JP2684457B2 - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

Info

Publication number
JP2684457B2
JP2684457B2 JP3042356A JP4235691A JP2684457B2 JP 2684457 B2 JP2684457 B2 JP 2684457B2 JP 3042356 A JP3042356 A JP 3042356A JP 4235691 A JP4235691 A JP 4235691A JP 2684457 B2 JP2684457 B2 JP 2684457B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic
magnetic layer
layer
thickness
thin film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP3042356A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04259909A (ja
Inventor
真人 舟橋
直人 阿部
幸司 笹沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP3042356A priority Critical patent/JP2684457B2/ja
Priority to US07/826,418 priority patent/US5370928A/en
Publication of JPH04259909A publication Critical patent/JPH04259909A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2684457B2 publication Critical patent/JP2684457B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/62Record carriers characterised by the selection of the material
    • G11B5/64Record carriers characterised by the selection of the material comprising only the magnetic material without bonding agent
    • G11B5/66Record carriers characterised by the selection of the material comprising only the magnetic material without bonding agent the record carriers consisting of several layers
    • G11B5/676Record carriers characterised by the selection of the material comprising only the magnetic material without bonding agent the record carriers consisting of several layers having magnetic layers separated by a nonmagnetic layer, e.g. antiferromagnetic layer, Cu layer or coupling layer
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10STECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10S428/00Stock material or miscellaneous articles
    • Y10S428/90Magnetic feature
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10TTECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
    • Y10T428/00Stock material or miscellaneous articles
    • Y10T428/12All metal or with adjacent metals
    • Y10T428/12465All metal or with adjacent metals having magnetic properties, or preformed fiber orientation coordinate with shape
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10TTECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
    • Y10T428/00Stock material or miscellaneous articles
    • Y10T428/12All metal or with adjacent metals
    • Y10T428/12493Composite; i.e., plural, adjacent, spatially distinct metal components [e.g., layers, joint, etc.]
    • Y10T428/12771Transition metal-base component
    • Y10T428/12861Group VIII or IB metal-base component
    • Y10T428/12931Co-, Fe-, or Ni-base components, alternative to each other
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10TTECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
    • Y10T428/00Stock material or miscellaneous articles
    • Y10T428/26Web or sheet containing structurally defined element or component, the element or component having a specified physical dimension
    • Y10T428/263Coating layer not in excess of 5 mils thick or equivalent
    • Y10T428/264Up to 3 mils
    • Y10T428/2651 mil or less

Landscapes

  • Magnetic Record Carriers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、真空蒸着法により非磁
性基体上に強磁性金属薄膜を磁性層として形成してな
る、いわゆる強磁性金属薄膜型の磁気記録媒体の改良に
関し、特にハイビジョン用途等の広帯域信号記録および
高密度記録に適した強磁性金属薄膜型の磁気記録媒体に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】磁気記録媒体は高密度記録が強く指向さ
れ続けている。高密度記録の達成のためには、再生出力
を大きくすること、ノイズを低減させること、或いは両
者を達成していわゆるC/N(再生出力Cとノイズの
比)を高くすることが必要である。従来より広く使われ
ている塗布型の磁気記録媒体においても使用する磁性材
料を酸化鉄粉末からメタル粉末にするなど材料自体を変
更すると共に、夫々の材料に於いても磁気特性の向上、
微粒子化などの改良を図り、高密度で高S/Nの磁気記
録再生特性を達成してきた。しかしながら、これらの努
力にも拘らず塗布型の記録媒体では高密度記録に限界が
見られ始め、次の次の高密度記録達成のための新たな材
料として金属薄膜型媒体の開発が進められている。金属
磁性薄膜の作成方法としては、高分子フィルム等の基体
上に強磁性金属をスパッタリング法、イオンプレーティ
ング法、電子ビーム蒸着法などの真空中で薄膜を形成す
る真空成膜方法、および水溶液中で基体上に薄膜を形成
するいわゆるメッキ方法などが知られている。これらの
中で電子ビーム蒸着法による磁気テープ媒体の一部は8
ミリビデオシステム用の磁気テープ、いわゆるHi−8
MEとして実用に供され始めている。しかしながら近
年、更なる高記録密度達成への要望は極めて強く、大容
量記録への要求はますます強くなってきている。このよ
うな要請に応えるために、金属磁性薄膜型磁気記録媒体
に於いても、その特性改良研究が進められてきている。
【0003】これまでの金属薄膜型の記録媒体の特性改
良方法としては、Co−Niを採用した電子ビーム蒸着
法によるものでは、 磁性膜粒子構造の改良、例えば真空蒸着時の酸素導
入による抗磁力の増大とノイズの低減 複数層の蒸着膜を多層構造化することによるノイズ
の低減および磁性膜の磁気特性改良による記録再生特性
の改善。(非磁性中間層を設けることも含む) 斜方蒸着膜の多層構造化において、磁性粒子の成長
方向を制御することにより、記録再生特性の方向依存性
をなくする。 斜方蒸着膜の多層構造化において磁性膜の間に非磁
性中間層を設けて、耐久性の向上を図る。 などが行われてきた。
【0004】しかしながら、これらの技術は、広い記録
信号の周波数帯域に渡って、その再生出力やC/Nを向
上させる技術は見出せていなかった。即ち、金属薄膜型
媒体では、記録波長の短い領域では高い再生出力が得ら
れるものの、記録波長の長い領域での再生出力は塗布型
媒体に比べむしろ低下してしまう様な特性であった。高
記録密度を達成するために記録波長の短い領域での出力
を高くするためには、磁性層の厚みを薄くする、抗磁力
を高くするなどが有効な手段の例であったが、このよう
にすると記録波長の長い領域での再生出力はさらに低下
する特性を示していた。これを改良するために磁性層を
厚くすると、記録波長の短い領域での出力は低下し、高
密度記録の達成との両立は出来ていなかった。しかる
に、近年、ハイビジョン信号や、高転送レートのディジ
タル信号を高密度に記録するための媒体の必要性が強く
なってきたが、これらの信号を高品質かつ高密度に記録
するためには、広い周波数領域、即ち広い記録波長の領
域に渡って、高い再生出力が得られる媒体が必要であ
る。しかし、これらの要請に応えられる磁気記録媒体
は、未だ得られていなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、この様な従
来の状況に鑑みてなされたものであって、広い記録周波
数領域、即ち、長波長から短波長にわたって、高い再生
出力と高いC/N比を得るための強磁性金属薄膜型の磁
気記録媒体を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、非磁性基体上
に強磁性金属薄膜よりなる磁性層を有する磁気記録媒体
において、該強磁性金属薄膜は下層磁性層および上層磁
性層とからなり、t/dが0.1〜0.3になるよ
うに該非磁性基体上に下層磁性層、厚みがtである非磁
性中間層及び厚みdが300〜1200Åである上層磁
性層をこの順に積層して形成し、前記下層磁性層の抗磁
力が1000Oe以上であって、且つ、前記上層磁性層
の抗磁力が前記下層磁性層の抗磁力よりも250 Oe
以上大きく、前記非磁性中間層は金属もしくは金属酸化
物であることを特徴とする磁気記録媒体である。即ち、
本発明は、上層磁性層の厚み及びその磁性膜の特性と非
磁性中間層の厚みとの関係、さらに下層磁性層の磁気特
性と上層磁性層の磁気特性との関係を最適化することに
よって上述の目的を達成できることを見出し、それらの
関係を規定し優れた特性の磁気記録媒体を提供するもの
である。
【0007】本発明は、t/d=非磁性中間層厚/上層
磁性層厚=0.1〜0.3に制御することにより、
記録のための周波数信号の波長が短い領域(例えば、λ
=0.1〜0.5μm)と同じくその波長が長い領域
(例えば、λ=2〜10μm)の再生出力レベルを高く
維持しつつ、該周波数信号の波長が中位の領域(例え
ば、λ=0.5〜2μm)の再生出力レベルの向上を計
ることができた。即ち、t/dの下限値を0.1以上
にすることにより、長波長領域の出力レベルを高く維持
すると共に短波長領域と中波長領域の出力レベルの低下
を防止し、t/dを上限値を0.3以下にすることに
より、短波長領域の出力レベルを高く維持すると共に中
波長領域および長波長領域の出力レベルの低下を防止す
ることにより、中波長領域の再生出力レベルを向上させ
ることができた。本発明において、t/dを限定したこ
とによって、上記の特性が得られるメカニズムの詳細は
まだ不明であるが、上層磁性層および下層磁性層の磁気
的な相互作用が関与していると考えられる。即ち、t/
dが大きいと非磁性中間層の厚みを十分に大きく、かつ
上層磁性層厚を薄くできるため短波長側の出力に優れる
特性が顕著になってくるためと考えられ、一方、t/d
が小さい場合は、中間層の厚みを小さくすると上層磁性
層の厚みは相対的に大きくなり、厚い磁性膜の挙動に近
くなり長波長の出力は向上するものの短波長での出力は
減磁界の影響によって低下する傾向があるためと考えら
れる。このようにt/dを限定することにより最適な非
磁性中間層および上層磁性層の各厚みが規定され、中波
長領域の出力の向上も含めて全波長領域で出力が向上で
きると考えらる。
【0008】本発明による磁気記録媒体は、図1の例に
示すように非磁性基体1上に下層磁性層2と上層磁性層
3とからなる強磁性金属薄膜を非磁性中間層4を挟持す
るように下層磁性層2、非磁性中間層4、上層磁性層3
を順次積層して構成したものである。但し、下層磁性層
2は、この場合強磁性金属薄膜のみで構成したが、この
下層磁性層2は、強磁性金属薄膜内に1以上の非磁性層
を挿入した構造のものでもよい。該非磁性層の構造、組
成は特に制限はなく任意であるが、非磁性中間層4と同
じでも異なってもよい。本発明の上層磁性層3は強磁性
金属薄膜の複層構造でもよく、同一組成で互いに異なる
結晶構造もしくは同一結晶構造で互いに配向が異なるも
のおよび/または結晶構造の如何を問わず互いに異なる
組成から構成されていてもよい。同様に下層磁性層2も
上層磁性層3と同義な複層構造でもよい。
【0009】本発明における上層磁性層および下層磁性
層からなる強磁性金属薄膜を形成する手段およびその形
状・構造は、特に制限されない。強磁性金属薄膜の形成
手段としては、電気メッキ法、無電解メッキ、気相メッ
キ、スパッタリング、蒸着、イオンプレーティング等が
例示される。また、強磁性金属薄膜の結晶構造として、
六方晶結晶、斜方柱状結晶等が挙げられる。本発明の目
的を更に効果的に達成するためには、強磁性金属薄膜の
形成手段として斜め蒸着法が好ましく、これにより形成
される斜方柱状結晶、垂直柱状結晶等からなる強磁性金
属薄膜がよい。この斜方柱状結晶とは、具体的に構造の
特徴を述べれば、結晶柱が斜めに折り重なって配列して
いるもの等が挙げられる。斜方蒸着膜は、移動する基体
に対して蒸発源からそれら金属の蒸発原子を高入射角か
ら低入射角、例えば、90度から40度もしくは50度
から10度へと連続的に変化させながら被着することに
より形成するもので、湾曲した柱状の粒子形態を示す。
また斜方蒸着中に真空槽に酸素を含む酸化性ガスもしく
は酸化性ガスと不活性ガスとの混合ガスを導入して酸化
物を含む柱状の粒子形態の膜を形成することができる。
これら酸化性ガスを導入して得た膜では特に、磁気特性
に優れ、再生出力やノイズに優れると共に、磁気テープ
とした場合の耐久性の向上ができる。非磁性中間層の形
成方法は特に制限されず、任意の方法が採用できる。例
えば、非磁性材料の塗布、または蒸着などの真空成膜の
手法によって作成することができる。該塗布の方法とし
ては、必要により、金属、金属酸化物、金属窒化物等の
無機粒子を樹脂バインダーの溶液中に分散した塗料を塗
布し形成する方法等が挙げられる。この場合、非磁性中
間層に潤滑剤等を含有せしめてもよい。蒸着法による場
合には、基本的には強磁性金属薄膜を作成するための真
空蒸着装置が使用できる。即ち、蒸発させる金属材料を
例えばCu、Pt、Ti、Al、Cr、Biなどの非磁
性金属材料を用いること、或いはこれらの金属材料の蒸
発を酸素含有ガスを導入しつつ行うことなどによって作
成できる。あるいは本発明の実施に当たっては中間層は
実質的に非磁性であればよいので、磁性金属材料を使用
する場合には蒸着を酸素含有ガスを導入しつつ行うこと
によって非磁性酸化物として作成することもできる。好
ましい金属単体としては、Cu、Ti、Au及びAl等
が、好ましい金属酸化物としては、Co、Ni、Si及
びTi等の酸化物が挙げられる。本発明では、非磁性中
間層の厚さを制御し易いことから、非磁性中間層は金属
もしくは金属酸化物から形成された非磁性膜の構造が特
に好ましい。
【0010】図2に本発明の製造に使用しうる真空蒸着
装置例の要部を示す。この装置は図示しない真空ポンプ
によって所定の真空度、例えば、1×10-4Torr以
下にに設定される。酸素ガスを導入して上層磁性層およ
び/または下層磁性層を形成する時は圧力を1×10-3
Torr以下にする。また、非磁性中間層を金属酸化物
で形成する時は1×10-3Torr以上にする。真空槽
11内部に、電子ビーム加熱等の加熱手段17によって
加熱される蒸発源12と巻出しロール13、冷却用の円
筒状キャン14と巻取りリール15及び蒸着原子の入射
角を規制するための遮蔽板16などが配置されている。
巻出しロールより供給される非磁性基体18を上記キャ
ン14に沿わせて連続的に走行させながら、上記蒸発源
12からの蒸発原子を上記基体に被着させ、この蒸発原
子の連続膜を上層磁性層または下層磁性層、または非磁
性中間層として形成する。従って、上記の真空蒸着法の
みを使用して本発明を製造する場合には同一装置にて3
回繰り返し蒸着することによって図1に示すような構造
の磁気記録媒体を得ることができる。この場合、蒸発源
12の金属種は交換してもしなくともよい。
【0011】本発明において、t/dを0.1
0.30に規定する。上記の特性の磁性薄膜を得るため
には上層磁性層の厚みは300Å以上が現実的に可能で
あり、これ以上の薄い膜では磁気特性を確保することが
実質的には困難である。また上層の厚みが1200Å
越えると短波長領域の出力が低下するので本発明の目的
を達成することは出来なくなる。従って本発明を実施す
るための上層の厚みは300〜1200Åであり、特
に、600〜1000Åが好ましい。従って、非磁性中
間層の厚みtは、30〜360Å、特に60〜250Å
の範囲であることが望ましい。下層磁性層の厚みは特に
規制するものではないが、テープ状の磁気記録媒体であ
る場合には2000Å以下が好ましい。磁気特性に関し
ては、下層磁性層の抗磁力は1000 Oe以上で且つ
上層磁性層の抗磁力が下層磁性層の抗磁力よりも250
Oe以上高いものである。従って、上層磁性層の抗磁
力は1250 Oe以上である。強磁性金属薄膜の材料
としては、特にFe、Co、Niなどの金属、或いはこ
れらの合金、或いはこれら金属にCu、Pt、Crなど
が添加された合金が望ましい。
【0012】本発明に使用される非磁性基体としては、
ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン
ナフタレートフィルム(PEN)、ポリアラミドフィル
ムや、ポリイミド、ポリアミドフィルムなどのベースが
使用される。それらの厚みは磁気テープ用途としては数
ミクロンから十数ミクロンのものが主として用いられ
る。これらの材料、その厚みなどは磁気記録媒体システ
ムに適合するものを選択するべき事項であり、本発明を
規定するものではない。これらベースの表面には、山状
突起や皺状突起などの突起を一種以上設けてもよい。こ
れらを設けることによって上層磁性層表面に微小突起を
形成して磁気記録媒体としての耐久性を向上させること
ができる。上記山状あるいは粒状突起は、高分子フィル
ム成膜時に有機粒子あるいは無機粒子を内添したり、フ
ィルム表面に有機粒子あるいは無機粒子を塗布するなど
によって得られる。皺状突起は例えば樹脂の希薄溶液を
塗布乾燥することもしくは非磁性支持体を延伸すること
によって形成することができる。これらの高さ、分布、
密度などは適宜選択すれば良いが、突起の高さは30〜
200Å、密度は1×104 〜3×107 個/mm2
度のものが好ましい。
【0013】本発明の上層磁性層最外表面は、磁性膜の
耐蝕性や耐久性などを向上させるための保護膜や潤滑剤
或いは両者を設けることができる。保護膜としては、酸
化物の薄膜、窒化物の薄膜及びカーボン系の薄膜等が挙
げられる。潤滑剤としては、各種脂肪酸、そのエステ
ル、パーフルオロポリエーテル等が挙げられ、通常、2
〜30mg/m2 、好ましくは、3〜20mg/m2
範囲でそのままもしくは有機溶剤等にて希釈して塗設さ
れる。上層磁性層の表面形状は特に規定されないが、1
50nmの高さの突起を有している場合、特に走行性
・耐久性に優れる。また、強磁性金属薄膜の密着向上・
磁気特性改良の為に非磁性基体に該非磁性層とは別に独
立に下地層を設けてもよい。該下地層は、公知の樹脂お
よび/または無機粒子あるいは非磁性金属薄膜もしくは
非磁性酸化物の薄膜等から構成することができる。
【0014】磁気記録媒体の形状は、テープ、シート、
カード、ディスク等いずれでもよいが、特に好ましいの
はテープ状、ディスク状である。本発明の磁気記録媒体
の走行耐久性を更に高めるため磁性層がある面とは反対
側の面に非磁性粒子と結合剤樹脂からなるバック層を設
けることができる。
【0015】
【実施例】以下に本発明を実施例により更に具体的に説
明する。ここに示す成分、割合、操作順序等は本発明の
精神から逸脱しない範囲において変更しうるものである
ことは本業界に携わるものにとっては容易に理解される
ことである。従って、本発明は下記の実施例に制限され
るべきではない。図2に示す装置を用いた実施例につい
て説明する。非磁性基体として強磁性金属薄膜が被着さ
れる側の表面に高さが約200Å、密度1.2×107
個/mmの微小突起が設けられている厚さ10μmのポ
リエチレンテレフタレートフィルムを使用した。先ず下
層磁性層を形成するために基体を搬送しつつ、蒸発源と
してCo80%、Ni20%の組成の合金を用い、電子
ビーム加熱することによって蒸発させ、該基体に下層磁
性層を被着させた。この時真空槽に酸素ガスを導入し、
その量を磁性層の飽和磁化が約4500ガウス程度にな
る様に調整すると共に抗磁力が約1000Oe前後とな
るように遮蔽板の位置も併せて調整した。非磁性中間層
を形成するために下層磁性層が形成された基体を搬送し
つつ、蒸発源としてCuを用い、電子ビーム加熱により
厚さ50〜400Åの範囲で所望の膜厚のものを形成し
た。更に、Cu中間層が設けられた基体を搬送しつつ上
層磁性層を形成するために下層磁性層と同様にして上層
磁性層の磁性膜を形成した。上層磁性層の磁気特性は遮
蔽板の位置、および酸素の導入量を変えることによっ
て、厚み及び磁気特性を調整した。以上の手順によっ
て、磁気特性および厚みの異なる下層磁性層の磁性膜
と、Cu中間層の厚み、及び磁気特性及び厚みの異なる
上層の磁性膜と組合せた幾つかの3層構造の磁性膜を持
つ磁気テープサンプル#1〜#12を作成した(尚、
4〜6、9、10は本願発明例、その他は比較例であ
る。)。比較のため、中間層を設けないで上下2層を積
層したサンプル、及び単層膜のサンプルを夫々サンプル
#13、14として作成した。それぞれの構成内容を表
−1に示す。これらのテープサンプルの磁性層表面に潤
滑剤を塗布すると共に磁性層と反対側の基体面にバック
層を設けた後、8ミリビデオの所定の規格に適合するよ
うに所定の幅にスリットしカセットに組み込んだ。電磁
変換特性の測定は8ミリビデオデッキを使用し、最大出
力レベルとして、周波数が2MHz、5MHz、8MH
zの単波長信号について、それぞれの周波数の最適記録
電流にて記録し、その時の再生レベルをスペクトラムア
ナライザを使用して測定し、表−2に示す結果を得た。
表−2は#14の出力レベルをそれぞれの周波数での測
定基準(10dB)としている。
【0016】表−1 *: ガウス
【0017】表−2
【0018】表ー2の結果から、最適な非磁性中間層厚
み(t)に於いて、長波長出力(2MHz)、中波長出
力(5MHz)および短波長出力(8MHz)に渡って
全ての記録波長で再生出力の優れたものが得られること
が分かる。その最適な厚みは単に非磁性中間層の厚みに
はよらず、むしろ、厚みtと上層磁性層厚みdとの比に
よって規定できる。即ち、非磁性中間層厚みtと上層磁
性層厚みdとの比が小さくなるに従い、単層膜に比べて
長波長出力の優れた特性の向上を示すが、中波長の記憶
領域及び短波長の記録領域での再生出力レベルの向上は
すくなくなっていく。この傾向は厚みの比t/dが0.
以下で顕著である。一方t/dが大きくなるに従
い、逆に短波長の記録領域での再生出力レベルの向上は
著しいが中波長および長波長出力での特性向上は少なく
むしろ劣化を招いてくる。この傾向はt/d比が0.3
以上で顕著である。これに対してt/d比を0.1
以上0.3以下の範囲に設定すると全記録波長領域の
出力を向上させることができる。また、t/dを満足
し、かつ下層磁性層の抗磁力が1000Oe以上であり
且つ上下の抗磁力の差、即ち、(上層磁性層のHc−下
層磁性層のHc)が250Oe以上のもの(本発明例:
#4〜6、#9〜10)では特に優れた特性を示してい
る。この様な特性を示す原因の詳細はまだ不明である
が、該上下層の磁気的な相互作用が関与していると考え
られる。該非磁性中間層の厚みが十分に大きい場合に
は、上層磁性層の単層膜としての挙動を示す、即ち薄層
化によって短波長出力に優れる特性が顕著になってくる
ためと考えられる。一方非磁性中間層の厚みが小さい場
合には厚い磁性膜の挙動に近くなり長波長の出力は向上
するものの短波長での出力は減磁界の影響によって低下
してしまっていると推察できる。しかしながら、上記の
ように本発明の範囲に規定したことにおいて、中波長領
域の出力の向上も含めて全波長領域で出力が向上できる
ことは予想できない優れた効果である。以上、本発明の
実施例として、図2に示す装置を使用した場合について
説明したが、2キャン、或いは3キャンを持つ蒸着装置
を用いて一度に3層を構成することによって本発明を製
造することも可能である。また非磁性中間層としてCu
を用いた例で示したが、中間層に用いる材料としては、
非磁性に近い特性である事を必須とする他は膜を形成で
きる材料であれば本発明の製造が可能である。
【0019】
【発明の効果】本発明は、非磁性中間層の膜厚と上層磁
性層の膜厚を所定の範囲に制限する制御のみで、長波長
から短波長にわたる広い記録周波数領域で高い再生出力
と高いC/N比を得ることのできる磁気記録媒体を提供
できるので、ハイヴィジョン用等のビデオテープを安価
に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁気記録媒体の断面の一例を模式的に
示す図である。
【図2】本発明の磁気記録媒体を製造するために使用す
る真空蒸着装置の具体例を説明するための図である。
【符号の説明】
1 非磁性基体 2 下層磁性層 3 上層磁性層 4 非磁性基体 11 真空槽 12 蒸発源 13 巻出しロール 14 円筒状キャン 15 巻取りリール 16 遮蔽板 17 加熱手段 18 非磁性基体

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性基体上に強磁性金属薄膜よりなる
    磁性層を有する磁気記録媒体において、該強磁性金属薄
    膜は下層磁性層および上層磁性層とからなり、t/dが
    0.1〜0.3になるように該非磁性基体上に下層
    磁性層、厚みがtである非磁性中間層及び厚みdが30
    0〜1200Åである上層磁性層をこの順に積層して形
    成し、前記下層磁性層の抗磁力が1000Oe以上であ
    って、且つ、前記上層磁性層の抗磁力が前記下層磁性層
    の抗磁力よりも250 Oe以上大きく、前記非磁性中
    間層は金属もしくは金属酸化物であることを特徴とする
    磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】 前記強磁性金属薄膜が斜方蒸着によって
    形成されることを特徴とする請求項1に記載の磁気記録
    媒体。
JP3042356A 1991-02-15 1991-02-15 磁気記録媒体 Expired - Fee Related JP2684457B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3042356A JP2684457B2 (ja) 1991-02-15 1991-02-15 磁気記録媒体
US07/826,418 US5370928A (en) 1991-02-15 1992-01-27 Magnetic recording medium

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3042356A JP2684457B2 (ja) 1991-02-15 1991-02-15 磁気記録媒体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04259909A JPH04259909A (ja) 1992-09-16
JP2684457B2 true JP2684457B2 (ja) 1997-12-03

Family

ID=12633757

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3042356A Expired - Fee Related JP2684457B2 (ja) 1991-02-15 1991-02-15 磁気記録媒体

Country Status (2)

Country Link
US (1) US5370928A (ja)
JP (1) JP2684457B2 (ja)

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5587235A (en) * 1993-02-19 1996-12-24 Hitachi, Ltd. Magnetic recording medium and magnetic recording apparatus
KR0148842B1 (ko) * 1993-07-22 1998-10-15 가나이 쯔또무 자기기록매체 및 그의 제조방법과 자기기록 시스템
JPH0765345A (ja) * 1993-08-20 1995-03-10 Hitachi Ltd 磁気記録媒体
US5851643A (en) * 1993-11-11 1998-12-22 Hitachi, Ltd. Magnetic recording media and magnetic recording read-back system which uses such media
US5834111A (en) * 1994-05-31 1998-11-10 Hmt Technology Corporation Multilayered magnetic recording medium with coercivity gradient
US5517956A (en) * 1994-08-11 1996-05-21 Del West Engineering, Inc. Titanium engine valve
US5759681A (en) * 1995-02-03 1998-06-02 Hitachi, Ltd. Magnetic recording medium and magnetic recording system using the same
JPH08221734A (ja) * 1995-02-20 1996-08-30 Fujitsu Ltd 磁気記録媒体及び磁気記録装置
US5583727A (en) * 1995-05-15 1996-12-10 International Business Machines Corporation Multiple data layer magnetic recording data storage system with digital magnetoresistive read sensor
JPH09198641A (ja) * 1996-01-12 1997-07-31 Fuji Electric Co Ltd 磁気記録媒体

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59157837A (ja) * 1983-02-26 1984-09-07 Dainippon Printing Co Ltd 磁気記録媒体
US4622271A (en) * 1984-04-20 1986-11-11 Fuji Photo Film Co., Ltd. Magnetic recording medium
GB2167448B (en) * 1984-11-02 1988-10-19 Hitachi Ltd Perpendicular magnetic recording medium
IT1186744B (it) * 1985-07-01 1987-12-16 Eniricerche Spa Metodo per la terminazione di polimeri viventi ottenuti per polimerizzazione anionica e composti adatti allo scopo
FR2584847B1 (fr) * 1985-07-15 1987-10-16 Bull Sa Support d'enregistrement perpendiculaire magnetiquement anisotrope
JP2791015B2 (ja) * 1986-12-24 1998-08-27 株式会社日立製作所 磁気記録媒体
JPH0814889B2 (ja) * 1987-02-18 1996-02-14 株式会社日立製作所 垂直磁気記録媒体

Also Published As

Publication number Publication date
JPH04259909A (ja) 1992-09-16
US5370928A (en) 1994-12-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0053811B1 (en) Magnetic recording media
US4661418A (en) Magnetic recording medium
JP2684457B2 (ja) 磁気記録媒体
WO1992016938A1 (en) Vertical magnetic recording medium and its manufacturing method
US8208217B2 (en) Magnetic recording medium and magnetic recording/reproducing system
US5496620A (en) Magnetic recording medium
JPH0546013B2 (ja)
US7670693B2 (en) Magnetic recording medium possessing a columnar structure
US5914180A (en) Magnetic recording medium
JP2988188B2 (ja) 磁気記録媒体およびその製造方法
JP3167128B2 (ja) 磁気記録媒体
US20040214044A1 (en) Magnetic recording medium
JPS62128019A (ja) 磁気記録媒体
JPH08129748A (ja) 磁気記録媒体
JP3491778B2 (ja) 磁気記録媒体
JPH04370518A (ja) 磁気記録媒体およびその製造方法
JP2729544B2 (ja) 磁気記録媒体およびその製造方法
JP2003123241A (ja) 磁気記録媒体およびその製造方法
JPH03242818A (ja) 磁気記録媒体
JPS5966106A (ja) 磁気記録媒体
JPH0381202B2 (ja)
JP2006048840A (ja) 磁気記録媒体およびその製造方法、ならびに磁気記録媒体の記録再生方法
JPH04205813A (ja) 磁気記録媒体
JPH0328733B2 (ja)
JPH0612649A (ja) 磁気記録媒体

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees
S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R370 Written measure of declining of transfer procedure

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R370