JP2680889B2 - 光・メタル複合ケーブルの接続工法 - Google Patents

光・メタル複合ケーブルの接続工法

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はメタル通信ケーブルや配電用電線等のメタル
心線と、ケーブル布設後にその中に光ファイバユニット
を圧送挿入する空洞パイプとを複合した光・メタル複合
ケーブルの接続工法に関するものである。
(発明の背景) 例えば、現在一般の通信回線として使用されているメ
タル心線の通信ケーブルと、将来需要が予測されるデー
タ通信、ファクシミリ、CATV等に用いられる光ファイバ
ケーブルを必要な時期にその中に圧送挿入する空洞パイ
プを複合した光・メタル複合ケーブルが提案されてい
る。
第1図はこのような光・メタル複合ケーブルの一例の
横断面図である。図面に示すように、メタル通信ケーブ
ル等のメタル心線(1)の複数条と、プラスチックパイ
プ等の空洞パイプ(2)の複数条を、中心のプラスチッ
ク紐(3)の周りに撚合せ、撚合せ上には押え巻きテー
プ(4)を施し、さらにその上に、ポリ塩化ビニルやポ
リエチレン等のケーブルシース(5)を押出し被覆して
構成されている。
第2図は上記複合ケーブル(10)の空洞パイプ(2)
内に空気流等を利用して圧入挿入する光ファイバユニッ
ト(6)の一例の横断面図で、中心の補強心(62)の周
りに光ファイバ心線(61)の複数条を撚合せ、その上に
発泡ポリエチレン等の発泡被覆層(63)を設けて構成さ
れている。
このような複合ケーブル(10)は必要な時期に、必要
な条数をもった光ファイバユニット(6)を、前記空洞
パイプ(2)内に、空気流等を利用して圧送挿入するこ
とによって光・メタル複合ケーブルとして完成する。
本発明は上述した光・メタル複合ケーブルの新規な接
続工法を提供するものである。
(発明の開示) 上述の目的を達成する本発明の接続工法の特徴は、第
1図に示すような光・メタル複合ケーブルの接続部を、
メタル心線接続部収納部、光心線収納トレイ及び光ファ
イバユニット余長収納部を具えた接続箱体で形成し、光
・メタル複合ケーブルの空洞パイプ内に圧送挿入した光
ファイバユニットの圧送余長を接続箱体の光ファイバユ
ニット圧送余長収納部に収納しておき、ケーブルの中間
に分岐接続の必要性が生じた時、上記接続箱体を開いて
光ファイバユニットの余長を開放し分岐接続地点へ圧送
するように構成したことにある。
光・メタル心線複合ケーブル(10)は第1図に示すよ
うに、空洞パイプ(2)内に光ファイバユニット(6)
が挿入されていない状態で布設を行ない、メタル心線
(1)を接続箱体で接続する。
第3図は本発明における接続箱体の一部内部をあらわ
した側面図である。接続箱体は、既知の方法で接続した
メタル心線の接続部を収納したメタル心線接続部(11)
と、その上に設けた光ファイバ心線収納トレイ(12)及
び、さらにその上に設けた光ファイバユニット圧送余長
収納部(13)を接続箱ケース(14)内に収納して構成さ
れている。なお、図面において、(15)はケーブル把持
部、(16)はケーブル把持部(15)間を連結し保持する
連結棒である。
この際、複合ケーブル(10)内の空洞パイプ(2)
は、第4図に示すように、一方のパイプ(2a)が長くな
るようにし、光ファイバ心線収納トレイ(12)近くでパ
イプ接続コネクタ(17)でパイプ(2a)と(2b)を接続
しておく。
光ファイバユニット(6)を圧送挿入する時は、接続
箱体の左右約2kgの遠端のケーブル端から、空気流等を
利用して光ファイバユニット(6)を空洞パイプ(2)
内に圧送挿入するが、この際、接続箱ケース(14)を開
放し、さらにパイプ(2a)と(2b)を接続しているパイ
プ接続コネクタ(17)を開放する。
次に、第5図に示すように、短かい方のパイプ(2b)
にダミーパイプ(18)を接続する。この状態で、ケーブ
ル遠端から光ファイバユニット(2)を圧送挿入する
が、この際、後々必要となる圧送余長各約3mを余分に送
り込み、この圧送余長を光ファイバユニット圧送余長収
納部(13)に巻付けておく。
さらに、光ファイバ心線収納トレイ(12)を開いて接
続に必要な光ファイバユニット(6)の各光ファイバ心
線(61)を永久接続し、その余長を収納し、接続箱ケー
ス(14)を組立て、接続を完了する。
若し、第6図(イ)に示すように、後々ケーブル(1
0)の中間部(B)でケーブルの分岐を必要とする場合
には、上述した接続箱本体(A)を開き、さらに同図
(ロ)に示すように接続箱本体(A)の光ファイバユニ
ット圧送余長収納部(13)に巻付けてある光ファイバユ
ニット(6)の圧送余長を巻戻し、図のように圧送ヘッ
ド(19)を取付け、該ヘッド(19)に接続したボンベ
(20)より空気流を送り込んで、上記光ファイバユニッ
ト(6)の圧送余長を中間接続点(B)に圧送してや
る。
このようにすることにより、中間接続点(B)でも光
ファイバユニット(6)は接続余長を保有することが可
能となり、第3図と同様の接続箱体を用いて容易に分岐
光ケーブル(C)と分岐接続が可能となる。この際、光
ファイバ心線接続部は光ファイバ心線収納トレイ(2)
に収納したままで、一切動かすことがないため、伝送上
に問題は全くない。
(発明の効果) 以上説明したように、本発明の光・メタル心線複合ケ
ーブルの接続工法によれば、光・メタル心線複合ケーブ
ルを布設しておき、後に光ファイバユニットを空洞パイ
プ内に圧送挿入した際、接続箱本体内に光ファイバ心線
の接続余長と共に光ファイバユニットの圧送余長を蓄積
することができる。
従って、ケーブルルートの如何なる地点においてケー
ブル分岐接続の必要性が発生しても、前記接続箱本体内
に蓄積した光ファイバユニットの圧送余長を開放し、こ
れを分岐接続地点に送り込むことができ、分岐ケーブル
と容易に接続することが出来る。
このような接続工法は、今後ますます需要が増大する
光・メタル複合ケーブルの接続工法として極めて大きい
効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の対象とする光・メタル複合ケーブルの
一例の横断面図である。 第2図は第1図の複合ケーブルの空洞パイプ内に圧送挿
入する光ファイバユニットの一例の横断面図である。 第3図は本発明における接続箱体の一部内部をあらわし
た側面図、第4図は光ファイバユニット圧送挿入前の上
記接続箱体内における空洞パイプの概要説明図である。 第5図は光ファイバユニットの圧送挿入時の接続箱体に
おける処理の説明図で、同図(イ)は上面図、同図
(ロ)は側面図である。 第6図(イ)及び(ロ)はケーブル布設ルートの中間点
で分岐接続の必要性が生じた時の処理の説明図である。 1……メタル心線、2……空洞パイプ、6……光ファイ
バユニット、61……光ファイバ心線、 10……光・メタル複合ケーブル、11……メタル心線接続
部収納部、12……光ファイバ心線収納トレイ、13……光
ファイバユニット圧送余長収納部、14……接続箱ケー
ス、15……ケーブル把持部、16……連結棒、17……空洞
パイプ接続コネクタ、18……ダミーパイプ、19……圧送
ヘッド、20……流体ボンベ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 菊地 清 東京都千代田区丸の内1丁目6番5号 東日本旅客鉄道株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−31319(JP,A) 実開 昭61−109401(JP,U)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】メタル心線と、布設後に光ファイバユニッ
    トを圧送挿入する空洞パイプとを複合した光・メタル複
    合ケーブルの接続部を、メタル心線接続部収納部、光心
    線収納トレイ及び光ファイバユニット余長収納部を具え
    た接続箱体で形成し、前記空洞パイプ内に圧送挿入した
    光ファイバユニットの圧送余長を接続箱体の光ファイバ
    ユニット圧送余長収納部に収納しておき、ケーブルの中
    間に分岐接続の必要性が発生した時、上記接続箱体を開
    いて光ファイバユニットの余長を開放し分岐接続地点へ
    圧送するよう構成したことを特徴とする光・メタル複合
    ケーブルの接続工法。
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