JP2689692B2 - 自動洗濯機 - Google Patents

自動洗濯機

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JP2689692B2
JP2689692B2 JP2157952A JP15795290A JP2689692B2 JP 2689692 B2 JP2689692 B2 JP 2689692B2 JP 2157952 A JP2157952 A JP 2157952A JP 15795290 A JP15795290 A JP 15795290A JP 2689692 B2 JP2689692 B2 JP 2689692B2
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俊成 松本
幸延 大道
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  • Main Body Construction Of Washing Machines And Laundry Dryers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は一般家庭で使用される自動洗濯機に関するも
のである。
従来の技術 従来、この種の自動洗濯機は第4図、第5図に示すよ
うな構造になっている。すなわち、脱水時の水を受ける
ための外槽1の下部に減速機2が固着されており、この
減速機2は外槽1の下部に固着されたモータ3とベルト
で連結されている。減速機2の駆動軸は二重構造になっ
ており、外側の軸には、外槽1内部に位置し、洗濯槽を
兼ねた脱水槽4が固定されている。内側の軸には、脱水
槽4内部に位置した撹拌翼5が固定されている。外槽1
はサスペンション6を介して洗濯機本体7から防振支持
されている。サスペンション6は第5図に示すように、
吊り棒8と円筒状のバネ押え9と、つるまきバネ10及び
可撓性のバネ支持円板11と、バネ支持円板11に装着され
変態温度以上の高温になると縮径してバネ支持円板11の
外周を前記円筒状のバネ押え9との摩擦が小さくなるよ
うに縮小させる形状記憶合金リング12とにより構成さ
れ、バネ支持円板11は円筒状のバネ押え9の下端内周に
摺動可能に嵌合している。バネ押え9には前記外槽1が
載置されている。以上のような構成で、給水・洗濯・排
水・遠心脱水を自動的に行うものであった。
発明が解決しようとする課題 一般に自動洗濯機においては、脱水槽4を回転させ遠
心脱水する際に、衣類の片寄りのため生じるアンバラン
スが原因で大きな振動が発生する。特に起動時・共振点
通過時に振動振幅は最大となる。この共振の振動を抑え
るため、前述したバネ押え9とバネ支持円板11を摩擦摺
動させ振動を減衰させている。この摩擦減衰量を大きく
すると、共振点の振幅は小さくなるが、振動は洗濯機本
体7に伝わりやすくなり振動音や摺動音等の騒音が大き
くなる。逆に摩擦減衰量が小さいと騒音は小さくなる
が、共振点での振幅が大きくなる。そこで前記した従来
例では、脱水行程に入って脱水槽4が回転を始めて共振
点を通過するまでは、バネ押え9とバネ支持円板11との
摩擦によって充分な減衰が得られ、次に回転数が共振点
を通過した後は摩擦熱のために形状記憶合金リング12が
加熱されて記憶された形状、すなわちリング径が小さく
なり、可撓性のバネ支持円板11が縮められ摩擦力が小さ
くなるような構成として、騒音を小さく抑えていた。し
かしながら前記構成のものでは、形状記憶合金リング12
が動作するまでは摩擦力が大きく、それによって摺動音
等の騒音も大きいものであった。また、形状記憶合金リ
ング12の動作に摩擦熱を利用しているため、動作が不安
定になり、バネ押え9やバネ支持円板11の耐久性も悪く
なるという課題があった。
そこで本発明は前記従来の課題を解決するものであ
り、バネ押えとバネ支持板の摩擦を小さくして摺動音や
振動の歪から発生する騒音を小さくすると共に、耐久性
を向上させた自動洗濯機を得ることを第一の目的として
いる。また第二に、前記第一の目的に関連して、脱水起
動時はダンパ力を大きくして共振点の振動振幅を小さく
し、定常振動になった時には自動的にダンパ力を小さく
し、振動を洗濯機本体に伝わりにくくすることによって
騒音を小さくする自動洗濯機を得ることを目的としてい
る。
課題を解決するための手段 前記第一の目的を達成するための第一の発明は、洗濯
槽を兼ねた脱水槽の外側に位置して、脱水時の水を受け
る外槽をサスペンションを介して洗濯機本体から弾性支
持するとともに、前記各サスペンションを、吊り棒と、
この吊り棒の下端に取付けられたバネ支持板と、前記吊
り棒に挿通され前記バネ支持板を覆う円筒状のバネ押え
と、前記バネ支持板と前記バネ押えとの間に介装された
圧縮バネとを有し、前記バネ押えの内壁をストレートに
成形するとともにバネ支持板に貫通孔を設け、バネ支持
板の上部に貫通孔を覆う弁板を載置しエアーダンパーを
構成した自動洗濯機とするものである。
また第二の目的を達成するための第二の発明は、バネ
押えの開口部を閉塞して密閉構造とし、このバネ押えに
はバネ支持板の上下を接続してパイプを設け、パイプの
途中にロート状弁座と球状弁を設けた自動洗濯機とする
ものである。
作用 第一の発明は以下のように作用する。バネ押えの内壁
をストレートに成型してバネ支持板とバネ押えの摩擦を
小さくすることによって、バネ支持板とバネ押えの摩擦
が摺動範囲において小さくなり、摩擦音が減少するもの
である。脱水起動時の共振振動はバネ支持板とバネ押え
で構成されるエアーダンパーによって減衰される。エア
ーダンパーの効果は、バネ支持板に設けられた貫通孔と
バネ支持板の上部に載置された弁板で構成される弁によ
り、外槽が下方へ移動する時のみ表れ、圧縮バネによっ
て外槽が上方へ移動す時は、空気圧によって弁が開き空
気の流れが発生してダンパー力が無くなり、スムーズに
外槽が上方へ移動し、摩擦ダンパーを使用した時の摺動
の歪が無く、異常振動を防止することができる。共振点
通過後は、振動振幅及びバネ支持板の摺動量が小さくな
り、それによって移動する空気量も小さくなって、結果
としてダンパー力が小さくなる。さらに、弁の効果によ
って、外槽が下方へ移動する時のみダンパー力が発生
し、その他の場合はダンパー力が無くなるので、振動が
洗濯機本体に伝わる量が小さくなる。また、バネ支持板
とバネ押えの摩擦が小さくなったことによってバネ支持
板とバネ押えの耐久性も向上できるものである。
また、第二の発明は、バネ押えを密閉構造にし、パイ
プでバネ支持板の上下を接続し、パイプの途中にロート
状弁座を設け、そこに球状弁を載置して、脱水行程に入
って脱水槽が回転を始めて共振点を通過するまでの振動
振幅が大きくて周期が長い期間は、球状弁はロート状弁
座に安定に載置され弁として働き、外槽が下方へ移動す
る時、バネ支持板が上方へ摺動しバネ押え上部から底板
へ空気が流れようとするが、前記弁により遮断され結果
として外槽が下方へ移動するのを抑制するように働く。
逆に圧縮バネによって外槽が上方へ移動する時は、空気
の流れは逆になり球状弁は押し上げられ、空気の流れが
発生して外槽の移動を抑制することがなく、スムーズに
移動が行われ、摩擦ダンパー使用時に発生した振動の歪
がなく異常振動が防止される。共振点通過後、定常回転
になると振動振幅が小さく周期が短いモードになるの
で、球状弁が振動し、ロート状弁座に確実に載置される
ことがないので弁として機能せずダンパー効果が減少し
て、振動を洗濯機本体に伝えにくくなり、騒音も小さく
抑えることができるものである。
実施例 以下、第一の発明の一実施例を添付図面にもとづいて
説明する。第1図において、脱水時の水を受けるための
外槽13の下部に減速機14が固着されており、この減速機
14は外槽13の下部に固着されたモータ15とベルトで連結
されている。減速機14の駆動軸は二重構造になってお
り、外側の軸には、洗濯槽を兼ねた脱水槽16が固定され
ている。この脱水槽16の外側には前記外槽13が位置して
いる。また駆動軸の内側の軸には、脱水槽16内部に位置
した撹拌翼17が固定されている。外槽13は防振のために
サスペンション18を介して洗濯機本体19から弾性支持さ
れている。サスペンション18は第2図に示すように、吊
り棒20と、この吊り棒20の下端に取付けられたバネ支持
板23と、前記吊り棒20に挿通され前記バネ支持板23を覆
う円板状のバネ押え21と、前記バネ支持板23と前記バネ
押え21との間に介装された圧縮バネ22とを有しており、
前記バネ押え21の内壁は、バネ支持板23の摺動範囲にお
いて上下の径がD=D1の関係となっている。換言すれ
ば、この内壁はストレートに成型されており、円筒状と
なっている。従って前記バネ支持板23との摩擦は極めて
小さいものとなっている。また、バネ支持板23には、貫
通孔24が設けられており、バネ支持板23の上部に、貫通
孔24を覆うように載置された弁板25とでエアーダンパー
が構成されている。26は圧縮バネ22と弁板25の間に介在
される弁板固定具である。
以下本実施例の動作を説明する。脱水槽16が回転する
遠心脱水行程中において、衣類などの片寄りによってア
ンバランスが生じた場合、外槽13と脱水槽16は激しく振
動する。特に起動時において、共振点を通過する際にそ
の振幅が最大になる。本実施例の防振機構は、このピー
ク時に外槽13等が洗濯機本体19に接触しないように、外
槽13が下方へ移動しようとするときに、バネ押え21とバ
ネ支持板23により構成されるエアーダンパーのダンパー
力により移動が抑制され、振動に減衰を与えている。ま
た、外槽13が圧縮バネ22によって上方へ移動する時に
は、弁板25が空気力で変形し貫通孔24から空気が漏れて
ダンパー力がなくなり、スムーズに移動が行われる。共
振点通過後の定常回転時は、振動振幅が小さくなりバネ
支持板23の摺動量も小さくなることから、発生するダン
パー力も小さくなる。さらに、弁板25の効果により、外
槽13が下方へ移動する時のみダンパー力が発生して、そ
の他の場合はダンパー力が無くなるので、振動が洗濯機
本体19に伝わりにくくなって、騒音が低減される。
このように第一の発明の実施例の自動洗濯機によれ
ば、バネ押え21の内壁をストレートに成型したことによ
って、バネ押え21とバネ支持板23の摩擦を小さくしてい
るため、脱水行程での摩擦音による騒音が低減する。摩
擦が小さいので、バネ押え21とバネ支持板23の耐久性が
向上する。また、バネ支持板23に貫通孔24を設け、貫通
孔24を覆うように弁板25をバネ支持板23に載置してエア
ーダンパーを構成し外槽13が下方へ移動する時のみダン
パー力が発生するようにしたことにより、共振点を通過
するまでの振幅が大きくバネ支持板23の摺動量が大きい
時に大きなダンパー力が発生して、脱水起動時の振動を
小さくし、外槽13が圧縮バネ22によって上方へ移動する
時はダンパー力が発生せず、スムーズに移動が行われ、
摩擦ダンパー使用時に発生した振動の歪をなくし異常振
動を防止することができる。定常回転になると振動振
幅、バネ支持板23の摺動量も小さくなるのでダンパー力
も小さくなる。さらに、弁によって外槽13が下方へ移動
する時のみダンパー力が発生し、その他の場合は発生し
ないので、振動が洗濯機本体19に伝わりにくくして騒音
を低減することができる。
次に、第二の発明の一実施例について第3図を基に説
明する。第1図、第2図と同一部分については同一符号
を付している。図において、27はバネ押え21の開口部を
覆う底板、28はバネ押え21の上部と底板27を接続するパ
イプで、途中にロート状弁座29が設けられている。30は
ロート状弁座29に当接し、バネ押え21の上部から底板27
へ流れる空気を遮断する球状弁である。31はバネ押え21
の開口部と底板27の間に設けられたパッキンで、バネ押
え21と底板27の気密性を高めている。
以下、本実施例の動作を説明する。脱水行程に入って
脱水槽16が回転を始めて共振点を通過するための振動振
幅が大きくて周期が長い期間は、球状弁30はロート状弁
座29に確実に当接して弁として働き、外槽13が下方へ移
動する時のみ空気の流れが遮断されてダンパー力が発生
し、振動が抑制される。共振点通過後、定常回転になる
と振動振幅が小さく周期が短いモードになるので、球状
弁30も空気の流れと無関係に振動し、ロート状弁座29に
確実に当接することがなくなり、弁として機能せずダン
パー力も減少して、振動を洗濯機本体19に伝えにくくな
り、騒音も小さく抑えることができる。
このように、この第二の発明の実施例の自動洗濯機に
よれば、バネ押え21の開口部に底板27を設けて密閉構造
としバネ押え21の上部と底板27をパイプ28で接続して空
気の流れをつくり、パイプ28の途中にロート状弁座29と
球状弁30で弁を構成し、脱水起動時に外槽13が大きく下
方へ移動する時のみ空気の流れを遮断し、結果としてダ
ンパー力が大きくなって起動時の振動が減衰される。ま
た、外槽13が圧縮バネ22によって上方へ移動する時は、
球状弁30が空気圧で移動し、空気が流れてダンパー力が
発生せず、スムーズに移動して異常振動が発生すること
はない。共振点通過後の定常回転時は振動の周期が短
く、球状弁30が振動して確実にロート状弁座29に当接し
なくなり、弁の機能が無くなって結果としてダンパー力
が減少して、振動が洗濯機本体19に伝わりにくくなっ
て、騒音も小さくなる。
発明の効果 第一の発明は、バネ押えの内壁をストレートに成型す
ることによってバネ支持板とバネ押えの摩擦を小さくす
るとともに、バネ支持板に貫通孔を設け、貫通孔を覆う
ように弁板をバネ支持板に載置して弁を構成し外槽が下
方へ移動する時のみダンパー力が発生するようにしたこ
とにより、バネ支持板の摺動量の大きい時に大きなダン
パー力が発生するようにして脱水起動時の振動を小さく
し、バネ支持板の摺動量の小さい定常回転時は、ダンパ
ー力が小さく、かつ弁によって一方向しか発生しないよ
うにしているため、振動が洗濯機本体に伝わりにくくな
って騒音を低減することができる。また、バネ支持板と
バネ押えの摩擦が摺動範囲において小さくなり、摩擦音
が減少するものである。従って、バネ支持板とバネ押え
の耐久性を増すことができるものである。
第二の発明によれば、バネ押えの開口部を閉塞して密
閉構造とし、このバネ押えにはバネ支持板の上下を接続
してパイプを設け、パイプの途中にロート状弁座と球状
弁で弁を構成し、脱水起動時に外槽が大きく下方へ移動
しバネ支持板が上方へ摺動する時のみ空気の流れを遮断
し、結果としてダンパー力を大きくして起動時の振動を
減衰することができる。また、外槽が圧縮バネによって
上方へ移動する時は、球状弁が空気圧で押し上げられ、
空気が流れてダンパー力が発生せず、スムーズに移動し
て異常振動が発生することはない。共振点通過後の定常
回転時は振動の周期が短く、球状弁が振動して確実にロ
ート状弁座に当接しなくなり、弁の機能が無くなって結
果としてダンパー力が減少して、振動が洗濯機本体に伝
わりにくくなって、定常回転時の騒音も小さくなるもの
である。
【図面の簡単な説明】
第1図は第一の発明の一実施例を示す自動洗濯機の断面
図、第2図は同サスペンションの断面図、第3図は第二
の発明の一実施例を示すサスペンションの断面図、第4
図は従来の自動洗濯機の断面図、第5図は同サスペンシ
ョンを示す断面図である。 13……外槽、16……脱水槽、18……サスペンション、19
……洗濯機本体、20……吊り棒、21……バネ押え、22…
…圧縮バネ、23……バネ支持板、24……貫通孔、25……
弁板、27……底板、28……パイプ、29……ロート状弁
座、30……球状弁。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】洗濯槽を兼ねた脱水槽の外側に位置して、
    脱水時の水を受ける外槽をサスペンションを介して洗濯
    機本体から弾性支持するとともに、前記サスペンション
    は、吊り棒と、この吊り棒の下端に取付けられたバネ支
    持板と、前記吊り棒に挿通され前記バネ支持板を覆う円
    筒状のバネ押えと、前記バネ支持板と前記バネ押えとの
    間に介装された圧縮バネとを有し、前記バネ押えの内壁
    をストレートに成形するとともにバネ支持板に貫通孔を
    設け、前記バネ支持板の上部に前記貫通孔を覆う弁板を
    載置してエアーダンパを構成した自動洗濯機。
  2. 【請求項2】バネ押えの開口部を閉塞して密閉構造と
    し、このバネ押えにはバネ支持板の上下を接続してパイ
    プを設け、パイプの途中にロート状弁座と球状弁を設け
    た請求項1記載の自動洗濯機。
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