JP2691267B2 - 検体測定装置 - Google Patents

検体測定装置

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JP2691267B2
JP2691267B2 JP4020416A JP2041692A JP2691267B2 JP 2691267 B2 JP2691267 B2 JP 2691267B2 JP 4020416 A JP4020416 A JP 4020416A JP 2041692 A JP2041692 A JP 2041692A JP 2691267 B2 JP2691267 B2 JP 2691267B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、検体中の物質を定性的
又は定量的に検出する検体測定装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】特定の抗体或いは抗原と特異的に結合す
る抗原や抗体等の所謂免疫学的活性物質を検体中から検
出する方法としては、ラテックス粒子、ガラス粒子、セ
ラミック粒子、カオリン、カーボンブラック、赤血球等
の動物血液成分等のコロイド粒子等の担体粒子に免疫学
的活性物質を感作させ、その担体粒子を液体媒体中で検
体と反応させて、反応液中の担体粒子の凝集状態を検者
が肉眼で観察、確認することにより感作させた物質と特
異的に結合する物質を定性的に検出する方法がよく知ら
れている。また定量的検出としては、反応液を透明な検
査容器に注入し白色光等を照射して、その透過光、散乱
光等の強度の変化から免疫学的活性物質を定量的に検出
する方法が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
従来例においては、凝集条件を一定にかつ再現性を保つ
ことが難しく、更には凝集状態を肉眼で判断する場合に
は定量性に乏しい検出しかできず、検出結果の精度、信
頼性を欠いている。また、凝集促進のために反応液を機
械的に振動させているので、装置の機構が複雑となり大
型化する。更に、透過光、散乱光等の強度の変化から定
量的に検出を行う方法は、定量精度が向上するものの、
反応後に2以上の時点で凝集状態を測定する必要がある
ため、検査時間が長くなるという課題を有している。
【0004】本発明の目的は、簡素な構造で、短時間で
検体中の物質の高精度な定性的又は定量的検出が可能な
検体測定装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めの本発明に係る検体測定装置は、特定物質と特異的に
結合する物質を担持させた担体粒子と検体との反応液中
における該担体粒子の凝集の程度により、検体中の前記
特定物質の測定を行う装置であって、前記反応液を載せ
る櫛形電極を有する基板と、該櫛形電極に時間と共に変
動する電圧を印加する手段と、前記櫛形電極により特長
付けられた前記反応液の空間スペクトル分布を検出する
ことによって前記特定物質の測定を行う手段とを備えた
ことを特徴とする。
【0006】
【作用】上述の構成を有する検体測定装置は、基板に反
応液を載せた状態で、櫛形電極に交流電圧を印加して反
応液の凝集を進行させ、反応液が載った櫛形電極の空間
スペクトルを検出して、その変化から検体中の物質の存
在を定性的又は定量的に検出する。
【0007】
【実施例】本発明を図示の実施例に基づいて詳細に説明
する。
【0008】図1は第1の実施例の構成図を示し、1は
サンプルプレートであり、不透明の不溶性微粒子にモノ
クローナル抗体等の免疫学的活性物質を担持させた担体
粒子と、検出すべき目的物質を液体媒体中で反応させた
反応液を載置するために設けられている。水平に設けら
れたこのサンプルプレート1に対向して、光軸上に半導
体レーザー光源2、コリメータレンズ3が配置され、サ
ンプルプレート1の透過光束を受光するために、サンプ
ルプレート1の背後の光軸上には、レンズ4、一次元C
CD等の光電素子5が配置されている。なお、サンプル
プレート1の位置はレンズ4の前側焦点面に一致し、光
電素子5はその後側焦点面に一致するように調整されて
いる。
【0009】図2はサンプルプレート1の斜視図を示
し、サンプルプレート1はガラス等の透明部材の基板1
a上に、フォトリソグラフ工程によって不透明の櫛形電
極1b、1cを交叉指型としたパターンがマスク転写さ
れ、エッチング、クロム蒸着により櫛形電極1b、1c
は対称的に作成されていて、これらの電極1b、1c間
はサンプルプレート1上で電気的にアイソレートされて
いる。各櫛形電極1b、1cの電極間幅は例えば100
μmであり、電極そのものの幅は20μmで、合成され
た電極間隔は40μm、合成された電極が作る格子ピッ
チpは60μmとして、電極1b、1cが配置されてい
て、その電極領域の大きさは照明レーザービームの径1
0mmφよりも大きく、1辺が12mm程度の正方形と
されている。そして、櫛形電極1b、1cの並列方向に
光電素子5の長手方向が向けて配置されれている。
【0010】一方、制御のためにコントローラ6が設け
られていて、このコントローラ6の出力はレーザードラ
イバ7を介して半導体レーザー光源2に接続され、また
コントローラ6の出力は交流発振器8を介すと共に、直
接的にも増幅器9に接続されており、増幅器9で電圧増
幅し周期的に変動する交流電圧を櫛形電極1b、1cに
印加するように、増幅器9の出力はサンプルプレート1
の各櫛形電極1b、1cに接続されている。更に、コン
トローラ6の出力はCCDドライバ10を介して光電素
子5に接続され、光電素子5の出力は波形処理回路1
1、A/D変換器12を介してコントローラ6に接続さ
れている。一方、コントローラ6の出力はディスプレイ
13、キーボード14、プリンタ15、ディスクメモリ
16、コントローラ6内部のROM、RAMとは別に設
けられたROM17、RAM18にも接続されている。
【0011】この実施例においては、担体粒子として
1.0μmφのラテックス粒子を使用してその表面に免
疫学的活性物質を感作させ、水を主体とする液体媒体中
に分散させた試薬と検体とを混合した反応液を使用す
る。このラテックス粒子はカチオン、アニオン何れかの
イオン性を粒子表面に持つものが用いられる。この反応
液をサンプルプレート1の基板1a上に注入した状態
で、キーボード14からの操作によって一定時間の凝集
促進及び測定が開始される。櫛型電極1b、1cに交流
電圧が印加されると、反応液中のイオン性物質、例えば
イオン性を表面に持ったラテックス粒子や、その他の液
中のイオン等のイオン性物質は、電極1b、1c間に印
加される交流電圧に応じて振動し、その結果として凝集
が促進される。しかも、交流電圧及びその印加時間を一
定にしておけば、反応液の凝集条件をほぼ一定に揃える
ことができる。なお、印加する電圧は時間と共に変動す
る電圧であればよく、例えば交流電圧の代りにパルス電
圧を印加するようにしてもよい。
【0012】半導体レーザー光源2からの光束はコリメ
ータレンズ3によって平行光とされた後にサンプルプレ
ート1に照射され、その透過光束はレンズ4によって光
電素子5上に結像される。サンプルプレート1には不透
明の櫛形電極1b、1cによって略周期構造が形成され
ており、レンズ4の前側焦点面にサンプルプレート1が
配置され、後側焦点面に光電素子5がそれぞれ配置され
ているので、光電素子5上の像によってサンプルプレー
ト1の空間スペクトルを得ることができる。
【0013】図3はサンプルプレート1の櫛形電極1
b、1cと凝集粒子群の状態及び光電素子5上から得ら
れる空間スペクトルの説明図である。図3(a)は反応液
が注入されていない状態の櫛形電極1b、1cを示し、
この場合には櫛形電極1b、1cによって略周期構造が
形成されているだけであって、図3(e) に示すように光
電素子5上の空間スペクトルはその格子ピッチdに対応
した基本周波数成分foのみとなる。実際には、櫛形電極
1b、1cは矩形状の振幅格子となるので、周波数foの
高調波成分も微弱ながら含み、また格子のデューティ、
即ち電極幅と電極間隔とが等しくないために、その高調
波成分が変調された空間スペクトルとなるが、これらの
影響は軽微であるのでここでの説明では無視する。
【0014】このサンプルプレート1上の試薬に検体を
注入すると、検体注入直後には凝集が進行していないの
で、図3(a) 、(e) に示す状態と見做すことができる。
ただし、実際にはサンプルプレート1上には1.0μm
φ程度の担体粒子が分散していて、これによってレーザ
ービームが散乱されるから、空間スペクトルにはブロー
ドで低いレベルのホワイトノイズが重畳されているが、
図3(e) では省略している。
【0015】次に、櫛形電極1b、1c間に、コントロ
ーラ6の指令により発振器によって増幅器9を介してゼ
ロクロスの正弦波の交流電界を発生させると、担体粒子
は正に帯電しているので反応液Lが振動されて凝集が進
行する。図3(b) は一定時間反応液Lを振動して凝集を
進行させた後に櫛形電極1bに負電圧、櫛形電極1cに
正電圧を印加して、凝集粒子群Gを櫛形電極1bに引き
寄せた状態を示している。この状態では、不透明な凝集
粒子群Gは櫛形電極1bに一様に引き寄せられるので、
その空間スペクトルは実質的に櫛形電極1bの電極幅が
大きくなった場合と同様となり、図3(f) に示すように
櫛形電極1bの電極ピッチ2dに対応する周波数成分Fo
/2が現れる。
【0016】次に、図3(b) の状態から印加電圧を徐々
に下げて零にすると、図3(c) に示すように周波数成分
foの他に、凝集粒子群Gは櫛形電極1b、1cの中間位
置に移動して、実質的に格子ピッチd/2の格子が生成
されたと見做すことができ、その際の空間スペクトルは
図3(g) に示すようになって、格子ピッチd/2に対応
する周波数成分2・foが現れる。
【0017】櫛形電極1bに正電圧、櫛形電極1cに負
電圧をそれぞれ印加した場合には、図3(d) に示すよう
に凝集粒子群Gは櫛形電極1cに引き寄せられる。この
場合には、図3(b) の状態とは回折光の位相は異なるが
空間スペクトルは同様になるので、図3(h) に示すよう
に周波数成分fo/2が現れる。
【0018】このように、櫛形電極1b、1cに交流電
圧を印加することによって電気的に担体粒子を振動させ
て凝集を進行させることができ、その櫛形電極1b、1
cに印加する電圧によって、凝集粒子群Gの位置を制御
してその空間スペクトルを得ることができる。免疫学的
活性物質の性質及び量によって、生成される凝集粒子群
Gの大きさ、量が異なってくるので、空間スペクトルの
特に周波数成分fo、fo/2、2・foのレベルに注目すれ
ば、所望の免疫学的活性物質の存在の定性的又は定量的
検出を行うことができる。実際の検出においては、予め
用意した参照データとの比較によって行うが、最も単純
に計算する場合には基準となる図3(e)に示す空間スペ
クトルからの変化分用いてデータ比較すればよく、図3
(b) 〜(d) に示す状態で測定した空間スペクトルから、
図3(e) の空間スペクトルを減算すれば、凝集粒子群G
の空間スペクトルへの寄与が得られる。
【0019】なお、サンプルプレート1の櫛形電極1
b、1cは、図2のA−B方向に略周期構造となってい
るので、光電素子5上での空間スペクトルは光軸5上で
の空間スペクトルは光軸に関してAB方向で略線対称と
なる。従って、光電素子5は一次元で光軸を含む略片側
のスペクトル分布のみを検出するだけで十分であり、素
子数を少なくすることによって、高速の読み出しが可能
となる。また、素子数が少ないと露光時間を長くできる
のでS/N比も向上し、更に1素子当りの大きさ、即ち
スペクトル分布の空間サンプリング周波数を小さくして
分解能も向上でき、構成価格も安価になる。
【0020】この実施例においては、櫛形電極1b、1
cは不透明のクロムパターンとしているが、金、アルミ
ニウム等の金属で代用することができ、光学的にコント
ラストの高い振幅型格子となる。また、櫛形電極1b、
1cをITO等の透明材質で形成することが可能であ
り、この場合には空間スペクトル中の櫛形電極1b、1
cの寄与による成分を除去できる。即ち、図3(b) 、
(c) 、(d) に示す状態の空間スペクトルは、それぞれ第
4図(a)、(b) 、(c) に示すようになるので、凝集粒子
群Gの周波数成分のみを検出して、S/N比、検出精度
を向上することができる。
【0021】実際には、サンプルプレート1のガラス基
板1aの屈折率は約1.5、ITOの屈折率は約1.9
であるので、反応液がない状態ではサンプルプレート1
は両者の屈折率差と櫛形電極1b、1cの厚みの積に比
例した位相差を含む位相型格子となり、また反応液を注
入するとその反応液とITOの屈折率に差がある場合に
は、その両者の屈折率差と櫛形電極1b、1cの厚みの
積に比例した位相差を含む位相型格子となる。位相の変
調の程度にも依存するが、フーリエ変換レンズのNAが
大きい場合には、位相格子のスペクトル強度は小さく問
題とはならない。ただし、本実施例の効果を十分引き出
すには、透明の櫛形電極1b、1cの屈折率に対応した
反応液の媒体を選択することが望ましい。
【0022】次に、装置全体の制御方法について説明す
る。図1において、キーボード14の操作によって測定
開始信号がコントローラ6に入力されると、キーボード
14、ディスクメモリ16、ROM17、RAM18の
何れかより、検出対象の検体、使用した担体粒子の情報
として担体粒子の粒子径、帯電状態、屈折率、吸収率等
の光学的性質、濃度、最適交流周波数、電圧振幅、印加
時間等のテーブル、及びサンプルプレート1の情報とし
て電極1b、1c間の構造、基板材質、抵抗、静電容
量、共振周波数等のデータがコントローラ6に入力さ
れ、ここでこれらの情報から最適な測定条件が決定され
る。そして、この測定条件に従った交流電圧の周波数、
振幅は印加時間等に基づいて、コントローラ6が発振器
8、増幅器9を制御してその交流電圧を櫛形電極1b、
1c間に印加し、一方ではレーザードライバ7を制御し
て最適なレーザー光量を、更にはCCDドライバ10を
制御して光電素子5の露光時間を調節することになる。
【0023】光電素子5上に投影された格子像の空間ス
ペクトルの分布は、CCDドライバ10によって制御さ
れる光電素子5によって時系列電気信号に変換され、波
形処理回路11で補正等が行われた後に、A/D変換器
12を経てコントローラ6に取り込まれて、そこで定性
的、定量的な検出が行われ、その結果はディスプレイ1
3、プリンタ15、ディスクメモリ16、RAM18等
に出力される。なお、通信機能を用いて外部とデータの
受送信をしてもよい。
【0024】波形処理回路11では、光電素子5からの
出力に対してサンプルホールド、フィルタリング、必要
に応じて光電素子5の感度補正、暗出力補正、光学系の
シェーディング補正を行っている。コントローラ6でA
/D変換器12からの出力データを検査して、必要に応
じて半導体レーザー光源2のレーザー光量、光電素子5
の露光時間を変更して再測定を行うようにしておくとよ
く、コントローラ6と増幅器9との間に別のD/A変換
器を接続してもよい。
【0025】なお測定方法としては、一定時間、一定条
件でサンプルプレート1によって振動した後の測定の他
に、振動、凝集時間間隔を細分割して、その都度測定を
繰り返すことによって、時間変化、疑似過渡応答を測定
してもよく、凝集過程に特長のある免疫学的活性物質の
検出に対応することが可能であり、これについては後述
する。
【0026】さて、図5は上述の実施例を変形した第2
の実施例の要部構成図を示し、図1と同一の符号は同一
の部材を示している。この実施例においては、第1の実
施例で使用した光電素子5の代りに、4個の分割PIN
フォトダイオードから成るセンサセル19a〜19dを
同一のパッケージに入れた分割センサ19がレンズ4の
後側焦点位置に配置されており、分割センサ19の出力
は増幅器20に接続され、増幅器20の出力はA/D変
換器21に接続され、A/D変換器21の出力はコント
ローラ6に接続されている。また、コントローラ6の出
力はD/A変換器22を介して増幅器9に接続されてお
り、他の回路構成は第1の実施例と同様であって図示を
省略している。
【0027】センサ19aは零次回折光束を検出する位
置に配置され、各センサセル19b、19c、19dは
前述した周波数成分2・fo、fo、fo/2を検出する位置
にそれぞれ配置されていて、各周波数成分の光強度のみ
を効率良く検出するようにされている。分割センサ19
から出力された光強度に比例する電流は、増幅器20で
電流/電圧変換、電圧振幅、フィルタリング等が行われ
た後に、A/D変換器21を介してコントローラ6に出
力しデータ処理を行う。
【0028】この実施例においては、電極ピッチが異な
るサンプルプレート1の場合や、凝集状態が非常に異な
って空間スペクトル分布が変化してしまう場合には対応
できないが、必要な周波数成分の信号のみを効率良く検
出するので、装置の構成、信号処理が簡単になる。な
お、必要に応じて分割センサ19の前方にアパーチャ、
ピンホール等を設けて、検出スペクトル範囲の選択性を
向上させることも可能である。
【0029】さて以上の実施例は、櫛形電極に一定時
間、一定状態の交流電圧を印加して凝集条件を一定に保
ち、その後の平衡状態又は準平衡状態における凝集状態
の検出を直流電圧を印加した静的状態で光学的検出を行
うものである。これに対して、凝集の過渡応答の変化を
把えて動的な検体測定を行う第3の実施例を以下に説明
する。なお、図面はこれまでのものを利用する。
【0030】図1において、凝集を促進させるためコン
トローラ6の指令により交流発振器8の正弦波出力を、
増幅器9を介してサンプルプレート1の櫛形電極に印加
する。電圧印加直後の凝集反応が未だ始まらない状態で
は、サンプルプレート1の状態は図3(a) に示すよう
に、また光電素子5により得られる空間スペクトルは図
3(e) に示すようになる。凝集反応が進み始めると、正
弦波電圧の各位相π/2、π、3π/2、πにそれぞれ
対応して、図3(b) 、(c) 、(d) 、(b) の状態が現れ
る。ここで、凝集粒子群Gの光学的濃度は時間経過と共
に増大するため、正弦波の各位相における図3(f) 、
(g) 、(h) 、(f) の空間スペクトルのピーク値が上昇し
てゆく。
【0031】この変化を把えるために、本実施例では交
流発振器8の正弦波の各位相に同期して光電素子5の出
力を取り込む。或いは正弦波に同期して、取り込むべき
位相で光源2をパルス発光させる込んだデータを評価す
ることによって、凝集反応の過渡応答を測定することが
できる。
【0032】具体的には、例えば正弦波の位相3π/2
に対応した空間スペクトルの様子を示す図3(g) の周波
数2f0のピークを、時間的にトレースすることにより得
られる過渡応答曲線の傾きや変曲点の評価、或いは単純
に閾値評価を行うことにより、検体測定の時間短縮、過
渡応答特性による検体測定の確度の向上を図ることが可
能となる。また、正弦波の複数の位相状態でのスペクト
ルの過渡応答を評価し、総合的な判断により検体測定の
信頼性を向上させることも可能である。なお、同定した
スペクトルの過渡応答を評価するのであれば、図5に示
す検体測定装置の構成でも可能である。
【0033】以上は櫛形電極に印加する正弦波の交流電
圧の周波数や振幅等が一定である場合の説明であるが、
本発明はこの条件に限定されるものではない。即ち、過
渡応答特性を評価するため、その応答特性に応じて印加
する正弦波電圧の周波数、位相、振幅を変化或いは変調
し、凝集条件を実時間で制御するようにすれば非常に好
ましい。例えば、凝集反応の進み方が遅いと判断された
場合には、印加電圧の振幅及び/又は周波数を増大させ
ることにより凝集反応を促進させることができる。逆
に、凝集反応が早過ぎて過渡応答性の測定が難しいと判
断された場合は、印加電圧の振幅及び/又は周波数を減
少させればよい。
【0034】また、複数の検体を分離したい場合には、
過渡応答特性の違いを評価することが有効である。その
際に、検体によって凝集粒子群Gの印加電圧に対する時
間周波数応答が異なる場合には、交流発振器8の出力を
繰り返しスウィープ波形としたり、或いは複数の周波数
を重畳した交流波形とすることにより、更に検体測定の
確度を向上させることができる。
【0035】勿論検体粒子群Gの櫛形電極間の移動は印
加電圧は径に対しての応答遅延があり得るが、それは測
定の同期を補正することにより所望の空間スペクトルが
発生する状態で評価可能である。逆に、その遅延を過渡
応答特性の1つとして評価パラメータに加えることによ
り検体測定確度を向上させることも可能である。
【0036】このように、本実施例は基板1aに載せた
反応液を櫛形電極1b、1cに印加した交流電圧によっ
て振動して凝集を促進させることができ、その印加電圧
及び印加時間を一定に揃えておくことにより、凝集条件
を一定に保つことができる。また、凝集促進終了後の反
応液が載った櫛形電極による空間スペクトルを検出し
て、その変化から検体中の免疫学的活性物質の存在を定
性的又は定量的に検出しているので、簡素な構造であっ
て、機械的な振動なしに電気的制御によって任意に凝集
を促進することができ、検査時間も短縮される。更に、
櫛形電極1b、1cに印加する交流電圧を制御すること
によって、凝集粒子群の位置を任意に設定した状態で光
学的に空間スペクトルを得ることができるので、検出精
度も向上するという利点がある。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る検体測
定装置は、簡素な構造で、短時間に検体中の物質の高精
度な定性的又は定量的検出が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例の構成図である。
【図2】サンプルプレートの斜視図である。
【図3】サンプルプレート上の凝集粒子群及び空間スペ
クトルの説明図である。
【図4】サンプルプレート上の凝集粒子群及び空間スペ
クトルの説明図である。
【図5】第2の実施例の構成図である。
【符号の説明】
1 サンプルプレート 1a 基板 1b、1c 櫛型電極 2 半導体レーザー光源 7 レーザードライバ 8 発振器 9 増幅器 10 CCDドライバ 11 波形処理回路 19 分割センサ

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 特定物質と特異的に結合する物質を担持
    させた担体粒子と検体との反応液中における該担体粒子
    の凝集の程度により、検体中の前記特定物質の測定を行
    う装置であって、前記反応液を載せる櫛形電極を有する
    基板と、該櫛形電極に時間と共に変動する電圧を印加す
    る手段と、前記櫛形電極により特長付けられた前記反応
    液の空間スペクトル分布を検出することによって前記特
    定物質の測定を行う手段とを備えたことを特徴とする検
    体測定装置。
  2. 【請求項2】 前記特定物質と特異的に結合する物質は
    免疫学的活生物質とした請求項1に記載の検体測定装
    置。
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