JP2690380B2 - 機能性堆積膜の連続的形成方法 - Google Patents
機能性堆積膜の連続的形成方法Info
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- JP2690380B2 JP2690380B2 JP2072077A JP7207790A JP2690380B2 JP 2690380 B2 JP2690380 B2 JP 2690380B2 JP 2072077 A JP2072077 A JP 2072077A JP 7207790 A JP7207790 A JP 7207790A JP 2690380 B2 JP2690380 B2 JP 2690380B2
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- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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- Y02E10/50—Photovoltaic [PV] energy
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、大面積の機能性膜、特に光起電力素子等の
積層薄膜素子に用いる薄膜を基体上に連続的に形成する
方法に関する。
積層薄膜素子に用いる薄膜を基体上に連続的に形成する
方法に関する。
従来、基体上に光起電力素子等に用いる機能性堆積膜
を連続的に形成する方法として、各々の半導体層形成用
の独立した成膜室を設け、該成膜室にて各々の半導体層
の形成を行なう方法が提案されている。
を連続的に形成する方法として、各々の半導体層形成用
の独立した成膜室を設け、該成膜室にて各々の半導体層
の形成を行なう方法が提案されている。
米国特許第4,400,409号明細書には、ロール・ツー・
ロール(Roll to Roll)方式を採用した連続プラズマCV
D法が開示されている。
ロール(Roll to Roll)方式を採用した連続プラズマCV
D法が開示されている。
この方法によれば、複数のグロー放電領域を設け、所
望の幅の十分に長い帯状の基板を、該基板か前記各グロ
ー放電領域を順次通過する経路に沿って配置し、前記各
グロー放電領域において必要とされる導電型の半導体層
を堆積形成しつつ、前記基体をその長手方向に連続的に
搬送せしめることによって、半導体接合を有する素子を
連続形成することができるとされている。
望の幅の十分に長い帯状の基板を、該基板か前記各グロ
ー放電領域を順次通過する経路に沿って配置し、前記各
グロー放電領域において必要とされる導電型の半導体層
を堆積形成しつつ、前記基体をその長手方向に連続的に
搬送せしめることによって、半導体接合を有する素子を
連続形成することができるとされている。
該方法において、各半導体層形成時に用いるドーパン
トガスが他のグロー放電領域へ拡散、混入するのを防止
するために、ガスゲートを設けている。
トガスが他のグロー放電領域へ拡散、混入するのを防止
するために、ガスゲートを設けている。
具体的には、前記各グロー放電領域を、スリット状の
分離通過によって分離し、さらに該分離通路に、例え
ば、Ar,H2等の掃気用ガスの流れを形成させる。または
分離通路に排気手段を設けて隣合う成膜室から流れ込む
ガスを排気する手段が採用されている。しかしながら、
各成膜空間の圧力差が大きな場合には、ガスゲートでの
ガス分離能力が低下し、成膜ガスの混入が生じやすくる
なる。これに対して、従来は、隣合う成膜室の圧力を合
わせて圧力差を生じないようにしたり、自重で垂れ下が
る帯状基体の形状に合わせて成膜室を配置し、ガスゲー
ト部分での帯状基体の浮きやがたつきを抑え、スリット
を狭く長くしてコンダクタンスを下げるなどして対応し
ていた。
分離通過によって分離し、さらに該分離通路に、例え
ば、Ar,H2等の掃気用ガスの流れを形成させる。または
分離通路に排気手段を設けて隣合う成膜室から流れ込む
ガスを排気する手段が採用されている。しかしながら、
各成膜空間の圧力差が大きな場合には、ガスゲートでの
ガス分離能力が低下し、成膜ガスの混入が生じやすくる
なる。これに対して、従来は、隣合う成膜室の圧力を合
わせて圧力差を生じないようにしたり、自重で垂れ下が
る帯状基体の形状に合わせて成膜室を配置し、ガスゲー
ト部分での帯状基体の浮きやがたつきを抑え、スリット
を狭く長くしてコンダクタンスを下げるなどして対応し
ていた。
一方、マイクロ波を用いたプラズマプロセスが近年注
目されている。マイクロ波は従来のRF(Radio Frequenc
y)を用いた場合に比較して周波数が高いために、エネ
ルギー密度を高めることが可能であり、プラズマを効率
よく発生させ、持続させることに適している。
目されている。マイクロ波は従来のRF(Radio Frequenc
y)を用いた場合に比較して周波数が高いために、エネ
ルギー密度を高めることが可能であり、プラズマを効率
よく発生させ、持続させることに適している。
例えば、米国特許第4,517,223号明細書及び同第4,50
4,518号明細書には、低圧下でのマイクロ波グロー放電
プラズマ内で小面積の基体上に薄膜を堆積形成させる方
法が開示されているが、マイクロ波によれば、RFに比較
して低圧下での放電が可能で、膜特性の低下の原因とな
る活性種のポリマリゼイションを防ぎ、高品質の堆積膜
が得られるばかりでなく、プラズマ中でのポリシラン等
の粉末の発生を押え、かつ、堆積速度の飛躍的向上が図
れるとされている。
4,518号明細書には、低圧下でのマイクロ波グロー放電
プラズマ内で小面積の基体上に薄膜を堆積形成させる方
法が開示されているが、マイクロ波によれば、RFに比較
して低圧下での放電が可能で、膜特性の低下の原因とな
る活性種のポリマリゼイションを防ぎ、高品質の堆積膜
が得られるばかりでなく、プラズマ中でのポリシラン等
の粉末の発生を押え、かつ、堆積速度の飛躍的向上が図
れるとされている。
ところが、このマイクロ波プロセスを前記ロール・ツ
ーロール法の中に組み入れようとすると、膜堆積に適し
た圧力範囲が異なるためにマイクロ波プロセスを行なう
成膜室とRFプラズマプロセスを行なう成膜室とでは一桁
以上の圧力差を生じる。
ーロール法の中に組み入れようとすると、膜堆積に適し
た圧力範囲が異なるためにマイクロ波プロセスを行なう
成膜室とRFプラズマプロセスを行なう成膜室とでは一桁
以上の圧力差を生じる。
ガスゲートでのガスの混入を防ぐにはガスゲートのス
リット部分のコンダクタンスを下げればよく、スリット
部分のコンダクタンスはスリット部分の長さとスリット
幅の自乗に比例して下がる。スリット幅を狭めてコンダ
クタンスを下げようとする場合、帯状基体を搬送する
際、どうしても帯状基体が振動したり、波打ったりす
る。このため、帯状基体の膜堆積面をゲートの壁面に接
触させずに搬送するには、スリット幅が約5mm以上は必
要であり、従ってスリット幅を狭くすることには限界が
ある。
リット部分のコンダクタンスを下げればよく、スリット
部分のコンダクタンスはスリット部分の長さとスリット
幅の自乗に比例して下がる。スリット幅を狭めてコンダ
クタンスを下げようとする場合、帯状基体を搬送する
際、どうしても帯状基体が振動したり、波打ったりす
る。このため、帯状基体の膜堆積面をゲートの壁面に接
触させずに搬送するには、スリット幅が約5mm以上は必
要であり、従ってスリット幅を狭くすることには限界が
ある。
また、スリット部分を長くしてコンダクタンスを下げ
ようとする場合、長さの一乗に比例してしかコンダクタ
ンスは下がらないので、ガスゲートが非常に長くなり、
装置が長大化してしまう。
ようとする場合、長さの一乗に比例してしかコンダクタ
ンスは下がらないので、ガスゲートが非常に長くなり、
装置が長大化してしまう。
コンダクタンスを下げる以外のガスの混入を防止する
方法としては、スリット部分から成膜室に流す掃気ガス
の流量を増やす、あるいは成膜室からスリット部分に流
入するガスを排気する量を増やす方法が考えられるが、
マイクロ波プラズマ法に適した低い圧力を維持するため
に、巨大な排気装置が必要になり、装置の巨大化と装置
への投資額の増加を招く。
方法としては、スリット部分から成膜室に流す掃気ガス
の流量を増やす、あるいは成膜室からスリット部分に流
入するガスを排気する量を増やす方法が考えられるが、
マイクロ波プラズマ法に適した低い圧力を維持するため
に、巨大な排気装置が必要になり、装置の巨大化と装置
への投資額の増加を招く。
また、真空蒸着法、スパッタリング法等の低圧で膜堆
積を行なうプロセスをロール・ツー・ロール法に組み入
れようとする場合にも、マイクロ波プラズマ法を組み入
れようとする場合と同様の問題が生じる。
積を行なうプロセスをロール・ツー・ロール法に組み入
れようとする場合にも、マイクロ波プラズマ法を組み入
れようとする場合と同様の問題が生じる。
例えば、太陽電池の製造で、帯状基体上に背面電極用
の金属膜を真空蒸着法で形成するプロセスや、光入射側
の電極の透明導電膜をスパッタリング法で形成するプロ
セスなどの10-6〜10-3Torrの低圧で行なうプロセスと、
RFプラズマCVDプロセスなど10-1〜10Torrで行なうプロ
セスとを、一連のロール・ツー・ロール法に組み入れよ
うとすると、従来の方法ではガスゲートてのガス流入が
多くなり過ぎ、通常の排気ポンプでは真空蒸着やスパッ
タリングを行なうための低圧にまで成膜室を排気するこ
とが困難であった。
の金属膜を真空蒸着法で形成するプロセスや、光入射側
の電極の透明導電膜をスパッタリング法で形成するプロ
セスなどの10-6〜10-3Torrの低圧で行なうプロセスと、
RFプラズマCVDプロセスなど10-1〜10Torrで行なうプロ
セスとを、一連のロール・ツー・ロール法に組み入れよ
うとすると、従来の方法ではガスゲートてのガス流入が
多くなり過ぎ、通常の排気ポンプでは真空蒸着やスパッ
タリングを行なうための低圧にまで成膜室を排気するこ
とが困難であった。
そこで、従来は真空プロセス、RFプラズマCVDプロセ
ス、スパッタリングプロセスなど、圧力の異なる各プロ
セスごとにロール・ツー・ロールの装置を設け、帯状基
体を各プロセスごとに取り替えながら膜を堆積せねばな
らず、著しく生産性を低下させる原因となっていた。
ス、スパッタリングプロセスなど、圧力の異なる各プロ
セスごとにロール・ツー・ロールの装置を設け、帯状基
体を各プロセスごとに取り替えながら膜を堆積せねばな
らず、著しく生産性を低下させる原因となっていた。
さらに、ロール・ツー・ロール法において、帯状基体
は表面に堆積膜が形成された後、ロール状に巻き取られ
る。このとき、堆積膜形成面と基体裏面が擦れ合って堆
積膜に傷をつける可能性がある。そこで従来は、帯状基
体の巻き取り室に帯状の紙を供給する機構を設け、帯状
基体と共に重ねて巻き取るなどして薄膜堆積面と基体裏
面とが直接触れ合わないようにして対応していたが、装
置が複雑になり、帯状の紙の取り付けに手間がかかって
いた。
は表面に堆積膜が形成された後、ロール状に巻き取られ
る。このとき、堆積膜形成面と基体裏面が擦れ合って堆
積膜に傷をつける可能性がある。そこで従来は、帯状基
体の巻き取り室に帯状の紙を供給する機構を設け、帯状
基体と共に重ねて巻き取るなどして薄膜堆積面と基体裏
面とが直接触れ合わないようにして対応していたが、装
置が複雑になり、帯状の紙の取り付けに手間がかかって
いた。
また、ロール・ツー・ロール法においては、帯状基体
は張力を受けながら裏面を支持ローラー等で支えること
により、ほぼ平面状に張られながら膜堆積が行なわれて
いた。しかし、帯状基体が斜行するなどして加わる張力
が不均一になると、特に帯状基体が柔らかいあるいは薄
い場合には、帯状基体にしわやたるみが生じて帯状基体
が変形したり、膜が剥離したりすることがあった。その
ため、従来は帯状基体に加わる張力が均一になるように
帯状基体の搬送系を頻繁に調整する必要があった。
は張力を受けながら裏面を支持ローラー等で支えること
により、ほぼ平面状に張られながら膜堆積が行なわれて
いた。しかし、帯状基体が斜行するなどして加わる張力
が不均一になると、特に帯状基体が柔らかいあるいは薄
い場合には、帯状基体にしわやたるみが生じて帯状基体
が変形したり、膜が剥離したりすることがあった。その
ため、従来は帯状基体に加わる張力が均一になるように
帯状基体の搬送系を頻繁に調整する必要があった。
本発明の目的は、上記従来のロール・ツー・ロール法
による機能性堆積膜の連続的形成方法の問題点を解決
し、ガスゲートを長大に、あるいは排気装置を巨大にす
ることなく、隣合う成膜室のガスの相互混入を防ぎ、成
膜に適した圧力が大きく異なる複数のプロセスを一連の
ロール・ツー・ロール法に組み入れることのできる生産
性の高い機能性堆積膜の連続的形成方法を提供すること
にある。
による機能性堆積膜の連続的形成方法の問題点を解決
し、ガスゲートを長大に、あるいは排気装置を巨大にす
ることなく、隣合う成膜室のガスの相互混入を防ぎ、成
膜に適した圧力が大きく異なる複数のプロセスを一連の
ロール・ツー・ロール法に組み入れることのできる生産
性の高い機能性堆積膜の連続的形成方法を提供すること
にある。
本発明の他の目的は、表面に薄膜を堆積した帯状基体
を巻き取る際に、薄膜堆積面が基体裏面で擦られて傷つ
くことを、付加装置を設けることなく防止できる方法を
提供することにある。
を巻き取る際に、薄膜堆積面が基体裏面で擦られて傷つ
くことを、付加装置を設けることなく防止できる方法を
提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、搬送時に帯状基体に生じ
るしわやたるみによる帯状基体の変形や、堆積膜の剥離
等を防止できる機能性堆積膜の連続的形成方法を提供す
ることにある。
るしわやたるみによる帯状基体の変形や、堆積膜の剥離
等を防止できる機能性堆積膜の連続的形成方法を提供す
ることにある。
〔課題を解決するための手段) 上記目的を達成可能な本発明は、 帯状基体をその長手方向に連続的に搬送させながらガ
スゲートで接続された複数の成膜室を通過させ、前記帯
状基体上に機能成堆積膜を連続的に形成する方法であっ
て、通過するガスゲートの長さより狭い間隔で表面にガ
ス流阻止手段をもうけた帯状基体を用いることを特徴と
する機能性堆積膜の連続的成形方法である。
スゲートで接続された複数の成膜室を通過させ、前記帯
状基体上に機能成堆積膜を連続的に形成する方法であっ
て、通過するガスゲートの長さより狭い間隔で表面にガ
ス流阻止手段をもうけた帯状基体を用いることを特徴と
する機能性堆積膜の連続的成形方法である。
すなわち、本発明になる方法は、連続的に搬送される
帯状基体表面に適切な間隔でガスの流れを阻止する手段
を設け、ガスゲートのスリット部に該ガス流阻止手段が
常に一つ以上は存在するようにすることで、ガスゲート
のスリット部分のコンダクタンスを大きく下げ、隣合う
成膜空間の間に大きな圧力差がある場合においても、成
膜ガスの混入を阻止できるようにしたものである。
帯状基体表面に適切な間隔でガスの流れを阻止する手段
を設け、ガスゲートのスリット部に該ガス流阻止手段が
常に一つ以上は存在するようにすることで、ガスゲート
のスリット部分のコンダクタンスを大きく下げ、隣合う
成膜空間の間に大きな圧力差がある場合においても、成
膜ガスの混入を阻止できるようにしたものである。
尚、本発明におけるガス流阻止手段は帯状基体の表面
に凸型の突起部分を設けたものであり、該部分がガスゲ
ートのスリットに入ることによってスリット幅を狭める
ことによりコンダクタンスが下げられるものである。
に凸型の突起部分を設けたものであり、該部分がガスゲ
ートのスリットに入ることによってスリット幅を狭める
ことによりコンダクタンスが下げられるものである。
帯状基体のガス流阻止手段を設けた部分はモジュール
化の際の基体の切りしろ等として用いることができ、ガ
スゲートのスリット部にてこの部分がスリット壁と接触
し、帯状基体が搬送できる範囲内でガスの流れる隙間を
極力狭くして、ガスゲートを通してガスの移動を阻止す
る役目を果たしている。
化の際の基体の切りしろ等として用いることができ、ガ
スゲートのスリット部にてこの部分がスリット壁と接触
し、帯状基体が搬送できる範囲内でガスの流れる隙間を
極力狭くして、ガスゲートを通してガスの移動を阻止す
る役目を果たしている。
従って、本発明におけるガス流阻止手段の大きさとし
ては、帯状基体裏面からガス流阻止手段の凸部頂点まで
の高さはガスゲートのスリット幅と同じかわずかに低い
程度、幅は帯状基体の幅とほぼ同じで、長さは該ガス流
阻止手段がスリット内に入ったときに十分にコンダクタ
ンスを下げ、かつ成膜中に帯状基体への機能性堆積膜の
有効付着面積比率を低下させない範囲で、好ましくは1
〜100mm、より好ましくは3〜30mmの範囲である。
ては、帯状基体裏面からガス流阻止手段の凸部頂点まで
の高さはガスゲートのスリット幅と同じかわずかに低い
程度、幅は帯状基体の幅とほぼ同じで、長さは該ガス流
阻止手段がスリット内に入ったときに十分にコンダクタ
ンスを下げ、かつ成膜中に帯状基体への機能性堆積膜の
有効付着面積比率を低下させない範囲で、好ましくは1
〜100mm、より好ましくは3〜30mmの範囲である。
また、ガス流阻止手段を設ける間隔は、隣合う成膜室
の圧力差、ガスゲートのスリット部の長さ、ガス流阻止
手段1つあたりの長さ等によって適宜決定されるが、帯
状基体の搬送中、通過するガスゲートのスリット部に常
に1つ以上はガス流阻止手段が存在するように、少なく
ともガスゲートのスリット部の長さよりも短い間隔で設
けるものとする。
の圧力差、ガスゲートのスリット部の長さ、ガス流阻止
手段1つあたりの長さ等によって適宜決定されるが、帯
状基体の搬送中、通過するガスゲートのスリット部に常
に1つ以上はガス流阻止手段が存在するように、少なく
ともガスゲートのスリット部の長さよりも短い間隔で設
けるものとする。
本発明におけるガス流阻止手段の形状は、第3図に示
すように、丸型、矩型等どの様な形状でもよく、例えば
第3図(a),(b)に示すように帯状基体301を塑性
変形させてガス流阻止手段302を形成してもよいし、あ
るいは第3図(c),(d)に示すように成形品を帯状
基体に固定してガス流阻止手段303を形成してもよい。
また、ガス流阻止手段の形成方法を第4図に示す。第4
図(a)はプレスにより帯状基体を塑性変形させる方法
であり、帯状基体401をプレス機402にてプレス成形し、
ガス流阻止手段403を形成する。第2図(b)は電気溶
接機404により金属製成形品405を帯状基体401に固定す
る方法を示している。電気溶接で取り付けることのでき
ない成形品の場合はビス止め等により固定する方法が挙
げられる。
すように、丸型、矩型等どの様な形状でもよく、例えば
第3図(a),(b)に示すように帯状基体301を塑性
変形させてガス流阻止手段302を形成してもよいし、あ
るいは第3図(c),(d)に示すように成形品を帯状
基体に固定してガス流阻止手段303を形成してもよい。
また、ガス流阻止手段の形成方法を第4図に示す。第4
図(a)はプレスにより帯状基体を塑性変形させる方法
であり、帯状基体401をプレス機402にてプレス成形し、
ガス流阻止手段403を形成する。第2図(b)は電気溶
接機404により金属製成形品405を帯状基体401に固定す
る方法を示している。電気溶接で取り付けることのでき
ない成形品の場合はビス止め等により固定する方法が挙
げられる。
成形品の材質としては、ステンレス、アルミニウム、
銅等の金属、アルミナ、ベリリア、マグネシア、窒化ケ
イ素、窒化ホウ素等のセラミックス、石英ガラス等のガ
ラス、ポリイミド等の耐熱製樹脂などが挙げられる。成
形品の選択にあたっては、膜堆積中の加熱で成形品が変
形したり、ガスを放出することのないように加熱温度に
合わせて材料を適宜選択する。
銅等の金属、アルミナ、ベリリア、マグネシア、窒化ケ
イ素、窒化ホウ素等のセラミックス、石英ガラス等のガ
ラス、ポリイミド等の耐熱製樹脂などが挙げられる。成
形品の選択にあたっては、膜堆積中の加熱で成形品が変
形したり、ガスを放出することのないように加熱温度に
合わせて材料を適宜選択する。
帯状基体自身を塑性変形させてガス流阻止手段を形成
する場合には、搬送中に加わる張力で、塑性変形させた
形状が復元することのないよう、基体の硬さと張力にあ
った変形形状を適宜選択するのが望ましい。
する場合には、搬送中に加わる張力で、塑性変形させた
形状が復元することのないよう、基体の硬さと張力にあ
った変形形状を適宜選択するのが望ましい。
本発明におけるガスゲートの断面形状としては、スリ
ット状またはこれに類似する形状であり、その全長及び
用いる排気ポンプの排気能力等にあわせて、一般のコン
ダクタンス計算式を用いてそれらの寸法を適宜計算し、
設計される。さらに分離能力を高めるために、ゲートガ
スを併用することが好ましく、例えば、Ar,He,Ne,Kr,X
e,Rnなどの希釈ガス、またはH2等の堆積膜形成用の希釈
ガスが挙げられる。ゲートガスの流量としては、ガスゲ
ート全体のコンダクタンス及びガス流阻止手段部分での
コンダクタンス、用いる排気ポンプの能力等によって適
宜決定されるが、帯状基体を通過させないときに概ね第
5図(a),(b)示したような圧力勾配を形成するよ
うすればよい。第5図(a)において、ガスゲートのほ
ぼ中央部に圧力の最大になるポイントがあるため、ゲー
トガスはガスゲート中央部から両サイドの成膜室へ流
れ、第5図(b)においては、ガスゲートのほぼ中央部
に圧力の最小になるポイントがあるため、両サイドの成
膜室から流れ込む堆積膜形成用の原料ガスと共にゲート
ガスもガスゲート中央部から排気される。従って、両者
の場合において両サイドの成膜室間での相互のガスの拡
散を最小限に抑えることができる。
ット状またはこれに類似する形状であり、その全長及び
用いる排気ポンプの排気能力等にあわせて、一般のコン
ダクタンス計算式を用いてそれらの寸法を適宜計算し、
設計される。さらに分離能力を高めるために、ゲートガ
スを併用することが好ましく、例えば、Ar,He,Ne,Kr,X
e,Rnなどの希釈ガス、またはH2等の堆積膜形成用の希釈
ガスが挙げられる。ゲートガスの流量としては、ガスゲ
ート全体のコンダクタンス及びガス流阻止手段部分での
コンダクタンス、用いる排気ポンプの能力等によって適
宜決定されるが、帯状基体を通過させないときに概ね第
5図(a),(b)示したような圧力勾配を形成するよ
うすればよい。第5図(a)において、ガスゲートのほ
ぼ中央部に圧力の最大になるポイントがあるため、ゲー
トガスはガスゲート中央部から両サイドの成膜室へ流
れ、第5図(b)においては、ガスゲートのほぼ中央部
に圧力の最小になるポイントがあるため、両サイドの成
膜室から流れ込む堆積膜形成用の原料ガスと共にゲート
ガスもガスゲート中央部から排気される。従って、両者
の場合において両サイドの成膜室間での相互のガスの拡
散を最小限に抑えることができる。
ガスゲートでのコンダクタンスを説明するために第6
図を示す。第6図は、ガスゲートのスリット部分へガス
流阻止手段が入った時の模式図を示したものであり、ス
リット幅H(m)、横幅W(m)、長さL(m)のスリ
ットに、スリット幅に比べて十分に薄い帯状基体がスリ
ット壁面に沿って入っている状態を考えたとき、ガス流
阻止手段がない場合は、スリット部のコンダクタンスC1
は、20℃のArガスに対しての値で示すと、 C1(m3/s)=(98WH2/L)ln(L/H)となる。
図を示す。第6図は、ガスゲートのスリット部分へガス
流阻止手段が入った時の模式図を示したものであり、ス
リット幅H(m)、横幅W(m)、長さL(m)のスリ
ットに、スリット幅に比べて十分に薄い帯状基体がスリ
ット壁面に沿って入っている状態を考えたとき、ガス流
阻止手段がない場合は、スリット部のコンダクタンスC1
は、20℃のArガスに対しての値で示すと、 C1(m3/s)=(98WH2/L)ln(L/H)となる。
ここに、横幅W(m)、長さl(m)のガス流阻止手
段が一つ入り、長さlにわたってスリット幅をh(m)
に狭めるとすると、該ガス流阻止手段の入った領域での
コンダクタンスC2は同様に、 C2(m3/s)=(98Wh2/l)ln(l/h)となる。
段が一つ入り、長さlにわたってスリット幅をh(m)
に狭めるとすると、該ガス流阻止手段の入った領域での
コンダクタンスC2は同様に、 C2(m3/s)=(98Wh2/l)ln(l/h)となる。
具体的数値として、例えば、H=0.006、W=0.3、L
=0.3、h=0.0003、l=0.01を代入して計算してみる
と、 C1=0.0138、C2=0.009 となり、ガス流阻止手段が一つでも設けられることで、
ガスゲートでのコンダクタンスが大幅に下げられること
がわかる。ガス流阻止手段か複数個スリット部分に入れ
ば、コンダクタンスはさらにその個数に反比例して下げ
られる。
=0.3、h=0.0003、l=0.01を代入して計算してみる
と、 C1=0.0138、C2=0.009 となり、ガス流阻止手段が一つでも設けられることで、
ガスゲートでのコンダクタンスが大幅に下げられること
がわかる。ガス流阻止手段か複数個スリット部分に入れ
ば、コンダクタンスはさらにその個数に反比例して下げ
られる。
本発明において、前記ガスゲートによって接続される
成膜室内に配設される堆積膜形成手段としては、RFプラ
ズマCVD法、マイクロ波プラズマCVD法、スパッタリング
法、イオンプレーティング法、光CVD法、熱CVD法、MOCV
D法、MBE法、真空蒸着法、電子ビーム蒸着法等の機能性
堆積膜形成に用いられる各種の手段が挙げられる。
成膜室内に配設される堆積膜形成手段としては、RFプラ
ズマCVD法、マイクロ波プラズマCVD法、スパッタリング
法、イオンプレーティング法、光CVD法、熱CVD法、MOCV
D法、MBE法、真空蒸着法、電子ビーム蒸着法等の機能性
堆積膜形成に用いられる各種の手段が挙げられる。
本発明の機能性堆積膜の連続的形成方法を実施するに
ついては適宜の装置を使用することができるが、一例と
して第1図に示す類の装置構成のものを挙げることがで
きる。
ついては適宜の装置を使用することができるが、一例と
して第1図に示す類の装置構成のものを挙げることがで
きる。
第1図において、101,102はRFプラズマCVD法による成
膜室、103はマイクロ波プラズマCVD法による成膜室、10
4,105は帯状基体の供給室、巻き取り室である。それぞ
れの成膜室のチャンバーは、ガスゲート106によって接
続されている。107は帯状基体で、その表面にガス流阻
止手段108を一定間隔で有しており、供給室から巻き取
り室に搬送されるまでに3つの成膜室を通過して、その
表面に三層の機能性堆積膜、例えば、PIN構造の太陽電
池用半導体膜が形成される。
膜室、103はマイクロ波プラズマCVD法による成膜室、10
4,105は帯状基体の供給室、巻き取り室である。それぞ
れの成膜室のチャンバーは、ガスゲート106によって接
続されている。107は帯状基体で、その表面にガス流阻
止手段108を一定間隔で有しており、供給室から巻き取
り室に搬送されるまでに3つの成膜室を通過して、その
表面に三層の機能性堆積膜、例えば、PIN構造の太陽電
池用半導体膜が形成される。
101〜103の各成膜室には基体を加熱する加熱ヒーター
109、不図示のガス供給手段から供給される成膜ガスを
成膜室に導入するガス導入管110、不図示の排気手段に
より成膜室を排気する排気管111、成膜室内の成膜ガス
にエネルギーを与えて放電を生起するRF電力を供給する
放電電極112、マイクロ波電力を供給する導波管113が設
けられ、成膜室101,102ではRFプラズマCVD法による膜堆
積が、成膜室103ではマイクロ波CVD法による膜堆積がそ
れぞれ行なわれる。ガスゲート106には掃気ガス導入管1
14から掃気ガスが導入され、帯状基体107に設けられた
ガス流阻止手段108とともに、隣あう成膜室の成膜ガス
の混入を阻止する。また、115は帯状基体107の供給室10
4及び巻き取り室105の排気を行なう排気管であり、116
は各成膜室101,102,103、帯状基体107の供給室104及び
巻き取り室105内の圧力を計測するための圧力計であ
る。
109、不図示のガス供給手段から供給される成膜ガスを
成膜室に導入するガス導入管110、不図示の排気手段に
より成膜室を排気する排気管111、成膜室内の成膜ガス
にエネルギーを与えて放電を生起するRF電力を供給する
放電電極112、マイクロ波電力を供給する導波管113が設
けられ、成膜室101,102ではRFプラズマCVD法による膜堆
積が、成膜室103ではマイクロ波CVD法による膜堆積がそ
れぞれ行なわれる。ガスゲート106には掃気ガス導入管1
14から掃気ガスが導入され、帯状基体107に設けられた
ガス流阻止手段108とともに、隣あう成膜室の成膜ガス
の混入を阻止する。また、115は帯状基体107の供給室10
4及び巻き取り室105の排気を行なう排気管であり、116
は各成膜室101,102,103、帯状基体107の供給室104及び
巻き取り室105内の圧力を計測するための圧力計であ
る。
また、本発明の方法を実施するための装置としては、
第2図に示す構成の装置でもよい。第2図に示す装置は
基本的には第1図に示した装置にさらに二つのプロセス
を行なう成膜室を付加した構成を採るものであり、図中
201〜213で示されるものは第1図における101〜113に対
応している。
第2図に示す構成の装置でもよい。第2図に示す装置は
基本的には第1図に示した装置にさらに二つのプロセス
を行なう成膜室を付加した構成を採るものであり、図中
201〜213で示されるものは第1図における101〜113に対
応している。
本装置では、垂れ下がる帯状基体の形状に合わせてそ
れぞれの成膜室が配置されており、ガスゲート206は、
隣合う成膜室から流れ込む成膜ガスを排気管214から排
気する構造をとっている。215は電子ビーム蒸着法によ
る堆積膜形成用の成膜室で、排気管216で排気された成
膜室内で電子銃217から電子ビームをるつぼ218に入った
蒸発源219に照射して蒸発源を蒸発させて帯状基体207の
表面に膜を堆積させる。また、220は真空蒸着による堆
積膜形成用の成膜室で、排気管221で排気された成膜室
内でるつぼ222に入った蒸発源をフィラメント224で加熱
して蒸発させ、帯状基体207の表面に膜を堆積させる。
れぞれの成膜室が配置されており、ガスゲート206は、
隣合う成膜室から流れ込む成膜ガスを排気管214から排
気する構造をとっている。215は電子ビーム蒸着法によ
る堆積膜形成用の成膜室で、排気管216で排気された成
膜室内で電子銃217から電子ビームをるつぼ218に入った
蒸発源219に照射して蒸発源を蒸発させて帯状基体207の
表面に膜を堆積させる。また、220は真空蒸着による堆
積膜形成用の成膜室で、排気管221で排気された成膜室
内でるつぼ222に入った蒸発源をフィラメント224で加熱
して蒸発させ、帯状基体207の表面に膜を堆積させる。
該装置によれば、帯状基体207の上に電子ビーム蒸着
法、RFプラズマCVD法、マイクロ波プラズマCVD法、RFプ
ラズマCVD法、真空蒸着法によって5層の機能性堆積膜
を連続的に形成することができ、例えば、金属基体上に
電子ビーム蒸着法により光反射金属層を、RFプラズマCV
D法によりN型半導体層を、マイクロ波プラズマCVD法に
よりI型半導体層を、RFプラズマCVD法によりP型半導
体層を、真空蒸着法によりITO透明導電層を連続して積
層し、太陽電池を形成することができる。尚、225は圧
力計、226は排気管、227は帯状基体を支持する支持ロー
ラーである。また、第2図においてはガス流阻止手段の
形状を矩型としたが、丸型やその他の形状であっても何
等差し支えない。
法、RFプラズマCVD法、マイクロ波プラズマCVD法、RFプ
ラズマCVD法、真空蒸着法によって5層の機能性堆積膜
を連続的に形成することができ、例えば、金属基体上に
電子ビーム蒸着法により光反射金属層を、RFプラズマCV
D法によりN型半導体層を、マイクロ波プラズマCVD法に
よりI型半導体層を、RFプラズマCVD法によりP型半導
体層を、真空蒸着法によりITO透明導電層を連続して積
層し、太陽電池を形成することができる。尚、225は圧
力計、226は排気管、227は帯状基体を支持する支持ロー
ラーである。また、第2図においてはガス流阻止手段の
形状を矩型としたが、丸型やその他の形状であっても何
等差し支えない。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本
発明はこれらの実施例によって何等限定されるものでは
ない。
発明はこれらの実施例によって何等限定されるものでは
ない。
実施例1 第1図に示した装置を用い、本発明の方法により、以
下に示す操作によって帯状基体上にN,I,Pのアモルファ
スシリコン膜を連続的に形成した。
下に示す操作によって帯状基体上にN,I,Pのアモルファ
スシリコン膜を連続的に形成した。
まず、幅30cm、長さ10mm、高さ5.0mmのステンレス製
の半円筒型の成形品を表面に10cm間隔で溶接して形成し
たガス流阻止手段108を有し、幅30cm、長さ50m、厚さ0.
2mmの帯状ステンレス基体107を、供給室104から巻き出
され、101〜103の三つの成膜室を通過して、巻き取り室
105で巻き取られるようにセットした。尚、各室間を連
絡するガスゲートのスリット幅はすべて5.5mm、スリッ
ト部分の長さは40cmとした。
の半円筒型の成形品を表面に10cm間隔で溶接して形成し
たガス流阻止手段108を有し、幅30cm、長さ50m、厚さ0.
2mmの帯状ステンレス基体107を、供給室104から巻き出
され、101〜103の三つの成膜室を通過して、巻き取り室
105で巻き取られるようにセットした。尚、各室間を連
絡するガスゲートのスリット幅はすべて5.5mm、スリッ
ト部分の長さは40cmとした。
次に各室の真空チャンバーをそれぞれの排気管111,11
5で十分に排気した後、引続き排気しながら各成膜室へ
ガス導入管110から、それぞれの成膜ガスを導入し、圧
力計116を確認しつつ排気量を調節して各成膜室を所定
の圧力に調整した。ガスゲート106のスリットには掃気
ガスとしてArを100sccmずつ流しておいた。
5で十分に排気した後、引続き排気しながら各成膜室へ
ガス導入管110から、それぞれの成膜ガスを導入し、圧
力計116を確認しつつ排気量を調節して各成膜室を所定
の圧力に調整した。ガスゲート106のスリットには掃気
ガスとしてArを100sccmずつ流しておいた。
ヒーター109で帯状基体107の裏面から所定の温度で加
熱し、放電電極112からRF電力を、導波管113からマイク
ロ波電力を導入して各成膜室内にプラズマ放電を生起
し、帯状基体を一体速度で搬送して帯状基体上にN,I,P
型のアモルファスシリコン膜を連続的に形成した。各成
膜室での作製条件を第1表に示す。
熱し、放電電極112からRF電力を、導波管113からマイク
ロ波電力を導入して各成膜室内にプラズマ放電を生起
し、帯状基体を一体速度で搬送して帯状基体上にN,I,P
型のアモルファスシリコン膜を連続的に形成した。各成
膜室での作製条件を第1表に示す。
上記方法で得られたアモルファスシリコン膜を堆積し
た帯状基体をロール・ツー・ロール装置から取り出し、
ガス流阻止手段の部分を切りしろとして9cm×30cmの大
きさに切り離し、シングルチャンバーの真空蒸着装置に
入れ、真空蒸着法により第2表に示す条件でITO透明導
電膜を積層し、第7図の模式断面図に示す太陽電池を作
製した。第7図において、701は基体、702はN型層、70
3はI型層、704はP型層、705はITO透明導電膜である。
た帯状基体をロール・ツー・ロール装置から取り出し、
ガス流阻止手段の部分を切りしろとして9cm×30cmの大
きさに切り離し、シングルチャンバーの真空蒸着装置に
入れ、真空蒸着法により第2表に示す条件でITO透明導
電膜を積層し、第7図の模式断面図に示す太陽電池を作
製した。第7図において、701は基体、702はN型層、70
3はI型層、704はP型層、705はITO透明導電膜である。
得られた太陽電池は、各成膜室をゲートで完全に分離
する三室分離型の堆積膜形成装置で作製した太陽電池と
同等の、良好な光電変換効率を示し、膜厚方向の不純物
分布を二次イオン質量分析法(SIMS)を用いて測定した
ところ、N層のP原子、P層のB原子のI層への混入は
認められず、ガスゲートにより隣合う成膜室の成膜ガス
が完全に分離されていることが確認できた。
する三室分離型の堆積膜形成装置で作製した太陽電池と
同等の、良好な光電変換効率を示し、膜厚方向の不純物
分布を二次イオン質量分析法(SIMS)を用いて測定した
ところ、N層のP原子、P層のB原子のI層への混入は
認められず、ガスゲートにより隣合う成膜室の成膜ガス
が完全に分離されていることが確認できた。
また、ロール・ツー・ロール装置から取り出した時、
帯状基体のガス流阻止手段以外のアモルファスシリコン
膜堆積面には擦れ傷は全くなく、作製した太陽電池に傷
による不良は全く認められなかった。
帯状基体のガス流阻止手段以外のアモルファスシリコン
膜堆積面には擦れ傷は全くなく、作製した太陽電池に傷
による不良は全く認められなかった。
さらに50mの帯状基体の成膜の間、一度も基体搬送系
の調整を行なわなかったが、帯状基体に変形やしわは発
生せず、堆積膜の剥離も認められなかった。
の調整を行なわなかったが、帯状基体に変形やしわは発
生せず、堆積膜の剥離も認められなかった。
実施例2 第2図に示した装置を用い、本発明の方法により以下
のようにして帯状基体上にAg光反射層、N,I,Pのアモル
ファスシリコン層、ITO透明導電層を連続的に形成し
た。
のようにして帯状基体上にAg光反射層、N,I,Pのアモル
ファスシリコン層、ITO透明導電層を連続的に形成し
た。
まず、第3図(a)に示すような形状の幅30cm、長さ
5mm、高さ5.8mmのガス流阻止手段を、プレスにより表面
に5.5cm間隔で形成した幅30cm、長さ100m、厚さ0.15mm
の帯状ステンレス基体を、供給室204から巻き出され、
ガスゲート206で接続された215,201,202,203及び220の
五つの成膜室を通過して、巻き取り室205で巻き取られ
るようにセットした。尚、各室間を連絡するガスゲート
のスリット幅はすべて6.0mm、スリット部分の長さは60c
mとした。
5mm、高さ5.8mmのガス流阻止手段を、プレスにより表面
に5.5cm間隔で形成した幅30cm、長さ100m、厚さ0.15mm
の帯状ステンレス基体を、供給室204から巻き出され、
ガスゲート206で接続された215,201,202,203及び220の
五つの成膜室を通過して、巻き取り室205で巻き取られ
るようにセットした。尚、各室間を連絡するガスゲート
のスリット幅はすべて6.0mm、スリット部分の長さは60c
mとした。
成膜はまず、成膜室215で電子ビーム蒸着法により、
帯状基体上に約1000ÅのAgからなる光反射層を形成し
た。尚、電子銃には日本真空社製のEGL−35を用い、成
膜室内圧力は1×10-5Torr、堆積速度は30Å/sとした。
帯状基体上に約1000ÅのAgからなる光反射層を形成し
た。尚、電子銃には日本真空社製のEGL−35を用い、成
膜室内圧力は1×10-5Torr、堆積速度は30Å/sとした。
次に、Ag光反射層が形成された帯状基体は、成膜室20
1,203,202と通過させることにより実施例1と同様にし
て帯状基体上にN,I,P型のアモルファスシリコン膜が連
続的に形成された。
1,203,202と通過させることにより実施例1と同様にし
て帯状基体上にN,I,P型のアモルファスシリコン膜が連
続的に形成された。
さらに成膜室220にて、酸素雰囲気中のIn−Sn合金を
蒸着源として、真空蒸着法により実施例1の第2表に示
す条件で前記帯状基体のアモルファスシリコン膜上にIT
O透明導電膜を形成させた。
蒸着源として、真空蒸着法により実施例1の第2表に示
す条件で前記帯状基体のアモルファスシリコン膜上にIT
O透明導電膜を形成させた。
最後に、巻き取り室205にて帯状基体を巻き取った。
以上のようにして機能性堆積膜を積層した帯状基体を
ロール・ツー・ロール装置から取り出し、ガス流阻止手
段の部分を切りしろとして9cm×30cmの大きさに切り離
し、第8図の模式断面図に示す層構成の太陽電池を作製
した。第8図において、801は基体、806はAg光反射層、
802はN型層、803はI型層、804はP型層、805はITO透
明導電膜である。
ロール・ツー・ロール装置から取り出し、ガス流阻止手
段の部分を切りしろとして9cm×30cmの大きさに切り離
し、第8図の模式断面図に示す層構成の太陽電池を作製
した。第8図において、801は基体、806はAg光反射層、
802はN型層、803はI型層、804はP型層、805はITO透
明導電膜である。
得られた太陽電池は、Ag光反射層をシングルチャンバ
ーの電子ビーム蒸着装置で、N,I,Pのアモルファスシリ
コン膜を各成膜室をゲートで完全に分離する三室分離型
の堆積膜形成装置で、ITO透明導電膜をシングルチャン
バーの真空蒸着装置で、それぞれの成膜室内では本実施
例と同じ作製条件で別々に堆積して作製した太陽電池と
同等の、良好な光電変換効率を示し、膜厚方向の不純物
分布をSIMSを用いて測定したところ、N層のP原子のAg
層、I層への、P層のB原子のI層、ITO層への混入は
認められず、ガスゲートにより隣合う成膜室の成膜ガス
が完全に分離されていることが確認できた。
ーの電子ビーム蒸着装置で、N,I,Pのアモルファスシリ
コン膜を各成膜室をゲートで完全に分離する三室分離型
の堆積膜形成装置で、ITO透明導電膜をシングルチャン
バーの真空蒸着装置で、それぞれの成膜室内では本実施
例と同じ作製条件で別々に堆積して作製した太陽電池と
同等の、良好な光電変換効率を示し、膜厚方向の不純物
分布をSIMSを用いて測定したところ、N層のP原子のAg
層、I層への、P層のB原子のI層、ITO層への混入は
認められず、ガスゲートにより隣合う成膜室の成膜ガス
が完全に分離されていることが確認できた。
また、ロール・ツー・ロール装置から取り出した時、
帯状基体のガス流阻止手段以外の膜堆積面には擦れ傷は
全くなく、作製した太陽電池に傷による不良は全く認め
られなかった。
帯状基体のガス流阻止手段以外の膜堆積面には擦れ傷は
全くなく、作製した太陽電池に傷による不良は全く認め
られなかった。
さらに100mの帯状基体の成膜の間、一度も基体搬送系
の調整を行なわなかったが、帯状基体に変形やしわは発
生せず、堆積膜の剥離も認められなかった。
の調整を行なわなかったが、帯状基体に変形やしわは発
生せず、堆積膜の剥離も認められなかった。
実施例3 ガス流阻止手段の間隔を20cmに、ガスゲートのスリッ
ト幅を5.2mmにした以外は実施例1と同様の方法によ
り、第7図に示すような太陽電池を作製した。
ト幅を5.2mmにした以外は実施例1と同様の方法によ
り、第7図に示すような太陽電池を作製した。
得られた太陽電池は、各成膜室をゲートで完全に分離
する三室分離型の堆積膜形成装置で作製した太陽電池と
同等の、良好な光電変換効率を示し、膜厚方向の不純物
分布をSIMSを用いて測定したところ、N層のP原子、P
層のB原子のI層への混入は認められず、ガスゲートに
より隣合う成膜室の成膜ガスが完全に分離されているこ
とが確認できた。
する三室分離型の堆積膜形成装置で作製した太陽電池と
同等の、良好な光電変換効率を示し、膜厚方向の不純物
分布をSIMSを用いて測定したところ、N層のP原子、P
層のB原子のI層への混入は認められず、ガスゲートに
より隣合う成膜室の成膜ガスが完全に分離されているこ
とが確認できた。
また、ロール・ツー・ロール装置から取り出した時、
帯状基体のガス流阻止手段以外のアモルファスシリコン
膜堆積面には擦れ傷は全くなく、作製した太陽電池に傷
による不良は全く認められなかった。
帯状基体のガス流阻止手段以外のアモルファスシリコン
膜堆積面には擦れ傷は全くなく、作製した太陽電池に傷
による不良は全く認められなかった。
さらに50mの帯状基体の成膜の間、一度も基体搬送系
の調整を行なわなかったが、帯状基体に変形やしわは発
生せず、堆積膜の剥離も認められなかった。
の調整を行なわなかったが、帯状基体に変形やしわは発
生せず、堆積膜の剥離も認められなかった。
以上説明したように、本発明の機能性堆積膜の連続的
形成方法によれば、ガスゲートを長大に、あるいは排気
装置を巨大にすることなく、隣合う成膜室のガスの相互
混入を防ぎ、成膜に適した圧力が大きく異なる複数のプ
ロセスを一連のロール・ツー・ロール法に組み入れるこ
とができ、生産性の高い機能性堆積膜の連続的形成方法
を提供することができる。
形成方法によれば、ガスゲートを長大に、あるいは排気
装置を巨大にすることなく、隣合う成膜室のガスの相互
混入を防ぎ、成膜に適した圧力が大きく異なる複数のプ
ロセスを一連のロール・ツー・ロール法に組み入れるこ
とができ、生産性の高い機能性堆積膜の連続的形成方法
を提供することができる。
また、本発明方法によれば、表面に薄膜を堆積した帯
状基体を巻き取る際に、薄膜堆積面が基体裏面で擦られ
て傷つくことを、付加装置を設けることなく防止でき
る。
状基体を巻き取る際に、薄膜堆積面が基体裏面で擦られ
て傷つくことを、付加装置を設けることなく防止でき
る。
さらに本発明の方法によれば、搬送時に帯状基体に生
じるしわやたるみによる帯状基体の変形や、堆積膜の剥
離等を防止でき、帯状基体の搬送系を頻繁に調整するこ
とがなくなり生産性が向上するものである。
じるしわやたるみによる帯状基体の変形や、堆積膜の剥
離等を防止でき、帯状基体の搬送系を頻繁に調整するこ
とがなくなり生産性が向上するものである。
第1図及び第2図は、それぞれ本発明の機能性堆積膜の
連続的形成方法を実現する堆積膜形成装置の一例を示す
模式的概略図、第3図は本発明におけるガス流阻止手段
の形状を例示する模式的概略図、第4図はガス流阻止手
段の形成方法の例を示す概略図、第5図はガスゲートで
の圧力分布を示すグラフ、第6図はガスゲートのスリッ
ト部分にガス流阻止手段が入ったときのコンダクタンス
を説明するための模式的概略図、第7図及び第8図は本
発明の方法を実施して作製できる太陽電池の層構成を示
す概略断面図である。 101,102,103,201,202,203,215,220…成膜室 104,204…帯状基体の供給室 105,205…帯状基体の巻き取り室 106,206…ガスゲート 107,207,301,401…帯状基体 108,208,302,303,403…ガス流阻止手段 110,114,210…カス導入管 111,115,211,221,225…226…排気管 109,209…加熱ヒーター 112,212…RF放電電極 113,213…マイクロ波導波管 116,225…圧力計、217…電子銃 218,222…るつぼ、227…支持ローラー 405…成形品、701,801…基体 702,802…N型層、703,803…I型層 704,804…P型層 705,805…ITO透明導電膜 806…光反射層
連続的形成方法を実現する堆積膜形成装置の一例を示す
模式的概略図、第3図は本発明におけるガス流阻止手段
の形状を例示する模式的概略図、第4図はガス流阻止手
段の形成方法の例を示す概略図、第5図はガスゲートで
の圧力分布を示すグラフ、第6図はガスゲートのスリッ
ト部分にガス流阻止手段が入ったときのコンダクタンス
を説明するための模式的概略図、第7図及び第8図は本
発明の方法を実施して作製できる太陽電池の層構成を示
す概略断面図である。 101,102,103,201,202,203,215,220…成膜室 104,204…帯状基体の供給室 105,205…帯状基体の巻き取り室 106,206…ガスゲート 107,207,301,401…帯状基体 108,208,302,303,403…ガス流阻止手段 110,114,210…カス導入管 111,115,211,221,225…226…排気管 109,209…加熱ヒーター 112,212…RF放電電極 113,213…マイクロ波導波管 116,225…圧力計、217…電子銃 218,222…るつぼ、227…支持ローラー 405…成形品、701,801…基体 702,802…N型層、703,803…I型層 704,804…P型層 705,805…ITO透明導電膜 806…光反射層
Claims (1)
- 【請求項1】帯状基体をその長手方向に連続的に搬送さ
せながらガスゲートで接続された複数の成膜室を通過さ
せ、前記帯状基体上に機能成堆積膜を連続的に形成する
方法であって、通過するガスゲートの長さより狭い間隔
で表面にガス流阻止手段をもうけた帯状基体を用いるこ
とを特徴とする機能性堆積膜の連続的形成方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2072077A JP2690380B2 (ja) | 1990-03-23 | 1990-03-23 | 機能性堆積膜の連続的形成方法 |
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---|---|---|---|
JP2072077A JP2690380B2 (ja) | 1990-03-23 | 1990-03-23 | 機能性堆積膜の連続的形成方法 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03273614A JPH03273614A (ja) | 1991-12-04 |
JP2690380B2 true JP2690380B2 (ja) | 1997-12-10 |
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---|---|---|---|
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1990
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JPH03273614A (ja) | 1991-12-04 |
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