JP2688419B2 - 放電灯点灯装置 - Google Patents

放電灯点灯装置

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JP2688419B2
JP2688419B2 JP12872088A JP12872088A JP2688419B2 JP 2688419 B2 JP2688419 B2 JP 2688419B2 JP 12872088 A JP12872088 A JP 12872088A JP 12872088 A JP12872088 A JP 12872088A JP 2688419 B2 JP2688419 B2 JP 2688419B2
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徳雄 辛島
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、いわゆるダブルスポット方式を用いた放電
灯点灯装置に関するものであり、さらに詳しくは、放電
灯のランプ電流及びフィラメント加熱電流が同一周波数
の高周波である放電灯点灯装置に関するものである。
[従来の技術] 放電灯の高出力化を図るにはランプ電流を増せば良い
ことは知られている。しかしながら、単にランプ電流を
定格値以上にすると、放電灯の輝点が過熱されてランプ
寿命が短くなる。ランプ寿命を損なうことは放電灯の高
出力化を図るには、放電灯の各フィラメント上に輝点を
2箇所形成すれば良い。
従来、フィラメントに加える電圧とランプ電圧との位
相差を90度にして輝点を2箇所とし、ランプ電流を増大
せしめる、いわゆるダブルスポット方式は既に公知であ
り、商用などの低周波の放電灯点灯装置では既に実用化
されている。また、実公昭49−14328号公報には同様な
提案がなされている。
第16図は上述の従来例であり、4は放電灯、4A,4Bは
フィラメント、10は安定器、15は点灯様電源端子であ
る。図示の安定器10は漏れ変圧器式の遅相型安定器であ
る。点灯用電源によって付勢させるコイル11と、このコ
イル11を1次コイルとした場合の2次コイルとして動作
するチョークコイル12と、チョークコイル12に磁気的に
密に結合されたフィラメント過熱のためのコイル13,14
とを有している。起動時及び点灯時において、コイル1
3,14に誘起される電圧がフィラメント4A,4Bに印加さ
れ、これによって各フィラメント4A,4Bは加熱されるこ
とになるが、一方、コイル12,13,14が互いに磁気的に密
に結合されていることにより、ランプ電流(電圧)とフ
ィラメント加熱電圧とは90度の位相差を持つことにな
り、これによってフィラメント4A,4B上に2輝点が形成
され、高出力点灯を行うことが可能となる。
また、従来、ランプ電流が高周波の場合において、フ
ィラメントを商用周波数などの低周波で加熱する従来例
や、フィラメント加熱用の高周波インバータを別に設け
てランプ電流とは異なる周波数でフィラメントを加熱す
る従来例があるが、これらの方法では、フィラメント加
熱用の低周波のトランスが必要であったり、フィラメン
ト加熱用の別の高周波インバータが必要であったりする
ため、点灯装置が大型化すると共にコストが上昇すると
いう問題があり、実用的ではなかった。
第17図は他の従来例(特開昭61−224299号公報)であ
る。交流電源1は全波整流器2にて整流されて直流出力
に変換され、高周波インバータ3にて高周波出力に変換
されて、放電灯4に印加される。高周波インバータ3
は、交互にオン、オフされる一対のトランジスタ31,32
と、発振トランス33、共振用のコンデンサ34及び定電流
用のインダクタンス素子35を含むプッシュプル型インバ
ータ回路である。定電流用のインダクタンス素子35の両
端には、高周波トランス6の1次巻線60が接続されてお
り、その2次巻線61,62は放電灯4のフィラメント4A,4B
に接続されている。プッシュプル型インバータ回路にお
ける定電流用のインダクタンス素子35の両端に生じる脈
動電圧の周波数は、インバータ出力の2倍の周波数とな
るので、フィラメント電流はランプ電流の2倍の周波数
なり、フィラメントにはダブルスポットが形成される。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、上述の第16図に示す従来例にあって
は、量産時において、フィラメント加熱用のコイル13,1
4の巻き位置のばらつきにより、ランプ電流とフィラメ
ント加熱電圧の電圧消去の度合が一定でなくなることに
より、輝点温度のばらつきが大きくなるという欠点があ
った。また、ランプ電流が低周波であるため、点灯装置
が大型化し、騒音が大きくなるという欠点があり、高出
力化に限度があるという不都合もある。
さらに、上述の第17図に示す従来例にあっては、ラン
プ電流に対してフィラメント電流の周波数を2倍とし
て、ランプ電流とフィラメント電流の周波数を異なる周
波数とすることにより2輝点を形成しているが、この方
式においては2輝点の温度が均一になりにくいという欠
点があり、したがって、出力を大きく増大させると、い
ずれか一方の輝点が他方の輝点に加べて過熱された状態
となって、ランプ寿命が損なわれるという問題があっ
た。したがって、輝点温度が均一である場合に比べる
と、高出力化についてもランプ寿命の改善効果について
も劣るものあった。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、
その目的とするところは、放電灯の両端に供給される周
波数とフィラメント加熱用の周波数とが同一の高周波で
ある簡単な構成の放電灯点灯装置において、放電灯のフ
ィラメントに2輝点を安定に形成し、且つ輝点温度のば
らつきを小さくして、一層の高出力化に対してもランプ
寿命を損なうことのない放電灯点灯装置を提供すること
にある。
[課題を解決するための手段] 本発明にあっては、上記の課題を解決するために、第
1図に示すように、フィラメント4A,4Bを有する放電灯
4と、前記放電灯4の両端及び各フィラメント4A,4Bに
同一周波数の高周波を供給する高周波発生装置(高周波
インバータ3)とを備える放電灯点灯装置において、ラ
ンプ電流Ilaの半サイクル中に、ランプ電流Ilaの積分値
が略半分に達する時期に、各フィラメント4A,4Bへの印
加電圧の極性を反転させる手段を付加したことを特徴と
するものである。
[作 用] 本発明にあっては、このように、放電灯4の両端に供
給される周波数とフィラメント4A,4Bの加熱用の周波数
とが同一の高周波である放電灯点灯装置において、ラン
プ電流Ilaの半サイクル中に、ランプIlaの積分値が略半
分に達する時期に、各フィラメント4A,4Bへの印加電圧
極性を反転させる手段を付加したものであるから、放電
灯4の各フィラメント4A,4Bに2輝点が安定に形成され
ると共に、その輝点温度のばらつきが小さくなり、より
一層の高出力化に対してもランプ寿命を損なうことがな
いものである。
[実施例1] 第1図は本発明の第1実施例であり、放電灯点灯用の
高周波発生装置として直列共振型の高周波インバータ3
を用いた例である。以下、その回路構成について説明す
る。交流電流1は、ダイオードブリッジよりなる全波整
流器2の交流入力端に接続されている。全波整流器2の
直流出力端には、平滑用のコンデンサC1が接続されてい
る。コンデンサC1に得られる直流電圧は、直列共振型の
高周波インバータ3に供給されている。この高周波イン
バータ3は、1対のトランジスタQ1,Q2を備え、このト
ランジスタQ1,Q2の直列回路に入力直流電圧が印加され
る。一方のトランジスタQ1と並列に、カップリング用の
コンデンサC0、放電灯4、インダクタンス素子L1、電流
帰還用の電流トランスCTの1次巻線の直列回路が接続さ
れている。放電灯4の両端にはコンデンサC2を介して高
周波トランスT1,T2の1次巻線が直列的に接続されてい
る。このコンデンサC2はインダクタンス素子L1と共にLC
直列共振回路を構成している。高周波トランスT1,T2
2次巻線n21,n22は、放電灯4のフィラメント4A,4Bにそ
れぞれ接続されている。電流帰還用の電流トランスCTは
2つの2次巻線を有し、一方の2次巻線はバイアス抵抗
R1を介してトランジスタQ1のベース・エミッタ間に接続
されており、他方の2次巻線はバイアス抵抗R2を介して
トランジスタQ2のベース・エミッタ間に接続されてい
る。さらに、高周波インバータ3の入力端子間には、起
動回路8が接続されており、電源投入時にトランジスタ
Q2をオンさせる。なお、トランジスタQ1,Q2には、ダイ
オードD1,D2が逆並列に接続されているが、これらのダ
イオードD1,D2は必ずしも必要ではない。
交流電流1を投入すると、全波整流器2により整流さ
れ、コンデンサC1により平滑され直流電圧が得られる。
コンデンサC1の電圧が上昇すると、起動回路8によりト
ランジスタQ2がオンする。以後、電流帰還用の電流トラ
ンスCTの各2次巻線から得られる帰還電流によりトラン
ジスタQ1,Q2は交互にオン、オフして、放電灯4に交流
電流が流れる。交流電流の周波数は、コンデンサC2とイ
ンダクタンス素子L1の共振周波数に応じて決まる。カッ
プリング用のコンデンサC0の容量値は、共振用のコンデ
ンサC2に比べて大きく、共振には寄与しない。
以下、本実施例における2輝点形成の原理について説
明する。
第2図は上記回路中のコンデンサC2を流れる電流IC2
と、放電灯4を流れるランプ電流Ila、及びインダクタ
ンス素子L1を流れる電流IL1の関係を示す。放電灯4は
抵抗成分であるため、コンデンサC2を流れる電流IC2
ランプ電流Ilaとの間には略90度の位相差がある。本実
施例では、この位相差に着目し、コンデンサC2と直列に
高周波トランスT1,T2を設け、高周波トランスT1,T2の2
次巻線n21,n22に生じる電圧をフィラメント4A,4Bへの印
加電圧とすることにより、ランプ電流Ilaとフィラメン
ト電流IFとが略90度の位相差を持つようにしている。
第3図は本実施例におけるランプ電流Ilaとフィラメ
ント電流IFの関係を示している。ここでは、ランプ電流
Ilaが正弦波であり、フィラメント電流IFはランプ電流I
laに対して略90度位相が進んだ正弦波としている。
第4図は第3図の区間Ta〜Tdにおいてランプ電流Ila
(a)〜Ila(d)の流れる経路と輝点形成位置を示す
説明図である。第3図の区間Ta及びTbではランプ電流Il
aは、フィラメント4Aからフィラメント4Bに向けて流れ
る。
まず、区間Taでは、フィラメント電流IFは第4図の経
路Paで流れる。したがって、フィラメント4Aの点aの電
位は点a′よりも高くなり、フィラメント4Bの点bの電
位は点b′よりも低くなる。このため、ランプ電流Ila
(a)はフィラメント4Aの点aからフィラメント4Bの点
bに向けて流れることになる。
また、区間Tbでは、フィラメント電流IFは第4図の経
路Pbで流れる。したがって、フィラメント4Aの点aの電
位は点a′の電位よりも低くなり、フィラメント4Bの点
bの電位は点b′よりも高くなる。このため、ランプ電
流Ila(b)はフィラメント4Aの点a′からフィラメン
ト4Bの点b′に向けて流れることになる。
次に、区間Tc及びTdでは、ランプ電流Ilaの極性が反
転し、ランプ電流Ilaはフィラメント4Bからフィラメン
ト4Aに向けて流れる。まず、区間Tcでは、フィラメント
電流IFは第4図の経路Pbで流れる。したがって、フィラ
メント4Aの点aの電位は点a′の電位よりも低くなり、
フィラメント4Bの点bの電位は点b′よりも高くなる。
このため、ランプ電流Ila(c)はフィラメント4Bの点
bからフィラメント4Aの点aに向けて流れることにな
る。
次に、区間Tdでは、フィラメント電流IFは第4図の経
路Paで流れる。したがって、フィラメント4Aの点aの電
位は点a′よりも高くなり、フィラメント4Bの点bの電
位は点b′よりも低くなる。このため、ランプ電流Ila
(d)はフィラメント4Bの点b′からフィラメント4Aの
点a′に向けて流れることになる。
以上の動作は、第3図における区間Ta〜Td、つまりラ
ンプ電流Ilaの1周期のみについて説明したが、次の周
期以降の同様な動作の繰り返しとなる。
このように、ランプ電流Ilaの半サイクル中に、フィ
ラメント4A,4Bへの印加電圧の極性を反転させることに
より、ランプ電流Ilaはフィラメント4A,4Bへの印加電圧
の極性が反転する前後で異なる経路Pa,Pbを介して流
れ、輝点は2箇所形成される。また、ランプ電流Ilaの
半サイクル中において、ランプ電流Ilaの積分値が略半
分に達する時期に、フィラメント4A,4Bへの印加電圧極
性を反転させているので、ランプ電流Ilaの1周期につ
いて見ると、フィラメント4A,4Bの輝点形成箇所となる
点a,a′及び点b,b′には、アノードスポット及びカソー
ドスポットが全く均一に分配されるものであり、点a,
a′及び点b,b′の輝点温度は均一になるものである。
上述のことは、周波数には無関係に成り立つが、商用
周波数などの低周波での動作時に比べると、高周波での
動作時には輝点の以降が頻繁に行われることになるた
め、輝点の温度が低くなる。また、低周波での動作時に
は、高周波での動作時に比べて輝点の集中が著しく、同
じランプ出力を得る場合に、輝点の温度が高くなり、ラ
ンプ寿命も損なうことになる。
以上のことから、高周波で動作させる方が低周波で動
作させる場合に比べると、より一層の高出力化が可能に
なると言える。また、ランプ出力が同じであれば、高周
波で動作させる方が低周波で動作させる場合に比べる
と、ランプ寿命は改善される。
なお、ランプ電流Ilaは厳密には正弦波ではなく、第
5図に示すような歪みを含んだ波形である。これは、放
電灯4の限流インピーダンスとして、コンデンサの充電
やインダクタンス素子の磁気飽和を利用することが多い
からである。このようなランプ電流Ilaは位相角π/2を
中心として左右対称ではない。そのため、フィラメント
電流IFとランプ電流Ilaとの位相差がπ/2であれば、第
4図におけるランプ電流Ila(a)とIla(c)がランプ
電流Ila(b)とIla(d)に比べて大きくなり、フィラ
メント4A,4Bにおける点a,bの輝点温度は点a′,b′の輝
点温度に比べて高くなる。
このように、ランプ電流Ilaが正弦波とは異なる歪み
波形である場合に、ランプ電流Ilaの分配割合を等しく
するには、ランプ電流Ilaとフィラメント電流IFの位相
差をπ/2とするのではなく、第5図に示すように、ラン
プ電流Ilaの半サイクル中に、ランプ電流Ilaの積分値が
略半分に達する時期にフィラメント4A,4Bへの印加電圧
の極性を反転させ、フィラメント電流IFの極性を反転さ
せれば良い。つまり、第5図において、ランプ電流Ila
の波形で囲まれる面積がS1=S2となる位相角において、
フィラメント電流IFの極性が反転するように、ランプ電
流Ilaとフィラメント電流IFの位相差を設定すれば良い
ものである。
[実施例2] 第6図は本発明の第2実施例であり、2灯直列点灯方
式を用いた例である。高周波インバータ3の構成につい
ては、第1実施例と同様の直列共振型インバータを用い
ている。放電灯4及び5は直列的に接続され、一方の放
電灯4には順次始動のためのシーケンスコンデンサCsが
並列接続されている。共振用のコンデンサC2に1次巻線
n0を直列接続された高周波トランスT3には、3つの2次
巻線n1,n2,n3が設けられており、第1の2次巻線n1は非
共通側のフィラメント4Aに、第2の2次巻線n2は共通側
のフィラメント4B及び5Aに、第3の2次巻線n3は非共通
側のフィラメント5Bに、それぞれ接続されている。この
ように、フィラメント電流を得るための高周波トランス
は、1個のトランスに2次巻線を複数個設けるものであ
っても良いし、各フィラメント毎に1個設けるのであっ
ても良い。
さらに、3灯以上の多灯点灯方式においても、フィラ
メントの個数に応じて高周波トランスの2次巻線の個数
を増やすことにより容易に対応できることは言うまでも
ない。
[実施例3] 第7図は本発明の第3の実施例であり、放電灯4の限
流インピーダンスとしてインダクタンス素子L1に代えて
コンデンサC2を使用すると共に、高周波トランスT1,T2
と直列接続されるリアクタンス素子として、インダクタ
ンス素子L1を使用したものであり、その他の構成につい
ては第1実施例と同様である。つまり、本実施例は第1
実施例において、インダクタンス素子L1とコンデンサC2
の配置を逆にしたものである。本実施例にあっては、ラ
ンプ電流とフィラメント電流の位相関係は変わるが、上
述の2輝点形成の原理は、ランプ電流とフィラメント電
流の位相関係で進相であっても遅相であっても成り立つ
ものであるから、上述の第1実施例と同様の効果が得ら
れるものである。
[実施例4] 第8図は本発明の第4の実施例であり、放電灯点灯用
の高周波発生装置として1石他励式の高周波インバータ
3を用いた例である。以下、その構成について説明す
る。全波整流器2の直流出力端には、トランジスタQ3
コレクタ・エミッタ間を介してインダクタンス素子L2
接続されている。インダクタンス素子L2には抵抗R3が並
列接続されると共に、インダクタンス素子L1を介して放
電灯4が接続されている。放電灯4の両端には、共振用
のコンデンサC2が高周波トランスT1,T2の1次巻線を介
して接続されている。高周波トランスT1,T2の2次巻線
は、放電灯4のフィラメント4A,4Bに接続されている。
トランジスタQ3のコレクタ・エミッタ間には、ダイオー
ドD3が逆並列接続されている。トランジスタQ3のベース
・エミッタ間には、高周波でトランジスタQ3をスイッチ
ングさせる制御信号が入力されている。トランジスタQ3
が高周波でオン、オフされることにより、インダクタン
ス素子L1とコンデンサC2よりなる直列共振回路に共振電
流が流れ、放電灯4に高周波のランプ電流が流れると共
に、高周波のフィラメント電流が流れる。
本実施例にあっても、ランプ電流の半サイクル中に、
ランプ電流の積分値が略半分に達する時期にフィラメン
ト4A,4Bへの印加電圧の極性を反転させるように回路定
数を設定することにより、放電灯4をダブルスポット状
態で点灯させることができ、輝点温度のばらつきを少な
くできるものである。
[実施例5] 第9図は本発明の第5実施例であり、放電灯4の限流
インピーダンスとしてインダクタンス素子L1に代えてコ
ンデンサC2を使用すると共に、高周波トランスT1,T2
直列接続させるリアクタンス素子として、インダクタン
ス素子L1を使用し、インダクタンス素子L2にコンデンサ
C3を並列接続したものであり、その他の構成については
第4実施例と同様である。本実施例にあっては、ランプ
電流とフィラメント電流の位相関係が第4実施例の場合
とは逆となるが、上述の2輝点形成の原理は、ランプ電
流とフィラメント電流の位相関係が進相であっても遅相
であっても成り立つものであるから、第4実施例と同様
の効果が得られるものである。
[実施例6] 第10図は本発明の第6実施例であり、第1実施例と同
様な主回路を備え、放電灯4の一端とインダクタンス素
子L1との間に、高周波トランスT4の1次巻線n11及びn12
を直列に挿入し、1次巻線n11とn12の接続点にコンデン
サC2の一端を接続し、コンデンサC2の他端を放電灯4の
他端に接続したものである。高周波トランスT4の各2次
巻線n21,n22は、放電灯4のフィラメント4A及び4Bに接
続されている。高周波トランスT4の1次巻線n11及びn12
は、同一巻線で逆極性となるように巻かれており、その
2次巻線n21,n22には、放電灯4のランプ電流Ilaによる
起電力は生じない。したがって、高周波トランスT4の各
2次巻線n21,n22には、共振用のコンデンサC2に流れる
電流と同位相の起電力が生じるものであり、第1実施例
と全く同様の効果が得られるものである。
[実施例7] 第11図は本発明の第7の実施例であり、上述の第10図
に示した第6実施例において、直列共振用のインダクタ
ンス素子L1とコンデンサC2の配置を逆にしたものであ
り、高周波トランスT4の各2次巻線n21,n22には、共振
用のインダクタンス素子L1に流れる電流と同位相の起電
力が生じるものであり、第7図に示した第3実施例と全
く同様の効果が得られるものである。
[実施例8] 第12図は本発明の第8実施例であり、放電灯点灯用の
高周波インバータ3として、プッシュプル型のインバー
タ回路を用いている。以下、その回路構成について説明
する。コンデンサC1の正極端は、定電流用のインダクタ
ンス素子L3を介して発振トランスT5の1次巻線の中間タ
ップに接続されている。発振トランスT5の1次巻線の両
端は、夫々トランジスタQ1,Q2のコレクタ・エミッタ間
を介してコンデンサC1の負極端に接続されている。発振
トランスT5の1次巻線の両端には、共振用のコンデンサ
C2が高周波トランスT1,T2の1次巻線を介して並列接続
されている。高周波トランスT1,T2の2次巻線は、放電
灯4のフィラメント4A,4Bにそれぞれ接続されている。
トランジスタQ1とトランジスタQ2の各ベースは、それぞ
れ抵抗R1と抵抗R2とインダクタンス素子L3を介してコン
デンサC1の正極端に接続されると共に、発振トランスT5
の帰還巻線の両端に夫々接続されている。発振トランス
T5の2次巻線には放電灯4が接続されている。発振トラ
ンスT5は磁気漏れ変圧器よりなり、その漏洩インダクタ
ンスが放電灯4の限流要素となっている。
交流電源1が投入されて、コンデンサC1に直流電圧が
発生すると、インダクタンス素子L3と抵抗R1,R2を介し
て、トランジスタQ1,Q2のベースに電流が流れ、トラン
ジスタQ1又はQ2のいずれかが先にオン状態となる。今、
仮にトランジスタQ1がトランジスタQ2よりも先にオン状
態になったとすると、インダクタンス素子L3は流れる電
流は発振トランスT5の1次巻線の中間タップを通り、ト
ランジスタQ1のコレクタ・エミッタ間に流れる。発振ト
ランスT5の1次巻線に電流が流れたことにより、トラン
ジスタQ1には順バイアスを、トランジスタQ2には逆バイ
アスを印加する向きに、発振トランスT5の帰還巻線には
電圧が誘起される。次に、コンデンサC2と発振トランス
T5の1次巻線との共振により帰還巻線には今までと逆方
向の電圧が誘起され、この帰還巻線に誘起された電圧に
より、トランジスタQ1は逆バイアスされ、トランジスタ
Q2は順バイアスされて、トランジスタQ1はオフ状態に、
トランジスタQ2はオン状態にされる。以下、同じ動作を
繰り返して、発振トランスT5の2次巻線に高周波電圧が
誘起され、この高周波電圧が放電灯4に印加されて、放
電灯4は点灯する。このとき、共振用のコンデンサC2
は、放電灯4のランプ電流に対して略90度の位相差のあ
る電流が流れている、このことから、本実施例では、共
振用のコンデンサC2と直列に高周波トランスT1,T2の1
次巻線を接続して、その2次巻線出力にて放電灯4のフ
ィラメント4A,4Bを加熱することより、第1実施例と同
様の原理でフィラメント4A,4Bに2輝点を形成するもの
である。
[実施例9] 第13図は本発明の第9実施例であり、放電灯点灯用の
高周波インバータ3として1石他励式の並列共振型イン
バータ回路を用いた例である。以下、その構成について
説明する。全波整流器2の直流出力端には、トランジス
タQ3のコレクタ・エミッタ間を介して発振トランスT6
接続されている。発振トランスT6には、抵抗R4が並列接
続されると共に、高周波トランスT1,T2の1次巻線を介
して共振用のコンデンサC2が並列接続されている。トラ
ンジスタQ3のコレクタ・エミッタ間には、ダイオードD3
が逆並列接続されている。トランジスタQ3のベース・エ
ミッタ間には、高周波でトランジスタQ3をスイッチング
させる制御信号が入力されている。トランジスタQ3が高
周波でオン、オフされることにより、発振トランスT6
インダクタンス成分とコンデンサC2よりなる並列共振回
路と共振電流が流れ、発振トランスT6の2次巻線に高周
波電圧が発生する。この高周波電圧は、限流用のインダ
クタンス素子L1を介して放電灯4に印加させる。本実施
例においても、ランプ電流の半サイクル中に、ランプ電
流の積分値が略半分に達する時期に、各フィラメント4
A,4Bへの印加電圧の極性を反転させるように回路定数を
設定すれば、放電灯4のフィラメント4A,4Bに2輝点を
安定に形成することができる。
以上のように、並列共振型インバータを用いる実施例
として、第12図及び第13図に示す回路を例示したが、他
の並列共振型インバータを用いても良い。また、放電灯
も1灯用に限定されるものではなく、多灯用の点灯装置
においても本発明を適用できることは言うまでもない。
[実施例10] 第14図は本発明の第10実施例であり、主回路の構成は
上述の第1図に示した第1実施例と同様であるが、放電
灯4へのランプ電流の給電点を、高周波トランスT1,T2
における2次巻線n21,n22の中間タップとした点が相違
する。上述の第1実施例においては、第3図における区
間Ta及びTcではランプ電流Ilaは高周波トランスT1,T2
2次巻線n21,n22を流れないが、区間Tb及びTdではラン
プ電流Ila(b),Ila(d)が高周波トランスT1,T2の2
次巻線n21,n22を流れる。高周波トランスT1,T2の2次巻
線n21,n22は僅かではあるが、インピーダンスを有して
いる。そのため、区間Tb及びTdで流れるランプ電流Ila
(b),Ila(d)は限流され、分配されたランプ電流は
Ila(a)>Ila(d)、Ila(c)>Ila(d)となり、
第4図における点a,bの輝点温度は点a′,b′の輝点温
度よりも高くなる。そこで、第14図に示す本実施例のよ
うに、高周波トランスT1,T2の2次巻線n21,n22の中間タ
ップをランプ電流の給電点とすることにより、第15図に
示すように、ランプ電流Ila(a)とIla(b)を2次巻
線n21,n22の中間タップで分流させる。このようにすれ
ば、2次巻線n21,n22の僅かなインピーダンスも1/2に分
割され、ランプ電流Ila(a),Ila(b)は等しくな
る。ランプ電流Ila(c),Ila(d)についても、ラン
プ電流Ila(a),Ila(b)と向きは逆であるが、同様
に2次巻線n21,n22の中間タップで分流されるので、2
次巻線n21,n22の僅かなインピーダンスも1/2に分割さ
れ、ランプ電流Ila(c),Ila(d)は等しくなる。し
たがって、点a,a′及び点b,b′に形成される輝点の温度
も均一になり、理想的な2輝点が形成され、放電灯4の
より一層の高出力化が可能となると共に、同一出力に対
するランプ寿命のより一層の改善が可能となるものであ
る。
[発明の効果] 上述のように、本発明にあっては、放電灯の両端に供
給される周波数とフィラメントの加熱用の周波数とが同
一の高周波である放電灯点灯装置において、ランプ電流
の半サイクル中に、ランプ電流の積分値が略半分に達す
る時期に、各フィラメントへの印加電圧極性を反転させ
る手段を付加したものであるから、放電灯の各フィラメ
ントに2輝点が安定に形成されると共に、その輝点温度
のばらつきが小さくなり、より一層の高出力化に対して
もランプ寿命を損なうことがないという効果があり、同
一の出力に対してはランプ寿命を改善できるという効果
がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1実施例の回路図、第2図及び第3
図は同上の動作波形図、第4図は同上の動作説明図、第
5図は同上の動作波形図、第6図は本発明の第2実施例
の回路図、第7図は本発明の第3実施例の回路図、第8
図は本発明の第4実施例の回路図、第9図は本発明の第
5実施例の回路図、第10図は本発明の第6実施例の回路
図、第11図は本発明の第7実施例の回路図、第12図は本
発明の第8実施例の回路図、第13図は本発明の第9実施
例の回路図、第14図は本発明の第10実施例の回路図、第
15図は同上の動作説明図、第16図は従来例の回路図、第
17図は他の従来例の回路図である。 3は高周波インバータ、4は放電灯、4A,4Bはフィラメ
ント、T1,T2は高周波トランス、C2はコンデンサであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−224299(JP,A) 特開 昭62−26793(JP,A) 特開 平1−298690(JP,A) 特開 平1−298692(JP,A) 特開 平1−298694(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フィラメントを有する放電灯と、前記放電
    灯の両端及び各フィラメントに同一周波数の高周波を供
    給する高周波発生装置とを備える放電灯点灯装置におい
    て、ランプ電流の半サイクル中に、ランプ電流の積分値
    が略半分に達する時期に、各フィラメントへの印加電圧
    の極性を反転させる手段を付加したことを特徴とする放
    電灯点灯装置。
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