JP2681869B2 - 磁気光学素子 - Google Patents

磁気光学素子

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JP2681869B2 JP5282217A JP28221793A JP2681869B2 JP 2681869 B2 JP2681869 B2 JP 2681869B2 JP 5282217 A JP5282217 A JP 5282217A JP 28221793 A JP28221793 A JP 28221793A JP 2681869 B2 JP2681869 B2 JP 2681869B2
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    • G02OPTICS
    • G02FOPTICAL DEVICES OR ARRANGEMENTS FOR THE CONTROL OF LIGHT BY MODIFICATION OF THE OPTICAL PROPERTIES OF THE MEDIA OF THE ELEMENTS INVOLVED THEREIN; NON-LINEAR OPTICS; FREQUENCY-CHANGING OF LIGHT; OPTICAL LOGIC ELEMENTS; OPTICAL ANALOGUE/DIGITAL CONVERTERS
    • G02F1/00Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics
    • G02F1/0009Materials therefor
    • G02F1/0036Magneto-optical materials
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F1/00Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties
    • H01F1/01Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials
    • H01F1/40Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials of magnetic semiconductor materials, e.g. CdCr2S4
    • H01F1/401Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials of magnetic semiconductor materials, e.g. CdCr2S4 diluted
    • H01F1/402Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials of magnetic semiconductor materials, e.g. CdCr2S4 diluted of II-VI type, e.g. Zn1-x Crx Se

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は主として光増幅器の励起
光源およびLD励起SHG光ヘッド用戻り光防止に用い
られる磁気光学素子に係り、特に波長領域0.8〜1.
1μmの使用に最適な磁気光学素子に関する。
【0002】より具体的に言えば、光増幅器などの励起
用LD(0.9〜1.1μm)の戻り光防止に適した光
アイソレータおよび光アイソレータ材料と、(0.8〜
0.9μm)LDでSHG結晶(KNbO3 、KTP、
LN、LT)を励起し青色レーザーを得るシステムにお
ける戻り光防止に適した光アイソレータおよび光アイソ
レータ材料に関する。
【0003】
【従来の技術】一般にこの種のアイソレータに要求され
る性質とは、所望の波長領域内でベルデ定数が大きく
(≧0.06)、透過損失の低く(≦0.5dB/45
°ファラデー回転に必要な光路長)、実用的な透過波面
品質を確保できることである。そして所望の波長領域と
しては現在0.8ないし1.1μmの領域が重要になっ
てきている。
【0004】従来開発中のこの種のアイソレータとして
は、例えばEr添加光ファイバを用いた1.5μm帯進
行波型光増幅器は高効率で偏波依存性がなく、伝送系と
の整合性に優れた特徴を示し、その実用的観点より0.
98μmおよび1.48μm帯を用いたレーザーダイオ
ード(以下LD)励起が盛んに研究されている。信号光
利得・雑音特性が実験的に検討された結果、0.98μ
m帯励起は1.48μm帯励起に比べより高効率・低雑
音特性であることが分かっているが、LDの信頼性が十
分でないために、現状では1.48μm励起の光増幅器
が実用化されている。
【0005】また光磁気ディスクは、FD(フロッピー
ディスク)の100倍以上の情報を1枚のディスクに書
き込み・消去できる特徴をもち、これまでは、LD
(0.78〜0.85μm)において実用化されてい
る。さらなる記録密度の向上には、LDの短波長化が必
要となり、さまざまな研究がなされている。短波長(青
色レーザー)を得る方法には、II−VI族化合物半導体
(ZnSe系)からLDを作製する方法と、LDでSH
G結晶(LN、LT、KNbO3 、KTP)を励起し青
色レーザーを得る方法がある。前者の場合は、低温連続
発振がようやく実現した段階で、実用化にはさらなる年
数が必要となる。後者の場合は、コスト、サイズの点を
除けば実用性能が得られている。特に、0.86μmの
LDでKNbO3を励起するリング共振器型の位相整合
を施したSHGにおいては、光磁気ディスクの書込みに
必要な40mWのレーザー出力が得られており、光ファ
イルシステム・空冷Arレーザーの代替等の用途が期待
される。
【0006】また現在0.8〜1.1μm光アイソレー
タとしては、テルビウム・ガリウム・ガーネット(TG
G)単結晶を採用した光アイソレータが実用化されてい
るが、LDに比べて寸法があまりに大きいために将来的
視野から検討されていない。更にバルクのイットリウム
・鉄・ガーネット(YIG)およびBi置換ガーネット
は、0.8〜1.1μm帯において吸収が大きいため
に、透過損失約3〜5dBとなり実用的でない。なお
又、ZnS型結晶構造をもつCdTeのCdの一部をM
nに置換したCd1-x Mnx Teは、大きなベルデ定数
をもつ材料で、可視光波長0.85〜0.63μmに対
する光アイソレータ材料としての性能が確認された。
{小野寺、及川:第15回日本応用磁気学会学術講演概
要集30aB−7、P179(1991)}。
【0007】また、光増幅器等の励起用LD(0.9〜
1.1μm)の戻り光防止に用いられるアイソレータに
Cd1-x Mnx Te単結晶を応用する場合には、ベルデ
定数があまりにも小さいので、実用化には印加磁場50
00Oeで約10〜12mmの光路長を必要とする。従
って、LDモジュール化を実現するには十分ではなかっ
た。
【0008】更に、(0.8〜0.9μm)LDでSH
G結晶(KNbO3 、KTP、LN、LT)を励起し青
色レーザーを得るシステムに用いられる光アイソレータ
に、Cd1-x Mnx Te単結晶を応用する場合には、ベ
ルデ定数が小さく、屈折率が2.5〜3.0と大きいた
めに実質的な光路長が長くなる問題がある。従って実用
化のためにはベルデ定数がより大きい材料が要求されて
いる。
【0009】さらに又、光磁気ディスクに応用する場合
にはCd1-x Mnx Te単結晶通過後の透過波面の品質
が重要なポイントとなるが、Cd1-x Mnx Te単結晶
はきわめてやわらかい材料であり、よりベルデ定数を大
きくするためにMn濃度をx≧0.1にするときわめて
やわらかい材料になり、研磨技術を駆使しても、面精度
がよい研磨をおこなうと透過損失が大きくなり、透過損
失が応用上問題に成らない程度に浅く研磨すると面精度
が悪く実用的な透過波面が得られない問題があり、実用
化が困難であった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】以上の説明から分かる
ように、現在開発が要望されている0.8〜1.1μm
帯のLDモジュール化が可能で、透過波面の品質が実用
的である光アイソレータ材料が現時点では見いだされて
いない。従って本発明の技術的課題は、波長領域0.8
〜1.1μm帯(特に光増幅器の励起光源の0.98〜
1.02μm帯およびLD励起光源(0.81〜0.8
7μm帯)で励起したSHG光ヘッドの戻り光防止に用
いられ、ベルデ定数が極めて大きく(≧0.06)、透
過損失が低く(≦0.5dB/45°ファラデー回転に
必要な光路長)、実用的な透過波面品質を確保できる磁
気光学素子を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、Mnお
よびHgを配合させたCd1-x Mnx Te単結晶を有す
る磁気光学素子であって、前記単結晶は、波長領域0.
8〜1.1μmに使用できるように、MnTe−HgT
e−CdTe擬3元系相図において Cd0.5 Mn0.2 Hg0.3 Te、Cd0.5 Mn0.3 Hg
0.2 Te Cd0.65Mn0.30Hg0.05Te、Cd0.80Mn0.15Hg
0.05Te Cd0.85Mn0.10Hg0.05Te、Cd0.65Mn0.10Hg
0.25Te の6点に囲まれる範囲において、Se,S,もしくはZ
nを次のような規定の濃度範囲でドープすることを特徴
とする磁気光学素子が得られる。すなわち、(Cd1-x
Mnx Hgy )Sez において、ドープするSeの濃度
範囲を、(Cd1- x-y Mnx Hgy )Sz Te1-z にお
いてドープするSの濃度範囲を、(Cd1- x-y Mnx
y 1-z Znz TeにおいてドープするZnの濃度範
囲を、いずれも「0.01≦z≦0.10」とすること
を特徴とする磁気光学素子が得られる。更に本発明によ
れば、前記磁気光学素子をファラデー回転子として備え
てなることを特徴とする光アイソレータが得られる。
【0012】
【作用】上記において、Mn組成の選択は、この材料を
用いて実用性能を得るために、材料のバンドギャップエ
ネルギーを調整することとベルデ定数の絶対値が大きく
なるよう行うものであり、Cdの一部をHgで置換する
のはハンドギャップエネルギーを必要とする波長帯にシ
フトさせるためのものであり、Se,S,若しくはZn
の微量添加は、ベルデ定数を大きくするために入れた高
Mn濃度(x≧0.1)による材料の軟化を補償して結
晶硬度を向上させるためであり、最終的には、バルクの
結晶性が大きく影響を与える。そこで、結晶の製造のし
易さおよび結晶性の兼ね合いで最適な結晶組成が決定さ
れる。
【0013】
【実施例】実施例1 …本発明の実施例である磁気光学素子における
最適組成の選択について説明する。MnTe−SeTe
−HgTe−CdTeの擬4元系の相図における種々の
組成の結晶をブリッジマン法で作製した。Cd、Mn、
Se、Te、Hgをそれぞれの組成比で石英アンプル中
に配合し、真空封入した。加熱時に完全に溶融していな
い場合には、蒸気圧が高くなるために石英アンプルが割
れる可能性があるので、石英アンプルは十分な肉厚を確
保するとともに、Te過剰組成にして約800℃程度の
融点にし、育成工程での内圧を和らげる工夫をする。
【0014】この石英アンプルを縦型ブリッジマン炉に
入れ、溶融温度800℃で10時間保持したのち、石英
るつぼを徐々に降下させ、石英アンプルの低温部の一端
から結晶化させた。
【0015】図1に、LDモジュール化が可能な光アイ
ソレータ(9.5φ×10Lmm)を実現可能な印加磁
場3000Oeを加えた場合に、アイソレーションが30
dB以上、挿入損失が1dB以下を実現できる組成を示
す。図1に示すように、本発明による磁気光学素子を構
成するCd1-x Mnx Te単結晶は、MnTe−HgT
e−CdTe擬3元系相図において、 Cd0.5 Mn0.2 Hg0.3 Te、Cd0.5 Mn0.3 Hg
0.2 Te Cd0.65Mn0.30Hg0.05Te、Cd0.80Mn0.15Hg
0.05Te Cd0.85Mn0.10Hg0.05Te、Cd0.65Mn0.10Hg
0.25Te の6点に囲まれる範囲において、(Cd1-x-y Mnx
y )Sez Te1-x において、ドープするSeの濃度
範囲を0.01≦z≦0.10とする。
【0016】実験例1…(Cd0.5 Mn0.2 Hg0.3
Se0.10Te0.90の組成をもつ単結晶をTe過剰のメル
トにすることで低溶融温度(800℃)でブリッジマン
法によって育成した。育成法は、前述の通りである。育
成した単結晶より{111}面が端面になるように2m
m×2mm×1.7mmの角板状の試料を作製した。磁
場を3000Oe印加したところ、波長1.02μmのレ
ーザー光に対して、45°のファラデー回転が得られ、
アイソレーション:30dB、挿入損失:0.7dB、
アイソレータのサイズ:φ8×5Lmmで光アイソレー
タとして十分に使えることが明らかになった。
【0017】実験例2…(Cd0.65Mn0.10Hg0.25
Se0.05Te0.95の組成をもつ単結晶をTe過剰のメル
トにすることで低溶融温度(800℃)でブリッジマン
法によって育成した。育成法及び育成した試料の結晶面
と形状は実験例1と同じである。そして磁場を3000
Oe印加したところ、実験例1とまったく同じ結果が得ら
れ、アイソレータのサイズ:φ8×5Lmmで光アイソ
レータとして十分に使えることが明らかになった。
【0018】実験例3…(Cd0.5 Mn0.3 Hg0.2
Se0.05Te0.95の組成をもつ単結晶をTe過剰のメル
トにすることで低溶融温度(800℃)でブリッジマン
法によって育成した。育成法及び育成した試料の結晶面
と形状は実験例1と同じである。そして磁場を3000
Oe印加したところ、実験例2とまったく同じ結果が得ら
れ、アイソレータのサイズ:φ8×5Lmmで光アイソ
レータとして十分に使えることが明らかになった。
【0019】実験例4…(Cd0.80Mn0.15Hg0.05
Se0.05Te0.95の組成をもつ単結晶をTe過剰のメル
トにすることで低溶融温度(800℃)でブリッジマン
法によって育成した。育成法及び育成した試料の結晶面
と形状は実験例1と同じである。そして磁場を3000
Oe印加したところ、実験例3とまったく同じ結果が得ら
れ、アイソレータのサイズ:φ8×5Lmmで光アイソ
レータとして十分に使えることが明らかになった。
【0020】実験例5…(Cd0.5 Mn0.2 Hg0.3
Se0.20Te0.80の組成をもつ単結晶をTe過剰のメル
トにすることで低溶融温度(800℃)でブリッジマン
法によって育成した。育成法及び育成した試料の結晶面
と形状は実験例1と同じである。そして磁場を3000
Oe印加したところ、実験例4と同じ結果が得られ、アイ
ソレータのサイズ:φ16×5Lmmで光アイソレータ
として十分に使えることが明らかになった。しかしなが
ら、LDモジュールを作製するには不十分であった。
【0021】実験例6…(Cd0.65Mn0.10Hg0.25
Se0.15Te0.85の組成をもつ単結晶をTe過剰のメル
トにすることで低溶融温度(800℃)でブリッジマン
法によって育成した。育成法及び育成した試料の結晶面
と形状は実験例1と同じである。そして磁場を3000
Oe印加したところ、実験例5と同じ結果が得られ、アイ
ソレータのサイズ:φ16×5Lmmで光アイソレータ
として十分に使えることが明らかになった。しかしなが
ら、LDモジュールを作製するには不十分であった。
【0022】ここで、Se濃度範囲を0.01≦z≦
0.10に規定した理由として、Se≧0.1以上にし
た場合には、Hg置換による長波長側への吸収端シフト
によるベルデ定数の増大の効果を打ち消すためである
(Se置換は、短波長側に吸収端シフトさせベルデ定数
を低下させる)。また、Seを置換した場合には、Se
を添加した場合としない場合のピッカーズ微小硬度を比
較した下記の表1に示すように、結晶の硬度がまったく
置換しないものに較べて硬くなるために、研磨加工する
際にメカニカルな研磨法での無歪み研磨が可能となるた
めに透過波面の問題が解決する。
【0023】
【表1】
【0024】実施例2… 本発明の他の実施例である磁
気光学素子における最適組成の選択について説明する。
MnTe−STe−HgTe−CdTeの擬4元系の相
図における種々の組成の結晶をブリッジマン法で作製し
た。Cd、Mn、S、Te、Hgをそれぞれの組成比で
石英アンプル中に配合し、真空封入した。石英アンプル
として肉厚のものを用いTe過剰組成にすることは第1
の実施例の場時と同じである。この石英アンプルを第1
の実施例と同じ様に縦型ブリッジマン炉に入れ、溶融温
度800℃で10時間保持したのち、石英るつぼを徐々
に降下させ、石英アンプルの低温部の一端から結晶化さ
せた。
【0025】図1に、LDモジュール化が可能な光アイ
ソレータ(9.5φ×10Lmm)を実現可能な印加磁
場3000Oeを加えた場合に、アイソレーションが30
dB以上、挿入損失が1dB以下を実現できる組成を示
す。図1に示すように、本発明による磁気光学素子を構
成するCd1-x Mnx Te単結晶は、MnTe−HgT
e−CdTe擬3元系相図において、 Cd0.5 Mn0.2 Hg0.3 Te、Cd0.5 Mn0.3 Hg
0.2 Te Cd0.65Mn0.30Hg0.05Te、Cd0.80Mn0.15Hg
0.05Te Cd0.85Mn0.10Hg0.05Te、Cd0.65Mn0.10Hg
0.25Te の6点に囲まれる範囲において、(Cd1-x-y Mnx
y )Sz Te1-z においてドープするSの濃度範囲
を、0.01≦z≦0.10とする。
【0026】実験例1…(Cd0.5 Mn0.2 Hg0.3
0.10Te0.90の組成をもつ単結晶をTe過剰のメルト
にすることで低溶融温度(800℃)でブリッジマン法
によって育成した。育成法は、前述の通りである。育成
した単結晶より{111}面が端面になるように2mm
×2mm×1.7mmの角板状の試料を作製した。磁場
を3000Oe印加したところ、波長1.02μmのレー
ザー光に対して、45°のファラデー回転が得られ、ア
イソレーション:30dB、挿入損失:0.7dB、ア
イソレータのサイズ:φ8×5Lmmで光アイソレータ
として十分に使えることが明らかになった。
【0027】実験例2…(Cd0.65Mn0.10Hg0.25
0.05Te0.95の組成をもつ単結晶をTe過剰のメルト
にすることで低溶融温度(800℃)でブリッジマン法
によって育成した。育成法及び育成した試料の結晶面と
形状は実験例1と同じである。そして磁場を3000Oe
印加したところ、実験例1とまったく同じ結果が得ら
れ、アイソレータのサイズ:φ8×5Lmmで光アイソ
レータとして十分に使えることが明らかになった。
【0028】実験例3…(Cd0.5 Mn0.3 Hg0.2
0.05Te0.95の組成をもつ単結晶をTe過剰のメルト
にすることで低溶融温度(800℃)でブリッジマン法
によって育成した。育成法及び育成した試料の結晶面と
形状は実験例1と同じである。そして磁場を3000Oe
印加したところ、実験例2とまったく同じ結果が得ら
れ、アイソレータのサイズ:φ8×5Lmmで光アイソ
レータとして十分に使えることが明らかになった。
【0029】実験例4…(Cd0.80Mn0.15Hg0.05
0.05Te0.95の組成をもつ単結晶をTe過剰のメルト
にすることで低溶融温度(800℃)でブリッジマン法
によって育成した。育成法及び育成した試料の結晶面と
形状は実験例1と同じである。そして磁場を3000Oe
印加したところ、実験例3とまったく同じ結果が得ら
れ、アイソレータのサイズ:φ8×5Lmmで光アイソ
レータとして十分に使えることが明らかになった。
【0030】実験例5…(Cd0.5 Mn0.2 Hg0.3
0.20Te0.80の組成をもつ単結晶をTe過剰のメルト
にすることで低溶融温度(800℃)でブリッジマン法
によって育成した。育成法および育成した試料の結晶面
と形状は実験例1と同じである。そして磁場を3000
Oe印加したところ、実験例4と同じ結果が得られ、アイ
ソレータのサイズ:φ16×5Lmmで光アイソレータ
として十分に使えることが明らかになった。しかしなが
ら、LDモジュールを作製するには不十分であった。
【0031】実験例6…(Cd0.65Mn0.10Hg0.25
0.15Te0.85の組成をもつ単結晶をTe過剰のメルト
にすることで低溶融温度(800℃)でブリッジマン法
によって育成した。育成法および育成した試料の結晶面
と形状は実験例1と同じである。そして磁場を3000
Oe印加したところ、実験例4と同じ結果が得られ、アイ
ソレータのサイズ:φ16×5Lmmで光アイソレータ
として十分に使えることが明らかになった。しかしなが
ら、LDモジュールを作製するには不十分であった。
【0032】ここで、S濃度範囲を0.01≦z≦0.
10に規定した理由として、S≧0.1以上にした場合
には、Hg置換による長波長側への吸収端シフトによる
ベルデ定数の増大の効果を打ち消すためである(S置換
は短波長側に吸収端シフトさせベルデ定数を低下させ
る)。また、Sを置換した場合には、Sを添加した場合
としない場合のピッカーズ微小硬度の比較を示した下記
の表2に示すように、結晶の硬度がまったく置換しない
ものに較べて硬くなるために、研磨加工する際にメカニ
カルな研磨法での無歪み研磨が可能となり、透過波面の
問題が解決する。
【0033】
【表2】
【0034】実施例3…本発明のさらに他の実施例であ
る磁気光学素子における最適組成の選択について説明す
る。MnTe−ZnTe−HgTe−CdTeの擬4元
系の相図における種々の組成の結晶をブリッジマン法で
作製した。Cd、Mn、Zn、Te、Hgをそれぞれの
組成比で石英アンプル中に配合し、真空封入した。石英
アンプルとして肉厚のものを用いTe過剰組成にするこ
とは第1の実施例の場時と同じである。この石英アンプ
ルを縦型ブリッジマン炉に入れ、溶融温度800℃で1
0時間保持したのち、石英るつぼを徐々に降下させ、石
英アンプルの低温部の一端から結晶化させた。
【0035】図1に、LDモジュール化が可能な光アイ
ソレータ(9.5φ×10Lmm)を実現可能な印加磁
場3000Oeを加えた場合に、アイソレーションが30
dB以上、挿入損失が1dB以下を実現できる組成を示
す。図1に示すように、本発明による磁気光学素子を構
成するCd1-x Mnx Te単結晶は、MnTe−HgT
e−CdTe擬3元系相図において、 Cd0.5 Mn0.2 Hg0.3 Te、Cd0.5 Mn0.3 Hg
0.2 Te Cd0.65Mn0.30Hg0.05Te、Cd0.80Mn0.15Hg
0.05Te Cd0.85Mn0.10Hg0.05Te、Cd0.65Mn0.10Hg
0.25Te の6点に囲まれる範囲において、(Cd1-x-y Mnx
y 1-z Znz TeにおいてドープするZnの濃度範
囲を0.01≦z≦0.10とする。
【0036】実験例1…Cd0.48Mn0.19Zn0.05Hg
0.28Teの組成をもつ単結晶をTe過剰のメルトにする
ことで低溶融温度(800℃)でブリッジマン法によっ
て育成した。育成法は、前述の通りである。育成した単
結晶より{111}面が端面になるように2mm×2m
m×1.7mmの角板状の試料を作製した。磁場を30
00Oe印加したところ、波長1.02μmのレーザー光
に対して、45°のファラデー回転が得られ、アイソレ
ーション:30dB、挿入損失:0.7dB、アイソレ
ータのサイズ:φ8×5Lmmで光アイソレータとして
十分に使えることが明らかになった。
【0037】実験例2…Cd0.45Mn0.27Zn0.10Hg
0.18Teの組成をもつ単結晶をTe過剰のメルトにする
ことで低溶融温度(800℃)でブリッジマン法によっ
て育成した。育成法及び育成した試料の結晶面と形状は
実験例1と同じである。そして磁場を3000Oe印加し
たところ、実験例1とまったく同じ結果が得られ、アイ
ソレータのサイズ:φ8×5Lmmで光アイソレータと
して十分に使えることが明らかになった。
【0038】実験例3…Cd0.62Mn0.28Zn0.05Hg
0.05Teの組成をもつ単結晶をTe過剰のメルトにする
ことで低溶融温度(800℃)でブリッジマン法によっ
て育成した。育成法及び育成した試料の結晶面と形状は
実験例1と同じである。そして磁場を3000Oe印加し
たところ、実験例2とまったく同じ結果が得られ、アイ
ソレータのサイズ:φ8×5Lmmで光アイソレータと
して十分に使えることが明らかになった。
【0039】実験例4…Cd0.76Mn0.14Zn0.05Hg
0.05Teの組成をもつ単結晶をTe過剰のメルトにする
ことで低溶融温度(800℃)でブリッジマン法によっ
て育成した。育成法及び育成した試料の結晶面と形状は
実験例1と同じである。そして磁場を3000Oe印加し
たところ、実験例3とまったく同じ結果が得られ、アイ
ソレータのサイズ:φ16×5Lmmで光アイソレータ
として十分に使えることが明らかになった。
【0040】実験例5…Cd0.45Mn0.i5Zn0.20Hg
0.20Teの組成をもつ単結晶をTe過剰のメルトにする
ことで低溶融温度(800℃)でブリッジマン法によっ
て育成した。育成法及び育成した試料の結晶面と形状は
実験例1と同じである。そして磁場を3000Oe印加し
たところ、実験例4と同じような結果が得られ、アイソ
レータのサイズ:φ16×5Lmmで光アイソレータと
して十分に使えることが明らかになった。しかしなが
ら、LDモジュールを作製するには不十分であった。
【0041】実験例6…Cd0.45Mn0.30Zn0.15Hg
0.10Teの組成をもつ単結晶をTe過剰のメルトにする
ことで低溶融温度(800℃)でブリッジマン法によっ
て育成した。育成法及び育成した試料の結晶面と形状は
実験例1と同じである。そして磁場を3000Oe印加し
たところ、実験例5と同じ結果が得られ、アイソレータ
のサイズ:φ16×5Lmmで光アイソレータとして十
分に使えることが明らかになった。しかしながら、LD
モジュールを作製するには不十分であった。
【0042】ここで、Zn濃度範囲を0.01≦z≦
0.10に規定した理由として、Zn≧0.1以上にし
た場合には、Hg置換による長波長側への吸収端シフト
によるベルデ定数の増大の効果を打ち消す(Zn置換
は、短波長側に吸収端シフトさせベルデ定数を低下させ
る)ためである。また、Znを置換した場合には、Zn
を添加した場合としない場合のピッカーズ微小硬度の比
較を示した下記の表3に示すように、結晶の硬度がまっ
たく置換しないものに較べて硬くなるために、研磨加工
する際にメカニカルな研磨法での無歪み研磨が可能とな
るために透過波面の問題が解決する。
【0043】
【表3】
【0044】
【発明の効果】本発明に係る磁気光学素子によれば、波
長領域0.8〜1.1μm(特に光増幅器の励起光源
0.98〜1.02μmおよびLD励起(0.81〜
0.87μm)励起SHG光ヘッド用戻り光防止に用い
られる、ベルデ定数が極めて大きく(≧0.06)、低
透過損失(≦0.5dB/45°ファラデー回転に必要
な光路長)で、実用的な透過波面品質を確保でき、光ア
イソレータに適した磁気光学素子を提供が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明においてLDモジュール化が可能な光ア
イソレータを実現可能な結晶組成をMnTe−HgTe
−CdTe擬3元系相図で表した図である。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 MnおよびHgを配合させたCd1-x-y
    Mnx Hgy Te単結晶を有する磁気光学素子であっ
    て、前記単結晶は、波長領域0.8〜1.1μmに使用
    できるように、MnTe−HgTe−CdTe擬3元系
    相図において、 Cd0.5 Mn0.2 Hg0.3 Te、Cd0.5 Mn0.3 Hg
    0.2 Te Cd0.65Mn0.30Hg0.05Te、Cd0.80Mn0.15Hg
    0.05Te Cd0.85Mn0.10Hg0.05Te、Cd0.65Mn0.10Hg
    0.25Te の6点に囲まれる範囲においてSe,S,もしくはZn
    を規定の濃度範囲でドープすることを特徴とする磁気光
    学素子。
  2. 【請求項2】 前記ドープするSeの濃度範囲を、 (Cd1-x-y Mnx Hgy )Sez Te1-z において 0.01≦z≦0.10 とすることを特徴とする、請求項1記載の磁気光学素
    子。
  3. 【請求項3】 前記ドープするSの濃度範囲を、 (Cd1-x-y Mnx Hgy )Sz Te1-z において 0.01≦z≦0.10 とすることを特徴とする、請求項1記載の磁気光学素
    子。
  4. 【請求項4】 前記ドープするZnの濃度範囲を、 (Cd1-x-y Mnx Hgy 1-z Znz Te において 0.01≦z≦0.10 とすることを特徴とする、請求項1記載の磁気光学素
    子。
  5. 【請求項5】 請求項1,2,3,もしくは4記載の磁
    気光学素子をファラデー回転子として備えて成ることを
    特徴とする光アイソレータ。
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