JP2685639B2 - 保護継電器 - Google Patents

保護継電器

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JP2685639B2
JP2685639B2 JP2248002A JP24800290A JP2685639B2 JP 2685639 B2 JP2685639 B2 JP 2685639B2 JP 2248002 A JP2248002 A JP 2248002A JP 24800290 A JP24800290 A JP 24800290A JP 2685639 B2 JP2685639 B2 JP 2685639B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
この発明は電力系統を保護する保護継電器に関するも
のである。
【従来の技術】
第7図は、例えば『電気協同研究,第41巻第4号,デ
ィジタルリレー』P45の第4−1−3表の方式,積形C
に示された従来のディジタル演算形電力方向継電器のア
ルゴリズムを説明するための図である。 電力方向を得る演算原理式として、上掲の表には下式
が示されている。 ||・||cosθ=vm・im+vm-3・im-3 ……(1) ここで、右辺のm−3はサンプリング時点mより3サ
ンプル前の時点のデータで30゜サンプリングの場合を示
し、電気角で90゜隔った前時刻のデータであることを示
している。 式(1)の電力方向リレーとしての動作原理について
説明する。 今、継電器への力電気量を第7図のように表すと
(2),(3)式が得られる。 i(t)=Ipsin(ω0t) ……(2) v(t)=Vpsin(ω0t+θ) ……(3) ここで、サンプリングm時点におけるω0tの値をαと
すれば各サンプル値は im=Ipsinα ……(4) vm=Vpsin(α+θ) ……(5) で与えられ、m−k時点におけるサンプル値は im-k=Ipsin(α−kβ) ……(6) vm-k=Vpsin(α−kβ+θ) ……(7) で与えられる。 但し、 β:サンプリング時間(間隔)巾 θ:電流を基準とした時の電圧の進み角 k:k=1,2,3…である。 ここで式(1)の右辺に着目すると下記となる。 vmim+vm-3・im-3 =Vpsin(α+θ)・Ipsinα +Vpsin(α−3β+θ)・Ipsin(α−3β) =VpIp{sin(α+θ)sinα +sin(α+θ−90゜)sin(α−90゜)} =VpIp{sin(α+θ)sinα +cos(α+θ)cosα} =VpIpcosθ ……(8) この演算原理は、系統周波数とサンプリング時間巾β
とが常に一定の関係にあり、かつm時点のサンプリング
値が正弦(sin)成分の一部であれば、これより規定サ
ンプル前(前述の説明では90゜隔ったデータを意味して
いる。)のサンプリング値は余弦(cos)成分で表すこ
とができることを拠り所にして構築されるものである。 従って、50Hz系統ではサンプリング時間巾はβ50であ
り、60Hz系統ではβ60としてサンプリング時間巾βの厳
密な管理が必要である。
【発明が解決しようとする課題】
従来の保護継電器は以上のように構成されているの
で、系統周波数は常に一定であり、一般的なディジタル
・リレーとして成立させるためには周波数50Hz,60Hzに
対応してサンプリング時間巾βを正確に定める必要があ
るとの前提のもとに演算原理式が構成されている。 このため、系統の周波数変動に対しては、式(8)の
中のsin(α−3β)sin(α−3β+θ)=cosαcos
(α+θ)の前提が崩れてしまい符号が成立しなくな
り、演算原理上、誤差が大となって保護能力的に無視し
得ない影響を受ける他、周波数50Hz,60Hzではサンプリ
ング時間巾βを変えなければならないという課題があっ
た。 更には、系統周波数に従属して、サンプリング時間巾
βを30゜の倍数に設定する必要があり、式(8)の場
合、電力方向リレーとして有効な演算結果を得るために
は、電気角で90゜(60Hzベースでは4.167ms,50Hzベース
では5ms)相当の時間が必要(処理装置の処理に要する
時間はこれを無視してある)であり、従来の演算原理で
は、これ以上に検出時間を短縮することは困難であり、
高速度動作に対しては、限界に近いという課題があっ
た。 この発明は、上記のような課題を解消するためになさ
れたもので、周波数変動による特性変化(誤差)を改善
すると共に、事故検出対象の系の周波数変動に対しても
高精度の判定結果が得られ、周波数50Hz,60Hz共用形の
演算処理を行うことができる保護継電器を得ることを目
的とする。 更に、水力発電機の起動時の様に、周波数がゆっくり
と変動する系への適用や系統周波数に従属しないサンプ
リング時間巾を設定し得る。更には、高速度動作の可能
な保護継電器を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
この発明に係る保護継電器は、電力系統の電圧データ
及び電流データを所定のサンプリング時間巾でサンプリ
ングし、量子化して一時保管する電流及び電圧データの
一時的保管室と、そのデータの一時的保管室に格納され
た電流,電圧のサンプリング値の演算順序を規定して、
演算処理する演算回路により第1の電気量及び第2の電
気量を求める四則演算回路と、前記第1の電気量を求め
る電流と電圧の振巾値の積の2乗値を被乗数とする第1
の余弦演算式を前記第2の電気量を求める電流と電圧の
振巾値の積を被乗数とする第2の余弦演算式で除して得
た電力方向成分が零より大か否かを判定し方向判定信号
を出力する判定量導出部とを設けたものである。
【作用】
この発明における保護継電器は、電力系統の電流,電
圧サンプリングデータの積量を算出して第1,第2の電気
量を得、該電気量の3つの成分、すなわち、電流,電圧
の位相差(θ)に関連する成分と第2調波に関する成分
(2α)、及びサンプリング時間巾(β)に関連する成
分のうち、サンプリング時間巾と第2調波に関連する成
分を位相差成分から除去して電流・電圧の位相差に関す
る成分のみとなるよう入力サンプリングデータの順序を
制御するので、周波数変動に対して誤差を伴わない特性
及び50Hz,60Hzでサンプリング時間巾を共用化した継電
器が得られる。
【発明の実施例】
以下、この発明の一実施例を図について説明する。最
初に第1図を参照してこの発明の原理について説明す
る。図において、1はディジタル化された電流データの
配分路、は電圧データの配分路、3〜5は夫々電流デー
タの一時的保管室、6〜8は夫々電圧データの一時的保
管室、9は第1のデータ流通路、10〜14は夫々所定時刻
の電流,電圧データの内積値を得る乗算回路、15は第2
のデータ流通路、16,18は加算回路、17,17−1は乗算回
路、19,20は第1の消去回路、21は第2の消去回路、22
は判定量導出部である。 電流,電圧データの配分路1,2には夫々ディジタル・
データ列……im-1,im,im+1……、及び……vm-1,vm,vm+1
……が、常に一定のサンプリング時間巾β(本発明では
従来のディジタル・リレーのように、系統周波数に従属
して電気角30゜又はその倍数に規定する必要はない。)
おきに流れており電流,電圧データの一時的保管室3〜
5,6〜8には、今、夫々im-1,im,im+1,vm-1,vm,vm+1が保
管されているものとする。このデータの一時的保管室3
〜8のデータの出し入れは別の制御系(図示せず)によ
り制御されている。例えば、最新データとして電流デー
タim+2がデータ配分路1に現われると(勿論、これと同
期してデータ配分路2にもvm+2が現われていることはい
うまでもない。)、データの一時的保管室3ではデータ
im-1がクリアされ、データimを収納する。同時にデータ
の一時的保管室4ではデータimがクリアされデータim+1
を収納する。同時にデータの一時的保管室5ではデータ
im+1がクリアされデータim+2を収納する。このときデー
タの一時的保管室3〜5のデータのクリアや収納は別の
制御系によって制御される。電圧データの一時的保管室
6〜8の動作についても全く電流データの一時的保管室
と同様の動作を行なう。 乗算回路10〜14には、データ流通路9を経由してデー
タの一時的保管室3〜8からのデータを用いて夫々積量
im+1vm+1,im+1vm-1,imvm,im-1vm+1,im-1vm-1を導出し、
サンプリング時間巾βの間(データim+2,vm+2を保管室
5,8に収納するまでの間)保管される。次のサンプリン
グ時間巾βでは夫々の乗算回路にデータmの代りにデー
タm+1を代入したデータが保管される(即ち、m+1
→m+2,m→m+1,m−1→mとなる)。次に加算回路1
6,18は、第2のデータ流通路15経由で、乗算回路10,11,
13,14の出力を集めて夫々im+1vm+1+im-1vm-1及びim+1v
m-1+im-1vm+1を導出して出力している。また、乗算回
路17は第2のデータ流通路15経由で、乗算回路12の出力
を入力して、2imvmを出力し、乗算回路17−1は乗算回
路17の出力を入力として2imvmcos2βを導出している。
ここでcos2βは既知の定数である。第1の消去回路19は
加算回路16と乗算回路17−1の出力を夫々入力として2i
mvmcos2β−(im+1vm+1+im-1vm-1)を演算している。
この演算は物理的には入力電気量の内積により生ずる第
2調波成分を除去するための操作である。 消去回路20は加算回路18と乗算回路17の出力を夫々入
力として2imvm−(im+1vm-1+im-1vm+1)を演算してお
り、物理的には第1の消去回路19と同様入力電気量の第
2調波成長分を消去したことになる。 第2の消去回路21は第1の消去回路19,20の出力を夫
々入力としてIpVpcosθを演算して導出している。この
事は数式的には下記により説明される。 第1の消去回路19から入力した電気量が変形されて
(移項して)、サンプリング時間の2倍の余弦量の式と
して示されたものとする(9−1)式を得る(但し、2i
mvm−IpVpcosθ≠0とする)。 同様に消去回路20からの電気量が変形されて(移項し
て)サンプリング時間の2倍の余弦量の式として示され
たものとすると(9−2)式を得る(但し、IpVpcosθ
≠0とする)。 上記(9−1),(9−2)式からサンプリング時間
巾βの成分cos2βを消去することが出来、電力方向成分
IpVpcosθを導出することが出来る。 第2の消去回路21の出力は、判定量導出部22に導出さ
れる。以上は、本発明の演算原理について述べたもので
あるが、論理的には下式により明らかである。 即ち、加算回路16,18、乗算回路17は夫々下記の電気
量、即ち、電流,電圧の位相差に関連する成分、第2高
調波に関する成分、サンプリング時間巾に関連する成分
を算出している。 まず、加算回路16は、 乗算回路17は、 2imvm=2IpVpsinαsin(α+θ) =IpVp{cosθ−cos(2α+θ) ……(11) また、加算回路(18)は を夫々導出した事になる。 式(10)と(11)及び(11)と(12)から第2調波の
余弦成分cos(2α+θ)を消去しているのが夫々第1
の消去回路19,20である。 即ち、第1の消去回路19は、 2imvmcos2β−(im+1vm+1+im-1vm-1) =IpVpcosθ(cos2β−1) ……(13) 消去回路20は 2imvm−(im+1vm-1+im-1vm+1) =IpVpcosθ(1−cos2β) ……(14) を夫々導出している。 上記、式(13)と(14)からサンプリング時間巾βの
成分cos2βを消去して電力方向成分IpVpcosθを求めて
いるのが第2の消去回路(21)である。 即ち、式(13),(14)から夫々にcos2βを導出する
と(但し、2imvm−IpVpcosθ≠0とする)、 及び(但し、IpVpcosθ≠0とする)、 を得る。 式(15)と(16)からIpVpcosθについてまとめると
(但し、4imvm−(im+1vm+1+im-1vm-1)−(im+1vm-1
+im-1vm+1)≠0とする)、 を得る。 この式(17)の右辺の演算を実行すれば、既に述べた
如く従来のディジタル・リレーが前提としていた拠りど
ころを用いずに、電力方向成分が得られ、かつ、周波数
50Hz,60Hzに無関係に電力方向成分を得ることができ
る。即ち、本発明の主旨は、電流,電圧のサンプリング
値の内積値を得て、これ等のサンプリング値を所要回路
を用いて式(17)右辺の分子を演算して第1の電気量と
して(IpVp{cosθ−cos(2α+θ)}cosθ(1
−cos2β)を導出し、また、分母を演算して第2の電気
量 IpVp{cosθ−cos(2α+θ)}(1−cos2β) (但し、IpVp{cosθ−cos(2α+θ)}(1−cos2
β)≠0とする) を導出し、前記第1の電気量を第2の電気量で除して得
た電力方向成分IpVpcosθを得る如くするものである。 以上の説明では、各演算式中の分母が零にならない場
合について述べているが、分母が零となる場合には、演
算結果を棄てる等、別途処理を行なうことは云う迄もな
い。 ここで、 {cosθ−cos(2α+θ)}cosθ(1−cos2β) を第1の余弦演算式、 {cosθ−cos(2α+θ)}(1−cos2β) (但し、{cosθ−cos(2α+θ)}(1−cos2β)≠
0とする) を第2の余弦演算式と呼ぶ、すなわち、これら余弦演算
式は、電流,電圧に関する成分からサンプリング時間巾
(β)に関する成分と第2調波に関する成分(2α)を
除去して電流,電圧の位相差(θ)に関連する成分のみ
とするように入力サンプリングデータの順序を制御した
結果である。 次に、この発明の一実施例を第2図を参照して以下に
説明する。 図は電力方向リレーの演算処理回路の構成を示すブロ
ック図で、前記式(17)の右辺の具体的な回路例であ
る。 動作の詳細な説明に入る前に数式上の説明を行う。 後述する如く、 (但し、IpVp{cosθ−cos(2α+θ)}(1−cos2
β)≠0とする) の形を導くような電流,電圧のディジタル・データの規
定は、式(18)の左辺に示した関係のみではないことは
明らかである。 即ち、式(18)の3式目の関係式に到達する電流,電
圧のサンプリング・データの関係であれば、悉くこの発
明の主旨に合致したものとなることはいうまでもない。 式(18)は、電流,電圧のサンプリング値を、その左
辺に示した関係で処理をすれば、式(18)の4式目に示
す電力方向成分IpVpcosθを得る。これの正,負,零を
判断させれば、電力方向リレー、しかも従来形の電力方
向リレーと同等のリレーが得られることはいうまでもな
い。 図中、第1図と同一符号は、夫々同一又は相当部分を
示す。第2図において、15−1は、第2のデータ流通
路、25は乗算回路、26は加算回路、27,28は減算回路、2
9は乗算回路、30は除算回路である。 乗算回路10〜14には前述したように電流,電圧の内積
値を導出して、夫々im+1vm+1,im+1vm-1,imvm,im-1vm+1,
im-1vm-1が保管されており、乗算回路25は、第2のデー
タ流通路15−1を経由し乗算回路12の出力を入力とし
て、4imvmを出力として導出している。加算回路26は、
加算回路16,18の出力を夫々入力として (im+1vm+1+im-1vm-1)+(im+1vm-1+im-1vm+1) を出力として導出している。減算回路27は、乗算回路25
と加算回路26の出力を夫々入力として4imvm{(im+1v
m+1+im-1vm-1)+(im+1vm-1+im-1vm+1)}を導出し
ている。 減算回路28は、乗算回路17と加算回路18の出力を夫々
入力として2imvm−(im+1vm-1+im-1vm+1)を導出して
いる。また、乗算回路29は、乗算回路17と減算回路28の
出力を夫々入力として2imvm{2imvm−(im+1vm-1+im-1
vm+1)}を導出している。除算回路30は減算回路27、乗
算回路29の出力を夫々入力とし を導出している。 分母が零となる場合は、第1図の動作原理で述べたと
同様の処理が必要である。 判定量導出部22には、式(18)に示した結果が得られ
たことになる。 これの判定基準は図示していないが、前述した説明の
通り IpVpcosθ≧0 ……(19) を満足したとき、方向リレーの出力接点を閉じる如く構
成されている。 なお、上記は、式(18)を中心にこの発明の具体的実
施例について述べたが、下記演算式であってもよく、上
記実施例と同様の効果を奏する。すなわち、 即ち、式(20)の左辺に示す電流,電圧サンプリング
値の関係であっても、その3式目は式(18)の3式目と
同じ結果となっている。 なお、第3図は式(20)左辺の具体的回路例を示して
おり、図中第1図,第2図と同一符号は夫々同一又は相
当部分を示している。 図において、9−1は第1のデータ流通路、15−2は
第2のデータ流通路、35,36は減算回路、37は乗算回
路、38,39は減算回路、40は乗算回路、41は除算回路で
ある。 減算回路35は、第1のデータの流通路9−1経由、デ
ータの一時的保管室、35の出力を夫々入力としてim+1
im-1を導出して出力している。 減算回路36は、データ流通路9−1経由データの一時
的保管室6,8の出力を夫々入力としてvm+1−vm-1を導出
して出力している。 乗算回路37は、第2のデータ流通路15−2経由減算回
路35,36の出力を夫々入力として(im+1−im-1)(vm+1v
m-1)を導出して出力している。 減算回路38は、減算回路28、乗算回路37の出力を夫々
入力として、2im−vm(im+1vm+1+im-1vm-1)+(im+1
−im-1)(vm+1−vm+1)を導出して出力している。 減算回路39は、加算回路38、減算回路28の出力を夫々
入力として2{2imvm−(im+1vm+1+im-1vm-1)}+(i
m+1−im-1)(vm+1−vm-1)を導出して出力している。 乗算回路40は、乗算回路17、加算回路38の出力を夫々
入力として、2imvm{2imvm−(im+1vm+1+im-1vm-1)+
(im+1−im-1)(vm+1−vm-1)}を導出して出力してい
る。 除算回路41は、加算回路39、乗算回路40の出力を夫々
入力として、 (但し、2{2imvm−(im+1vm+1+im-1vm-1)}+(i
m+1−im-1)(vm+1−vm-1)≠0とする) を導出して出力している。 判定導出部22には、式(22)に示した結果が得られる
ことになる。 式(20)は、式(18)の分母、分子を夫々下記の通り
変形したものと見做しても良い。 im+1vm+1im-1vm-1+im+1vm+1+im-1vm+1 =−{(im+1−im-1)(vm+1−vm-1) −2(im+1vm+1+im-1vm-1)} ……(20−1) im+1vm-1+im-1+vm+1 =−{(im+1−im-1)(vm+1−vm-1) −(im+1vm+1+im-1vm-1)} ……(20−2) 分母が零となる場合は、第1図の動作原理で述べたと
同様の処理が必要である。 この場合の判定基準も式(19)と同じである。 次に、第4図には式(18)の他の変形実施例を示す。 ここに示した電流,電圧サンプリング値の関係は式
(21)に示す通りである。 即ち、式(21)の左辺に示す電流,電圧サンプリング
値の関係であっても、その3式目は式(18),(20)の
3式目と同じ結果となっている。 図中、第1〜3図と同一符号は夫々同一又は相等部分
を示す第4図において、9−2は第1のデータ流通路、
15−3は第2のデータ流通路、45,46は加算回路、47は
乗算回路、48は加算回路、49,51は減算回路、50は乗算
回路、52は除算回路である。 加算回路45は第1のデータ流通路9−2経由、データ
の一時的保管室3,5からの出力を夫々入力としてim+1+i
m-1を導出して出力している。 加算回路46は、第1のデータ流通経路9−2経由、デ
ータの一時的保管室6,8からの出力を夫々入力としてv
m+1+vm-1を導出して出力している。 乗算回路47は、第2のデータ流通路15−3経由、加算
回路45,46の出力を夫々入力として(im+1+im-1)(v
m+1+vm-1)を導出して出力している。 加算回路48は、加算回路16、乗算回路17の出力を夫々
入力として(im+1vm+1+im-1vm-1)+2imvmを導出して
出力している。 減算回路49は、乗算回路47、加算回路48の出力を夫々
入力として、(im+1+im-1)(vm+1+vm-1)−{(im+1
vm+1+im-1+vm-1)+2imvm}を導出して出力してい
る。 乗算回路50は、減算回路17、減算回路49の出力を夫々
入力として2imvm[(im+1+im-1)(vm+1+vm-1)−
{(im+1vm+1+im-1vm-1)+2imvm}]を導出して出力
している。 減算回路51は、乗算回路25,47の出力を夫々入力とし
て(im+1+vm-1)(vm+1+vm-1)−4imvmを導出して出
力している。 また、除算回路52は、乗算回路50、減算回路51の出力
を夫々入力として を導出して出力している。 判定量導出部22には、式(21)に示した結果が得られ
たことになる。式(21)は式(18)の分母、分子を夫々
下記の通り変形したものと見做して良い。 (im+1vm+1+im-1vm-1)+(im+1vm-1+im-1vm+1) =(im+1+im-1)(vm+1+vm-1) ……(21−1) im+1vm-1+im-1vm+1=(im+1+im-1)(vm+1+vm-1) −(im+1vm+1+im-1vm-1) ……(21−2) 分母が零となる場合は、第1図の動作原理で述べたと
同様の処理が必要である。この場合の判定基準も式(1
9)と同じである。 また、第5図には式(18)の他の変形実施例を示して
いる。 ここでの電流,電圧サンプリング値の関係は式(22)
に示す通りである。 即ち、式(22)の左辺に示す電流,電圧サンプリング
値の関係であっても、その3式目は式(18),(20),
(21)の3式目と同じ結果になっている。 図中、第1〜4図と同一符号は夫々同一又は相等部分
を示す第5図において、9−3は第1のデータ流通路、
15−4は第2のデータ流通路、55は減算回路、56は乗算
回路、57,58は減算回路、59は除算回路である。減算回
路55は乗算回路17、加算回路18の出力を夫々入力として
2imvm−(im+1vm-1+im-1vm+1)を導出して出力してい
る。 乗算回路56は、乗算回路17、減算回路55の出力を夫々
入力として、2imvm{2imvm−(im+1vm-1+im-1vm+1)}
を導出して出力している。 減算回路57は、乗算回路37、減算回路55の出力を夫々
入力として−(im+1−im-1)(vm+1−vm-1)+{2imvm
−(im+1vm+1+im-1vm-1)}を導出して出力している。 減算回路58は、減算回路55,57の出力を夫々入力とし
て−(im+1−im-1)(vm+1−vm-1)+2{2imvm−(i
m+1vm+1+im-1vm-1)}を導出して出力している。 除算回路59は、乗算回路56、減算回路58の出力を夫々
入力として (但し、2{2imvm−(im+1vm-1+im-1vm+1)}+(i
m+1−im-1)(vm+1−vm-1)≠0とする) を導出して出力している。 判定量導出部22には、式(22)に示した結果が得られ
る。 式(22)は、その分母を、式(18)の分母を下記の通
り変形したものと見做してもよい。 2{2imvm−(im+1vm-1+im-1vm+1)} −(im+1−im-1)(vm+1−vm-1) =4imvm−{im+1vm+1+im-1vm-1) +(im+1vm-1+im-1vm+1)} ……(22−1) 分母が零となる場合には第1図、動作原理で述べたと同
様の処理が必要である。 この場合の判定基準も式(19)と同じである。 また、第6図には式(18)の他の変形実施例を示す。 ここでの電流,電圧サンプリング値の関係は式(23)
に示す通りである。 即ち、式(23)の左辺に示す電流,電圧サンプリング
値の関係であっても、その3式目は式(18),(20)〜
(22)の3式目と同じ結果になっている。 図中、第1図〜第5図と同一符号は夫々同一又は相等
部分を示す第6図において、9−4は第1のデータ流通
路、15−5は第2のデータ流通路、60は除算回路であ
る。 除算回路60は、乗算回路29、減算回路51の出力を夫々
入力として、 (但し、(im+1+im-1)(vm+1+vm-1)−4imvm≠0と
する) を導出して出力している。 式(23)は、その分母を、式(18)の分母を下記の通
り変形したものと見做しても良い。 (im+1+im-1)(vm+1+vm-1)−4imvm =(im+1vm+1+im-1vm-1) +(im+1vm-1im-1vm+1)−4imvm =−{(im+1vm+1+im-1vm-1) +(im+1vm-1+im-1vm+1)−4imvm} ……(23−1) 分母が零となる場合には第1図、動作原理で述べたと
同様の処理が必要である。 判定量算出部22には、式(23)に示した結果が得られ
る。 この場合の判定基準も式(19)と同じである。 なお、上記実施例の変形は、2大別することが可能で
ある。 その1は、式(23)に於いてmを変化させても本発明
のデータの制御手順に従えば、その3式目のβをcos2β
としたまゝ電力方向成分を得ることが可能である。 一般化して、式(23)のmをm+k(kは整数とす
る)で置換すると下式を得る。 式(23)は、k=0の場合に相当する。 さて、その2は、式(23)に於いて、mを変化させて
も、本発明のデータの制御手順に従えば、その3式目の
βをcos2lβ(lは、整数とする)としても、電力方向
成分を得ることが可能である。 一般化して、各添数字にlを付して示すが、im,vm
ついては、添字lとは無関係とすることが必要である。 式(23)は、l=1の場合に相当する。 これは、式(23)の3式目が が示されていたのが、lとすると が得られることを示す。 この、2種類の変化形は、第1の実施例のみについて
あてはまるのではなく、全実施例についてあてはまるこ
とは云う迄もない。 なお、上記実施例は、第2図で述べた通り、従来リレ
ーの様に『不変周波数の正弦波であれば、サンプリング
時間巾βを電気角30゜にとり、3サンプリング前(又
は、後)のデータを使えば、そのデータは、現在のデー
タよりも90゜前(又は後)のデータであり、前者を正弦
(sin)成分とすれば、後者は余弦(cos)成分となる』
の前提によらない演算原理とするため入力データの取り
込み順序を規定する手段について示した。 従って、この発明によれば、サンプリング時間巾β
を、系統周波数に無関係に設定することが可能となるた
め、周波数50Hz,60Hzで、サンプリング時間巾βを共用
化することが可能となる他、処理装置の処理能力が向上
すれば、する程、サンプリング時間巾βを短く設定し得
ることになる。 具体的に、この発明で、電力方向リレーとして解を得
るためには、m−1〜m+1迄の3サンプル・データ
(従来リレーはm〜m+3までの4サンプル・データ)
であり、1サンプルデータ少ない分、事故検出に要する
時間は短縮される。また、サンプリング時間巾βを縮め
て行けば、更に高速度動作が可能となる。 更には、この3サンプルアーデータの間、系統の周波
数をほゞ一定と見なし得る程度の周波数変動であれば、
即ち、水力発電機が起動して、定格周波数になる迄の間
の保護にも適用可能となる。 また、この発明の付随した効果としては、時限協調が
従来リレーに比べて容易になることである。 即ち、従来リレーは、タップ値、抑制スプリング、接
点間隔等で電源端から負荷端迄の時限協調をとっている
が、この発明では、負荷側程、サンプリング時間巾βを
短かく電源端側程サンプリング時間巾βを長く設定すれ
ば、事故時には、各端をほゞ同一の源流が貫通して事故
点に向って流れるため、同一原理のリレーで確実に時限
協調がはかれることになる。 この時、あわせて、演算結果の照合回数を電源端側程
多くする等、配慮すれば信頼度向上にも資する。 更に、この発明の考え方は、インピーダンス・リレー
へ応用してもよく、上記実施例と同様の効果を奏する。
【発明の効果】
以上のようにこの発明によれば、電流,電圧のサンプ
リング値を用いて所要関係式を満す四則演算回路により
第1の電気量と第2の電気量を求め、前記第1の電気量
を第2の電気量で除算して得た電力方向成分が零より大
か否かを判定するように回路構成したので、周波数変動
にも無関係な特性が得られ、50Hz,60Hzサンプリング時
間巾を共用化した継電器となし得る。また、時限協調に
優れ、高速動作可能なリレーが得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の原理を説明するための回路構成ブロ
ック図、第2図はこの発明の一実施例を示す回路ブロッ
ク図、第3図ないし第6図はこの発明の他の実施例を示
す回路ブロック図、第7図は従来の電力方向継電器のア
ルゴリズムを説明する波形図である。 図において、3〜5は電流データの一時的保管室、6〜
8は電圧データの一時的保管室、10〜14は乗算回路、1
6,18は加算回路、28は減算回路、22は判定量導出部であ
る。 なお、図中、同一符号は同一、又は相当部分を示す。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電力系統の電圧、電流を検出した電圧デー
    タ及び電流データを所定のサンプリング時間巾でサンプ
    リングし量子化して、一時保管する電流データの一時保
    管室及び電圧データの一時的保管室と、前記一時的保管
    室に格納された電流、電圧のサンプリング値を用いて下
    記第1の電気量及び第2の電気量を出力する演算手段
    と、下記第1の電気量を第2の電気量で除して得た下記
    電力方向成分が零より大か否かを判定し結果を出力する
    判定量導出部とを備えた保護継電器。 記 第1の電気量 (IPVP{cosθ−cos(2α+θ)}cosθ(1−cos
    2β) 第2の電気量 IPVP{cosθ−cos(2α+θ)}(1−cos2β) 電力方向成分 IPVPcosθ ここで、 IP:電流の振幅値 VP:電圧の振幅値 α:サンプリングm時点におけるω0t β:サンプリング時間(間隔)巾 θ:電圧、電流の位相差
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「電気共同研究」 第41巻第4号、昭和61年1月 社団法人電気協同研究会 P.45

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