JP2683804B2 - Dna配列、ベクター、組換えウイルス及びcho細胞において増殖可能な組換えワクシニアウイルスを用いる方法 - Google Patents

Dna配列、ベクター、組換えウイルス及びcho細胞において増殖可能な組換えワクシニアウイルスを用いる方法

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Description

【発明の詳細な説明】 ワクシニアウイルスは、動物細胞における発現ベクタ
ーとして、この系に特異的な方法が開発されて以来(パ
ニカリ(Panicali)及びパオレッティ(Paoletti)、19
82;マケット(Macket)等、1982;スミス(Smith)等、1
983;パニカリ(Panicali)等;キーニー(Kieney)等、
1984)、用いられている。ヒト又は動物用医薬品分野で
重要な蛋白質を、コードする遺伝子を有するワクシニア
ウイルスの組換えウイルスの構築が探求されている。該
構築が完成すると、その遺伝子がワクシニアウイルスの
ゲノム中に組込まれる異種蛋白質(foreign protein)
の合成は、追及される目的に従って、イン・ヒドロの細
胞培養物中或いは生体組織への接種後に得ることができ
る。ベクターとしてのワクシニアウイルスの利点の一つ
は、大多数の種々のタイプの細胞内での増殖能である。 しかし、これには、幾つかの例外がある。特に、野生
型ワクシニアウイルスは、チャイニーズハムスターの卵
巣(Chinese hamster ovary)、CHO、細胞系列では増殖
できない(ドリリアン(Drillien)、スペーナー(Speh
ner)及びカーン(Kirn)、1978)。従って、CHO細胞
は、哺乳類細胞における蛋白質合成のための最も有望な
システムの1つである。実際、CHO細胞は容易に培養で
き、短い世代時間を持ち、その遺伝は全ての類似のシス
テム中で最も良く知られている。 本発明は、CHO細胞における増殖能をワクシニアウイ
ルスに与える外来遺伝子を該ウイルスのゲノムに組み込
むとにより該ウイルスを変異させることに関する。この
新しい宿主特異性を与える遺伝子は、CHO細胞中で増殖
可能な牛痘ウイルス(cowpox virus)(又はワクシニア
ウイルスに関連した牛ウイルス、牛天然痘(bovine sma
llpox)ウイルス)に由来する。牛痘及びワクシニアウ
イルスのゲノムは、DNAの中心部分の10万塩基対が特に
非常に類似している(マケット(MKackett)及びアーカ
ード(Archard)、1979)。しかし、牛痘ウイルスのゲ
ノム(約23万bp)はワクシニアウイルスのそれ(約19万
pb)よりも大きく、牛痘ウイルスのゲノムの有する付加
的遺伝子情報は、本質的にその両末端に存すると思われ
る。ワクシニアウイルスのゲノムと牛痘ウイルスのゲノ
ム間の類似性により、CHO細胞に自然に順応されるベク
ターとしての牛痘ウイルスの使用が期待できる。 しかし、牛痘ウイルスは、ワクシニアウイルスの1/10
の力価で増殖し、このことは、結果として、ワクシニア
ウイルスの組換えに比較して牛痘ウイルスの組換えによ
り生産された発現蛋白質の低収率をもたらすようであ
る。 更に、種痘にウイルスの組換え体を用いる点から、ワ
クシニアウイルスの使用は周知であり、天然痘が完全に
根絶されていることが強調されるべきである。 本発明は、ワクシニアウイルスの既知の長所及びCHO
細胞における牛痘ウイルスの増殖能を有するベクターの
開発に関する。 第一に、本発明は、牛痘ウイルスにCHO細胞における
増殖能を与える遺伝情報の同定及び位置確認(localiza
tion)に関する。 事実、実施された試験により、CHO細胞における牛痘
ウイルスの増殖に関与する配列の同定が可能となった。
これをワクシニアウイルスに移入すると、CHO細胞にお
ける該ウイルスの増殖が確実に生じる。 従って、本発明は、特に牛痘ウイルスから単離され、
CHO細胞での該ウイルスの増殖に関与し、第6図に示さ
れる配列の全部又は機能的部分或いは機能的に均等な配
列を有するDNA配列に関する。 この遺伝子の一部(以下「機能的部分」という)は、
増殖をさせるのに充分なものである。又、突然変異又は
ポイント変異(point variation)によっても機能が変
化しない可能性があり、この場合、“機能的に均等な配
列”という。 このDNA配列は、CHO細胞で発現させるそれ自身のコン
トロールシグナル(control signal)を有することが好
ましく、これは不可欠ではないが、該DNA配列が、異な
る起源を持つ要素の制御下にあることが考えられる。 上記の様に、該DNA配列は、CHO細胞におけるその増殖
を確実にする為に、ワクシニアウイルス内への組込みを
意図したものである。この組込みは、相同性組換え(ho
mologous recombination)によりなされる。従って、該
DNA配列は、ウイルスの細胞内増殖中のこの相同性組換
え過程に関与し得るワクシニアウイルスの配列に相同性
を有する領域を少くとも1つ有することを確認すること
が有用である。 事実、牛痘ウイルスにおいて、CHO細胞中での増殖を
可能にする遺伝子は、ワシニアゲノムの配列に相同であ
る配列により包囲されていると思われ、このことはプラ
スミド組換えベクターの製造を簡単化し得る。 ワクシニアウイルスの場合既に去られているように、
本発明のDNA配列中に、宿主細胞においてその発現を与
える調節要素に依存する産業上有用な蛋白質をコードす
る遺伝子を挿入することが可能である。この技術は、特
にフランス国特許第84/06,499号、第84/07,959号及び第
85/09,225号に既に記載され、幾つかの適応及び利点を
伴い、用いることが可能である。特に、前述の構築にお
いて、組換えウイルスの選択は、発現されるべき遺伝子
をワクシニアウイルスのTK遺伝子に挿入することにより
行われた。これにより、TK-となった組換えウイルスが
得られ、選択を既知の方法により行うことができる。 本発明の場合、TK遺伝子への挿入は不可欠ではない。
何故なら、産業上有用な蛋白質をコードする遺伝子を、
CHO細胞内での増殖を可能とする遺伝子に連結させる限
り、組換えウイルスのみがCHO細胞で増殖し、これによ
り、組換えウイルスの“自然”選択が可能となるからで
ある。 上記後者の場合、組換えられる遺伝子を有するDNAブ
ロックの側方に、ワクシニアウイルスの配列に相同性の
ある配列を配置して該遺伝子が組換え中も連結状態に保
れるようにすることが望ましい。 本発明は、上記のDNA配列及び特に、産業上有用な蛋
白質をコードする遺伝子を含む組換えワクシニアウイル
スで感染されたCHO細胞及び対応するウイルスに関す
る。 本発明は、上記DNA配列を含むプラスミドベクターで
あって、イン・ビボにおける組換えを行うために用いる
ことができるプラスミドベクターにも関する。 又、本発明は、本発明のDNA配列に組込まれており、
且つ該細胞におけるワクシニアウイルスの増殖を確認す
ることができる、CHO細胞に関するものである。 最後に、本発明は、本発明の組換えウイルスにより感
染されたCHO細胞を培養することにより産業上有用な蛋
白質の製造することに関するものである。 実 施 例 下記に実施例を示し、本発明のその他の特徴及び長所
について説明する。 実施例1 CHO細胞において増殖を可能とする牛痘ウイルスゲノム
の領域の同定 ワクシニアウイルスと牛痘ウイルスとの組換え体を、
各ウイルスで鶏胚細胞(chick embryo cells)の混合感
染後に選択した。組換え体のDNAの分析により、CHO細胞
における増殖能が、牛痘ウイルスゲノムの左側末端の制
限サイトの保持(retention)と関連することが示され
る。 第1期(primary)鶏胚細胞を、11〜12日の受精卵か
ら作製し、ワクシニアウイルスの温度感受性突然変異、
tsN7(ドリリアン(Drillien)等、1982)及び牛痘ウイ
ルス(ブライトン(Brighton)株)により、細胞当たり
2プラク形成単位(pfu)で、同時に感染する。同時
に、他の細胞ローン(lawn)はこれらウイルスの各々で
感染される。1時間吸着後、過剰の非吸着ウイルスを除
去、新たな培地を細胞に加える。 これらの細胞を全細胞層に壊死が出現するまで、1〜
2日間33℃で培養する。次に、感染細胞を凍結し、解凍
する。感染されたウイルスを39.5℃にて1%精製寒天を
含有する培地層下に鶏胚細胞上で滴定する。39.5℃で2
日後、2種のウイルスの混合物で感染された細胞ローン
上で形成されたウイルスのプラク数は、対照細胞のロー
ン上で形成されたプラク数よりも大きい(ワクシニアウ
イルスの温度感受性変異体も牛痘ウイルスも有意な数の
プラクを与えない。)。従って、混合感染よりも出現す
るプラクは牛痘ウイルスとワクシニアウイルスとの組換
え体に相当する。 次に、可能な組換え体のプラクを別々に再び取り、そ
れが有するウイルスを、鶏胚細胞上で増殖することによ
り、増幅する。ウイルスのDNAを精製し、制限酵素で切
断し、次にアガロースゲル上で分析する。 制限プロフィールより、各プラクはワクシニアウイル
スDNA及び牛痘ウイルスDNA間の組換え体に対応すること
が確認される。関連ウイルスの既知の制限地図(マケッ
ト(Mackett)及びアーガード(Archard)、1978、ドリ
リアン(Drillien)及びスペーナー(Spehner)、198
3)を用いれば、組換え体の大部分のフラグメントの起
源を確立し、その制限地図を描くことができる(第1
図)。 CHO細胞内で増殖可能な組換え体4、6、14、15及び1
9は、牛痘ウイルスゲノムの左側末端の特性部位(Chara
cteristic site)を保持していることがわかる。CHO細
胞内で増殖不可能な他の組換え体2、7、11、16及び18
は、牛痘ウイルスゲノムの左側末端の特性部位を一部し
か有しないか、または全く有されない。 これらの結果から、牛痘ウイルスゲノムの左側末端の
制限部位の保持は、CHO細胞内での増殖の表現型と関連
があることがわかる。 実施例2 牛痘DNAフラグメントを組込んだワクシニアウイルス組
換え体ゲノムの単離及び分析 有用な遺伝情報の位置確認をより正確に行うために、
CHO細胞で増殖できる組換え体をワクシニアウイルスで
感染した、牛痘DNAフラグメントで形質移入した後選択
した。 重要な部分の分析に有用な制限フラグメント、即ち、
2種のウイルスの左側末端を第2図に示す。実施例1に
記載された組換えは、該ゲノムのこの部分で起こるもの
と予測される。 第1期鶏胚細胞は、ワクシニアウイルス変異体tsN
(ドリリアン(Drillien)等、1982)により、細胞当た
り0.1pfuの割合で感染され、野生株ワクシニアウイルス
(コペンハーゲン(Copenhagen)株)のインタクトなDN
A及びあらかじめ酵素Hind IIIで消化された牛痘DNA(ブ
ライトン(Brighton)株)の混合物で形質移入される。
DNAを用いないかワクシニアウイルスのDNAのみを用いて
形質移入を行なった対照が作成される。39.5℃で48時間
培養後、細胞を凍結させ、解凍させる。こうして遊離し
たウイルスを、CHO細胞の単層上で滴定し、次に1%寒
天を含む培地でCHO細胞をおおう。 牛痘ウイルスDNAで形質移入された細胞由来の試料
は、CHO細胞上に多くの溶解プラクを与えるが、対照試
料はそのようなプラクを与えない。 CHO細胞上の目視できるプラクを再び個別に取り、プ
ラクの含有するウイルスを、鶏胚細胞上で増幅させる。
次にそのDNAを抽出し、ワクシニア及び牛痘の2種の関
連菌のDNAと比較して分析する。酵素EcoR Iで消化後、D
NAフラグメントをアガロースゲル上の電気泳動によって
分離し、次にニトロセルロース膜に移行させて、32pで
標識させているワクシニアウイルスのSal I−Kフラグ
メントとハイブブリッド形成させる。 非特異的に結合した放射能を除去するために、ニトロ
セルロースを洗浄した後、オースラジオグラフを作る。
オートラジオグラフ(第3図)は、牛痘ウイルスを組込
んだワクシニアウイルスの組換え体が、ワクシニアウイ
ルスに特有のEcoR I−Cフラグメントを失っており、放
射性Sal I−Kワクシニアウイルスフラグメントを有す
る。このフラグメントの大きさは、牛痘ウイルスノEcoR
I−AフラグメントとワクシニアウイルスのEcoR I−C
フラグメントの中間である。 この新しい牛痘−ワクシニアハイブリッドEcoR Iフラ
グメントは全ての組換え体に存在し、牛痘ウイルスのEc
oR I−AフラグメントとワクシニアウイルスのEcoR I−
Cフラグメント間の二重組換え(double recmbinatio
n)に由来し、CHO細胞内増殖に要求される情報を有して
なければならない。この組換えを行うためには、CHO細
胞での増殖を可能とする遺伝情報が、ワクシニアウイル
スのゲノムの配列に相同である牛痘ゲノムの配列により
いずれか一方の側において取り囲まれていることが不可
欠であった。 実施例3 CHO細胞内での増殖を可能とする牛痘ウイルスゲノムの
領域を有する組替えプラスミドの構築 CHO細胞内の増殖を可能とする遺伝情報を単離するた
め、実施例2に記載の組換え体の内の1つのEcoR I−A
フラグメントをハグテリアのプラスイドpAT153(トゥイ
ック(twigg)及びシェラット(Sherrat)、1980)中で
クローン化した。 実施例2に記載の組換え体の内の1つのDNAを精製
し、酵素EcoR Iで切断する。EcoR I−Aフラグメントを
アガロースゲルから溶離し、次に、あらかじめEcoR Iを
作用させたプラスミドpAT153に挿入する。HB101バクテ
リアをリゲーションに混合物で形質転換し、次に、得ら
れたコロニーのDNAをニトロセルロース膜上に移し、ワ
クシニアウイルスのSal I−Kフラグメントとハイブリ
ット形成させる。ハイブリダイゼーション−ポジティブ
(hybridization−positive)であるコロニーを増幅
し、それらが有するプラスミドDNAを精製する。2種の
プラスミドを得た。即ち、pEA1及びpEA2であり、ベクタ
ーpAT153内の2つの反対方向へEcoR I−Aフラグメント
の挿入に対応する。 これらプラスミドが、CHO細胞上でのウイルスの増殖
を可能にする遺伝情報を有することを確認するために、
プラスミドDNAの挿入物とワクシニアウイルスとの間で
組換えを誘発する。即ち、鶏胚細胞は、ワクシニアウイ
ルスの温度感受性変異体tsN7を用い、細胞あたり0.1pfu
の割合で感染され、次に野生型ワクシニアウイルスのDN
A及びプラスミドpEA1又はpEA2のDNAで形質移入する。ワ
クシニアウイルスのDNAを有さない、或いは、プラスミ
ドを有さない対照も又作成される。39.5℃で48時間培養
後、細胞を凍結させ、解凍する。感染の結果得られたウ
イルスをCHO細胞上で滴定する。ワクシニアウイルスDNA
及びラスミドpEA1又はpEA2で形質移入された細胞由来の
試料のものがCHO細胞上にプラクを形成する。 実施例4 ワクシニアウイルスと組換えられるベクタープラスミド
におけるより小さいサイズのpEA1フラグメントのサブク
ローニング CHO細胞内での増殖を可能にする遺伝情報の位置確認
をするため、プラスミドpEA1のより小さい部分をカバー
する制限フラグメントを、ワクシニアウイルスのチミジ
ンキナーゼ(TK)遺伝子を有するプラスミドpTG186poly
内でクローン化した。 pTG186polyの構築 ワクシニアウイルス(VV)のゲノムのHind IIIフラグ
メント(Hin−J)は、VVゲノム内での外来DNAフラグメ
ントの交換及び組換えを可能にするために以前に用いら
れた完全なチミジンキナーゼ(TK)遺伝子を有する(マ
ケット(Mackett)等、1982)。 挿入物をVVゲノムのTK遺伝子に移入することによりTK
−欠失ウイルスを生成し、そのことがその選択を容易に
することに注目することは重要である。 VVのHin−Jフラグメントを組み込むのに用いられる
ことができる唯一のHind III部位を担う小さいサイズの
プラスミドを作ることがなによりもまず必要であった。
更に、プラスミドの不要な制限部位を、次の操作が実施
できるように、除去する必要があった。 構築はプラスミドpML2(ラスキー(Lusky)及びボッ
チャン(Botchan)、1981)を出発物質とした。該プラ
スミドはヌクレオチドの1089から2491間のセグメントが
自然発生的欠失(spontaneous deletion)により失われ
たプラスミドpBR322に由来するベクターである。最初
に、Pst I配列を、pUC8(ビオイラ(Vioira)及びメシ
ング(Messing)、1982)のAha III−Aha IIIフラグメ
ントをpML3の2つのAha IIIサイト間に挿入することに
より、除去し、19塩基対を除いた。 “リンカーテイリング(linker−tailing)”法(ラ
セ(Lathe)等、1984)を用い、本プラスミドのS1で処
理されたNru I及びEcoR Iサイト間にHind IIIアダプタ
ーを挿入し、BamHIサイトを除いた。これにより、2049
塩基対を有し、機能的β−ラクタマーゼ遺伝子(アンピ
シリン耐性を与える)並びに更にイー・コリ(E.coli)
中で活性である複製起点及び唯一のHind III制限サイト
を有するプラスミドが得られる。この構築物をpTG1Hと
称した。 TK遺伝子を有するVVのDNAのHin−JフラグメントはpA
T153ベクター内でクローン化された(ドリリアン(Dril
lien)及びスペーナー(Spehner)、1983)。この4.6−
kbフラグメントをpTG1HのHind IIIサイト中に再クロー
ン化した。TK遺伝子がアンピシリン耐性をコードする遺
伝子に比較して末端にあるクローンを選択した。この構
築物をpTG1H−TKと称した。 pTG1H−TK構築物を、下記の構築のベクターとして用
いた。 次の操作は、VVのプロモーターを単離することであっ
た。該プロモーターは、VV内に組み込まれるべき外来遺
伝子の発現を制御するために用いることができるもので
ある。7500ダルトン(7.5K)蛋白質をコードする初期遺
伝子のためのプロモーターは、同様の目的ですでに用い
られ、好結果を得ている(スミス(Smith)等、198
3)。これにより、該プロモーターの単離が行われた。 7.5K遺伝子は、WR型VVのゲノムの最小Sal Iフラグメ
ント(Sal−Sフラグメント)の1つの位置する(ベン
カタサン(Venkatasan)等、1981)。小フラグメントが
優先的にクローン化されたため、Sal Iで切断したWR型V
VのDNAをpBR222プラスミド中に直接クローン化すること
により得られたクローンの殆んどがSal−Sフラグメン
トを有する。このフラグメントをベクターバクテリオフ
ァージM13mp701(キーニー(Kieny)等、1983)上に、S
al I消化及びリゲーションにより移し、ファージM13.T
G.Sal−Sを得る。 このクローンにおいて、Sca Iサイトが、7.5K遺伝子
の開始ATGに極めて近接して存在している。7.5K遺伝子
の下流に、該ベクター由来の2つの単一なBamH I及びEc
oR Iサイトがある。該BamH I及びSca Iサイトを、イ
ー.コリ ポリメラーゼのクレノーフラグメントでBamH
I消化により作られた末端中にフィリング(filling)
した後に、Bgl IIアダプター:5′−CAGATCTG−3′を用
いて融合する。この方法でSca Iサイトは除去される
が、BamH Iサイトを再構築し単一な、EcoR Iサイトを下
流に移動させる。同時に、下流のSal I(Acc I)サイト
を除去し、従って、上流のSal Iサイトが単一となる。
この構築物をM13.TG.7.5Kと称する。 VVのDNAのHin−Jフラグメントは、約30塩基対により
分離されるCla I及びEcoR Iサイトを有する(ウイア(W
eir)及びモス(Moss)、1983)。M13.TG.7.5K中に存在
する7.5KプロモーターフラグメントをAcc I及びEcoR I
で切除し、pTG1H−TK−P7.5Kを作るためにpTG1H−TKのC
uaIサイトとEcoR Iサイトとの間にクローン化する。 この構築において、M13ベクターの単一なBamHI及びEc
oR Iサイトが、7.5Kプロモーター配列のすぐ下流に配置
される。これらユニークなBamHI及びEcoR Iサイトを下
記の構築に用いる。バクテリオファージM13TG131(キー
ニー(Kieny)等、1983)のポリリンカーゼグメントをE
coR I及びBgl IIで切除し、プラスミドpTG1H−TK−P7.5
KのEcoR I及びBamH Iサイト間に挿入し、pTG186polyを
作る。この構築物においては、5つの単一な制限サイト
(Pst I、BamH I、Sst I、Sma I及びEcoR I)をp7.5Kプ
ロモーターのコントロール下での外来遺伝子のクローニ
ングに用いることができる。 pEA1フラグメントのpTG186polyへの挿入 プラスミドpEA1のEcoR IAフラグメントを種々の酵素
で消化し、種々の大きさのフラグメントをpTG186polyに
挿入した。 pTG186poly由来で、組換えプラスミドpEA1のEcoR I−
Aフラグメントの部分を有する組換えプラスミドを第4
図に示す。 プラスミドpEA1を酵素Bal IIで切断し、数個のフラグ
メントを得る。Bgl IIフラグメントの内の最大のものを
pTG186polyベクターのBamH Iサイトに挿入し、挿入方向
の異なるプラスミドpEA5a及びpEA5bを得る。 プラスミドpEA6は、酵素Pst IでpEA5aを切断し、次に
最大フラグメントを再環化(recircularization)して
得られ、これによりpEAc5aからBgl II−Pst Iフラグメ
ントが失われる。 プラスミドpEA7は、プラスミドpEA6を酵素Cla Iで切
断し、次に得られた大フラグメトを再環化(recircular
ization)して得られ、この結果、小フラグメントCla I
が欠失する。 プラスミドpEA8は、pEA6をSph Iで切断し、大フラグ
メントを再環化して得られ、その結果右側のSph I−Bgl
IIフラグメントの欠失が起こる。 プラスミドpEA9は、pEA5bをSph Iで切断し、再リゲー
ションすることにより得られ、その結果左側のSph I−B
gl IIフラグメントの欠失が起こる。 プラスミドpEA36は、2段階で構築された。まず小フ
ラグメントHpa IがラスミドpEA9から単離され、これがM
13−130ベクターのSma Iサイトに挿入された。次に、Hp
a Iフラグメントを、EcoR I及びPst Iサイトを用いて、
M13−130ベクターから単離し、ベクターpTG186polyのEc
oR I及びPst Iサイトに組み込んだ。 これらプラスミドのそれぞれを、該プラスミドにより
保有されるTK遺伝子内に存在する挿入片をワクシニアウ
イルスゲノムに移入するために、実施例3の方法に従っ
て、形質移入試験で用いた。 ワクシニアウイルスに対しCHO細胞内での増殖能を与
えるプラスミドは、pEA1、2、5a、5b、6、9及び36で
ある。 上記性質を有する最小フラグメントはプラスミドpEA3
6により保有される。それは2004塩基対を有する。 実施例5 CHO細胞内でのワクシニアウイルスの増殖を可能にする
遺伝子の配列決定 プラスミドpEA36により保有され、2つのHpa1サイト
間に位置する牛痘ウイルスDNAは、第5図に示される手
法に従い、ファージM13−130及びM13−131(キーニー
(Kieney)等、1983)に最小フラグメントを挿入した
後、ジデオキシヌクレオチド法(サンガー(Sanger)
等、1980)を用いて完全に配列決定した。 77000ダルトンの蛋白質をコードすることのできるリ
ーディングフレーム(reading frame)は、第5図の地
図に示されるようにヌクレオチドATGで始まり、ヌクレ
オチドTTAで終わる。地図の下にある矢印は、各クロー
ンの読み取り(reading)開始点、読み取りの長さ及び
その方向を示す。読み取り開始が制限サイトで開始しな
い場合、配列の一部より推察される合成オリゴヌクオチ
ドからなるプライマーを用いた。 本発明の遺伝子の完全な配列及び、該遺伝子がコード
し得る77000ダルトンの蛋白質の配列を第6図に示す。 実施例6 TK遺伝子外でのワクシニアDNAへの牛痘ウイルス遺伝子
の組込み及び相同組換え 実施例4に記載され、CHO細胞内で増殖し得る組換え
ウイルスの内、いくつかはTK+で他はTH-であることが観
察される。 例えば、プラスミドpEA9を用いた細胞の形質移入にお
いて、CHO細胞での増殖により選択された組換えウイル
ス27のプラクの内、16はTK-で、11はTK+であった。 従って、CHO細胞内増殖を可能にする情報を導入する
組換えは、チミジンキナーゼをコードする遺伝子と異な
る領域で起こったのである。 この結果は、TK遺伝子以外のゲノムの領域への外来遺
伝子の挿入及び選択の可能性を意味し、同時に、CHO細
胞上での増殖による選択を意味する。この目的には、選
ばれた遺伝子とCHO細胞上での成長を可能にする遺伝子
とを並列に並べれば充分である。 ワクシニアウイルスゲノムを用いた相同性組換え(ho
mologous recombination)による、CHO細胞での増殖を
可能にする遺伝子の挿入は、外来遺伝子の共組込みを
(co−integration)を惹き起こす。 本発明の代表的菌株の寄託 プラスミドpEA36を有するイー.コリ(E.Coli)1106
株を寄託No.I1594で1986年9月2日にコレクシオン ナ
シオナル ド クルチュール デ ミクロオルガニスム
(=Cllection Nationale de Cultures des Microorgan
ismes、National Collection of Cultures of Microorg
anisms)に寄託した。 プラスミドpEA36は、CHO細胞内でウイルスの増殖を可
能にする2004bp牛痘ウイルスDNAフラグメントを有す
る。このDNAフラグメントは、CHO細胞内で増殖しないワ
クシニアウイルスによる生体内組換えに用いられる。DN
Aプラスミドによる細胞の形質移入及びワクシニアウイ
ルスによる混合感染(co−infection)により、CHO細胞
内増殖能に有するワクシニアウイルスの組換え体を選択
することが可能である。 参考文献 ドリリアン,アール(Drillien,R.)、スペーナー,
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【図面の簡単な説明】 第1図:ワクシニアウイルス及び牛痘ウイルス間の組み
換え体のDNAの制限地図。 上部の4本の横線は、酵素Hind III及びXho Iで切断後
得られたワクシニアウイルス(VV)及び牛痘ウイルス
(CP)の制限地図を示す。その下の10本の横線は、実施
例1に従って単離されたVV及びCP間の組換え体ゲノムを
示す。矢印で示された制限サイトは牛痘ゲノムに特有の
ものであり、縦線で示された制限サイトはワクシニアウ
イルスに特有のものである。これら2種のゲノムに共通
のサイトは明示していない。破線は、測定の未確定領域
を示す。 第2図:酵素EcoR I、Hind III及びSal Iで切断後のワ
クシニアウイルス(VV)及び牛痘ウイルス(CP)の左末
端の制限地図。 フラグメントは、慣用の方法に従って、大きさが減少す
る順にABC…と印されている。 第3図:ワクシニアウイルス及び牛痘ウイルス間の組換
え体のDNAの制限プロフィールの特徴付け。 ワクシニアウイルス(VV)のDNA、牛痘ウイルス(CP)
のDNA並びに4種の組換え体rec2、rec3、rec4及びrec6
のDNAは、実施例2に従って単離され、3H−チミジンの
存在下に感染された鶏胚細胞により作られた。 図中のA部分は、EcoR IによるDNAの消化、フラグメン
トのアガロースゲル分離及び15日間の露出時間に亘るド
ライゲル(dry gel)のオートラジオグラフィ後に得ら
れたフラグメントのオートラジオグラフを示す。B部分
において、Aと同様に処理されたDNAを、ニトロセルロ
ース上に移し、プラスミドpAT153により担れるSal I−
Kプローブとハイブリッド形成された。 第4図:ベクターpTG186polyに組込まれたプラスミドpE
A1のEcoR I−Aフラグメントの部分を有する組換えプラ
スミド。 上部の2本の横線は、酵素EcoR Iの制御部位を持ちワク
シニアウイルス及び牛痘ウイルスのDNAの左末端を示
す。3本目の線は、連続線で示したEcoR I−Aフラグメ
ント及び破線で示したプラスミドpAT153を有するプラス
ミドpEA1の直線表示である。 下の線は、連続線で示されるpEA1由来のフラグメントと
破線で示されるベクターpTG186poly由来のフラグメント
とを有する種々の組換えプラスミドの直線表示である。
7.5K遺伝子プロモーターは、転写方向を指す白ぬき矢印
により示される。 制限サイトは下記の文字で示される。 B Bgl II C Cla I E EcoR I H Hpa I P Pst I S Sal I Sp Sph I X Xho I 第5図:CHO細胞内増殖を可能にする遺伝子の配列決定
法。 太い横線は、2つのHpa Iサイト(H1)間に含められた
配列決定されたDNAフラグメントを示す。他の制限サイ
トはS(Sau3A)、H2(Hpa2)、X(Xho I)、C(Cla
I)及びXb(Xba I)で示される。80000ダルトンの蛋白
質をコードできるリーディングフレームは、地図に示さ
れる如く、ヌレクオチドATGで開始し、TAAで終了する。
地図の下の矢印は、各クローンの読取り(reading)を
開始する地点、、読取りの長さ及びその方向性を示す。 第6図:CHO細胞における増殖を可能にする遺伝子の配
列。

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.特に牛痘ウイルスから単離され、CHO細胞(チャイ
    ニーズハムスター卵巣細胞)における該ウイルスの増殖
    に関与し、以下に示される配列又は以下に示される配列
    において1又は数個のアミノ酸に対応する塩基が欠失、
    置換若しくは付加されているが機能は保持されている配
    列を含むDNA: 2.CHO細胞内での発現を可能とする独自のコントロー
    ルシグナルを更に含む、特許請求の範囲第1項に記載の
    DNA。 3.ワクシニアウイルスの細胞内増殖中の相同性組換え
    過程に係わることができる該ウイルスの領域に相同性を
    有する領域を少なくとも1つ含む特許請求の範囲第1項
    又は第2項に記載のDNA。 4.更に産業上有用な蛋白質をコードする遺伝子を含む
    特許請求の範囲第1項乃至第3項のいずれかに記載のDN
    A。 5.産業上有用な蛋白質をコードする遺伝子が、CHO細
    胞におけるその発現を可能とするポックスウイルスコン
    トロールシグナルの下に、置かれている特許請求の範囲
    第4項に記載のDNA。 6.配列の末端が、組換えを可能とするワクシニアウイ
    ルスを領域を相同性を有する領域を含む、特許請求の範
    囲第4項又は第5項に記載のDNA。 7.特に牛痘ウイルスから単離され、CHO細胞における
    該ウイルスの増殖に関与し、以下に示される配列又は以
    下に示される配列において1又は数個のアミノ酸に対応
    する塩基が欠失、置換若しくは付加されているが機能は
    保持されている配列を含むDNAを有するプラスミドベク
    ター: 8.該DNAが、CHO細胞内での発現を可能とする独自のコ
    ントロールシグナルを更に含む、特許請求の範囲第7項
    に記載のプラミドベクター。 9.該DNAが、ワクシニアウイルスの細胞内増殖中の相
    同性組換え過程に係わることができる該ウイルスの領域
    に相同性を有する領域を少なくとも1つ含む特許請求の
    範囲第7項又は第8項に記載のプラスミドベクター。 10.該DNAが、更に産業上有用な蛋白質をコードする
    遺伝子を含む特許請求の範囲第7項乃至第9項のいずれ
    かに記載のプラスミドベクター。 11.産業上有用な蛋白質をコードする遺伝子が、CHO
    細胞におけるその発現を可能とするポックスウイルスコ
    ントロールシグナルの下に置かれている特許請求の範囲
    第10項に記載のプラスミドベクター。 12.該配列の末端が、組換えを可能とするワクシニア
    ウイルスの領域に相同性を有する領域を含む、特許請求
    の範囲第10項又は第11項に記載のプラスミドベクター。 13.特に牛痘ウイルスから単離され、CHO細胞におけ
    る該ウイルスの増殖に関与し、以下に示される配列又は
    以下に示される配列において1又は数個のアミノ酸に対
    応する塩基が欠失、置換若しくは付加されているが機能
    は保持されている配列を含むDNAを有する組換えワクシ
    ニアウイルス: 14.該DNAが、CHO細胞内での発現を可能とする独自の
    コントロールシグナルを更に含む、特許請求の範囲第13
    項に記載の組換えワクシニアウイルス。 15.該DNAが、ワクシニアウイルスの細胞内増殖中の
    相同性組換え過程に係わることができる該ウイルスの領
    域に相同性を有する領域を少なくとも1つ含む特許請求
    の範囲第13項又は第14項に記載の組換えワクシニアウイ
    ルス。 16.該DNAが、更に産業上有用な蛋白質をコードする
    遺伝子を含む特許請求の範囲第13項乃至第15項のいずれ
    かに記載の組換えワクシニアウイルス。 17.産業上有用な蛋白質をコードする遺伝子が、CHO
    細胞におけるその発現を可能とするポックスウイルスコ
    ントロールシグナルの下に置かれている特許請求の範囲
    第16項に記載の組換えワクシニアウイルス。 18.該配列の末端が、組換えを可能とするワクシニア
    ウイルスの領域に相同性を有する領域を含む、特許請求
    の範囲第16項又は第17項に記載の組換えワクシニアウイ
    ルス。 19.特に牛痘ウイルスから単離され、CHO細胞におけ
    る該ウイルスの増殖に関与し、以下に示される配列又は
    以下に示される配列において1又は数個のアミノ酸に対
    応する塩基が欠失、置換若しくは付加されているが機能
    は保持されている配列を含むDNAを有する組換えワクシ
    ニアウイルスで感染されたCHO細胞: 20.該DNAが、CHO細胞内での発現を可能とする独自の
    コントロールシグナルを更に含む、特許請求の範囲第19
    項に記載のCHO細胞。 21.該DNAが、ワクシニアウイルスの細胞内増殖中の
    相同性組換え過程に係わることができる該ウイルスの領
    域に相同性を有する領域を少なくとも1つ含む特許請求
    の範囲第19項又は第20項に記載のCHO細胞。 22.該DNAが、更に産業上有用な蛋白質をコードする
    遺伝子を含む特許請求の範囲第19項乃至第21項のいずれ
    かに記載のCHO細胞。 23.産業上有用な蛋白質をコードする遺伝子が、CHO
    細胞におけるその発現を可能とするポックスウイルスコ
    ントロールシグナルの下に置かれている特許請求の範囲
    第22項に記載のCHO細胞。 24.該配列の末端が、組換えを可能とするワクシニア
    ウイルスの領域に相同性を有する領域を含む、特許請求
    の範囲第22項又は第23項に記載のCHO細胞。 25.特に牛痘ウイルスから単離され、CHO細胞におけ
    る該ウイルスの増殖に関与し、以下に示される配列又は
    以下に示される配列において1又は数個のアミノ酸に対
    応する塩基が欠失、置換若しくは付加されているが機能
    は保持されている配列を含むDNAを組み込んだ形質転換
    されたCHO細胞: 26.該DNAが、CHO細胞内での発現を可能とする独自の
    コントロールシグナルを更に含む、特許請求の範囲第25
    項に記載のCHO細胞。 27.該DNAが、ワクシニアウイルスの細胞内増殖中の
    相同性組換え過程に係わることができる該ウイルスの領
    域に相同性を有する領域を少なくとも1つ含む特許請求
    の範囲第25項又は第26項に記載のCHO細胞。 28.該DNAが、更に産業上有用な蛋白質をコードする
    遺伝子を含む特許請求の範囲第25項乃至第27項のいずれ
    かに記載のCHO細胞。 29.産業上有用な蛋白質をコードする遺伝子が、CHO
    細胞におけるその発現を可能とするポックスウイルスコ
    ントロールシグナルの下に置かれている特許請求の範囲
    第28項に記載のCHO細胞。 30.該配列の末端が、組換えを可能とするワクシニア
    ウイルスの領域に相同性を有する領域を含む、特許請求
    の範囲第28項又は第29項に記載のCHO細胞。 31.ワクシニアウイルスの増殖を可能にする、特許請
    求の範囲第25項〜第30項のいずれかに記載のCHO細胞。
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