JP2692829B2 - 多色画像形成方法 - Google Patents

多色画像形成方法

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JP2692829B2 JP63017190A JP1719088A JP2692829B2 JP 2692829 B2 JP2692829 B2 JP 2692829B2 JP 63017190 A JP63017190 A JP 63017190A JP 1719088 A JP1719088 A JP 1719088A JP 2692829 B2 JP2692829 B2 JP 2692829B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、例えば電子写真法、静電記録法、静電印刷
法等に適用される多色画像形成方法に関するものであ
る。
〔技術の背景〕
現在において、ある画像情報から可視画像を形成する
方法として、電子写真法、静電記録法、静電印刷法等の
ように静電像を経由する方法が広く利用されている。
多色画像を形成する方法としては、従来、一様に帯電
された像形成体の表面に色分解光を照射して静電像を形
成し、この静電像を上記色分解光と補色の関係にある色
トナーで現像してトナー像を形成し、このトナー像を転
写ドラムの転写材に転写する工程を繰り返すことによ
り、多色画像を形成する方法が知られている(特開昭47
−27537号公報、特開昭59−58452号公報参照)。
しかし、上記の方法においては、像形成体と転写ドラ
ムとの位置合わせの制御が困難であり、そのため各色の
トナー像間に位置ずれが生じやすく、色濁り、解像度の
低下等が発生する問題点がある。また、転写ドラムを必
要とするため、装置が大型化する問題点がある。
このような事情から、下記の技術が提案された。
像形成体の外周に、露光手段と、色トナーを含む一成
分現像剤もしくは二成分現像剤を収容した非接触現像法
による現像手段とを、各色ごとに交互に配置し、像形成
体を1回転させる間に、順次、露光、現像を繰り返して
多色トナー像を形成し、この多色トナー像を転写材上に
一挙に転写する画像形成方法(特開昭56−144452号公報
参照)。
像形成体の外周に、レーザ光学系よりなる露光手段
と、色トナーを含む二成分現像剤を収容した非接触現像
法による複数の現像装置とを配置し、像形成体を1回転
させる間に1つの色の露光・現像を行なう操作を、各色
に対応する回数繰り返して行なうことにより、像形成体
上に重ね合わせられた多色トナー像を形成し、この多色
トナー像を転写材に一挙に転写する画像形成方法(特開
昭60−76766号公報参照)。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、上記およびの技術においては、第1回目
の現像により形成された第1色トナー像に、第2回目の
現像により第2色トナー像を重ね合わせる過程におい
て、上記第1色トナー像が像形成体の表面に強く吸着す
る現象が発生し、転写工程においては第1色トナー像の
転写性が不良となる問題点がある。この問題点は、特に
上記の技術において著しく発生する。
そこで、上記の技術について、詳細に検討してみ
る。第3図は、上記の技術で開示された多色画像形成
装置の概略図である。同図において、1はレーザ光に感
光波長域を有する感光層を備えた像形成体、2は帯電
器、3は例えば青、緑、赤、ニュートラルの各色分解別
にスポット露光を行なうレーザー光、4,5,6,7は、それ
ぞれ上記色分解光に対応する例えば黄、赤、青、黒の各
色トナーを含む現像剤が収容された現像器、8は非接触
・反転現像を行なうために各現像器に加えられる直流お
よび交流のバイアス電源、9は転写前帯電器、10は転写
前露光ランプ、11は転写器、12はクリーニング前除電
器、13はクリーニング器である。
像形成体1の1回転目において、帯電器2による帯電
および第1色(青)信号により変調されたレーザー光3
がスポット露光されて静電像が形成される。この静電像
は第1色信号に対応する現像器4で非接触・反転現像法
で現像されて黄色トナー像が形成される。この黄色トナ
ー像は、転写器11およびクリーニング器13の非作動下に
そのまま回転移動される。以下同様にして、像形成体1
の2回転目、3回転目、4回転目で、それぞれ赤色トナ
ー像、青色トナー像、黒色トナー像が順に重ね合わせら
れ、もって4色の多色トナー像が形成される。
この4色の多色トナー像は、転写前帯電器9および露
光ランプ10の作用により転写写されやすくされた後、転
写器11の作用で転写材Pに一挙に転写される。転写後の
像形成体1は、除電器12で除電された後、クリーニング
器13によりクリーニングされ、次の多色画像の形成に供
される。
しかして、以上の方法において、従来、白・黒の画像
形成方法においては問題とされなかった転写不良の問題
が発生した。すなわち、像形成体上に第1回目に形成さ
れた第1色トナー像が、第2回目以降のトナー像の形成
過程で、像形成体に対する付着力が増大し、このため転
写工程においては転写率が低下したり、転写ヌケが発生
することが判明した。
斯かる転写不良が生ずる原因は、最初に形成された黄
色トナー像は時間の経過とともにファンデルワールス力
および静電気力等により付着力が増大し、さらには後続
のトナー像の形成において、帯電時の高電圧、現像時の
交流バイアス電圧等の作用により黄色トナー像の付着力
が増大し、その結果黄色トナー像が像形成体の表面に深
く接触して接触面積が増大し、転写工程においては黄色
トナー像の像形成体からの分離が困難になるからである
と考えられる。
一方、トナー像と像形成体との接触面積の問題は、像
形成体の表面状態に密接な関係があり、斯かる観点か
ら、像形成体の表面状態を改善する下記の技術が提案
されている。
酸化亜鉛、硫化カドミウム、酸化チタン、セレン等の
無機光導電性材料を用いた感光層、ポリビニルカルバゾ
ール、フタロシアニン等の有機光導電性材料を用いた感
光層等を備えてなる像形成体上に、二酸化ケイ素、酸化
アルミニウム、酸化クロム、炭化ケイ素等の無機顔料が
1〜40重量%の割合でバインダー樹脂中に分散含有され
て構成された、鉛筆硬度が4H以上の硬度を有する表面層
を設ける技術(特開昭57−165848号公報参照)。
しかし、上記の技術においては、無機顔料は保護層
を硬くする効果を発揮するものの、バインダー樹脂との
相溶性が悪いため、均一に分散することが困難である。
そのため、保護層における無機顔料の分散に偏りが生
じ、過度に硬化されて脆い部分が生じ、亀裂等の損傷が
発生する問題点がある。
また、無機顔料を含有する上記保護層は、一般に白濁
状態となるため、レーザー光等の露光用の光に対する反
射率が高くなり、そのため露光用の光が感光層に十分に
到達せず、像形成体の感度特性を損なう問題点がある。
本発明は以上の如き事情に基づいてなされたものであ
って、像形成体の感度特性を損なわずに、転写性の向上
を図ることができる多色画像形成方法を提供することを
目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するため、本発明は、静電像の形成と
現像とを繰り返すことにより像形成体上に多色トナー像
を形成する工程と、当該多色トナー像を転写材に一挙に
転写する工程とを含む多色画像形成方法において、前記
像形成体は、その表面に、バインダー樹脂中に有機顔料
が分散含有されてなりかつ露光用光を実質上透過する保
護層を有してなることを特徴とする。
また、露光用光がレーザ光であることが好ましい。
また、保護層の厚さが0.1〜10μmであることが好ま
しい。
また、保護層における有機顔料の割合が5〜70重量%
であることが好ましい。
また、保護層の表面の硬さが、鉛筆硬度で2H〜6Hであ
ることが好ましい。
〔作用〕
像形成体は、その表面に特定の保護層を有してなるの
で、像形成体の表面状態が改善されて当該像形成体に対
するトナー像の付着力が低減される。従って、多色トナ
ー像の転写工程においては、転写率の低下、あるいは転
写ヌケを伴わずに良好な転写を達成することができる。
そして、保護層はバインダー樹脂中に有機顔料が分散
含有されてなるので、有機顔料のバインダー樹脂に対す
る分散性が優れ、そのため特性が均一で耐久性の優れた
保護層を形成することができ、上記優れた転写性が長期
間安定に発揮される。また、この保護層は、露光用光の
実質上透過するものであるので、感光層の感度特性を阻
害するおそれがない。
〔発明の具体的構成〕
以下、本発明の構成を具体的に説明する。
本発明に用いる露光用光としては、例えば赤色LED
(発光波長のピーク:660nm)、ヘリウム・ネオンレーザ
ー(発光波長のピーク:632.8nm)、半導体レーザー(発
光波長のピーク:780nm)等が好ましい。
本発明においては、上記露光用光に対して感光性を有
する感光層を備え、かつその表面に特定の保護層を有し
てなる像形成体を用いる。
上記感光層としては、例えばローズベンガル、トリフ
ェニルメタン系色素、ポリメチンシアニン色素等により
増感された酸化亜鉛−樹脂分散型感光層、5原子重量%
以上のテルルがドーピングされたセレン−テルル感光
層、銅原子がドープされた硫化カドミウム−樹脂分散型
感光層、3セレン化ヒ素感光層等の無機感光層、または
有機光導電性物質を含有してなる有機感光層を用いるこ
とができる。
有機感光層としては、有機光導電性物質を樹脂よりな
るバインダー中に分散含有させて構成したものが好まし
い。有機光導電性物質としては、キャリア発生物質とキ
ャリア輸送物質とがある。
有機感光層におけるキャリア発生物質としては、例え
ば(1)モノアゾ顔料、ポリアゾ顔料、金属錯塩アゾ顔
料、ピロゾロンアゾ顔料、スチルベンアゾ顔料、チアゾ
ールアゾ顔料等のアゾ系顔料、(2)ペリレン酸無水
物、ペリレン酸イミド等のペリレン系顔料、(3)アン
トラキノン誘導体、アントアントロン誘導体、ジベンズ
ピレンキノン誘導体、ピラントロン誘導体、ビオラント
ロン誘導体、イソビオラントロン誘導体等のアントラキ
ノン系または多環キノン系顔料、(4)インジゴ誘導
体、チオインジゴ誘導体等のインジゴイド系顔料、
(5)金属フタロシアニン、無金属フタロシアニン等の
フタロシアニン系顔料、(6)ジフェニルメタン顔料、
トリフェニルメタン顔料、キサンテン顔料、アクリジン
顔料等のカルボニウム系顔料、(7)アジン顔料、オキ
サジン顔料、チアジン顔料等のキノンイミン系顔料、
(8)シアニン顔料、アゾメチン顔料等のメチン系顔
料、(9)キノリン系顔料、(10)ニトロ系顔料、(1
1)ニトロソ系顔料、(12)ベンゾキノン、ナフトキノ
ン系顔料、(13)ナフタルイミド系顔料、(14)ビスベ
ンズイミダゾール誘導体等のペリノン系顔料、等を挙げ
ることができる。キャリア発生層の厚さは例えば0.1〜
2.0μm程度が好ましい。
有機感光層におけるキャリア輸送物質としては、例え
ばオキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、チア
ゾール誘導体、チアジアゾール誘導体、トリアゾール誘
導体、イミダゾール誘導体、イミダゾロン誘導体、イミ
ダゾリジン誘導体、ビスイミダゾリジン誘導体、スチリ
ル化合物、ヒドラゾン化合物、ピラゾリン誘導体、オキ
サゾロン誘導体、ベンゾチアゾール誘導体、ベンズイミ
ダゾール誘導体、キナゾリン誘導体、ベンゾフラン誘導
体、アクリジン誘導体、フェナジン誘導体、アミノスチ
ルベン誘導体、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリ−
1−ビニルピレン、ポリ−9−ビニルアントラセン、等
を挙げることができる。キャリア輸送層の厚さは例えば
10〜50μm程度が好ましい。
有機感光層は、キャリア発生物質とキャリア輸送物質
とが単一の層に分散含有されてなる単層構成であっても
よいし、あるいはキャリア発生物質が分散含有されてな
るキャリア発生層と、キャリア輸送物質が分散含有され
てなるキャリア輸送層との積層構成であってもよい。
以上の各種の感光層において、樹脂よりなるバインダ
ーを用いる場合の当該樹脂としては、例えばポリビニル
ホルマール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリカー
ボネート樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ
スチレン樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、
ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルピロリドン樹
脂、メチルセルロース樹脂、ヒドロキシプロピルメチル
セルロース樹脂、ニトロセルロース樹脂、ポリ−N−ビ
ニルカルバゾール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリケトン樹
脂、ポリアクリルアミド樹脂、フェノキシ樹脂、ポリ酢
酸ビニル樹脂、エポキシ樹脂等を挙げることができる。
これらは単独でもしくは混合して用いることができる。
以上の感光層は、通常、導電性支持体上に積層されて
像形成体が構成される。斯かる導電性支持体としては、
例えばアルミニウム、ニッケル、銅、亜鉛、パラジウ
ム、銀、インジウム、スズ、白金、金、ステンレス、
鋼、真鍮等よりなる金属製シート等を用いることができ
る。
本発明に用いる像形成体は、その表面に、バインダー
樹脂中に有機顔料が分散含有されてなりかつ露光用光を
実質上透過する保護層を有するものである。ここで、
「実質上透過する」とは、前記露光用光により像形成体
の感光層に現像に十分な静電像を形成することができる
ことを意味する。実用的には、透過率が例えば50%以上
であればよい。
斯かる保護層は、上記感光層に積層して形成してもよ
く、あるいは上記感光層の表層を利用して保護層を形成
してもよい。
保護層の厚さは、0.1〜10μmが好ましく、特に0.5〜
5μmが好ましい。保護層の厚さが過小のときには、像
形成体の表面の硬さが不十分となり、また保護層が早期
に摩耗して保護層の機能が損なわれ、その結果多色トナ
ー像の転写性が悪化する。一方、保護層の厚さが過大の
ときには、感光層の感光特性が阻害され、良好な露光を
達成することができない。
また、保護層の表面の硬さは、鉛筆硬度で2H〜6Hであ
ることが好ましい。ここで、鉛筆硬度とは、JIS K5400
で規定されるものをいう。鉛筆硬度が過小のときには、
トナー像の転写性を改善することが困難となる。一方、
鉛筆硬度が過大のときには、脆くなるため亀裂等の損傷
が発生しやすい。
保護層において、有機顔料の割合は、5〜70重量%が
好ましく、特に10〜50重量%が好ましい。有機顔料の割
合が過小のときには、保護層の硬度が低下するため、ト
ナー像の転写性を改善することが困難となる。一方、有
機顔料の割合が過大のときには、保護層の形成性が悪化
し、亀裂等の損傷が発生しやすくて耐久性が劣り、また
露光用光の透過が阻害されて露光が不十分となる。
斯かる保護層を構成する有機顔料としては、例えば50
0〜600μmの波長域で吸収特性を有する黄色ないし赤色
系統の着色有機顔料が好ましく、前記露光用光の透過を
阻害しないものを選択する。
斯かる有機顔料としては、例えばC.I.No.12815ピグメ
ント・スピニング・ブラウンGA(IG)、C.I.No.12830
C.I.ピグメント・オレンジ6、C.I.No.12750ピグメント
・パーマネント・イエローR(A)、C.I.No.12775 C.
I.ピグメント・グリーン10、C.I.No.12780 C.I.ピグメ
ント・イエロー7、C.I.No.12705 C.I.ピグメント・イ
エロー60、C.I.No.12710 C.I.ピグメント・イエロー1
0、C.I.No.12490 C.I.ピグメント・レッド5、C.I.No.1
2500 C.I.ピグメント・レッド16、C.I.No.12505ピグメ
ント・パーマネント・バイオレットFR(IG)、C.I.No.1
2445ピグメント・パーマネント・スカーレットR(I
G)、C.I.No.12450ピグメント・リソール・ファスト・
レッド・トナーB(IG)、C.I.No.12455 C.I.ピグメン
ト・レッド163、C.I.No.12460 C.I.ピグメント・レッド
9、C.I.No.12465 C.I.ピグメント・レッド15、C.I.No.
12470 C.I.ピグメント・オレンジ22、C.I.No.12480 C.
I.ピグメント・ブラウン1、C.I.No.12395 C.I.ピグメ
ント・レッド13、C.I.No.12400 C.I.ピグメント・レッ
ド19、C.I.No.12405ピグメント・ボルドーB(MIB)、
C.I.No.12420 C.I.ピグメント・レッド7、C.I.No.1243
0 C.I.ピグメント・レッド11、C.I.No.12431 C.I.ピグ
メント・レッド162、C.I.No.12440 C.I.ピグメント・レ
ッド10、C.I.No.12300 C.I.ピグメント・レッド21、C.
I.No.12305 C.I.ピグメント・オレンジ24、C.I.No.1231
0 C.I.ピグメント・レッド2、C.I.No.12315 C.I.ピグ
メント・レッド22、C.I.No.12320 C.I.ピグメント・レ
ッド32、C.I.No.12321 C.I.ピグメント・バイオレット2
5、C.I.No.12330 C.I.ピグメント・レッド30、C.I.No.1
2335 C.I.ピグメント・レッド8等を用いることができ
る。
保護層を構成するバインダー樹脂としては、上記感光
層のバインダーとして例示した樹脂と同様の樹脂、その
他の熱硬化性樹脂もしくは光硬化性樹脂を挙げることが
できる。
保護層の形成においては、例えばバインダー樹脂中に
有機顔料を分散含有させて調製した塗布液を感光層の表
面に塗布し、次いで乾燥する手段、あるいはバインダー
樹脂中に有機顔料を分散含有させて形成したフィルムを
感光層の表面に例えばラミネートにより貼り合わせる手
段、等の手段を採用することができる。
本発明に用いる現像剤は、トナーのみよりなる一成分
現像剤、トナーとキャリアとよりなる二成分現像剤のい
ずれであってもよい。
現像剤を構成するトナーは、結着樹脂中に、例えば着
色剤、オフセット防止剤、荷電制御剤等が含有されてな
る粒子粉末である。また、必要に応じて、当該粒子粉末
にさらに無機微粒子等の流動化剤が添加混合されていて
もよい。斯かるトナーの平均粒径は例えば5〜30μm程
度が好ましい。
トナーの結着樹脂としては、特に限定されず種々の樹
脂を用いることができる。具体的には、スチレン系樹
脂、アクリル系樹脂、スチレン・アクリル系共重合体樹
脂、エポキシ系樹脂、ポリエステル系樹脂等を挙げるこ
とができる。これらの樹脂は組合せて用いてもよい。
トナーの着色剤としては、例えばカーボンブラック、
ニグロシン染料、アニリンブルー、カルコオイルブル
ー、クロムイエロー、ウルトラマリンブルー、デュポン
オイルレッド、キノリンイエロー、メチレンブルークロ
ライド、フタロシアニンブルー、ペリレンレッド、マラ
カイトグリーンオクサレート、ランプブラック、ローズ
ベンガル、これらの混合物、その他を挙げることができ
る。
トナーの荷電制御剤としては、例えば金属錯体系染
料、ニグロシン系染料、アンモニウム塩系化合物等を挙
げることができる。
トナーをオフセット防止剤としては、例えば低軟化点
のポリオレフィン、高融点パラフィンワックス、シリコ
ーンワニス、脂肪酸エステル類またはその部分ケン化物
類、脂肪酸アミド系化合物、高級アルコール等を挙げる
ことができる。
磁性トナーとする場合には、トナー粒子中に磁性体が
分散含有される。斯かる磁性体としては従来公知の各種
の磁性体を用いることができる。
また、二成分現像剤を構成するキャリアとしては、特
に限定されず従来公知のキャリアを用いることができ
る。具体的には、磁性体粒子のみにより構成されたキャ
リア、あるいは磁性体粒子の表面が樹脂により被覆され
てなる樹脂被覆キャリア、樹脂粒子中に磁性体粒子が分
散含有されてなる磁性体分散型キャリアのいずれであっ
てもよい。キャリアの平均粒径は、例えば20〜60μm程
度が好ましい。
次に、各工程について具体的に説明する。
(多色トナー像形成工程) 像形成体の表面を一様に帯電した後、色分解光により
像露光して当該形成体上に静電像を形成する。
次いで、現像領域において、現像剤搬送担体により像
形成体に対して非接触となる状態で搬送された現像剤層
により、振動電界下で当該像形成体上の静電像を反転現
像方式で現像する。
以上の工程を、各色ごとに繰り返して行なうことによ
り、像形成体上に、色の異なる複数のトナー像が順次重
ね合わされた多色トナー像を形成する。
現像領域における像形成体と現像剤搬送担体との間隙
(以下「現像ギャップ」ともいう。)Dsdは、200〜1000
μm程度が好ましい。また、現像剤層の厚さは、当該現
像ギャップDsdより小さいことが必要である。
現像剤搬送担体としては、特に限定されないが、バイ
アス電圧を印加し得る従来と同様の構成のものを用いる
ことができる。特に、現像剤層が担持される筒状の現像
スリーブ内に複数の磁極を有する磁石体を具えた構造の
ものが好ましい。
現像剤搬送担体上に形成する現像剤層の厚さは適宜の
手段により制御することができる。例えば弾性を有する
板状の厚さ規制部材を現像剤搬送担体の表面に弾性的に
圧接配置し、現像剤を当該厚さ規制部材と現像剤搬送担
体との間を通過させることにより、現像剤層の厚さを制
御することができる。
(転写工程) 以上のようにして形成された像形成体上の多色トナー
像を転写材に一挙に転写する。この転写工程において
は、静電転写方式あるいはバイアス転写方式のいずれを
も適用できるが、特に静電転写方式を好ましく用いるこ
とができる。具体的には、例えば直流コロナ放電を生じ
させる転写器を、転写材を介して像形成体に対向するよ
う配置し、転写材にその裏面側から直流コロナ放電を作
用させることにより像形成体の表面に担持されていた多
色トナー像を転写材の表面に一挙に転写する。なお、こ
の転写工程の前段においては、転写を容易にするため
に、例えば帯電・露光工程を付加することが好ましい。
(クリーニング工程) 転写工程を経た後に像形成体上に残留した現像剤をク
リーニングする。クリーニング手段は、特に限定されな
いが、像形成体の表面に接触配置したクリーニングブレ
ードを有してなるクリーニング器が好ましい。このクリ
ーニング器によれば、像形成体の表面がクリーニングブ
レードにより摺擦されることにより、残留現像剤が掻き
取り除去される。なお、このクリーニング工程の前段に
おいては、クリーニングを容易にするために、像形成体
の表面を除電する除電工程を付加することが好ましい。
この除電工程は、例えば交流コロナ放電を生じさせる除
電器により行うことができる。
(定着工程) 転写工程によって、多色トナー像が転写された転写材
を、加熱定着器あるいは加圧定着器等により定着処理
し、もって多色画像を形成する。
第1図は本発明に適用することができる多色画像形成
装置の一例を示す概略図、第2図はレーザー露光光学系
の一例を示す説明図である。
図示の装置においては、原稿台20上の多色原稿21は、
回転ドラム状の像形成体24と同一の線速度で移動する露
光ランプ22およびミラー23と、露光ランプ22の1/2の速
度で移動するミラー25,26とにより光走査され、その反
射光L1は光電変換器27に導入される。
この光電変換器27は、第2図に詳細に示すように、光
学レンズ27a、ダイクロイックミラー27b、CCDイメージ
センサー27c、27dから構成され、前記反射光L1は光学レ
ンズ27aにより集束されたうえ、ダイクロイックミラー2
7bによりそれぞれ例えば赤光LRと青光LCとに色分解さ
れ、CCDイメージセンサー27cおよび27d上に結像され
て、赤および青のアナログ電気信号に変換される。
この赤および青のアナログ電気信号は、それぞれ増幅
器28aおよび28bにより増幅された後、A/D変換器28cおよ
び28dによりデジタル電気信号に変換される。このデジ
タル電気信号は、比較器29aおよび29bによりROM29cおよ
び29dに格納された基準データと比較され、赤および青
の記録信号DRおよびDBが出力される。なお、記録信号
「1」を記録レベルとしたDRおよびDBがともに「1」以
上であるときにはアンド回路30を介して黒の記録信号D
BKが出力されるように構成されている。
像形成体24の1回転目においては、上記記録信号DR,D
B,DBKのうちから例えば赤の記録信号DRがセレクトされ
てこれが書き込み部32へ導入される。当該書き込み部32
からは、赤の記録信号DRにより変調されたレーザー光L2
が射出され、このレーザー光L2がミラー33および34、モ
ーター35により高速回転する多面鏡36、f−θレンズ37
を経由して、あらかじめ帯電器39により帯電された像形
成体24上をビーム走査し、これにより赤の記録信号DR
対応する静電像が形成される。なお、38は書き込みタイ
ミング用のビームセンサーである。
上記静電像は、像形成部40の赤現像器41により、バイ
アス電源41bから現像スリーブ41aにバイアス電圧が印加
された状態で、非接触・反転現像法で現像され、像形成
体24上に赤色トナー像が形成される。この赤色トナー像
は、そのままの状態で転写されることなく像形成体24に
伴って回転移動される。
像形成体24の2回転目においては、像形成体24が帯電
器39により再び帯電された後、青の記録信号DBに基づく
レーザー光により像形成体24上がビーム走査されて青の
記録信号DBに対応する静電像が形成される。この静電像
は、青現像器42により、バイアス電源42bから現像スリ
ーブ42aにバイアス電圧が印加された状態で、非接触・
反転現像法で現像され、上記赤色トナー像に青色トナー
像が重ね合わせられて2色トナー像が形成される。この
2色トナー像はそのままの状態で転写されることなく像
形成体24に伴って回転移動される。
像形成体24の3回転目においては、像形成体24が帯電
器39により再び帯電された後、黒の記録信号DBKに基づ
くレーザー光により像形成体24上がビーム走査されて黒
の記録信号DBKに対応する静電像が形成される。この静
電像は、黒現像器43により、バイアス電源43bから現像
スリーブ43aにバイアス電圧が印加された状態で、非接
触・反転現像法で現像され、上記2色トナー像にさらに
黒色トナー像が重ね合わせられて3色トナー像が形成さ
れる。
この3色トナー像は、転写前帯電器44により転写され
やすい状態にされた後、転写器47により、給紙装置45の
給紙ロール46により供給された転写紙P上に転写され、
次いで転写紙Pが分離器48により像形成体24から分離さ
れた後、定着器49の熱ローラ50により加熱定着される。
なお、定着は加圧定着でもよい。
一方、像形成体24は、転写工程を経由した後、除電器
51により除電され、次いでクリーニング器52によりクリ
ーニングされ、次の多色画像の形成に供される。
クリーニング器52は、例えばクリーニングブレード53
と、補助クリーニングブラシ54と、トナー回収ローラ55
とにより構成されている。補助クリーニングブラシ54
は、クリーニングブレード53が像形成体24の表面から離
れるとき像形成体24の表面に残留したトナーを除去する
ためのものであり、トナー回収ローラ55は、クリーニン
グブレード53により掻き取られたトナーを効率よく回収
するためのものである。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を具体的に説明するが、本発明
がこれらの実施例に限定されるものではない。
(現像剤の製造) (1)赤色現像剤1 (トナー) スチレン−メタクリル酸ブチル(単量体組成比=75:2
5)100重量部と、着色剤「KET・RED307」(大日本イン
キ化学社製,C.I.No.15850:1 C.I.ピグメント・レッド57
−1)3重量部と、ボリプロピレン(軟化点=120℃)
2重量部とを、ボールミルにより5時間にわたり攪拌混
合した後、150℃の二本ロールにより溶融混練し、次い
で自然放冷した後、カッターミルにより粗粉砕し、さら
にジェット気流を用いた微粉砕機により微粉砕し、次い
で風力分級機により分級して、平均粒径が10μmの非磁
性絶縁性で負帯電性の着色粒子粉末を得た。この着色粒
子粉末の隠蔽率は33%であった。
さらにこの着色粒子粉末に、疎水性シリカ微粉末「ア
エロジルR−972」(日本アエロジル社製)を0.5重量%
となる割合で添加混合して赤色トナーを製造した。
(キャリア) スチレン−メタクリル酸ブチル(単量体組成比=1:
1)100重量部と、平均粒径が0.1μmのマグネタイト粒
子粉末100重量部とを、混合し、溶融練肉し、冷却し、
粉砕し、分級し、次いで熱処理して、平均粒径が30μm
の磁性体分散型のキャリアを製造した。このキャリアに
おいて、抵抗率は1014Ω・cm以上、磁化は30emu/g(測
定磁場:1000Oe)であった。
(現像剤の調製) 上記赤色トナーと、上記キャリアとを混合して、トナ
ー濃度が10重量%の赤色現像剤1を製造した。
この赤色現像剤1において、赤色トナーの帯電量は−
15μC/g、抵抗率は1014Ω・cm以上であった。
(2)青色現像剤2 上記赤色現像剤1のトナーの製造において、着色剤を
「Heliogen Blue D7072D」(BASF社製、C.I.No.74160
C.I.ピグメント・ブルー15:3)3重量部に変更したほか
は同様にして青色トナーを製造し、この青色トナーを用
いたほかは同様にして青色現像剤2を製造した。なお、
当該青色トナー用の着色粒子粉末において、平均粒径は
12μm、隠蔽率は35%であった。また、青色現像剤2に
おいて、青色トナーの帯電量は−15μC/g、抵抗率は10
14Ω・cm以上であった。
(3)黒色現像剤3 上記赤色現像剤1のトナーの製造において、着色剤を
「カーボンブラック」8重量部に変更し、荷電制御剤と
して安息香酸0.2重量部を追加したほかは同様にして黒
色トナーを製造し、この黒色トナーを用いたほかは同様
にして黒色現像剤3を製造した。なお、当該黒色トナー
用の着色粒子粉末において、平均粒径は13μmであっ
た。また、黒色現像剤3において、黒色トナーの帯電量
は−16μC/g、抵抗率は1014Ω・cm以上であった。
(像形成体の製造) (1)像形成体1 アルミニウム製ドラム状の導電性支持体上に、20原子
重量%のテルルがドーピングされたセレン−テルル感光
層を設け、さらにこの感光層の表面に、塩化ビニル−酢
酸ビニル−無水マレイン酸共重合体「エスレックMF−1
0」(積水化学社製)よりなるバインダー樹脂中に有機
顔料「Monolite Red 2Y」(ICI社製,平均粒径:0.2μ
m)を50重量%の割合で分散含有させてなる、厚さ2μ
mの保護層を設けて像形成体1を製造した。
なお、上記保護層において、露光用レーザー光(発光
波長ピーク:632.8nm)の透過率は70%以上、鉛筆硬度は
5Hであった。
(2)像形成体2 像形成体1の製造において、有機顔料を「Monolite R
ed 2Y」(ICI社製,平均粒径:0.2μm)5重量%に変更
したほかは同様にして像形成体2を製造した。なお、上
記保護層において、露光用レーザー光(発光波長ピー
ク:632.8nm)の透過率は80%以上、鉛筆硬度は4Hであっ
た。
(3)像形成体3 像形成体1の製造において、有機顔料を「PV Fast Re
d B」(ヘキスト社製,平均粒径:0.2μm)5重量%に
変更したほかは同様にして像形成体3を製造した。な
お、上記保護層において、露光用レーザー光(発光波長
ピーク:632.8nm)の透過率は80%以上、鉛筆硬度は6Hで
あった。
(4)像形成体4 像形成体1の製造において、保護層の厚さを10μmに
変更したほかは同様にして像形成体4を製造した。な
お、上記保護層において、露光用レーザー光(発光波長
ピーク:632.8nm)の透過率は60%以上、鉛筆硬度は4Hで
あった。
(5)像形成体5 像形成体1の製造において保護層の厚さを0.1μmに
変更したほかは同様にして像形成体5を製造した。な
お、上記保護層において、露光用レーザー光(発光波長
ピーク:632.8nm)の透過率は85%以上、鉛筆硬度は4Hで
あった。。
(6)像形成体6 像形成体1の製造において、感光層を、ポリカーボネ
ート「パンライトL−1250」(帝人化成社製)よりなる
バインダー中にε型フタロシアニンよりなるキャリア発
生物質およびヒドラゾン化合物よりなるキャリア輸送物
質を分散含有させてなる単層構成の有機感光層に変更し
たほかは同様にして像形成体6を製造した。
(7)像形成体7 像形成体1の製造において、導電性支持体上に、ヒド
ラゾン化合物よりなるキャリア輸送物質を分散含有させ
てなるキャリア輸送層(厚さ:20μm)を設け、このキ
ャリア輸送層上に、ポリカーボネート樹脂よりなるバイ
ンダー中に、ε型フタロシアニンよりなるキャリア発生
物質を分散含有させてなるキャリア発生層(厚さ:1.0μ
m)を設けて、積層構成の感光層を形成したほかは同様
にして像形成体7を製造した。
(8)像形成体8 像形成体1の製造において、感光層を、テトラブロム
フェノールブルー色素で増感された酸化亜鉛−ポリエス
テル樹脂分散型感光層に変更したほかは同様にして増形
成体8を製造した。
(9)像形成体9(比較用) 像形成体1の製造において、有機顔料を、無機顔料
「酸化亜鉛SAZEX4000」(堺化学社製)40重量%に変更
したほかは同様にして比較用の像形成体8を製造した。
なお、上記保護層において、露光用レーザー光(発光波
長ピーク:632.8nm)の透過率は20%以下、鉛筆硬度は6H
であった。
(実写テスト) 各実施例および比較例においては、第1図に示した構
成の多色画像形成装置を用い、後記第1表〜第4表に示
す条件に基づいて、像形成体上に赤、青、黒の3色のト
ナーが重ね合わされた多色トナー像を形成し、この多色
トナー像を転写紙に一挙に転写し、次いで定着して多色
画像を形成する実写テストを行なった。
<評価> 以上の実写テストにおいて、下記の項目について評価
した。
(1)転写率 多色画像の形成を連続して10,000回行なった後、次の
ようにして赤色画像部の転写率を調べた。すなわち、像
形成体上に20mm×50mmの大きさのベタトナー像を形成
し、このトナー像を転写工程に付する前に粘着テープで
採取してトナー重量w1を測定する。像形成体上に上記と
同一のベタトナー像を形成し、このトナー像を転写工程
に付して転写材に転写し、転写後に像形成体上に残留し
たトナー重量w2を測定する。このようにして測定された
トナー重量w1およびw2から次式により転写率を求めた。
転写率=(w1−w2)×w1×100(%) 評価は、転写率が高くて十分な場合を「○」、転写率
が低くて実用上問題のある場合を「×」とした。
(2)転写ヌケ 多色画像の形成を連続して5,000回行なった後、最終
画像における赤色画像部を目視により観察して評価し
た。黒色画像部に転写ヌケが認められない場合を
「○」、転写ヌケが発生していて実用上問題のある場合
を「×」とした。
(3)画像不良 実写テストで得られた多色画像を目視により観察し
て、保護層の露光用光に対する透過率の低さに起因して
生ずる現像不良による画像濃度不足等の画像不良の有無
を調べた。評価は、画像不良が認められない場合を
「○」、画像不良が生じて実用上問題のある場合を
「×」とした。
結果を後記第5表に示す。
なお、第5表中、「*」は現像不良のため評価できな
かったことを表す。
以上の実施例の結果からも理解されるように、本発明
の多色画像形成方法によれば、転写性が良好で、転写率
の低下、あるいは転写ヌケを伴わずに良好な転写を達成
することができ、しかも保護層の露光用光に対する透過
率が十分で画像不良を伴わずに鮮明な多色画像を形成す
ることができる。
これに対して、比較例1では、像形成体の保護層が、
無機顔料が分散含有されてなるものであるため、保護層
の耐久性が悪く、そのため早期に転写率が低下し、また
転写ヌケが発生し、しかも当該保護層の露光用光に対す
る透過率が低いため感光層の感度特性が阻害され、その
ため十分な現像が達成されず、画像濃度不足等の画像不
良が生じた。
〔発明の効果〕
本発明によれば、像形成体が、その表面に特定の保護
層を有してなるので、多色トナー像を、転写率の低下、
あるいは転写ヌケを伴わずに良好に転写することがで
き、しかも保護層はバインダー樹脂中に有機顔料が分散
含有されてなるので、特性が均一で耐久性の優れた保護
層を形成することができ、上記優れた転写性が長期間安
定に発揮され、さらに、この保護層は、露光用光を実質
上透過するものであるので、像形成体の感度特性が阻害
されず、鮮明な多色画像を形成することができる。
また、露光用光としてレーザ光を用いることにより、
保護層の透過率を十分なものとするために選択し得る有
機顔料の範囲が広くなり、有利に保護層を形成すること
ができる。
また、保護層の厚さを0.1〜10μmの範囲に規定する
ことにより、転写性が十分でしかも露光用光の透過を阻
害しない保護層を確実に形成することができる。
また、保護層における有機顔料の割合を5〜70重量%
に規定することにより、転写性が十分でしかも耐久性の
優れた保護層を確実に形成することができる。
また、保護層の表面の硬さを、鉛筆硬度で2H〜6Hの範
囲に規定することにより、良好な転写性が確実に発揮さ
れる保護層を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に適用することができる多色画像形成装
置の一例を示す概略図、第2図はレーザー露光光学系の
一例を示す説明図、第3図は従来の多色画像形成装置の
一例を示す概略図である。 20……原稿台、21……多色原稿 22……露光ランプ、23……ミラー 24……像形成体、25,26……ミラー 27……光電変換器、27a……光学レンズ 27b……ダイクロイックミラー 27c,27d……CCDイメージセンサー 28a,28b……増幅器 28c,28d……A/D変換器 29a,29b……比較器、29c,29d……ROM 30……アンド回路、32……書き込み部 33,34……ミラー、35……モーター 36……多面鏡、37……f−θレンズ 38……書き込みタイミング用のビームセンサー 39……帯電器、40……像形成部 41……赤現像器、42……青現像器 43……黒現像器 41a,42a,43a……現像スリーブ 41b,42b,43b……バイアス電源 43……転写前帯電器、47……転写器 45……給紙装置、46……給紙ロール P……転写紙、48……分離器 49……定着器、50……熱ローラ 51……除電器、52……クリーニング器 53……クリーニングブレード 54……補助クリーニングブラシ 55……トナー回収ローラ 1……像形成体、2……帯電器 3……レーザー光、4……黄現像器 5……赤現像器、6……青現像器 7……黒現像器、8……バイアス電源 9……転写前帯電器、10……転写前露光ランプ 11……転写器 12……クリーニング前除電器 13……クリーニング器

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】露光と現像とを各色ごとに繰り返して行な
    うことにより像形成体上に多色トナー像を形成する工程
    と、当該多色トナー像を転写材に一挙に転写する工程と
    を含む多色画像形成方法において、 前記像形成体は、その表面に、バインダー樹脂中に有機
    顔料が分散含有されてなりかつ露光用光を実質上透過す
    る保護層を有してなることを特徴とする多色画像形成方
    法。
  2. 【請求項2】露光用光がレーザ光であることを特徴とす
    る特許請求の範囲第1項に記載の多色画像形成方法。
  3. 【請求項3】保護層の厚さが0.1〜10μmであることを
    特徴とする特許請求の範囲第1項または第2項に記載の
    多色画像形成方法。
  4. 【請求項4】保護層における有機顔料の割合が5〜70重
    量%であることを特徴とする特許請求の範囲第1項から
    第3項までのいずれか一に記載の多色画像形成方法。
  5. 【請求項5】保護層の表面の硬さが、鉛筆硬度で2H〜6H
    であることを特徴とする特許請求の範囲第1項から第4
    項までのいずれか一に記載の多色画像形成方法。
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