JP2686512B2 - 洗面器の成形型(本日訂正) - Google Patents

洗面器の成形型(本日訂正)

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JP2686512B2
JP2686512B2 JP20683791A JP20683791A JP2686512B2 JP 2686512 B2 JP2686512 B2 JP 2686512B2 JP 20683791 A JP20683791 A JP 20683791A JP 20683791 A JP20683791 A JP 20683791A JP 2686512 B2 JP2686512 B2 JP 2686512B2
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peripheral protruding
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祥一 中村
博道 鈴木
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株式会社イナックス
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は一般住宅や業務用等の洗
面所において配置されるアンダーカウンター型の洗面器
の素地成形時の成形型に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から洗面器の素地を成形する場合に
は、石膏により構成した上型と下型の間に泥漿を流し込
んで、該石膏の水分吸収力により石膏型枠の内面に密着
した泥漿部分から水分を抜き取り、該上型と下型の内側
部分の泥漿を固まらせ、内部でまだ固まっていない泥漿
は、下方の泥漿出口から抜くという作業が行われていた
のである。また、従来の技術でも、型枠から出来上がっ
た素地を外す場合には、まず下型8を外し、次に収縮勝
手であり、上型7の外側面に密着気味の洗面器Tを上型
7から外す為に、側方から圧縮空気を吹きつけるという
操作は行われていたのである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】下型8の方を洗面器T
から外すのは、簡単に外れるのである。これは、下型8
の内側に配置される素地が、水分の下型8による吸収に
より、体積を収縮する方向にあり、どちらかと言えば、
下型8の内面と洗面器Tの外面との間は外れ勝手にある
からである。しかし、逆に、下型8を取り去った後の洗
面器Tを、上型7から外そうとすると、洗面器Tは水分
を吸収されると収縮勝手にあるので、上型7の外側面に
食いつき気味となり、更に外れ難くなるのである。従来
から、この上型7に食い込んだ洗面器Tを外す為に、側
方から圧縮空気をエアガン9により吹きつけて、上型7
と洗面器Tの間に空気を吹き込むことにより、外すとい
う作業が行われていたのである。本発明は、このエアガ
ン9による上型7と洗面器Tとの間の食いつき状態を離
型する操作を、より簡単に出来るように洗面器の成形型
を構成したものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の解決すべき課題
は以上の如くであり、次に該課題を解決する手段を説明
する。洗面器の素地の成形において、洗面器のリム上面
の全周に、外周突出縁部4と内周突出縁部3により、凹
溝11を設け、該凹溝11の外周を構成する外周突出縁
部4の一部に切欠部1を構成すべく、上型7より突起部
7aを設けたものである。
【0005】
【作用】上型7と下型8を合わせて石膏型を構成し、両
者の間に出来る空隙に泥漿を注入する。該泥漿は、石膏
製の型に、接触している部分が、水分を石膏に吸い取ら
れて、乾燥し、上型7と下型8を離型すると、洗面器T
の素地が出来るのである。しかしこの際において、湾曲
した洗面器Tの外側に配置されている下型8は簡単に離
型出来るが、上型7と洗面器Tとは食いつき合って外れ
難いのである。この為に、本発明の如く外周突出縁部4
の部分に切欠部1を設けて、この部分からエアガン9に
より圧縮空気を注入し上型7と洗面器Tとを外すのであ
る。
【0006】
【実施例】次に本発明の実施例を説明する。図1は本発
明のアンダーカウンター型洗面器Tの全体前面図、図2
は同じく全体平面図、図3は内周突出縁部3と外周突出
縁部4と凹溝11の部分を示す側面断面図、図4は泥漿
を注入し乾燥状態の上型7と下型8と洗面器Tの側面断
面図、図5は切欠部1の部分を示す図2のA−A矢視断
面図、図6は下型8を先に取外して、洗面器Tと上型7
の取外しの為にエアガン9を当てる状態の正面断面図、
図7は切欠部1の部分からエアガン9により圧縮空気を
吹きつけた状態の正面断面図である。
【0007】図1・図2において洗面器Tの構成を説明
する。洗面器Tは下方に排水口2を設けており、素地の
焼成の段階で焼成炉内で立設状態となる様に、載置支持
面6が構成されている。また該載置支持面6は洗面器T
を洗面ユニットのカウンターの下面に取り付ける場合の
固定面に兼用している。そして該洗面器Tをカウンター
の下面に下から接当し、両者の間から水洩れが発生する
ことの無いように、洗面器Tの上面の円周リムに、内周
突出縁部3と外周突出縁部4を設け、両縁部の間の谷間
を凹溝11に構成している。該凹溝11内に図4に示す
如く、シールリング5を嵌挿し、この状態でカウンター
の下面に接当するのである。該シールリング5がカウン
ターの下面に接当することにより、両者の間からの水洩
れを防いでいる。
【0008】本発明はこのような構成の洗面器Tにおい
て、上面リムの部分の内周突出縁部3と外周突出縁部4
は、シールリング5を嵌挿する凹溝11を構成する為の
ものであるから、2本とも全周に突出縁部が設けられて
いる必要はないのである。故に、本発明においては、内
側の内周突出縁部3の方は全周に残すが、外側の外周突
出縁部4の方は一部に切欠部1を入れて、該切欠部1の
部分を、洗面器Tと上型7とを外す際に於けるエアガン
9による圧縮空気の吹き付け口に構成したものである。
図4は、内周突出縁部3と外周突出縁部4により凹溝1
1を構成し、該凹溝11にシールリング5を嵌挿した状
態の断面図を開示している。
【0009】図4においては、上型7と下型8により構
成した石膏型の内部に、泥漿を流し込んで、該石膏型に
泥漿の水分を吸収している状態の断面図が示されてい
る。該図4の断面位置は、切欠部1の部分を通過しない
位置で断面しており、内周突出縁部3も外周突出縁部4
も構成されている。図5においては、図2のA−A矢視
断面図を示しており、切欠部1の部分を断面している。
即ち外周突出縁部4の部分が図2に示す如く3ヶ所にわ
たり切欠されており、該部分に切欠部1を構成する為
に、上型7から突起部7aが突出しているのである。故
に該切欠部1の部分においては、外周突出縁部4は切断
されており、洗面器Tの内部の水が洩れる可能性がある
のであるが、シールリング5が全周にわたり嵌挿されて
おり、また内周突出縁部3の部分が設けられているの
で、この内周突出縁部3とシールリング5により水洩れ
は防ぐことが出来るのである。
【0010】図6において説明する。該図6においては
下型8のみをまず取り外した状態を示している。該石膏
により構成した上型7と下型8であり、内部に泥漿を流
し込んで、該泥漿から水分を石膏型が吸収するのである
から、洗面器Tは収縮勝手にあり、下型8の内面と洗面
器Tの外面との間は、離型しようとする関係にあるので
ある。故に下型8を洗面器Tから離型する操作は簡単に
出来る。しかし、逆に上型7と洗面器Tとの関係は、収
縮しようとする洗面器Tが上型7の型面に食いつき勝手
にあるので、洗面器Tを引っ張っても、洗面器Tを下方
に向けても、簡単には外れ無いのである。
【0011】この上型7から洗面器Tを外す操作をする
場合に、従来からエアガン9により洗面器Tと上型7の
間に圧縮空気を吹きつけて、両者の間に空隙を強制的に
構成していたのである。しかし従来は、上型7と洗面器
Tの間のどの位置にエアガン9を吹きつけると、最も外
れ易いのかが判らず、唯、周囲のあちこちから圧縮空気
を吹きつける為に、洗面器Tの型に傷が付くという不具
合があったのである。本発明においては、積極的にエア
ガン9を当てる位置を構成し、該位置にエアガン9を吹
き込めば簡単に外れるように構成したものである。該切
欠部1は図2の実施例においては3ヶ所に構成してお
り、載置支持面6の側は配置の関係で出来ないのであ
る。そして3ヶ所の切欠部1に順にエアガン9を吹きつ
けることにより、簡単に外れるのである。
【0012】
【発明の効果】本発明は、洗面器の成形型を以上の如く
構成したので、次のような効果を奏するものである。即
ち、上型7から洗面器Tを外す場合において、従来は外
周突出縁部4の全ての周囲から、エアガン9を当てて吹
きつけていたのである。故に洗面器Tのあちこちに圧縮
空気やエアガン9による傷が出来る可能性があったので
ある。これに対して本発明の場合には、一定の決められ
た切欠部1の位置にエアガン9を当てて、圧縮空気を吹
きつけるので、傷の発生を少なくすることが出来たので
ある。
【0013】また切欠部1の部分に吹きつけた圧縮空気
が、外周突出縁部4の内側から凹溝11の部分に入り、
すぐに全周に圧縮空気が至るので、上型7と洗面器Tの
離型操作を素早く行えるようになったのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のアンダーカウンター型洗面器Tの全体
前面図である。
【図2】同じく全体平面図である。
【図3】内周突出縁部3と外周突出縁部4と凹溝11の
部分を示す側面断面図である。
【図4】泥漿を注入し乾燥状態の上型7と下型8と洗面
器Tの側面断面図である。
【図5】切欠部1の部分を示す図2のA−A矢視断面図
である。
【図6】下型8を先に取外して、洗面器Tと上型7の取
外しの為にエアガン9を当てる状態の正面断面図であ
る。
【図7】切欠部1の部分からエアガン9により圧縮空気
を吹きつけた状態の正面断面図である。
【符号の説明】
1 切欠部 2 排水口 3 内周突出縁部 4 外周突出縁部 5 シールリング 6 載置支持面 7 上型 8 下型 9 エアガン

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 洗面器の素地の成形において、洗面器の
    リム上面の全周に、外周突出縁部4と内周突出縁部3に
    より、凹溝11を設け、該凹溝11の外周を構成する外
    周突出縁部4の一部に切欠部1を構成すべく、上型7よ
    り突起部7aを設けたことを特徴とする洗面器の成形
    型。
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