JP2692560B2 - 光半導体素子とその製造方法 - Google Patents

光半導体素子とその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、結晶成長法を用いて
製造される光半導体素子の構造およびその製造方法に関
し、このなかで特に、入力光信号を増幅する半導体光増
幅器の構造、および、その構造を基板表面の一部で結晶
成長を行わせる選択成長法を用いて製造する方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】光増幅器としては、希土類(Er,Nd
等)添加の光ファイバ増幅器、半導体光増幅器(以下L
Dアンプと略する)が光増幅通信用として期待されてい
るが、LDアンプは、特に、軽少、集積可能であり、か
つ、光通信用のどの波長にも対応できる点で注目され、
以下のような技術報告がある。 (1)R.Ludwig,er al.,(イー・シー
・オー・シー、92、プロシーディング第1巻)ECO
C’92 Proceeding Vol.1,WeB
8.3 pp.381−384(1992) (2)R.Doussie,et al.,(オー・エ
ー・エー、テクニカル・ダイジェスト)OAA’91
Technical Digest We2−1pp.
68−71(1991) (3)T.Toyonaka,et al.,OAA’
93 Technical Digest MD4−1
pp.162−165(1993)LDアンプにおい
て、利得すなわち入力光が増幅される大きさと、飽和出
力すなわち光出力の限界はトレードオフの関係にある。
文献(1)(2)などでは、25dB以上と高利得の報
告がなされているが、飽和出力は5dBm程度である。
一方、文献(3)では、70mW(+18.5dBm)
と高飽和出力の報告がなされているが、利得は15dB
程度である。本発明では、高利得、高飽和出力を同時に
得るために、出力側のみに、活性層上部に光ガイド層を
設ける構造をとった。
【0003】本発明の光半導体素子を製造する方法とし
て採用されたMOVPEの選択成長法は、基板上にマス
クパターンを形成し、マスクで被覆されていない基板表
面上にのみ半導体層を結晶成長する方法である。この方
法により、例えば、2μm程度の間隔部をおいて、2本
のストライプ状のマスクを形成し、その間隔部に、光半
導体素子の活性層、光ガイド層、あるいは光吸収層を含
む半導体ストライプを、形成することができる。この方
法は、半導体のエッチングプロセスを利用する方法と比
べて、半導体スイトライプを均一にかつ再現性良く形成
することができる。この方法を利用してLDアンプを製
造した報告例としては、 (3)S.Kitamura,et al.,OAA’
93 Technical Digest SuB3−
3 pp.12−15(1993)などがある。文献
(4)で北村らは、半導体のエッチングプロセスでは形
成困難であったサブミクロン幅の活性層を、選択成長法
により再現性をよく形成し、利得20dB、飽和出力+
8dBmの4チャンネルLDアンプアレイを報告してい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】LDアンプにおいて、
利得すなわち入力光が増幅される大きさと、飽和出力す
なわち光出力の限界はトレードオフの関係にある。一
方、光通信系で、信号光送信側のブースター増幅などの
用途において、高利得および高出力を同時に満たすLD
アンプが望まれている。本発明の光半導体素子の構造
は、高利得および高出力を同時に得ることを可能とす
る。また、本発明は光半導体素子の製造にあたり再現性
および均一性に優れるMOVPEの選択成長法を用い
て、そのような構造を形成することを可能とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題を克服するた
め、光半導体素子において、光出力側のみに、活性層の
上部あるいは下部に、該活性層とは別の光ガイド層が設
けられる構造をとった。また、そのような構造を形成す
るため、表面が(100)面の半導体基板上に、〈01
1〉方向と5度以上の角度をなす方向に、互いに平行な
2本のストライプ状のマスク、あるいはストライプ状の
空隙部を有するマスクを形成する工程と、該半導体基板
の該表面が露出するところの、2本の該マスクに挟まれ
た間隔部あるいは該空隙部において、結晶成長により、
活性層およびその上部に光ガイド層を含む半導体ストラ
イプを形成する工程と、該光ガイド層をエッチングによ
り部分的に除去する工程と、その後、該半導体ストライ
プを、結晶成長により半導体層で埋め込む工程とを、少
なくとも含む、光半導体素子の製造方法をとった。
【0006】
【作用】LDアンプにおける利得は、入力し増幅する光
信号が光増幅の行われる活性層内に閉じ込められる割合
に依存する。この割合を光閉じ込め係数というが、利得
を高するには光閉じ込め係数が大きい構造がよい。一
方、光出力の飽和は、出力側の活性層内での光強度が限
界に達するために起こる。従って、高い飽和出力を得る
には、光閉じ込め係数が小さい方がよい。すなわち利得
と飽和出力はトレードオフの関係にある。従来構造にお
いて、飽和出力を上げるため光閉じ込め係数を低下させ
ると、利得が大幅に下がってしまう。例えば、光閉じ込
め係数を1/2にすると、飽和出力は2倍になる(3d
B上がる)が、利得は1/2乗(例えば、20dB→1
0dB)になってしまう。
【0007】ところで、光閉じ込め係数が大きく高利得
が得られる構造において、利得をあまり低下させずに、
飽和出力を大きくすることが望まれる。これには、活性
層の断面積を変えることなく、光閉じ込め係数を光出力
側のみ小さくしてやればよい。活性層への光閉じ込め係
数を小さくするには、活性層の上部あるいは下部に光ガ
イド層を設ければよい。
【0008】上記構造を形成するにあたり本発明では、
MOVPEの選択成長法を用いる。この際、ストライプ
状のマスクの方向は、基板の〈011〉方向と5度以上
をなす角度に形成する。〈011〉方向に形成した場
合、MOVPEの選択成長により形成される半導体スト
ライプの断面は図5(a)のようになり、半導体ストラ
イプ31中の各半導体層32,33,34は、側面35
にほとんど厚みを持たない。これに対し、マスク36を
〈011〉方向と5度以上の角度に形成した場合、半導
体ストライプ31の断面は図5(b)のようになり、各
半導体層32,33,34は側面35に厚みを持つ。こ
のような構造では、選択性のあるエッチャントを用い
て、下部の層を残したまま上部の層だけを溶かし去るこ
とが容易である。例えば、層33は溶かさず層32と3
4を共通に溶かすエッチャントを用いて、層34のみを
溶かし去ることができる。図5(a)の構造では、この
エッチャントを用いたとき、サイドエッチングにより、
下部の層32も溶かしてしまう。従って、本発明ではマ
スク36を基板の〈011〉方向と5度以上をなす方向
に形成する。
【0009】
【実施例】以下に図を用いて、本発明を詳細に説明す
る。
【0010】本発明を利用して作製した実施例である半
導体光増幅器(LDアンプ)の略図を図1に示す。図1
は斜視図であり、部分的に断面構造を見せている。この
LDアンプはn型InP基板11上に形成されたもの
で、λ=1.3μm光増幅用の素子である。素子長は1
mmであり、中央部12にはλ=1.3μm組成の活性
層13が埋め込まれている。出力側1/4の長さ250
μmの領域14には、活性層13の上部にλ=1.2μ
m組成の光ガイド層15が設けられている。両端30μ
mは活性層13、光ガイド層15ともに存在しない窓構
造領域16である。活性層13の幅は2μm、厚みは1
000Aである。光ガイド層15は、幅2μm、厚み4
000Aである。また、図1の素子とは別に、比較用
に、図1の素子と同様の構造で光ガイド層15が全く無
いものを作製した。図1の素子を比較用素子とともに評
価した。各素子に、500mAの電流を注入して利得お
よび飽和出力を測定した。その結果、図1に示す素子
は、比較用素子と比べ利得をあまり下げずに、飽和出力
を約2倍にできた。従来飽和出力を2倍にするには利得
を10dB程度下げていたことと比べて、本発明の効果
が確認された。
【0011】図1に示すLDアンプは、本発明の製造方
法を用いて、以下の様に作製した。説明に用いる図2は
基板11の上からみたストライプ状のマスクの方向を示
す図であり、図3、図4は、製造工程を示す斜視図であ
る。
【0012】表面が(100)面のn型InP基板11
上に、〈011〉方向と10度の角度をなす方向に、間
隔2μm、長さ940μmの空隙部22を持つ全幅39
μmのストライプ状のマスク21を形成した。マスク2
1は厚さ700AのSiO2膜で形成した。各空隙部2
2の端々の間は60μmとした。(図2) MOVPEの選択成長により、上記の空隙部22に、バ
ッファ層23(n型InP層、厚さ1000A)活性層
13(λ=1.31μm組成のアンドープInGaAs
P層、厚さ1000A)、スペーサ層24(p型InP
層、厚さ1000Aの)、光ガイド層15(λ=1.2
μm組成のp型InGaAsP層、厚さ4000A)、
クラッド層25(p型InP層)からなる半導体ストラ
イプ26を形成した。(図3(a)) 長さ250μmの出力側の領域14を除いて、部分的に
クラッド層27及び光ガイド層15をエッチングにより
除去した。(図3(b)) 半導体ストライプ26脇のマスク21を除去し、空隙部
22を7μmに広げた。(図4(a)) MOVPEの選択成長により、半導体ストライプ26を
覆って、クラッド層17(p型InP層、厚さ5μm)
およびキャップ層18(p+ 型InGaAs層、厚さ3
000A)を形成した。このとき、半導体ストライプ2
7の存在しない領域28上にも、クラッド層17が形成
される。この部分は窓構造部16となる。(図4
(b)) 全面をSiO2 の絶縁膜19(厚さ3000A)で覆
い、キャップ層17の水平面上のみ絶縁膜19を除去
し、電極1A(Au(厚さ4000A)/Ti(厚さ5
00A))を基板上全面に付着した。
【0013】アロイ処理、裏面研磨、および裏面電極の
付着後、半導体ストライプの存在しない領域の中央でへ
き開を行い、素子長1mmに切り出し、両端面を無反射
被覆して、図1に示すLDアンプを製造した。
【0014】このようなLDアンプにおいて、1.31
μm信号光を入射して特性を測定した結果、信号利得2
6dB、3dB低下出力として+13dBmと、統合特
性での優れた結果を得た。
【0015】上記実施例において、p型基板を用い、実
施例に記載の各層のドーピングの型を反転させた素子を
製造すれば、実施例と同様の結果を得ることができる。
ストライプ状のマスク21、絶縁膜19としては、PS
G、SiON等の、他の絶縁膜を用いてもよい。また、
キャップ層18および電極1Aに関しては、実施例に示
したもののみならず、他の組成、他の材料を用いても、
なんら差し支えない。上記実施例において、活性層13
として、λ=1.55μm組成のInGaAsP層を用
いれば、λ=1.55μmの入力光に対して、実施例記
載と同様の効果を得ることができる。また、量子井戸層
を含み、発振波長がλ=1.3あるいは1.55μmと
なる組合せの多層構造を用いても同様の効果を得ること
ができる。
【0016】上記実施において、光ガイド層15の組成
は活性層の組成よりも短波長組成であればよい。
【0017】
【発明の効果】LDアンプにおいては、利得と飽和出力
はトレードオフの関係にある。従来構造において、飽和
出力を上げるために光閉じ込め係数を低下させると、利
得が大幅に下がってしまう。例えば、従来、飽和出力を
2倍にするには利得を10でdB程度下げていた。光出
力側にのみ光ガイド層を設け、光出力側のみ光閉じ込め
係数を低下させる本発明の構造によって、これと比較し
て、利得をあまり下げずに飽和出力を約2倍にできた。
また、製造方法に関する本発明によって、上記の構造を
MOVPEの選択成長法を用いて作製することが可能と
なった。MOVPEの選択成長法は、製造上の再現性、
均一性において優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のLDアンプ構造を示す斜視図である。
【図2】ストライプ状のマスクの方向を示す図である。
【図3】本発明の製造工程を示す図である。
【図4】本発明の製造工程を示す図である。
【図5】MOVPEの選択成長法により形成される半導
体ストライプの断面形状を示す図である。
【符号の説明】
11 基板 12 中央部 13 活性層 14 出力側領域 15 光ガイド層 16 窓構造領域 17 クラッド層 18 キャップ層 19 絶縁膜 1A8 電極 21 マスク 22 空隙部 23 バッファ層 24 スペーサ層 25 クラッド層 26 半導体ストライプ 31 半導体ストライプ 32 半導体層 33 半導体層 34 半導体層 35 側面 36 マスク 37 基板

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体光増幅器において、光出力側のみ
    に、活性層の上部あるいは下部に、該活性層とは別の光
    ガイド層が設けられている構造を有することを特徴とす
    半導体素子。
  2. 【請求項2】 表面が(100)面の半導体基板上に、
    〈011〉方向と5度以上の角度をなす方向に、互いに
    平行な2本のストライプ状のマスク、あるいはストライ
    プ状の空隙部を有するマスクを形成する工程と、該半導
    体基板の該表面が露出するところの、2本の該マスクに
    挟まれた間隔部あるいは該空隙部において、結晶成長に
    より、活性層およびその上部に光ガイド層を含む半導体
    ストライプを形成する工程と、該光ガイド層をエッチン
    グにより部分的に除去する工程と,その後、該半導体ス
    トライプを、結晶成長により半導体層で埋め込む工程と
    を、少なくとも含む、光半導体素子の製造方法。
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