JP2693154B2 - 急速充填型マスタシリンダの弁構造 - Google Patents

急速充填型マスタシリンダの弁構造

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JP2693154B2
JP2693154B2 JP13311587A JP13311587A JP2693154B2 JP 2693154 B2 JP2693154 B2 JP 2693154B2 JP 13311587 A JP13311587 A JP 13311587A JP 13311587 A JP13311587 A JP 13311587A JP 2693154 B2 JP2693154 B2 JP 2693154B2
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俊則 山口
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、急速充填型マスタシリンダの弁構造、よ
り詳しく言えば、急速充填型マスタシリンダにおいて、
シリンダとリザーブタンクとの連通状態を制御するため
に設けられる弁装置の構造に関する。 [従来の技術] 周知のように、主として自動車等の車両の制動系統に
用いられるマスタシリンダにおいて、車両軽量化の要請
に応えるために、従来の金属製一体型のものに対して、
薄肉円筒状の金属製のシリンダと、例えば合成樹脂など
の軽量材料製のリザーブタンクとをそれぞれ別個に製作
し、リザーブタンクをシリンダ上に装架するとともに、
シリンダの側壁に設けた連通ポートによってリザーブタ
ンクとシリンダ内部とを連通させるようにした、いわゆ
る組立型のマスタシリンダはよく知られている。 ところで、車両の制動操作時の応答性を高めることを
目的として、ブレーキペダル踏込初期に大量の制動液を
迅速に制動系統に流入させることにより、車両制動に要
するブレーキペダルの踏込量を最小にするようにした、
所謂、急速充填型マスタシリンダの場合、シリンダの圧
力室に制動液を供給するためにピストン後方に設けられ
た補給油室の圧力に応じて、この補給油室とリザーブタ
ンクとの連通状態を制御するために弁装置が設けられ
る。 この弁装置は、リザーブタンクに貯えられた制動液を
迅速に補給油室に供給するとともに、シリンダ圧力室の
圧力が所定値に達するまでは制動系統からリザーブタン
クへの制動液の逆流を防止し、シリンダ圧力室の圧力が
所定値に達すると該圧力室の制動液をリザーブタンクに
放出して制動系統の圧力が所定値を越えて過度に上昇す
ることを防止する圧力リリーフ機能を備えており、組立
型のマスタシリンダの場合には、シリンダとリザーブタ
ンクとの接続部に設けられる。 ところが、従来の組立型の急速充填型マスタシリンダ
では、例えば第2図に示したように、上記弁装置55は、
シリンダ本体52に対するリザーブタンク53の接続部材で
あるタンク脚部54の下方に設置されているため、この弁
装置55の設置スペースだけリザーブタンク53の底面の位
置が高くなり、リザーブタンク53を含めてマスタシリン
ダ51全体としてのエンジンルーム内での収納性が悪くな
るという問題がある。 この問題に関して、マスタシリンダのエンジンルーム
内での収納性を改善することを直接に意識したものでは
ないが、例えば特開昭59−156852号公報には、リザーブ
タンクによって少くともその一部が形成された凹部内に
弁装置が含まれるようにしたマスタシリンダが提案され
ている。 [発明が解決しようとする問題点] しかしながら、上記従来のマスタシリンダでは、弁装
置が、リザーブタンクにより少くともその一部が形成さ
れた凹部内に含まれているので、リザーブタンクの底面
を高くする必要がなく、マスタシリンダの収納性の改善
を図ることができるもの、弁構造部は上記凹部壁面によ
りその側方を遮蔽され、リザーブタンク内の制動液は凹
部の上方からしか流入できないため、リザーブタンク内
の制動液をタンク底面付近まで有効に利用することがで
きないという問題があった。 [発明の目的] この発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、弁
構造部をリザーブタンク内に収納し、かつ、リザーブタ
ンク内の制動液を略水平方向から取入れてシリンダ側に
導く流路を設けることにより、マスタシリンダの収納性
を損うことなく、リザーブタンク内の制動液をタンク底
面付近まで有効に利用することができる急速充填型マス
タシリンダの弁構造を提供することを目的とする。 [問題点を解決するための手段] このため、この発明は、シリンダと該シリンダの上方
に取付けられたリザーブタンクとを備え、該リザーブタ
ンクと上記シリンダとの接続部に、スプリング室に装着
されたスプリングで閉弁方向に付勢されてシリンダ側の
圧力がリザーブタンク内の圧力よりも所定値以上高い場
合に開弁する第1弁体と、該第1弁体と組合わされる弁
座部を設けたフランジ部を有する弁本体とを備えた弁装
置を介設した急速充填型マスタシリンダにおいて、 上記弁本体のフランジ部外周を上記リザーブタンクの
底部に形成された収納部の内周に嵌合させて弁本体を収
納部に組み付けることにより、上記フランジ部と第1弁
体とスプリングとを上記収納部に収納してリザーブタン
クの底面よりも上方に位置させるとともに、上記収納部
の側壁部に、弁本体に設けられたシート孔を介してシリ
ンダ側とスプリング室とを連通させる液通路への側方か
らの流入部とリザーブタンクの内部とを略水平方向から
直接に連通させる連通手段を設け、該連通手段と上記流
入部との間に、該流入部の圧力がリザーブタンク内の圧
力よりも低い場合に開弁する弾性部材製の第2弁体を配
設し、該弁手段を、上記フランジ部外周と収納部内周と
の間をシールするシール部材と一体に形成したものであ
る。 [発明の効果] この発明によれば、リザーブタンクとシリンダとの接
続部に設置された弁装置の主要構造部を形成するスプリ
ングと第1弁体と弁本体のフランジ部とをリザーブタン
クの底面より上方に収納するようにしたので、上記弁設
置を設けたためにリザーブタンクの底面を高くする必要
はなく、エンジンルーム内でのマスタシリンダの収納性
が損なわれることはない。 また、弁装置の上記主要構造部を収納する収納部の側
壁部に、弁本体に設けられたシート孔を介してシリンダ
側とスプリング室とを連通させる液通路への側方からの
流入部とリザーブタンクの内部とを略水平方向から直接
に連通させる連通手段を設けたので、該連通手段のほぼ
下端面の液面レベルまでのリザーブタンク内の制動液を
利用することができる。 [実施例] 以下、この発明の実施例を、添付図面に基づいて詳細
に説明する。 第1図に示すように、マスタシリンダのシリンダ本体
1の補給油室2と、シリンダ本体1の上方に取付けられ
たリザーブタンク3との連通状態を制御する弁装置4
は、ボール状の弁体5と、該弁体5と組合わされる弁座
部6を有する弁本体7と、上記弁体5を閉弁方向に付勢
する板状のスプリング8とを備えている。尚、上記ボー
ル状の弁体5が、本願特許請求の範囲に記載した第1弁
体に相当している。 上記弁本体7には、好ましくは、シリンダ本体1の取
付ボス部1aに設けられたチャンバ9内に挿入されてリン
グ状のブッシュ11により上記取付ボス部1aに固定される
中空円筒状の脚部12が、下部フランジ部7bから下方に突
出して設けられている。一方、弁本体7の上部フランジ
部7aには、弁体5を収納するために上方に開口する弁体
収納部13が設けられ、該弁体収納部13の下部壁面がテー
パ状の弁座部6を形成している。上記弁体収納部13は、
シート孔14により脚部12内の液通路15に連通している。 また、弁本体7の上部フランジ部7aと下部フランジ部
7bの間には、空間部16が円周方向に沿って設けられ、該
空間部16は連通路17によって液通路15に連通している。
尚、上記空間部16と連通路17とが、本願特許請求の範囲
に記載した流入部に相当している。 弁本体7の上部フランジ7a、下部フランジ7b及び空間
部16は全て、リザーブタンク3の底部に形成されたハウ
ジング3a内に収納されている。尚、このハウジング3a
が、本願特許請求の範囲に記載した収納部に相当してい
る。 該ハウジング3aの側壁部には、略水平方向から空間部
16にリザーブタンク3内の制動液を導くために、円周上
複数箇所にスリット18が設けられている。尚、このスリ
ット18が、本願特許請求の範囲に記載した連通手段に相
当している。また、上記ハウジング3aと弁本体7の上部
フランジ部7aとの間に形成されたスプリング室19には板
状のスプリング8が装着され、ボール状の弁体5を下方
に付勢し、常態では弁座部6に押圧している。 上記スプリング室19は、好ましくは、その側面部に水
平方向に向けて設けられたリリーフ通路20により、リザ
ーブタンク3の内部と連通している。 弁本体7の下部フランジ部7bの外周部とハウジング3a
の内周部の間には、制動液が外部に漏洩することを防止
するためにシール部材21が装着されている。該シール部
材21は、例えばゴム等の弾性部材で作られ、好ましく
は、リップ部21aを有している。該リップ部21aは空間部
16内に位置し、その先端部は、空間部16の圧力がリザー
ブタンク3の圧力よりも高い常態では、小溝22を有する
上部フランジ部7aの下面に押圧されている。尚、上記リ
ップ部21aが、本願特許請求の範囲に記載した第2弁体
に相当している。 以上の構造を有する弁装置4は、シリンダ本体1内の
ピストン31の左右動に伴って以下のように作動する。 すなわち、ブレーキペダル(不図示)の踏込みにより
ピストン31が左動され、補給油室2の制御液は上記ピス
トン31により補給油室2から排出される。スプリング8
のバネ荷重は、液通路15の圧力が所定値に達するまでは
弁体5を弁座部6に押圧するように設定されており、こ
の最初のブレーキペダル(不図示)の踏込みにより生じ
る圧力に対して、弁体5は開弁しないようになってい
る。 また、シール部材21のリップ部21aは、空間部16側か
ら圧力が加えられた状態では、上部フランジ部7aの下面
に押圧されている。逆に補給油室2の圧力が低下して空
間部16の圧力がリザーブタンク3内の圧力よりも低くな
った場合には、図において破線で示したように、上記リ
ップ部21aが弾性的にたわんで該リップ部21aと上部フラ
ンジ部7aの下面との間に流路が形成され、リザーブタン
ク3内の制動液が、図において矢印aで示したように、
空間部16を介して液通路15に流入するようになってい
る。 上記したように、ピストン31の左動により制動系統に
制動液が充填され、シリンダの圧力部32の圧力が所定値
を越えると、余剰制動液が、図において矢印b′で示す
ように、該シリンダ圧力部32とチャンバ9とを連通させ
るリリーフポート33を通り、液通路15に流入する。弁体
5は、液通路15の圧力が上記所定値を越えると、スプリ
ング8の付勢力に抗して離座するように設定されてお
り、余剰制動液は、図において矢印bで示したように、
シート孔14を通り、スプリング室19を介してリリーフ通
路20からリザーブタンク3の内部に還流される。 また、弁本体7の上部フランジ部7aの下面に設けられ
た小溝22は、リザーブタンク3の内部とシリンダ側とを
常時連通させる絞り通路を形成しており、シリンダ圧力
部32の圧力が上記所定値に達しない比較的低い圧力で
も、ある程度の余剰制動液をリザーブタンク3に還流さ
せて圧力をリリーフし、制動系統を保護するようになっ
ている。 以上、説明したように、上記実施例によれば、リザー
ブタンク3とシリンダ本体1との接続部に設置された弁
装置4の主要構造部を形成するスプリング8と弁体5と
弁本体7の上部フランジ部7aと下部フランジ部7bとをリ
ザーブタンク3の底面より上方に収納するようにしたの
で、上記弁装置4を設けたためにリザーブタンク3の底
面を高くする必要はなく、エンジンルーム内でのマスタ
シリンダの収納性が損われることはない。 また、弁装置4の上記主要構造部を収納するハウジン
グ3aの側壁部に、弁本体7に設けられたシート孔14を介
してシリンダ側とスプリング室19とを連通させる液通路
15への側方からの流入部にあたる空間部16と、リザーブ
タンク3の内部とを略水平方向から直接に連通させるス
リット18を設けたので、該スリット18のほぼ下端面の液
面レベルまでのリザーブタンク3内の制動液を有効に利
用することができるのである。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明の実施例に係る急速充填型マスタシリン
ダの弁構造を示す断面図、第2図は従来の急速充填型マ
スタシリンダの一部を断面して示した全体正面図であ
る。 1……シリンダ本体、3……リザーブタンク、3a……ハ
ウジング(収納部)、4……弁装置、5……弁体(第1
弁体)、6……弁座部、7……弁本体、7a……上部フラ
ンジ部、7b……下部フランジ部、8……スプリング、14
……シート孔、15……液通路、16……空間部(流入
部)、17……連通路(流入部)、18……スリット(連通
手段)、19……スプリング室、21……シール部材、21a
……リップ部(第2弁体)。

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.シリンダと該シリンダの上方に取付けられたリザー
    ブタンクとを備え、該リザーブタンクと上記シリンダと
    の接続部に、スプリング室に装着されたスプリングで閉
    弁方向に付勢されてシリンダ側の圧力がリザーブタンク
    内の圧力よりも所定値以上高い場合に開弁する第1弁体
    と、該第1弁体と組合わされる弁座部を設けたフランジ
    部を有する弁本体とを備えた弁装置を介設した急速充填
    型マスタシリンダにおいて、 上記弁本体のフランジ部外周を上記リザーブタンクの底
    部に形成された収納部の内周に嵌合させて弁本体を収納
    部に組み付けることにより、上記フランジ部と第1弁体
    とスプリングとを上記収納部に収納してリザーブタンク
    の底面よりも上方に位置させるとともに、上記収納部の
    側壁部に、弁本体に設けられたシート孔を介してシリン
    ダ側とスプリング室とを連通させる液通路への側方から
    の流入部とリザーブタンクの内部とを略水平方向から直
    接に連通させる連通手段を設け、該連通手段と上記流入
    部との間に、該流入部の圧力がリザーブタンク内の圧力
    よりも低い場合に開弁する弾性部材製の第2弁体を配設
    し、該第2弁体を、上記フランジ部外周と収納部内周と
    の間をシールするシール部材と一体に形成したことを特
    徴とする急速充填型マスタシリンダの弁構造。
JP13311587A 1987-05-28 1987-05-28 急速充填型マスタシリンダの弁構造 Expired - Lifetime JP2693154B2 (ja)

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