JP2693453B2 - 巻磁心 - Google Patents
巻磁心Info
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- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01F—MAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
- H01F1/00—Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties
- H01F1/01—Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials
- H01F1/03—Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity
- H01F1/12—Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity of soft-magnetic materials
- H01F1/14—Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity of soft-magnetic materials metals or alloys
- H01F1/147—Alloys characterised by their composition
- H01F1/153—Amorphous metallic alloys, e.g. glassy metals
- H01F1/15316—Amorphous metallic alloys, e.g. glassy metals based on Co
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Description
時に低鉄損をも有し、高周波スイッチング電源に用いら
れる可飽和リアクトル、半導体回路用リアクトル、ノイ
ズ低減素子などの磁性部品に好適な巻磁心に関する。 (従来の技術) 電子計算機の周辺機器や一般通信器用の安定化電源と
しては、近年、磁気増幅器を組込んだスイッチング電源
が広く用いられている。 この磁気増幅器を構成する主要部は可飽和リアクトル
であり、角形磁化特性に優れた磁心材料が必要とされて
いる。従来、このような磁心材料としてはFe−Ni結晶質
合金からなるセンデルタ(商品名)が使用されてきた。 しかしながら、センデルタは角形磁化特性には優れて
いるものの、20kHz以上の高周波においては保磁力が大
きくなり、うず電流損が増大して発熱し、使用不能とな
る。このため、磁気増幅器を組込んだスイッチング電源
のスイッチング周波数は20kHz以下に限られていた。 近年、スイッチング電源の小形化・軽量化に対する要
望とあいまって、スイッチング周波数をより高周波化す
ることが求められており、高周波における保磁力が小さ
く、かつ角形特性及び熱安定性に優れた磁心材料として
アモルファス合金が、検討され(特開昭61−225804号)
ている。 (発明が解決しようとする問題点) しかしながら、スイッチング電源の高効率化の要求に
対し、さらにアモルファス合金磁心の高性能化が必須で
あり、特に角形比の一層の改善が望まれていた。 本発明は、上記問題点を考慮しなされたものであり、
特に高周波における角形比の大きいアモルファス合金を
用いた巻磁心を提供することを目的とする。 [発明の構成] (問題点を解決するための手段および作用) 本発明は、Co基アモルファス合金の表面性としてリボ
ン軸方向に対しフリー面(ロールと接触しない面)につ
いて Rf≦0.3 なる範囲の表面粗さを有するCo基アモルファス合金から
成る磁心である。ただしRfはJIS規格(B0601)の基準長
さ25mmにおける十点平均粗さRZを薄帯の重量から算出し
た平均板厚Tで割った値である。ここでCo基アモルファ
ス合金は、一般式 (Co1-aFea)100-X(Si1-lBl)X ただし 0.02≦a≦0.08 0.3≦l≦0.8 26≦X≦32 (Co1-b-cFebMc)100-y (Si1-mBm)y ただしMはNi,Mn,のうち少なくとも1種 b≦0.10 0.01≦e≦0.10 0.3≦m≦0.8 26≦y≦32 (Co1-d-eFedM′e)100-z(Si1-nBn)z ただしM′はTi,V,Cr,Cu,Zr,Nb,Mo,Hf,Ta,W,から選ば
れる少なくとも1種 0.03≦d≦0.10 0.01≦e≦0.06 0.3≦n≦0.8 26≦z≦32 (Co1-f-g-hFefMgM′h)100-w (Si1-p)Bp)w ただしMはNi,Mnのうち少なくとも1種、M′はTi,V,
Cr,Cu,Zr,Nb,Mo,Hf,Ta,W,から選ばれる少なくとも1種 f≦0.10 0.01≦g≦0.10 0.01≦h≦0.08 0.3≦p≦0.5 25≦w≦30 のいずれかで表わされるが、いずれも飽和磁歪定数λs
は−1×10-6≦λs≦1×10-6の範囲に入るCo基アモル
ファス合金である。 Co基アモルファス合金薄帯の表面粗さは単ロール法で
作製する場合冷却ロールの表面性、ノズルとロール間に
生じる湯(溶融合金)だまり安定性などの条件に依存す
るが、本願発明者らは特にフリー面(ロールと接触しな
い薄帯面)に生じる薄帯長手方向に周期性を持つ凹凸
(フィッシュスケール)がCo基アモルファス合金の高周
波磁気特性に悪い効果をもたらすことを見出した。即
ち、薄帯長手方向の表面性が Rf≦0.3好ましくは0.01≦Rf≦0.27、さらに好ましく
は0.02≦Rf≦0.27である。 ただしRfは、JIS規格(B0601)の基準長さ25mmにおけ
る十点平均粗さおよび薄帯の重量より求めた平均板厚を
それぞれRz,Tとしたとき、Rf=Rz/t,により求めた粗さ
を特徴付けるパラメータである。このとき高周波磁気特
性、特に角形比の改善が得られる。この効果は、飽和磁
束密度が7KG以下のCo基アモルファス合金で顕著であ
る。理由は明確ではないが、表面粗さによる形状異方性
のためと考えられる。ここで、Rfがあまり小さいと層間
の密着性が良好になりすぎ、電気絶縁性が低下し、鉄損
の増大を招く傾向にある。薄帯表面性の上記請求範囲に
入る手段としては、ロール材質、ロール表面温度、溶湯
温度などの製造パラメータのコントロールが必要であ
る。なお、ロール面の表面性については大気中で作製す
る場合、特に気泡の巻き込みに依存するが、フリー面に
比べ磁気特性との間に明確な相関は認められない。 本発明の磁心に用いるCo基アモルファス合金は、上記
4つの一般式で表わされるが、ここで最も重要となるの
は、飽和磁束密度を7kG以下に設定するための組成設定
であり、金属元素とメタロイド元素の原子比が主とな
る。一般式〜においてx,y,zを26〜32,においてw
を25〜30としたのはx,y,zが26未満あるいはwが25未満
では保磁力が大きく、鉄損値が大きくなるとともに、熱
安定性も悪くなり、一方x,y,zが32をあるいはWが30を
超えるとキュリー温度が低下して実用的でなくなるため
である。 Feは磁歪を−1×10-6〜+1×10-6に調整するための
元素であり、Ni,Mnの添加量あるいは非磁性遷移金属元
素の添加量、およびSi,B比の値に応じてCoとの配合比を
示すa,b,d,fをそれぞれ0.02〜0.08,0.10以下,0.03〜0.1
0,0.10以下の範囲で規定すれば、これが現実できる。 M(NiあるいはMnから選ばれる少なくとも1種)およ
びM′(M′はTi,V,Cr,Cu,Zr,Nb,Mo,Hf,Ta,W,から選ば
れる少なくとも1種)は、熱安定性をより改善させるの
に有効な元素であるが、その添加量c,hはそれぞれ0.10
以下、0.08以下であり、c,hが0.10以上0.08以上では、
キュリー温度が低下しすぎて好ましくない。 Si及びBは合金を非晶質化するのに必須の成分である
が、特に低鉄損、高角形比及び高い熱安定性を有する磁
心を得るためには、SiとBとの配合比を示すl,m,n又は
pを0.3〜0.5の範囲に規定し、Siリッチとすることが必
要である。これはl,m,nまたはpが0.3未満又は0.5を超
える場合には、特に高角形比を得るのが困難となり、ま
た磁気特性の熱安定性もやや悪くなるためである。 なお、飽和磁束密度を7kG以下にするのは熱安定性向
上の意味もある。一般にアモルファス合金は、所定組成
比の合金素材を溶融状態から104℃/秒以上の冷却速度
で急冷すること(液体急冷法)によって得られることが
知られている。本発明のアモルファス合金も、上記した
常法によって容易に製造できる。このアモルファス合金
は、例えば単ロール法によって製造された板状の薄帯と
して使用される。この場合、厚み5μm未満の薄帯を製
造することは液体急冷法では実質的に困難であり、また
厚みが25μmを超えると高周波における鉄損が増大する
ので、薄帯の厚みを5〜25μmの範囲に設定するのが好
ましい。 本発明の磁心は、上記製造法により作製したアモルフ
ァス合金を所定形状に巻回し、歪取り熱処理を行なう
が、その際の冷却速度は0.5〜50℃/min.程度で良く、好
ましくは1〜20℃/min.の範囲である。また、さらに磁
場中熱処理を加えても良い。 本発明の巻磁心は、高周波スイッチング電源に用いら
れる可飽和リアクトル、半導体回路用リアクトル、例え
ばダイオードのリードあるいは巻磁心の中心部にリード
部が挿入されて使用されるノイズ低減素子などの磁性部
品に好適である。 (実施例) 以下に本発明の実施例を説明する。 実施例1及び比較例1 (Co0.94Fe0.05Nb0.01)71 (Si0.6B0.4)29 にて表されるアモルファス合金について、単ロール法に
より板厚13μm、幅10mmの薄帯形状で表面性の異なる長
尺リボン試料a,bを作製した。 試料a,bについて表面粗さ計を用いて薄帯長手方向に
測定した結果をRfで表わすとそれぞれ0.15,0.38であ
る。これを巻回して外径18mm、内径12mmのトロイダルコ
アを成形した。次にこれをキュリー温度以上、結晶化温
度以下の最適温度で熱処理した後、4℃/min.の速度で
冷却した。 得られたコアに1次及び2次巻線を施し、1Oeの外部
磁場を印加して交流磁化測定装置を用いて交流ヒステリ
シス曲線を測定し、角形比Br/B1(Br:残留磁束密度、
B1:1Oeの磁場における磁束密度)を求めた。 50kHzでの値は、Rf=0.15の材料を用いた磁心では99.
4%,Rf=0.38では、94.8%であり約5%の差が生じた。 これらの磁心をスイッチング周波数100kHzの電源にお
ける可飽和リアクトルとして適用したところ、Rf=0.15
の薄帯を用いた本実施例の磁心ではRf=0.38の薄帯を用
いた比較磁心に比べ、出力制御不能範囲(デッドアング
ル)も小さく、効率も約2%向上した。 実施例2 単ロール法により(Co0.90Fe0.05Mn0.02Nb0.03)71Si
15B14なる組成のアモルファス合金を種々の表面性を持
つように種々の作製した。 これらの材料を実施例1と同様にして磁心とし、高周
波での多角比との関係を調べた。結果を図1にまとめる
が、Rf=0.3から角形比が急激に劣化することが明らか
である。 [発明の効果] 以上詳述した如く、本発明によれば、高角形性を有し
た出力制御特性に極めて優れた巻磁心を提供することが
出来、磁気増幅器、半導体回路用リアクトル、ノイズ低
減素子など特にスイッチング電源の磁性部品として工業
的価値が極めて大である。
たものである。
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 1.Co基アモルファス合金薄帯の表面粗さが薄帯作成時
に冷却ロールと接触しない面につき、その長手方向に対
し、 Rf≦0.3 なる値を持つCo基アモルファス合金薄帯を巻回してなる
ことを特徴とする巻磁心。(ただしRfはJIS B 0601に規
定する基準長さ25mmにおける十点平均粗さ、および薄帯
の重量より求めた平均板厚をそれぞれRz,Tとしたとき Rf=Rz/T により求めた粗さを特徴付けるパラメータ。)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62240816A JP2693453B2 (ja) | 1987-09-28 | 1987-09-28 | 巻磁心 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62240816A JP2693453B2 (ja) | 1987-09-28 | 1987-09-28 | 巻磁心 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6484602A JPS6484602A (en) | 1989-03-29 |
JP2693453B2 true JP2693453B2 (ja) | 1997-12-24 |
Family
ID=17065117
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62240816A Expired - Lifetime JP2693453B2 (ja) | 1987-09-28 | 1987-09-28 | 巻磁心 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2693453B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE69031338T2 (de) * | 1990-03-27 | 1998-04-02 | Toshiba Kawasaki Kk | Magnetkern |
-
1987
- 1987-09-28 JP JP62240816A patent/JP2693453B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6484602A (en) | 1989-03-29 |
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