JP2683033B2 - 熱処理炉の炉壁構造 - Google Patents

熱処理炉の炉壁構造

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JP2683033B2 JP63114560A JP11456088A JP2683033B2 JP 2683033 B2 JP2683033 B2 JP 2683033B2 JP 63114560 A JP63114560 A JP 63114560A JP 11456088 A JP11456088 A JP 11456088A JP 2683033 B2 JP2683033 B2 JP 2683033B2
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、高露点かつ水素を含む雰囲気ガスを使用す
る熱処理炉の炉壁構造に関する。
<従来の技術> 第5図は、鋼材の熱処理炉の標準的な炉壁構造とその
熱分布を示した説明図であり、炉内の熱量の一部は耐火
レンガ層7、断熱レンガ層8、鉄皮1を経て炉外に放散
するが、炉内雰囲気ガスとして高露点雰囲気ガスを使用
する場合には、鉄皮1の温度が露点以下に冷却される
と、鉄皮の内側には結露9が生じ、鉄皮1が腐食する問
題がある。鋼材の熱処理炉で使用する水素を50%含む高
露点雰囲気ガスの露点は、第5図のように60℃程度であ
り、従って鉄皮の温度が60℃以下では(第5図の例では
鉄皮の温度は40℃)、結露することになる。
従来、この結露の防止対策には、断熱層8の厚さを薄
くして鉄皮1の温度を雰囲気ガスの露点よりも高温に保
つことが行われてきた。
<発明が解決しようとする課題> しかし、前記の断熱層の厚さを薄くして鉄皮の温度を
雰囲気ガスの露点よりも高温に保つ方法は省エネルギ上
から鉄皮温度を、安定して結露防止できるように露点よ
り20〜25℃高くし、かつ放散熱量を200〜250kcal/m2h程
度に抑えるのが理想的であるが、例えば露点が60℃以上
の場合には鉄皮温度を80〜85℃の高温に保たなければな
らず、鉄皮からの熱放散が大となり、極めて不経済であ
った。
このため、例えば特開昭59−64715号公報には、炉内
耐火物表面を金属板で覆い、鉄皮と炉内耐火物を貫通さ
せた排気孔から発生した結露を炉外へ放出させ結露を低
減させる雰囲気炉が提案されているが、この方式は、炉
体に排気孔を数多く設けなければならず、炉内からの排
気量が多いため燃料原単位もそれほど改善することがで
きない。
また、実開昭49−147302号公報には、炉内耐火物と鉄
皮の間に気体の介在層を設け、この介在層に外部から気
体を送給することにより結露を防止する炉壁構造が提案
されているが、これは操業が複雑になるという欠点があ
る。
本発明は、結露の防止と熱放散の防止を同時に達成す
ることができる熱処理炉の炉壁構造を提供することを目
的とする。
<課題を解決するための手段> 本発明は、高露点かつ水素を含む雰囲気ガスを使用す
る熱処理炉において、炉体鉄皮の外側に断熱材を配設す
るとともに、前記炉体鉄皮の内側に、前記熱処理炉の炉
内温度800℃、炉内雰囲気ガスの水素濃度が50%の条件
下での熱伝導率λが、0.1kcal/mh℃以下である、水素を
含む雰囲気ガスによって熱伝導率が上昇しない対流伝熱
抑制型断熱材を配設し、さらには前記炉体鉄皮の内側の
断熱材の厚さを、炉体鉄皮の温度T2が下記式[1]を満
足する厚さとしたことを特徴とする熱処理炉の炉壁構造
である。
Tdp<T2(℃)≦〔Tdp+25℃〕 …[1] 〔上記式[1]中、Tdpは、前記高露点かつ水素を含む
雰囲気ガスの露点(℃)を示す。〕 <作 用> 熱処理炉の炉体鉄皮は、外気に晒して冷却するのが一
般的な炉壁構造であるが、本発明では、鉄皮の外側に断
熱材を配設して鉄皮の温度を露天よりも高温に保つ。
しかし、鉄皮の外側に断熱材を配設すると、炉壁全体
の厚さが大となり、炉体が大きくなり過ぎてかえって熱
放散が大となったり、構造上の問題が生じる。構造上、
一般にアンカー金物等の関係から炉壁の厚さは450mm程
度が施工限界とされている。
従来から鋼材の熱処理炉の炉壁に最も多く使用されて
いるセラミックファイバー等の断熱材は、例えば水素を
50%含む高露点雰囲気ガス中では、第3図のグラフに示
すように、炉内温度が高温になると平均熱伝導率が急上
昇するため、炉壁の厚さが厚くなり上記の施工限界を超
え、本発明の炉内側の炉壁に使用することができなくな
る。
そこで、本発明の炉内側の炉壁に使用する断熱材は、
水素を含む雰囲気ガスによって熱伝導率が上昇しない断
熱材を使用する必要がある。このような断熱材の例とし
ては、従来鋼材の熱処理炉の炉壁用に使用されていな
い、特公昭51−40088号公報に開示されているような対
流伝熱抑制型断熱材が好適であり、この断熱材の水素50
%を含む高露点雰囲気ガス中の炉内温度と平均熱伝導率
との関係を第4図に示す。このグラフのように800℃の
炉内温度においても、この断熱材の熱伝導は0.1kcal/mh
℃以下であり、他の補強用断熱材と組合わせても熱伝導
率を低く抑えることができ、炉壁全体の厚さを薄く構成
することが可能である。
<実施例> 本発明の熱処理炉の炉壁構造の一実施例を第1図に基
づいて説明する。第1図は炉壁の断面図であり、1は炉
体鉄皮である。2は鉄皮1の内側に設けた水素を含む雰
囲気ガスによって熱伝導率が上昇しない対流伝熱抑制型
断熱材であり、炉内側補強ボード3及び裏張り用ボード
4により補強されており、5はアンカーピンである。6
は鉄皮1の外側に配設した断熱材であり、鉄皮1の温度
を露点よりも高温に保つためのものである。
第2図は、上記実施例を炉内温度T1=800℃、露点60
℃の高露点雰囲気ガスの条件で使用した場合の温度分布
を模式的に示した図であり、この条件において、安定し
て結露を防止できる鉄皮温度T2=80℃、放散熱量Q=20
0kcal/m2hを達成できる炉壁の具体的な寸法を次に説明
する。
鉄皮内側の炉壁の熱伝導率を0.1kcal/mh℃とすると、
炉壁厚みD1(第1図参照)は、 となり十分施工が可能な厚さとなる。もちろん鉄皮の外
側には、鉄皮外側の断熱材の外面温度が外気温度以上、
例えば外気より+20℃となるように断熱を施す必要があ
る。
いま、外気温度20℃とし、断熱材の熱伝導率を0.2kca
l/mh℃とすれば、鉄皮外側の断熱層の厚さD2(第1図参
照)は、 となる。ただし鉄皮表面の熱伝達率は10kcal/m2h℃とす
る。鉄皮外側の断熱材は空気中であるので一般的に用い
られるセラミックファイバーを使用すればよい。
なお、鉄皮内側の炉壁の熱伝導率を0.1kcal/mh℃以下
としたのは、鉄皮内側の炉壁厚D1を450mm、鉄皮温度を8
0℃としたときの熱伝導率λが、 となり、熱伝導率λが0.1以下なら安定して放散熱量200
kcal/m2hが達成されるからである。
<発明の効果> 以上説明したように本発明は、高露点の雰囲気ガスを
使用する熱処理炉において、結露の発生の防止と熱放散
の防止を同時に達成することができ、また炉壁の厚さも
薄くなるため、炉体の外形寸法が抑えられ建設コストを
削減でき、更に、炉の外側に断熱材を配設したので高温
炉壁による危険がない。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の炉壁構造の一実施例を示す断面図、第
2図は第1図の炉壁構造における温度分布を示す説明
図、第3図は従来から鋼材の熱処理炉に使用している断
熱材の温度と熱伝導率の関係を示すグラフ、第4図は本
発明に使用する対流伝熱抑制型断熱材の温度と熱伝導率
の関係を示すグラフ、第5図は従来の熱処理炉の標準的
な炉壁構造の断面図である。 1……鉄皮、2……対流伝熱抑制型断熱材、3……炉内
側補強ボード、4……裏張り用ボード、5……アンカー
ピン、6……鉄皮外側の断熱材。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木村 光蔵 岡山県倉敷市水島川崎通1丁目(番地な し) 川崎製鉄株式会社水島製鉄所内 (56)参考文献 特開 昭61−253327(JP,A) 実開 昭61−111962(JP,U) 特公 昭62−54845(JP,B2) 特公 昭51−40088(JP,B2)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高露点かつ水素を含む雰囲気ガスを使用す
    る熱処理炉において、炉体鉄皮の外側に断熱材を配設す
    るとともに、前記炉体鉄皮の内側に、前記熱処理炉の炉
    内温度800℃、炉内雰囲気ガスの水素濃度が50%の条件
    下での熱伝導率λが、0.1kcal/mh℃以下である、水素を
    含む雰囲気ガスによって熱伝導率が上昇しない対流伝熱
    抑制型断熱材を配設し、さらには前記炉体鉄皮の内側の
    断熱材の厚さを、炉体鉄皮の温度T2が下記式[1]を満
    足する厚さとしたことを特徴とする熱処理炉の炉壁構
    造。 記 Tdp<T2(℃)≦〔Tdp+25℃〕 …[1] 〔上記式[1]中、Tdpは、前記高露点かつ水素を含む
    雰囲気ガスの露点(℃)を示す。〕
JP63114560A 1988-05-13 1988-05-13 熱処理炉の炉壁構造 Expired - Fee Related JP2683033B2 (ja)

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