JP2690309B2 - 連鎖移動剤によるコロイド安定性ハロゲン化ビニルの重合法 - Google Patents

連鎖移動剤によるコロイド安定性ハロゲン化ビニルの重合法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の背景〕 ハロゲン化ビニル、たとえば塩化ビニルの低分子量ポ
リマーは、市場で広く受け入れられて来た。 外注射出成形(CIM)用途に使用するための特定の塩
化ビニル樹脂に対する需要は、熱安定性、熱変形及び関
連する性質に対していづれの対応する悪影響を与えない
で、高いメルトフロー及び低分子量のPVC樹脂のための
研究を開始せしめた。PVCコポリマーを形成するための
塩化ビニルと共にコモノマー、たとえば酢酸ビニルの低
レベルでの使用は、実質的にメルトフロー特性を改良す
る。さらに分子量の減少が必要とされ、そしてまた低分
子量のホモポリマーを有することが所望されるであろ
う。コポリマーは透明性又は他の所望の特性のためにホ
モポリマーと同様に必ずしも所望されない。分子量の減
少は、新規の連鎖移動組成物を使用することによって、
本発明の実施を介して達成される。 メルカプタン化合物は、効率のよい連鎖移動剤として
知られている。メルカプタンの群のうちで最っとも効率
のよい連鎖移動剤の1つは、2−メルカプトエタノール
である。それは、他の従来の塩素化された連鎖移動剤、
たとえばトリクロロエチレンよりもより効率的である。
アメリカ特許第4,189,552号(この開示を引用によりこ
の明細書中に組み入れる)は、モノマー100部当り0.001
〜0.5部のレベルの2−メルカプトエタノールと塩化ビ
ニルとの懸濁重合において2−メルカプトエタノールの
使用を開示する。そのアメリカ特許第4,189,552号は、
モノマーの転化率が1%よりも低い場合、反応媒体中へ
のメルカプト化合物の導入が、粒子特性に対して悪影響
を与えることを教授する。メルカプト化合物が有するコ
ロイド安定性に対する有害な効果のために、前記アメリ
カ特許は、メルカプト化合物は、重合の間、分割して添
加することによって導入されるべきであることを教授す
る。本質的に、モノマー100部当り0.03部よりも高いレ
ベルでの2−メルカプトエタノール(重合の開始の前、
充填される)は、許容されない粗粒又は固形充填物を引
き起こす傾向がある。 水性重合反応のコロイド安定性を維持しながら、高レ
ベルで且つ段階的添加にたよらないで、高い効率のメル
カプタン連鎖移動剤、たとえば2−メルカプトエタノー
ルを使用することができることが所望とする目的であ
る。 〔発明の要約〕 連鎖移動組成物を提供することが本発明の目的であ
る。 新規の連鎖移動組成物を用いることによって低分子量
ポリマーを提供することが本発明のもう1つの目的であ
る。 低分子量ポリマーを製造するために連鎖移動組成物を
用いる方法を提供することが本発明のさらにもう1つの
目的である。 本明細書の開示から明らかになるであろう本発明のこ
れらの及び他の目的は、 (a)少なくとも1つのメルカプタン連鎖移動剤及び
(b)前記メルカプタンと連鎖移動剤相溶し、そして実
質的に水に不溶性である少なくとも1つの非重合性材料
を含んで成る連鎖移動組成物の存在下でモノマーを重合
することによって達成される。 多量の連鎖移動組成物が、重合の開始の前、重合媒体
に添加される場合でさえ、卓越したコロイド安定性が水
性懸濁反応において達成される。その連鎖移動組成物の
使用は、約0.10及びそれよりも高い固有粘度を有する低
分子量のホモポリマー及びコポリマーの製造を可能にす
る。 〔発明の具体的な説明〕 本発明の方法は、PVCホモポリマーを形成するために
塩化ビニルの懸濁重合について記載されていて(但し、
もちろんそれだけに限定されないが)、そして他の水性
法、たとえば乳化重合及び微小懸濁重合、並びにビニル
コポリマー及び当業者によって知られている他の材料に
容易に拡張され得る。 本発明の実施においては、ハロゲン化ビニル又はハロ
ゲン化ビニリデンの比較的低分子量のポリマーが、連鎖
移動組成物を用いる水性重合によって製造される。本発
明は、塩化ビニルの懸濁重合に関してこの後、明確に例
示されているけれども、その方法は、いづれかの重合性
ハロゲン化ビニル又はハロゲン化ビニリデン、たとえば
臭化ビニル、塩化ビニリデン及び少なくとも1つの末端
基、CH2=Cを有するいづれか他のハロゲン化ビニリ
デンの水性懸濁重合、微小懸濁重合又は乳化重合に同様
に適用され得ることが理解されるべきである。 本明細書に使用される用語、ビニルポリマーとは、ホ
モポリマー及び複数の共重合性モノマーから製造される
コポリマーを意味する。好ましくは、ビニルポリマーと
は、ポリ塩化ビニルのホモポリマーである。コポリマー
が提供される場合、塩化ビニルが、1又はそれ以上の他
の共重合性モノマー50%までと共に共重合され得る。そ
のような共重合性モノマーの例は、α,β−オレフィン
性不飽和カルボン酸、たとえばアクリル酸、メタクリル
酸、エタクリル酸、α−シアノアクリル酸及び同様のも
の;マレイン酸及びフマル酸並びにそのエステル;アク
リル酸のエステル、たとえばメチルアクリレート、エチ
ルアクリレート、ブチルアクリレート、オクチルアクリ
レート、シアノエチルアクリレート及び同様のもの;メ
タクリル酸のエステル;ニトリル、たとえばアクリロニ
トリル及びメタクリロニトリル;アクリルアミド、たと
えばメチルアクリルアミド、N−メチロールアクリルア
ミド、N−ブトキシメタアクリルアミド及び同様のも
の;ビニルエーテル、たとえばエチルビニルエーテル、
クロロエチビニルエーテル及び同様のもの;ビニルケト
ン、スチレン及びスチレン誘導体、たとえばα−メチル
スチレン、ビニルナフタレン、アリル及びビニルクロロ
アセテート、酢酸ビニル、ビニルピリジン、メチルビニ
ルケトン;オレフィン、たとえばエチレン及びプロピレ
ン;及び当業者に知られているタイプの他の共重合性モ
ノマーである。 本明細書に使用されるポリマーとは、ホモポリマー、
コポリマー及びターポリマーである。 塩化ビニルの重合は、コロイド安定性の損失なしにモ
ノマー100部当り水溶性メルカプタン5.00部により行な
われ得ることが驚くべきには、発見された。 本発明は、ハロゲン化ビニルの水性重合のための方法
に関する。その重合は、連鎖移動組成物を用いて行なわ
れる。この新規な方法は、低分子量のポリマー、改良さ
れたメルトフロー特性及び良好な粒子特性を産する。こ
のポリマー生成物は、外注射出成形用途に特に利用され
る。 本発明の主な目的は、低分子量、改良されたメルトフ
ロー及び良好な粒子サイズを有するハロゲン化ビニルの
ホモポリマー及びコポリマーを製造することである。本
発明のポリマーは、懸濁法によって製造される場合、理
想的には、約80〜約400ミクロン、好ましくは約80〜約1
50ミクロンの平均粒子サイズを有する。ビニル樹脂の平
均粒子サイズは、ASTM Procedure No.D−1921−63に従
って、Sonic Sifter Screen Methodによって測定され得
る。本発明のポリマーは、約0.10及びそれよりも高い範
囲の固有溶液粘度を有する。その好ましい固有溶液粘度
は、約0.10〜約0.55の範囲である。その固有粘度は、ポ
リマーの分子量の測定を表わし、そしてASTM Procedure
No.D−1243−66に従って試験され得る。そのポリマー
の固有粘度はまた、この重合温度に依存する。重合温度
が高くなるほど、固有粘度はより低くなる。本発明の方
法に関して、重合温度は一定に維持されるが、但し、そ
の固有粘度は、連鎖移動剤の使用により低められる。 本発明の方法は、(a)少なくとも1つのメルカプタ
ン連鎖移動剤及び(b)その連鎖移動剤と相溶する少な
くとも1つの非重合性材料を含んで成る連鎖移動組成物
を使用する。本発明の実施のために適切なメルカプタン
は、水溶性メルカプタン、たとえば2−メルカプトエタ
ノール、3−メルカプトプロパノール、チオプロピレン
グリコール、チオグリセリン、チオグリコール酸、チオ
ヒドロアクリル酸、チオ乳酸、チオリンゴ酸及び同様の
ものを含む。適切な非水溶性メルカプタンは、イソオク
チルチオグリコレート、n−ブチル3−メルカプトプロ
ピオネート、n−ブチルチオグリコレート、グリコール
ジメルカプトアセテート、トリメチロールプロパントリ
チオグリコレート、アルキルメルカプタン及び同様のも
のを含む。本発明に使用するための好ましいメルカプタ
ンは、2−メルカプトエタノールであるが、しかしなが
らメルカプト基(−SH)を有するいづれの連鎖移動剤で
も許容されるであろう。 本発明の連鎖移動組成物は、メルカプタンの他に、そ
のメルカプタンと相溶し、そして実質的に水に不溶性で
ある少なくとも1つの非重合性材料を含有する。本発明
に使用される非重合性なる用語は、従来のコモノマーが
形成する点において、その材料が、ビニルポリマーの一
部を形成しないことを意味する。いくつかの場合、その
非重合性材料は、ビニルポリマー鎖上でグラフト重合す
るが、しかしこれは通常、コポリマーを考慮されない。
本発明に使用される場合、実質的に水に不溶性であると
は、その材料が水5%よりも低い溶解度を有することを
意味する。その非重合性材料は、モノマー、オリゴマー
又はポリマーである。適切な非重合性材料は、ジオクチ
ルフタレート、低分子量ポリ(カプロラクトン)、ポリ
シリコーン、グリセロールのエステル、ポリエステル、
−OH基を末端とするポリオキシエチレン及びポリオキシ
プロピレンと脂肪酸の水不溶性エステル、ポリオールの
エステル、一酸及び多酸のエステル、有機ポリホスフェ
ートのエステル、フェニルエーテル、エトキシル化アル
キルフェノール、ソルビタンモノステアレート及びソル
ビタンモノオレエート並びに脂肪酸の他のソルビトール
エステルであることができる。その材料の選択は、その
材料が塩化ビニルと重合せず、そして実質的に水に不溶
性である限り、臨界ではない。 連鎖移動組成物は、その連鎖移動剤を封入するために
少なくとも十分な非重合性材料を含むべきである。通
常、その連鎖移動組成物は、その連鎖移動剤を封入する
ために、連鎖移動剤として少なくとも等しい重量の非重
合性材料を含むべきである。好ましくは、その組成物
は、連鎖移動剤として非重合性材料の少なくとも2倍の
重量を含む。他の非基本的な成分が、本発明の連鎖移動
組成物に使用され得るが、しかし好ましくない。 連鎖移動組成物は、2種の基本的な成分を共に混合す
ることによって形成される。その成分を混合するために
使用される方法は臨界ではなく、そして当業者によって
使用される既知の方法のいづれかである。その成分は、
重合反応器に平等に充填され、そして他の重合成分を添
加する前、混合され、そして好ましくはその反応器の外
部で混合される。 メルカプタン、たとえば2−メルカプトエタノールが
有するコロイド安定性に対する損傷的な効果のために、
反応媒体にそれを添加する前に、その2−メルカプトエ
タノールと非重合性材料とを混合することが必要であ
る。その非重合性材料は、連鎖移動剤のために宿主材料
として働く。この方法は、驚くべきことには、コロイド
安定性に対する2−メルカプトエタノールの悪影響を除
去する。非重合性材料が、封入、複合体化又は相互反応
を通してコロイド安定性に対する2−メルカプトエタノ
ールの悪影響を避け、そして従って、重合の開始の前、
比較的高レベルの2−メルカプトエタノールを反応媒体
に導入することができると思われる。本明細書に使用さ
れる場合、“封入”なる用語は、被覆又は含むことであ
り、そしてその結果は不均質システムである従来の封入
の意味としては向けられていない。本発明の連鎖移動組
成物は、均質である。 本発明の低分子量ポリマーを製造するために使用され
る連鎖移動組成物のレベルは、その組成物中におけるメ
ルカプタンのレベルで記載されるであろう。使用される
メルカプタンのレベルは、ビニルモノマー100重量部当
り0.03重量部よりも高い。本発明の実施のためのメルカ
プタンの好ましいレベルは、モノマー100重量部当り約
0.03〜約5.00重量部、及び好ましくは0.20〜1.50重量部
の範囲である。 多量のメルカプタン、たとえば2−メルカプトエタノ
ールが使用される場合、重合の始めで全量の連鎖移動剤
を充填しないことが所望される。2−メルカプトエタノ
ールは、約1.5重量部のレベル以上で分子量に対する減
少効果を有する。従って、たとえば3.0重量部が使用さ
れるなら、重合の始めで1.5重量までのみを添加し、そ
して重合の間、残りを徐々に添加することが好都合であ
る。本発明に関しては、始めに添加される1.5重量部よ
りも多い量は、コロイドの非安定性をもたらさない。し
かしながら、連鎖移動剤の最っとも効果的な使用のため
には、重合が始まる前、1.5重量部よりも多くを添加し
ないことが好ましい。もちろん、この好ましい開始レベ
ルは、メルカプタンによって異なるであろう。上記の好
ましい方法は、2−メルカプトエタノールのためであ
る。 0.25重量部よりも少ない連鎖移動剤が使用される場
合、すべての連鎖移動剤が、重合が始まる前、連鎖移動
組成物の形で添加されるであろう。0.25重量部よりも多
い連鎖移動剤が使用される場合、少なくとも0.25重量部
が重合が始まる前に連鎖移動組成物の形で添加され、そ
して残りは、後で添加されるであろう。連鎖移動剤の最
高の効率を得るためには、1.5重量部以上が、重合が始
まる前に添加されるべきではない。最良の結果のために
は、少なくとも50%、好ましくは100%の連鎖移動剤が
重合が始まる前に、重合媒体に添加される。始めで添加
されず、そして封入されていない量は、コロイド安定性
を維持するために、重合が約10%転化率に達した後、添
加されるべきである。連鎖移動組成物の使用を除いて、
その重合は、水性媒体中における塩化ビニルの従来の重
合とほとんど同じである。 当業界で知られているような適切な分散剤又は懸濁剤
が使用され得る。適切な分散剤の例は、一部加水分解さ
れたポリビニルアルコール、セルロースエーテル、澱
粉、ゼラチン及び同様のものである。使用される分散剤
のレベルは、モノマー100重量部当り、約2.0重量部より
も少なく、好ましくは約0.5重量部よりも少ないであろ
う。卓越した結果は、モノマー100重量部当り分散剤0.0
5〜0.3重量部により得られる。 本発明の方法は、重合開始剤を使用する。本発明に使
用される重合開始剤は、当業界に既知であり、そして従
来の遊離基開始剤、たとえば有機ペルオキシド及びアゾ
化合物から選択される。使用される特定の遊離基開始剤
は、重合されるモノマー材料、ポリマーの分子量及び色
彩条件、重合の温度及び懸濁重合又は乳化重合に依存す
るであろう。使用される開始剤の量が関与する場合、重
合されるモノマー(又は複数のモノマー)100重量部に
基づいて、約0.005重量部〜約1.00重量部の範囲の量が
満足のゆくことが見出された。しかしながら、モノマー
100重量部に基づいて約0.01重量部〜約0.2重量部の範囲
で開始剤の量を使用することが好ましい。本明細書に記
載の方法のために好ましい開始剤の例は、過酸化ラウロ
イル、アゾビスイソブチロニトリル、過酸化ベンゾイ
ル、イソプロピルジカルボネート、アセチルシクロヘキ
シルスルホニルペルオキシド、t−ブチルペルオキシピ
バレート、t−ブチルペルオキシアセトエート及びα−
クミルペルオキシネオデカノエートを含み、そしてその
選択は反応温度に依存する。好ましい開始剤は、t−ブ
チルペルオキシピバレト及びα−クミルペルオキシネオ
デカノエートを含んで成る二成分システムである。この
開始剤システムは、最終生成物において減じられた残留
開始剤及び早い反応のためにより短時間の高温歴をもた
らす。 本発明の懸濁重合法は、重合されるべきモノマー材料
のために普通であるいづれの温度ででも行なわれ得る。
好ましくは、約0℃〜約100℃、より好ましくは約50℃
〜約80℃の範囲の温度が使用される。重合過程の間、温
度調節を促進するために、反応媒体を、水、ブライン、
蒸発、等によって冷却された冷却表面と接触せしめる。
これは、冷却材料が重合反応を通してジャケットを循環
する包囲された重合反応器を使用することによって達成
される。この冷却は必要である。なぜならば、ほとんど
すべての重合反応は、自然界で発熱性であるからであ
る。もちろん、必要なら、加熱媒体を、ジャケットを通
して循環せしめることも理解される。 本発明をさらに例示するために、次の特定の例が与え
られ、そしてこれらは例示的であって、限定するもので
はないことが理解されるべきである。例において、すべ
ての部及び%は、特にことわらない限り、重量によって
である。 例 例1〜14は、PVCホモポリマーを製造するために使用
されるような、本発明を示すために表わされる水性懸濁
重合である。この重合のために使用される処方は、下記
の第1表に示される。すべての例において、撹拌手段及
び冷却手段を備えられた反応容器を使用した。 第1表から見られるように、開始剤レベル、連鎖移動
組成物における2−メルカプトエタノールの連鎖移動剤
の量及び連鎖移動組成物における非重合性材料の量は種
々である。2−メルカプトエタノールの量が2−メルカ
プトエタノールによって引き起こされる反応抑制のため
に増大せしめられるにつれて、その開始剤レベルは上向
きに調整される。ヒドロキシアルキルセルロース界面活
性剤の量においてわずかな変動がまた存在する。なぜな
らば、例1〜6においては、3の反応器が使用され、
そして例7〜14においては、55サイズの反応器が使用
されたからである。すべての例において、2−メルカプ
トエタノールは、非重合性材料と共に混合され、連鎖移
動組成物が形成された。その連鎖移動組成物は、水を充
填した後、反応器に充填された。 第2表は、連鎖移動組成物に使用される非重合性材料
のタイプ及び量及び2−メルカプトエタノールのレベル
を示す。開始剤レベルもまた示される。製造される樹脂
の特性がまた示される。I.V.は、分子量の指摘である。
平均粒子サイズの分布もまた示される。 第2表に示されたデータから、低分子量(低I.V.)の
PVCホモポリマーは、水性懸濁法を用いて製造され得る
ことが見られ得る。本発明のためのすべての反応の例
は、たとえば多量の2−メルカプトエタノールが連鎖移
動組成物の形で反応に使用されたとしても、コロイド安
定性を示す。 本発明によって製造されたポリマーは、他の材料、た
とえば安定剤、滑剤、可塑剤、着色剤、充填剤及び同様
のものを配合され、種々の最終用途の製品に形成され
る。このポリマーは、外注射出成形用途及び粉末コーテ
ィングに特に使用される。

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.水性重合による塩化ビニルポリマーの製造方法であ
    って、塩化ビニルモノマー、分散剤もしくは懸濁剤、重
    合開始剤及び連鎖移動組成物の使用を含んで成り、ここ
    で該連鎖移動組成物が (a)少くとも1つのメルカプタン連鎖移動剤、及び
    (b)(i)前記メルカプタンと相溶し、(ii)実質的
    に水に不溶性であり、そして(iii)前記塩化ビニルと
    重合しないことを特徴とする少なくとも1つの材料を含
    んで成り、前記方法は前記モノマー、分散剤または開始
    剤と組み合せる前に、(a)及び(b)を一緒にして混
    合物を生成させることを特徴とし、前記方法はさらに使
    用される連鎖移動剤の量が塩化ビニルモノマー100部に
    対して0.03部よりも多いことを特徴とする方法。 2.前記メルカプタンが2−メルカプトエタノールであ
    り、そして前記メルカプタンのレベルが塩化ビニルモノ
    マー100重量部当り約0.05〜約5.00重量部である請求の
    範囲第1項記載の方法。 3.前記連鎖移動組成物のすべてが重合媒体に添加さ
    れ、その後、重合反応が始まる請求の範囲第1項記載の
    方法。 4.前記連鎖移動組成物中の非重合性材料を、ポリカプ
    ロラクトン、ポリシリコーン、ポリエステル、ポリオー
    ルのエステル、多酸のエステル、フェニルエーテル、エ
    トキシル化アルキルフェノール、ソルビタンモノステア
    レート、ソルビタンモノオレエート及び脂肪酸のソルビ
    トールエステルから成る群から選択する請求の範囲第1
    項記載の方法。 5.塩化ビニルの水性重合におけるメルカプタン連鎖移
    動剤のコロイド安定性に対する効果を改良するための方
    法であって、 (a)塩化ビニルと重合せず、(b)前記メルカプタン
    と相溶し、そして(c)実質的に水に不溶性である少な
    くとも1つの他の材料と共に前記メルカプタン連鎖移動
    剤を混合し、そして該混合が行なわれた後、前記連鎖移
    動剤が水性重合媒体に添加されることを含んで成る方
    法。 6.前記メルカプタンが2−メルカプトエタノールであ
    り、そして前記非重合性材料を、ポリカプロラクトン、
    ポリシリコーン、ポリエステル、ポリオールのエステ
    ル、多酸のエステル、フェニルエーテル、エトキシル化
    アルキルフェノール、ソルビタンモノステアレート、ソ
    ルビタンモノオレエート及び脂肪酸のソルビトールエス
    テルから成る群から選択する請求の範囲第5項記載の方
    法。
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