JP2688216B2 - 内燃機関の燃料噴射量制御方法 - Google Patents

内燃機関の燃料噴射量制御方法

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JP2688216B2 JP63182183A JP18218388A JP2688216B2 JP 2688216 B2 JP2688216 B2 JP 2688216B2 JP 63182183 A JP63182183 A JP 63182183A JP 18218388 A JP18218388 A JP 18218388A JP 2688216 B2 JP2688216 B2 JP 2688216B2
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、内燃機関へ供給する燃料噴射量を制御する
方法に関し、特に燃料の管壁付着に対し、その噴射量を
補償する制御方法に関する。
従来の技術 従来から内燃機関の吸気マニホールド内の吸気管圧力
(以下、「吸気圧」という。)と内燃機関の単位時間当
たりの回転数(以下「回転速度」という。)とを求め、
これらの検出値を基礎として、内燃機関へ供給する燃料
噴射量を演算する方法が知られている。この方法は、い
わゆるD−ジエトロニツク方式として知られており、吸
気圧が内燃機関の1サイクル当たりの吸入空気量にほぼ
比例するという原理を用いており、吸気圧と内燃機関の
回転速度とから求めた吸入空気量に対し、理論空燃比と
なる燃料を算出し、内燃機関の回転に同期させて、燃料
噴射弁から燃料を燃焼室に噴射させる方法である。
本発明者らは、スロツトル弁開度が急変する過渡時に
おける燃料噴射量の補償に関し、種々提案してきた。第
15図は、既に提案した過渡時における燃料噴射量の補償
を説明するためのタイムチヤートである。第15図(1)
のラインl21は、時刻t11において、スロツトル弁開度TA
がθ11からθ12へ急変した場合のスロツトル弁開度検出
器の出力波形を表す。第15図(2)のラインl22は第1
状態の時間的変化を表し、ラインl23は第2状態量の時
間的変化を表す。第1状態量は、内燃機関の1サイクル
当たりの吸入空気量に相当し、吸入空気量をQとし、内
燃機関の回転速度をNとすると、第1状態量QNは第1式
で表される。
また、第2状態量は第1状態量に対し、予め定める手
段により遅れ特性を持たせた量である。そして、これら
の第1および第2状態量の差に比例する燃料が過渡時に
おける燃料噴射量の補償量として算出される。
このように、内燃機関の回転速度と吸気圧とから基本
噴射量が求められ、この基本噴射量に上述の補正噴射量
が加えられることによつて、過渡時における混合気が理
論空燃比からリーン側へ変位するのを防止している。
発明が解決すべき課題 上述したように、吸入空気量Qと内燃機関の回転速度
Nから求めた第1状態量と第1状態量に遅れ特性を持た
せた第2状態量との差に比例する補正噴射量を基本噴射
量に付加することによつて、スロツトル弁開度が急変す
る過渡期における燃料噴射量の供給遅れに対する補償を
することができる。
しかしながら、燃料噴射弁は、シリンダ上部に設けら
れている吸気弁に向けて燃料を噴射するので、噴射され
た燃料は、吸気弁および吸気弁近傍の吸気管管壁に付着
する。特に、燃料の管壁付着量は、燃料噴射量の増大に
伴つて増加し、また吸気弁および吸気管管壁の温度の低
下に伴つて増加するので、上述した過渡時における燃料
噴射量の補償を行つても、管壁付着に対する補償を行つ
ていないことになる。
そこで、本発明の目的は吸入空気量の検出遅れに対す
る補償を行うとともに、管壁付着量に対する補償をも行
う内燃機関の燃料噴射量制御方法を提供することにあ
る。
課題を解決するための手段 本発明は、吸気管圧力を用いて基本噴射量を求め、 スロツトル弁を通過する吸入空気流量に関連した第1
状態量を求め、 前記第1状態量に時間遅れを伴つて追従変化する特性
を有する第2状態量を求め、 前記第2状態量を求めるに際し、前記第1状態量と前
記第2状態量との関係状態に基づいて前記第2状態量の
追従変化特性を異ならせ、 前記第1状態量と前記第2状態量との差に基づいて補
正量を求め、 前記基本噴射量と前記補正量とから燃料噴射量を求め
ることを特徴とする内燃機関の燃料噴射量制御方法であ
る。
また本発明は、前記第1状態量と前記第2状態量との
比を求め、この比と予め定めるしきい値とを比較して前
記第2状態量の追従変化特性を異ならせることを特徴と
する内燃機関の燃料噴射量制御方法である。
さらに本発明は、前記しきい値と前記追従遅れ特性と
の少なくとも1つを内燃機関の冷却液の温度に依存して
変更させることを特徴とする内燃機関の燃料噴射量制御
方法である。
作用 本発明に従えば、吸気管圧力を用いて基本噴射量が求
められる。また、スロツトル弁を通過する吸入空気流量
に関連した第1状態量と、この第1状態量に時間的遅れ
を伴つて追従変化する特性を有する第2状態量との差に
基づいて補正量が求められ、第2状態量を求めるに際
し、第1状態量と第2状態量との関係状態に基づいて第
2状態量の追従変化特性が変化する。そして、上記基本
噴射量と補正量から燃料噴射量が求められる。追従特性
変化を大きくすると、第1状態量に対する第2状態量の
遅れ程度が大きくなり、一方追従特性変化を小さくする
と第1状態量に対する第2状態量の遅れ程度が小さくな
り、このように第2状態量の追従特性変化を切換えるこ
とによつて、管壁付着に対する補正を含めた補正量を正
確に求めることができる。
また本発明に従えば、第1状態量と第2状態量の比を
求め、この比と予め定めるしきい値とを比較して上記追
従変化特性を変化しているので、管壁付着に対する補正
量を正確に求めることができる。
さらに本発明に従えば、しきい値と追従遅れ特性の少
なくとも一つを内燃機関の冷却液の温度に依存して変更
しているので、内燃機関の暖機状態に応じた管壁付着に
対する補正をも行うことができる。
実施例 第1図は、本発明が実施される燃料噴射制御装置の構
成ブロツク図である。内燃機関13には、複数の燃焼室E1
〜Emが形成されており、これらの燃焼室E1〜Emには、吸
気管15から燃焼用空気が供給される。吸気管15には、ス
ロツトル弁16が設けられており、スロツトル弁16の開度
に応じて燃焼用空気流量が制御される。スロツトル弁16
を介して流入する燃焼用空気は、空気流の脈動を押える
とともに燃焼用空気の吸入を促進させるサージタンク14
から燃焼室E1〜Em毎に個別に設けられた吸気管路A1〜Am
に導かれる。各吸気管路A1〜Amには、それぞれ燃料噴射
弁B1〜Bmが吸気弁C1〜Cmの上流近傍に設けられ、各燃焼
室E1〜Emにおける1回毎の爆発工程において、後述する
処理装置31によつて算出される燃料噴射量TPが噴射され
る。各燃焼室E1〜Emには、それぞれ吸気弁C1〜Cmと排気
弁D1〜Dmとが設けられる。内燃機関13は、たとえば、点
火プラグG1〜Gmを有する4サイクル火花点火内燃機関で
ある。
サージタンク14には、吸気圧PIMを検出するための圧
力検出器19が設けられる。吸気管15には、吸気温度を検
出する温度検出器27が設けられる。内燃機関13には、ク
ランク角を検出するためのクランク角検出器28が設けら
れ、またスロツトル弁16の開度TAを検出するための弁開
度検出器30が設けられる。内燃機関13の冷却液の温度
は、温度検出器24によつて検出される。排気管20の途中
には、酸素濃度検出器21が設けられ、排気ガスは三元触
媒22で浄化されて、外部に排出される。
マイクロコンピユータなどによつて実現される処理装
置31は、入力インタフエイス32と、入力されるアナログ
信号をデジタル信号に変換するアナログ/デジタル変換
器33と、処理回路34と、出力インタフエイス35と、メモ
リ36とを含む。メモリ36は、リードオンリメモリおよび
ランダムアクセスメモリを含む。本発明の実施例では、
検出器19,24,28,30などからの出力に応答して、燃料噴
射弁B1〜Bmから噴射される1工程毎の燃料噴射量TPを制
御する。
燃料噴射弁B1〜Bmから各燃焼室E1〜Emに供給される燃
料噴射量TPは、基本噴射量をTPD、吸入効率をη、噴射
量換算係数をJとし、さらに後述する第1状態量および
第2状態量をそれぞれQN,QNDとすると第2式で表され
る。
TP=TPD+η・J・(QN-QND) ……(2) 基本噴射量であるTPDは、内燃機関の回転速度Nとサ
ージタンク14内の圧力である吸入圧PIMとから求めるこ
とができ、それらの関係はメモリ36にマツプとして記憶
されている。基本噴射量TPDは、スロツトル弁16が定常
状態における燃料噴射量に相当し、第2式右辺第2項は
スロツトル弁16の過渡時における補正燃料噴射量に相当
する。
既に述べたように、燃焼室E1〜Emに噴射される燃料噴
射量は、燃焼室E1〜Emに吸入される空気量に対し、理論
空燃比となるように定められるので、最適な燃料噴射量
を求めるためには、1サイクル当たりの吸入空気量を求
める必要がある。本実施例においては、スロツトル弁開
度TAと、後述する第2状態量とから吸入空気量を求め
る。
第2図は、スロツトル弁開度と第2状態量とから吸入
空気量を推定するグラグである。第2図に示すスロツト
ル弁開度TA、第2状態量QNDおよび吸入空気量Qの関係
は、メモリ36に吸入空気量特性マツプとして記憶されて
おり、スロツトル弁開度TAおよび第2状態量QNDが与え
られると吸入空気量Qが求められる。第2図から理解さ
れるように、スロツトル弁開度TAが大きくなるに従い吸
入空気量Qも増大する。なお、第2状態量QNDが求めら
れていない初期においては、初期値としての第2状態量
が用いられる。
スロツトル弁開度TAと第2状態量QNDとから吸入空気
量Qが求められると、クランク角検出器28の出力信号か
ら求められる内燃機関の回転速度をNとすると、第1状
態量QNが第3式に従つて求められる。
第1状態量QNが第3式によつて求められると、第2状
態量QNDが第4式に従つて算出される。
なお、第1状態量QNおよび第2状態量QNDの添字jは
第2状態量QNDが算出されるタイミングを表し、添字j
−1は1回前の計算値である。また、係数τはなまし値
と呼ばれている係数で、第2状態量QNDが第1状態量QN
に対して有する遅れ特性を決定する。このなまし値τが
大きくなるに従つて、第2状態量の第1状態量に対する
遅れ量が大きくなる。
次に、第3式および第4式によつて求められた第1状
態量および第2状態量の時間的変化について説明する。
第3図は、スロツトル弁開度の過渡時における第1状態
量と第2状態量の時間的変化を表すタイミングチヤート
である。スロツトル弁開度TAが第3図(1)に示すよう
に、時刻t1においてθ1からθ2へ急増すると、第2図
から理解されるように、吸入空気量Q、換言するとスロ
ツトル弁16を通過する吸入空気流量は、スロツトル弁開
度の変化と共に増大すると推定される。しかし、圧力検
出器19によつて検出される吸気圧は燃焼室E1〜Emに吸入
される空気量の変化に対し、時間的遅れを有している。
そこで、処理回路34は第1状態量QNに対し予め定める遅
れ特性を有する第2状態量QNDを第4式に従つて算出
し、これらの第1状態量QNと第2状態量QNDとの差に比
例する量が過渡時における補正量として基本噴射量TPD
に加えられ、燃料噴射量が補償される。
第3図(2)は、第1状態量QNおよび第2状態量QND
の時間的変化を表すタイミングチヤートで、ラインl1は
第1状態量QNを表し、ラインl2は第2状態量QNDを表
す。このように、ラインl1で示す第1状態量QNおよびラ
インl2で示す第2状態量QNDを求め、その差に比例する
補正量を求めることにより、スロツトル弁開度が急変し
たときにおける燃料噴射量を補償することができる。し
かし、前述したように、燃料噴射量が増加するに従つて
管壁に付着する燃料の量も増加する。したがつて、過渡
時における補正量の増加に伴なう管壁付着に対する補償
をする必要がある。ラインl3とラインl1とによつて仕切
られ、便宜上斜線の施してある領域z1,z2は、管壁付着
に対する燃料噴射量の補償量を示す。この燃料噴射量の
補償を行うために、本実施例においては処理回路34にお
いて作成される第2状態量を操作することによつて、容
易に求めることができる。
第4図は、スロツトル弁開度およびエンジン回転速度
と第1および第2状態量との関係を説明するための機能
ブロツク図である。弁開度検出器30によつて検出された
スロツトル弁開度TAは、処理装置31の処理回路34に入力
される。処理回路34では、第2図に示す第2状態量QND
およびスロツトル弁開度TAから吸入空気量Qを求める関
係が吸入空気量特性マツプ36aとしてメモリ36に記憶さ
れている。この吸入空気量特性マツプ36aを利用して、
吸入空気量Qが求められる。なお、初期状態において
は、第2状態量QNDは、算出されていないので、初期値
としての第2状態量QNDがメモリ36に初期値36bとして記
憶されている。
このようにして求められた吸入空気量Qは、第1状態
量算出手段34aに与えられ、クランク角検出器28によつ
て検出されたエンジン回転速度Nによつて除され、第1
状態量QNが求められる。この第1状態量QNは、さらに第
2状態量QNDを求めるために、フイルタ34bに与えられ
る。フイルタ34bでは、第4式に従う演算が行われ、な
まし値τの値によつて第1状態量QNに対する遅れ特性が
設定される。本実施例の管壁付着に対する補償は、この
フイルタ34bのなまし値τの値を後述する条件によつて
変更することにより、第3図に示す領域z1,z2の補正量
を第2状態量QNDに付加させておくことができる。
上述の演算により求められた第1状態量QNおよび第2
状態量QNDは、既に述べたようにそれらの差を演算する
ことにより、補正量が求められる。
第5図は、第1および第2状態量の比の絶対値がしき
い値を超える場合のエンジン回転速度となまし値との関
係を示すグラフである。すなわち、第5式に示すように
第1状態量QNと第2状態量QNDの比の絶対値が予め定め
るしきい値LQNFLT(たとえば1.1〜1.15が選択され
る。)を超える場合は、なまし値τ1が選択される。
第6図は、第1および第2状態量の比の絶対値がしき
い値以下である場合のエンジン回転速度となまし値との
関係を示すグラフである。すなわち、第1状態量QNと第
2状態量QNDの比が第6式に示すようにしきい値LQNFLT
以下である場合は、なまし値τは第6図によつて示すな
まし値τ2が選択される。
第7図は、第1および第2状態量の比の絶対値より、
なまし値τが切換えられる状況を説明するためのタイム
チヤートである。第7図(1)は弁開度検出器30からの
スロツトル弁開度TAの変化を表す波形図、第7図(2)
は第1状態量QNおよび第2状態量QNDの変化を表すタイ
ミングチヤートである。第7図(1)に示すように、ス
ロツトル弁開度TAが時刻t3において急増、および時刻t4
において急減すると、それに伴つて第7図(2)に示す
ように、ラインl4で示す第1状態量QNおよびラインl5で
表す第2状態量QNDの量も増加あるいは減少する。そし
て、第1状態量QNと第2状態量QNDとの比の絶対値によ
り、選択されるなまし値τの値は異なる。すなわち、第
5式が成立する期間W2,W4では、吸気圧に対する吸入空
気量の遅れに対する補正が主となりなまし値τ1が選択
され、第6式が成立する期間W1,W3,W5においては、管壁
付着に対する補正を主として行うためなまし値τ1より
大きい値であるなまし値τ2が選択される。
上述した管壁付着に対する補正は、内燃機関が暖機さ
れた後の燃料噴射量の補正であるが、内燃機関が暖機さ
れていない状態においては、吸気弁の温度が低く、燃料
噴射弁から噴射された燃料は、暖機された状態よりも気
化されにくく、多く付着する(噴射量の約20%が付着す
る)ことが知られている。そこで、内燃機関が暖機され
たか否かを冷却液温によつて判断し、冷却液温の変化に
対し、管壁付着に対する補正を行うことにより、燃焼室
E1〜Emにより理論空燃比に近い量の燃料を供給すること
ができる。
第8図は、なまし値を補正する係数と冷却液温との関
係を示すグラグである。第8図(1)は、冷却液温の低
下に伴ないなまし値τに乗ずる係数K1の変化を表すグラ
フである。冷却液温が80℃以上の場合は係数K1は1.0が
選択されるが、冷却液温が80℃未満の場合は液温の低下
に伴ない係数K1は増加する。係数K1が大きく設定される
につれて、なまし値τは大きくなり、したがって、第2
状態量QNDの第1状態量QNに対する遅れ量が大きくな
る。
第8図(2)は、第5式および第6式で用いられるし
きい値LQNFLTの大きさを冷却液温に応じて変化させる係
数K2との関係を表すグラフである。このように、しきい
値LQNFLTに係数K2を乗ずることにより、管壁付着に対す
る補正時期を早めることができる。冷却液温が80℃以上
においては、内燃機関は暖機されていると考えられるの
で、しきい値LQNFLTに対する補正は行われない。
第9図は、なまし値τが補正された場合の第1状態量
の変化と管壁付着に対する補正量との関係を表すタイミ
ングチヤートである。第9図(1)のラインl6は、弁開
度検出器30からの信号波形で、時刻t5においてスロツト
ル弁16が急増することを表す。第9図(2)は、冷却液
温に応じてなまし値τが補正された場合の管壁付着に対
する燃料噴射量の補正を説明するためのタイミングチヤ
ートである。第1状態量QNの変化を表すラインl6とライ
ンl7に囲まれる便宜上斜線の施されている領域z3は、管
壁付着に対する燃料噴射量の補正量を表す。同様に、第
9図(3)において、ラインl6とラインl8に囲まれる領
域z4は、しきい値LQNFLTを冷却液温に応じて変化させた
場合の燃料噴射量の補正量を表す。さらに、第9図
(4)によつて、ラインl6とラインl9によつて囲まれる
領域z5は、なまし値τおよびしきい値LQNFLTを同時に冷
却液温に応じて補正した場合の管壁付着に対する燃料噴
射量の補正量を表す。このように、なまし値τの補正と
しきい値LQNFLTの補正を同時に行うことにより、暖機時
における補正を冷却液温に応じて補正時期および補正量
を変化させることができる。
次に、上述した管壁付着に対する補正量の演算方法に
ついてフローチヤートにより以下説明する。第10図は、
補正噴射量の算出を説明するためのフローチヤートであ
る。以下、各ステツプの処理内容について説明する。ス
テツプa1においては、弁開度検出器30からの検出信号を
入力し、スロツトル弁16の開度TAを読込む。そして、ス
テツプa2に進み、メモリ36に記憶されている吸入空気量
特性マツプ36aから吸入空気量Qを推定する。ステツプa
3において、ステツプa2で求められた吸入空気量Qと、
クランク角検出器28からの検出信号に基づいて求められ
た内燃機関の回転速度Nとから第1状態量QNが第3式に
従つて算出される。ステツプa3で第1状態量QNが算出さ
れると、ステツプa4に進み、補正量が求められる。すな
わち、第2式右辺第2項目の演算が行われる。なお、1
回目の演算では第2状態量QNDは初期値が用いられる。
第11図は、基本噴射量の算出を説明するためのフロー
チヤートである。ステツプb1では、サージタンク14内の
吸気圧PIMが圧力検出器19によつて検出される。ステツ
プb2では、吸気圧PIMと内燃機関の回転速度Nとから基
本噴射量TPDがメモリ36に記憶されているマツプから求
められる。
第12図は、なまし値およびしきい値を補正する係数の
読取りを説明するためのフローチヤートである。ステツ
プc1では、冷却液温が検出され、その冷却液温に対する
係数K1が第8図(1)に示す関係から求められる。同様
に、ステツプc2では、冷却液温から係数K2が第8図
(2)の関係から求められる。そして、ステツプc3へ進
み、ステツプc2で求められた係数K2を用いてしきい値LQ
NFLTが第7式に従つて補正され、新たなしきい値LQNFLT
aが算出される。
LQNFLTa=K2・LQNFLT ……(7) 第13図は、第2状態量の算出を説明するためのフロー
チヤートである。ステツプd1では、第1および第2状態
量の比の絶対値としきい値LQNFLTaとの比較が行われ
る。第1および第2状態量の比の絶対値がしきい値LQNF
LTaより大きい場合は、ステツプd2へ進み、そのときの
内燃機関の回転速度Nから第5図に示す関係に基づいて
係数τ1が求められる。また、第1および第2状態量の
比の絶対値がしきい値LQNFLTa以下である場合は、ステ
ツプd3へ進み、第6図に示す関係に基づいて内燃機関の
回転速度Nから係数τ2が求められる。
ステツプd2またはステツプd3で求められたなまし値τ
1またはτ2は、ステツプd4において冷却液温によつて
補正される。すなわち、第8式に示すように、なまし値
τに係数K1が掛けられ、補正されたなまし値τ1aまた
はτ2aが算出される。
このようにして、なまし値τ1aまたはτ2aが求めら
れると、ステツプd5において、第2状態量QNDが算出さ
れる。すなわち、ステツプd4で求められたなまし値τ1
aまたはτ2aが第4式に代入され、既に求められている
第1状態量QNjと、前回の演算で求められている第2状
態量QNDj-1とが代入され、第2状態量QNDjが算出され
る。
第14図は、最終的に燃料噴射弁から噴射される燃料噴
射量を算出するフローチヤートである。ステツプe1で
は、第10図のステツプa4で求められた補正量と、第11図
ステツプb2で求められた基本噴射量TPDとの和が演算さ
れ、噴射量TPが算出される。このようにして、求められ
た噴射量TPは、クランク角検出器28の検出信号に同期し
て、燃料噴射弁B1〜Bmから燃焼室E1〜Emに噴射される。
以上のように、本実施例に従えば、いわゆるD−ジエ
トロニツク方式の欠点である過渡時の燃料噴射の応答遅
れに対する補正の計算式に用いられる係数を変更するこ
とにより、管壁に付着する燃料に対する補正をも容易に
行うことができる。
発明の効果 本発明によれば、スロツトル弁を通過する給気空気流
量に関連した第1状態量と、この第1状態量に時間的遅
れを伴つて追従変化する特性を有する第2状態量との差
に基づいて補正量が求められ、第2状態量を求めるに際
し、第1状態量と第2状態量との関係状態に基づいて第
2状態量の追従変化特性が変化する。そして、吸気管圧
力を用いて求めた基本噴射量と補正量から燃料噴射量が
求められる。第2状態量を求めるに際して追従特性変化
を大きくすると、第1状態量に対する第2状態量の遅れ
程度が大きくなり、一方追従特性変化を小さくすると第
1状態量に対する第2状態量の遅れ程度が小さくなり、
このように第2状態量の追従特性変化を切換えることに
よつて、管壁付着に対する補正を含めた補正量を正確に
求めることができる。
また本発明によれば、第1状態量と第2状態量の比を
求め、この比と予め定めるしきい値とを比較して上記追
従変化特性を変えているので、管壁付着に対する補正量
を正確に求めることができる。
さらに本発明によれば、しきい値と追従遅れ特性の少
なくとも一つを内燃機関の冷却液の温度に依存して変更
しているので、内燃機関の暖機状態に応じた管壁付着に
対する補正をも行うことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明が実施される燃料噴射制御装置の構成ブ
ロツク図、第2図はスロツトル弁開度と第2状態量とか
ら吸入空気量を推定するグラフ、第3図はスロツトル弁
開度の過渡時における第1状態量と第2状態量の時間的
変化を表すタイムチヤート、第4図はスロツトル弁開度
およびエンジン回転速度と第1および第2状態量との関
係を説明するための機能ブロツク図、第5図は第1およ
び第2状態量の比の絶対値がしきい値を超える場合のエ
ンジン回転速度となまし値との関係を示すグラフ、第6
図は第1および第2状態量の比の絶対値がしきい値以下
である場合のエンジン回転速度となまし値との関係を示
すグラフ、第7図は第1および第2状態量の比の絶対値
によりなまし値が切換えられる状況を説明するためのタ
イムチヤート、第8図はなまし値を補正する係数と冷却
液温との関係を示すグラフ、第9図はなまし値が補正さ
れた場合の第1状態量の変化と管壁付着に対する補正量
との関係を表すタイムチヤート、第10図は補正噴射量の
算出を説明するためのフローチヤート、第11図は基本噴
射量の算出を説明するためのフローチヤート、第12図は
なまし値およびしきい値を補正する係数の読取りを説明
するためのフローチヤート、第13図は第2状態量の算出
を説明するためのフローチヤート、第14図は燃料噴射弁
から燃焼室E1〜Emに噴射される噴射量の算出を説明する
ためのフローチヤート、第15図は既に提案した過渡時に
おける燃料噴射量の補償を説明するためのタイムチヤー
トである。 13……内燃機関、14……サージタンク、15……吸気管、
16……スロツトル弁、19……圧力検出器、24,27……温
度検出器、28……クランク角検出器、30……弁開度検出
器、31……処理装置、A1〜Am……吸気管路、B1〜Bm……
燃料噴射弁、E1〜Em……燃焼室、G1〜Gm……点火プラグ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F02D 41/18 F02D 41/18 D

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】吸気管圧力を用いて基本噴射量を求め、 スロツトル弁を通過する吸入空気流量に関連した第1状
    態量を求め、 前記第1状態量に時間遅れを伴つて追従変化する特性を
    有する第2状態量を求め、 前記第2状態量を求めるに際し、前記第1状態量と前記
    第2状態量との関係状態に基づいて前記第2状態量の追
    従変化特性を異ならせ、 前記第1状態量と前記第2状態量との差に基づいて補正
    量を求め、 前記基本噴射量と前記補正量とから燃料噴射量を求める
    ことを特徴とする内燃機関の燃料噴射量制御方法。
  2. 【請求項2】前記第1状態量と前記第2状態量との比を
    求め、この比と予め定めるしきい値とを比較して前記第
    2状態量の追従変化特性を異ならせることを特徴とする
    請求項1記載の内燃機関の燃料噴射量制御方法。
  3. 【請求項3】前記しきい値と前記追従遅れ特性との少な
    くとも1つを内燃機関の冷却液の温度に依存して変更さ
    せることを特徴とする請求項2記載の内燃機関の燃料噴
    射量制御方法。
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