JP2689397B2 - ジハロゲン化オリゴフエニルの製造法 - Google Patents

ジハロゲン化オリゴフエニルの製造法

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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C17/00Preparation of halogenated hydrocarbons
    • C07C17/093Preparation of halogenated hydrocarbons by replacement by halogens
    • C07C17/10Preparation of halogenated hydrocarbons by replacement by halogens of hydrogen atoms
    • C07C17/12Preparation of halogenated hydrocarbons by replacement by halogens of hydrogen atoms in the ring of aromatic compounds

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、オリゴフエニルを、少くとも5Åの孔巾を
有するゼオライトの存在下及び塩化メチレンの存在下に
4,4′−位において選択的にハロゲン化する方法に関す
る。
p位の両側がハロゲン化されたオリゴフエニル例えば
4,4′−ジクロル−及び4,4′−ジブロム−ジフエニル又
は−ターフエニルは、例えば高耐熱性のプラスチツク例
えばポリフエニレンスルフイドに対する中間体生成物と
して工業的に非常に興味ある(参照、特公昭61/231,030
号及び米国特許第3,396,110号[cA、69、p60564w])。
ジフエニルのルイス酸の存在下における通常の塩素化
は、非選択性のランダムな置換をもたらし、4,4′−誘
導体は好適な誘導体とならない。即ちFeCl32.5重量%の
存在下における100℃での塩素化は4,4′−ジクロル異性
体を8%にすぎない選択率で生成し、トリクロルビフエ
ニルの含量が顕著に高く15%である。ポリ塩素化ビフエ
ニルは公知のように非常に有毒な種類の物質である。米
国特許第1,946,040号、米国特許第3,226,447号、及び英
国特許第1,153,746号によれば、ベンゼンの塩素化にお
ける硫黄化合物の添加はp置換に有利な選択性を増大さ
せると言われる。しかしながら下記の対照実施例におい
てFeCl32.5重量%の他にチオフエン2.5重量%を添加す
ることによるビフエニルのそのような塩素化で示される
ように、選択性は4,4′−ジクロルビフエニルに有利な
方向に取るに足らない程度しか増加せず、一方ポリ塩素
化ビフエニルが依然として反応生成物のかなりの割合、
即ち9重量%以上を構成する。この事実はビフエニル及
びベンゼンが非常に限られた程度でしか対応させること
ができないことを示す。
鉄及びクロロホルムの存在下におけるp−ターフエニ
ルの塩素化は、p異性体が僅かしか溶解しない性質を有
するので工業的に大きな出費をもって始めて分離するこ
とができるo及びp−モノクロル−及びo,p′及びp,p′
−ジクロル−ターフエニルの反応混合物をもたらす(ブ
ル・ソク・ヒム・フランス[Bull.Soc.Chim.France]、
1968(10)、4255〜58[cA,70,57316g(1969)])。
更に公知のようにルイス酸を実際に用いると、腐食の
問題が増え、処理と廃棄がより困難となる。
今回、式 [式(I)及び(II)、X1及びX2は互いに独立に塩素又
は臭素、好ましくは塩素を表わし、X3は水素、塩素又は
臭素、好ましくは水素又は塩素、及び特に好ましくは水
素を示し、R1、R2及びR3は互いに独立に水素、C1〜C4
ルキル(好ましくはメチル又はエチル及び特に好ましく
はメチル)、C1〜C4アルコキシ(好ましくはメトキシ又
はエトキシ及び特に好ましくはメトキシ)、弗素、塩素
又は臭素を表わし、そして aは0又は1の値である] の4,4′−位がジハロゲン化されたオリゴフエニルを、
のオリゴフエニルのハロゲン化剤でのハロゲン化により
製造するに際して、反応を塩化メチレン又は塩化メチレ
ンを本質的に含洗する溶媒混合物の存在下に及び金属カ
チオンを含有するL構造型のゼオライトの存在下に行な
う該ジハロゲン化されたオリゴフエニルの製造法が発見
された。
C1〜C4アルキルは例えばメチル、エチル、プロピル、
イソプロピル、ブチル、イソブチル又はtert−ブチルで
ある。
C1〜C4アルコキシ例えばメトキシ、エトキシ、プロポ
キシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ又はte
rt−ブトキシである。
添字aが0の場合、本発明はビフエニルのジハロゲン
化に関する。添字aが1の場合、本発明は3つのフエニ
ル核が線状に結合しているターフエニルのジハロゲン化
に関する。本発明によるオリゴフエニルのハロゲン化
は、例外的に高選択性で環結合に対してp位を置換す
る。
4,4′−ジハロゲン化として、本発明は塩素化及び臭
素化、好ましくは塩素化に関する。使用しうる出発物質
は4及び4′位が未だにハロゲン化されてないビフエニ
ル又はターフエニルである。しかしながら、X3の定義と
の関連において、p位がすでにモノハロゲン化されてい
るビフエニル又はターフエニルを本発明に従って反応さ
せることも可能である。これは一方で本発明の方法にお
いて得られるモノハロゲン化生成物の循環に対して、一
方で本発明に従い、モノクロル又はモノブロム−オリゴ
フエニルを用い且つ本方法を他のハロゲンを導入すべく
臭素化剤又は塩素化剤を用いて行なう場合にX1及びX2
異なるハロゲン原子を表わす4,4−ジハロゲン化ビフエ
ニル又はターフエニルを製造しうるという事実に対して
重要である。オリゴフエニルのハロゲン化は、好ましく
は未置換のビフエニル又は未置換の線状に結合したター
フエニルのハロゲン化である。
適当なハロゲン化剤は塩素又は臭素、並びに塩素又は
臭素を遊離する化合物例えば塩化スルフリル、臭化スル
フリル、N−クロル−及びN−ブロムコハク酸イミド、
更に塩化臭素、弗化臭素、及び同業者には公知の種類の
ハロゲン化剤である。元素状塩素又は元素状臭素は好適
に用いられる。元素状塩素を用いる塩素化は特に好適で
ある。ハロゲン化剤は概してオリゴフエニルに対する化
学量論比で、即ち4及び4′位がまだハロゲン化されて
いないオリゴフエニルの場合2:1のモル比で、及び4位
がすでにモノハロゲン化されているオリゴフエニルの場
合1:1のモノ比で使用される。この化学量論比は60モル
%、好ましくは40モル%、特に好ましくは30モル%まで
の上方から20モル%までの下方まで変動しうる。
本発明による方法は、すべての変換しうるカチオンの
少くともいくらかが金属カチオンであるL構造型のゼオ
ライトの存在下に行なわれる。ゼオライトはSiO4及びAl
O4四面体のネツトワークから構成される結晶性アルミノ
シリケートである。個々の四面体は互いに角において酸
素橋を介して結合し、通路及び中空空間の走る空間的ネ
ツトワークを形成する。変換しうるカチオンは骨格構造
の負電荷を補償するために介在する。
この種のゼオライトは、その合成法からの交換しうる
カチオン又はイオン交換の意味においていずれかの多数
の他のカチオンを有することができる。この交換は同業
者にとって公知である。ゼオライト中のSi及びAlは少く
とも一部他の元素によって代替されていてもよい。ゼオ
ライトの詳細な記述は、例えば単行本のD.W.ブレツク
(Breck)、「ゼオライトモルキユラーシーブ、構造、
化学及び用法」、J.ワイリー・アンド・サンズ(Wiley
and Sons,New York)、1974年に示されている。
ゼオライトL構造型はカチオンとして例えばLi、Na、
K、Rb、Cs、Ca、Mg、Sr及びBa、希土類金属例えばLa及
びCe、並びに他の金属例えばFe、Zn、Mn、Cr、Co、Ni、
Ti、Cu、Ag及びPb、或いはこれらの混合物のカチオン、
好ましくはK、Rb、CS、Ca、Sr、Ba、Ag、Pb及びLa又は
これらの混合物のカチオンを含有しうる。すべてのカチ
オンの60〜100当量%、好ましくは80〜100当量%及び特
に好ましくは90〜100当量%が金属カチオンであるゼオ
ライトLは本発明で使用するのが可能である。
ゼオライトは反応させるべきオリゴフエニルの重量に
基づいて1〜100重量%、好ましくは3〜50重量%、特
に好ましくは5〜30重量%の量で用いられる。
用いるゼオライト触媒の形は一般に本発明の方法にと
って厳密でない。概して特にバッチ式変化において、触
媒は粉末として使用することができる。勿論(例えば触
媒を固定床として配置する気体、液体又はトリクル相で
の連続反応の場合)触媒を小片又は粒状形で使用して反
応生成物からの良好な分離を達成することも可能であ
る。この場合同業者にとって公知の普通の結合及び成形
助剤を共用することができる。なおこれはハロゲン化剤
に対して不活性なもの、例えば純粋なゼオライトの量に
対して0.1〜80重量%、好ましくは2〜30%の量のSi
O2、Al2O3、粘土、グラフアイトなどである。
本発明の方法は、塩化メチレン又は塩化メチレンを本
質的に含有する混合物の存在下に行なわれるという事実
によって特に特徴づけられる。事実驚くべきことに、本
方法を塩化メチレンの存在下に行なう場合、4,4′位の
ジハロゲン化された式(I)のオリゴフエニルの選択率
は少くとも90%であり、これは塩化メチレンと非常に関
連した他の化合物例えばクロロホルム又は四塩化炭素、
或いは溶媒として用いられる他の化合物では達成されな
いということが発見された。本発明の方法における塩化
メチレンの使用は、ハロゲン化すべき使用するオリゴフ
エニルを完全に溶解するのに十分でない、また概して更
に殆んど溶解しないジハロゲン化生成物を完全に溶解す
るのに更に十分でない量ですでに効果的であるから、高
選択性は更に驚くべきことである。従って用いる塩化メ
チレンの量は用いるオリゴフエニルの重量の0.3〜100
倍、好ましくは0.5〜50倍、特に好ましくは1〜20倍で
ある。この範囲の下限は中でもゼオライト/出発物質/
塩化メチレンの不均一な混合物が依然撹拌しうるという
技術的な尺度によって決定される。上述の範囲の上限で
は、出発物質が完全に溶解するが、ジ塩素化最終生成物
が最早や完全に溶解せず且つゼオライトと一緒に第2の
固体分散相を呈する条件が達成される。
塩化メチレンのほかに、塩素化反応に対する溶媒とし
て公知の他の液体化合物も共用することができる。これ
らの例は炭化水素又はハロゲノ炭化水素例えば石油エー
テル、クロロホルム、四塩化炭素、1,1,1−トリクロル
エタン、1,2−ジクロルエタン、1,2−ジブロムプロパ
ン、パークロルエタン、パークロルエチレン、低級カル
ボン酸例えば酢酸、及び同業者には公知の他の溶媒であ
る。しかしながら、塩化メチレンは、塩化メチレン/他
の溶媒の混合物の必須成分として、例えばそのような混
合物の50〜100重量%、好ましくは70〜100重量%の量で
常に存在する。塩化メチレンはそれ自体で特に好適に使
用される。
塩素化に対する共触媒として公知の、例えば低級アル
コール、低級カルボン酸、硫黄化合物及び/又は四級ア
ンモニウム塩からの物質は、本発明の方法において共用
することができるが、一般に更なる利点を提供せず、従
ってその共用は好ましくは省略される。
共用する場合には、ゼオライト触媒の量に基づいて0.
02〜20重量%、好ましくは0.02〜2重量%が言及しう
る。
反応温度は一般に0〜+80℃の範囲である。圧力は本
発明の方法に対して厳密でなく、単に所望の反応温度を
確立するのに役立つ。即ち例えば上述した温度範囲の上
方の範囲において、反応は昇圧下、例えば系で確立され
る自発圧力下に行なわれる。10〜45℃、大気圧での反応
は好適である。
従って本発明の方法は、塩化メチレンの存在が故に、
ゼオライト触媒が懸濁し且つ反応すべきオリゴフエニル
が溶解し又は部分的に同様に懸濁する液体反応媒体が存
在するということで特徴づけられる。本発明の方法が部
分的に懸濁した出発物質を用いても同様に成功裏に行な
いうるという事実は、より高い空間−時間収率を達成す
るために利用することができる。それ故にゼオライト触
媒のほかに出発物質のいくらか、そして更に溶解しにく
い反応生成物も懸濁しているような方法は好適である。
この最後に言及した方法の変化によれば、本発明による
方法は例えばオリゴフエニルを撹拌しながら塩化メチレ
ン(適当ならば上述した溶媒を共用)中に懸濁させる方
法で行なわれる。ゼオライト触媒は粉末又は粒状形で添
加され、次いでハロゲン化剤2モルを、ハロゲン化剤が
消費される速度で反応温度下に液体分散相中に通過させ
る。
従って本発明のハロゲン化法のこの変化は、反応媒体
に多くが溶解してない出発物質から、同様に多くが溶解
してない反応生成物への物質転化を可能にする。ここに
ハロゲン化は大気圧下、穏和な温度での工程の場合に高
速で進行する。塩化メチレンに特徴的な特別な物質は、
塩化メチレンの反応媒体に同様に不溶性のゼオライトの
孔及び通路中へ及びその中からの移動過程に対して、及
び触媒形/触媒の選択的作用に対して明らかに厳密に重
要である。いくつかの分散相の存在に拘らず、閉塞又は
不活性化現象はゼオライト触媒において起こらない。
本発明の方法の連続法では、ゼオライト触媒が小片で
又は粒状形で又は粉末として異なるトレイ上に配置され
ている。塔装置が例として適当である。実際にはこの場
合、反応物のオリゴフエニルばかりでなく、生成物4,
4′−ジハロゲノ−オリゴフエニルが溶解したままでい
るような塩化メチレンでの希釈が選択される。
ゼオライト触媒と4,4′−ジハロゲノ−オリゴフエニ
ルが異なる分散固体相として存在する反応混合物の処理
に対しては、ジハロゲノ−オリゴフエニルをゼオライト
から抽出する。そのような抽出に対しては、ゼオライト
触媒を、特に熱時に適当な溶媒で抽出することができ
る。これに対する溶媒の例は、脂肪族又は芳香族炭化水
素例えばリグロイン、シクロヘキサン、トルエン、キシ
レン、クロルベンゼン、又はo−ジクロルベンゼン、エ
ステル例えば酢酸ブチル又は酢酸メチルグリコール、或
いはアミド例えばジメチルホルムアミドである。
本質的には、これに対して更に多量の塩化メチレンを
使用することも適用である。この溶媒はこの処理中、そ
の性質が故にもっぱら抽出剤として使用される。更に本
質的には、ゼオライト触媒は高温を用いることなしに適
当な溶媒の適当量によって洗浄することもできる。しか
し同時に好適な変化でもある他の変化は、最終反応混合
物を、適当な加圧装置中において高温下に反応混合物中
に存在する塩化メチレンで抽出することを含んでなる。
高温例えば80〜100℃において4,4′−ジハロゲノ−オリ
ゴフエニルに対する塩化メチレンの増大した溶解力のた
めに、ゼオライトからの分離が達成される。次いで圧力
及び温度を維持しつつ加圧過を行なう。冷却後、所望
の反応生成物を液から分離する。反応装置は、本発明
によるハロゲン化、上述した抽出、及び関連する加圧
過が1つの装置で行ないうるように加圧過の手段を備
えていることが有利である。
溶解性の4,4′−ジハロゲノ−オリゴフエニルを処理
する連続法の場合、それは随時減圧下での過と液の
濃縮によって回収される。
概して所望の4,4′−又は4,4′−ジハロゲノ−オリゴ
フエニルは同時に生成する異なる置換体のハロゲン化オ
リゴフエニルと比べてかなり低い溶解度を有するから、
反応又は抽出媒体から結晶化によって得られるジハロゲ
ノ−オリゴフエニルは殆んど100%の高純度を有する。
例えばトルエン又はo−ジクロルベンゼンからの再結晶
は純度を更に向上させるために可能である。
反応しなかった又は完全に反応しなかった出発物質は
循環させることができる。抽出残渣として残るゼオライ
ト触媒は一般に更に活性化することなしに本発明に従っ
て再び使用することができる。ゼオライト触媒を数回再
使用した後に活性の低下が見られたならば、それは常法
により、例えば昇温度(400〜600℃)で焼成することに
よって再活性化できる。
所望の4,4′−ジハロゲノ−オリゴフエニルに対する
収率/選択率は少くとも90%、概してかなり90%以上で
ある。例えば4,4′−ジクロルビフエニル及び4,4′−ジ
クロル−p−ターフエニルの双方の場合、99〜97%の選
択率が達成される。そのような高選択率は従来法の知識
から予想できなかった。塩素、低級アルキル又は低級ア
ルコキシで置換されたベンゼンの、フアウジヤサイト又
はゼオライトLの存在下におけるp−モノクロル化はす
でに記述されているけれど(ヨーロッパ特許第118,851
号、ヨーロッパ特許第112,722号、及びスタド・サーフ
・サイ・キヤタル[Stud.Surf.Sci.Catal]、28、747〜
745(1986))、o−塩素化に比べてp−塩素化につい
ては僅かに高い選択率しか記述されていない。しかしな
がら、多核芳香族のゼオライトの存在下におけるジハロ
ゲン化は、明らかに欠点を克服しなければならないから
未だに公開されていない。一方で通常の塩素化触媒(Fe
Cl3/硫黄化合物)の代わりにゼオライトを用いる場合オ
ルト/パラ比に関する言及された移行は僅かにすぎず、
他方で多核芳香族における増大した数の可能な置換体に
関して取るに足りない顕著な選択性と処理の困難な多成
分反応混合物が予期されるにすぎなかった。
[式中、X1、X2、R1、R2及びR3は上述した意味を有す
る] の4,4′位がジハロゲン化されたターフエニルの特に明
白な殆んど溶解しない性質が故に、本発明による方法は
これらの化合物の製造に対して、 式 [式中、R1、R2及びR3は上述した意味を有する] のターフエニルを出発物質を用いる場合に特に重要であ
る。
この反応は、上述した方法において、ハロゲン化剤
を、金属カチオンを含むL構造型のゼオライトの存在下
に及び更に塩化メチレン又は塩化メチレンを上述した量
で本質的に含有する存在下に及び上述した温度で用いる
ことによって行なわれる。ゼオライトを分散固体相とし
て及び4,4′−ジハロゲノ−ターフエニルを他の固体相
として含有する生成した反応混合物の抽出により4,4′
−ジハロゲノ−ターフエニルを得る。
実施例 次の実施例で言及するすべてのゼオライトは、使用す
る前にマッフル炉中において400℃で2〜3時間焼成し
た。
実施例1 撹拌機、温度計、還流凝縮機、及び底部まで延びる気
体導入管を備えたすり合せガラス・フランジを有するガ
ラス製反応器(高さ28cm、直径11cm)中にビフエニル23
1.3g(1.5モル)及び塩化メチレン1000mlを入れ、粉末
のKゼオライトL45gを添加した。次いで全量234.3g(3.
3モル)のCl2ガスを、6時間にわたり40℃で撹拌しなが
ら懸濁液中に通じた。約半分の時間後、密な無色の分離
物が分離しはじめた。これはゼオライトの他の固体分散
相を呈した。理論的に必要とされる量のCl2の90%(19
1.7g)、100%(213g)及び110%(234.3g)を送入した
後、試料を採取して転化率を決定した。次の第1表が示
すように(ガスクロマトグラフイーでの定量の面積%の
データ)、転化はそれぞれの場合に用いるビフエニルに
基づいて100%であった。4,4′−ジクロル−ビフエニル
に対する選択率は、ジ塩素化された以上のビフエニルが
生成することなしに、Cl2の理論量の110%において約96
%の値に達した。
実施例2〜13 撹拌機、温度計、ガス導入管及び還流凝縮機を有する
250mlの三ツ口フラスコ中において、ビフエニル38.6g
(0.25モル)及び上述した種類のゼオライト粉末7.5gの
CH2Cl280ml中懸濁液にCl235.5g(0.5モル)を、記述す
る反応温度で6〜9時間にわたって通過させた。約15分
間の後撹拌時間の後、反応混合物の組成をガスクロマト
グラフイーによって決定した(第2表)。
しかしながら、反応混合物に存在する4−モノクロル
ビフエニルは更なる塩素化によって4,4′−ジクロルビ
フエニルに転化することができる。それ故に4−モノ及
び4,4′−ジクロル−ビフエニルの合計は、4,4′−選択
性を評価するために第2表の最後の欄に示した。
実施例14 第2表は、ゼオライト触媒を用いずに且つそれ以外は
同一の反応条件下に行なった実施例14を含む。
実施例15 ゼオライトK−Lの量を半分にする以外実施例8を繰
返した(結果は第3表を参照)。
実施例16〜22(対照例) CH2Cl2の代りに他の溶媒を用いる以外実施例8に従っ
て対照例を行なった。
実施例23 p−ターフエニル288g(1.25モル)及びKゼオライト
L粉末58gの塩化メチレン2500ml中懸濁液に、Cl2106g
(2.75モル)を10時間にわたって通過させた。この工程
中、非ゼオライト固体は徐々に溶解し、そして再沈澱し
た。N2を通過させながら15分間後撹拌した後、反応混合
物はガスクロマトグラフイーでの分析に従って次の組成
を示した: 4−モノクロル−ターフエニル 1.4%、 2,4′−ジクロル−ターフエニル 1.9%、 4,4′−ジクロル−ターフエニル 95.7%、 及び 未知成分 1%。
反応混合物から少量だけの溶解した物質を含有するCH
2Cl2を別し、この形でこれを他のバッチに使用した。
4,4′−ジクロル−ターフエニルはo−ジクロルベンゼ
ンからの再結晶により(種々のバッチから)99.6〜100
%の純度で単離できた。再結晶の過程において、ゼオラ
イト触媒は別され、これを塩化メチレンで洗浄し、こ
の形で活性の損失なしに次のバッチに使用した。
実施例24及び25 撹拌機、ガス導入管、温度計及び還流凝縮器を備えた
500mlの三ツ口フラスコにおいて、p−ターフエニル28.
8g(0.125モル)及び上述した種類のゼオライト粉末5.7
5gのCH2Cl2250ml中懸濁液に、Cl217.8g(0.25モル)を4
0℃で5時間にわたって導入した。反応混合物のガスク
ロマトグラフイーによる分析結果及びゼオライトの性質
を第4表に示す。
実施例26〜32 実施例24〜25における如く実験を行なった。但し用い
た触媒は(対照例の触媒のない実施例31を徐いて)K−
Lであり、用いた溶媒はCHCl2、CCl4及びH2Cl2又はこれ
らの混合物であり、そして論理量の約100%までのCu2
剰量を用いた。ガスクロマトグラフイーによる分析のた
めに実験実施例当り3つの試験を、Cl2過剰量10%の導
入から始めて採取した。更なる詳細は第4表から知るこ
とができる。
実施例33及び34(対照例) 撹拌し且つ窒素を通じながらビフエニル77.1g(0.5モ
ル)を撹拌装置中で溶融し、FeCl3を添加し、そしてCl2
ガス71g(1モル)を100℃で5時間にわたって送入し
た。この溶融物を更に30分間100℃に保ち、窒素で脱ガ
スし、そして組成をガスクロマトグラフイーで定量し
た。
他の実験(実施例34)において、FeCl32g及びチオフ
エン2gを用いた。
実施例35〜37 粒状の又は結合したゼオライトLの使用。
結合剤でL粉末から作った粒状物でKゼオライトを代
替し、実施例1における如く反応を行なった。ここに純
粋なゼオライトLの含量を示す: 実施例35:SiO215%を有するK−L粒状物52.9g 実施例36:実施例35と同じ、但し粒状物を使用前に乳鉢
で粉末化 実施例37:Al2O330%を含むK/Na−L粒状物64.3g。ガス
クロマトグラフイー分析の結果を第6表に要約する。
本発明の特徴及び態様は以下の通りである: 1.式 [式中、X1及びX2は互いに独立に塩素又は臭素、好まし
くは塩素を表わし、 R1、R2及びR3は互いに独立に水素、C1〜C4アルキル(好
ましくはメチル又はエチル及び特に好ましくはメチ
ル)、C1〜C4アルコキシ(好ましくはメトキシ又はエト
キシ及び特に好ましくはメトキシ)、弗素、塩素又は臭
素を表わし、そして aは0又は1の値である] の4,4′−位がジハロゲン化されたオリゴフエニルを、
[式中、R1、R2、R3及びaは上述と同義であり、そして
は水素、塩素又は臭素、好ましくは水素又は塩素、及
び特に好ましくは水素を示す] のオリゴフエニルのハロゲン化剤でのハロゲン化により
製造するに際して、反応を塩化メチレン又は塩化メチレ
ンを本質的に含有する溶媒混合物の存在下に及び金属カ
チオンを含有するL構造型のゼオライトの存在下に行な
う該ジハロゲン化されたオリゴフエニルの製造法。
2.ハロゲン化が塩素化である上記1の方法。
3.すべてのカチオン60〜100当量%、好ましくは80〜100
当量%、特に好ましくは90〜100当量%が金属カチオン
である上記1の方法。
4.金属カチオンがLi、Na、K、Rb、Cs、Ca、Mg、Sr、又
はBa、希土類金属、或いはFe、Zn、Mn、Cr、Co、Ni、T
i、Cu、Ag又はPb、或いはこれらの混合物のそれである
上記1の方法。
5.0〜80℃、好ましくは10〜45℃で行なう上記1の方
法。
6.液相としての塩化メチレン及び分散固相としてのゼオ
ライトのほかに、オリゴフエニル及び/又は4,4′−ジ
ハロゲノーオリゴフエニルが更なる分散固相として存在
する反応系中で行なう上記1の方法。
7.ゼオライト触媒行う4,4′−ジハロゲノ−オリゴフエ
ニルが分散固相として存在する反応混合物を4,4′−ジ
ハロゲノ−オリゴフエニルの抽出によって処理する上記
6の方法。
8.式 [式中、X1及びX2は互いに独立に塩素又は臭素、好まし
くは塩素を表わし、 R1、R2及びR3は互いに独立に水素、C1〜C4アルキル(好
ましくはメチル又はエチル及び特に好ましくはメチ
ル)、C1〜C4アルコキシ(好ましくはメトキシ又はエト
キシ及び特に好ましくはメトキシ)、弗素、塩素又は臭
素を表す] の4,4′−位がジハロゲン化されたターフエニルを、式 [式中、R1、R2及びR3は上述と同義である] のターフエニルのハロゲン化剤でのハロゲン化により製
造するに際して、反応を塩化メチレン又は塩化メチレン
を本質的に含有する溶媒混合物の存在下に及び金属カチ
オンを含有するL構造型のゼオライトの存在下に行な
い、そしてゼオライトを分散固体相として且つ4,4′−
ジハロゲノ−ターフエニルを他の固体相として含有する
生成した反応混合物を抽出して4,4′−ジハロゲノ−タ
ーフエニルを得るジハロゲン化されたターフエニルの製
造法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 43/225 7419−4H C07C 43/225 D 7419−4H B // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式 [式中、X1及びX2は互いに独立に塩素又は臭素、好まし
    くは塩素を表わし、 R1、R2及びR3は互いに独立に水素、C1〜C4アルキル(好
    ましくはメチル又はエチル及び特に好ましくはメチ
    ル)、C1〜C4アルコキシ(好ましくはメトキシ又はエト
    キシ及び特に好ましくはメトキシ)、弗素、塩素又は臭
    素を表わし、そして aは0又は1の値である] の4,4′−位がジハロゲン化されたオリゴフエニルを、
    [式中、R1、R2、R3及びaは上述と同義であり、そして
    は水素、塩素又は臭素、好ましくは水素又は塩素、及
    び特に好ましくは水素を示す] のオリゴフエニルのハロゲン化剤でのハロゲン化により
    製造するに際して、反応を塩化メチレン又は塩化メチレ
    ンを本質的に含有する溶媒混合物の存在下に及び金属カ
    チオンを含有するL構造型のゼオライトの存在下に行な
    う該ジハロゲン化されたオリゴフエニルの製造法。
  2. 【請求項2】式 [式中、X1及びX2は互いに独立に塩素又は臭素、好まし
    くは塩素を表わし、 R1、R2及びR3は互いに独立に水素、C1〜C4アルキル(好
    ましくはメチル又はエチル及び特に好ましくはメチ
    ル)、C1〜C4アルコキシ(好ましくはメトキシ又はエト
    キシ及び特に好ましくはメトキシ)、弗素、塩素又は臭
    素を表す] の4,4′−位がジハロゲン化されたターフエニルを、式 [式中、R1、R2及びR3は上述と同義である] のターフエニルのハロゲン化剤でのハロゲン化により製
    造するに際して、反応を塩化メチレン又は塩化メチレン
    を本質的に含有する溶媒混合物の存在下に及び金属カチ
    オンを含有するL構造型のゼオライトの存在下に行な
    い、そしてゼオライトを分散固体相として且つ4,4′−
    ジハロゲノ−ターフエニルを他の固体相として含有する
    生成した反応混合物を抽出して4,4′−ジハロゲノ−タ
    ーフエニルを得る該ジハロゲン化されたターフエニルの
    製造法。
JP2237266A 1989-09-15 1990-09-10 ジハロゲン化オリゴフエニルの製造法 Expired - Lifetime JP2689397B2 (ja)

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EP0423479A1 (de) 1991-04-24
EP0423479B1 (de) 1993-08-11
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