JP2687698B2 - 電子楽器の楽音制御装置 - Google Patents

電子楽器の楽音制御装置

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は電子楽器の楽音制御装置、特に演奏者が口腔
の形あるいは舌の位置や形状などを変化させることによ
って楽音を制御し得るようにした電子楽器の楽音制御装
置に関する。
〔従来の技術〕
従来から使用されている演奏者の口を利用した電子楽
器の楽音制御方法としては、演奏者自身の発声音にした
がって楽音を発生するボコーダによる方法がある。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、上記のようなボコーダによる方法では、演奏
者が発声しないと楽音が発生されないので、演奏者に負
担がかかるという欠点があった。
本発明は上記問題点を解決するためになされたもの
で、演奏者に負担がかからず、口の形を変化させること
によって楽音を制御することの出来る電子楽器の楽音制
御装置を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の電子楽器の楽音制御装置は、音高情報を入力
する音高情報入力手段と、口内に試験音を送り込む試験
音発生手段と、この試験音の口内からの応答音を受信す
る受信手段と、前記音高情報入力手段で入力された音高
情報に基づいて発生されている楽音信号の特性を、前記
受信手段で受信したインパルス応答波形に基づいて制御
する楽音制御手段とを設けたことを特徴とする。
〔作用〕
第1図の原理図に示すように、音高情報入力手段によ
り発生すべき楽音の音高情報が入力される。また、試験
音発生手段からの可聴周波数または非可聴な超音波のノ
イズあるいはインパルス状の音波などからなる試験音が
演奏者の口内に送り込まれると、この試験音は演奏者の
口腔や舌の形などに応じた共鳴や遅れなどによって変化
した応答音として受信手段で受信される。なお、試験音
発生手段としては、図示のように、例えば試験信号発生
器などにより発生された試験信号をスピーカなどの電気
音響変換器により音に変換するように構成することがで
き、また受信手段としては、例えばマイクロホンにより
構成することができる。
この受信手段の出力である応答音信号は楽音制御手段
に送られ、楽音発生手段において発生される楽音信号の
音色、ピッチ、音量などを制御する。この結果、増幅器
およびスピーカなどを含むサウンドシステムからは、演
奏者の口や舌の動きに応じて音色などが変化する楽音が
発音される。
〔実施例〕
第2図は、本発明の第1実施例である、試験音として
白色ノイズ又はピンクノイズを用いてアナログ処理を行
う鍵盤電子楽器の構成を示すブロック図である。
雑音信号発生器1、増幅器2およびスピーカ3は本発
明の試験音発生手段に相当するものであって、この雑音
信号発生器1は試験音として用いる白色ノイズあるいは
ピンクノイズとしての雑音信号を発生するものであり、
この雑音発生器1によって発生された雑音信号は増幅器
2によって増幅された後、スピーカ3から演奏者の口内
に向けて試験音として出力される。
なお、演奏者が操作する操作部P内のエクスプレッシ
ョンペダル4は電子楽器の音量を制御するペダルであっ
て、このペダルによる音量増加に対応して上記増幅器2
の利得を増加させることによって試験音の振幅も増大さ
せる。これによってマイクロホン5からの応答出力を大
きく、したがって、増幅器6からの応答出力のエンベロ
ープの大きさも増大させることによってノイズ成分によ
る楽音制御効果を大きくするものであり、この図に点線
で示したように、マイクロホン5の出力を増幅する増幅
器6の利得を制御するようにしても増幅器2を制御する
のと同等の効果が得られる。
マイクロホン5は口内に放出された上記試験音が演奏
者の口腔の形状などの影響を受けて変化した音を受音し
て応答信号に変換し、この応答信号は増幅器6を経て互
いに並列接続されているバンドパスフィルタ71,72,……
7nに供給されてこの応答信号を予め定めた周波数帯域ご
とに分割し、その出力をこれらのフィルタ71,72,……7n
にそれぞれ対応して設けられたエンベロープ抽出器81,8
2,……8nに供給して周波数帯域ごとの包絡線波形を出力
させる。
一方、演奏者が操作部Pの鍵盤10を操作すると、操作
された鍵のキーコード、操作強度などによって指定され
たアナログ楽音信号がアナログ音源11から出力され、可
変利得増幅器12を経て上記バンドパスフィルタ71,72,…
…7nにそれぞれ対応する通過帯域を有するバンドパスフ
ィルタ131,132,……13nに供給されて予め定めた周波数
帯域ごとに分割され、また、このアナログ音源11の出力
は可変利得増幅器18にも入力される。なお、これら可変
利得増幅器12,18の機能については後述する。
上記したバンドパスフィルタ131,132,……13nの出力
はそれぞれ対応する可変利得増幅器141,142,……14nに
入力されるが、これら可変利得増幅器の利得を前記した
エンベロープ抽出器81,82,……8nの出力、すなわち、応
答音中の対応する周波数帯域のエネルギーに応じて制御
し、これによって応答音中のエルギーが高い周波数帯域
においては楽音が大きく、また、応答音中のエネルギー
が低い周波数帯域においては楽音が小さくなるようにそ
の出力を制御することができる。
そして、これら可変利得増幅器141,142,……14nの出
力は抵抗151,152,……15nおよび150によって構成された
混合器によって混合されるが、この抵抗150には前記可
変利得増幅器18を経た音源11からのアナログ楽音信号が
直接印加されている。
この可変利得増幅器18および上記バンドパスフィルタ
13の前段に接続されている可変利得増幅器12の利得制御
電位として、混合比制御装置20からの操作部Pに設けら
れている操作子19で設定された混合比に対応する利得制
御信号が印加されており、前記のように応答音によって
制御された可変利得増幅器141,142,……14nの出力とこ
のような制御を受けていないこの可変利得増幅器18を経
たアナログ音源11からの出力とをこの抵抗150,151,152,
……15nからなる混合器によって混合することによっ
て、本発明による演奏者の口腔形状の変化での楽音の制
御量を調節し得るようにしている。
この混合器の出力は増幅器16によって増幅された後、
スピーカを含むサウンドシステム17に入力されてこのサ
ウンドシステム17から楽音として出力される。
したがって、このような構成の実施例によれば、演奏
者が鍵盤演奏しながら口腔や舌の形を変えることによ
り、それに応じてスペクトルすなわち音色が複雑に変化
する楽音が発生される。
第3図は、デジタル電子楽器に本発明を適用した第2
実施例の構成を示すブロック図であって、楽音の制御を
インパルス音に対する応答により行なうように構成され
ている。
測定開始指示信号発生器30は一定時間間隔またはキー
オン/キーオフごとあるいは演奏者のスイッチ操作など
による指示に応じて測定開始指示信号をインパルス発生
器31およびメモリ書込回路38に送出する。これによっ
て、インパルス発生器31はインパルス信号を発生し、こ
の信号は増幅器32で増幅されてスピーカ33から第4図
(a)に示すようなインパルスの試験音として演奏者の
口内に送り込まれる。
この試験音に対する第4図(b)に点線で示したよう
な応答音はマイクロホン34によりインパルス応答信号に
変換され、増幅器35で増幅されてからA/D変換器36によ
ってデジタル信号に変換され、デジタルフィルタ37によ
りインパルス波形が整形された後にインパルス応答メモ
リ41に書込まれる。なお、このメモリ41は2個のメモリ
を用いて一方のメモリからの読出中は他方のメモリへ書
込みを行うように構成するか、または、マルチポートRA
Mのように読出と書込みとを同時に実行できるようなメ
モリ素子を使用する。
このメモリ41への書込みは、書込クロック発生回路39
によって発生されたクロックを計数する書込カウンタ40
の計数値を書込アドレスとして、メモリ書込回路38の制
御のもとに行われるものであり、第4図(b)に点で示
した値、すなわちインパルス応答信号の応答期間の初め
t0から応答が減衰して実質的に応答がなくなるteまでの
期間についての波形のレベルを一定の時間間隔Δtでn
個のサンプルとして抽出し、これをインパルス応答信号
ごとに複数回インパルス応答メモリ41に書込む。
一方、鍵盤48の操作に基づいてデジタル音源49からは
第4図(c)に点線で示したような楽音波形を示す一連
のデータからなるデジタル楽音データが送出され、この
データ列はシフトレジスタ50に1データずつ順次格納さ
れる。なお、この第4図(c)における時間軸は同図
(a),(b)とは逆方向に進行しているものとして示
されている。
上記シフトレジスタ50、セレクタ51、畳み込み制御回
路45、畳み込みカウンタ46、補間フィルタ43、乗算器44
および累算器47はデジタル音源49からの楽音データにイ
ンパルス応答特性を畳み込む処理を行うものであり、こ
の畳み込み処理は次のように行われる。
第4図(b)に示したインパルス応答の波形をIR(Δ
t)、デジタル音源からの波形データをW(t)とする
と、求めるべき畳み込み演算結果は、 である。ここでtはインパルス応答が始まってからの時
刻であり、t=0はインパルス応答の開始時刻、t=EN
DTはその終了時刻、Δtはサンプリングされた演算対象
としている時刻である。
出力される楽音の急激な変化が生じるのを避けるため
に、この時刻Δtにおけるインパルス応答の値IR(Δ
t)をインパルス応答メモリ41からの連続した2つのイ
ンパルスレスポンスのサンプルから求めるために補間フ
ィルタ43が用いられており、第5図にこの補間フィルタ
43の具体的な例を示した。
シフトレジスタ434は第4図のインパルス応答の初め
の時刻t=0からt=ENDTまでの期間RTに相当する時間
の遅延を与えるものであり、前回のインパルス応答のn
サンプルのデータが格納されている。
ここで、新しいインパルス応答データの最初のサンプ
ルデータr1が入力すると、これと同期して上記シフトレ
ジスタからは前回のサンプルの最初のデータr1′が読出
されてそのまま加算器433に供給されると同時に反転器4
35で反転されてから加算器431にも供給され、また、乗
算器432には定数kが入力されているので、この乗算器4
32と上記加算器431,433とによる演算結果である k(r1−r1′)+r1′ によって上記サンプルの最初のデータr1′が次のサンプ
ルの最初のデータとして更新され、同時にこの新しいデ
ータは乗算器44に送出される。
ここで上記定数kは新しいデータの重みを定める値で
あって、この値が大きい程新しいデータに近づく速度が
早くなる。
なお、点数で示したセレクタ436はインパルス応答メ
モリ41として同時に書込み・読出しができないメモリ素
子を用いている場合に設けられるもので、このメモリ41
への書込み中にこのセレクタ436に印加される書込中信
号によってその1側入力端子の値“0"が出力されて上記
したような更新を行わないようにするためのものであ
り、書込期間以外には0側入力端子に入力されている係
数“k"によって上記したと同様にデータの更新が行われ
る。
上記のデータ更新処理をシフトレジスタ434に格納さ
れているnサンプルについて順次行うと、この補間フィ
ルタ43の出力として第4図(b)に点で示したr1,r2,…
…rnという補間されたインパルス応答データが順次出力
されて乗算器44に送られる。
一方、上記の補間フィルタの出力r1,r2,……rnと同期
してセレクタ51はシフトレジスタ50が格納しているデー
タd1,d2,……dnを順次読出し、このデータを上記乗算器
44の他方の入力端子に供給して上記補間フィルタ43から
のデータと乗算することによって、 (W(t−Δt)・IR(Δt)) を順次算出し、これを累算器47によって1つのインパル
ス応答期間のnサンプルについて累算することによって
畳み込み演算を終了する。
この累算結果はインパルス応答の終了時であるENDTに
この累算器47からD/A変換器52に送られてアナログ信号
に変換され、サウンドシステム53から楽音として出力さ
れる。
したがって、このような構成の実施例によれば、演奏
者が鍵盤演奏しながら口腔や舌の形を変えることにより
スペクトルすなわち音色が複雑に変化する楽音が発生さ
れるばかりでなく、特にこの実施例ではインパルス応答
データの補間処理を行っているので、口や舌の急激な動
きに対しても音色が滑らかに変化する自然な楽音が得ら
れる。
第6図はプロセッサを用いて処理を行うようにした本
発明の第3実施例を示すブロック図であって、その動作
例を示す第7図(a)のフローチャートを参照しながら
説明する。
ステップ[1]ではタイマの割込みによって試験信号
発生器61は試験信号を発生し、増幅器62によって増幅さ
れてスピーカ63から試験音として口内に送り込まれる
が、この試験音としては白色ノイズ、ピンクノイズある
いはインパルス音のいずれを用いてもよい。
ステップ[2]で、マイクロホン64からのこの試験音
に対する応答信号は、増幅器65で増幅された後、AD変換
器66でディジタル化されて応答波形データとなり、マイ
クロプロセッサ68を経て、直ちに波形メモリ72に転送・
格納される。
次のステップ[3]でマイクロプロセッサ68はこの波
形メモリ72から応答波形データを読出して高速フーリエ
変換(以下、FFT、という)を行うことによって応答波
形を第8図に示すような応答波形の周波数特性に変換
し、ステップ[4]ではこの周波数特性のパターンを分
析するが、その詳細は第7図(b)によって後に説明す
る。
ステップ[5]では上記の分析によって得られた周波
数特性のパターンに応じた楽音パラメータを楽音パラメ
ータメモリ71から読出し、鍵盤67の鍵操作に対応したキ
ーデータと上記パラメータメモリ71からの楽音パラメー
タを音源69に送出する。音源69は、供給されるキーデー
タに基づき押圧された鍵に対応する音高を有し、かつ供
給される楽音パラメータに対応する音色を有する楽音信
号を形成し、サウンドシステム70に送出して楽音として
発音させる。
第7図(b)は上述のステップ[4]における周波数
特性のパターン分析の例を示すフローチャートであっ
て、第8図に示した周波数特性を例にとって説明する。
ステップ[4-1]では初期値として“1"をセットして
からステップ[4-2]で周波数特性の最大のピークP1
検出してその位置f1とレベル11をメモリに格納し、次の
ステップ[4-3]ではこのピークP1の幅、レベルが例え
ば3db低下したときの幅w1を同様に求めてメモリに格納
し、これによってピークP1についての位置f1、レベル
11、幅w1からなるベクトルが得られる。
次のステップ[4-4]では上記のようにして既にベク
トルが得られたピークP1を除く処理を行い、次に大きい
ピークを検索すると第8図ではピークP2が見出される。
ステップ[4-5]ではこのピークP2のレベルを第8図
の例では10dbとしたスレッシュホールドレベルTHと比較
し、ピークP2のレベルがこのスレッシュホールドレベル
より高いので次のステップ[4-6]に移ってこのピークP
2が何番目のピークであるかを調べる。
ここで周波数特性のパターンを表すためのピークの数
Nが3に設定されているとすると、このピークP2は2番
目のピークでi=2であって2≧3ではないためステッ
プ[4-8]でiをi+1=2としてから上記ステップ[4
-2],[4-3]でこのピークP2の位置f2、レベル12およ
び幅w2からなるベクトルを得てメモリに格納する。
次のステップ[4-5]で上記のようにピークを捜して
もスレッシュホールドレベルを超える高さのピークがな
いため、こんどはステップ[4-7]に移り、残りのピー
クすなわち周波数特性のパターンを表すためのピークの
数として設定されているN=3までのピーク、この例で
はi=3のピークについての位置f3、レベル13および幅
w3のデータについてすべて“0"をセットして終了する。
第9図は、インパルス応答の畳み込みを有限インパル
スレスポンスフィルタ(以下、FIRフィルタ、という)
により行うようにした本発明の第4実施例である楽音発
生装置の構成を示すブロック図であるが、マイクロプロ
セッサ80への入力側の構成要素61〜67および楽音パラメ
ータメモリ71と波形メモリ72は第6図図示の実施例にお
けると同一であるので、第6図と同一の符号を付してそ
の動作の説明は省略する。
この実施例では第6図図示の実施例が音源を直接制御
しているのに対し、音源81から出力された楽音信号を上
記マイクロプロセッサ80からのフィルタ係数制御データ
k1,k2,……knによってフィルタ特性が制御される上記FI
Rフィルタ82によりフィルタリングすることによって、
試験音に対する応答によって制御された楽音信号をサウ
ンドシステム83から出力させる。
なお、デジタル音源には上記のようなFIRフィルタを
内蔵しているものが多いので、この内蔵フィルタのフィ
ルタ係数を上記同様にマイクロプロセッサ80から制御す
ることによって別個のFIRフィルタを設ける必要がない
ことは明らかであろう。
この第9図にはさらに周波数特性制御手段としてグラ
フィックイコライザと同様な構成を有する周波数特性制
御カーブ設定装置84を設ける変形が示されており、この
設定装置84を用いた動作例を第10図のフローチャートに
示す。
ステップ[11]ないし[13]は第7図(a)のステッ
プ[1]ないし[3]と同一の処理ステップであって、
試験音発生、応答波形の格納およびこの応答波形の周波
数特性への変換を行う。
次のステップ[14]では上記ステップ[13]で得られ
た応答波形の周波数特性に前記周波数特性制御カーブ設
定装置84で設定された周波数パターンを乗算し、得られ
た結果をステップ[15]で逆フーリエ変換して新しいイ
ンパルスレスポンスを求め、続くステップ[16]でこの
レスポンスによってFIRフィルタの係数を算出してフィ
ルタ係数制御データk1,k2,……knとして上記FIRフィル
タ82に供給する。
第11図はインパルスレスポンスを上記したFIRフィル
タの係数に利用する実施例の原理を概念的に示したもの
で、同図(a)に示すインパルス試験音Psに対して同図
(b)のようにインパルスp1,p2,……の応答があった場
合、そのレベルが対応する順番について定めたスレッシ
ュホールドレベルTH1,TH2,……を超えるインパルスのレ
ベルをFIRフィルタの係数として使用する。
この(b)図の例では、応答インパルスp1は第1番目
のインパルスに対するスレッシュホールドレベルTH1
超えているのでその値はFIRフィルタの第1番目の係数k
1として用いられ、続く応答インパルスp2は第2番目の
応答インパルスに対するスレッシュホールドレベルTH2
を超えていないので、この応答インパルスP2は使用され
ず、スレッシュホールドレベルTH2を超えている次の応
答インパルスp3の値がFIRフィルタの第2番目の係数k2
として用いられる。
次の応答インパルスp4のレベルは前記第2番目の応答
インパルスp2と同一の値として示されているが、第3番
目の応答インパルスに対するスレッシュホールドレベル
TH3が第2番目の応答インパルスに対するスレッシュホ
ールドレベルTH2を超える値なので、この値はFIRフィル
タの第3番目の係数k3として用いられ、このようにして
得られたFIRフィルタの係数を同図(c)に示してあ
る。
第12図は本発明による試験音に対する応答音を受音す
るに好適なマイクロホン装置の例を示すもので、2個の
マイクロホンM1,M2が対向して支持部Sに配置されてお
り、外部からの振動などによってこの2つのマイクロホ
ンの振動板が同方向に移動した場合には同相の電圧が加
算増幅器Aに供給されるので出力を生ぜず、口腔からの
応答音はこの2つのマイクロホンの振動板を互いに逆方
向に移動させるので応答音に対しては両マイクロホンか
らの出力が加算されて大きい出力が得られる。
なお、上記実施例では、応答音に基づき楽音の音色を
制御するようにしたが、これに限らず、楽音のピッチ、
音量あるいは楽音に付与する各種効果の状態、例えばビ
ブラートのスピードや深さ、などを制御するようにして
もよい。
また、上記実施例では、試験音を人の口内に送り込む
ようにしたが、これに代えて、人が形状を変えることが
できる例えばたて笛のような管などに試験音を送り込む
とともに、その応答音を検出して楽音を制御することも
できる。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明の電子楽器の楽音制御装
置は、ノイズあるいはインパルスなどの試験音を演奏者
の口内に送り込み、その応答音に対応して楽音を制御す
るようにしたため、演奏者は発声することなく、口腔や
舌の形を変化させて応答音を調節するだけで、音質を悪
化させずに楽音を制御できるという格別の効果が達成さ
れる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の原理を示す図、 第2図は本発明の第1実施例の構成を示すブロック図、 第3図は本発明の第2実施例の構成を示すブロック図、 第4図は畳み込み演算処理の説明図、 第5図は補間フィルタの例を示すブロック図、 第6図は本発明の第3実施例の構成を示すブロック図、 第7図は動作例を示すフローチャート、 第8図は応答波形を変換した応答の周波数特性を示す
図、 第9図は本発明の第4実施例の構成を示すブロック図、 第10図は動作例のフローチャート、 第11図はインパルスレスポンスをFIRフィルタの係数に
利用する実施例の原理を概念的に説明する図、 第12図は本発明による応答音を受音するに好適なマイク
ロホン装置の例を示す図である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】音高情報を入力する音高情報入力手段と、 口内に試験音を送り込む試験音発生手段と、 この試験音の口内からの応答音を受信する受信手段と、 前記音高情報入力手段で入力された音高情報に基づいて
    発生されている楽音信号の特性を、前記受信手段で受信
    したインパルス応答波形に基づいて制御する楽音制御手
    段とを具備することを特徴とする電子楽器の楽音制御装
    置。
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