JP2688283B2 - 保護継電器 - Google Patents

保護継電器

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JP2688283B2
JP2688283B2 JP2314514A JP31451490A JP2688283B2 JP 2688283 B2 JP2688283 B2 JP 2688283B2 JP 2314514 A JP2314514 A JP 2314514A JP 31451490 A JP31451490 A JP 31451490A JP 2688283 B2 JP2688283 B2 JP 2688283B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
この発明は電力系統を保護する保護継電器に関するも
のである。
【従来の技術】
第9図は、例えば『電気協同研究第41巻第4号ディジ
タルリレー』P45の第4−1−3表の方式、積形Cに示
された従来のディジタル演算形電力方向継電器のアルゴ
リズムを説明するための波形図である。電力方向を得る
演算原理式として上掲の表には、(1)式が示されてい
る。 ||・||cosθ=vmm+vm-3m-3 ……(1) 但し、||,||;電圧、電流の振巾値、 θ;電圧と電流の位相差 im,vm;時刻mのときの電流、電圧のディジタルデー
タ im-3,vm-3;時刻mより3サンプル前の電流、電圧の
ディジタルデータ 更に、ここではサンプリング時間巾βを電気角で30°
の場合について示しており、時刻mの電流、電圧の内積
値と、これより電気角90°隔った時点の電流、電圧の内
積値の和を得るものである。 今、継電器への入力電気量を第9図に示す様に、 i(t)=IPsin(wot) ……(2) v(t)=VPsin(wot+θ) ……(3) とし、時刻m時点における角周波数wotの値をαとすれ
ば、各サンプル値は次式で与えられる。 im=IPsinα ……(4) vm=VPsin(α+θ) ……(5) さらに、m−k時点におけるサンプル値は、次式で与
えられることになる。 im-k=IPsin(α−kβ) ……(6) vm-k=VPsin(α−kβ+θ) ……(7) 但し、IPP;電流,電圧の振巾値 β:サンプリング時間巾、 θ:電圧と電流の位相差、 k:k=1,2,3,・・・ である。ここで(1)式の右辺に着目すると(8)式が
判明する。 imm+im-3m-3=IPsinα・VPsin(α+θ) +IPsim(α−3β)VPsin(α−3β+θ) =IPP{sinαsin(α+θ)+sin (α−3β)sin(α−3β+θ)} =IPP{sinαsin(α+θ)+cosαcos(α+ θ)} =IPPcosθ ……(8) 即ち、データの3サンプル分の隔たりは、電気角90°
の隔たりということになる。
【発明が解決しようとする課題】
従来の保護継電器は以上のように構成されているの
で、『系統周波数は常に一定として扱うものであり、デ
ィジタル・リレーとして成立させるためには50Hz,60Hz
等の周波数に対応してサンプリング時間巾βを正確に定
める必要がある』の前提のもとに演算原理式が構成され
ている。 このため、系統の周波数変動に対しては(8)式の中
の sin(α−3β)sin(α−3β+θ)=cosαcos(α+ θ) の前提が崩れてしまい等号が成立しなくなって演算原理
上、保護能力的に無視し得ない影響を受ける他、周波数
によってサンプリング時間巾βを変えないと誤差が大と
なって実用的でなくなるという課題があった。 更には、系統周波数に従属してサンプリング時間巾β
を30°の倍数に設定する必要があり、(8)式の場合、
電力方向リレーとして有効な演算結果を得るためには、
電気角で90°(60Hzの場合には4,167ms、50Hzの場合に
は5ms)相当の時間が必要(処理装置の処理に要する時
間はこれを無視してある。)であり従来の演算原理で
は、これ以上に検出時間を短縮するのは困難で、高速度
動作に対して限界がある等の課題があった。 この発明は、上記の様な課題を解消するためになされ
たもので、周波数変動による特性変化を改善すると共
に、扱う周波数によってサンプリング時間巾βを変える
ことなく、すなわち50Hz、60Hz共用形の演算処理回路で
対応が可能な保護継電器を得ることを目的とする。ま
た、水力発電機の起動時のように周波数が緩やかに変化
する系への対応、あるいは系統周波数に従属しないでサ
ンプリング時間巾を設定し得る(例えば、高速動作が可
能なディジタル演算形電力方向継電器のアルゴリズム)
保護継電器を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
請求項(1)記載の発明に係る保護継電器は、電力系
統の電圧、及び電流データをサンプリングして夫々電流
及び電圧データの一時的保管室に格納する。その格納し
たデータサンプリング値を用いて演算するための系統保
護の演算式を求め、その演算式は第1及び第2の電気量
他で構成する。具体的な演算は電流の振巾値と電圧の振
巾値を2乗した値との積を被乗数としたサンプリング演
算式からなる前記第1の電気量を前記第2の電気量で除
して得た値に、電圧、電流の振巾値位相差を乗じて電力
方向成分を求める。その時、第1及び第2の電気量を構
成するサンプリングタイム条件式が零でないこと、及び
前記電力方向成分が零以上であることを条件に判定結果
を出力するようにしたものである。 また請求項(2)記載の発明に係る保護継電器は、請
求項(1)と同様の電流、電圧データの一時的保管室を
有し、系統保護の演算式を求め四則演算回路にかける。
具体的な演算は、電流及び電圧データの一時的保管室の
サンプリングデータの取り込み順序や演算処理を次のよ
うに行う。すなわち演算処理は、第1の電圧データサン
プリング式に第1の電流、電圧データサンプリング式を
乗じ、その乗じた値に第2の電圧データサンプリング式
と第2の電流、電圧データサンプリング式とを乗じた値
を加算、若くは減算する如く規定する。そして電圧デー
タンプリング条件式が零でないことを条件に演算して判
定するようにしたものである。請求項(3)記載の発明
に係る保護継電器は請求項(1)と同様の電流、電圧デ
ータの一時的保管室を有し、系統保護の演算式を求め四
則演算回路にかける。具体的な演算は、電流及び電圧デ
ータの一時保管室へのサンプリングデータの取り込み順
序や演算処理を次のように行う。すなわち、演算処理
は、第1の電流、電圧データサンプリング式と第3の電
流、電圧データサンプリング式とを加算し、その加算し
た値に第1の電圧データサンプリング式を乗じ、その乗
じた値に第2の電流、電圧データサンプリング式と第4
の電流、電圧データサンプリング式を加算する。その加
算値に第2の電圧データサンプリング式を2倍した値を
乗じて加え、その加算した値を2分の1する如く規定す
る。そして、電圧データサンプリング条件式が零でない
ことを条件に演算して判定するようにしたものである。 請求項(4)記載の発明に係る保護継電器は、請求項
(1)と同様の電流、電圧データの一時的保管室を有
し、系統保護の演算式を求め四則演算回路にかける。具
体的な演算は、電流及び電圧データの一時的保管室への
サンプリングデータの取り込み順序や演算処理を次のよ
うに行う。すなわち、演算処理は、第1の電流、電圧デ
ータサンプリング式と第3の電流、電圧データサンプリ
ング式を加算し、その加算した値に第1の電圧データサ
ンプリング式を2倍した値を乗じ、その乗じた値に、第
2の電流、電圧データサンプリング式と第4の電流、電
圧データサンプリング式を加算し、その加算した値に第
2の電圧データサンプリング式を2倍した値を乗じた値
を加え、その加算した全体値を4分の1する如く規定す
る。そして、電圧データサンプリング条件式が零でない
ことを条件に演算して判定するようにしたものである。
【作用】
請求項(1)記載の発明における処理は、電流、電圧
のサンプリングデータの積量を導出し、これを電流、電
圧の位相差に関連する成分、第2調波に関連する成分、
サンプリング時間巾に関連する成分とし、そのうち、第
2調波とサンプリング時間に関連する成分を除去する如
くサンプリングデータの入力順序を制御して処理を終了
する。かくして、サンプリング時間巾は、系統周波数に
対する従属性から解放される。また、請求項(2)ない
し請求項(4)記載の発明における演算処理は請求項
(1)記載の判定量導出を行うためのデータ取り込み順
序と四則演算回路の他の実施例をアルゴリズムを変えて
提出したもので、回路構成の自由度が拡大される。
【発明の実施例】
以下、この発明の一実施例を図について説明する。 第1図は請求項(1)及び(2)に関するもので、図
において1はディジタル量化された電流データの配分
路、2は電圧データの配分路、3,4は電流データの一時
的保管室、6〜8は電圧データの一時的保管室、9,12,1
4,17は加算回路、10,11,18,23は減算回路、13,15,16,2
1,22は乗算回路、19,20は除算回路、24は判定量導出部
である。(なお、9〜23を四則演算回路と呼ぶ。) 次に動作について説明する。 まず、電流、電圧データの配分路1、2には夫々ディ
ジタルデータ列…im+1,im…、…vm+1,vm,vm-1…がサ
ンプリング時間間隔βおきに流れており、電流、電圧デ
ータの一時的保管室3,4,6〜8には、夫々im+1,im,
vm+1,vm,vm-1が保管されているものとする。 この保管室のデータの出し入れは、別の制御系(図示
せず)により制御されている。例えば、最新データとし
て電流データim+2がデータの配分路1に現われると
(勿論、これと同期してデータ配分路2にも電圧データ
m+2が現われる。)電流データの一時的保管室3で
は、データim+1がクリアされ、データim+2を収納す
る。同時に電流データの一時的保管室4では、データi
mがクリアされ、データim+1を収納する。 この時、電流データの一時的保管室3,4のデータのク
リア、あるいは収納は同期して別の制御系(図示せず)
で制御されている。 電圧データの一時的保管室6〜8についても全く電流
データの一時的保管室と同様の動作を行なう。 即ち、vm+2が電圧データの一時保管室6に収納され
ると、他の電圧データの一時的保管室7,8には夫々
m+1,vmが収納されることになる。 加算回路9は、電流データの一時的保管室3,4からの
出力を夫々入力としてim+1+imを出力している。 減算回路10は、電流データの一時的保管室3,4からの
出力を夫々入力としてim+1−imを出力している。 減算回路11は、電圧データの一時的保管室6,7からの
出力を夫々入力としてvm+1−vmを出力している。 加算回路12は、電圧データの一時的保管室6,7からの
出力を夫々入力としてvm+1+vmを出力している。 乗算回路13は、電圧データの一時的保管室7からの出
力を入力として2vmを出力している。 加算回路14は、電圧データの一時的保管室6,8からの
出力を夫々入力としてvm+1+vm-1を出力している。 乗算回路15は、加算回路9,12の出力を夫々入力をして
(im+1+im)(vm+1+vm)を出力している。 乗算回路16は、減算回路10,11の出力を夫々入力とし
て(im+1−im)(vm+1−vm)を出力している。 加算回路17は、乗算回路13及び加算回路14の出力を夫
々入力としてvm+1+2vm+vm-1を出力している。 減算回路18は、乗算回路13及び加算回路14の出力を夫
々入力としてvm+1−2vm+vm-1を出力している。 除算回路19は、電圧データの一時的保管室7及び加算
回路17の出力を夫々入力として を出力している。 (但し、電圧データサンプリング条件式vm+1+2vm+v
m-1≠0とする。) 除算回路20は、電圧データの一時的保管室7及び減算
室18の出力を夫々入力として を出力している。 (但し、vm+1−2vm+vm-1≠0とする。) 乗算回路21は、乗算回路15及び除算回路19の出力を夫
々入力して (im+1+im)(vm+1+vm)を出力している。 乗算回路22は、乗算回路16,除算回路20の出力を夫々
入力して (vm+1−im)(vm+1−vm)を出力している。 減算回路23は、乗算回路21,22からの出力を夫々入力
して第4図の式(9)(請求項(1)(2))を導出し
ている。 判定量導出部24では式(9)に示したIPPcosθが
得られたことになる。 この時分母を構成する各量は下記式(10)(11)を満足
させる必要がある。 cosβ±1≠0 (サンプリングタイム条件式) ……(10) vm+1±2vm+vm-1≠0 (電圧データサンプリング条件式) ……(11) 前記式(10)は、サンプリング時間間隔にβを設定す
ることの制約であり、何ら不都合なく実現出来る。 また、式(11)はサンプリング時間間隔β設定後、時
間経過と共に、いつかは到達する避けないといけない条
件である。このため、零になるか否かを予測して、その
時の値を不採用(この例の場合には3サンプリングの演
算結果が該当する。)とする等の制約が必要である。 この判定基準は、図示していないが、 IPPcosθ≧0 ……(12) を満足した時、方向リレーとして、接点を閉じ出力する
如く構成される。 これらのディジタル・データの変形は種々存在するが
代表例として、式(9)をもとに、2例を示す。 その1つはmを変えても、式(9)の5式目に示され
たβをβのままとなる様にmを制御する場合である。 式(9)の左辺のmにm+k(kは整数とする)を代
入して第5図の式(13)を得る。 即ち、mの代わりにm+k(kは整数)を代入しても
式(13)の4式目は、式(9)の5式目と完全に同じに
なる。 その2つ目は、式(9)の5式目のmを変えβを(l
+1)β(lは正の整数とする)となる様にmを制御す
る場合である。この場合には式(9)に示されるim,vm
のみ、mを不変値とし、これら以外のmにm±l(符号
は同順とする。)を代入して第6図の式(14)を得る。 即ち、im,vmのmを変えずに、これら以外のディジタ
ルデータのmの代わりに、m±l(lは正の整数とし、
符号は同順とする。)を代入しても式(14)の4式目
は、式(9)の5式目のβを(l+1)βに変えてはい
るが、最終演算結果は同じとなる。ただし、式(9)は
l=0の場合である。 式(13)、式(14)のいずれの場合も下記(15)〜
(18)を満足する必要がある。 vm+k+1±2vm+k+vm+k-1≠0 ……(15) cosβ±1≠0 ……(16) vm+L+1±2vm+k+vm-(L+1)≠0 ……(17) cos(l+1)β±1≠0 ……(18) また、後述する如く、式(9)の5式目に示した関
係、即ち、 の形を導く様な電圧、電流のディジタルデータの入力順
序の規定は、式(9)の右辺に示した関係のみでないこ
とは明らかである。 即ち、式(9)の5式目の関係式に到達する電流、電
圧のサンプリングデータの関係であれば悉くこの発明の
主旨に合致したものである。 下記式(19)の演算式でも本発明の主旨は完全に達成
される。 (但し、vm+1±2vm+vm-1≠0とする。) また、第2図は請求項(3)に関する他の実施例を示
す。 図中、第1図と同一符号は同一、又は相等部分を示す
第2図において、91,121は加算回路、101,111,231は減
算回路、151,161,211,221は乗算回路である。 まず、加算回路91は、電流データの一時的保管室4,5
からの出力を夫々入力してim+im-1を出力している。 減算回路101は、電流データの一時的保管室4,5からの
出力を夫々入力してim−im-1を出力している。 減算回路111は、電圧データの一時的保管室7,8からの
出力を夫々入力してvm−vm-1を出力している。 加算回路121は、電圧データの一時的保管室6,7からの
出力を夫々入力してvm+vm-1を出力している。 乗算回路151は、加算回路91及び121からの出力を夫々
入力して(im+im-1)(vm+vm-1)を出力してい
る。 乗算回路161は、減算回路101,111からの出力を夫々入
力して(im−im-1)(vm−vm-1)を出力している。 乗算回路211は、乗算回路151及び除算回路19からの出
力を夫々入力して を出力している。(但し、vm+1+2vm+vm-1≠0とす
る。) 乗算回路221は、乗算回路161及び除算回路20からの出
力を夫々入力して を出力している。(但し、vm+1−2vm−vm-1≠0とす
る。) 減算回路231は、乗算回路211,221からの出力を夫々入
力して下記を出力して、 判定量導出部24で式(9)の(5)式目と同じ結果が
式(20)の(4)式目に得られている。 (但し、cosβ±1≠0とする) 前記した如く第6図の式(14)の左辺の様な、電圧、
電流のディジタル・データの入力順序の規定方法であっ
ても、式(9)の5式目に示した関係、即ち となる。 第7図に示す式(21)の演算式(請求項(3))でも
本発明の主旨は完全に達成される。 (但し、Vm+1±2Vm+Vm-1≠0とする。) 更に、第3図は請求項(4)に関し、式(13)で示さ
れる本発明の別の実施例を示す。 図中、第1図、第2図と同一符号は、同一又は相当部
分を示す。図において、300,301は加算回路、302,303は
乗算回路、304は減算回路、305は除算回路である。 まず、加算回路300は、乗算回路15,151の出力を夫々
入力して(im+im-1)(vm+vm-1)+(im
m+1)(vm+vm+1)を出力している。 加算回路301は、乗算回路16,161の出力を夫々入力し
て(im−im-1)(vm−vm-1)+(im−im+1)(v
m−vm+1)を出力している。 乗算回路302は、加算回路300及び除算回路19の出力を
夫々入力して、 }を出力している。(但し、Vm+1+2Vm+Vm-1≠0と
する。) 乗算回路303は、加算回路301及び除算回路20の入力を
夫々入力して第7図に示す式(22)を出力している。
(但し、vm+1−2vm+vm-1≠0とする。) 減算回路304は、乗算回路302,303の出力を夫々入力し
て第7図に示す式(23)を出力している。 また、除算回路305は、加算回路304の出力を入力し
て、第7図に示す式(24)を出力している。 判定量導出部24は、除算回路305の演算結果IPPcos
θが導出されている。 これは、理論的には、第8図に示す式(25)(請求項
(4))により明らかである。(但し、Vm+1±2Vm+V
m-1≠0、cosβ±1≠0とする。) 前述した如く、式(16)の左辺の様な、電圧、電流の
ディジタル・データの入力順序の規定方法(サンプリン
グタイム条件式)であっても第4図式(9)の5式目に
示した関係 となる。 式(9)に対する変形式として、式(13),(14)に
示したと同時に式(9),(21)にも変形式が存在する
ことは当然である。 ここで、各実施例に適用した電流、電圧のデータサン
プリング式及び関連式を次のように定義する。 (vm+1±2vm+vm-1≠0 ;電圧データサンプリング条件式) (im+1+im)(vm+1+vm) ;第1の電流、電圧データサンプリング式 (im-1+im)(vm+1−vm) ;第2の電流、電圧データサンプリング式 (im+im+1)(vm+vm+1) ;第3の電流、電圧データサンプリング式 (im−im+1)(vm−vm+1) ;第4の電流、電圧データサンプリング式 IPP 2{(1+cosβ)(cosβ−1)+(1+cosβ)
(cosβ−1) ;第1の電気量 2VP(1+cosβ)(cosβ−1) ;第2の電気量 (cosβ±1≠0) ;サンプリングタイム条件式) 第1図で述べた通り、この発明では、従来リレーの様
に、『不変周波数の正弦波であれば、サンプリング時間
巾を電気角30°にとり、3サンプル前(又は、後)のデ
ータを使えば、そのデータは、現在のデータよりも90°
前(又は後)のデータであり、前者をsin成分とすれ
ば、後者はcos成分となる。』の前提によらない演算原
理とするため、具体的な実施例として入力データの取り
込み順序を規定する四則演算回路を示した。 従って、この発明によれば、サンプリング時間巾を系統
周波数に無関係に設定することが可能となるため、50H
z、60Hzで、サンプリング時間巾を共用化することが可
能となる他、処理装置の処理能力を向上すれば、する
程、サンプリング時間巾を短く設定し得ることになる。 具体的にはm−1〜m+1までの3サンプルデータ
(従来リレーはm〜m+3までの4サンプルデータ)で
あり、1サンプルデータの少ない分、事故検出に要する
時間は少ない。 サンプリング時間巾を縮めて行けば更に高速度動作が
可能となる。 また、この3サンプルデータの間系統の周波数をほぼ
一定と見倣し得る程度の周波数変動率であれば、即ち、
水力発電機が起動して、定格周波数になるまでの間の保
護にも最適である。 この発明は、時限協調が従来リレーに比べて容易にな
る。即ち、従来リレーは、タップ値、抑制スプリング、
接点間隔等で電源端から負荷端までの間に設置されたリ
レーの時限協調をとっているが、この発明では、負荷側
程サンプリング時間巾を短く、電源端側程サンプリング
時間巾を長く設定することにより事故時には、各端をほ
ぼ同一の電流が貫通して事故点に向って流れるため、同
一原理のリレーで確実に時限協調がはがれることにな
る。 この時、併せて、演算結果の照合回数を電源端側程多
くする等の配慮をすれば信頼度向上にも資する。 更に、この発明はインピーダンスリレーへの応用も可
能である。
【発明の効果】
以上のようにこの発明によれば、請求項(1)では、
電流、電圧データサンプリング値を用いて判定量を導出
する系統保護の演算式を求め、その演算式の構成に当っ
ては第2調波に関連した成分とサンプリング時間巾に関
連した成分を除去し、その分子が第1の電気量他で示さ
れ、分母が第2の電気量(但し、零ではない。)で示さ
れる如くサンプリングデータの入力を制御するので、周
波数変動による特性への影響が改善され、50Hz、60Hzの
いずれに対してもサンプリング時間巾を共用することが
可能になると共に、検出時間の高速化を図ることがで
き、かつ時限協調の取り易いリレーが得られる効果があ
る。 また、請求項(2)ないし(4)記載の発明によれ
ば、請求項(1)記載の判定量導出のためのデータ取り
込み順序、及び演算処理に基くアルゴリズムに代って別
のアルゴリズムにより四則演算回路を提示したので、請
求項(1)の効果と併せて巾広い用途に適用することが
できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例による保護継電器のブロッ
ク図、第2図,第3図はこの発明の他の実施例を示す保
護継電器のブロック図、第4図ないし第8図は夫々請求
項(1)ないし(4)に適用される演算式の展開図、第
9図は従来のディジタルリレーのアルゴリズムを説明す
るための波形図である。 図において、1は電流データの配分路、2は電圧データ
の配分路、3,4は電流データの一時的保管室、6〜8は
電圧データの一時的保管室、9〜23は四則演算回路、24
は判定量導出部である。 なお、図中、同一符号は同一、又は相当部分を示す。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電力系統の電圧、電流を検出した電圧デー
    タ及び電流データを所定のサンプリング時間巾でサンプ
    リングして一時保管する電流データの一時的保管室及び
    電圧データの一時的保管室と、前記一時的保管室に格納
    された電流データ及び電圧データのサンプリング値を用
    いて下記第1の電気量及び第2の電気量を演算処理して
    出力する演算手段と、その第1の電気量を第2の電気量
    で除して得た値に電圧、電流の振巾値位相差を乗じて下
    記電力方向成分を求め、下記サンプリング条件式が零で
    なく、かつその電力方向成分が零以上である時に判定結
    果を出力する判定量導出部とを備えた保護継電器。
  2. 【請求項2】電力系統の電圧、電流を検出した電圧デー
    タ及び電流データを所定のサンプリング時間巾でサンプ
    リングして一時保管する電流データの一時的保管室及び
    電圧データの一時的保管室と、前記一時的保管室に格納
    された電流データ及び電圧データのサンプリング値を用
    いて演算処理する演算手段と、前記電流データの一時的
    保管室及び電圧データの一時的保管室へのサンプリング
    データ取り込み順序及び演算処理として、下記第1の電
    圧データサンプリング式に下記第1の電流、電圧データ
    サンプリング式を乗じ、その乗じた値に下記第2の電圧
    データサンプリング式と下記第2の電流、電圧データサ
    ンプリング式とを乗じた値を加算、若しくは減算する如
    く規定し、下記電圧データサンプリング条件式が零でな
    いことを条件に演算して判定結果を出力する判定量導出
    部とを備えた保護継電器。
  3. 【請求項3】電力系統の電圧、電流を検出した電圧デー
    タ及び電流データを所定のサンプリング時間巾でサンプ
    リングして一時保管する電流データの一時的保管室及び
    電圧データの一時的保管室と、前記一時的保管室に格納
    された電流データ及び電圧データのサンプリング値を用
    いて演算処理する演算手段と、前記電流データの一時的
    保管室及び電圧データの一時的保管室へのサンプリング
    データ取り込み順序及び演算処理として、下記第1の電
    流、電圧データサンプリング式と下記第3の電流、電圧
    データサンプリング式とを加算し、その加算した値に下
    記第1の電圧データサンプリング式を乗じ、その乗じた
    値に下記第2の電流、電圧データサンプリング式と下記
    第4の電流、電圧データサンプリング式を加算し、その
    加算値に下記第2の電圧データサンプリング式を2倍し
    た値を乗じて加算し、その加算した全体値を2分の1す
    る如く規定し、下記電圧データサンプリング条件式が零
    でないことを条件に演算して判定結果を出力する判定量
    導出部とを備えた保護継電器。
  4. 【請求項4】電力系統の電圧、電流を検出した電圧デー
    タ及び電流データを所定のサンプリング時間巾でサンプ
    リングして一時保管する電流データの一時的保管室及び
    電圧データの一時的保管室と、前記一時的保管室に格納
    された電流データ及び電圧データのサンプリング値を用
    いて演算処理する演算手段と、前記電流データの一時的
    保管室及び電圧データの一時的保管室へのサンプリング
    データ取り込み順序及び演算処理として、下記第1の電
    流、電圧データサンプリング式と下記第3の電流、電圧
    データサンプリング式を加算し、その加算した値に下記
    第1の電圧データサンプリング式を2倍した値を乗じ、
    その乗じた値に、下記第2の電流、電圧データサンプリ
    ング式と下記第4の電流、電圧データサンプリング式を
    加算し、その加算値に下記第2の電圧データサンプリン
    グ式を2倍した値を乗じた値を加え、その加算した全体
    値を4分の1する如く規定し、下記電圧データサンプリ
    ング条件式が零でないことを条件に演算して判定結果を
    出力する判定量導出部とを備えた保護継電器。 第1の電気量: IPP 2{(1+cosβ)(cosβ−1)+(1+cosβ)
    (cosβ−1)} 第2の電気量: 2VP(1++cosβ)(cosβ−1) 第1の電圧データサンプリング式: 第2の電圧データサンプリング式: 電圧データサンプリング条件式: vm+1±2vm+vm-1≠0 第1の電流、電圧データサンプリング式: (im+1+im)(vm+1+vm) 第2の電流、電圧データサンプリング式: (im-1+im)(vm+1−vm) 第3の電流、電圧データサンプリング式: (im+im+1)(vm+vm+1) 第4の電流、電圧データサンプリング式: (im−im+1)(vm−vm+1) サンプリングタイム条件式: cosβ±1≠0 電力方向成分: IPPcosθ ここで、IP:電流の振巾値 VP:電圧の振巾値 β:サンプリング時間(間隔)巾 θ:電圧、電流の位相差 im:電流データ vm:電圧データ
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