JP2689167B2 - 粒度分布測定装置 - Google Patents

粒度分布測定装置

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JP2689167B2 JP1145447A JP14544789A JP2689167B2 JP 2689167 B2 JP2689167 B2 JP 2689167B2 JP 1145447 A JP1145447 A JP 1145447A JP 14544789 A JP14544789 A JP 14544789A JP 2689167 B2 JP2689167 B2 JP 2689167B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、滴下する液滴の粒度分布を測定する粒度分
布測定装置に関する。
[従来の技術] 従来、液滴の粒度分布をもとめる方法として、液浸法
が知られている。
この液浸方は、通常ガラス板に比較的粘度の高い液体を
薄く塗布し、この中に液滴を飛び込ませ、受け止め液中
に真球状態で沈下する個々の液滴径を測定することによ
り、捕集された液滴群の粒度分布等を求める方法であ
る。
このような液浸法においては、受け止め液中に存在す
る液体の像を、例えば、ドラムスキャナー方式、TVカメ
ラ等の2次元センサを用いる方式、1次元光センサをセ
ンサ列と直角に移動する方式によって、画像データを
得、この画像データを走査することによって、液滴に関
する2次元画像データを処理して、液体の直径や体積を
求めている。
[発明が解決しようとする課題] このように、2次元画像データを処理することは、処
理すべきデータ量が極めて多いため、液滴の径等を求め
るのに長時間を要するという欠点がある。一方2次元画
像データを短時間で処理するためには、専用の画像解析
装置や複雑なソフトウエアを必要としていた。
そこで、本発明の技術的課題は、液浸法としてを用い
て、液滴の粒度分布を正確に、且つ短時間の画像処理に
よって自動的に測定することできる粒度分布測定装置を
提供することにある。
[課題を解決するための手段] 本発明によれば、予め定められた液滴受止め面を形成
する受止め部と、前記受止め面に対して所定の交角をも
って入射光を入射させる少なくとも1つの光源と、前記
受止め面の液滴に前記入射光を通して得られる前記入射
光の透過屈折光と反射光とを結像する光学結像系をも
ち、前記光学結像系により結像された反射光と透過屈折
光との2つの輝点の間の距離を検出する画像形成部と、
前記受止め部を水平方向に移動させる移動部と、前記移
動部の移動を制御するとともに、前記画像形成部からの
検出値と前記光学結像系の倍率に基づいて液滴粒度及び
液滴粒度分布を演算する処理部とを有することを特徴と
する粒度分布測定装置が得られる。
[作用] 本発明の粒度分布測定装置においては、すくなくとも
1つの光源は、受止め面に受止められた液滴の下方か
ら、所定の交角をもって入射光を入射させる。
画像形成部は、液滴により散乱される前記光の透過屈
折光と反射光とを夫々結像する光学結像系をもち、前記
光学結像系により結像された透過屈折光と反射光との2
つの輝点の間の距離を検出する。
移動部は、前記受止め部を水平方向に移動させる。
処理部は、この移動部の移動を制御するとともに、前
記画像形成部からの検出値と前記光学結像系の倍率に基
づいて液滴粒度と液滴粒度分布を演算する。
[実施例] 第1図は本発明の実施例に係る粒度分布測定装置を示
す図である。
この図において、粒度分布計測装置は、受止め部と、画
像形成部と、データ処理部8と、平行移動部及び第1,第
2,第3の光源3,4,5とを備えている。
受止め部は、液滴1受止めるために、シリコンオイル
等の受止め液(図示せず)を塗布して受止め面2aを形成
したスライドグラス2を有する。
第1の光源3は、液滴像全体を観察するためにスライ
ドグラス2真下に置かれ、受止め面全体に光を照射す
る。
第2及び第3の光源4,5は、受止め面に斜め下方から
等しい角度θで受止め面を照明する。
画像形成部は、第1の光源とスライドグラス2を介し
て対向するように配されたレンズ6と、このレンズ6の
光軸10に光軸を合わせて設けられた一次元光センサ7と
を有する。
更に、データ処理部8は一次元センサに接続されてい
る。
平行移動部9は、データ処理部8に接続され、スライ
ドガラス2を移動するための駆動制御回路9aとこの駆動
制御回路9aにより駆動されるアクチュエータ9bとを有す
る。
このような構成の粒度分布測定装置において、受止め
面上の液滴1の像は、レンズ6により集光され一次元光
センサ7上で結像される。この一次元光センサ7の画素
データは、データ処理部8に取り込まれる。このデータ
処理部8は、画素データを必要に応じて記憶する記憶部
と、この画素データから液滴の粒度及び粒度分布を演算
する演算部と、画素データに対応して、平行移動部9に
制御信号を送出する制御部とを備えたCPUによって構成
されている。
尚、この制御部は、予め定められたプログラムに従っ
て、制御信号を平行移動部9の駆動制御回路9aに与え、
平行移動部9の駆動制御回路9aは、アクチュエータ9bを
駆動し、スライドガラス2を紙面に対して直角方向に移
動させる。
第1図の粒度分布測定装置を用いて液滴の粒度分布測
定を行う場合について、第2図を参照しながら説明す
る。
第2図(a)は、レンズ6によって、一次元センサ7
が置かれた面上に形成される液滴の2次元像を示す図で
ある。
第2図(a)に示されている様に、球形の液滴21,22,
23は、2次元の受止め面において、円形形状の画像とし
て表示される。円形形状の各液滴21,22,23内に示された
一対の点24,25;点26,27;点28,29は、第2の光源又は第
3の光源により表れる夫々の輝点を示している。
まず、液滴検出測定装置の操作について、第3の光源
5のみを点灯させる場合について説明する。(複数の光
源を有する場合については、後で述べる。) まず、第1の光源3を点灯して、受止め面状の計測部
分を照明する。この時、画像形成部に図示されない移動
機構により第1の光源3と連動して移動し、常に、第1
の光源3と対向した状態を維持している。計測部分に達
すると第1の光源3を消灯する。次に、第3の光源5を
点灯して、平行移動部9を駆動し、受止め面を一時的に
移動させると、受止め面上では、第2図(a)に示す様
な走査1,2,3,4が順次行われることになる。この走査1,
2,3,4はΔYの幅をもって行われる。各走査1,2,3,4中
に、一次元光センサ7ら第2図(b)に示す光信号が夫
々得られる。
第2図(a)及び(b)を対照しながら説明すると、
第2図(a)において、走査1中に、液滴23の輝点28,2
9のみがセンサにより検出され、第2図(b)の走査1
のような輝点の光強度に対応する大きさのピークを有す
る大小一対の輝度信号が出力される。反射光の強度は、
透過屈折光の強度より小さいので、透過屈折光のピーク
より小さいピークとして検出される。
次に、スライドグラス2を所定間隔ΔYだけ移動した
走査2の場合は、この範囲内に液滴は存在するが、輝点
はないので、ピークを持つ信号は出力されない。
更に、走査2の位置より所定間隔ΔYだけ移動した走
査3の場合には、輝点26,27のみがセンサにより検出さ
れ、夫々の輝点の位置に対応する位置にピークを持つ信
号が出力され、このピークの間隔が、輝点26,27の間隔
を示している。
更に、所定間隔ΔYだけ移動した走査4の場合には、
液滴21の径が大きいので、輝点間隔も大きな信号が一次
元センサ7から出力される。
この様に、液滴があれば、単一の液滴に対して輝度の
異なる2つの輝点が得られることがわかる。
この2つの輝点間隔が判明すれば、散乱角及びレンズ
の倍率は既知であるから、液滴の径を求めることは容易
である。
従って、実施例では、各走査毎に輝点情報のみを抽出
し、以下に述べる原理によりデータ処理部8で処理し液
滴の径を得ることができる。
上記した走査の方式としては、ある走査区間ΔYだけ
移動した後、停止して光センサのデータを得る方式で
も、あるいは、一定速度で移動しながら一定時間毎に光
センサのデータを得る方式でも良い。後者の場合には、
多少走査の方向が斜めになるが、実用上問題とはならな
い。
以上の様に、各走査中に一対の輝点のみを情報として
検出し処理することは、2次元画像全てを処理する従来
の方式に比較して、情報量が極めて少ないので、処理部
では演算を迅速に且つ容易に行うことができる。
次に、上記実施例に使用される2つの輝点間隔距離の
測定原理について述べる。
第3図で示すような液滴の輝点間の距離R1+R2に対応
する一次元センサ上の輝点間の距離r1+r2と、光学結像
系の倍率mと、光源の液滴への入射角から、求められる
(r1+r2=m(R1+R2))。ここでは、説明する簡単に
するため、第3の光源5の場合にていて説明をするが、
第2の光源4の場合も同様である。
尚、第3の光源5は、平行光源でも収束光源でも良い
が、先ず、平行光源とする。
第3図に示すように、各液滴に平行光を照射すること
によって、第2図に示すように、得られる反射光及び透
過屈折光が夫々の輝点となって液滴から出射する。ここ
で、各液滴から得られる反射光及び透過屈折光の液滴中
心からの距離を夫々R1及びR2とすると、両輝点間の距離
は、R1+R2となる。
一方、両輝点位置は液滴の屈折率及び入射光の液滴に
対する入射角によって、一義的に定まるから、距離R1
R2から液滴の径を求めることができる。実際には、液滴
21からの反射光及び透過屈折光は、光学結像系により拡
大されて、一次元光センサに与えられる。
一次元光センサ上の反射光及び透過屈折光の2つの輝
点間の距離r1+r2は、反射光及び透過屈折光の夫々の入
射各θ1,θ2及び光学結像系の倍率mとから、液滴の半
径R(=r/m)は次式(第1式)により算出される。
但し、θ1,θ2,は、 θ1=(π−θ)/2 …(第2式) θ2=(θ+2φ)/2 …(第3式) より算出される。
第3図に示すように、平行光源を使用した場合、液滴
により散乱された光をθ方向から観察すると、液滴21で
角度θ1をもって反射する反射光と角度θ2を持って入射
し、屈折する屈折透過光により、液滴表面に2つの輝点
が表れる。
この時の輝点間の距離R1+R2を測定して液滴の直径が
求められる(特開昭61−165111号参照)。
次に、第2及び第3の光源4,5等の複数の光源を有す
る場合について説明する。この場合は、平坦な強度プロ
フィルを持つ収束光を発生するものとして述べる。この
第3の光源5が収束光である場合は、平行光線をレンズ
を透過することにより形成され、収束角2αをもって収
束される。この収束角2αは、一次元光センサ1の画角
2αと等しくなるように、一次元光センサ1の設定位置
が決定されている。
また、第2の光源4も第3の光源5と同様な構成を有
し、収束角2αをもって収束される。
また、既に述べた平行光線の収束用レンズとしては、
シリンドリカルレンズが採用できる。
平行光源を上記の平行光源を用いた方法でθとなる角
に設定した後、レンズを置いて収束させる。
第4図は、液滴に収束光線が入射したときの散乱角θ
を示す図である。
第4図において、一方の光源からの収束光線のみが示さ
れている。この図において、AOBは一次元センサの焦点
面にあり、0点は光軸の中心であり、この光軸中心より
1れた点AとBについて考察を行うと、A点では、平行
光線11aが入射したときに、一次元光センサの主点Cか
ら見れば、散乱角度θは、θ−δαとなってしまう。θ
を一定に保持するためには、θよりδαだけ大きな収束
光線14aを入射させれば良い。
B点について、平行光線11bの散乱角θは、同様の理
由からθ+δαとなるため、同様にして、今度は平行光
11aの場合とは逆に、θよりδαだけ小さな収束光14bを
入射させれば良い。
そして、このδαは一次元光センサの画角によって決
定される角度である。この角度で収束する光を一次元光
センサの焦点面AOBに入射させれば、どの位置において
も、散乱角θは一定の値となる。一次元センサの光軸を
挟んで対称な位置からもう一つの光源を入射させる時に
も、全く同じ説明が成り立つ。このことは、光軸中心O
から外れた焦点面AOB上の全ての位置において、液滴か
らの反射光及び透過屈折光の夫々の輝点が重ね合わされ
ることを示している。
以上の説明は、第3の光源5のみ使用した場合につい
て行ったが、第1図に示す様に、第2の光源及び第3の
光源3,5で2方向から光軸に対して対称的な位置から照
明することにより、2つの輝点の光バランスを等しくす
ることができる。
第4図の第2及び第3の光源として収束光源を用いた
場合の輝点の重合わせについて説明する。
この場合、光軸中心より外れた点の雨滴についても、
2つの光源による輝点を重ね合わせることができる。こ
の際の調整は、1つの液滴に着目して、最初は、角度を
ずらせておき、4つの輝点を得て、次にこれらの輝点を
重合わせるようにすれば良い。また、第1図において
は、平行移動部9と一次元センサ7により、2次元情報
を走査しているが、平行移動部9なしで、一次元センサ
7の代わりにTVカメラなどの2次元センサを用いても同
等な情報を得ることができる。
[発明の効果] 以上説明したように、従来の装置では得られた画像デ
ータから液滴の情報(この場合は円)を取り出す必要が
あった。この方法では、画素ピッチ程度の分解能を得る
のがその限界であった。
これに対して、本発明の粒度分布測定装置では、基本
的には、液滴の情報は、輝点のピーク位置を求める精度
に依存し、高輝度の計測が可能になり、従来の装置の10
倍程度の分解能が得られる。
液滴の大きさをm画素相当とすれば、従来の装置で
は、円の切り出しにm×n程度の画素データを対象とす
る必要があった。これに対し、本発明の粒度分布測定装
置では基本的には、液滴の大きさによらず、2つの輝点
データを含む画素だけを対象とすれば良く、処理上も2
次元の画像処理ではなく、一次元処理である。このた
め、処理時間は、圧倒的に少なくてすみ、且つ処理ソフ
トも簡単である。
本発明の粒度分布測定装置によれば、静止した液滴を
対象として計測が行えるので、自動化等も極めて容易
で、繰り返し測定も可能である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例に係る粒度分布測定装置の構成
を示す図、第2図(a)及び(b)は本発明の実施例に
係る粒度分布測定装置の測定原理の説明に供する図、第
3図は液滴に平行光線が入射したときの散乱の説明図、
第4図は平行光線及び収束光を用いた場合の散乱角の変
化を示す図である。 図中、1は液滴、2はスライドグラス、3,4,5は光源、
6はレンズ、7は一次元光センサ、8はデータ処理部、
9は平行移動部、9aは駆動制御回路、9bはアクチュエー
タ、10は光軸、11,11a,11bは平行光線、14a及び24bは収
束光、21,22,23は液滴、24,25,26,27,28,29は輝点であ
る。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】予め定められた液滴受止め面を形成する受
    止め部と、 前記受止め面に対して所定の交角をもって入射光を入射
    させる少なくとも1つの光源と、 前記受止め面の液滴に前記入射光を通して得られる前記
    入射光の透過屈折光と反射光とを結像する光学結像系を
    もち、前記光学結像系により結像された反射光と透過屈
    折光との2つの輝点の間の距離を検出する画像形成部
    と、 前記受止め部を水平方向に移動させる移動部と、 前記移動部の移動を制御するとともに、前記画像形成部
    からの検出値と前記光学結像系の倍率に基づいて液滴粒
    度及び液滴粒度分布を演算する処理部とを有することを
    特徴とする粒度分布測定装置。
  2. 【請求項2】第1の請求項記載の粒度分布測定装置にお
    いて、前記入射光は、前記光学結像系の画角と等しい角
    度で収束することを特徴とする粒度分布測定装置。
  3. 【請求項3】第1の請求項記載の粒度分布測定装置にお
    いて、前記画像形成部は一次元光センサを含むことを特
    徴とする粒度分布測定装置。
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