JP2691894B2 - クランクシャフトミラーの制御装置 - Google Patents
クランクシャフトミラーの制御装置Info
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Description
【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野
この発明はクランクシャフトのピンジャーナル及びメ
インジャーナルを切削加工するクランクシャフトミラー
の制御装置に関する。 従来の技術 従来、固定されたワークの周囲へカッタを回転させて
ワークのピンジャーナル及びメインジャーナルを切削す
るクランクシャフトミラーにおいては、真円度、円筒
度、径及び位相などの加工精度が要求されている。 上記加工精度の各項目のうち、真円度以外はほぼ満足
が得られる精度となっているが、真円度に関しては、機
械自体の剛性を上げても、加工時ワーク自体がたわむた
め、機械側を操作して加工精度を上げるのが困難であっ
た。 かかる不具合を改善するため、特開昭54−57285号公
報で、真円度補正をしながらクランクシャフトを切削す
るクランクシャフトミラーの制御装置が提案されてい
る。 上記公報の制御装置は、従来NC装置により制御されて
いるクランクシャフトミラーが、NC装置の故障により稼
働できなくなった場合、その発見が非常に困難なことか
ら、NC装置を使用せずに、倣い方式でクランクシャフト
の回転角を基準としてY軸におけるカッタの送り量を制
御することによりクランクシャフトを切削加工するよう
にしたもので、その制御過程で、予め同一条件でクラン
クシャフトを切削し、その切削部分を真円度測定機で測
定している。 そしてその測定結果からある角度毎の真円度誤差を算
出し、所定角度位置毎の真円度補正量を作成してこれを
メモリに記憶した後、この真円度補正量を基にY軸サー
ボモータを制御して、クランクシャフトの加工を行うよ
うにしたものである。 発明が解決しようとする課題 しかし上記従来の制御装置では、切削部分を円周方向
に細分割して真円度を測定し、かつ各角度毎に補正デー
タを作成する作業が必要なため、プログラムを作成する
のに、多くの時間と労力を必要として作業能率が悪いと
共に、入力ミスが発生しやすいなどの不具合があった。 この発明はかかる不具合を改善するためになされたも
ので、真円度補正サブプログラムのデータが短時間で精
度よく入力できるようにしたクランシャフトミラーの制
御装置を提供することを目的とするものである。 問題点を解決するための手段及び作用 この発明は上記目的を達成するために、Y軸送りモー
タによりY軸方向へ往復動自在なスライドに、スイング
モータにより回転中心を中心に揺動自在なスイングドラ
ムを設け、このスイングドラムの回転中心よりY軸方向
へ偏心した位置にワークを切削加工する回転カッタを回
転自在に設けたクランクシャフトミラーにおいて、上記
クランクシャフトミラーと、上記クランクシャフトミラ
ーによりワークの加工を、記憶された加工データに基づ
いて制御する第1の制御手段と、上記第1の制御手段を
制御するための加工データ及び真円度補正データを入力
及び記憶する手段であって、1回目の加工データを入力
すると共に、n回目のワークの加工のためのデータを記
憶し、第4の制御手段から加工分割角度毎の真円度補正
データの入力がある毎に、このn回目の加工データを修
正して、(n+1)回目の加工データとして記憶し、上
記第1の制御手段を制御するための加工データを出力す
る第2の制御手段と、加工済ワークの加工個所の真円度
を所定角度毎に測定して、得られた測定値を入力する手
段を有し、かつ入力された測定値から所定角度毎の真円
度補正データを作成する第3の制御手段と、上記所定角
度毎の真円度補正データから、所定角度より小さい設定
角度毎の真円度補正データに比例配分して、回転カッタ
の加工分割角度毎のデータに変換する第4の制御手段と
より構成したもので、メーカ側で真円度補正プログラム
(第3の制御手段)を予め作成しておくことにより、機
械を使用するユーザはメインプログラム(第1の制御手
段)に加工するワークのデータを入力するだけでワーク
の加工が可能になると共に、加工プログラムをメインプ
ログラムとサブプログラムに分割することにより、プロ
グラムの取扱いも容易となる。 実 施 例 この発明の一実施例を図面を参照して詳述すると、第
1図はクランクシャフトミラーを示すもので、1はベッ
ド、2はベッド1上に移動自在に取付けられたサドル
で、このサドル2内にY軸送りモータ3によりボールね
じ軸4を介してY(Z)軸方向へ往復動されるスライド
5が収容されている。 6は上記スライド5内に設置されて、図示しないスイ
ングモータにより回転中心Oを中心にX(U)軸方向へ
揺動されるスイングドラムで、上記回転中心OよりY軸
方向へε偏心した位置に回転カッタ7が設けられてい
て、この回転カッタ7により次のように固定されたワー
ク(クランクシャフト)8のピンジャーナル部8a及びメ
インジャーナル部8bを切削できるようになっている。 一方上記クランクシャフトミラーを制御するNC装置に
は、第2図に示すように次の4つのプログラムが用意さ
れている。 (1)メインプログラム(第1の制御手段) このメインプログラムには、ワーク8を加工する際の
長手方向加工データと、加工するピンジャーナル8aのピ
ン半径や1/2ストローク、位相などの諸元がプログラム
されている。 (2)加工ユーザマクロプログラム(加工マクロ4:第2
の制御手段) この加工ユーザマクロプログラムは、上記メインプロ
グラム内のピンジャーナル8aの諸元を基にピンジャーナ
ル外周加工時の回転カッタ7の中心座標値を計算して、
コモン変数としてメモリさせるプログラムである。 (3)真円度補正サブプログラム(第3の制御手段) この真円度補正サブプログラムには、加工済ワークの
加工箇所を真円度測定機で測定し、その測定結果から作
成された真円度補正データで、15゜毎、20゜毎のように
予め設定した角度の真円度補正データのみを入力するよ
うになっており、真円度測定データを予め設定した大き
な角度で割ることができるため、入力データ量が少なく
て済む。 (4)真円度補正マクロ(第4の制御手段) この真円度補正マクロは、上記真円度補正サブプログ
ラム内の予め設定した角度毎の真円度補正データを比例
配分して、カッタの加工分割角度毎のデータに変換した
後、コモン変数としてメモリさせるプログラムである。 次に上記プログラムを使用してクランクシャフトミラ
ーを制御する作用を説明すると、ワーク8の加工はメイ
ンプログラムにより行われる。 メインプログラムによりワーク8の加工部の諸元を指
定してメインプログラムを実行すると、第2図に示すフ
ローチャートのステップS1で加工ユーザマクロプログラ
ム(加工マクロ)が呼び出され、加工マクロのステップ
S2で前回の加工の際に記憶手段(#9700〜#9899)に記
憶されているデータと、新たに入力した諸元のデータが
照合され、計算条件の変更がある場合はステップS3へ進
み、変更がない場合はメインプログラムのステップS7へ
進む。加工マクロのステップS3では、真円度補正の有無
がチェックされ、1回目の加工では真円度補正が行われ
ないので、真円度補正解除マクロのステップS4で真円度
補正マクロの記憶手段(#9900〜#9999)にメモリされ
ているデータを全てクリアした後加工マクロのステップ
S5へ進む。ステップS5の及びでは、まだ補正データ
が入力されていないので、のXY,UZ軸の座標計算を行
う。 この計算はメインプログラムを実行する際に入力され
た諸元を基に行われ、計算結果は加工マクロの記憶手段
(#5600〜#9699)にメモリされる。 その後ステップS6で加工条件が記憶手段(#9700〜#
9899及び#540〜#599)にメモリされた後、メインプロ
グラムのステップS7へ進み、加工マクロのステップS5で
記憶手段(#5600〜#9699)にメモリされたXY,UZ軸座
標のうち、使用する分のみのデータが呼び出され、これ
らデータを基に各軸のモータが制御されて、第1工程加
工(ステップS7)と第2工程加工(ステップS8)が行わ
れ、第1工程、第2工程の加工が終了すると、ステップ
S9でスライド5及びスイングドラム6等は原点に復帰し
た後、メインプログラムが終了し加工を完了する。 一方真円度の補正は上記工程により加工されたワーク
8の真円度測定から始める。 真円度の測定は、次のワーク8の加工に当ってまず回
転カッタ7がピンジャーナル8aのどの位置に着地する
か、また着地後どの方向へ加工していくかを判断するた
めの目印を予めピンジャーナル8aにつけておくことによ
り、より正確な補正が可能になることから、第4図に示
すようにピンジャーナル8aのカッタ着地点(矢印A)の
反対側にピアノ線10などを接着剤で固定するとよい。 次にカッタ進入位置(A)を起点(0゜、360゜)と
して真円度測定データを第5図に示すように0゜(360
゜)±20゜は4゜毎に、他は20゜毎に分割して真円度を
測定する。このときの真円度測定の倍率は100倍程度で
よく、分割角度も大きな角度に設定できる。 次に得られた真円度データの大円と小円の真ん中に第
6図に示すように理想円を描くと共に、真円度データか
ら回転カッタ7の刃ブレ及びピアノ線10の影響を除いた
測定円Bを作成する。 そして起点(0゜)を例えばCとして順次I,I,K,I,J,
K…J(360゜)の符号を第7図に示すように付し、各符
号毎に理想円に対して測定円Bの真円度データが外れて
いる量を測定する。 このとき理想円の外側に測定円Bがあるときは
(+)、内側にある時は(−)とする。 また測定方法を第8図に、そして測定結果を第9図に
示す。 上記操作により得られた補正データは角度毎に補正デ
ータ用紙へ記入する。 なお補正データ用紙の記入例を次の表−1に示す。 以下上記の要領で全ピンジャーナル8aの測定を行って
補正量のデータを作成したら、真円度補正サブプログラ
ムのステップS10で、真円度補正量のデータを記憶手段
(#01〜#33)にメモリすると、真円度補正マクロのス
テップS11で真円度補正サブプログラム内の予め設定し
た所定角度毎(実施例では0゜±20゜は4゜毎、他は20
゜毎)に記憶手段(#01〜#33)にメモリされている真
円度補正データが比例分配され、回転カッタ7の加工分
割角度毎のデータに変換した後、コモン変数として記憶
手段(#9900〜#9999)にメモリされる。 その後次に加工する新たなワーク8をクランクシャフ
トミラーにセットして、再びメインプログラムを実行す
ると、メインプログラムのステップS2で加工マクロが呼
び出され、加工マクロのステップS2で、記憶手段(#97
00〜#9899)にメモリされているデータの照合から、計
算条件の変更の有無がチェックされる。記憶手段(#97
00〜#9899)には前のワークの加工条件データがメモリ
されているため、計算条件の変更が有と判定されてステ
ップS3へ進み、ステップS3でさらに真円度補正の有無が
チェックされる。 そしてステップS3で記憶手段(#540〜#599)にメモ
リされているデータの照合から真度補正の有無がチェッ
クされる。記憶手段(#540〜#599)には前のワークの
加工条件データがメモリされているため、真円度補正有
と判定されて真円度補正サブプログラムのステップS10
へ進み、真円度補正マクロのステップS11で記憶手段
(#9900〜#9999)にメモリされた前のワーク8の真円
度補正データを加工マクロへ取り込む。 加工マクロのステップS5では、記憶手段(#9900〜#
9999)より呼び出された真円度補正データを基に外径加
工データの計算が行われ、ピンジャーナル8aの半径に真
円度補正量のデータ分が加減計算されて、各加工分割角
度毎に座標が計算される。 そしてその結果は加工マクロのステップS6で記憶手段
(#9700〜#9899及び#540〜#599)にメモリされた
後、メインプログラムに取込まれて、そのデータを基に
NC装置によりクランクシャフトミラーをNC制御して再び
ピンジャーナル8aの切削を行うもので、全てのピンジャ
ーナル8aの切削が完了したら再び上記真円度測定を行っ
て、その結果を補正データ用紙の2回目の補正欄へ記入
し、これを基に真円度補正サブプログラムにデータを入
力する操作を第10図に示すような理想円に近い測定結果
が得られるまでワーク8を加工する毎に繰返すものであ
る。 以上のようにはじめに補正なしの状態でワーク8を加
工して、その傾向を把握し、次にそれを補正する真円度
補正サブプログラムをメーカが作成することにより、以
後プログラムのメンテナンスは殆ど必要なくなる。 従って加工プログラムを上記実施例のように予めメイ
ンプログラムとサブプログラムに分けて作成しておくこ
とにより、メインプログラムのメンテナンスのみを顧客
が行い、サブプログラムはメーカが作成したものを使い
続けることができるため、顧客は真円度補正サブプログ
ラムの存在は知らなくとも加工プログラムを実行できる
と共に、加工プログラムをメインプログラムとサブプロ
グラムに分割することにより加工プログラムを短縮でき
るため取扱いが容易となる。 またある1箇所のピンジャーナル8aの真円度が悪い場
合は、そのピンジャーナル8aの真円度補正量のデータを
作成して、このデータのみを記憶手段(#01〜#33)に
メモリしなおすだけで、真円度補正サブプログラムのメ
ンテナンスが可能となるため、プログラム全体をメンテ
ナンスする場合に比べて、大幅に手間が省ける効果もあ
る。 発明の効果 この発明は以上詳述したように、ワークを加工するプ
ログラムをメインプログラム(第1の制御手段)と加工
ユーザマクロプログラム(第2の制御手段)、真円度補
正サブプログラム(第3の制御手段)及び真円度補正マ
クロ(第4の制御手段)より構成したことにより、メー
カ側で真円度補正プログラムを作成しておくことによ
り、機械を使用するユーザは、加工するワークのデータ
を入力するだけでワークの加工が可能になり、ユーザは
真円度補正サブプログラムの存在を知らなくとも、加工
プログラムの実行が行えると共に、加工プログラムをメ
インプログラムとサブプログラムに分割することによ
り、加工プログラムを短縮できるため、プログラムの取
扱いが容易となる効果がある。
インジャーナルを切削加工するクランクシャフトミラー
の制御装置に関する。 従来の技術 従来、固定されたワークの周囲へカッタを回転させて
ワークのピンジャーナル及びメインジャーナルを切削す
るクランクシャフトミラーにおいては、真円度、円筒
度、径及び位相などの加工精度が要求されている。 上記加工精度の各項目のうち、真円度以外はほぼ満足
が得られる精度となっているが、真円度に関しては、機
械自体の剛性を上げても、加工時ワーク自体がたわむた
め、機械側を操作して加工精度を上げるのが困難であっ
た。 かかる不具合を改善するため、特開昭54−57285号公
報で、真円度補正をしながらクランクシャフトを切削す
るクランクシャフトミラーの制御装置が提案されてい
る。 上記公報の制御装置は、従来NC装置により制御されて
いるクランクシャフトミラーが、NC装置の故障により稼
働できなくなった場合、その発見が非常に困難なことか
ら、NC装置を使用せずに、倣い方式でクランクシャフト
の回転角を基準としてY軸におけるカッタの送り量を制
御することによりクランクシャフトを切削加工するよう
にしたもので、その制御過程で、予め同一条件でクラン
クシャフトを切削し、その切削部分を真円度測定機で測
定している。 そしてその測定結果からある角度毎の真円度誤差を算
出し、所定角度位置毎の真円度補正量を作成してこれを
メモリに記憶した後、この真円度補正量を基にY軸サー
ボモータを制御して、クランクシャフトの加工を行うよ
うにしたものである。 発明が解決しようとする課題 しかし上記従来の制御装置では、切削部分を円周方向
に細分割して真円度を測定し、かつ各角度毎に補正デー
タを作成する作業が必要なため、プログラムを作成する
のに、多くの時間と労力を必要として作業能率が悪いと
共に、入力ミスが発生しやすいなどの不具合があった。 この発明はかかる不具合を改善するためになされたも
ので、真円度補正サブプログラムのデータが短時間で精
度よく入力できるようにしたクランシャフトミラーの制
御装置を提供することを目的とするものである。 問題点を解決するための手段及び作用 この発明は上記目的を達成するために、Y軸送りモー
タによりY軸方向へ往復動自在なスライドに、スイング
モータにより回転中心を中心に揺動自在なスイングドラ
ムを設け、このスイングドラムの回転中心よりY軸方向
へ偏心した位置にワークを切削加工する回転カッタを回
転自在に設けたクランクシャフトミラーにおいて、上記
クランクシャフトミラーと、上記クランクシャフトミラ
ーによりワークの加工を、記憶された加工データに基づ
いて制御する第1の制御手段と、上記第1の制御手段を
制御するための加工データ及び真円度補正データを入力
及び記憶する手段であって、1回目の加工データを入力
すると共に、n回目のワークの加工のためのデータを記
憶し、第4の制御手段から加工分割角度毎の真円度補正
データの入力がある毎に、このn回目の加工データを修
正して、(n+1)回目の加工データとして記憶し、上
記第1の制御手段を制御するための加工データを出力す
る第2の制御手段と、加工済ワークの加工個所の真円度
を所定角度毎に測定して、得られた測定値を入力する手
段を有し、かつ入力された測定値から所定角度毎の真円
度補正データを作成する第3の制御手段と、上記所定角
度毎の真円度補正データから、所定角度より小さい設定
角度毎の真円度補正データに比例配分して、回転カッタ
の加工分割角度毎のデータに変換する第4の制御手段と
より構成したもので、メーカ側で真円度補正プログラム
(第3の制御手段)を予め作成しておくことにより、機
械を使用するユーザはメインプログラム(第1の制御手
段)に加工するワークのデータを入力するだけでワーク
の加工が可能になると共に、加工プログラムをメインプ
ログラムとサブプログラムに分割することにより、プロ
グラムの取扱いも容易となる。 実 施 例 この発明の一実施例を図面を参照して詳述すると、第
1図はクランクシャフトミラーを示すもので、1はベッ
ド、2はベッド1上に移動自在に取付けられたサドル
で、このサドル2内にY軸送りモータ3によりボールね
じ軸4を介してY(Z)軸方向へ往復動されるスライド
5が収容されている。 6は上記スライド5内に設置されて、図示しないスイ
ングモータにより回転中心Oを中心にX(U)軸方向へ
揺動されるスイングドラムで、上記回転中心OよりY軸
方向へε偏心した位置に回転カッタ7が設けられてい
て、この回転カッタ7により次のように固定されたワー
ク(クランクシャフト)8のピンジャーナル部8a及びメ
インジャーナル部8bを切削できるようになっている。 一方上記クランクシャフトミラーを制御するNC装置に
は、第2図に示すように次の4つのプログラムが用意さ
れている。 (1)メインプログラム(第1の制御手段) このメインプログラムには、ワーク8を加工する際の
長手方向加工データと、加工するピンジャーナル8aのピ
ン半径や1/2ストローク、位相などの諸元がプログラム
されている。 (2)加工ユーザマクロプログラム(加工マクロ4:第2
の制御手段) この加工ユーザマクロプログラムは、上記メインプロ
グラム内のピンジャーナル8aの諸元を基にピンジャーナ
ル外周加工時の回転カッタ7の中心座標値を計算して、
コモン変数としてメモリさせるプログラムである。 (3)真円度補正サブプログラム(第3の制御手段) この真円度補正サブプログラムには、加工済ワークの
加工箇所を真円度測定機で測定し、その測定結果から作
成された真円度補正データで、15゜毎、20゜毎のように
予め設定した角度の真円度補正データのみを入力するよ
うになっており、真円度測定データを予め設定した大き
な角度で割ることができるため、入力データ量が少なく
て済む。 (4)真円度補正マクロ(第4の制御手段) この真円度補正マクロは、上記真円度補正サブプログ
ラム内の予め設定した角度毎の真円度補正データを比例
配分して、カッタの加工分割角度毎のデータに変換した
後、コモン変数としてメモリさせるプログラムである。 次に上記プログラムを使用してクランクシャフトミラ
ーを制御する作用を説明すると、ワーク8の加工はメイ
ンプログラムにより行われる。 メインプログラムによりワーク8の加工部の諸元を指
定してメインプログラムを実行すると、第2図に示すフ
ローチャートのステップS1で加工ユーザマクロプログラ
ム(加工マクロ)が呼び出され、加工マクロのステップ
S2で前回の加工の際に記憶手段(#9700〜#9899)に記
憶されているデータと、新たに入力した諸元のデータが
照合され、計算条件の変更がある場合はステップS3へ進
み、変更がない場合はメインプログラムのステップS7へ
進む。加工マクロのステップS3では、真円度補正の有無
がチェックされ、1回目の加工では真円度補正が行われ
ないので、真円度補正解除マクロのステップS4で真円度
補正マクロの記憶手段(#9900〜#9999)にメモリされ
ているデータを全てクリアした後加工マクロのステップ
S5へ進む。ステップS5の及びでは、まだ補正データ
が入力されていないので、のXY,UZ軸の座標計算を行
う。 この計算はメインプログラムを実行する際に入力され
た諸元を基に行われ、計算結果は加工マクロの記憶手段
(#5600〜#9699)にメモリされる。 その後ステップS6で加工条件が記憶手段(#9700〜#
9899及び#540〜#599)にメモリされた後、メインプロ
グラムのステップS7へ進み、加工マクロのステップS5で
記憶手段(#5600〜#9699)にメモリされたXY,UZ軸座
標のうち、使用する分のみのデータが呼び出され、これ
らデータを基に各軸のモータが制御されて、第1工程加
工(ステップS7)と第2工程加工(ステップS8)が行わ
れ、第1工程、第2工程の加工が終了すると、ステップ
S9でスライド5及びスイングドラム6等は原点に復帰し
た後、メインプログラムが終了し加工を完了する。 一方真円度の補正は上記工程により加工されたワーク
8の真円度測定から始める。 真円度の測定は、次のワーク8の加工に当ってまず回
転カッタ7がピンジャーナル8aのどの位置に着地する
か、また着地後どの方向へ加工していくかを判断するた
めの目印を予めピンジャーナル8aにつけておくことによ
り、より正確な補正が可能になることから、第4図に示
すようにピンジャーナル8aのカッタ着地点(矢印A)の
反対側にピアノ線10などを接着剤で固定するとよい。 次にカッタ進入位置(A)を起点(0゜、360゜)と
して真円度測定データを第5図に示すように0゜(360
゜)±20゜は4゜毎に、他は20゜毎に分割して真円度を
測定する。このときの真円度測定の倍率は100倍程度で
よく、分割角度も大きな角度に設定できる。 次に得られた真円度データの大円と小円の真ん中に第
6図に示すように理想円を描くと共に、真円度データか
ら回転カッタ7の刃ブレ及びピアノ線10の影響を除いた
測定円Bを作成する。 そして起点(0゜)を例えばCとして順次I,I,K,I,J,
K…J(360゜)の符号を第7図に示すように付し、各符
号毎に理想円に対して測定円Bの真円度データが外れて
いる量を測定する。 このとき理想円の外側に測定円Bがあるときは
(+)、内側にある時は(−)とする。 また測定方法を第8図に、そして測定結果を第9図に
示す。 上記操作により得られた補正データは角度毎に補正デ
ータ用紙へ記入する。 なお補正データ用紙の記入例を次の表−1に示す。 以下上記の要領で全ピンジャーナル8aの測定を行って
補正量のデータを作成したら、真円度補正サブプログラ
ムのステップS10で、真円度補正量のデータを記憶手段
(#01〜#33)にメモリすると、真円度補正マクロのス
テップS11で真円度補正サブプログラム内の予め設定し
た所定角度毎(実施例では0゜±20゜は4゜毎、他は20
゜毎)に記憶手段(#01〜#33)にメモリされている真
円度補正データが比例分配され、回転カッタ7の加工分
割角度毎のデータに変換した後、コモン変数として記憶
手段(#9900〜#9999)にメモリされる。 その後次に加工する新たなワーク8をクランクシャフ
トミラーにセットして、再びメインプログラムを実行す
ると、メインプログラムのステップS2で加工マクロが呼
び出され、加工マクロのステップS2で、記憶手段(#97
00〜#9899)にメモリされているデータの照合から、計
算条件の変更の有無がチェックされる。記憶手段(#97
00〜#9899)には前のワークの加工条件データがメモリ
されているため、計算条件の変更が有と判定されてステ
ップS3へ進み、ステップS3でさらに真円度補正の有無が
チェックされる。 そしてステップS3で記憶手段(#540〜#599)にメモ
リされているデータの照合から真度補正の有無がチェッ
クされる。記憶手段(#540〜#599)には前のワークの
加工条件データがメモリされているため、真円度補正有
と判定されて真円度補正サブプログラムのステップS10
へ進み、真円度補正マクロのステップS11で記憶手段
(#9900〜#9999)にメモリされた前のワーク8の真円
度補正データを加工マクロへ取り込む。 加工マクロのステップS5では、記憶手段(#9900〜#
9999)より呼び出された真円度補正データを基に外径加
工データの計算が行われ、ピンジャーナル8aの半径に真
円度補正量のデータ分が加減計算されて、各加工分割角
度毎に座標が計算される。 そしてその結果は加工マクロのステップS6で記憶手段
(#9700〜#9899及び#540〜#599)にメモリされた
後、メインプログラムに取込まれて、そのデータを基に
NC装置によりクランクシャフトミラーをNC制御して再び
ピンジャーナル8aの切削を行うもので、全てのピンジャ
ーナル8aの切削が完了したら再び上記真円度測定を行っ
て、その結果を補正データ用紙の2回目の補正欄へ記入
し、これを基に真円度補正サブプログラムにデータを入
力する操作を第10図に示すような理想円に近い測定結果
が得られるまでワーク8を加工する毎に繰返すものであ
る。 以上のようにはじめに補正なしの状態でワーク8を加
工して、その傾向を把握し、次にそれを補正する真円度
補正サブプログラムをメーカが作成することにより、以
後プログラムのメンテナンスは殆ど必要なくなる。 従って加工プログラムを上記実施例のように予めメイ
ンプログラムとサブプログラムに分けて作成しておくこ
とにより、メインプログラムのメンテナンスのみを顧客
が行い、サブプログラムはメーカが作成したものを使い
続けることができるため、顧客は真円度補正サブプログ
ラムの存在は知らなくとも加工プログラムを実行できる
と共に、加工プログラムをメインプログラムとサブプロ
グラムに分割することにより加工プログラムを短縮でき
るため取扱いが容易となる。 またある1箇所のピンジャーナル8aの真円度が悪い場
合は、そのピンジャーナル8aの真円度補正量のデータを
作成して、このデータのみを記憶手段(#01〜#33)に
メモリしなおすだけで、真円度補正サブプログラムのメ
ンテナンスが可能となるため、プログラム全体をメンテ
ナンスする場合に比べて、大幅に手間が省ける効果もあ
る。 発明の効果 この発明は以上詳述したように、ワークを加工するプ
ログラムをメインプログラム(第1の制御手段)と加工
ユーザマクロプログラム(第2の制御手段)、真円度補
正サブプログラム(第3の制御手段)及び真円度補正マ
クロ(第4の制御手段)より構成したことにより、メー
カ側で真円度補正プログラムを作成しておくことによ
り、機械を使用するユーザは、加工するワークのデータ
を入力するだけでワークの加工が可能になり、ユーザは
真円度補正サブプログラムの存在を知らなくとも、加工
プログラムの実行が行えると共に、加工プログラムをメ
インプログラムとサブプログラムに分割することによ
り、加工プログラムを短縮できるため、プログラムの取
扱いが容易となる効果がある。
【図面の簡単な説明】
図面はこの発明の一実施例を示し、第1図はクランクシ
ャフトミラーの概略構成図、第2図は作用を示すフロー
チャート、第3図ないし第10図は真円度補正の手順を示
す断面図である。 3はY軸送りモータ、5はスライド、6はスイングドラ
ム、7は回転カッタ、8はワーク。
ャフトミラーの概略構成図、第2図は作用を示すフロー
チャート、第3図ないし第10図は真円度補正の手順を示
す断面図である。 3はY軸送りモータ、5はスライド、6はスイングドラ
ム、7は回転カッタ、8はワーク。
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 1.Y軸送りモータ3によりY軸方向へ往復動自在なス
ライド5に、スイングモータにより回転中心Oを中心に
揺動自在なスイングドラム6を設け、このスイングドラ
ム6の回転中心OよりY軸方向へ偏心した位置にワーク
8を切削加工する回転カッタ7を回転自在に設けたクラ
ンクシャフトミラーにおいて、上記クランクシャフトミ
ラーと、上記クランクシャフトミラーによるワーク8の
加工を、記憶された加工データに基づいて制御する第1
の制御手段と、上記第1の制御手段を制御するための加
工データ及び真円度補正データを入力及び記憶する手段
であって、1回目のワーク8の加工データを入力すると
共に、n回目のワーク8の加工のためのデータを記憶
し、第4の制御手段から加工分割角度毎の真円度補正デ
ータの入力がある毎に、このn回目の加工データを修正
して、(n+1)回目の加工データとして記憶し、上記
第1の制御手段を制御するための加工データを出力する
第2の制御手段と、加工済ワーク8の加工個所の真円度
を所定角度毎に測定して、得られた測定値を入力する手
段を有し、かつ入力された測定値から所定角度毎の真円
度補正データを作成する第3の制御手段と、上記所定角
度毎の真円度補正データから、所定角度より小さい設定
角度毎の真円度補正データに比例配分して、回転カッタ
7の加工分割角度毎のデータに変換する第4の制御手段
とを具備したことを特徴とするクランクシャフトミラー
の制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61098060A JP2691894B2 (ja) | 1986-04-30 | 1986-04-30 | クランクシャフトミラーの制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61098060A JP2691894B2 (ja) | 1986-04-30 | 1986-04-30 | クランクシャフトミラーの制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62255047A JPS62255047A (ja) | 1987-11-06 |
JP2691894B2 true JP2691894B2 (ja) | 1997-12-17 |
Family
ID=14209784
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61098060A Expired - Fee Related JP2691894B2 (ja) | 1986-04-30 | 1986-04-30 | クランクシャフトミラーの制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2691894B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008049407A (ja) * | 2006-08-22 | 2008-03-06 | Komatsu Machinery Corp | クランクシャフトの加工方法、クランクシャフトの加工装置、制御装置およびプログラム |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2843362B2 (ja) * | 1989-07-06 | 1999-01-06 | 東芝機械株式会社 | Nc装置の楕円補間制御方法およびnc装置 |
JPH068105A (ja) * | 1992-06-29 | 1994-01-18 | Komatsu Ltd | 円筒形状加工装置 |
CZ306280B6 (cs) * | 2015-09-23 | 2016-11-09 | Západočeská Univerzita V Plzni | Zařízení pro kalibraci upnutého obrobku |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5457285A (en) * | 1977-10-14 | 1979-05-08 | Komatsu Ltd | Crankshaft mirror control device |
-
1986
- 1986-04-30 JP JP61098060A patent/JP2691894B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2008049407A (ja) * | 2006-08-22 | 2008-03-06 | Komatsu Machinery Corp | クランクシャフトの加工方法、クランクシャフトの加工装置、制御装置およびプログラム |
JP4531023B2 (ja) * | 2006-08-22 | 2010-08-25 | コマツ工機株式会社 | クランクシャフトの加工方法、クランクシャフトの加工装置、制御装置およびプログラム |
US8215883B2 (en) | 2006-08-22 | 2012-07-10 | Komatsu Machinery Corporation Ltd. | Method for machining crankshaft, apparatus for machining crankshaft, control apparatus and program |
KR101406842B1 (ko) * | 2006-08-22 | 2014-06-13 | 코마츠 엔티씨 가부시끼가이샤 | 크랭크 축의 가공 방법, 크랭크 축의 가공 장치, 제어 장치및 프로그램 |
DE102007038147B4 (de) * | 2006-08-22 | 2015-08-20 | Komatsu Ntc Ltd. | Verfahren und Vorrichtung zur Bearbeitung einer Kurbelwelle, Steuervorrichtung und Programm |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62255047A (ja) | 1987-11-06 |
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