブロック210の厚みは8〜15mmの
範囲内で良い。この厚みは、可撓性/剛性の構造に関す
る限りは、とにかくブロックが対応する熱伝導性ハウジ
ング部分224によって広範囲で支承されているので、比
較的に重要ではない。スチールブロックの厚みは、伝導
性の観点から、低く保たれるのが好ましい。 プレート121の長さがノズル詳細構造に依存すること
は明白である。例えば、一体になった処理室を含んでい
るノズル(先行出願に描かれた如き)で用いられるプレ
ートと、広く第1図に示された如き、基本的に、分離し
て形成された処理部分に糸を押進めるための前進作用を
提供するノズルで用いられるプレートとの間には根本的
な相違がある。 いずれにしても、プレートの長さは、可撓性の点で
は、その幅よりも意義が小さい。若しプレートが横方向
(幅方向)十分にたわみ易いと、大抵の場合は縦方向
(長さ方向)で十分な可撓性を持つといいえよう。第1
図に示される如く、複数の閉塞力付与装置(弾性手段23
4)がノズルの長さに沿って、帯状シール接触域がその
全長に沿って通路218の両側に創出されるのを確実にす
るために、一定間隔で配置されている。該装置は、糸通
路の長さ方向に沿って15〜30mmの距離(中心から中心)
で縦方向に間隔を置いて配置されている。第1図に示さ
れたノズルの全長(プレート212の全長に相当)は、60
〜150mm領域にわたっている。一般にノズルが短かけれ
ば短かい程運転温度はそれだけ高くなる。 各閉塞装置(螺旋圧縮スプリング、又はベルビレワッ
シヤのパケットの形状での弾性手段234)は400〜800Nの
範囲での力を付与するように適合される。糸通路218と
整列された閉塞装置の全部でプレート212に付与される
全閉塞力は1,000〜3,500N(ニュートン)になり、そし
て第1図に示された形状の1つのノズルにつき通常4〜
6個のこのような装置が配置される。ピストンとシリン
ダーのユニット230は、好ましくはハウジング部分228に
より大きな力、例えばプレート212に付与される全閉塞
力を約50%超越する力、を付与するように適合される。 プレート212は、上述の如く形成されてシール接触を
可能にするために撓む必要があり、プレートの材料は糸
通路の領域に生ずる局部的な変形には抵抗する必要があ
る。このことは、プレートが他のノズル部材の穿設され
た溝に橋わたしするよう構成された場合についての第5
C,5D図を参照して説明されている。以上のことは、勿論
通路が双方の部材に形成された対向溝で構成される場合
でも同様である。 合繊フイラメント糸のテクスチャード処理に於て、通
路断面は、糸と処理流体とが最初に一緒になる合流点域
で2.5〜10m2の範囲内にあり、そして第1図に示された
如きノズルの下流端で6〜20m2の範囲内の値に増加す
る。合流点域での高圧によってこの部分で変形はおそら
く最大となる。 第3図に示される如く、弾性プレート(及び対応ブロ
ック)は多数の糸通路を形成するよう構成可能である。
この場合、プレート212Aとブロック210Aとは2つの糸通
路218Aと218Bとを形成している。2組の閉塞力付与装置
が各糸通路に備えてあり、1つが234Xで他方が234Yで指
摘されている。更にまた、若し各糸通路218A及び218Bが
第2図に示された通路218の如き、同じ処理条件の下で
同じ糸タイプを処理するために設計されれば、その時は
プレート212Aの幅はプレート212の幅の約2倍であり、
従って、ステンレススチールプレート212Aは好ましくは
24〜30mmの範囲の幅を有する。プレート212Aの厚みは、
しかしながらやはり2〜8mmの範囲である。ピストンと
シリンダーのユニット230Aは、共に作用する2組の閉塞
装置234X,234Yによりプレート212Aに加わる合力を超越
する力をハウジング部分228Aに加えるよう適合する必要
がある。 第5A図に略示的に示される如く、プレート212上に作
用する力付与手段の作用線(ベクトル)は、好ましくは
シール面242,244に直角方向を向いている。 第4図に示される取付装置のガタはプレート212がノ
ズル構造に於けるわずかな芯ずれを吸収するべく変形し
た場合にあっても所期の作用効果を発揮する。即ちこの
場合、プレートの変形部位においてプレート237に対し
てピン236はその分傾斜することになる。 シール面自体は製造過程で研削作業によって好適に仕
上げられている。ラッピング仕上げやつや出し超仕上げ
のような精密仕上げ作業は必要ない。 第6図は先行出願に示されたシステムとは異なった糸
処理システムで第1図に示した形状のノズルの使用態様
を線図的に示している。ノズル構造は200でその全体を
示している。ハウジング部分228とその中に備えられた
弾性プレート212とは大体第1図に示されたようになっ
ているが、しかしハウジング部分224の端部は、ノズル2
00からその糸を受入れる回転ドラム260の表面と合致す
るように形成されている。ドラム260は第6図に見られ
る如く反時計方向に回転する。糸262がドラム260の約半
分を巡ったとき、糸は第6図に示されていない冷却手段
に移される。 ケーシング部分264がドラム260をノズル200の出口と
冷却手段への移行位置との間で包囲している。ドラム26
0とケーシング部分264とは加熱されており、ノズル200
から受入れる実際の処理室を形成している。 この処理システムの形態は公知のタイプであり、例え
ば米国特許明細書第4024611号、第4074405号及び第4019
228号に記述されている。従って、この装置の詳細は本
件明細書では省略している。 明細書中で“可撓性”と“弾性”とは意味上必ずしも
厳密に区別して用いてはいない。もとよりのことである
が、プレート212(これに代替すべき可撓性部材)は塑
性変形するものであってはならない。しかしながら、プ
レート212が完全な弾性体である必要はない。 本明細書中で、“処理”又は“処理する”という用語
は、その目的が何であれ、糸に加圧流体を作用させるこ
とを意味する。従って、糸に引き出し又は前進方を起さ
せただけのものでも“処理”といいうる。しかしなが
ら、多くは、糸の加熱とか冷却といった補助的な目的を
伴うものである。 双方のノズル部分は可撓性に形成しうるが、この場合
ノズルの熱伝導特性は全体的には悪化するおそれがあ
る。また、糸処理通路を形成する部材は耐腐蝕性に秀れ
た材料で形成することが望ましい。 比較的良熱伝導性の本体に少くとも1つのノズル部分
を良好に熱伝導接触させることが有利であろう。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に係る糸処理ノズルの縦断面図。
第2図は、第1図に示された図に係るノズルの一形態の
横断面図。 第3図は、第1図に示された図に係るノズルの他の形態
の横断面図。 第4図は、第2図及び第3図の実施例に於て使用に関し
て適切に据付けているプレートの断面図。 第5A,B,C及びD図は、それぞれ種々の情況の下でのシー
ル領域の細部を示す図。 第6図は、第1図のノズルを用いている糸加工装置の略
示側面図。 210,210A……ブロック、212,212A……プレート、 214,216……溝、218,218A,218B……通路、 220……給送手段、224,224A……ハウジング、 226……キヤリヤ、228,228A……第2ハウジング、 230,230A……ピストンシリンダーユニット、 234A……ベルビレワッシャ、234B……螺旋圧縮スプリン
グ、 236……ピン、237……スリーブ、 238……穴、240,241……フランジ、 242,244……シール面、243……ガイドリング。
横断面図。 第3図は、第1図に示された図に係るノズルの他の形態
の横断面図。 第4図は、第2図及び第3図の実施例に於て使用に関し
て適切に据付けているプレートの断面図。 第5A,B,C及びD図は、それぞれ種々の情況の下でのシー
ル領域の細部を示す図。 第6図は、第1図のノズルを用いている糸加工装置の略
示側面図。 210,210A……ブロック、212,212A……プレート、 214,216……溝、218,218A,218B……通路、 220……給送手段、224,224A……ハウジング、 226……キヤリヤ、228,228A……第2ハウジング、 230,230A……ピストンシリンダーユニット、 234A……ベルビレワッシャ、234B……螺旋圧縮スプリン
グ、 236……ピン、237……スリーブ、 238……穴、240,241……フランジ、 242,244……シール面、243……ガイドリング。
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 1.ノズルを貫通する予じめ定められた断面の糸通路を
それらの間に定める第1及び第2の部材を備え第1の部
材と第2の部材とは、第1、第2部材が離間する開放位
置と、第1、第2部材が接触し、前記通路における糸の
処理を可能とする閉鎖位置との間で相互に移動可能であ
り、 処理流体を糸処理通路にこれを貫通するように流通さ
せ、且つ通路に沿って糸を引き出すための給送手段と、 糸処理通路のそれぞれ対向側に配置された、第1部材上
の第1及び第2シール面、及びこれらに対応して設けた
第2部材上の第1及び第2シール面と、 第1部材上の第1及び第2シール面を第2部材上の第1
及び第2シール面とそれぞれ係合せしめるべく閉塞力を
付与する閉塞力付与手段とを備え、 少くとも該部材の1方が前記閉塞力の下に撓むことがで
き、そして、前記少くとも一方の部材の可撓性は、前記
少くとも一方の部材は糸処理通路の両側の第1及び第2
のシール面間で前記閉鎖力下でシール接触するべく変形
しうるが、前記少くとも一方の部材は、閉鎖力下又は流
体圧力下において閉鎖力又は流体圧力に応じた処理通路
の断面の変化を惹起せしめるようには変形しないように
されることを特徴とする糸処理ノズル。 2.第1、第2部材の各々が耐腐蝕性金属製である特許
請求の範囲第1項に記載のノズル。 3.第1、第2部材が耐腐蝕性金属との対比で熱伝導性
が良好な材料から成るハウジング内に収容された特許請
求の範囲第2項に記載のノズル。 4.閉塞力付与手段は、少くとも一方の部材に付与され
る閉塞力がシール面に実質上直角なベクトルとして作用
するものである特許請求の範囲第1項から第3項までの
いずれか1項に記載のノズル。 5.他のノズル部材が比較的に剛性であり、通路断面が
該比較的剛性部材に形成された溝によって限定されてい
る特許請求の範囲第1項に記載のノズル。
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GB8614727 | 1986-06-17 | ||
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Publication Number | Publication Date |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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JP (1) | JP2693951B2 (ja) |
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GB (1) | GB2193232A (ja) |
Families Citing this family (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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