JP2687742B2 - 半導体結晶膜の表面状態測定方法 - Google Patents

半導体結晶膜の表面状態測定方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、主として、窒素化合
物の半導体結晶膜の表面状態を測定する方法に関し、と
くに、成長過程にあるエピタキシャル結晶膜の表面状
態、詳しくは表面の凹凸、および膜厚のばらつきをリア
ルタイムに測定できる半導体結晶膜の表面状態測定方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】基板の表面にエピタキシャル結晶膜を成
長させるMOCVD法は、リアルタイムで結晶成長の状
態を示す情報を得ることができない。一方、MBE装置
は、高速反射電子回析法(RHEED法)が開発され
て、結晶成長をリアルタイムで観測できるようになり、
飛躍的に成長技術が進歩した。RHEED法は、RHE
ED振動を観測することによって、エピタキシャル結晶
膜のある程度の表面平坦度と、膜厚とを測定できる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、RHE
ED法は、測定する信号強度が弱いために、測定される
膜厚が数百オングストロームに制限される。それ以上の
膜厚になると、測定する信号が消えて観測できなくな
る。
【0004】実際にエピタキシャル結晶膜を使用したデ
ィバイスを製造する場合、たとえば、GaAs系の半導
体レーザーやLEDのエピタキシャル結晶膜を、MBE
法や、MOCVD法等で成長させる場合、膜厚は数ミク
ロン程度とする必要がある。このため、RHEED法で
は実用的レベルのエピタキシャル結晶膜を測定できない
欠点があった。
【0005】さらにまた、RHEED法は、真空中でエ
ピタキシャル結晶膜に電子線を照射して、結晶状態を測
定する。このため、1×10−5トール以上の高真空に
して測定する必要がある。したがって、ケーシング内を
高真空にできないMOCVD法においては、RHEED
法でエピタキシャル結晶膜の状態を観測することはでき
ない。
【0006】ところで、特開昭52−124859号公
報に、CVD法で基板に成長させる半導体ウェハーの膜
厚を測定する方法が記載される。この公報には、基板の
上に、Si等の集積回路用の半導体を成長させるとき
に、半導体結晶膜の膜厚を測定する方法が記載される。
この公報に記載される方法は、光の干渉現象を利用し
て、半導体結晶膜の膜厚を測定するので、数百オングス
トローム以上の半導体結晶膜を測定できる。ただ、この
方法は、有機金属気相成長法で成長させるエピタキシャ
ル結晶膜の膜厚を正確に測定できない欠点がある。それ
は、有機金属気相成長法は、エピタキシャル結晶膜を成
長させるために有機金属ガスを使用するが、この有機金
属ガスが副生成物となって光を透過させる部分の内面に
付着して、透光性を阻害するからである。光の透過が阻
止されると、光を反応室の外部から検出できなくなるの
で、光を検出して半導体結晶膜を検出できなくなる。
【0007】この発明は、有機金属気相成長法でエピタ
キシャル結晶膜を成長させて、リアルタイムに膜の表面
状態を測定することを目的に開発されたもので、この発
明の重要な目的は、簡単な方法で、エピタキシャル結晶
膜の表面状態を測定することができる半導体結晶膜の成
長方法とその装置とを提供するにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明の半導体結晶膜
の表面状態測定方法は、有機金属気相成長法により成長
されるエピタキシャル結晶膜の表面状態を測定する。本
発明の方法は、基板に向かって、反応ガスと不活性なガ
スを供給して、成長中にあるエピタキシャル結晶膜から
放射される特定波長の光の強度を測定する。測定した光
の干渉現象による光の振動減衰状態を観測してエピタキ
シャル結晶膜の表面状態を測定する。さらに、本発明の
方法は、反応ガスを、反応容器内に設置された基板に向
かって、横方向に配置された反応ガス供給管から供給
し、不活性なガスを、基板に向かって上方向に配置され
た副噴射管から供給して、半導体結晶膜の表面状態を測
定する。 エピタキシャル結晶膜から放射される特定波長
の光を、基板に供給される副噴射管内の不活性なガス中
と、不活性なガスを供給する副噴射管の透光性部分に透
過させて観測し、観測した光の強度で、エピタキシャル
結晶膜の表面状態を測定する。
【0009】エピタキシャル結晶膜から放射される光
は、エピタキシャル結晶膜の下面にあって、加熱された
サセプターから放射される赤外線である。この赤外線
は、サファイア等の基板を透過し、さらに、エピタキシ
ャル結晶膜を透過して、反応容器の外部で観測される。
エピタキシャル結晶膜を透過した赤外線強度の測定に
は、特定の波長の赤外線を観測できる全ての測定機を使
用できる。
【0010】また、エピタキシャル結晶膜に特定波長の
観測光線を照射し、特定波長の観測光線の反射光強度を
測定することもできる。観測光線には、レーザーが最適
である。それは、レーザーが単一波長の光線であること
が理由である。ただ、レーザー以外の光線も使用でき
る。観測光線が多数の波長を含む場合、単一波長の観測
光線を選択してその強度を測定する。
【0011】この発明の半導体結晶膜の表面状態測定方
法は、光強度を測定して結晶膜1の表面状態を測定す
る。測定原理を、図1と図2とに基づいて説明する。図
1は、エピタキシャル結晶膜1を透過して放射される光
の状態を示している。図2は、結晶膜から放射される光
線をパイロメーターで測定した結果を示している。パイ
ロメーターは、光線強度を測定して温度を表示する。こ
の図は、0.96μmの赤外線をパイロメーターで測定
して温度を検出している。パイロメーターの測定面積
は、基板上の10mmφの面積に特定した。エピタキシ
ャル結晶膜を成長させるサファイヤ基板の大きさは、2
インチφとした。さらに、このグラフの作成において、
サセプターの温度は1000℃に保持した。また、エピ
タキシャル結晶膜には窒化ガリウムを成長させた。
【0012】図2において、温度は光線強度を表示す
る。赤外線強度が強くなると、測定温度が高く表示され
る。この図に示すように、エピタキシャル結晶膜から放
射される光強度は、時間的に振動する。振動は結晶膜が
成長するにしたがって次第に減衰する。
【0013】エピタキシャル結晶膜1から放射される光
線を、図1のT、T、T・・・で示している。こ
の図に示すように、エピタキシャル結晶膜1の表面から
放射される光は、界面で何回か反射された後外部に放出
される。光線T、T、T・・・が同位相のとき、
光の強度は強くなり、逆位相の時には光強度が弱くな
る。光線T、T、Tの位相は、エピタキシャル結
晶膜1の膜厚に影響を受ける。膜厚がλ/4nの(2m
+1)(但しmは整数)倍であるエピタキシャル結晶膜
1の膜厚は、光線TとTおよびTとが逆位相とな
るため、光の強度が弱くなる。ただし、λは測定光の波
長、nは屈折率である。
【0014】エピタキシャル結晶膜1の膜厚が、λ/2
nの整数倍のときに、赤外線強度は強いピークとなる。
それは、光線TとTとTとが同位相となるからで
ある。また、エピタキシャル結晶膜1の膜厚がλ/4n
の(2m+1)倍(但しmは整数)の時には、エピタキ
シャル結晶膜1から直接放射される赤外線Tと、エピ
タキシャル結晶膜1の表面で反射された後に表面から放
射される赤外線TおよびTとが逆位相となるので、
赤外線強度が極小となる。
【0015】したがって、図2に示すように、結晶膜か
ら放射される光強度は、結晶膜の膜厚がλ/4n成長す
るごとに、極大から極小に、またその反対となる。結晶
膜が全く同じ厚さで成長されると、図2に示す温度曲線
は減衰しないで振動する。しかしながら、実際に結晶膜
を成長させると表面に凹凸ができて膜厚は不均一とな
る。部分的に膜厚が変化すると、表面から放射される光
の位相が変化する。表面の凹凸がλ/4nとなると、エ
ピタキシャル結晶膜の表面で反射された後に表面から出
てくる光(T、T、・・・・・・・)の厚い膜厚の
領域部分と、薄い膜厚の領域部分との間で、位相差が1
80゜となる。このため干渉が観測されなくなる。いい
かえると振動しなくなる。したがって、図2において振
動が減衰してなくなると、表面の凹凸はλ/4nとなっ
たことになる。
【0016】図2は、サセプター2から放射される赤外
線の放射強度を示している。図示しないが、結晶膜に上
面からレーザー等の観測光線を照射しても、同じ状態で
干渉が起こり、結晶膜から放射される光線強度が変化す
る。したがって、観測光線を結晶膜に照射して、結晶膜
の表面状態を測定することも可能である。
【0017】この発明の半導体結晶膜の表面状態測定方
法に使用できる装置の一例を図3に示す。この図に示す
装置を使用して、サファイヤ基板3にエピタキシャル結
晶膜1を成長させるには、反応ガス噴射管4からNH
と、Hに加えて、TMGガスやTMAガス等を混合し
た反応ガスを基板3と平行方向に流す。さらに、基板3
の上部より、円錐形の副噴射管5でもって、不活性なガ
スとしてN+Hの混合ガスを基板3に向けて垂直に
流す。
【0018】サファイア基板3は、1000〜1050
℃に加熱されたサセプター2に載せられて水平面で回転
される。サセプター2は、下面の中心に垂直に固定され
たシャフト6で回転される。反応容器7内の成長圧力は
大気圧に調整する。
【0019】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面に基づいて説
明する。但し、以下に示す実施例は、この発明の技術思
想を具体化する為の方法を例示するものであって、この
発明の方法は、使用機器、測定条件、エピタキシャル結
晶膜の種類、成長条件等を下記のものに特定するもので
ない。この発明の半導体結晶膜の表面状態測定方法は、
特許請求の範囲において種々の変更を加えることができ
る。
【0020】半導体結晶膜1の成長方法を説明するに先
だって、その方法に使用する装置の具体例を説明する。
図3に示す半導体結晶膜の成長装置は、GaN,Al
N,InNあるいはこれ等の混晶のエピタキシャル膜
を、MOCVD法で成長させる装置である。この装置
は、反応容器7と、サセプター2と、ヒータ8と、反応
ガス噴射管4と、副噴射管5と、光線センサー9とを備
えている。
【0021】反応容器7は、ステンレスでもって、外気
から遮断できる閉鎖された形状に作られている。反応容
器7は、図示しないが、サファイヤ基板を出し入れする
出入口が設けられている。出入口は、気密に閉塞できる
蓋が取り付けられている。さらに、反応容器7には、内
部のガスを排気する排気口が開口されている。排気口
は、排気ポンプ10に連結されておって、排気ポンプ1
0でガスを強制的に排気する構造となっている。
【0022】サセプター2は、上面が水平で、それ自体
が水平面内で回転が自在にできるようになっており、反
応容器7内に配設されている。したがって、サセプター
2は、例えば半径が30〜100mmφ、高さが30〜
50mmの円柱状で、下面の中心に垂直のシャフト6を
固定している。
【0023】サセプター2は、ヒータ8によって100
0℃以上に加熱される。したがって、サセプター2は耐
熱性があり、しかも、加熱状態において反応容器7内の
ガスを汚染しない物質、例えば、炭素の表面を炭化硅素
でコーティングした材質で作られる。
【0024】ヒータ8は、サセプター2の下側に、接近
するが接触しないように配設されており、下からサセプ
ター2を過熱する構造となっている。ヒータ8は、オン
オフ、あるいは、通電電流が制御されて、サセプター2
を設定温度に加熱する。ヒータ8は、サセプターに内蔵
された温度センサー(図示せず)によって制御される。
【0025】温度センサーは、サセプター2が設定温度
よりも低くなると、ヒータを通電し、あるいは通電電量
を増加し、反対にサセプターが設定温度よりも高くなる
と、通電を停止し、あるいは、通電電流を少なくする。
【0026】ヒータは、サセプターを加熱できる全ての
位置に配設することができる。さらに、図示しないが、
ヒータをサセプター内に設けて、サセプターと一体構造
とすることも可能である。
【0027】反応ガス噴射管4は、サセプター2の上に
載せられた基板3の上面に、反応ガスを噴射する。した
がって、反応ガス噴射管4は、反応容器7を、水平ない
しは多少傾斜して気密に貫通して固定されている。反応
ガス噴射管4は、先端を基板3の近傍まで延長してい
る。
【0028】反応ガス噴射管4は、水素と、アンモニア
ガス、トリメチルガリウム(TMG)ガスまたはトリメ
チルアルミニウム(TMA)ガスを、基板3の表面に向
かって噴射する。
【0029】副噴射管5は、上端を反応容器7の外に突
出させて、反応容器7の上面を気密に貫通して固定され
ている。副噴射管5は、上から下に向かって、水素や窒
素等の不活性なガスを基板3に向けて噴射する。副噴射
管5は、不活性なガスを基板3の上面に均一に吹き付け
ることができるように、下方に向かって開口面積が大き
くなるテーパー状をしている。副噴射管5の下端開口部
は、基板3の大きさにほぼ等しく設計されている。さら
に、副噴射管5の下端は、基板3の上面に接近して開口
される。
【0030】光線センサー9は、反応容器外に設けられ
ている。光線センサー9には、エピタキシャル結晶膜か
ら放射される特定波長の光線の強度を測定できる全ての
センサーを使用できる。特定波長の光線強度を測定する
光線センサーには、単色形狭波長帯域の放射温度計が使
用できる。この放射温度計は、狭い波長領域の赤外線強
度を測定して、温度を検出するものである。放射温度計
が測定する赤外線の波長は、0.75〜3μmの範囲に
ある特定波長の光線に設計される。
【0031】また、光線センサーには、赤外線強度を測
定するものでなく、特定波長の可視光線の強度を測定す
るものも使用できる。さらにまた、光線センサーは、過
熱されたエピタキシャル結晶膜から放射される赤外線等
の光線を検出するのに代わって、光源11からエピタキ
シャル結晶膜1にレーザー等の特定波長の光線を照射
し、その反射光線を受光することも可能である。この場
合、エピタキシャル結晶膜1に照射する光線は、レーザ
ーのように波長の特定されたもの、あるいは、光線フィ
ルターで特定波長の光を選別した光を使用できる。
【0032】光線センサー9は、エピタキシャル結晶膜
1から放射される光線を検出する。光線センサー9とエ
ピタキシャル結晶膜1とを連結する直線の間に副噴射管
5が位置する。すなわち、図3に示すように、基板3の
表面に成長されるエピタキシャル結晶膜1から放射され
る光線は、透光性を有する副噴射管5を透過して光線セ
ンサー9に到達する。副噴射管5は、透光性を有すると
共に、不活性なガスとしてN+Hの混合ガスを基板
3に向けて垂直に流しているので、内面に有機金属ガス
の副生成物が付着するのが防止される。
【0033】以上の装置を使用して、下記のようにして
半導体結晶膜1を成長できる。 [実施例1] 下記の工程で、サファイヤ基板の表面に窒化アルミニウ
ムを成長させる。 洗浄してきれいな2インチφのサファイア基板3
(C面)を、サセプター2の上にのせる。 ステンレス製の反応容器7を排気ポンプ10で排気
して、内部をHで置換する。 その後、Hガスを、反応ガス噴射管4と副噴射管
5から反応容器7に供給しながら、サセプター2を10
50℃まで上昇する。 その後、この状態を10分間保持し、サファイア表
面の酸化膜を除去してクリーニングする。 次に、基板3の反応温度を600℃まで下げて安定
するまで静置する。 続いて、反応容器7の上部に設けられた副噴射管5
から水素と窒素とを供給し、水平の反応ガス噴射管4か
らは、アンモニアガスと水素ガスとを供給する。副噴射
管5から反応容器7に供給する水素ガスの流量は、5リ
ットル/分、窒素の流量は5リットル/分とする。反応
ガス噴射管4から噴射するアンモニアガスの流量は5リ
ットル/分、水素ガスの流量は1リットル/分に調整
し、この状態で、温度が安定するまで待つ。
【0034】 その後、反応ガス噴射管4から、アン
モニアと水素ガスに加えて、TMAガスを噴射し始め
る。TMAガスの流量は、3.18×10−5モル/分
とする。この状態で、成長が開始され、60分間成長さ
せる。この成長過程において、サセプター2を5rpm
で回転させる。
【0035】この工程で、基板3にエピタキシャル結晶
膜1を成長させるときに、結晶膜1から放射される赤外
線を、光線センサーであるパイロメーターで測定する。
パイロメーターは、0.96μmの赤外線強度を測定す
る。パイロメーターが検出した、赤外線強度に相当する
温度を図4に示している。この図に示すように、エピタ
キシャル結晶膜が成長して膜厚が増加するに従って、赤
外線強度は脈動する。
【0036】以上の工程と同じ成長条件に調整して、成
長時間を、10分、20分、35分として3種類のサン
プルを試作し、各サンプルの表面粗さを、ステッププロ
ファイラーで測定した。その結果を図5〜図7に示して
いる。図5は10分間成長させた結晶膜の表面粗さを示
し、図6は20分、図7は35分間成長させた結晶膜の
表面粗さを示している。
【0037】図4は、エピタキシャル結晶膜を35分間
成長させると、振動しなくなることを示している。いい
かえると、35分成長させると、結晶膜1の凹凸がλ/
4nとなることを明示している。この式において、波長
λは0.96μm、結晶膜1の屈折率nは2.2である
から、λ/4nは0.11μmとなる。
【0038】一方、図7は、結晶膜1の凹凸が約0.1
μm程度であることを示し、前記の測定結果と一致して
いる。図4は10分、図5は20分成長させた結晶膜の
表面粗さを示しているが、これ等の図は、結晶膜の凹凸
がλ/4n以下であることを示している。すなわち、図
4において、脈動が減衰して振動しなくなるときの表面
の凹凸はλ/4nとなることが判る。
【0039】
【発明の効果】この発明の半導体結晶膜の表面状態測定
方法は、簡単な方法で、リアルタイムに結晶膜の表面状
態を測定することができる。また、結晶膜の表面状態を
測定するために真空にする必要がないので、成長方法を
問わず、有機金属気相成長法において、リアルタイムに
結晶膜の凹凸および膜厚を測定することができる。この
ため、この発明は、エピタキシャル結晶膜を製造する工
程で非常に有意義な情報を得ることができ、生産工程に
おけるメリットは極め大きい。例えば、ダブルヘテロ構
造のレーザーやLEDを、エピタキシャル成長によって
製造する場合、各層の厚みを希望の値に調整すると共
に、各層の表面粗さを知ることができ、産業上のメリッ
トは極めて大きい。さらに、本発明の特筆すべき特長
は、簡単な測定装置を使用して、長時間にわたって、リ
アルタイムに、有機金属気相成長法で成長されるエピタ
キシャル結晶膜の凹凸および膜厚を正確に測定できるこ
とにある。それは、本発明の測定方法が、基板に向かっ
て、反応ガスと不活性なガスを噴射してエピタキシャル
結晶膜を成長させ、反応ガスは、反応容器内に設置され
た基板に向かって、横方向に配置された反応ガス供給管
から供給し、不活性なガスは、基板に向かって上方向に
配置された副噴射管から供給し、エピタキシャル結晶膜
から放射される特定波長の光を、基板に供給される副噴
射管内の不活性なガス中と、不活性なガスを供給する副
噴射管の透光性部分に透過させて、この光の強度で表面
状態を測定するからである。とくに、本発明の方法は、
有機金属気相成長法で半導体結晶膜を成長させるため
に、反応ガスを基板に向かって供給するための不活性な
ガスを、透光性部分の汚れを防止するガスに併用する。
このため、不活性なガスで透光性部分の汚れを防止し
て、有機金属気相成長法で成長されるエピタキシャル結
晶膜の凹凸や膜厚をリアルタイムに正確に測定できる卓
効を実現する。
【図面の簡単な説明】
【図1】結晶膜から放射される光の経路を示す断面図
【図2】成長する結晶膜から放射される赤外線強度を測
定して温度を表示するグラフ
【図3】エピタキシャル成長に使用する装置の一例を示
す概略断面図
【図4】結晶膜から放射される赤外線強度を測定して温
度を表示するグラフ
【図5】10分間成長させた結晶膜の表面粗さを示すグ
ラフ
【図6】20分間成長させた結晶膜の表面粗さを示すグ
ラフ
【図7】35分間成長させた結晶膜の表面粗さを示すグ
ラフ
【符号の説明】
1…結晶膜 2…サセプター 3…基
板 4…反応ガス噴射管 5…副噴射管 6…シ
ャフト 7…反応容器 8…ヒータ 9…光
線センサー 10…排気ポンプ 11…光源

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機金属気相成長法により成長されるエ
    ピタキシャル結晶膜の表面状態測定方法であって、基板
    に向かって反応ガスと不活性なガスを供給して、成長中
    にあるエピタキシャル結晶膜から放射される特定波長の
    光の強度を測定し、光の干渉現象による光の振動減衰状
    態を観測してエピタキシャル結晶膜の表面状態を測定す
    る半導体結晶膜の表面状態測定方法において、反応ガスを、反応容器内に設置された基板に向かって、
    横方向に配置された反応ガス供給管から供給し、不活性
    なガスを、基板に向かって上方向に配置された副噴射管
    から供給し、 基板に供給される副噴射管内の不活性なガス中と、不活
    性なガスを供給する副噴射管の透光性部分に、エピタキ
    シャル結晶膜から放射される特定波長の光を透過させ
    て、エピタキシャル結晶膜の表面状態を測定することを
    特徴とする半導体結晶膜の表面状態測定方法。
  2. 【請求項2】 不活性なガスが、基板に向かって流動さ
    れるN+Hの混合ガスである請求項1に記載の半導
    体結晶膜の表面状態測定方法。
  3. 【請求項3】 エピタキシャル結晶膜に観測光線を照射
    し、特定波長の観測光線の強度を測定して、エピタキシ
    ャル結晶膜の表面状態を測定する請求項1記載の半導体
    結晶膜の表面状態測定方法。
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