JP2686468B2 - 水 栓 - Google Patents

水 栓

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JP2686468B2
JP2686468B2 JP5125069A JP12506993A JP2686468B2 JP 2686468 B2 JP2686468 B2 JP 2686468B2 JP 5125069 A JP5125069 A JP 5125069A JP 12506993 A JP12506993 A JP 12506993A JP 2686468 B2 JP2686468 B2 JP 2686468B2
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信介 松尾
雅一 古後
芳則 相良
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東陶機器株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、種々の流体を吐水する
水栓に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の水栓として、湯や水を単独で吐
水できることは勿論、湯水を混合して吐水する湯水混合
水栓がある。この湯水混合水栓は、その外観形状をなす
ケーシングの内部に湯水の混合比を調整して混合湯水の
温度を変更する湯水混合機構や湯水の切換を行なう切換
機構を備える。また、湯側および水側の供給配管からこ
の湯水混合機構に到るまでの湯側通路と水側通路のほ
か、湯水混合機構から吐水口に向かう混合湯水通路が、
ケーシングの内周面を利用して形成されている。
【0003】ところで、湯水混合水栓は、吐水される混
合湯水の温度を変更できることから、快適な水まわりの
環境の創造の一貫として急速に普及している。例えば、
一般家庭の台所やバスルームは勿論、ホテルのバスルー
ムやデパート,空港等におけるトイレ等に設置されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように湯水混合水
栓は多種多様な設置場所に設けられていることから、ケ
ーシングには、設置場所の雰囲気に適合させるよう、そ
の大きさや形状もしくは使用する材料に基づく質感を変
更することが求められている。その一方で、ケーシング
には、その内部においては、湯水混合機構等の内蔵する
とともにケーシング内周面を湯側通路,水側通路や混合
湯水通路として利用されていることから、シール性の確
保,湯水混合機構等の組み込みや通路形成のために、種
々の機械加工を必要とする。具体的には、ケーシングの
内部において、湯水混合機構収納用の深穴やOリング配
置用の溝,リブ等の切削加工や旋削加工,研磨加工等を
必要とする。
【0005】穴や溝,リブ等の切削加工や旋削加工,研
磨加工等の機械加工は、ケーシングの外側であれば容易
に行なうことができるが、ケーシングの内部では使用す
る工具に制約を受けたり、内部でのいわゆるバリ取りが
必要となる。このため、ケーシングの内部において比較
的複雑な機械加工を必要とする。
【0006】よって、ケーシングの大きさや形状等は、
設置場所の雰囲気に適合させるために設計変更する必要
があるとともに、ケーシングの大きさ等の変更に応じ
て、ケーシング内部においては、深穴加工等の複雑な機
械加工の工程変更や追加が必要となる。或いは、特別な
工具の設計・製作を必要とする。つまり、ケーシング内
部における機械加工の工程変更等を行なわないと、湯水
混合水栓の外観をなすケーシングの大きさや形状,質感
等を設置場所の雰囲気に適合させることができず、湯水
混合水栓の設計の自由度が制約されていた。
【0007】また、近年になっては、ただ単に混合湯水
の温度を変更できるだけでなく、湯水混合水栓の付加価
値の向上が望まれている。例えば、混合湯水を吐水する
際に発生する音を低下させたり、湯水が脈動して通路を
流れることに起因する振動を抑制したりすること等が望
まれている。このような付加価値の向上を図るために
は、付加価値の向上に寄与する部材、例えば消音機能や
振動吸収機能等を有する部材を湯水混合機構や種々の通
路とは別個に湯水混合水栓のケーシングに組み込むため
の新たな機械加工を必要とする。この付加価値の向上に
寄与する部材は向上させる付加価値によって異なるた
め、当該新たな機械加工を付加価値の内容に応じて個々
にケーシングに施す必要がある。よって、シール性の確
保,湯水混合機構等の組み込みや通路形成のために複雑
な機械加工を要するケーシングにこのような新たな機械
加工を施すことから、以前にも増して工程が複雑化する
とともに工数が増加する。なお、上記した問題点は、水
或いは湯のみを吐水する水栓であっても指摘されてい
る。
【0008】本発明は、上記問題点を解決するためにな
され、水栓の設計の自由度の向上と付加価値の向上とを
工数増加や複雑化を招くことなく両立することを目的と
する。
【0009】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに本発明の採用した第1の手段は、供給された流体を
吐水口から吐水する水栓であって、 前記流体が流れ込む
と前記吐水口に繋がる出口と、該入口と出口を連通
する通路とを有する内部部材と、該内部部材を該内部部
材との間に間隙を保って収納可能な収納空間を形成する
ケーシング部と、前記内部部材の入口又は出口に繋がれ
て前記流体の前記入口への又は前記出口からの管路をな
す管材を収納する管材収納部とを一体に形成して有する
外部ケーシングとを備え、該外部ケーシングの収納空間
に前記内部部材を前記間隙を保って収納し、前記内部部
材と前記外部ケーシングとの間の前記間隙に中間部材を
介在させてなることをその要旨とする。
【0010】また、目的を達成するために本発明の別途
採用した第2の手段は、供給された流体を吐水口から吐
水する水栓であって、 前記流体が流れ込む入と前記吐
水口に繋がる出口と、該入口と出口を連通する通路と
有する内部部材と、該内部部材を該内部部材との間に間
隙を保って収納可能な収納空間を形成するケーシング部
と、前記内部部材の入口又は出口に繋がれて前記流体の
前記入口への又は前記出口からの管路をなす管材を収納
する管材収納部とを一体に形成して有する外部ケーシン
グと、前記内部部材の外周面、もしくは、前記外部ケー
シングの内周面の少なくとも一方に形成され、該内部部
材を前記外部ケーシングの収納空間に前記間隙を保って
保持する保持部材とを備え、前記内部部材と前記外部ケ
ーシングとの間の前記間隙に中間部材を介在させてなる
ことをその要旨とする。
【0011】上記構成の両水栓は、水,湯,混合湯水,
石鹸水,薬剤水,ムース,アルコール,食塩水などの流
体に対して一般的に使用される状態でのすべての水栓を
含む。また、水栓の内部に弁装置を備えたものに限られ
ず、弁装置がないもの、例えば、水栓の本体には弁装置
がなくシャワーヘッド内に止水弁を備える場合の水栓等
をも含む。
【0012】
【作用】上記第1の手段に係る水栓は、流体の入口およ
び出口とこれらを連通する通路とを備える内部部材を間
隙を保って外部ケーシングのケーシング部における収
空間に収納する。更に、内部部材の入口又は出口に繋が
れて流体の入口への管路又は出口からの管路をなす管材
を外部ケーシングの管材収納部に収納する。そして、こ
のように収納した内部部材と外部ケーシングのケーシン
グ部との間の間隙に中間部材を介在させる。よって、こ
の介在させた中間部材を介して内部部材を外部ケーシン
グに保持、延いては固定することができる。この結果、
水栓の外観をなす外部ケーシングにおけるケーシング部
内部においては、単に内部部材を間隙を保って収納で
きればよく、シール性の確保や水等の流体の通路形成の
ための機械加工やこの中間部材の介在に当たって特別な
機械加工を不要とする。また、外部ケーシングにおける
ケーシング部の大きさ,形状,質感等をその内部におけ
る水等の流体の通路形成等に左右されることなく変更す
ることが可能である。そして、外部ケーシングにおける
ケーシング部に収納する内部部材を共通化することも可
能である。しかも、間隙に介在させた中間部材の有する
性質やこの中間部材の介在の様子に起因して種々の機能
を発現させることができる。更に、この第1の手段に係
る水栓は、上記のようにして内部部材を収納するケーシ
ング部に管材収納部を一体に形成して有し、この管材収
納部を内部部材に流体を供給する供給管に固定して当該
供給管と一体化することができるので、内部部材を外部
ケーシングごとこの供給管と一体化することができる。
即ち、水栓全体を供給管と一体化することができる。
【0013】また、第2の手段に係る水栓は、流体の入
口および出口とこれらを連通する通路とを備える内部部
を間隙を保って外部ケーシングのケーシング部におけ
収納空間に収納するに当たり、内部部材もしくは外部
ケーシングに形成され保持部材により、内部部材を外部
ケーシングに保持する。更に、内部部材の入口又は出口
に繋がれて流体の入口への管路又は出口からの管路をな
す管材を外部ケーシングの管材収納部に収納する。そし
て、このように収納・保持した内部部材と外部ケーシン
グのケーシング部との間の間隙に中間部材を介在させる
ので、この介在させた中間部材の有する性質やこの中間
部材の介在の様子に起因する種々の機能を発現させるこ
とができる。しかも、この中間部材の介在に当たって特
別な機械加工を必要としない。また、外部ケーシングに
おけるケーシング部にシール性の確保等のための機械加
工を必要としないことから、外部ケーシングにおけるケ
ーシング部の大きさ,形状,質感等をその内部における
等の流体の通路形成等に左右されることなく変更する
ことが可能である。そして、外部ケーシングにおけるケ
ーシング部に収納する内部部材を共通化することも可能
である。更に、この第2の手段に係る水栓は、上記のよ
うにして内部部材を収納・保持するケーシング部に管材
収納部を一体に形成して有し、この管材収納部を内部部
材に流体を供給する供給管に固定して当該供給管と一体
化することができるので、内部部材を外部ケーシングご
とこの供給管と一体化することができる。即ち、水栓全
体を供給管と一体化することができる。
【0014】ここで、間隙に介在される中間部材の有す
る性質やこの中間部材の介在の様子に起因する種々の機
能発現について説明する。 中間部材がゴム等の弾性体であれば、その性質(弾
性)に起因して振動吸収機能が発現する。 中間部材が気泡を有する発泡体やその類似物品(例え
ば、不燃繊維を集合させたいわゆるロックウール保温材
等)であれば、その性質(気泡を有すること)に起因し
て消音機能,振動吸収機能,衝撃緩衝機能,断熱機能等
が発現する。 中間部材が気泡を有する発泡体やその類似物品であ
り、中間部材の介在の様子が充填されていたり密に装填
されているような場合には、に記した機能に加え内部
部材をその外側から補強する機能が発現する。よって、
この場合には、内部部材を耐熱温度が100℃以上のい
わゆるエンジニアリングプラスチックで形成することが
可能となる。このエンジニアリングプラスチックとして
は、例えばポリフェニレンサルファイド(略称PPBR>
S),ポリアセタール(略称POM),ポリブチレンテ
レフタレート(略称PBT),ガラス繊維強化ポリブチ
レンテレフタレート(略称GF・PBT),変性ポリフ
ェニレンオキサイド(略称PPO),ポリイミド(略称
PI),ポリアミドイミド(略称PAI),ポリエーテ
ルエーテルケトン(略称PEEK),ポリエーテルサル
フォン(略称PES),ポリサルフォン(略称PS
F),ポリアリレート(略称PAR),ポリエーテルイ
ミド(略称PEI)等を挙げることができる。 中間部材が金属等の重量物であれば、その介在の様子
に応じて水栓の重量調整機能が発現する。なお、上記し
たものは例示に過ぎず、これに特定されるわけではな
い。
【0015】このほか、本発明の水栓では、第1の手段
に係る水栓および第2の手段に係る水栓について、以下
の構成を採った。
【0016】第1の手段に係る水栓では、まず第1に、
外部ケーシングの収納空間に収納する内部部材を、通路
を流れる流体を制御する弁装置を備えるものとした。こ
れにより、流体を水栓から吐水するに当たり、その制
御、例えば流量制御等を行なうことができる。
【0017】また、この弁装置を、内部部材の通路に嵌
挿される所定形状のハウジングを有しこのハウジング内
に流体を制御する機能の少なくとも一部を納めた弁装置
とした。これにより、水栓の組み付けを容易とし、弁装
置に不良が生じた場合の対応を容易とする。
【0018】また、内部部材を収納する外部ケーシング
を、その収納空間と連通し内部部材を挿入する挿入穴を
備えるものとした。これにより、この挿入穴から内部部
材を挿入し外部ケーシングの収納空間に収納することが
できる。
【0019】また、この外部ケーシングの挿入穴を、内
部部材がその通路に流れる流体を制御する弁装置を備え
る場合には、この弁装置とその駆動部とを連絡する連絡
口とした。これにより、この挿入穴を、弁装置の操作部
の連絡口に兼用することかできる。
【0020】また、内部部材と外部ケーシングとの間隙
に介在させる中間部材を、その一部分が内部部材を外部
ケーシングの収納空間に間隙を保って保持する保持部材
とした。よって、この中間部材の一部により、内部部材
を保持することができる。
【0021】一方、第2の手段に係る水栓では、まず第
1に、外部ケーシングの収納空間に収納する内部部材
を、通路を流れる流体を制御する弁装置を備えるものと
した。これにより、流体を水栓から吐水するに当たり、
その制御、例えば流量制御等を行なうことができる。
【0022】また、この弁装置を、内部部材の通路に嵌
挿される所定形状のハウジングを有しこのハウジング内
に流体を制御する機能の少なくとも一部を納めた弁装置
とした。これにより、水栓の組み付けを容易とし、弁装
置に不良が生じた場合の対応を容易とする。
【0023】また、内部部材を間隔を保って外部ケーシ
ングの収納空間に収納する保持部材を、内部部材の入口
および/又は出口と連通する連通孔を備えるものとし
た。これにより、この連通穴を経て内部部材に流体を供
給したり、内部部材から流体を吐水できる。更に、上記
の第1,第2の手段に係る水栓において、中間部材を、
水栓の重量に関する調整を行うための部材とした。これ
により、この中間部材により、水栓の重量調整や重量バ
ランス調整を図ることができる。
【0024】
【実施例】次に、本発明に係る水栓の構成・作用を一層
明らかにするために、水栓の一形態である湯水混合水栓
を例に採り、図面を用いて詳細に説明する。図1は第1
実施例に係る湯水混合水栓の平面図である。
【0025】図1に示すように、第1実施例の湯水混合
水栓10は、湯水の混合およびその吐水・止水を行なう
ための本体部12と、図示しない給水管に接続される給
水脚金具20と、図示しない給湯管に接続される給湯脚
金具40と、湯,水又は混合湯水を吐水するカラン14
とを備える。本体部12は、湯水混合水栓10の主要な
外観をなす外部ケーシング16と、このケーシングに収
納・固定され湯水の混合およびその吐水・止水を司る水
栓本体部18と、混合湯水の温度を調整する温度調節ハ
ンドル80と、カラン14からの吐水・止水を切り換え
るとともにその吐水量を調整するための切り換えハンド
ル160とを備える。
【0026】外部ケーシング16は、後述する水栓本体
部18を所定の隙間を保って収納できる筒状体であり、
その内部を水栓本体部18の収納空間361(図2,図
3参照)として備える。そして、この外部ケーシング1
6は、鋼管を切断加工して或いは青銅,黄銅や種々の銅
合金等を鋳型成形して形成されている。また、外部ケー
シング16はその外周側面に水平に突出した固定脚部1
7a,17bを備える。そして、この固定脚部17a,
固定脚部17bに、図示するように給水脚金具20およ
び給湯脚金具40が締め具28を介して固定されてい
る。この外、外部ケーシング16は、カラン14に固定
される固定脚部17c(図2参照)を、外周下面に下向
きに突出して備える。なお、外部ケーシング16の端面
には、フライス盤による切削加工と面取りが施され、上
記固定脚部17aないし17cには、カラン14,給水
脚金具20および給湯脚金具40への固定に必要なだけ
の螺刻加工および穴加工が施されているが、外部ケーシ
ング16の内面は鋼管の地肌或いは鋳肌のままである。
【0027】内部機構の詳細を省略した図1のI−I線
断面図(横断面図)である図2に示すように、給水脚金
具20は、水の一次側の流入空間を形成するハウジング
22と、後述する水栓本体部18の水流路55に接続さ
れる接続金具26と、外部ケーシング16の固定脚部1
7aを固定するための締め具28とを備える。接続金具
26は、ハウジング22と一体化されており、固定脚部
17aに設けられた金具挿入孔25に嵌合され、その先
端において水流路55と導通する。そして、締め具28
と固定脚部17a先端の螺刻部とを螺合することで、外
部ケーシング16は給水脚金具20に固定される。な
お、固定脚部17a先端には樹脂製のUパッキン27
が、接続金具26先端にはOリング29がそれぞれ装着
されており、固定脚部17a内周と接続金具26外周と
の間、および接続金具26外周と水流路55との間がそ
れぞれシールされている。
【0028】図示しない給水管に接続される入り口21
とハウジング22との間には、止水弁30が組み込まれ
ている。この止水弁30は、ハウジング22に水密に締
結されたキャップ34と、キャップ34とハウジング2
2にガイドされた弁体32と、ストレーナ38とを有す
る。弁体32は、ハウジング22とのガイド部35と、
端部36とを有しており、ガイド部35には通水時に水
の通路となる開口部37が設けられている。ガイド部3
5は、ハウジング22と噛み合っており、弁体32を回
転させることにより、弁体32が軸方向にスライドする
構成となっている。従って、弁体32を回転させて端部
36とハウジング22に形成された弁座23とを着脱さ
せることにより、止水又は通水する。通水時には、端部
36と弁座23との隙間から流入した水は、開口部37
を通り、ストレーナ38によりゴミを除去した後、ハウ
ジング22,接続金具26を経て水栓本体部18の水流
路55に流れ込む。
【0029】給湯脚金具40は、給水脚金具20と同一
の構成を備え、図示しない給湯管からの湯を水栓本体部
18の湯流路130(図3参照)に流し込む。なお、こ
の給湯脚金具40の構成については、その説明を省略す
る。また、固定脚部17cにおいては、図2に示すよう
に、カラン14と連通する流路174(図3参照)に導
通する接続金具26および締め具28により、カラン1
4と固定脚部17cとが接続されている。そして、給水
脚金具20と同様に、Uパッキン27,Oリング29に
よりシールされており、流路174からはカラン14に
混合湯水が流れ出る。なお、湯流路130,流路174
等については後述する。
【0030】次に、外部ケーシング16に収納される水
栓本体部18の構成およびその収納の様子について、詳
細に説明する。なお、以下に説明する水栓本体部18全
体が本発明にいう内部部材である。図2と図1のII−
II線断面図(縦断面図)である図3に示すように、こ
の水栓本体部18は、外部ケーシング16内部の収納空
間361にケーシング内周面から所定の間隔を保って収
納されている。そして、この外部ケーシング16と水栓
本体部18との間には、ポリプロピレン(PP)からな
る発泡材を所定倍率で発泡させた発泡ビーズ365が充
填されている。なお、この発泡ビーズ365の充填の様
子については後述する。
【0031】このように外部ケーシング16の収納空間
361に収納された水栓本体部18は、その最外周部材
である外側ケーシング50と、この外側ケーシング50
より小径で当該ケーシング内に間隙を持って水密に装着
される内側ケーシング60とを備える。そして、この内
側ケーシング60内には、湯水をその混合比を変更可能
に混合するための混合弁カートリッジ70と、カラン1
4からの吐水・止水の切換および吐水量の調整を行なう
ための切り換え弁カートリッジ150とがそれぞれ水密
に収納・固定されている。
【0032】また、水栓本体部18の両端には、混合弁
カートリッジ70に作用して湯水の混合比を変更するた
めの温度調節ハンドル80と、切り換え弁カートリッジ
150に作用して吐水・止水の切換および吐水量の調整
を行なうための切り換えハンドル160とが、それぞれ
の握り部を外部ケーシング16から露出して組み付けら
れている。
【0033】外側ケーシング50には、給水脚金具20
における接続金具26と接続された水入り口51と、給
湯脚金具40における接続金具26と接続された湯入り
口52と、カラン出口170とが、それぞれ固定脚部1
7aないし17cの金具挿入孔25と同心となるよう形
成されている。そして、この外側ケーシング50内に内
側ケーシング60を水密に装着することで、両ケーシン
グの間に、水入り口51から水が流入する水流路55
と、湯入り口52から湯が流入する図示しない湯流路
と、混合湯水が後述するように内側ケーシング60内部
から流入する流路174とが、それぞれ個別に形成され
る。
【0034】よって、水入り口51から水流路55に流
入した水は、内側ケーシング60に形成された図示しな
い孔を通過して混合弁カートリッジ70に流れ込む。一
方、湯入り口52から湯流路に流入した湯は、内側ケー
シング60に形成された図示しない孔を通過して混合弁
カートリッジ70に流れ込む。そして、後述する混合弁
カートリッジ70において湯水が混合され、混合湯水が
流路174からカラン14に流出する。
【0035】この外側ケーシング50は、エンジニアリ
ングプラスチックの一種であるポリフェニレンスルフィ
ド(PPS)を射出成形して形成されている。エンジニ
アリングプラスチックとは、構造材や、耐熱、耐じん性
の高いプラスチックで、引張強さが50MPa以上、衝
撃強さが50J/m以上、熱変形温度が100℃以上の
プラスチックをいう(プラスチック成形加工用語辞
典)。そして、本実施例の外側ケーシング50に用いた
PPSは、耐熱性・耐熱水性および耐圧性が特に優れた
プラスチックである。また、本実施例では、内側ケーシ
ング60もPPSにより形成されている。実施例ではP
PSにより外側ケーシング50等を形成したが、PPS
以外のプラスチックであっても性能的に優れたプラスチ
ックであれば使用できることは勿論である。例えば、ポ
リイミド(PI)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリ
エーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルス
ルフォン(PES)、ポリスルフォン(PSF)、ポリ
アリレート(PAR)、ポリエーテルイミド(PEI)
等も使用可能である。
【0036】次に、外側ケーシング50内に収納される
混合弁カートリッジ70について説明する。この混合弁
カートリッジ70は、感温ばね室90と、バイアスばね
室100と、スライド室120とを備える。この混合弁
カートリッジ70はその外周に湯流路130を備え、内
側ケーシング60に混合弁カートリッジ70が水密に収
納されることで、この湯流路130と湯入り口52とは
内側ケーシング60に形成された孔を介して連通する。
この湯流路130からバイアスばね室100への湯の通
路である湯側ポート132には、後述の可動弁体110
が着座する湯側弁座134が形成されている。また、混
合弁カートリッジ70はその外周に水流路140を備
え、この水流路140と水入り口51とは内側ケーシン
グ60に形成された孔を介して連通する。この水流路1
40から感温ばね室90への水の通路である水側ポート
142には、後述の可動弁体110が着座する水側弁座
144が形成されている。
【0037】湯側弁座134と水側弁座144との間に
は、湯側弁座134および水側弁座144のいずれかに
着座するよう可動弁体110が摺動自在に嵌合されてい
る。この可動弁体110は、感温ばね室90に収納され
た感温ばね92のばね力をばね受け94を通じて受ける
と共に、バイアスばね室100に収納されたバイアスば
ね102のばね力を受け、これらのばね力の釣合によ
り、その位置が定まる。また、この可動弁体110に
は、バイアスばね室100と感温ばね室90とを連通す
る連通孔111が形成されている。
【0038】よって、湯流路130に流入した湯は、可
動弁体110と湯側弁座134との間の間隙を通過して
バイアスばね室100に流入し、その後、連通孔111
を通過して感温ばね室90内に流入する。一方、水流路
140に流入した水は、可動弁体110と水側弁座14
4との間の間隙を通過して感温ばね室90内に流入す
る。このため、この感温ばね室90内において湯水が混
合され、その混合比は、可動弁体110とその両側の弁
座との間の間隙の比で定まる。そして、混合弁カートリ
ッジ70の感温ばね室90において混合された湯水は、
後述の切り換え弁カートリッジ150を経て流路174
に流入し、カラン14から吐水される。
【0039】感温ばね92は、温度に応じて弾性係数が
変化する金属によって形成されている。温度に応じて弾
性係数が変化する金属材料としては、ニッケル・チタン
合金からなる形状記憶合金(SMA)の範疇に属する合
金が知られている。このSMAが温度に応じて弾性係数
を変化させることにより、感温ばね92のばね定数が温
度に応じて変化する。一方、バイアスばね102は温度
に関して一定のばね定数を有する通常のばね材料により
形成されている。
【0040】スライド室120には、バイアスばね10
2のばね受け122が軸方向変位自在、かつ回転不能に
混合弁カートリッジ70の内側にスプライン嵌合されて
おり、ばね受け122の内ねじには、温度調節ハンドル
80に固定されたウォーム124が噛み合っている。従
って、温度調節ハンドル80を回転させることにより、
ウォーム124が回転し、ばね受け122が軸方向にス
ライドして、バイアスばね102の付勢量が変化する。
この結果、感温ばね92とバイアスばね102との釣合
が崩れて可動弁体110は新たな釣合の位置まで変位
し、可動弁体110とその両側の弁座との間の新たな間
隙の比となるよう湯水の混合比が変化して、混合湯水の
温度が変わる。
【0041】温度調節ハンドル80によりバイアスばね
102の付勢量を調節することにより出湯温度を設定し
た後は、次に説明するように感温ばね92とバイアスば
ね102により出湯温度が調節される。
【0042】出湯開始後、混合湯水が設定温度となり、
給湯機からの給湯温度,水道水温又は流量等の条件が定
常状態にある時には、可動弁体110は、感温ばね室9
0内の混合湯水の温度により発生する感温ばね92のば
ね力とバイアスばね102のばね力との釣合により位置
が決定され、静止している。この状態から、給湯機から
の給湯温度、水道水温又は流量等の条件が外乱により変
動し、混合湯水の温度が設定温度より高くなると、感温
ばね92は、この温度変化に応じてばね定数を変化さ
せ、ばね力を増大させる。このことにより、感温ばね9
2のばね力とバイアスばね102のばね力との釣合が崩
れ、感温ばね92は、バイアスばね102の予荷重を増
加させ、可動弁体110を図3左方に変位させる。この
可動弁体110の変位に従って、湯の割合が減少し、混
合湯水の温度が低下する。
【0043】反対に、混合湯水の温度が設定温度より低
くなると、感温ばね92は、この温度変化に応じてばね
定数を変化させ、そのばね力を減少させる。このことに
より、感温ばね92のばね力とバイアスばね102のば
ね力との釣合が崩れ、感温ばね92に対してバイアスば
ね102が作用することにより、可動弁体110を図3
右方に変位させる。この可動弁体110の変位に従っ
て、水の割合が減少し、混合湯水の温度が上昇する。こ
うした感温ばね92の作用により混合湯水の温度は設定
温度に保持される。
【0044】上記した混合弁カートリッジ70から混合
湯水が流入する切り換え弁カートリッジ150は、混合
湯水の吐水・止水の切換および吐水量の調整を行なうた
めの切り換え弁152をハウジング153内に回動自在
に収納して備える。また、その外周には、混合湯水を流
路174に流入させるための環状の流路172を備え
る。そして、内側ケーシング60に切り換え弁カートリ
ッジ150が水密に収納されることで、この流路172
と流路174とは、内側ケーシング60に形成された連
通孔61を介して連通する。この切り換え弁152に
は、感温ばね室90において混合された湯水が切り換え
弁152の端面から流入する流入室154が形成されて
おり、この流入室154を覆うよう、切り換え弁152
には弁体155が取り付けられている。一方、ハウジン
グ153には、切り換え弁152の回転により弁体15
5を介してその開口面積が可変し上記流路172と連通
する湯水通過孔156が穿孔されている。また、切り換
え弁152は切り換えハンドル160に固定されてお
り、切り換えハンドル160を回転させることにより、
切り換え弁152が回転する。
【0045】よって、切り換えハンドル160を介して
切り換え弁152を回転させることで、切り換え弁15
2の弁体155により湯水通過孔156は開口され、そ
の開口面積に応じた吐水量の混合湯水が、流路172,
内側ケーシング60の連通孔61,流路174を経てカ
ラン14から吐水される。つまり、上記した切り換え弁
カートリッジ150により、カラン14からの混合湯水
の吐水・止水の切換および吐水量の調整がなされる。
【0046】次に、上記した湯水混合水栓10の組み付
けの様子について説明する。まず、筒状体として形成さ
れた外部ケーシング16の収納空間361にその端部の
開口部から水栓本体部18を挿入する。この際、水栓本
体部18における水入り口51と外部ケーシング16に
おける固定脚部17aの金具挿入孔25と、水栓本体部
18における湯入り口52と外部ケーシング16におけ
る固定脚部17bの金具挿入孔25と、水栓本体部18
におけるカラン出口170と外部ケーシング16におけ
る固定脚部17cの金具挿入孔25とを、それぞれ一致
させる。こうして、外部ケーシング16と水栓本体部1
8との間には、発泡ビーズ365が充填される所定の間
隔が形成される。
【0047】その後、給水脚金具20,給湯脚金具40
およびカラン14における接続金具26を、外部ケーシ
ング16の各固定脚部17aないし17cの金具挿入孔
25,水栓本体部18の水入り口51,湯入り口52お
よびカラン出口170にそれぞれ挿入する。そして、締
め具28により各脚金具とカランとを湯水混合水栓10
の外部ケーシング16に固定して水や湯の通路を給水管
および給湯管と接続する。その一方で、この外部ケーシ
ング16と水栓本体部18との間に配置させておいたポ
リプロピレン(PP)からなる未発泡の発泡材を温風等
により加熱し、当該発泡材を所定倍率で発泡させて発泡
ビーズ365を充填する。こうして、水栓本体部18は
外部ケーシング16の収納空間361に外部ケーシング
16と所定の間隔を保って収納されることになる。しか
も、この水栓本体部18は、充填された発泡ビーズ36
5により固定されることになり、不用意に長手方向にず
れることがない。次いで、温度調節ハンドル80,切り
換えハンドル160を、水栓本体部18の両端に組み付
け、湯水混合水栓10を完成させる。
【0048】この発泡ビーズ365の発泡充填は、給水
脚金具20等の組み付けに先立って行なうこともでき
る。この場合には、収納空間361に水栓本体部18を
挿入して水入り口51等と各固定脚部の金具挿入孔25
とを一致させ且つ外部ケーシング16との間に所定の間
隔を保った状態で、外部ケーシング16および水栓本体
部18を図示しない治具により保持しておき、発泡ビー
ズ365を発泡充填する。そして、その後に給水脚金具
20等の組み付ける。
【0049】発泡ビーズ365を発泡充填するに当たっ
ては、次のようにしてポリプロピレン(PP)からなる
未発泡の発泡材を配置させる。つまり、未発泡の発泡材
が外部ケーシング16と水栓本体部18との間において
所定倍率で発泡したときに、外部ケーシング16と水栓
本体部18との間が発泡ビーズ365で充填されるに必
要な量の未発泡の発泡材を予め実験等により定める。こ
の定めた量の未発泡の発泡材を外部ケーシング16と水
栓本体部18との間に均一に配置する。この際、接着剤
等を水栓本体部18外壁や外部ケーシング16内壁に塗
布しておいて各壁面に未発泡の発泡材を均一に貼着させ
ておく。そして、このように未発泡の発泡材を貼着した
水栓本体部18を既述したように未発泡の発泡材を貼着
した外部ケーシング16に挿入して、この発泡材を発泡
させ発泡ビーズ365により外部ケーシング16と水栓
本体部18との間を充填する。なお、未発泡の発泡材の
貼着を外部ケーシング16と水栓本体部18のいずれか
一方とすることもできる。また、未発泡の発泡材をシー
ト状に並べて各発泡材を接着して形成した発泡材シート
体を、外部ケーシング16と水栓本体部18との間に介
在させ、これを発泡させることもできる。
【0050】以上説明したように第1実施例の湯水混合
水栓10では、湯水の混合は勿論吐水量の調整等の湯水
混合水栓本来の機能を水栓本体部18に総て備え付け、
この水栓本体部18を外部ケーシング16内部の収納空
間361に所定の間隔を保って収納し、この間隔に充填
した発泡ビーズ365により水栓本体部18を固定す
る。よって、湯水混合水栓10の外観をなす外部ケーシ
ング16の大きさ,形状,質感等を混合弁カートリッジ
70等の組み込み,水等の通路形成などに左右されるこ
となく変更することが可能である。また、充填された発
泡ビーズ365の有する性質(気泡を有すること)や発
泡ビーズ365を充填したことに起因して、湯水混合水
栓10の断熱,消音,振動吸収や水栓本体部18の補強
等を図ることができる。
【0051】この結果、第1実施例の湯水混合水栓10
によれば、湯水混合水栓10の外観をなす外部ケーシン
グ16を水等の通路等を考慮することなく単独で設計す
ることができ、その設計の自由度を向上させることがで
きる。このため、湯水混合水栓10の大きさ,形状,質
感等の設計の自由度が向上し、これらを設置場所の雰囲
気に容易に適合させることができる。この場合、質感の
自由度の向上に伴い、外部ケーシング16の形成に使用
する材料の選択の自由度を広げることができる。この湯
水混合水栓10にあっては、外部ケーシング16を青
銅,黄銅や種々の銅合金等から鋳型成形したので、湯水
混合水栓10に高級感を付加させることができる。
【0052】また、第1実施例の湯水混合水栓10によ
れば、発泡ビーズ365の有する性質やこの発泡ビーズ
365を充填したことに起因する上記種々の機能の発現
を通して、湯水混合水栓10の付加価値を向上させるこ
とができる。しかも、外部ケーシング16の収納空間3
61への水栓本体部18の収納,発泡ビーズ365の充
填に当たって、外部ケーシング16や水栓本体部18に
特別な機械加工等を要しない。このため、第1実施例の
湯水混合水栓10によれば、湯水混合水栓10の設計の
自由度と付加価値の向上とを工数増加や複雑化を招くこ
となく両立することができる。
【0053】水栓本体部18を外部ケーシング16に間
隔を保って収納できればよいことから、第1実施例の湯
水混合水栓10によれば、外部ケーシング16に収納す
る水栓本体部18の共通化を通してコストダウンを図る
ことができる。
【0054】更に、第1実施例の湯水混合水栓10で
は、外部ケーシング16と水栓本体部18との間に発泡
ビーズ365を充填し、この充填した発泡ビーズ365
により水栓本体部18を外部ケーシング16に間隔を保
って固定した。よって、水栓本体部18を固定するに当
たり特別な部材や外部ケーシング16,水栓本体部18
への機械加工を要しない。このため、第1実施例の湯水
混合水栓10によれば、簡単な構成で確実に水栓本体部
18を外部ケーシング16に収納固定することができ
る。しかも、この充填した発泡ビーズ365により水栓
本体部18をその外部から補強することができる。よっ
て、第1実施例の湯水混合水栓10によれば、水栓本体
部18を種々のエンジニアリングプラスチックにて形成
することができ、湯水混合水栓10の軽量化を図ること
ができる。
【0055】また、外部ケーシング16に間隔を保って
水栓本体部18を収納するに当たり、既述したように外
部ケーシング16に特別な機械加工を必要とせず、この
外部ケーシング16を切断加工した鋼管或いは鋳型成形
した成形品とすることができる。このため、第1実施例
の湯水混合水栓10によれば、外部ケーシング16の内
面を鋼管の地肌或いは鋳肌のままとすることができるの
で、湯水混合水栓10の耐食性を向上させることもでき
る。
【0056】一方、湯水混合水栓10を製造するに当た
っては、鋼管を切断加工した或いは鋳型成形しただけの
外部ケーシング16の開口部から水栓本体部18を挿入
して、水栓本体部18を外部ケーシングに間隙を保って
収納し、水栓本体部18の水入り口51等の通路に外部
ケーシング16を介して給水管等を接続するとともに、
水栓本体部18と外部ケーシング16との間に発泡ビー
ズ365を充填するだけでよい。この結果、上記したよ
うに水栓本体部18の固定のための特別な部材や機械加
工を要しないことと相まって、外部ケーシング16の分
割成形やその組み付け等を必要としないので、製造工程
の簡略化を通して容易に湯水混合水栓10を製造するこ
とができる。
【0057】また、第1実施例の湯水混合水栓10は、
次のような効果を奏する。 A:湯水混合水栓10は、外部ケーシング16に収納・
固定した水栓本体部18に、弁装置として混合弁カート
リッジ70,切り換え弁カートリッジ150を備える。
このため、湯水混合水栓10によれば、水栓本体部18
の通路を流れる湯や水に対して、これらの流れの停止や
切り換え、湯水の混合およびその混合比の調整、吐水量
の調整等の種々の制御を行なうことができる。 B:湯水混合水栓10は、混合弁カートリッジ70,切
り換え弁カートリッジ150等のハウジングを有する弁
装置を用いた。このため、湯水混合水栓10によれば、
これら弁装置の組み付けを容易とし、弁装置に不良が生
じた場合でも容易に弁装置を交換することができる。 C:湯水混合水栓10は、鋳型成形された外部ケーシン
グ16の開口の端部を、混合弁カートリッジ70,切り
換え弁カートリッジ150とその駆動部である温度調節
ハンドル80,切り換えハンドル160とを連絡する連
絡口とした。このため、湯水混合水栓10によれば、外
部ケーシング16の開口の端部をこの連絡口に兼用して
外部ケーシング16に必要な穴を少なくし、外部ケーシ
ング16の強度を維持することができる。 D:湯水混合水栓10は、水栓本体部18の水入り口5
1,湯入り口52およびカラン出口170にそれぞれ連
通する貫通孔(金具挿入孔25)を備える外部ケーシン
グ16を用いた。このため、湯水混合水栓10によれ
ば、この貫通穴を経て水栓本体部18に湯や水を供給し
たり、水栓本体部18から湯や水或いは混合湯水を吐水
できる。E:湯水混合水栓10では、図1,図2から明らかなよ
うに、外部ケーシング16は、水栓本体部18を間隙を
保って収納する筒状のケーシング部に、湯水の管路をな
す接続金具26を収納した脚17a,17bを一体に形
成して備え、この脚17a,17bを、給水脚金具2
0,給湯脚金具40を介して給水管、給湯管にそれぞれ
固定してこれを一体化させている。このため、水栓本体
部18を収納した外部ケーシング16ごとこれら給水管
および給湯管と一体化でき、これを通して湯水混合水栓
10全体をこれら給水管および給湯管と一体化してい
る。よっ て、この脚17a,17b自体で、あるいは給
水脚金具20,給湯脚金具40自体で、若しくは給水
管、給湯管自体でこの湯水混合水栓10を壁面等に固定
支持することができる。このため、外部ケーシング16
に収納された水栓本体部18は、この外部ケーシング1
6で支持されて不用意な力を受けることがなく、その損
傷を招くことはない。
【0058】次に、第2実施例に係る湯水混合水栓につ
いて説明する。なお、上記した第1実施例に係る湯水混
合水栓10と相違する構成について詳細に説明し、共通
する部材については、その説明或いは図示を省略すると
ともに第1実施例と同一の数値記号を用いることとす
る。また、第1実施例に係る湯水混合水栓10と共通す
る部材については、その説明を省略し図示するに止める
こととする。
【0059】第2実施例に係る湯水混合水栓310は、
その概略斜視図である図4に示すように、本体部312
の形状が湯水混合水栓10の本体部12と異なり、ま
た、本体部312を構成する外部ケーシング316も湯
水混合水栓10の外部ケーシング16とその形状および
機能で異なる。一方、外部ケーシング316に収納・固
定される水栓本体部318(図5参照)は、湯水混合水
栓10の水栓本体部18とその外形形状が異なるに過ぎ
ない。
【0060】図4に示すように、外部ケーシング316
は、湯水混合水栓10と同様に、給水脚金具20,給湯
脚金具40およびカラン14に固定される固定脚部17
a,17bおよび固定脚部17c(図5参照)を備え
る。一方、外部ケーシング316は、湯水混合水栓10
における外部ケーシング16と異なり、その両端に開口
部を閉塞する着脱自在の蓋体319a,319bを備え
る。この蓋体319a,319bは、温度調節ハンドル
80,切り換えハンドル160をケーシング端部から突
出させて、外部ケーシング316両端の開口部を塞ぐも
のであり、鋼材の機械加工或いは鋳型成形を経て形成さ
れる。そして、外部ケーシング316に水栓本体部31
8が収納・固定された後に、上記したように外部ケーシ
ング316に取り付けられる。
【0061】次に、外部ケーシング316,水栓本体部
318の構成および外部ケーシング316による水栓本
体部318の収納の様子について、内部機構の詳細を省
略した図4のIII−III線に沿った断面図である図
5を用いて説明する。なお、この図5には、外部ケーシ
ング316が固定される給水脚金具20を合わせて図示
することとする。
【0062】図5に示すように、第2実施例の湯水混合
水栓310の主要な外観をなす外部ケーシング316
は、青銅,黄銅や種々の銅合金等を用いて鋳型成形され
ており、その内部に水栓本体部318収納用の収納空間
317を有する。また、外部ケーシング316は、この
収納空間317内に、水栓本体部318を保持するため
の上下のリブ320,321を、外部ケーシング316
の長手方向に沿って備える。このリブ320,321
は、外部ケーシング316の鋳型成形時に、外部ケーシ
ング316と一体に鋳型成形されたものである。また、
各リブ320,321は、後述する水栓本体部318に
設けた上下の回り止め部322が支障なく挿入できるよ
う、その間隔を考慮して鋳型成形されている。
【0063】外部ケーシング316に収納される水栓本
体部318は、混合弁カートリッジ70,切り換え弁カ
ートリッジ150のほか、水,湯および混合湯水の通路
を有し、その内部構成は、湯水混合水栓10における水
栓本体部18と同一である。そして、その外形形状にお
いて、湯水混合水栓10の水栓本体部18と異なる。即
ち、図5に示すように、水栓本体部318は、外側ケー
シング50の外周面の上下に、回り止め部322を、水
栓本体部318の長手方向に沿って備える。この場合、
水栓本体部318の外側ケーシング50は、エンジニア
リングプラスチックの一種であるポリフェニレンスルフ
ィド(PPS)を射出成形して形成されているので、回
り止め部322は外側ケーシング50の外周面に一体に
形成される。なお、この回り止め部322は、水栓本体
部318の長手方向に沿って形成されている必要はな
く、射出成形における金型の都合に合わせて外側ケーシ
ング50の外周面の上下に一部のみ形成されていてもよ
い。
【0064】この外部ケーシング16と水栓本体部18
との間における収納空間317には、湯水混合水栓10
と同様にポリプロピレン(PP)からなる発泡材を所定
倍率で発泡させた発泡ビーズ、或いは不燃繊維を集合さ
せたロックウール保温材等の断熱材が密に装填、即ち充
填されている。この断熱材の充填の様子については後述
する。
【0065】そして、次のようにして組み付けること
で、水栓本体部318を回転させることなく、外部ケー
シング316の収納空間317に水栓本体部318をリ
ブ320,321を介して収納・固定し、湯水混合水栓
310を製造する。
【0066】つまり、リブ320,321を一体にして
鋳型成形された外部ケーシング316にその端部の開口
部から水栓本体部318の一端を入れ込み、その際、こ
のリブ320,321に水栓本体部318の上下の回り
止め部322を挿入する。そして、上下の回り止め部3
22がリブ320,321に挿入された状態のまま、こ
の水栓本体部318を押し込む。この水栓本体部318
の押し込みを、外部ケーシング316における各固定脚
部17aないし17cの金具挿入孔25に水栓本体部3
18における水入り口51,湯入り口52およびカラン
出口170がそれぞれ一致するまで継続する。
【0067】次いで、給水脚金具20,給湯脚金具40
およびカラン14における接続金具26を、外部ケーシ
ング316の各固定脚部17aないし17cの金具挿入
孔25,水栓本体部318の水入り口51,湯入り口5
2およびカラン出口170にそれぞれ挿入する。その
後、締め具28により各脚金具とカランとを湯水混合水
栓310の外部ケーシング316に固定して水や湯の通
路を給水管および給湯管と接続する。その一方で、収納
空間317に配置させておいたポリプロピレン(PP)
からなる未発泡の発泡材を温風等により加熱し、当該発
泡材を所定倍率で発泡させて発泡ビーズを収納空間31
7に充填する。或いは、ロックウール保温材等を外部ケ
ーシング316の開口部から押し込んでこれを充填す
る。こうして、水栓本体部318は、収納空間317に
充填された断熱材を隔てて外部ケーシング316に収納
・固定されることになる。その後、温度調節ハンドル8
0および切り換えハンドル160の水栓本体部318両
端への組み付けと、外部ケーシング316両端への蓋体
319a,319bの固定を経て、湯水混合水栓310
を完成させる。
【0068】なお、収納空間317における発泡ビーズ
の発泡充填は、第1実施例における湯水混合水栓10の
場合と同様に、給水脚金具20等の組み付けに先立って
行なうこともできることは勿論である。また、発泡のさ
せかたについても、湯水混合水栓10と同様に行なうこ
とができる。
【0069】以上説明したように第2実施例の湯水混合
水栓310では、湯水混合水栓本来の機能を水栓本体部
318に総て備え付け、この水栓本体部318を特別な
機械加工等を行なうことなく外部ケーシング316内部
の収納空間317にリブ320,321を介して収納・
固定し、この収納空間317には断熱材を充填した。よ
って、第2実施例の湯水混合水栓310によれば、第1
実施例における10と同様に、湯水混合水栓310の大
きさ,形状,質感等の設計の自由度の向上と付加価値の
向上とを工数増加や複雑化を招くことなく両立すること
ができる。このほか、水栓本体部318の収納等のため
に特別な機械加工等を必要としないことなどから、第2
実施例の湯水混合水栓310によれば、湯水混合水栓1
0と同様に、外部ケーシング316の内面を鋳肌のまま
として耐食性を向上させたり、水栓本体部318の共通
化を通したコストダウンを図ることができる。また、外
部ケーシング316を青銅,黄銅や種々の銅合金等から
鋳型成形したので、湯水混合水栓10に高級感を付加さ
せることができる。
【0070】しかも、この第2実施例の湯水混合水栓3
10では、収納空間317に充填するものを断熱材とす
るとともに当該断熱材が充填される収納空間317を広
い空間に亘って設けた。このため、第2実施例の湯水混
合水栓310によれば、湯水混合水栓310の断熱効果
をより一層向上させることができる。
【0071】また、外部ケーシング316に間隔を保っ
て水栓本体部318を収納するに当たり、鋳型成形した
外部ケーシング316の内部に設けられたリブ320,
321を用いた。よって、第2実施例の湯水混合水栓3
10によれば、外部ケーシング316の鋳型成形時に、
このリブ320,321を外部ケーシング316に一体
に容易に設けることができ、湯水混合水栓310の製造
工程のより一層の簡略化とコストダウンとを図ることが
できる。また、外部ケーシング316内部にリブ32
0,321を形成して外部ケーシング316の肉厚を薄
くできるので、湯水混合水栓310の軽量化を図ること
ができる。
【0072】一方、湯水混合水栓310を製造するに当
たっては、鋳型成形しただけの外部ケーシング316の
開口部から水栓本体部18を押し込んで、水栓本体部3
18を外部ケーシング316にリブ320,321を介
して収納・固定し、給水脚金具20等に締め具28を介
して外部ケーシング316を固定するとともに発泡ビー
ズ,ロックウール保温材等の断熱材を収納空間317に
充填するだけでよい。よって、第2実施例にあっても、
第1実施例と同様に、外部ケーシング316の分割成形
やその組み付け等を必要としないので、製造工程の簡略
化を通して容易に湯水混合水栓310を製造することが
できる。
【0073】また、第2実施例の湯水混合水栓310で
は、第1実施例の湯水混合水栓10と同様に、A〜Eの
効果を奏することができる。
【0074】次に、第3実施例に係る湯水混合水栓37
0について説明する。この湯水混合水栓370は、湯水
混合水栓の横断面図である図6に示すように、上記した
第1実施例に係る湯水混合水栓10と、収納空間361
における配置する中間部材について相違し、水栓本体部
18を始めとする他の構成部材についてはその構成が同
一である。
【0075】図6に示すように、この湯水混合水栓37
0は、水栓本体部18が密着して挿入されている本体ケ
ース366を備え、この本体ケース366と外部ケーシ
ング16との間の収納空間361に、湯水混合水栓10
と同様に発泡ビーズ365を充填して構成される。この
本体ケース366は、砲金,アルミニウム,鉄等の金属
材料からなる管体であり、湯水混合水栓370の重量調
整を行なう。つまり、このように比重の異なる材料を用
いたり、その厚みを変えることで、本体ケース366自
体の重量を変えて湯水混合水栓370の重量調整を行な
うことができる。
【0076】従って、この第3実施例の湯水混合水栓3
70によれば、上記した第1,第2実施例の湯水混合水
栓10や湯水混合水栓310と異なり、湯水混合水栓の
重量調整という異質な付加価値をもたらすことができ
る。よって、例えば、外部ケーシング16,水栓本体部
18の構成部材を総てエンジニアリングプラスチックで
形成した場合であっても、従来の湯水混合水栓と同じよ
うな重量とすることができるので、湯水混合水栓の取付
施工者にとってその取付作業に違和感を与えることがな
い。また、収納空間361に発泡ビーズ365を充填し
ていることから、湯水混合水栓370の断熱を図ること
もできる。なお、第3実施例の湯水混合水栓370にあ
っても、第1,第2実施例の湯水混合水栓10,310
と同様に、A〜Eの効果を奏することができる。
【0077】次に、上記した実施例の湯水混合水栓の変
形例について説明する。上記した実施例では、図2に示
すように、外部ケーシング16と水栓本体部18との間
隙の全域に発泡ビーズ365を充填した。しかし、外部
ケーシング16と水栓本体部18との間隙のうち、その
所定範囲の上下の領域或いは左右の領域に発泡ビーズ3
65を介在させ、水栓本体部18を一部の発泡ビーズ3
65により保持するよう変形することもできる。
【0078】また、上記した実施例では、図5に示すよ
うに、外部ケーシング316にリブ320,321を設
けるに当たり、外部ケーシング316の上下にリブ32
0,321を備え付けた。しかし、外部ケーシング31
6の収納空間317内に、水栓本体部318の左右にリ
ブを設けるよう変形することもできる。この場合には、
このリブの内部を水栓本体部の水入り口,湯入り口に連
通させて水栓本体部への入り口とし、このリブを経て水
栓本体部に湯や水を供給することもできる。或いは、リ
ブ320,321を外部ケーシング316に一体に設け
たが、外側ケーシング50に設けるよう変形することも
できる。
【0079】以上本発明の実施例について説明したが、
本発明はこの様な実施例になんら限定されるものではな
く、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々なる態
様で実施し得ることは勿論である。
【0080】例えば、上記各実施例では湯水混合水栓に
ついて説明したが、水或いは湯のみを吐水する水栓は勿
論、石鹸水,薬剤水,ムース,アルコール,食塩水など
の流体を吐水する水栓であってもよい。また、この場合
には流体の吐水・止水の切換および吐水量の調整を必要
とするに過ぎないので、外部ケーシング16を一方が閉
塞したものとすることもできる。
【0081】また、水栓本体部18をSMAによる感温
ばね92(感温素子)を用いて混合湯水の温度制御を行
なう構成としたが、水栓本体部18をワックスエレメン
トを用いる構成とすることもできる。もとより、感温素
子による温度制御を行なわない構成であってもかまわな
い。また、湯水混合水栓10,310,370をカラン
14のみから吐水する構成としたが、カランとシャワー
の選択吐水が可能な構成や、カランに換えてシャワーか
らのみ吐水する構成とすることもできる。
【0082】更に、リブ320,321を外部ケーシン
グ316に一体に設けたが、外側ケーシング50に設け
ることもできる。
【0083】このほか、第3実施例の湯水混合水栓37
0における本体ケース366をその厚みが軸方向で異な
る管体とすることもできる。例えば、カランのほかにシ
ャワーからの吐水ができる湯水混合水栓において、シャ
ワーへの湯水の流出管が湯水混合水栓の端部にあるよう
な場合、この流出管のある側と範囲の端部において本体
ケース366を厚肉とすれば、湯水混合水栓の重量バラ
ンスをも調整することができる。また、湯水混合水栓3
10において、図7に示すように、外部ケーシング31
6の収納空間317内に重量調整用の金属シャフト36
7を入れ込み、この金属シャフト367の両端を、外部
ケーシング316両端の蓋体319,320にて支持す
るよう構成することもできる。この場合でも、金属シャ
フト367の径や材料を変えたり、径を軸方向で異なる
ようにしたりすることで、湯水混合水栓の重量調整や重
量バランスの調整を行なうことができる。
【0084】
【発明の効果】以上詳述したように請求項1記載の水栓
では、流体の入口および出口とこれらを連通する通路と
を備える内部部材を間隙を保って外部ケーシングの収納
空間に収納し、この間隙に中間部材を介在させる。よっ
て、この介在させた中間部材を介して内部部材を外部ケ
ーシングに保持、延いては固定することができる。よっ
て、水栓の外観をなす外部ケーシングの大きさ,形状,
質感等を、水等の流体の通路形成などに左右されること
なく変更することが可能である。また、介在された中間
部材の有する性質や介在の様子に起因して、断熱,消
音,振動吸収,衝撃緩衝,内部部材の補強,水栓の重量
調整等の種々の機能を発現させることができる。
【0085】この結果、請求項1記載の水栓によれば、
水栓の外観をなす外部ケーシングを水等の流体の通路等
を考慮することなく単独で設計することができ、その設
計の自由度を向上させることができる。このため、水栓
の大きさ,形状,質感等の設計の自由度が向上し、これ
らを設置場所の雰囲気に容易に適合させることができ
る。この場合、質感の自由度の向上に伴い、使用する材
料の選択の自由度を広げることができる。また、請求項
1記載の水栓によれば、中間部材の有する性質やこの中
間部材の介在の様子に起因する種々の機能の発現を通し
て、水栓の付加価値を向上させることができる。しか
も、外部ケーシングへの内部部材の収納,中間部材の介
在に当たって、特別な機械加工等を要しないので、請求
項1記載の水栓によれば、水栓の設計の自由度と付加価
値の向上とを工数増加や複雑化を招くことなく両立する
ことができる。更には、この請求項1記載の水栓では、
内部部材を収納するケーシング部に、内部部材に流体を
供給する供給管に固定して当該供給管と一体化すること
ができる管材収納部を一体に形成して有するので、外部
ケーシングごとこの供給管と一体化すること、即ち、水
栓全体を供給管と一体化することができる。このため、
この管材収納部自体で、あるいは供給管自体でこの水栓
を壁面等に固定支持することができ、外部ケーシングに
収納された内部部材を外部ケーシングで支持できる。よ
って、内部部材に不用意な力を掛けることがなく、その
損傷を招かない。
【0086】また、内部部材を外部ケーシングに単に収
納できればよいことから、請求項1記載の水栓によれ
ば、外部ケーシングに収納する内部部材を共通化するこ
とができ、部材の共通化を通してコストダウンを図るこ
とができる。
【0087】請求項2記載の水栓では、外部ケーシング
に収納されて中間部材により保持される内部部材を、通
路を流れる流体を制御する弁装置を備えるものとした。
よって、請求項2記載の水栓によれば、内部部材の通路
に流れる流体に対して、流体の流れの停止,切り換え,
2種以上の流体の混合,その混合比の調節,流速並びに
流量の調節等の種々の制御をすることができる。
【0088】請求項3記載の水栓では、この弁装置とし
て、内部部材の通路に嵌挿される所定形状のハウジング
を有しこのハウジング内に流体を制御する機能の少なく
とも一部を納めた弁装置を用いた。よって、請求項3記
載の水栓によれば、内部部材への弁装置の組み付けおよ
び水栓自体の組み付けを容易とし、弁装置に不良が生じ
た場合でも容易に弁装置を交換することができる。
【0089】請求項4記載の水栓では、内部部材を収納
する外部ケーシングを、その収納空間と連通し内部部材
を挿入する挿入穴を備えるものとした。このため、請求
項4記載の水栓によれば、この挿入穴から内部部材を挿
入し外部ケーシングの収納空間に収納し、水栓を容易に
組み付けることができる。
【0090】請求項5記載の水栓では、鋳型成形した外
部ケーシングの挿入穴を、弁装置の駆動部の連絡口に
用することかできる。よって、請求項5記載の水栓によ
れば、外部ケーシングに必要な穴を少なくし、外部ケー
シングの強度を維持することができる。
【0091】請求項6記載の水栓では、内部部材と外部
ケーシングとの間隙に介在させる中間部材を、その一部
分が内部部材を外部ケーシングの収納空間に間隙を保っ
て保持する保持部材とした。よって、請求項6記載の水
栓によれば、この中間部材の一部である小量の中間部材
により、内部部材を保持することができる。
【0092】請求項7記載の水栓では、保持部材を介し
て内部部材を間隙を保って外部ケーシングに保持し、中
間部材をこの間隙に介在させるに過ぎない。よって、請
項7記載の水栓によれば、水栓の外観をなす外部ケー
シングの大きさ,形状,質感等に関する設計の自由度や
使用する材料の選択の自由度を、請求項1記載の水栓と
同様に、向上させることができる。また、請求項7記
の水栓によれば、中間部材の有する性質やこの中間部材
の介在の様子に起因する上記した種々の機能の発現を通
して、水栓の付加価値を向上させることができる。しか
も、外部ケーシングへの内部部材の収納,中間部材の介
在に当たって、特別な機械加工等を要しないので、請求
項7記載の水栓によれば、水栓の設計の自由度と付加価
値の向上とを工数増加や複雑化を招くことなく両立する
ことができる。また、請求項1記載の水栓と同様に、こ
の請求項7記載の水栓にあっても、外部ケーシングに収
納する内部部材の共通化を通してコストダウンを図るこ
とができる。更に、請求項1記載の水栓と同様に、この
請求項7記載の水栓によっても、外部ケーシングごと供
給管と一体化すること、即ち、水栓全体を供給管と一体
化することができるので、この管材収納部自体で、ある
いは供給管自体でこの水栓を壁面等に固定支持すること
ができる。よって、外部ケーシングに収納された内部部
材をこの外部ケーシングで支持して、内部部材に不用意
な力を掛けることがなく、その損傷を招かない。
【0093】特に、請求項1および請求項7記載の水栓
において、中間部材の有する性質やこの中間部材の介在
の様子を充填したり装填を密にて内部部材の補強を図っ
た場合には、内部部材を種々のエンジニアリングプラス
チックにて形成することができ、水栓の軽量化を図るこ
とができる。
【0094】請求項8記載の水栓では、外部ケーシング
に収納されて保持部材により保持される内部部材を、通
路を流れる流体を制御する弁装置を備えるものとした。
よって、請求項8記載の水栓によれば、内部部材の通路
に流れる流体に対して、流体の流れの停止,切り換え,
2種以上の流体の混合,その混合比の調節,流速並びに
流量の調節等の種々の制御をすることができる。
【0095】請求項9記載の水栓では、この弁装置とし
て、内部部材の通路に嵌挿される所定形状のハウジング
を有しこのハウジング内に流体を制御する機能の少なく
とも一部を納めた弁装置を用いた。よって、請求項9記
載の水栓によれば、内部部材への弁装置の組み付けおよ
び水栓自体の組み付けを容易とし、弁装置に不良が生じ
た場合でも容易に弁装置を交換することができる。
【0096】請求項10記載の水栓では、内部部材を間
隔を保って外部ケーシングの収納空間に収納する保持部
材を、内部部材の入口および/又は出口と連通する連通
孔を備えるものとした。よって、請求項10記載の水栓
によれば、この連通穴を経て内部部材に流体を供給した
り、内部部材から流体を吐水できる。請求項11記載の
水栓では、中間部材を、水栓の重量に関する調整を行う
ための部材とした。よって、請求項11記載の水栓によ
れば、この中間部材により、水栓の重量調整や重量バラ
ンス調整を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る湯水混合水栓10の
平面図。
【図2】内部機構の詳細を省略した図1のI−I線断面
図。
【図3】図1のII−II線断面図。
【図4】第2実施例に係る湯水混合水栓310の概略斜
視図。
【図5】内部機構の詳細を省略した図4のIII−II
I線に沿った断面図。
【図6】第3実施例に係る湯水混合水栓370の縦断面
図。
【図7】湯水混合水栓370の変形例における縦断面
図。
【符号の説明】
10…湯水混合水栓 12…本体部 14…カラン 16…外部ケーシング 18…水栓本体部 20…給水脚金具 26…接続金具 28…締め具 40…給湯脚金具 50…外側ケーシング 51…水入り口 52…湯入り口 55…水流路 60…内側ケーシング 70…混合弁カートリッジ 80…温度調節ハンドル 150…切り換え弁カートリッジ 160…切り換えハンドル 170…カラン出口 172…流路 174…流路 310…湯水混合水栓 312…本体部 316…外部ケーシング 317…収納空間 318…水栓本体部 320,321…リブ 361…収納空間 365…発泡ビーズ 366…本体ケース 367…金属シャフト 370…湯水混合水栓
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−81280(JP,A) 実開 昭53−99043(JP,U) 実開 昭58−31477(JP,U) 実開 昭58−112782(JP,U)

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 供給された流体を吐水口から吐水する水
    栓であって、 前記流体が流れ込む入と前記吐水口に繋がる出口と、
    該入口と出口を連通する通路とを有する内部部材と、 該内部部材を該内部部材との間に間隙を保って収納可能
    な収納空間を形成するケーシング部と、前記内部部材の
    入口又は出口に繋がれて前記流体の前記入口への又は前
    記出口からの管路をなす管材を収納する管材収納部とを
    一体に形成して有する外部ケーシングとを備え、 該外部ケーシングの収納空間に前記内部部材を前記間隙
    を保って収納し、 前記内部部材と前記外部ケーシングとの間の前記間隙に
    中間部材を介在させてなる水栓。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の水栓であって、 前記内部部材は、該内部部材の通路を流れる流体を制御
    する弁装置を備えるものである水栓。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の水栓であって、 前記弁装置は、前記内部部材の通路に嵌挿される所定形
    状のハウジングを有し、該ハウジング内に流体を制御す
    る機能の少なくとも一部を納めたものである水栓。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし請求項3いずれか記載の
    水栓であって、 前記外部ケーシングは、該外部ケーシングの収納空間と
    連通し、前記内部部材を挿入する挿入穴を備えるもので
    る水栓。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の水栓であって、 前記挿入穴は、前記内部部材が該内部部材の通路に流れ
    る流体を制御する弁装置を備える場合には該弁装置と該
    弁装置の駆動部とを連絡する連絡口である水栓。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし請求項5いずれか記載の
    水栓であって、 前記中間部材の一部分が、前記内部部材を前記外部ケー
    シングの収納空間に前記間隙を保って保持する保持部材
    である水栓。
  7. 【請求項7】 供給された流体を吐水口から吐水する水
    栓であって、 前記流体が流れ込む入と前記吐水口に繋がる出口と、
    該入口と出口を連通する通路とを有する内部部材と、 該内部部材を該内部部材との間に間隙を保って収納可能
    な収納空間を形成するケーシング部と、前記内部部材の
    入口又は出口に繋がれて前記流体の前記入口への又は前
    記出口からの管路をなす管材を収納する管材収納部とを
    一体に形成して有する外部ケーシングと、 前記内部部材の外周面、もしくは、前記外部ケーシング
    の内周面の少なくとも一方に形成され、該内部部材を前
    記外部ケーシングの収納空間に前記間隙を保って保持す
    る保持部材とを備え、 前記内部部材と前記外部ケーシングとの間の前記間隙に
    中間部材を介在させてなる水栓。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の水栓であって、 前記内部部材は、該内部部材の通路を流れる流体を制御
    する弁装置を備えるものである水栓。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の水栓であって、 前記弁装置は、前記内部部材の通路に嵌挿される所定形
    状のハウジングを有し、該ハウジング内に流体を制御す
    る機能の少なくとも一部を納めたものである水栓。
  10. 【請求項10】 請求項7ないし請求項9いずれか記載
    の水栓であって、 前記保持部材は、前記内部部材の入口および/又は出口
    と連通する連通孔を備える水栓。
  11. 【請求項11】 請求項1又は請求項7いずれか記載の
    水栓であって、 前記中間部材は、水栓の重量に関する調整を行うための
    部材である水栓。
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