JP2684370B2 - 光ピックアップ等の可動装置 - Google Patents
光ピックアップ等の可動装置Info
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Description
【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野)
本発明は光ビデオディスクやコンパクトディスク等の
情報記録媒体から、光によって記録情報を読み出す光ピ
ックアップの対物レンズや光学系に使用されるミラー、
プリズムなどを駆動する可動装置に関するものである。 (従来技術) 光ピックアップにはレーザーダイオードが内蔵され、
その出力レーザー光を対物レンズでディスクの情報記録
面に集束してスポット光点とし、情報記録列(トラック
と呼ぶ)を照射する。情報記録列は等価又は反射光(以
下反射光で説明する)を変調する媒体に記録されてお
り、反射光が情報によりアナログ的に変調される場合
と、1、0のデジタル的に変調される場合とがあるが、
コンパクトディスク(CD)をはじめディタル形式のもの
が増大している。 CDでは深さが1/4波長穴(ビット)で記録され、レー
ザー光はその底からの反射と、周辺からの反射とが干渉
相殺してビットからの反射光は弱くなり、穴のない鏡面
からの反射光は強くなる。このビットは幅は約0.5ミク
ロン、長さは情報によってある単位で増減する。またこ
のビットはCDではスパイラル状に約1.6ミクロンの間隔
で一列に配置される。この1.6ミクロン幅のビット列を
トラックという。このトラックからの反射光は再び対物
レンズを通り、光学系を通り、光半導体検出機等で電気
信号に変えられる。 一般にディスクは平面でなく歪があり、また回転系が
ディスク軸と傾いている等により、ディスク情報面は光
学系に対して接近したり、遠ざかったりして焦点集束条
件を狂わせる。又、ディスク中心と回転系中心とが偏心
したり、トラックが歪んでいたりすると、トラックは光
学系に対し左右にふれる。安定な動作を行なうために、
一般に前者に対しては自動焦点制御機能が、後者に対し
ては自動トラッキング機能が設けられる。これ等は対物
レンズのみを上下、左右に移動することで行なわれる場
合が多い。このため対物レンズは上下、左右に移動する
ためのアクチュエーターの可動部と一体にして可動子と
して構成される。一般にアクチュエーターは磁界中の可
動コイルを利用することが多い。従って可動子は回転軸
や変形可能な弾性体を利用して基盤に支えられる。 在来のCD用光ピックアップの対物レンズ移動機構では
可動子重量が一部のメーカーのものでは第3図イに示す
ごとく、集束、トラッキングの何れの方向にも平衡され
ていない。他のメーカーのものでは第3図ロ、第3図ハ
に示すごとく、トラッキング方向に対しては質量平衡さ
れている。しかし、いずれの場合も集束方向に質量平衡
されたものはない。これは対物レンズ又は可動子の動的
質量平衡をとるために、アクチュエーターの力点が可動
子のほぼ重心に合致するようにするためである。もし動
的不平衡があると、集束サーボ時に可動子面、即ち対物
レンズに傾が生じ、結像の質が劣化するからである。こ
のため可動子はやむなく重力や動揺時の外部加速力に対
しては不平衡の状態にあった。代表的構造を第3図イ、
第3図ロ、第3図ハに示す。 第3図イはフォーカス、トラッキング共に質量不平衡
の例である。第3図ロ、第3図ハはトラッキングは質量
平衡しているがフォーカスは不平衡の例である。これら
の図において1は対物レンズ、17は可動子、2はフォー
カス用アクチュエーター駆動コイル、3はトラッキング
用駆動コイル、4は平衡用質量、19は回転軸滑動スリー
ブ、20は回転軸、21は弾性棒、網目斜線部18は基盤への
固定部、ACBは弾性平行四面体である。 第3図イでは上下、左右方向の重力、外部加速力に対
して、レンズ1を保持する可動子17は大きく揺動をうけ
る。第3図ロ、第3図ハでは上下に対して可動子17は弾
性平行四面体Cの先端または軸20にあるので大きく揺動
をうけるが、左右に対しては可動子17は不動で、回転軸
20に対して質量平衡されているのでほとんど揺動しな
い。しかし何れも上下方向即ち集束方向には質量平衡さ
れていないので、外力に対して大きな揺動をうけ、光学
系の集束条件が崩れ、情報の読み出し再生ができなくな
る。これは動的なアクチェーターによる可動子重量の駆
動に対しては駆動力点と重心とが一致するように設計さ
れているが、重心や外部からの加速力に対して質量平衡
が行なわれていないことに起因する。 (発明が解決しようとする問題点) 従来の光ピックアップでは次のような問題点があっ
た。対物レンズを含む可動子17が、アクチュエーターの
駆動力に対してはフォーカス方向、トラッキング方向の
何れに対しても質量平衡されているにもかかわらず、重
力や外部からの加速力に対しては質量平衡されていない
場合があり、特にフォーカス方向に対しては全く平衡さ
れていないから、通常でない方位の動作姿勢をとった
り、動揺、衝撃をうけたりすると情報が読み出せないこ
とがある。 特に携行型や車載型のものは動作姿勢が全方位にわた
り、且つ動揺や衝撃があるので、安定な動作が損なわれ
易い。コンパクトディスクでは車載型や携行型が増え、
全方位の自由な動作姿勢が要求されると共に、動揺、振
動、衝撃に対して安定であることが要求される。 (発明の目的) 本発明の目的は、対物レンズの方位を正確に保ったま
ま全方位姿勢に動作可能であり、外部からの動揺や衝撃
に対しても安定に動作し、しかも低消費電力、安価、小
型な光ピックアップなどの可動装置を提供できるように
したものである。 (問題点を解決するための手段) 前記目的を達成するために本発明による光ピックアッ
プ等の可動装置は、情報記録媒体に情報を記録し、また
は前記記録された情報記録媒体から情報を読み出す光ピ
ックアップ装置の対物レンズ等の可動部を互いに直角方
向の二方向に移動させる光ピックアップ等の可動装置に
おいて、可動部が付設された第1基準盤と、所定の間隔
で一方向に順次設けられた第2基準盤および第3基準盤
と連接媒介部材(平行軸アームI.I′.II.II′.III.II
I′)で、前記第1基準盤,第2基準盤および第3基準
盤とを連接し、前記第1基準盤,第2基準盤および第3
基準盤をそれぞれ所定の平面内で枢支する、互いに平行
な前記連接媒介部材に連接された複数本の枢支部材と、
前記第1基準盤と第3基準盤の重心となる位置に固定し
た第2基準盤と前記第2基準盤を中心に前記第1基準盤
と第3基準盤を、互いに平行状態を維持しつつ反対方向
に駆動させる第1駆動機構と、前記第2基準盤を中心に
前記第1基準盤と第3基準盤を、互いに平行状態を維持
しつつ前記第1駆動機構が駆動する方向と直角方向に駆
動させる第2駆動機構とを含んで構成されている。 本発明は、前記第2基準盤に対する前記可動部が付設
された第1基準盤側の質量モーメントと、前記第2基準
盤に対する前記第3基準盤側の質量モーメントとを等し
くすることができる。 また、前記枢支部材は、3本以上にすることができ
る。 さらに、前記第1基準盤と前記第2基準盤との間隔
と、前記第2基準盤と前記第3基準盤との間隔を等しく
することができる。 さらに、前記第1および第2駆動機構による駆動力が
作用する部分は、第1基準盤にすることができる。 さらに、前記第1および第2駆動機構による駆動力が
作用する部分は、第3基準盤にすることができる。 さらに、前記第1,第2および第3基準盤ならびに前記
枢支部材を、合成樹脂のインジェクションモールドによ
り一体成型にすることができる。 (一実施例による発明の作用) 本発明の可動装置は平行四面体40のシーソー運動によ
り、フォーカスコイル2、2′とトラッキング用のコイ
ル3、3′への通電により第1基準盤の一部を構成する
前方基準盤30と第3基準盤の一部を構成する後方基準盤
31が上下、左右にそれぞれ反対方向に動くことにより、
レンズの装着された前方基準盤30は平行四面体構造のた
めその方位を保たれたまま上下、左右に追随して動く。
この場合、上下、左右のシーソー運動に対して基準軸面
を中心支点として質量平衡と完全対称形状がとられてい
るので、重力や外力の影響を受けないし、アクチュエー
ター駆動力に対しても平衡しているため周波数伝達特性
は著しく良好である。また中心軸面を支点とする平行四
面体のシーソー運動であるため前方基準盤30に傾きが発
生しない。 後方基準盤31の左右方向の移動と共に、左右平行軸面
X、X′を支点とする平行四面体40のシーソー運動によ
り前方基準盤30は左右方向の移動となる。その際平行四
面体構造のため、前方基準盤30、後方基準盤31の上面は
常に水平に保たれる。上下平行軸面Y、Y′は左右平行
軸面X、X′と直交しているため、同様に後方基準盤31
の上下方向の移動と供に上下平行軸面Y、Y′を支点と
する全く同一のシーソー運動により前方基準盤30の上下
方向の移動を生じる。この場合も前方基準盤30、後方基
準盤31の上面は常に水平に保たれる。このため集束制御
により前方基準盤30に取付けられている対物レンズ1が
上下し、トラッキングのため同対物レンズが左右しても
同対物レンズは常に水平に保持され結像の劣化を生じな
い。 (一実施例による本発明の原理) 第1図は本発明の光ピックアップの対物レンズ移動機
構の原理図であり、平行四面体40の内部側に駆動手段を
設けた一実施例である。 第1図の40は平行四面体である。これは互いに平行な
上基準面aと下基準面b、互いに平行な前基準面cと中
基準面d、後基準面e及び前基準面cを中心支軸に重量
バランスして前後に突設され、可動子を駆動する手段を
組込んだ前方基準盤30と後方基準面eを中心支軸に重量
バランスして前後に突設され、可動子を駆動する手段を
組込んだ後方基準盤31と四面体40が搭載される搭載基盤
上に浮上して固定される中基準面dに設けた第2基準盤
の一部を構成する中基準盤32から構成されている。第1
基準盤は、前基準面c位置に対応して設けられるもの
で、後述の枢支点10、10′,13,13′で枢支部材に枢支さ
れる平行軸アームI,I′と、後述の薄肉部16,16′,17,1
7′で平行軸アーム軸I,I′に支持される前方基準盤30と
を含んで構成されるものである。 第2基準盤は、中基準面d位置に対応して設けられる
もので、中基準盤32と、後述の枢支点11,11′,14,14′
で枢支部材に枢支される平行軸アームIII,III′とを含
んで構成されるものである。 第3基準盤は、後基準面e位置に対応して設けられる
もので、後述の枢支点12,12′,15,15′で枢支部材に枢
支される平行軸アームII,II′と、後述の薄肉部20,2
0′,21,21′で平行軸アーム軸II,II′に支持される後方
基準盤31とを含んで構成されるものである。 上基準面a、下基準面b、前基準面c、中基準面d、
後基準面eは基準軸ac、ad、ae、bc、bd、be、cf、df、
ef、cg、dg、egで屈曲し、平行を保持したまま変形可能
となれるような、直交した一方向のみ薄肉(ヒンジ)構
造となっている。 前方基準盤30には回動である対物レンズを取付ける装
着孔41とアクチュエーター可動子を駆動する手段が装着
されている。 後方基準盤31は対物レンズを装着した前方基準盤30と
全く同一質量と形状と3次元座標位置とを等価にしたバ
ランサー機能を有し、且つアクチュエーター可動子を駆
動する手段が装着できる部分が形成されている。アクチ
ュエーター可動子を駆動する手段は、対物レンズを上下
に移動させるためのフォーカスコイル2、2′と左右に
移動するためのトラッキング用コイル3、3′のコイル
アッセンブリーの駆動用コイルと磁気回路とが組み合わ
されたものである。アクチュエーター可動子を駆動する
手段は、第1駆動機構と第2駆動機構を兼ねている。第
1駆動機構は、トラッキング用コイル3,3′と磁気回路
とを含んで構成される。第2駆動機構は、フォーカスコ
イル2,2′と磁気回路とを含んで構成される。 第1図のアは永久磁石であり、46−1、46−2はヨー
クである。磁界は46−1から46−2に向う。組立てた時
はヨーク46−1及び46−2はコイルアッセンブリーの内
部に挿入される。第1図のX、X′は左右平行軸面であ
り、基準軸ac、bc、等に平行であり、距離ac〜X軸及び
ae〜X軸とbc〜X′軸及びbe〜X′軸とは等しい。 第1図のY、Y′は上下平行軸面であり、これは左右
平行軸面X、X′に直交し、平行四面体40の上基準面
a、下基準面bの長さ方向の中心にあり、左右平行軸面
X、X′及び上下平行軸面Y、Y′を有する中基準面d
の中基準盤32をマグネットあるいは搭載基盤上に設けた
固定柱等に装着すること等により搭載基盤に垂直に保持
される。 即ち本発明は上記の原理から、平行四面体40を上下方
向並びに左右方向にシーソー運動させると共に、フォー
カスとトラッキングの二平行方向に対して静的にも動的
にも完全に質量平衡と慣性モーメントバランスさせるこ
とにより、対物レンズが傾くことなく直交する二方向に
移動され、且つ重力や外部振動の影響をうけないように
なり、さらにアクチュエーター可動子の上下方向、左右
方向に対しても駆動力を支点中基準面dより対称位置に
配置して平衡をとっているため駆動振動による対物レン
ズの傾きも防止できるため、従来の問題点を良好なる簡
単な自然原理のシーソーバランスで解決するものであ
る。 (具体的一実施例) 第2図は本発明において駆動手段の一例を平行四面体
40の内部側に装着し、組込んだ具体的な一実施例であ
る。第2図は第1図におけるフォーカス駆動コイル2、
2′とトラッキング駆動コイル3、3′を組込んであ
る。 第2図の30は対物レンズを積載する前方基準盤であ
り、これは前基準面cの中心位置から直角に水平方向に
延伸され、後方基準盤31と静的にも動的にも平衡質量と
なるように形成してある。 第2図の31は対物レンズ積載部と静的にも動的にも平
衡質量及び同一形状を有した完全等価に形成された後方
基準盤であり、これは後基準面dと直角に水平方向に延
伸されている。 第1図のac、ad、ae、bc、bd、be及びcf、df、ef、c
g、dg、egは基準軸であり、これは各基準面a、b、
c、d、e、f、gの境界交線上の一部を薄肉にするこ
とにより上下左右に屈曲可能としてある。第2図におい
て、ア,イ,ウおよびエは枢支部材であり、枢支部材
ア,イは平行軸アームI′,II′,III′の上下端を枢支
点である薄肉部10′,11′,12′,13′,14′,15′で支持
し、枢支部材ウ,エは平行軸アームI,II,IIIの上下端を
枢支点である薄肉部10,11,12,13,14,15で支持してい
る。 上基準面aと下基準面bの中心位置には中基準盤32が
形成されており、中基準盤32の一部にはマグネットが装
着されて平行四面体40全体を基盤上の空間に保持できる
ようにしてあり、この中基準盤が基盤上に固定されるこ
とにより、前述の基準軸でもあり、接続部でもあるac、
ad、ae、bc、bd、be及びcf、df、cg、dg、egは狭い薄肉
(ヒンジ)構造で、それぞれが同一基準軸線上にあるた
め、そのヒンジの屈曲により上下、左右に平行移動で
き、中基準盤32はそれぞれ左右平行軸面X、X′及び上
下平行軸面Y、Y′を合わせ持った中心支点となってい
る。 左右平行軸面X、X′(左右方向)、上下平行軸面
Y、Y′(上下方向)それぞれに直交するZ軸(前後方
向)を想定すると、Z軸に関し同可動子は左右対称につ
くられており、上下にも対称であるため、Z軸面回りの
質量平衡もとられているものである。 左右平行軸面X、X′の回り、及び上下平行軸面Y、
Y′の回りには、対称な質量配列で一体型同一インジェ
クションモールドで成形されているので、平衡用質量
(前垂部)などを他社にみるように付加する必要はな
い。 左右平行軸面X、X′と上下平行軸面Y、Y′とが同
一平面内で相重するようにすると、左右平行軸面X、
X′の回りに質量平衡をとれば、それは同時に上下回転
軸面Y、Y′の回りに質量平衡を達成したことになる。
平行軸面X、X′、Y、Y′の位置を方位を保ったまま
Z軸方向に前後しても質量平衡を得ることもできる。こ
のように全方位からの重力や外部加速度に対して左右平
行軸面X、X′、上下平行軸面Y、Y′の回りの揺動が
発生せず、Z軸回りには回転軸がなく薄肉部16、16′、
17、17′、18、18′、19、19′、20、20′、21、21′で
固定しているので本来平衡の必要はないが本発明の可動
サスペションは3次元的において静的にも質量バランス
しているものである。 アッセンブリされた駆動コイル2、2′、3、3′か
らの力に対しても質量平衡及び発生駆動力を同等にして
あるため、左右平行軸面X、X′、上下平行軸面Y、
Y′を支点とするシーソー運動に無理な反転力を発生さ
せず、作動を円滑化しているためレンズ面の水平保持に
は全く問題はない。 第2図の一実施例では全ての回転軸は狭い肉薄部の屈
曲を利用して実現されているが、振りを利用してもよ
い。又通常の蝶番構造や、棒状軸と滑動スリーブ等で実
現することもできる。肉薄部を用いる利点は複数部品の
結合部における空隙による誤差を除去し、一体化により
部品点数を減少する効果を有することにある。 第2図の上基準面a、前基準面c、下基準面b、後基
準面d、前方基準盤30、中基準盤32、後方基準盤31、平
行軸アームI、I′、II、II′、III、III′、及び各基
準軸ac、ad、ae、bc、bd、be、cf、df、ef、cg、dg、eg
等の部位はインジェクションモールド成形法等により、
全て接続されたまま成形され1個の部品として一体化す
ることができる。そのようにすれば著しく部品点数が減
少し、価格低減に効果がある。 上記の記述は全て対物レンズを移動させることにより
集束制御、トラッキングを行なう光ピックアップの場合
についてであるが、本発明はミラーやプリズム等を移動
させることでも可能であり、本発明はそれらを移動させ
る場合も含むものである。第4図は、フォーカス動作図
で、上図は前方基準盤30と後方基準盤31が駆動されてい
ない状態を示している。中図は駆動手段により中基準盤
32を中心に前方基準盤30と後方基準盤31がフォーカス方
向に相互に平行状態を維持しつつ反対方向に動いた状態
を示している。下図は前方基準盤30と後方基準盤31がフ
ォーカス方向の各方向に移動したときの軌跡を示してあ
る。 第5図は、トラッキング動作図で、上図は前方基準盤
30と後方基準盤31が駆動されていない状態を示してい
る。中図は駆動手段により中基準盤32を中心に前方基準
盤30と後方基準盤31がトラッキング方向に相互に平行方
向を維持しつつ反対方向に動いた状態を示している。下
図は前方基準盤30と後方基準盤31がトラッキング方向の
各方向に移動したときの軌跡を示してある。 (発明の効果) 本発明の光ピックアップ等の可動装置は次のように効
果がある。 (1)移動精度がよく、重量、動揺、衝撃に安定する。 (2)低電力で、光学系結合用空間が大きく、部品点数
の少ない可動装置となる。 (3)据置き型は勿論、携行型、車載型等に適した安
定、低電力、安価な可動装置となる。 (4)携行型装置や車載装置に使用した場合、自由な全
方位にわたる姿勢での使用や動揺、衝撃による不安定性
が除去される。 (5)重力に抗するための集束用制御電力を零とするこ
とができ、電池を電源とする携行型用機器では使用時間
を延伸したり、小型電池を使用することで軽量化、小型
化に役立つ。 (6)在来の光ピックアップではアクチュエーターを対
物レンズ近傍に設置しなければならなかったのに対し、
本発明ではシーソーの両端に分離又は外側に設置するこ
とができるので、対物レンズの近傍に自由に利用できる
空間が広くとれ、光学系への結合が容易になる。
情報記録媒体から、光によって記録情報を読み出す光ピ
ックアップの対物レンズや光学系に使用されるミラー、
プリズムなどを駆動する可動装置に関するものである。 (従来技術) 光ピックアップにはレーザーダイオードが内蔵され、
その出力レーザー光を対物レンズでディスクの情報記録
面に集束してスポット光点とし、情報記録列(トラック
と呼ぶ)を照射する。情報記録列は等価又は反射光(以
下反射光で説明する)を変調する媒体に記録されてお
り、反射光が情報によりアナログ的に変調される場合
と、1、0のデジタル的に変調される場合とがあるが、
コンパクトディスク(CD)をはじめディタル形式のもの
が増大している。 CDでは深さが1/4波長穴(ビット)で記録され、レー
ザー光はその底からの反射と、周辺からの反射とが干渉
相殺してビットからの反射光は弱くなり、穴のない鏡面
からの反射光は強くなる。このビットは幅は約0.5ミク
ロン、長さは情報によってある単位で増減する。またこ
のビットはCDではスパイラル状に約1.6ミクロンの間隔
で一列に配置される。この1.6ミクロン幅のビット列を
トラックという。このトラックからの反射光は再び対物
レンズを通り、光学系を通り、光半導体検出機等で電気
信号に変えられる。 一般にディスクは平面でなく歪があり、また回転系が
ディスク軸と傾いている等により、ディスク情報面は光
学系に対して接近したり、遠ざかったりして焦点集束条
件を狂わせる。又、ディスク中心と回転系中心とが偏心
したり、トラックが歪んでいたりすると、トラックは光
学系に対し左右にふれる。安定な動作を行なうために、
一般に前者に対しては自動焦点制御機能が、後者に対し
ては自動トラッキング機能が設けられる。これ等は対物
レンズのみを上下、左右に移動することで行なわれる場
合が多い。このため対物レンズは上下、左右に移動する
ためのアクチュエーターの可動部と一体にして可動子と
して構成される。一般にアクチュエーターは磁界中の可
動コイルを利用することが多い。従って可動子は回転軸
や変形可能な弾性体を利用して基盤に支えられる。 在来のCD用光ピックアップの対物レンズ移動機構では
可動子重量が一部のメーカーのものでは第3図イに示す
ごとく、集束、トラッキングの何れの方向にも平衡され
ていない。他のメーカーのものでは第3図ロ、第3図ハ
に示すごとく、トラッキング方向に対しては質量平衡さ
れている。しかし、いずれの場合も集束方向に質量平衡
されたものはない。これは対物レンズ又は可動子の動的
質量平衡をとるために、アクチュエーターの力点が可動
子のほぼ重心に合致するようにするためである。もし動
的不平衡があると、集束サーボ時に可動子面、即ち対物
レンズに傾が生じ、結像の質が劣化するからである。こ
のため可動子はやむなく重力や動揺時の外部加速力に対
しては不平衡の状態にあった。代表的構造を第3図イ、
第3図ロ、第3図ハに示す。 第3図イはフォーカス、トラッキング共に質量不平衡
の例である。第3図ロ、第3図ハはトラッキングは質量
平衡しているがフォーカスは不平衡の例である。これら
の図において1は対物レンズ、17は可動子、2はフォー
カス用アクチュエーター駆動コイル、3はトラッキング
用駆動コイル、4は平衡用質量、19は回転軸滑動スリー
ブ、20は回転軸、21は弾性棒、網目斜線部18は基盤への
固定部、ACBは弾性平行四面体である。 第3図イでは上下、左右方向の重力、外部加速力に対
して、レンズ1を保持する可動子17は大きく揺動をうけ
る。第3図ロ、第3図ハでは上下に対して可動子17は弾
性平行四面体Cの先端または軸20にあるので大きく揺動
をうけるが、左右に対しては可動子17は不動で、回転軸
20に対して質量平衡されているのでほとんど揺動しな
い。しかし何れも上下方向即ち集束方向には質量平衡さ
れていないので、外力に対して大きな揺動をうけ、光学
系の集束条件が崩れ、情報の読み出し再生ができなくな
る。これは動的なアクチェーターによる可動子重量の駆
動に対しては駆動力点と重心とが一致するように設計さ
れているが、重心や外部からの加速力に対して質量平衡
が行なわれていないことに起因する。 (発明が解決しようとする問題点) 従来の光ピックアップでは次のような問題点があっ
た。対物レンズを含む可動子17が、アクチュエーターの
駆動力に対してはフォーカス方向、トラッキング方向の
何れに対しても質量平衡されているにもかかわらず、重
力や外部からの加速力に対しては質量平衡されていない
場合があり、特にフォーカス方向に対しては全く平衡さ
れていないから、通常でない方位の動作姿勢をとった
り、動揺、衝撃をうけたりすると情報が読み出せないこ
とがある。 特に携行型や車載型のものは動作姿勢が全方位にわた
り、且つ動揺や衝撃があるので、安定な動作が損なわれ
易い。コンパクトディスクでは車載型や携行型が増え、
全方位の自由な動作姿勢が要求されると共に、動揺、振
動、衝撃に対して安定であることが要求される。 (発明の目的) 本発明の目的は、対物レンズの方位を正確に保ったま
ま全方位姿勢に動作可能であり、外部からの動揺や衝撃
に対しても安定に動作し、しかも低消費電力、安価、小
型な光ピックアップなどの可動装置を提供できるように
したものである。 (問題点を解決するための手段) 前記目的を達成するために本発明による光ピックアッ
プ等の可動装置は、情報記録媒体に情報を記録し、また
は前記記録された情報記録媒体から情報を読み出す光ピ
ックアップ装置の対物レンズ等の可動部を互いに直角方
向の二方向に移動させる光ピックアップ等の可動装置に
おいて、可動部が付設された第1基準盤と、所定の間隔
で一方向に順次設けられた第2基準盤および第3基準盤
と連接媒介部材(平行軸アームI.I′.II.II′.III.II
I′)で、前記第1基準盤,第2基準盤および第3基準
盤とを連接し、前記第1基準盤,第2基準盤および第3
基準盤をそれぞれ所定の平面内で枢支する、互いに平行
な前記連接媒介部材に連接された複数本の枢支部材と、
前記第1基準盤と第3基準盤の重心となる位置に固定し
た第2基準盤と前記第2基準盤を中心に前記第1基準盤
と第3基準盤を、互いに平行状態を維持しつつ反対方向
に駆動させる第1駆動機構と、前記第2基準盤を中心に
前記第1基準盤と第3基準盤を、互いに平行状態を維持
しつつ前記第1駆動機構が駆動する方向と直角方向に駆
動させる第2駆動機構とを含んで構成されている。 本発明は、前記第2基準盤に対する前記可動部が付設
された第1基準盤側の質量モーメントと、前記第2基準
盤に対する前記第3基準盤側の質量モーメントとを等し
くすることができる。 また、前記枢支部材は、3本以上にすることができ
る。 さらに、前記第1基準盤と前記第2基準盤との間隔
と、前記第2基準盤と前記第3基準盤との間隔を等しく
することができる。 さらに、前記第1および第2駆動機構による駆動力が
作用する部分は、第1基準盤にすることができる。 さらに、前記第1および第2駆動機構による駆動力が
作用する部分は、第3基準盤にすることができる。 さらに、前記第1,第2および第3基準盤ならびに前記
枢支部材を、合成樹脂のインジェクションモールドによ
り一体成型にすることができる。 (一実施例による発明の作用) 本発明の可動装置は平行四面体40のシーソー運動によ
り、フォーカスコイル2、2′とトラッキング用のコイ
ル3、3′への通電により第1基準盤の一部を構成する
前方基準盤30と第3基準盤の一部を構成する後方基準盤
31が上下、左右にそれぞれ反対方向に動くことにより、
レンズの装着された前方基準盤30は平行四面体構造のた
めその方位を保たれたまま上下、左右に追随して動く。
この場合、上下、左右のシーソー運動に対して基準軸面
を中心支点として質量平衡と完全対称形状がとられてい
るので、重力や外力の影響を受けないし、アクチュエー
ター駆動力に対しても平衡しているため周波数伝達特性
は著しく良好である。また中心軸面を支点とする平行四
面体のシーソー運動であるため前方基準盤30に傾きが発
生しない。 後方基準盤31の左右方向の移動と共に、左右平行軸面
X、X′を支点とする平行四面体40のシーソー運動によ
り前方基準盤30は左右方向の移動となる。その際平行四
面体構造のため、前方基準盤30、後方基準盤31の上面は
常に水平に保たれる。上下平行軸面Y、Y′は左右平行
軸面X、X′と直交しているため、同様に後方基準盤31
の上下方向の移動と供に上下平行軸面Y、Y′を支点と
する全く同一のシーソー運動により前方基準盤30の上下
方向の移動を生じる。この場合も前方基準盤30、後方基
準盤31の上面は常に水平に保たれる。このため集束制御
により前方基準盤30に取付けられている対物レンズ1が
上下し、トラッキングのため同対物レンズが左右しても
同対物レンズは常に水平に保持され結像の劣化を生じな
い。 (一実施例による本発明の原理) 第1図は本発明の光ピックアップの対物レンズ移動機
構の原理図であり、平行四面体40の内部側に駆動手段を
設けた一実施例である。 第1図の40は平行四面体である。これは互いに平行な
上基準面aと下基準面b、互いに平行な前基準面cと中
基準面d、後基準面e及び前基準面cを中心支軸に重量
バランスして前後に突設され、可動子を駆動する手段を
組込んだ前方基準盤30と後方基準面eを中心支軸に重量
バランスして前後に突設され、可動子を駆動する手段を
組込んだ後方基準盤31と四面体40が搭載される搭載基盤
上に浮上して固定される中基準面dに設けた第2基準盤
の一部を構成する中基準盤32から構成されている。第1
基準盤は、前基準面c位置に対応して設けられるもの
で、後述の枢支点10、10′,13,13′で枢支部材に枢支さ
れる平行軸アームI,I′と、後述の薄肉部16,16′,17,1
7′で平行軸アーム軸I,I′に支持される前方基準盤30と
を含んで構成されるものである。 第2基準盤は、中基準面d位置に対応して設けられる
もので、中基準盤32と、後述の枢支点11,11′,14,14′
で枢支部材に枢支される平行軸アームIII,III′とを含
んで構成されるものである。 第3基準盤は、後基準面e位置に対応して設けられる
もので、後述の枢支点12,12′,15,15′で枢支部材に枢
支される平行軸アームII,II′と、後述の薄肉部20,2
0′,21,21′で平行軸アーム軸II,II′に支持される後方
基準盤31とを含んで構成されるものである。 上基準面a、下基準面b、前基準面c、中基準面d、
後基準面eは基準軸ac、ad、ae、bc、bd、be、cf、df、
ef、cg、dg、egで屈曲し、平行を保持したまま変形可能
となれるような、直交した一方向のみ薄肉(ヒンジ)構
造となっている。 前方基準盤30には回動である対物レンズを取付ける装
着孔41とアクチュエーター可動子を駆動する手段が装着
されている。 後方基準盤31は対物レンズを装着した前方基準盤30と
全く同一質量と形状と3次元座標位置とを等価にしたバ
ランサー機能を有し、且つアクチュエーター可動子を駆
動する手段が装着できる部分が形成されている。アクチ
ュエーター可動子を駆動する手段は、対物レンズを上下
に移動させるためのフォーカスコイル2、2′と左右に
移動するためのトラッキング用コイル3、3′のコイル
アッセンブリーの駆動用コイルと磁気回路とが組み合わ
されたものである。アクチュエーター可動子を駆動する
手段は、第1駆動機構と第2駆動機構を兼ねている。第
1駆動機構は、トラッキング用コイル3,3′と磁気回路
とを含んで構成される。第2駆動機構は、フォーカスコ
イル2,2′と磁気回路とを含んで構成される。 第1図のアは永久磁石であり、46−1、46−2はヨー
クである。磁界は46−1から46−2に向う。組立てた時
はヨーク46−1及び46−2はコイルアッセンブリーの内
部に挿入される。第1図のX、X′は左右平行軸面であ
り、基準軸ac、bc、等に平行であり、距離ac〜X軸及び
ae〜X軸とbc〜X′軸及びbe〜X′軸とは等しい。 第1図のY、Y′は上下平行軸面であり、これは左右
平行軸面X、X′に直交し、平行四面体40の上基準面
a、下基準面bの長さ方向の中心にあり、左右平行軸面
X、X′及び上下平行軸面Y、Y′を有する中基準面d
の中基準盤32をマグネットあるいは搭載基盤上に設けた
固定柱等に装着すること等により搭載基盤に垂直に保持
される。 即ち本発明は上記の原理から、平行四面体40を上下方
向並びに左右方向にシーソー運動させると共に、フォー
カスとトラッキングの二平行方向に対して静的にも動的
にも完全に質量平衡と慣性モーメントバランスさせるこ
とにより、対物レンズが傾くことなく直交する二方向に
移動され、且つ重力や外部振動の影響をうけないように
なり、さらにアクチュエーター可動子の上下方向、左右
方向に対しても駆動力を支点中基準面dより対称位置に
配置して平衡をとっているため駆動振動による対物レン
ズの傾きも防止できるため、従来の問題点を良好なる簡
単な自然原理のシーソーバランスで解決するものであ
る。 (具体的一実施例) 第2図は本発明において駆動手段の一例を平行四面体
40の内部側に装着し、組込んだ具体的な一実施例であ
る。第2図は第1図におけるフォーカス駆動コイル2、
2′とトラッキング駆動コイル3、3′を組込んであ
る。 第2図の30は対物レンズを積載する前方基準盤であ
り、これは前基準面cの中心位置から直角に水平方向に
延伸され、後方基準盤31と静的にも動的にも平衡質量と
なるように形成してある。 第2図の31は対物レンズ積載部と静的にも動的にも平
衡質量及び同一形状を有した完全等価に形成された後方
基準盤であり、これは後基準面dと直角に水平方向に延
伸されている。 第1図のac、ad、ae、bc、bd、be及びcf、df、ef、c
g、dg、egは基準軸であり、これは各基準面a、b、
c、d、e、f、gの境界交線上の一部を薄肉にするこ
とにより上下左右に屈曲可能としてある。第2図におい
て、ア,イ,ウおよびエは枢支部材であり、枢支部材
ア,イは平行軸アームI′,II′,III′の上下端を枢支
点である薄肉部10′,11′,12′,13′,14′,15′で支持
し、枢支部材ウ,エは平行軸アームI,II,IIIの上下端を
枢支点である薄肉部10,11,12,13,14,15で支持してい
る。 上基準面aと下基準面bの中心位置には中基準盤32が
形成されており、中基準盤32の一部にはマグネットが装
着されて平行四面体40全体を基盤上の空間に保持できる
ようにしてあり、この中基準盤が基盤上に固定されるこ
とにより、前述の基準軸でもあり、接続部でもあるac、
ad、ae、bc、bd、be及びcf、df、cg、dg、egは狭い薄肉
(ヒンジ)構造で、それぞれが同一基準軸線上にあるた
め、そのヒンジの屈曲により上下、左右に平行移動で
き、中基準盤32はそれぞれ左右平行軸面X、X′及び上
下平行軸面Y、Y′を合わせ持った中心支点となってい
る。 左右平行軸面X、X′(左右方向)、上下平行軸面
Y、Y′(上下方向)それぞれに直交するZ軸(前後方
向)を想定すると、Z軸に関し同可動子は左右対称につ
くられており、上下にも対称であるため、Z軸面回りの
質量平衡もとられているものである。 左右平行軸面X、X′の回り、及び上下平行軸面Y、
Y′の回りには、対称な質量配列で一体型同一インジェ
クションモールドで成形されているので、平衡用質量
(前垂部)などを他社にみるように付加する必要はな
い。 左右平行軸面X、X′と上下平行軸面Y、Y′とが同
一平面内で相重するようにすると、左右平行軸面X、
X′の回りに質量平衡をとれば、それは同時に上下回転
軸面Y、Y′の回りに質量平衡を達成したことになる。
平行軸面X、X′、Y、Y′の位置を方位を保ったまま
Z軸方向に前後しても質量平衡を得ることもできる。こ
のように全方位からの重力や外部加速度に対して左右平
行軸面X、X′、上下平行軸面Y、Y′の回りの揺動が
発生せず、Z軸回りには回転軸がなく薄肉部16、16′、
17、17′、18、18′、19、19′、20、20′、21、21′で
固定しているので本来平衡の必要はないが本発明の可動
サスペションは3次元的において静的にも質量バランス
しているものである。 アッセンブリされた駆動コイル2、2′、3、3′か
らの力に対しても質量平衡及び発生駆動力を同等にして
あるため、左右平行軸面X、X′、上下平行軸面Y、
Y′を支点とするシーソー運動に無理な反転力を発生さ
せず、作動を円滑化しているためレンズ面の水平保持に
は全く問題はない。 第2図の一実施例では全ての回転軸は狭い肉薄部の屈
曲を利用して実現されているが、振りを利用してもよ
い。又通常の蝶番構造や、棒状軸と滑動スリーブ等で実
現することもできる。肉薄部を用いる利点は複数部品の
結合部における空隙による誤差を除去し、一体化により
部品点数を減少する効果を有することにある。 第2図の上基準面a、前基準面c、下基準面b、後基
準面d、前方基準盤30、中基準盤32、後方基準盤31、平
行軸アームI、I′、II、II′、III、III′、及び各基
準軸ac、ad、ae、bc、bd、be、cf、df、ef、cg、dg、eg
等の部位はインジェクションモールド成形法等により、
全て接続されたまま成形され1個の部品として一体化す
ることができる。そのようにすれば著しく部品点数が減
少し、価格低減に効果がある。 上記の記述は全て対物レンズを移動させることにより
集束制御、トラッキングを行なう光ピックアップの場合
についてであるが、本発明はミラーやプリズム等を移動
させることでも可能であり、本発明はそれらを移動させ
る場合も含むものである。第4図は、フォーカス動作図
で、上図は前方基準盤30と後方基準盤31が駆動されてい
ない状態を示している。中図は駆動手段により中基準盤
32を中心に前方基準盤30と後方基準盤31がフォーカス方
向に相互に平行状態を維持しつつ反対方向に動いた状態
を示している。下図は前方基準盤30と後方基準盤31がフ
ォーカス方向の各方向に移動したときの軌跡を示してあ
る。 第5図は、トラッキング動作図で、上図は前方基準盤
30と後方基準盤31が駆動されていない状態を示してい
る。中図は駆動手段により中基準盤32を中心に前方基準
盤30と後方基準盤31がトラッキング方向に相互に平行方
向を維持しつつ反対方向に動いた状態を示している。下
図は前方基準盤30と後方基準盤31がトラッキング方向の
各方向に移動したときの軌跡を示してある。 (発明の効果) 本発明の光ピックアップ等の可動装置は次のように効
果がある。 (1)移動精度がよく、重量、動揺、衝撃に安定する。 (2)低電力で、光学系結合用空間が大きく、部品点数
の少ない可動装置となる。 (3)据置き型は勿論、携行型、車載型等に適した安
定、低電力、安価な可動装置となる。 (4)携行型装置や車載装置に使用した場合、自由な全
方位にわたる姿勢での使用や動揺、衝撃による不安定性
が除去される。 (5)重力に抗するための集束用制御電力を零とするこ
とができ、電池を電源とする携行型用機器では使用時間
を延伸したり、小型電池を使用することで軽量化、小型
化に役立つ。 (6)在来の光ピックアップではアクチュエーターを対
物レンズ近傍に設置しなければならなかったのに対し、
本発明ではシーソーの両端に分離又は外側に設置するこ
とができるので、対物レンズの近傍に自由に利用できる
空間が広くとれ、光学系への結合が容易になる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の可動装置の原理説明図、第2図は同可
動装置に駆動手段の一例を組込んだ一実施例を示す斜視
図、第3図イ、第3図ロ、第3図ハ、は従来の光ピック
アップの斜視図である。第4図は一実施例におけるフォ
ーカス動作図、第5図は一実施例におけるトラッキング
動作図である。 2、2′はフォーカス駆動コイル 3、3′はトラッキング駆動コイル 40は平行四面体 ac、ad、ae、bc、bd、be、cf、df、ef、cg、dg、egは基
準軸 X、X′は左右平行軸面 Y、Y′は上下平行軸面 I、I′、II、II′、III、III′は平行軸アーム
動装置に駆動手段の一例を組込んだ一実施例を示す斜視
図、第3図イ、第3図ロ、第3図ハ、は従来の光ピック
アップの斜視図である。第4図は一実施例におけるフォ
ーカス動作図、第5図は一実施例におけるトラッキング
動作図である。 2、2′はフォーカス駆動コイル 3、3′はトラッキング駆動コイル 40は平行四面体 ac、ad、ae、bc、bd、be、cf、df、ef、cg、dg、egは基
準軸 X、X′は左右平行軸面 Y、Y′は上下平行軸面 I、I′、II、II′、III、III′は平行軸アーム
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 1.情報記録媒体に情報を記録し、または前記記録され
た情報記録媒体から情報を読み出す光ピックアップ装置
の対物レンズ等の可動部を互いに直角方向の二方向に移
動させる光ピックアップ等の可動装置において、 可動部が付設された第1基準盤と、 所定の間隔で一方向に順次設けられた第2基準盤および
第3基準盤と、 前記第1基準盤、第2基準盤および第3基準盤とを連接
する枢支腕を有し、前記第1基準盤、第2基準盤および
第3基準盤と該枢支腕との交点に形成されたヒンジによ
りそれぞれ所定の平面で枢支する、互いに平行な複数本
の枢支腕と前記第1基準盤と第3基準盤の重心となる位
置に第2基準盤を設け、該第2基準盤をベースに固定
し、 前記第2基準盤を中心に前記第1基準盤と第3基準盤
を、互いに平行状態を維持しつつ反対方向に駆動させる
第1駆動機構と、 前記第2基準盤を中心に前記第1基準盤と第3基準盤
を、互いに平行状態を維持しつつ前記第1駆動機構が駆
動する方向と直角方向に駆動させる第2駆動機構と、 を含むことを特徴とする光ピックアップ等の可動装置。 2.前記第2基準盤に対する前記可動部が付設された第
1基準盤側の質量モーメントと、前記第2基準盤に対す
る前記第3基準盤側の質量モーメントとを等しくした請
求項1記載の光ピックアップ等の可動装置。 3.前記枢支部材は、3本以上である請求項1または2
記載の光ピックアップ等の可動装置。 4.前記第1基準盤と前記第2基準盤との間隔戸、前記
第2基準盤と第3基準盤との間隔を等しくした請求項3
記載の光ピックアップ等の可動装置。 5.前記第1および第2駆動機構による駆動力が作用す
る部分は、第1基準盤である請求項4記載の光ピックア
ップ等の可動装置。 6.前記第1および第2駆動機構による駆動力が作用す
る部分は、第3基準盤である請求項4記載の光ピックア
ップ等の可動装置。 7.前記第1,第2および第3基準盤ならびに前記枢支部
材を、合成樹脂のインジェクシヨンモールドにより一体
成型される請求項5または6記載の光ピックアップ等の
可動装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17588587A JP2684370B2 (ja) | 1987-07-16 | 1987-07-16 | 光ピックアップ等の可動装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17588587A JP2684370B2 (ja) | 1987-07-16 | 1987-07-16 | 光ピックアップ等の可動装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01199327A JPH01199327A (ja) | 1989-08-10 |
JP2684370B2 true JP2684370B2 (ja) | 1997-12-03 |
Family
ID=16003919
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17588587A Expired - Fee Related JP2684370B2 (ja) | 1987-07-16 | 1987-07-16 | 光ピックアップ等の可動装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2684370B2 (ja) |
-
1987
- 1987-07-16 JP JP17588587A patent/JP2684370B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01199327A (ja) | 1989-08-10 |
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