JP2680313B2 - 光学部材の傾き調整装置 - Google Patents

光学部材の傾き調整装置

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JP2680313B2
JP2680313B2 JP62234846A JP23484687A JP2680313B2 JP 2680313 B2 JP2680313 B2 JP 2680313B2 JP 62234846 A JP62234846 A JP 62234846A JP 23484687 A JP23484687 A JP 23484687A JP 2680313 B2 JP2680313 B2 JP 2680313B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は光学部材の傾き調整装置に関し、特に光デ
ィスク等の光学式記録媒体や光磁気記録媒体に光ビーム
を投射して情報を記録したり、または記録されている情
報を再生したりするための光ピックアップにおける対物
レンズの傾きを調整するのに好適な装置に関する。 〔従来の技術〕 光ピックアップにおいては、一般に、光ピックアップ
本体に光源やビームスプリッタ等の光学系および光検出
器を取付け、この光ピックアップ本体に対物レンズを有
するアクチュエータを装着して、光源からの光を対物レ
ンズを経て記録媒体に投射し、その反射光を対物レンズ
を経て光検出器で受光するようにしている。 このような光ピックアップにおいて、情報の記録、再
生を正確に行うためには、対物レンズの光軸を記録媒体
に対して垂直に設定する必要がある。 このようなことから、例えば特開昭59−223954号公報
において、第7図AおよびBに示すようなアクチュエー
タの傾き調整装置が提案されている。 第7図AおよびBに示すアクチュエータの傾き調整装
置においては、対物レンズ1を具えるアクチュエータ2
に形成した球面突起2aと光ピックアップ本体3に形成し
た球面座3aとによって球面支持機構を構成し、アクチュ
エータ2に光ピックアップ本体3側から2本の固定ねじ
4a,4bおよび2本の調整ねじ4c,4dを螺合すると共に、光
ピックアップ本体3側で固定ねじ4a,4bに固定用のコイ
ルばね5a,5bを、またアクチュエータ2と光ピックアッ
プ本体3との間で調整ねじ4c,4dに調整用のコイルばね5
c,5dをそれぞれ巻装して、コイルばね5a,5bによってア
クチュエータ2を光ピックアップ本体3に押圧した状態
で調整ねじ4c,4dにより球面支持機構を介してアクチュ
エータ2を傾動させて対物レンズ1の光軸6の傾きを調
整するようにしている。なお、球面突起2aおよび球面座
3aは対物レンズ1の中心7を中心として形成されてい
る。 〔発明が解決しようとする問題点〕 上述した従来のアクチュエータの傾き調整装置におい
ては、第8図Aに示すように、球面突起2aと球面座3aと
が面当りする理想的な状態において摺動特性が良好とな
り、スムーズな傾き調整を行うことが可能となる。しか
しながら、球面突起2aおよび球面座3aは、部品加工上特
に稜線部において第8図BおよびCに示すように打痕や
ばり等による凸部2bおよび3bが生じ易く、このような凸
部2bおよび3bが生じるとこれらが球面座3aおよび球面突
起2aに接するようになって、摺動特性が著しく悪化し、
調整作業がやりずらく、時間がかかるという問題があ
る。 この発明は、このような従来の問題点に着目してなさ
れたもので、光学部材の傾き調整を容易かつ迅速にでき
るよう適切に構成した光学部材の傾き調整装置を提供し
ようとするものである。 〔問題点を解決するための手段〕 上記目的を達成するため、この発明では、光学部材お
よび取付けブロックの摺動面が、一方の摺動面の稜線部
が他方の摺動面に当接しないように、それぞれ異なる曲
率で形成される。 〔作用〕 光学部材および取付けブロックの摺動面を、一方の摺
動面の稜線部が他方の摺動面に当接しないように、それ
ぞれ異なる曲率でもって形成することにより、互いの摺
動面は面接触することなく、線あるいは点接触して良好
な摺動特性が得られると共に、一方の摺動面の稜線部と
他方の摺動面とのクリアランスが大きくなるので、打痕
やばり等による凸部が稜線部にあっても、これが他方の
摺動面に接触することなく摺動することができる。 〔実施例〕 第1図はこの発明の第1実施例を示すものである。こ
の実施例は、第7図AおよびBに示したアクチュエータ
の傾き調整装置においてアクチュエータ(光学部材)2
の球面突起2aを受ける光ピックアップ本体(取付ブロッ
ク)3の摺動面を円錐面11としたものである。このよう
に構成すれば、第2図Aに接触部分を拡大して示すよう
に、球面突起2aと円錐面11とは線接触することになり、
この接触関係は第2図Bに示すように加工誤差によって
例えば球面突起2aが破線で示すように大きくなっても、
また一点鎖線で示すように小さくなっても変わらないと
共に、その接触位置も各稜線に接するまでには至らな
い。したがって、第2図Cに示すように各稜線部に打痕
やばり等により凸部2bおよび11aが形成されても、これ
らが対向する摺動面に接することはなく、常に良好な摺
動特性を得ることができる。 第3図はこの発明の第2実施例を示すものである。こ
の実施例は、第1図に示したアクチュエータの傾きを調
整位置において、アクチュエータ2の摺動面を主曲率半
径の1つをr1とする円環面12としたものである。このよ
うに構成すれば、円環面12および円錐面11の周辺の稜線
近くのクリアランスをより大きくとれるので、これら円
環面12および円錐面11の加工誤差がより大きくても良好
な摺動特性を得ることができる。 第4図はこの発明の第3実施例を示すものである。こ
の実施例は、第3図に示したアクチュエータの傾き調整
装置において、アクチュエータ2の円環面12を受ける光
ピックアップ本体3の摺動面を、対物レンズ1の中心7
を中心とする半径R(R>r1)の球面13としたものであ
る。 第5図はこの発明の第4実施例を示すものである。こ
の実施例は、第1実施例においてアクチュエータ2の摺
動面をアクチュエータ2の底部に設けた半径r2(r2<<
R)の3個以上の小球14をもって構成したものである。
この場合、各小球14と光ピックアップ本体3の円錐面11
とは点接触することになるのでより良好な摺動特性を得
ることができると共に、円錐面11の稜線部に打痕やばり
等により凸部が形成されても、この稜線部と各小球14の
球面とのクリアランスが大きいので、部品の許容加工誤
差範囲をより大きくできる。 第6図はこの発明の第5実施例を示すものである。こ
の実施例は、アクチュエータ2の摺動面を主曲率半径の
1つをr3とする円環面15とすると共に、光ピックアップ
本体3の摺動面を半径r2の3個以上の小球14をもって構
成したものである。したがって、この実施例においても
第4実施例と同様の効果がある。 なお、第5図および第6図においては、小球14に代え
て半径r2の芯材より成る円環面とすることもできる。ま
た、上述した各実施例においては、アクチュエータ2を
光ピックアップ本体3に対して傾動させることにより、
対物レンズ1の傾きを調整するようにしたが、レーザや
ミラー等の光学部材をその取付けブロックに取付ける場
合にもこの発明を有効に適用することができる。 〔発明の効果〕 以上述べたように、この発明によれば、光学部材およ
び取付けブロックの摺動面は、一方の摺動面の稜線部が
他方の摺動面に当接しないように、それぞれ異なる曲率
で形成されるので、互いの摺動面は面接触することな
く、線あるいは点接触して良好な摺動特性が得られると
共に、一方の摺動面の稜線部と他方の摺動面とのクリア
ランスが大きくなるので、打痕やばり等による凸部が稜
線部にあっても、これが他方の摺動面に接触することな
く摺動することができる。したがって、部品の歩留りが
向上し、加工が容易となり、コストが安くなると共に、
常に良好な摺動特性を得ることができ、光学部材の傾き
調整を容易かつ迅速に行うことができる。
【図面の簡単な説明】 第1図はこの発明の第1実施例を示す図、 第2図A,BおよびCはその動作を説明するための図、 第3図はこの発明の第2実施例を示す図、 第4図は同じく第3実施例を示す図、 第5図は同じく第4実施例を示す図、 第6図は同じく第5実施例を示す図、 第7図A,Bおよび第8図A,B,Cは従来の技術を示す図であ
る。 1……対物レンズ、2……アクチュエータ 2a……球面突起、3……光ピックアップ本体 11……円錐面、12……円環面 13……球面、14……小球 15……円環面

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.光学部材およびその取付けブロックに摺動面を形成
    し、前記光学部材を前記取付けブロックに対して互いの
    摺動面を当接させて摺動させることで傾き調整するよう
    にした光学部材の傾き調整装置において、前記光学部材
    および取付けブロックの摺動面は、一方の摺動面の稜線
    部が他方の摺動面に当接しないように、それぞれ異なる
    曲率で形成されることを特徴とする光学部材の傾き調整
    装置。 2.前記光学部材および取付けブロックの一方の摺動面
    を円錐面としたことを特徴とする特許請求の範囲第1項
    記載の光学部材の傾き調整装置。 3.前記光学部材および取付けブロックの一方の摺動面
    を円環面としたことを特徴とする特許請求の範囲第1項
    の光学部材の傾き調整装置。
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